JPH0935978A - 異方性焼結永久磁石の製造方法 - Google Patents
異方性焼結永久磁石の製造方法Info
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Abstract
方性焼結磁石の製造方法を提供する。 【解決手段】 異方性焼結磁石製造の成形工程におい
て、ダイスを飽和磁化4πIsが500〜12000ガ
ウスの磁性を有する金属材料とし、かつ、該ダイスの配
向磁場印加方向に平行な方向の断面形状を楕円または円
とし、なおかつ、上パンチおよび下パンチの永久磁石粉
末圧縮時にダイスに入り込む部分の飽和磁化4πIsを
500〜12000ガウスの磁性を有する金属材料とし
て、前記ダイス、上パンチおよび下パンチからなる金型
のキャビティ内に永久磁石粉末を供給し、該永久磁石粉
末の容易磁化方向を配向させるための磁場を印加し、更
に圧縮して成形を行うことを特徴とする異方性焼結磁石
の製造方法。特に、該永久磁石粉末が、R−Fe−B系
またはR−Co系の希土類永久磁石粉末である異方性焼
結磁石の製造方法。
Description
製造方法に関するものである。
ト系、Srフェライト系などのフェライト磁石、R−C
o系、R−Fe−B系などの希土類磁石が広く使用され
ているが、近年高性能磁石として希土類磁石の使用が急
激に伸びている。これら異方性焼結磁石は、磁性を担っ
ている各結晶粒の容易磁化方向をある一定の方向に揃え
たものであり、そのため、結晶粒の容易磁化方向がばら
ばらの方向を向いている等方性磁石に比較して、その容
易磁化方向に着磁されたときに残留磁束密度の値が大き
く、したがって、最大エネルギー積を大きくすることが
できる。また、焼結磁石であるため、樹脂などで結合さ
れたボンディッド磁石と比較して、非磁性物質の存在量
が少ないため、残留磁束密度の値が大きくなり、最大エ
ネルギー積を大きくできる。したがって、異方性焼結磁
石が、同じ材料を用いた磁石の中で、一番大きな最大エ
ネルギー積を得ることができるため、広く使用されてい
る。
方向をある一定の方向に揃えるために、その材料を、そ
れぞれの粉砕粉が単結晶になるまで粉砕し、その粉砕粉
に外部磁場を印加することにより磁石粉の磁化容易軸を
外部磁場の方向と平行な方向に揃え、圧力をかけて圧縮
し成形する。その後、成形された磁石粉は、所定の条件
で焼結され、異方性焼結磁石を製造する。材料によって
は、焼結後、熱処理を要する場合もある。例えば、R2
Co17系磁石では、焼結後、溶体化処理を行い、さらに
時効処理を行う。R−Fe−B系磁石では、焼結後、5
00℃近傍で熱処理を行うことにより磁石を製造してい
る。
イス、上パンチ、下パンチおよび磁場発生手段からな
る。ダイス、上パンチおよび下パンチで構成されるキャ
ビティ内に磁石粉を供給し、磁場発生手段により配向磁
場を印加することにより磁石粉の容易磁化方向を一方向
に揃え、上パンチ、下パンチにより圧力を伝達し、キャ
ビティ内の磁石粉を成形する。成形は電磁石などで静磁
場を印加し、その静磁場を印加したまま行われるのが一
般的であるが、電磁石による静磁場では得られる磁場の
大きさが限定されてしまうので、大きな磁場で配向を行
いたい時には、磁場発生手段として空芯コイルによるパ
ルス磁場を用いることがある。パルス磁場を用いる時に
は、キャビティ内に磁石粉を供給した後、パルス磁場を
印加し、次いで成形を行う。しかしながら、パルス磁場
を発生させるとコイルの発熱が生じるなどの問題点が大
きく、生産方法としては好ましくない。キャビティ内に
充填された磁石粉に配向磁場をかける方向には、上下パ
ンチによる圧力印加の方向と平行方向に磁場をかける縦
磁場成形と、垂直方向に磁場を印加する横磁場成形とが
