JPH0936259A - 不揮発性半導体記憶装置 - Google Patents

不揮発性半導体記憶装置

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JPH0936259A
JPH0936259A JP7184285A JP18428595A JPH0936259A JP H0936259 A JPH0936259 A JP H0936259A JP 7184285 A JP7184285 A JP 7184285A JP 18428595 A JP18428595 A JP 18428595A JP H0936259 A JPH0936259 A JP H0936259A
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type
charge storage
storage layer
cell array
type well
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JP7184285A
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English (en)
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Riichiro Shirata
理一郎 白田
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ベリファイなしで高速書き込みしてもメモリ
セルのしきい値分布幅を狭くすることができ、これによ
り高速読み出しも可能にする。 【解決手段】 p型Si基板1上にn型ウェル2,3を
周辺制御部とセルアレイ部で別々に設け、セルアレイ部
のn型ウェル2上に浮遊ゲート8と制御ゲート9を積層
して構成された電気的書き替え可能なメモリセルがマト
リクス状に配置されたメモリセルアレイを有するEEP
ROMにおいて、浮遊ゲート8は、p型不純物をドープ
したSi層より成る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気的書替え可能
な不揮発性半導体記憶装置(EEPROM)に係わり、
特に電荷蓄積層と制御ゲートを積層したFET−MOS
構造のメモリセルを有するEEPROMに関する。
【0002】
【従来の技術】EEPROMの1つとして、高集積化が
可能なNAND型EEPROMが知られている。これ
は、複数のメモリセルをそれらのソース,ドレインを隣
接するもの同士で共有する形で直列接続し、これを1単
位としてビット線に接続するものである。メモリセルは
通常、浮遊ゲート(電荷蓄積層)と制御ゲートが積層さ
れたFET−MOS構造を有する。メモリセルアレイ
は、n型基板上に形成されたp型ウェル内、若しくはp
型基板上にn型ウェルを形成しさらにその上に形成され
たp型ウェル内に集積形成される。
【0003】複数のメモリセルを直列接続してなるNA
NDセルのドレイン側は選択ゲートを介してビット線に
接続され、ソース側はやはり選択ゲートを介してソース
線に接続される。メモリセルの制御ゲートは、行方向に
連続的に配設されてワード線となる。ここで、浮遊ゲー
トは通常、多結晶シリコンにn型不純物をドープして形
成される。
【0004】このNAND型EEPROMの動作は、次
の通りである。データ書き込みは、ビット線から最も離
れた位置のメモリセルから順に行う。図10(a)
(b)に示すように、選択されたメモリセルの制御ゲー
トには高電圧Vpp(=20V程度)を印加し、それより
ビット線側にあるメモリセルの制御ゲート及び選択ゲー
トには中間電圧Vppm (=10V程度)を印加し、ビッ
ト線にはデータに応じて0V又は中間電圧Vm(=8V
程度)を与える。
【0005】ここで、図中の8はメモリセルの浮遊ゲー
ト、9はメモリセルの制御ゲート、17はn型Si基
板、18はp型ウェル、10は選択トランジスタのゲー
ト、21はn型拡散層である。
【0006】図10(a)に示すように、ビット線に0
Vが与えられた時、その電位は選択メモリセルのドレイ
ンまで転送されて、浮遊ゲート8に電子注入が生じる。
これにより、選択されたメモリセルのしきい値は正方向
にシフトする。この状態を例えば“0”とする。一方、
図10(b)に示すように、ビット線にVmが与えられ
た時は電子注入が実効的に起こらず、従ってしきい値は
変化せずに、負に止まる。この状態は消去状態で“1”
とする。データ書き込みは制御ゲートを共有するメモリ
セルに対して同時に行われる。
【0007】データ消去は、NANDセル内の全てのメ
モリセルに対して同時に行われる。即ち、全ての制御ゲ
ート9を0Vとし、p型ウェル18を20Vとする。こ
のとき、選択ゲート10,ビット線及びソース線も20
Vにされる。これにより、全てのメモリセルで浮遊ゲー
ト8の電子がp型ウェル18に放出され、しきい値は負
方向にシフトする。
【0008】データ読み出しは、選択されたメモリセル
の制御ゲート9を0Vとし、それ以外のメモリセルの制
御ゲート9及び選択ゲート10をある一定の正の電圧V
g(Read)(例えば電源電圧(Vcc))として、選択メ
モリセルで電流が流れるか否かを検出することにより行
われる。
【0009】読み出し動作の制約から、図11に示すよ
うにして“0”書き込み後のしきい値は0VからVg
(Read)の間に制御しなければならない。このため、書
き込みベリファイが行われ、“0”書き込み不足のメモ
リセルのみを検出し、“0”書き込み不足のメモリセル
に対してのみ再書き込みが行われるように、再書き込み
データを設定する(ビット毎ベリファイ)。“0”書き
込み不足のメモリセルは、選択された制御ゲート9を例
えば0.5V(ベリファイ電圧)にして読み出すこと
(ベリファイ読み出し)で検出される。つまり、メモリ
セルのしきい値が0Vに対してマージンを持って、0.
