JPH0935736A - 固体高分子型燃料電池およびその運転方法 - Google Patents
固体高分子型燃料電池およびその運転方法Info
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Abstract
の被毒を抑制できる固体高分子型燃料電池を得る。 【解決手段】白金に対するルテニウム含有量が50重量
%以上で85重量%以下の白金−ルテニウム触媒を燃料
極25が備えており、かつ電池の作動温度が100℃か
ら120℃の間に設定されている。
Description
を有する高分子膜や水素イオン伝導性を有する無機また
は有機材料粉末と高分子結着材料とからなる複合材を電
解質として用いる固体高分子型燃料電池に関する。
燃料電池が注目を集めている。燃料電池は、これに用い
る電解質の種類により、たとえばアルカリ性水溶液型,
リン酸型,固体高分子型等の低温動作燃料電池と、溶融
炭酸塩型,固体酸化物電解質型等の高温動作燃料電池と
に大別される。
素イオン伝導性を有する高分子電解質膜(Polymer Elec
trolyte Membrane)を用いる固体高分子型燃料電池は、
加圧容器を必要とせず、コンパクトで高出力密度が得ら
れること、優れた起動性が得られ、かつ簡略なシステム
で運転が可能であることなどの理由から、宇宙用、移動
電源用、離島用、定置用などとして注目されている。
膜としては、スルホン酸基を持つポリスチレン系の陽イ
オン交換膜、フルオロカーボンスルホン酸とポリビニリ
デンフルオライドとの混合物質、フルオロカーボンマト
リックスにトリフルオロエチレンをグラフト化したもの
等が知られている。最近ではパーフルオロカーボンスル
ホン酸膜(たとえば、ナフィオン:商品名、デュポン社
製)等も用いられている。
分子型燃料電池は、ガス拡散層および触媒層としての機
能を有する一対の多孔質電極、すなわち白金触媒を担持
した多孔質の燃料極と酸化剤極とで高分子電解質膜を挟
持するとともに両極の外側に燃料ガス流路と酸化剤ガス
流路とを備えた集電体を配したものを単セルとし、この
ような単セルを複数個、冷却板等を介して積層した構成
となっている。
側および酸化剤極側において、白金触媒の存在のもとに
電解質と電極との界面で、 燃料極:H2 →2H+ +2e- …(1) 酸化剤極:1/2O2 +2H+ +2e- →H2 O …(2) なる電気化学的な反応が起こる。
極から外部回路を通して酸化剤極への移動であり、水素
イオンについては電解質中での移動である。そして、反
応生成物として酸化剤極側で水が生成される。
スとしては、多くの場合、メタノールなどアルコール系
の燃料またはメタンガスなど炭化水素系の燃料を改質し
て得た水素の豊富な改質ガスが用いられる。たとえば、
メタノールの改質の例をとると、(3) 式に示すように、
200〜300℃で水蒸気を加えて炭酸ガスと水素とを
生成させる反応となる。
のCOも生成される。
電池の燃料極に供給すると、含まれているCOが燃料極
の白金触媒に吸着する現象が起こり、白金触媒が被毒さ
れる。触媒がCOによって被毒されると、燃料極での反
応が阻害されて電池性能が大幅に低下する。このため、
通常は改質器を出た燃料ガスをさらにシフトコンバータ
に通したり、CO酸化除去装置(これらを第1段CO除
去装置とする)に通したりしてCO濃度を低減させてか
ら電池の燃料極に供給する方式が採られている。
0℃付近であるため、燃料ガス中のCO濃度が数100
ppm程度でも電池性能にはほとんど影響を与えない。
しかし、固体高分子型燃料電池では作動温度が通常、常
温〜80℃と低いため、燃料ガス中に数100ppmの
COが含まれていると、触媒の被毒が起こる。文献(R.