ある。横磁場成形を選択するか縦磁場成形を選択するか
は、製造される材料、特性、形状、着磁方向などによっ
て判断されるが、縦磁場成形により製造された焼結磁石
は横磁場成形の場合と比較して磁気特性が低下するの
で、横磁場成形を用いることが多い。
して成形、焼結を行い、磁石を製造した際に、一つの焼
結体の各部分により、磁気特性がばらつくことがある。
特に、焼結磁石の表面は中央部と比較して残留磁束密度
の劣化が著しく、これは、表面近傍では配向の乱れが大
きいためと考えられる。このように表面付近に配向の乱
れがあり、残留磁束密度が劣化していると、焼結体全体
として残留磁束密度が低くなってしまう。このような現
象は、焼結体の寸法が小さいときには特に顕著に現われ
る。特に近年は、異方性焼結磁石が使用される電子、電
気機器が小型化し、それに伴い異方性焼結磁石の寸法も
小さく薄型になってきているため、配向の乱れによる磁
気特性の劣化は無視することはできないようになってき
つつある。さらに、小型の磁石を製造する際、大型の焼
結体ブロックを切断して製造することもあるが、表面近
くから切り出された磁石は、残留磁束密度が低く使用に
耐えないことも多々あり、歩留りの低下を引き起こして
いる。
の手段として、ダイス、上パンチおよび下パンチの金型
部材の全て、あるいは、少なくとも一部を磁性を有する
金属材料とすることが有効であることを見いだし、既に
提案している。(特願平7−151093)
ス、上パンチおよび下パンチの金型部材の全て、あるい
は、少なくとも一部を磁性を有する金属材料とすること
により、成形体表面に磁極が現れるのを防止してキャビ
ティ空間内の磁束の分布を均一にし、また、磁束の方向
をなるべく平行に揃えようとするものである。
に、焼結体ブロックの表面近傍の配向が、格段に改善さ
れ、それにより磁石の残留磁束密度が顕著に向上し、ま
た、大型ブロックからの切り出しによる磁石製造歩留り
も大幅に改善された。しかしながら、磁石の高性能化、
すなわち、磁石の最大エネルギー積の向上に対する要求
も近年ますます高まり、さらなる高特性を目指す必要が
ある。
らなる高特性化を目指して鋭意努力した結果、本発明を
完成させたもので、その要旨は、異方性焼結磁石製造の
成形工程において、ダイスを飽和磁化4πIsが500
〜12000ガウスの磁性を有する金属材料とし、か
つ、該ダイスの配向磁場印加方向に平行な方向の断面形
状を楕円または円とし、なおかつ、上パンチおよび下パ
ンチの永久磁石粉末圧縮時にダイスに入り込む部分の飽
和磁化4πIsを500〜12000ガウスの磁性を有
する金属材料として、前記ダイス、上パンチおよび下パ
ンチからなる金型のキャビティ内に永久磁石粉末を供給
し、該永久磁石粉末の容易磁化方向を配向させるための
磁場を印加し、更に圧縮して成形を行うことを特徴とす
る異方性焼結磁石の製造方法であり、特に、前記永久磁
石粉末が、R−Fe−B系またはR−Co系の希土類永
久磁石粉末である異方性焼結磁石の製造方法である。
性体が楕円形、円形の時にほとんど平行になる(図
1)。したがって、本発明においても、ダイス材質とし
て磁性材料を用い、またその形状をダイスの配向磁場印
加方向に平行な方向の断面形状を楕円または円とするこ
とで、ダイス内部の磁束の向きを平行にすることができ
る。ところが、ダイスには、上パンチ、下パンチおよび
成形体を挿入するための空間が開けられており、したが
って、キャビティ空間部分では、磁束の方向は若干乱れ
ている。
に開けられた空間を埋めるように上パンチおよび下パン
チの先端部分を飽和磁化4πIsが500〜12000
ガウスの磁性を有する金属材料とすることで、ダイス及
びパンチの磁性金属材料部分と成形体からなる部分をほ