5V以上になっていないと、選択メモリセルで電流が流
れ、“0”書き込み不足と検出される。
【0010】このように、書き込み動作と書き込みベリ
ファイを繰り返しながらデータ書き込みを行うことで、
個々のメモリセルに対して書き込み時間が最適化され、
“0”書き込み後のしきい値は0VからVg(Read)の
間に制御される。
【0011】以上のように、従来のNAND型EEPR
OMにおいては、読み出し動作の制約から、“0”書き
込み後のしきい値は0VからVg(Read)の間に制御し
なければならない。さらに、高速読み出しを行う場合に
は、読み出ししたいセルを含むNANDセルアレイ中の
非選択セルの電流駆動能力は大きければ大きいほどよ
く、そのためには“0”書き込みセルのVthは単に0V
からVg(Read)の間に入っているだけでなく、Vg
(Read)−Vthが大きくとれるよう、Vthは0V近傍に
狭く制御されている必要がある。このため、書き込みベ
リファイという操作が必要であった。
【0012】書き込みベリファイを行うためには、ワー
ド線に印加するVppパルスを短かく分割し、1パルス印
加した後に毎回“0”データが書込まれたか検出するた
めにデータ読み出しする必要がある。このように書き込
みベリファイ方式では、書き込み途中に何回か読み出し
動作が入るため、書き込みに要する時間が長くなってし
まい、高速書き込みできないという問題があった。
【0013】高速書き込みを行うために、1回当りのV
ppパルス印加時間を長くするか、又はVpp電圧をより高
くしパルス回数を減らしてベリファイ読み出し回数を減
らすと、“0”書き込みセルのVthバラツキが大きくな
り、場合によってはVthがVg(Read)より大きくなっ
てしまうことがある。また、VthがVg(Read)より小
さく抑えられたとしても、Vg(Read)−Vthが小さい
と高速読み出しはできなくなってしまうという問題があ
った。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】このように従来のNA
ND型EEPROMにおいては、高速書き込みを行うた
めに、Vppを高くしたり1回のパルス印加時間を長くし
てベリファイ回数を減らすと“0”書き込みセルのVth
バラツキが大きくなってしまい、VthがVg(Read)よ
り大きくなると誤読み出ししてしまう。また、VthがV
g(Read)より小さくても、Vg(Read)−Vthが小さ
いと高速読み出しができないという問題があった。
【0015】本発明は、上記の事情を考慮してなされた
もので、その目的とするところは、ベリファイ回数を減
らす又はベリファイをなくして高速書き込みしてもメモ
リセルのしきい値分布幅を狭くすることができ、よって
高速読み出しも可能にするEEPROMを提供すること
にある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
(概要)上記課題を解決するために本発明は、次のよう
な構成を採用している。即ち、本発明(請求項1)は、
p型半導体基板にn型ウェルを周辺制御部とセルアレイ
部で別々に設け、セルアレイ部のn型ウェル上に電荷蓄
積層と制御ゲートを積層して構成された電気的書き替え
可能なメモリセルがマトリクス状に配置されたメモリセ
ルアレイを有する不揮発性半導体記憶装置において、前
記電荷蓄積層は、ノンドープ又はp型不純物をドープし
た半導体より成ることを特徴とする。
【0017】また、本発明(請求項2)は、n型半導体
基板にセルアレイ部に対してp型ウェルを設け、このp
型ウェルの内側にn型ウェルを設け、セルアレイ部のn
型ウェル上に電荷蓄積層と制御ゲートを積層して構成さ
れた電気的書き替え可能なメモリセルがマトリクス状に
配置されたメモリセルアレイを有する不揮発性半導体記
憶装置において、前記電荷蓄積層は、ノンドープ又はp
型不純物をドープした半導体より成ることを特徴とす
る。