A.Lemons, J.of Power Souurce, vol.29, pp.251-264
(1990) )によれば固体高分子型燃料電池を80℃で作
動させたときのCO許容濃度は10ppmと報告されて
いる。このため、数100ppmのCOを含む改質ガス
について、CO除去を行うためには、第1段CO除去装
置を通ったガスを、さらに選択的酸化などの第2段CO
除去装置に通す必要がある。しかし、このように第2段
CO除去装置に通しても、CO濃度を確実に許容値の1
0ppm以下に低減させるのは難しい。このため、さら
に第3段CO除去装置に通す必要があり、システム構成
が複雑になってしまう問題があった。
ガス中のCO濃度に応じて酸化剤を混入することでCO
被毒を抑制する方法(特開平6−251786号)も考
えられている。しかし、この方法では、第3段CO除去
装置を設ける代りに、新たに燃料ガス中のCO濃度を検
知するためのセンサーやCO濃度に応じて酸化剤を供給
するためのガス混合制御装置が必要となる。また、CO
濃度変動に対するセンサーの追従性が要求され、これに
応じて適量の酸化剤がガス混合制御装置で供給されなけ
ればならない。もし、これらの装置に不具合が生じる
と、酸化剤不足で燃料極の白金触媒が被毒したり、酸化
剤の過剰供給で水素との酸化反応が起きて電池電圧が低
下したりする問題が新たに生じることになる。
体高分子型燃料電池にあっては、燃料ガス中にCOが含
まれていると、このCOによって燃料極触媒が被毒して
電池性能の低下を招くため、使用できる燃料ガスが特定
されたり、あるいはアルコール系の燃料や炭化水素系の
燃料を改質して得た燃料ガスを用いようとした場合には
大掛りな付帯設備を必要とする問題があった。
らず燃料ガス中のCOによる燃料極触媒の被毒を抑制で
き、もって大掛り付帯設備を必要とすることなく、また
使用できる燃料ガスの範囲を拡大できる固体高分子型燃
料電池およびその運転方法を提供することを目的として
いる。
に、本発明に係る固体高分子型燃料電池は、白金に対す
るルテニウム含有量が50重量%以上で85重量%以下
の白金−ルテニウム触媒を燃料極が備えており、かつ電
池の作動温度が100℃から120℃の間であることを
特徴としている。
られるが、触媒全体に対するカーボンの含有量は20〜
60重量%であることが好ましい。
に係る運転方法では、白金に対するルテニウム含有量が
50重量%以上で85重量%以下の白金−ルテニウム触
媒を燃料極が備えており、かつ電池の作動温度が100
℃から120℃の間である固体高分子型燃料電池を運転
するに当たり、前記燃料極を介して高分子電解質膜を加
湿する内部加湿方式を採用するとともに、燃料ガスを2
kg/cm2 〜4kg/cm2 の圧力で供給し、酸化剤
ガスを2kg/cm2 〜4kg/cm2 の圧力で供給
し、一部が上記内部加湿方式の加湿水となる冷却水を上
記燃料ガスの供給圧力に対して同等かもしくはそれ以上
の圧力で供給するようにしたことを特徴としている。
被毒され難い。また、電池の作動温度を上記温度まで上
げると、燃料極触媒がCOに被毒され難い方向に一層近
付けることが可能となる。
量が少なくなると、触媒での金属濃度が高くなるため、
触媒の製作コストが高くなるばかりか、引火し易くなる
など製造工程上の取扱いが極めて難しく、しかも触媒の
導電性を低下させる。したがって、上記範囲が好まし
い。
上記温度範囲の固体高分子型燃料電池を内部加湿方式で
運転するに当って、燃料ガスおよび酸化剤ガスの供給圧
力は水蒸気分圧より大きな値である必要があるため、2
kg/cm2 以上必要である。また、供給圧力を大きく
すると、加圧動力が大きくなり、電池システム全体の効
率が低下するので、上限を4kg/cm2 に抑える必要
がある。さらに、一部が内部加湿方式の加湿水となる冷
却水の圧力は、加湿水を安定供給するために上記燃料ガ
スの供給圧力に対して同等かもしくはそれ以上である必
要がある。
の実施形態を説明する。
分子型燃料電池の分解斜視図が示されている。
を互いの間に後述する加湿水透過板22と冷却水案内機
能およびセパレータ機能を備えた冷却板23とを介在さ
せて複数積層した積層構造に形成されている。
形成された高分子電解質膜24を備えている。この高分
子電解質膜24の両面には高分子電解質膜より小さい面
積に形成された燃料極25と酸化剤極26とが接触配置
されている。燃料極25および酸化剤極26の外周部分
には、各電極とほぼ同じ厚みのシール材で形成されたガ
スシール用のパッキング27,28が配置されている。
ている。すなわち、図3(a) に示すように、カーボン多
孔質体29の一方の表面にカーボン粉末と撥水剤とのス
ラリーとを塗布し、これを360℃で焼結してガス拡散
層30を形成し、このガス拡散層30上に白金(Pt)
とルテニウム(Ru)とカーボン(C)からなる触媒層