とんど完全な円柱、楕円柱、球、楕円体とすることがで
き、そのためにキャビティ空間の磁束の方向をほとんど
完全に平行にすることができるようになるため、成形体
の配向、特に成形体の表面に近い部分の配向をさらに上
げることが可能となる。したがって、さらに高残留磁束
密度を有する永久磁石を製造することが可能である。
チ、下パンチの永久磁石粉末圧縮時にダイスに入り込む
部分の材質として使用される磁性を有する金属材料の飽
和磁化4πIsを500〜12000ガウスと限定し
た。この範囲内でも、特に、1500〜8000ガウス
の範囲の飽和磁化4πIsを有する磁性金属材料を使用
するのが、本発明の効果が顕著に現われ、好ましい。5
00ガウス未満の飽和磁化4πIsを有する金属材料を
使用した場合、または非磁性材料で構成されている場合
には、成形体の表面に磁極が発生してしまい、そのた
め、成形体の表面近傍の磁束は方向が乱れるため、製造
された成形体の配向も乱れてしまい、その結果得られる
焼結磁石も配向が悪く、残留磁束密度の小さい磁石とな
ってしまう。また、飽和磁化4πIsが12000ガウ
スより大きい場合には、成形体の表面に飽和磁化4πI
sが500ガウス未満の金属材料を使用した時と逆の磁
極が発生してしまい、その結果、同様に成形体の配向が
乱れてしまう。
超硬合金、合金炭素鋼が望ましい。超硬合金とは、W
C、TiC、MoC、NbC、TaC、Cr3 C2 等の
IVa,Va,VIa族に属する金属の炭化物粉末をCo、
Ni、Mo、Fe、Cu、Pb、Sn、またはそれらの
合金を用いて焼結結合した合金であり、これらは、超硬
合金に含有される炭素量、および鉄、コバルト、ニッケ
ル等の量、さらに添加物の種類、添加量等によりその磁
性は様々に変化する。本発明では、所定の磁気特性を有
していれば、どのような超硬合金を使用しても差しつか
えない。また、合金炭素鋼とは、Fe−Cを主体とする
合金であり、特にダイス鋼、炭素工具鋼、合金工具鋼、
高速度鋼等を用いるのが好ましい。これらについても所
定の磁気特性を有していれば、どのような合金炭素鋼を
使用しても問題ない。
加方向に平行な方向の断面形状を楕円または円とし、か
つ、上下パンチの永久磁石粉末圧縮時にダイスに入り込
む部分を飽和磁化4πIsが500〜12000ガウス
の磁性を有する金属材料とすることにより、磁性金属材
料と成形体からなる部分が完全な円柱、楕円柱、球、楕
円体とすることができ、そのために成形体内部の磁束の
方向を完全に平行にすることができるようになる。
断面形状を楕円または円にするためには、ダイス全体の
形状を円柱、楕円柱、球、楕円体にする必要がある。そ
の他の形状、例えば、立方体や直方体のような形状では
ダイス内の磁束の向きが平行にならないため、本発明に
は含まれない。特に、横磁場成形においてダイスを円
柱、楕円柱とする場合には、磁場印加方向に平行で、か
つ、圧縮方向に垂直な断面を円、楕円となるようにダイ
スを配置するのが、磁場成形機が簡略となり、また、成
形作業も簡便になるため、好ましい。
む部分というのは、図2に示したように、上パンチの成
形体に接する面からダイス上面までの部分、下パンチの
成形体に接する面からダイス下面までの部分のことを指
しており、本発明では、これらの部分もまた飽和磁化4
πIsが500〜12000ガウスの磁性を有する金属
材料とすることが必要である。パンチの磁性金属材料
は、ダイスに使用されている磁性金属材料と異なってい
ても問題ないが、同一の材質であることが焼結磁石の磁
気特性上好ましい。上パンチおよび下パンチの内、飽和
磁化4πIsが500〜12000ガウスの磁性を有す
る金属材料からなる部分以外は、非磁性の物質からなっ
ていることが必要である。この非磁性物質で構成される