【0018】ここで、本発明の望ましい実施態様として
は、次のものがあげられる。 (1) メモリセルアレイは、複数のメモリセルをそれらの
ソース,ドレインを隣接するもの同士で共有する形で直
列接続し、これを1単位としてビット線に接続するNA
ND型セルアレイ方式であること。 (2) 書き込み或いは消去動作として電荷蓄積層より半導
体基板又は消去ゲートへ電子を抜く場合、電荷蓄積層の
電界により一部に生じるエネルギーバンドの曲りの量が
電荷蓄積層のエネルギー・ギャップを越えないように、
p型不純物濃度を濃くするか、又は電荷蓄積層の膜厚を
薄くすること。
【0019】また、本発明(請求項4)は、p型半導体
基板又はp型ウェル上に電荷蓄積層と制御ゲートを積層
して電気的電気的書き替え可能な複数のメモリセルを形
成し、各メモリセルのソース又はドレインの一方がビッ
ト線と直接接続され、他方がソース線と直接接続された
NORセルからなるメモリセルアレイを有する不揮発性
半導体記憶装置において、前記電荷蓄積層は、ノンドー
プ又はp型不純物をドープした半導体より成ることを特
徴とする。
【0020】ここで、NORセルの代わりに、複数個の
メモリセルを並列接続し、そのソース・ドレインの一方
を選択ゲートを介してビット線に、他方を直接ソース線
に接続したDINORセルを用いることもできる。さら
に、ソース・ドレインの一方を選択ゲートを介してビッ
ト線に、他方をやはり選択ゲートを介してソース線に接
続したANDセルを用いることも可能である。 (作用)本発明によれば、NANDセル等からなるメモ
リセルアレイを従来と反対のn型ウェル内に集積形成
し、電荷蓄積層をノンドープ又はp型不純物ドープとし
ている。この場合、メモリセルは従来のn型MOSFE
Tからp型MOSFETに変わる。書き込み,消去読み
出し時にワード線及びビット線、ソース線及び基板とウ
ェルに印加する電圧は、従来のものと絶対値が同じで
正,負を逆転させれば良い。即ち、消去時には全ての制
御ゲートを0Vとし、n型ウェルは−Vpp(=−20V
程度)とする。制御ゲートに+Vpp、n型ウェルを0V
としても良い。これにより、全てのメモリセルで基板よ
り電荷蓄積層に電子が注入される。そして、セルのVth
は正にシフトする。
【0021】書き込み時は、書き込むセルの制御ゲート
には−Vpp(=−20V程度)を印加し、それよりビッ
ト側にあるメモリセルの制御ゲート及び選択ゲートには
中間電圧−Vppm (−10V程度)を印加し、ビット線
にはデータに応じて0V又は中間電圧−Vm(−8V程
度)を与える。
【0022】ビット線に0Vが与えられた時、選択され
たメモリセルでは電荷蓄積層より基板へ電子が抜ける
(“0”書き込みと名付ける。)が、抜ける量は最大量
が決まっていてVppの大きさにはよらない。つまり、消
去時に電荷蓄積層に基板より注入された分の電子は書き
込み時に抜けるが、それ以上には電荷蓄積層より基板へ
電子は抜けない。何故ならば、電荷蓄積層にはn型不純
物がドープされていないので、伝導帯上にある自由電子
は消去時に基板より電子注入された分しか存在しないか
らである。価電子帯上にある電子は酸化膜中の伝導帯か
らのバリアハイトが高すぎトンネルして行けない。
【0023】以上より“0”書き込み時,消去時に注入
された全部の電子を浮遊ゲートより放出するようにして
おけば、書き込み終了後は浮遊ゲートの電荷量はどの
“0”書き込みセルでも一定しており、よってVth分布
幅は非常に狭く制御できる。
【0024】このように書き込み時“0”セルではベリ
ファイしなくても、消去時浮遊ゲートに注入された電子
を放出するに足るようにVpp電圧と書き込み時間を設定
さえしておけば、自動的にしきい値は一定の値になる。
セルのチャネルイオン注入する量を最適化して“0”書
き込みセルのしきい値を0Vからほんの少し(例えば1
〜0.3V)下がった所に設定しておく。
【0025】ビット線に−Vmが与えられた時、選択さ
れたメモリセルでは電子放出が起こらず、従ってしきい
値は変化せずに正に止まる。この状態は消去状態と同じ
しきい値のままであり“1”とする。データ書き込み
は、制御ゲートを共有するメモリセルに対して同時に行
われる。
【0026】データ読み出しは、選択されたメモリセル
の制御ゲートを0Vとし、それ以外のメモリセルの制御
ゲート及び選択ゲートにある一定の負の電圧−Vg(Re
ad)(例えば−Vcc)を与え、選択メモリセルで電流が
流れるか否かを検出することにより行う。
【0027】読み出し動作の制約から、セルのしきい値
は正(“1”データ)とするか又は負(“0”データ)
でかつ0Vから−Vg(Read)の中に入るように制御さ
れていなければならない。
【0028】以上のように、ベリファイなしで書き込め
るので高速書き込みが可能で、かつ図9に示すように
“0”書き込みセルのしきい値分布幅を非常に狭く抑え
られるので、読み出し時セル電流を大きくとれるように
でき、よって高速読み出しが可能である。
【0029】このように本発明においては、電荷蓄積層
をSi等の半導体で形成し、そこにp型不純物をドープ
するか若しくは一切不純物をドープしないようにし、か
つn型ウェル内にセルアレイを設けることで、ベリファ
イなしで“0”書き込みセルのしきい値分布幅を自動的
に狭く制御できるため、高速書き込みかつ高速読み出し
が可能となる。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を
参照して説明する。 (実施形態1,2)図1は、本発明の第1の実施形態に
係わるNAND型EEPROMのメモリセル構造を示す
断面図である。
【0031】p型Si基板(半導体基板)1上に、セル
アレイ部とセルの書き込み/消去/読み出し時の電圧制
御を行う周辺部とを別々に覆うように、n型ウェル2と
3が形成されている。
【0032】セルアレイ部内では、n型拡散層5a〜5
hが選択トランジスタ及びメモリセルトランジスタのソ
ース・ドレインを形成する。浮遊ゲート(電荷蓄積層)
8a〜8dと制御ゲート9a〜9dは積層形成され、浮
遊ゲート8a〜8dはトンネル酸化膜13a〜13dに
よってn型ウェル2から絶縁され、制御ゲート9a〜9
dは、ゲート間絶縁膜14a〜14dによって絶縁され
ている。
【0033】また、選択ゲート10a,10bは、n型
ウェル2から絶縁膜15a,15bによって絶縁されて
いる。ビット線11は、n型拡散層5hと接続されて選
択トランジスタ及びメモリセルトランジスタと直角に延
びている。
【0034】周辺部はCMOS回路となるように、ウェ
ル3の中にp型ウェル4が形成されている。周辺部にお
いて、n型MOSFETは6a,6bのp型拡散層と1
6aのゲート絶縁膜と12aのゲートから成り、p型M
OSFEETは7a,7bのn型拡散層と16bのゲー
ト絶縁膜と12bのゲートから成る。なお、周辺部をC
MOS回路にしないのであれば、p型ウェル4を形成す
る必要はない。
【0035】図2に、第2の実施形態の素子構造を示し
ている。図2では、n型Si基板17上にセルアレイ部
を覆うようにp型ウェル18が形成され、その中にn型
ウェル19が形成される。周辺部はCMOS回路となる
ように、一部にp型ウェル20が形成される。これ以外
の構成は図1と実質的に同様である。
【0036】図3に、NAND型EEPROMにおける
メモリセルアレイの等価回路図を示す。ここで、WLは
メモリセルトランジスタの制御ゲートとなるワード線、
SGは選択トランジスタのゲート線、Sは共通ソース
線、BLはビット線、Aは選択されたメモリセルを示し
ている。
【0037】等価回路上では従来例と異なる点はない
が、選択トランジスタとメモリセルトランジスタがn型
MOSFETからp型MOSFETと変更されている。
書き込み/消去/読み出しの各動作時の電圧関係を、下
記の(表1)に示す。
【0038】
【表1】
【0039】従来例と異なる点は、各ノードの電圧を正