べき部分が磁性材料からなっている場合には、その部分
に磁束が流れ込んで磁束の流れが平行でなくなってしま
い、本発明の効果が得られない。また、上パンチの磁性
金属材料部と非磁性材料部との境界がダイス上面より上
にあったり下にあったりすると、磁性金属材料と成形体
からなる部分を完全な円柱、楕円柱、球、楕円体とする
ことができないので、キャビティ空間内の磁束を完全に
平行にすることができず、避ける必要がある。下パンチ
の磁性金属材料部と非磁性材料部との境界がダイス下面
より上にあったり下にあったりした場合も同様である。
材料により所定形状のダイスを作製し、そのダイスを非
磁性材料、例えば、非磁性ステンレス鋼などで焼きばめ
して使用してもよい。本発明の対象となる異方性焼結磁
石としては、Baフェライト系、Srフェライト系など
のフェライト磁石、R−Co系、R−Fe−B系などの
希土類磁石があるが、特に希土類磁石を製造する際に本
発明を適用すれば、本発明の効果が顕著に現れるため、
好ましい結果を得ることができる。これらの磁石は以下
のように製造される。R−Co系希土類磁石は、RCo
5 系、R2 Co17系などがあるが、実用に供されている
のは、ほとんどがR2 Co17系である。R2 Co17系希
土類磁石は、通常、重量百分率で、20〜28%のR、
5〜30%のFe、3〜10%のCu、1〜5%のZ
r、残部Coからなり、以下のような製造法により製造
される。まず、原料金属を秤量して溶解、鋳造し、得ら
れた合金を平均粒径1〜20μmまで微粉砕しR2 Co
17系希土類永久磁石粉末を得る。R2 Co17系希土類永
久磁石粉末は、本発明により磁場中で成形され、その
後、1100〜1250℃で0.5〜5時間焼結され、
次いで、焼結温度よりも0〜50℃低い温度で0.5〜
5時間溶体化され、そして最後に時効処理が施される。
時効処理は通常初段時効として700〜950℃で一定
の時間保持し、その後、連続冷却または多段時効を行
う。
百分率で、5〜40%のR、50〜90%のFe、0.
2〜8%のBからなる。磁気特性を改善するために、
C、Al、Si、Ti、V、Cr、Mn、Co、Ni、
Cu、Zn、Ga、Zr、Nb、Mo、Ag、Sn、H
f、Ta、Wなど添加元素を加えることが多い。これら
添加物の添加量は、Coの場合30重量%以下、その他
の元素の場合には8重量%以下とするのが普通である。
これ以上の添加物を加えると逆に磁気特性を劣化させて
しまう。R−Fe−B系希土類磁石の製造方法は以下の
通りである。原料金属を秤量して溶解、鋳造し、得られ
た合金を平均粒径1〜20μmになるまで微粉砕しR−
Fe−B系希土類永久磁石粉末を得る。R−Fe−B系
希土類永久磁石粉末は、本発明により磁場中で成形さ
れ、1000〜1200℃で0.5〜5時間焼結され
る。最後に400〜1000℃で時効処理を行い、R−
Fe−B系希土類磁石を得る。
の成形工程において、ダイスを磁性を有する金属材料と
し、該ダイスの配向磁場印加方向に平行な方向の断面形
状を楕円または円とし、上パンチおよび下パンチの永久
磁石粉末圧縮時にダイスに入り込む部分を磁性を有する
金属料として、前記ダイス、上パンチおよび下パンチか
らなる金型のキャビティ内に永久磁石粉末を供給し、該
粉末に容易磁化方向を配向させるための磁場を印加し、
圧縮して成形するものであって、これによりキャビティ
内の磁束の方向の乱れを防止しほとんど完全に平行とす
ることができる。従って、残留磁束密度の改善された異
方性焼結磁石を歩留りよく製造することができる。
体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるもので
はない。 (実施例1)原子%でNd13.8Dy1 Fe73.7Co4 B