から負へと極性を反対にした点である。ここでは、選択
書き込み時にA1セルに“0”データを、A2セルに
“1”データを書き込むものとした。また、−Vpp<0
V,−Vpp<−Vm<0V,−Vpp<−Vppm <0V,
Vbit <0V,Vg(read)<0Vとした。
【0040】図4に浮遊ゲート8にp型不純物をドープ
した場合のメモリセルの“0”データ書き込みセルの断
面図を示し、図5に図4のA−A′におけるエネルギー
バンド図を示す。図5(a)は浮遊ゲート8へのp型不
純物(以下、例としてボロンの場合とする)のドープ濃
度が高い場合、図5(b)はドープ濃度が低い場合を示
す。図5(a)(b)で破線はフェルミエネルギーレベ
ルを示す。
【0041】図5(a)のxと図5(b)のx′は、浮
遊ゲート8中でトンネル酸化膜との界面からの空乏化さ
れている領域を示す。空乏化されている領域が長く、そ
こでのバンドの曲りが図5(b)のように大きくSiの
エネルギーギャップを越えると、浮遊ゲート8中でアバ
ランシェないしツェナー破壊を起こす等で、電子・ホー
ル対の発生頻度が大きくなる。すると、発生した電子が
トンネル酸化膜13を通ってSi基板中2又は19に抜
けて行き、浮遊ゲート8中の電荷量が制御できなくな
り、書き込み後のセルのしきい値がバラツキを持ってし
まう。
【0042】よって、浮遊ゲート8中のバンドの曲りが
Siのエネルギーギャップを越えないようにすることが
必要となる。一つの方法として浮遊ゲート8のp型不純
物の濃度を一定以上にする方法がある。その場合の不純
物濃度を以下に見積る。ここでの条件は浮遊ゲート8の
厚さは厚く、かつ不純物濃度は高いため、書き込み時浮
遊ゲート8は図4のA−A′断面で見た時に全面空乏化
していないと言うことである。
【0043】その場合、ゲート間絶縁膜14近傍の浮遊
ゲート8は電界遮蔽されてバンドの曲りはない。そこで
の電圧をVFGとすると浮遊ゲート8をゲートとするp型
MOSFETの電位は、 VFG=−{(qNA /2εSi)X2 +(Q1 /COX)+φS −VFB}… (1) となる。ここで、qは電子の電荷量、εSiはSiの誘電
率、NA は浮遊ゲート8中のp型不純物濃度、Q1 は1
ビット当りn型ウェル2又は19の表面に発生した正の
電荷量、COXは1ビット当りの浮遊ゲート8とn型ウェ
ル2又は19との間の容量、VFBは浮遊ゲート8とn型
ウェル2又は19のと間の仕事関数差である。
【0044】COXは、トンネル酸化膜13の膜厚を
OX、チャネル及びソース・ドレイン5と浮遊ゲート8
とのオーバーラップ面積をSOX、トンネル酸化膜13の
誘電率をεOXとするとCOX=(εOX,SOX)/tOXとな
る。φS はn型ウェル2又は19の表面でのバンドの曲
りによるポテンシャル変化量である。
【0045】(1) 式で(qNA /2εSi)X2 がトンネ
ル酸化膜13近傍での浮遊ゲート8のバンドの曲り量
で、この式は空乏層近似を用いている。ここで、トンネ
ル酸化膜13の近傍の浮遊ゲート8で完全にn型ウェル
2又は19で発生した電荷Q1をシールドしているとす
ると、トンネル酸化膜13近傍の浮遊ゲート8で発生し
た電荷量は−Q1 となる。一方、浮遊ゲート8と制御ゲ
ート9との間の電位差で生じる電荷は、 CONO (VFG−VCG+VFB′)=Q2 … (2) となる。ここで、CONO は浮遊ゲート8と制御ゲート9
との間の容量、VCGは制御ゲート9の電圧、Q2 はゲー
ト間絶縁膜14近傍で浮遊ゲート8に発生する正の電荷
量、VFB′は制御ゲート9と浮遊ゲート8間の仕事関数
差を示す。
【0046】(1)式と (2)式より浮遊ゲート8中のトー
タルの電荷量は、 Q2 −Q1 =CONO (VFG−VCG+VFB′) +COX{VFG+(qNA /2εSi)X2 +φS −VFB}… (3) となる。ここで、消去時に浮遊ゲート8に注入した電子
が書き込み時n型ウェル2又は19に抜けた直後のエネ
ルギーバンド図を考える。その時、浮遊ゲート8中のバ
ンドの曲り量がSiのバンドギャップを越えなければ良
い。その時は浮遊ゲート8中のトータルの電荷量Q2
1 は0になるので CtFG=CONO (VCG−VFB′) −COX{(qNA /2εSi)X2 +φS −VFB} … (4) となる。ここで、Ct =CONO +COXである。この場
合、Q1 は浮遊ゲート8のバンドの曲り箇所で空乏化し
たことによる電荷と等しくなる。
【0047】 Q1 =qNA X・AOX … (5) (2) 式,(4) 式,(5) 式より Q1 =Q2 =CONO [(CONO /Ct −1)(VCG−VFB′) −(COX/Ct ){(qNA /2εSi)X2 +φS −VFB}] =qNA X・AOX … (6) となる。
【0048】ここで、CONO =γCt としγをカップリ
ング比と呼ぶ。(6) 式を変形して、 (qNA /2εSi)X2 +(tOX/γεOX)qNA X+VCG−VFB′+φS −VFB=0 … (7) となる。
【0049】(7) 式において浮遊ゲート8でのバンドの
曲り量(qNA /2εi )X2 が臨界値のVGap (eV
Gap がSiのバンドギャップエネルギ)の時のNA を求
めると、(7) 式より −VGap =(tOX/γεOX)qNA X+VCG−VFB′+φS −VFB… (8) (8) 式を変形して、 NA ={(VCG−VFB′+φS −VFB+VGap2 /2εSiGap q} ×(γ2 εOX 2 /tOX 2 ) … (9) NA が (9)式より大きいと浮遊ゲート8中のバンドの曲
りはVGap より小さくなり、書き込み時に浮遊ゲート8
中での電子正孔対の発生量は低く抑えられることによっ
て、セルの“0”書き込み時のしきい値の分布幅は狭く
できる。(9) 式で書き込み時にセルトランジスタのn型
ウェル2又は19の表面は十分反転しており、φs +V
Gap =−VGap +VGap =0となる、又例えば制御ゲー
ト9をn型多結晶Si、浮遊ゲートをp型多結晶Siか
ら成るとするとVFB+VFB′〜0となる。(9) 式に物理
量を代入すると、 NA ={3.6×105 (γVCG2 }/VGapOX 2 …(10) となり、tOX=y(nm),VGap =1(V)とする
と、 NA =3.6×1019(γVCG2-2/cm3 …(11) となる。ここで、(11)式に代入するVCGとyをノンディ
メンジョンの値とする。NA が(11)式より大きな値を持
つと浮遊ゲート8中のバンドの曲り量はSiのエネルギ
ーギャップ以下になる。
【0050】この時の浮遊ゲート8中の空乏層の延びX
は、 X=(2εSiGap /qNA1/2 =(2VGapOX 2 /γ|VCG|)・εSi/εOX 〜(VGap ×6×y/γ|VCG|)nm …(12) 例えば、γ=1/2,|VCG|=20V,y=10nm
とすると、x=6nmとなりそれ以上の厚さの浮遊ゲー
ト8ではn型ウェル2及び19の表面で発生した電荷Q
1 は浮遊ゲート8の空乏層より制御ゲート側9ではシー
ルドされる。
【0051】この場合でも、書き込み時に浮遊ゲート8
のトンネル酸化膜13との界面で電子・正孔対が多量に
発生すると、その電子がトンネル酸化膜13を経てSi
基板中2又は9に抜ける。すると、書き込み時にメモリ
セルのしきい値分布は広がってしまう。その対策とし
て、書き込み時に制御ゲート9に与える高電圧パルスを
細分化し、パルス幅の短い複数のパルスに分割する。電
子・正孔対の発生時定数をτとすると、分割したパルス
のパルス幅はτより短くするとよい。その場合、電子・
正孔対は殆ど書き込み時に発生せず、メモリセルのしき
い値分布は狭くなる。
【0052】他の実施形態として、浮遊ゲート8のp型
不純物の濃度は(11)式より低いが、浮遊ゲート8の膜厚
が薄く、書き込み時に浮遊ゲート8の図4の断面A−