6.5 Al1 の合金を、純度99.9wt%以上の各原料
金属を誘導加熱高周波溶解炉を用いてアルゴン雰囲気中
で溶解、鋳造し合金インゴットを作製した。この合金イ
ンゴットをアルゴン雰囲気中1100℃×24時間の均
質化熱処理を行った後、アルゴン雰囲気中でジョークラ
ッシャー、ブラウンミルを用いて粗粉砕し、次いで、窒
素ガスを用いたジェットミルで微粉砕を行い、平均粒径
5μmのR−Fe−B系磁石粉を作製した。
石により15kOeの磁場を印加し、磁場を印加したま
ま磁場印加方向と垂直方向に1ton/cm2 の圧力を
かけて成形を行った。成形に用いたダイスは、表1に示
したような種々の飽和磁化4πIsを有する超硬合金あ
るいはダイス鋼とした。ダイスの形状は、磁場印加方向
に平行で圧縮方向に垂直な面が円形である円柱状ダイス
を非磁性ステンレス鋼で焼きばめしてある。また、上パ
ンチおよび下パンチは圧縮時にダイスに入り込む部分を
ダイスと同材質とし、その他の部分を非磁性ステンレス
鋼とした。作製された成形体の高さは15mmである。
また、キャビティの圧縮方向に垂直な方向の断面形状は
30mm×20mmである。これら成形体を真空中にて
1060℃で90分焼結を行い、その後、さらに540
℃で時効熱処理を行った。得られたR−Fe−B系焼結
磁石の磁気特性をB−Hトレーサーを用いて測定した。
それらの残留磁束密度を表1に示した。
分の磁性金属材料の飽和磁化4πIsが500〜120
00ガウスの時に、磁石の残留磁束密度Brが改善さ
れ、特に1500〜8000ガウスの時にその効果が顕
著であることが認められる。
末をキャビティ内に供給し、電磁石により18kOeの
磁場を印加し、磁場印加方向と垂直方向に1.5ton
/cm2 の圧力をかけて成形を行った。ダイスは、飽和
磁化4πIsが3000ガウスの超硬合金で作製されて
おり、その形状を磁場印加方向に平行で圧縮方向に垂直
な断面が楕円形の楕円柱とした。また、上パンチ、下パ
ンチは圧縮時にダイスに入り込む部分をダイスと同材質
とし、その他の部分を非磁性ステンレス鋼とした。作製
された成形体の高さは20mmである。また、キャビテ
ィの圧縮方向に垂直な方向の断面形状は30mm×30
mmである。次いで、実施例1と同様な条件で焼結、時
効を行い、磁石を製造し、その磁気特性をB−Hトレー
サーを用いて測定した。その結果は、磁石の残留磁束密
度は12.80kGであった。比較例として、ダイスの
形状を直方体とし、その他は実施例2と同様にR−Fe
−B系永久磁石を作製し、その磁気特性を測定したとこ
ろ、残留磁束密度は、12.39kGであった。以上よ
り、ダイスの磁場印加方向に平行な断面の形状を楕円と
することにより磁石の残留磁束密度Brが向上するとい
う結果が得られた。
末をキャビティ内に供給し、電磁石により10kOeの
磁場を印加し、磁場印加方向と垂直方向に2ton/c
m2 の圧力をかけて成形を行った。ダイスは、飽和磁化
4πIsが3000ガウスの超硬合金で作製されてお
り、ダイスの形状は、磁場印加方向に平行で圧縮方向に
垂直な面が楕円形である楕円体状とした。また、上パン
チ、下パンチは圧縮時にダイスに入り込む部分をダイス
と同材質とし、その他の部分を非磁性ステンレス鋼とし
た。作製された成形体の高さは40mmである。また、
キャビティの圧縮方向に垂直な方向の断面形状は30m
m×30mmである。次いで、実施例1と同様な条件で
焼結、時効を行い、磁石を製造し、その磁気特性をB−
Hトレーサーを用いて測定した。その結果は、12.7
8kGであった。比較例として、上パンチ、下パンチ全
体を非磁性超硬合金で作製した以外はすべて同条件で焼
結体を作製し、磁気特性を測定した。その結果、12.