A′で見た時全面空乏化させてしまう方式がありうる。 (実施形態3)図6に、本発明の第3の実施形態とし
て、書き込み又は消去時に浮遊ゲートからソース又はド
レインの拡散層に電子を抜くNOR型のEEPROMへ
の応用を示す。
【0053】p型Si基板1上にソース・ドレインとな
るn型拡散層21a,21bが形成され、チャネル領域
上にトンネル酸化膜13を介して浮遊ゲート8が形成さ
れ、その上にゲート間絶縁膜14を介して制御ゲート9
が形成されている。そして、メモリセルのドレイン21
aはビット線に直接接続され、ソース21bは共通ソー
ス線に直接接続されるようになっている。
【0054】本実施形態においては、図7に示すように
メモリセルのしきい値分布は、“0”データ書き込みセ
ルは読み出し時に制御ゲート9に与える電圧Vg(Rea
d)より高く、“1”データ書き込みセルは0VからV
g(Read)の中に入っている必要がある。
【0055】図8に、セルアレイ(4ビット)の等価回
路を示す。図8にて丸で囲んだセルを選択に読み出す場
合、非選択ワード線WL1を0V、共通ソース線Sも0
V、選択ビット線BL1にある正の電位を与える。その
時、ビット線が共通の非選択セルのしきい値が負である
と、そのセルでビット線BL1とソース線Sの間に電流
が流れてしまい誤読み出しする。よって、“1”データ
のしきい値は負になってはならない。
【0056】このようなメモリセルにおいても、浮遊ゲ
ート8にドープする不純物をp型不純物又はノンドープ
にすると先の実施形態と同様に、浮遊ゲート8より拡散
層21に抜ける電子の量を制御でき“1”データ書き込
みセルのしきい値分布幅を狭くすることができる。
【0057】また、本発明におけるメモリセルユニット
は前述したNANDセルやNORセルに限るものではな
く、複数個のメモリセルを並列接続し、そのソース・ド
レインの一方を選択ゲートを介してビット線に、他方を
直接ソース線に接続したDINORセルにも適用でき
る。さらに、ソース・ドレインの一方を選択ゲートを介
してビット線に、他方をやはり選択ゲートを介してソー
ス線に接続したANDセルにも適用できる。その他、本
発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々変形して実施する
ことが可能である。
【0058】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、N
ANDセル等からなるメモリセルアレイを従来と反対の
n型ウェル内に集積形成し、電荷蓄積層をノンドープ又
はp型不純物ドープとし、“0”書き込み時,消去時に
注入された全部の電子を電荷蓄積層より放出するように
しているので、書き込み終了後は電荷蓄積層の電荷量は
どの“0”書き込みセルでも一定しており、よってVth
分布幅は非常に狭く制御できる。従って、ベリファイ回
数を減らす又はベリファイをなくして高速書き込みして
もメモリセルのしきい値分布幅を狭くすることができ、
よって高速読み出しも可能にするEEPROMを実現す
ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例に係るNAND型EEPROMの
メモリセル構造を示す断面図。
【図2】第2の実施例に用いた不揮発性メモリセルの素
子構造を示す断面図。
【図3】第1及び第2の実施例におけるメモリセルアレ
イの等価回路図。
【図4】第1及び第2の実施例における“0”書込みセ
ルの素子構造断面図。
【図5】図4のA−A′断面におけるエネルギーバンド
図。
【図6】第3の実施例におけるメモリセル構造を説明す
るためのもので、浮遊ゲートより拡散層の電子を放出す
る時のバイアス関係を示すセル構造断面図。
【図7】第3の実施例におけるメモリセルのしきい値分
布を示す図。
【図8】第3の実施例におけるメモリセルアレイの等価
回路図。
【図9】本発明におけるNAND型EEPROMのセル
のしきい値分布を示す図。
【図10】従来のNAND型EEPROMの“1”書き
込み時の各ノードのバイアス関係を示すセルアレイ断面
図。
【図11】従来のNAND型EEPROMのセルのしき
い値分布を示す図。
【符号の説明】
1…p型Si基板 2,19…セルアレイ部のn型ウェル 3…周辺部のn型ウェル 4…p型ウェル 5,21…n型拡散層 8…浮遊ゲート(電荷蓄積層) 9…制御ゲート 10…選択ゲート 13…トンネル酸化膜 14…ゲート間絶縁膜 15…ゲート絶縁膜 17…n型Si基板 18…セルアレイ部のp型ウェル

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】p型半導体基板にn型ウェルを周辺制御部
    とセルアレイ部で別々に設け、セルアレイ部のn型ウェ
    ル上に電荷蓄積層と制御ゲートを積層して構成された電
    気的書き替え可能なメモリセルがマトリクス状に配置さ
    れたメモリセルアレイを有する不揮発性半導体記憶装置
    において、 前記電荷蓄積層は、ノンドープ又はp型不純物をドープ
    した半導体より成ることを特徴とする不揮発性半導体記
    憶装置。
  2. 【請求項2】n型半導体基板にセルアレイ部に対してp
    型ウェルを設け、このp型ウェルの内側にn型ウェルを
    設け、セルアレイ部のn型ウェル上に電荷蓄積層と制御
    ゲートを積層して構成された電気的書き替え可能なメモ
    リセルがマトリクス状に配置されたメモリセルアレイを
    有する不揮発性半導体記憶装置において、 前記電荷蓄積層は、ノンドープ又はp型不純物をドープ
    した半導体より成ることを特徴とする不揮発性半導体記
    憶装置。
  3. 【請求項3】前記メモリセルアレイは、複数のメモリセ
    ルをそれらのソース,ドレインを隣接するもの同士で共
    有する形で直列接続し、これを1単位としてビット線に
    接続するNAND型セルアレイ方式であることを特徴と
    する請求項1又は2記載の不揮発性半導体記憶装置。
  4. 【請求項4】p型半導体基板又はp型ウェル上に電荷蓄
    積層と制御ゲートを積層して電気的電気的書き替え可能
    な複数のメモリセルを形成し、各メモリセルのソース又
    はドレインの一方がビット線と直接接続され、他方がソ
    ース線と直接接続されたセルアレイ構成を成す不揮発性
    半導体記憶装置において、 前記電荷蓄積層は、ノンドープ又はp型不純物をドープ
    した半導体より成ることを特徴とする不揮発性半導体記
    憶装置。
  5. 【請求項5】書き込み或いは消去動作として前記電荷蓄
    積層より半導体基板又は消去ゲートへ電子を抜く場合、
    前記電荷蓄積層の電界により一部に生じるエネルギーバ
    ンドの曲りの量が該電荷蓄積層のエネルギー・ギャップ
    を越えないように、前記p型不純物濃度を濃くするか、
    又は前記電荷蓄積層の膜厚を薄くすることを特徴とする
    請求項1〜4のいずれかに記載の不揮発性半導体記憶装
    置。
JP7184285A 1995-07-20 1995-07-20 不揮発性半導体記憶装置 Pending JPH0936259A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7579645B2 (en) 2004-12-24 2009-08-25 Ricoh Company, Ltd. Semiconductor device having non-volatile memory cell
US9281383B2 (en) 2012-12-06 2016-03-08 Kabushiki Kaisha Toshiba Method for fabricating a semiconductor device

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