54kGであった。以上より、上パンチ、下パンチのダ
イスに入り込む部分を磁性金属材料とすることで、磁石
の残留磁束密度Brの向上に効果があることが認められ
た。
5.5%、Fe14%、Cu4%、Zr2.5%、残C
oとなるように原料金属を秤量した後、これらを誘導加
熱高周波溶解炉を用いてアルゴン雰囲気中で溶解、鋳造
し合金インゴットを作製した。この合金インゴットをア
ルゴン雰囲気でジョークラッシャー、ブラウンミルを用
いて粗粉砕し、次いで、窒素ガスを用いたジェットミル
で微粉砕を行い、平均粒径5μmのR2 Co17系磁石粉
を作製した。この磁石粉をキャビティ内に供給し、電磁
石により15kOeの磁場を印加し、磁場を印加したま
ま磁場印加方向と垂直方向に1ton/cm2 の圧力を
かけて成形を行った。成形に用いたダイスは、表1に示
したような種々の飽和磁化4πIsを有する超硬合金あ
るいはダイス鋼とした。ダイスの形状は、磁場印加方向
に平行で圧縮方向に垂直な面が円形である円柱状ダイス
を非磁性ステンレス鋼で焼きばめしてある。また、上パ
ンチ、下パンチは圧縮時にダイスに入り込む部分をダイ
スと同材質とし、その他の部分を非磁性ステンレス鋼と
した。作製された成形体の高さは15mmである。ま
た、キャビティの圧縮方向に垂直な方向の断面形状は3
0mm×20mmである。この成形体のアルゴン雰囲気
下で1200℃で焼結、1180℃で溶体化した。時効
熱処理はまず初段時効として850℃で2時間保持した
後、1℃/minの冷却速度で400℃まで連続冷却を
行い、その後急冷した。得られたR2 Co17系焼結磁石
の磁気特性をB−Hトレーサーを用いて測定した。磁性
超硬合金の飽和磁化の値と作製されたR2 Co17系磁石
の残留磁束密度Brとの関係を表2に示す。
スや上下パンチのダイスに入り込む部分の磁性金属材料
の飽和磁化4πIsを500〜12000ガウスとする
ことで、磁石の残留磁束密度Brが改善され、特に15
00〜8000ガウスの時にその効果が顕著であること
が認められる。
石を作製することが可能となり、残留磁束密度の大きな
異方性焼結磁石が作成できる。また、大型の異方性焼結
磁石ブロックを切断しても端部の磁気特性劣化が少な
く、歩留りよく異方性焼結磁石を製造できる。
Claims (2)
- 【請求項1】 異方性焼結磁石製造の成形工程におい
て、ダイスを飽和磁化4πIsが500〜12000ガ
ウスの磁性を有する金属材料とし、かつ、該ダイスの配
向磁場印加方向に平行な方向の断面形状を楕円または円
とし、なおかつ、上パンチおよび下パンチの永久磁石粉
末圧縮時にダイスに入り込む部分の飽和磁化4πIsを
500〜12000ガウスの磁性を有する金属材料とし
て、前記ダイス、上パンチおよび下パンチからなる金型
のキャビティ内に永久磁石粉末を供給し、該永久磁石粉
末の容易磁化方向を配向させるための磁場を印加し、更
に圧縮して成形を行うことを特徴とする異方性焼結磁石
の製造方法。 - 【請求項2】 請求項1に記載の永久磁石粉末が、R−
Fe−B系またはR−Co系の希土類永久磁石粉末であ
る請求項1記載の異方性焼結磁石の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07206812A JP3101799B2 (ja) | 1995-07-21 | 1995-07-21 | 異方性焼結永久磁石の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07206812A JP3101799B2 (ja) | 1995-07-21 | 1995-07-21 | 異方性焼結永久磁石の製造方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH0935978A true JPH0935978A (ja) | 1997-02-07 |
JP3101799B2 JP3101799B2 (ja) | 2000-10-23 |
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ID=16529504
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---|---|---|---|
JP07206812A Expired - Lifetime JP3101799B2 (ja) | 1995-07-21 | 1995-07-21 | 異方性焼結永久磁石の製造方法 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP3101799B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6432354B2 (en) | 1999-12-09 | 2002-08-13 | Sumitomo Special Metals Co., Ltd. | Method and apparatus for feeding magnetic powder and method for manufacturing magnet |
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US7314530B2 (en) | 2001-10-02 | 2008-01-01 | Neomax Co., Ltd. | Press and magnet manufacturing method |
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1995
- 1995-07-21 JP JP07206812A patent/JP3101799B2/ja not_active Expired - Lifetime
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US7604468B2 (en) | 2001-10-02 | 2009-10-20 | Hitachi Metals, Ltd. | Press machine and method for producing magnet |
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