31を設けたものとなっている。触媒層31は、Ptに
対するRuの含有量が50重量%以上で85重量%以下
となるように、たとえば組成比Pt:Ru:C=30:
30:40に配合されたカーボン担持触媒とフッ素系高
分子溶液と水とを混合して燃料極用触媒スラリーを作成
し、これを白金担持量が1.5mg/cm2 となるよう
にガス拡散層30上に塗布して形成されている。そし
て、触媒層31が高分子電解質膜24側に位置するよう
に配置されている。
ように、カーボン多孔質体29の一方の表面にカーボン
粉末と撥水剤とのスラリーを塗布し、これを360℃で
焼結してガス拡散層30を形成し、このガス拡散層30
上に白金(Pt)とカーボン(C)とからなる触媒層3
2を設けたものとなっている。触媒層32は、組成比が
Pt:C=50:50に配合されたカーボン担持触媒と
フッ素系高分子溶液と水とを混合して酸化剤極用触媒ス
ラリーを作成し、これを白金担持量が1.5mg/cm
2 となるようにガス拡散層30上に塗布して形成されて
いる。そして、触媒層32が高分子電解質膜24側に位
置するように配置されている。
5への燃料ガスの供給機能と集電機能とを発揮する燃料
極側集電板33が接触配置されている。この燃料極側集
電板33は、親水性のカーボン多孔質板で形成されてい
る。燃料極側集電板33における燃料極25との接触面
には、図2に示すように、燃料ガスを通流させるための
案内溝34が複数形成されている。同様に、酸化剤極2
6の図1中上面側には、酸化剤極26への酸化剤ガスの
供給機能と集電機能とを発揮する酸化剤極側集電板35
が接触配置されている。この酸化剤極側集電板35は、
緻密なカーボン板で形成されている。酸化剤極側集電板
35における酸化剤極26との接触面には、図2に示す
ように、酸化剤ガスを通流させるための案内溝36が複
数形成されている。
には前述した加湿水透過板22が接触配置されており、
この加湿水透過板22の図1中下面側には冷却板23が
接触配置されている。加湿水透過板22は親水性のカー
ボン多孔質薄板で形成されており、冷却板23は緻密な
カーボン板あるいは金属板で形成されている。冷却板2
3の加湿水透過板22側に位置する面には、冷却水を案
内するための案内溝37が複数形成されている。
両側部、高分子電解質膜24の両側部、パッキング2
7,28の両側部には、それぞれ図1に示すように、燃
料ガスを供給/排出するための孔50,51(ただし、
孔51は図示せず)と、冷却水を供給/排出するための
孔52,53と、酸化剤ガスを供給/排出するための孔
54,55とが積層方向に通じる関係に設けられてい
る。
案内溝34は燃料ガスを供給/排出するための孔50,
51に通じ、酸化剤極側集電板35に設けられた案内溝
36は酸化剤ガスを供給/排出するための孔54,55
に通じ、冷却板23に設けられた案内溝37は冷却水を
供給/排出するための孔52,53に通じている。
透過板22、冷却板23が複数積層されて燃料電池積層
体70が構成されている。燃料電池積層体70の積層方
向に位置する両端面に導電性のエンドプレート71,7
2が当てがわれ、さらにこれらエンドプレート71,7
2の外面にエンドプレートより幅広な図示しない締付け
板が当てがわれ、これら締付け板の周縁部においてバネ
を介在させた条件下で両締付け板を絶縁性のロッドで積
層方向に締付けたものとなっている。
述した孔50,51を介して燃料ガスの供給/排出を行
うための燃料供給管73,燃料排出管74と、前述した
孔52,53を介して冷却水の供給/排出を行うための
冷却水供給管75,冷却水排出管76と、前述した孔5
4,55を介して酸化剤ガスの供給/排出を行うための
酸化剤ガス供給管77,酸化剤ガス排出管78とが対応
する孔に通じる関係に設けられている。
を介して供給された燃料ガス(供給圧力2〜4kg/c
m2 )は、各単セル21において燃料極側集電板33に
設けられた各案内溝34を流れる。そして、一部が燃料
極25に拡散して発電に供され、残りが孔51へと流れ
た後に燃料排出管74へと流れる。また、酸化剤供給管
77を介して供給された酸化剤ガス(供給圧力2〜4k
g/cm2 )は、各単セル21において酸化剤極側集電
板35に設けられた各案内溝36を流れる。そして、一
部が酸化剤極26に拡散して発電に供され、残りが孔5
5へと流れた後に酸化剤排出管78へと流れる。
た冷却水(供給圧力2kg/cm2以上)は、冷却板2
3に設けられた各案内溝37を流れる。そして、一部が
加湿水透過板23、燃料極側集電板33、燃料極25を
それぞれ透過して高分子電解質膜24の加湿に供され、
残りが冷却板23を介して吸熱した後に孔53へと流
れ、その後に冷却水排出管76へと流れる。
ないヒータによって温度が100℃から120℃の間に
保持される。
冷却水の供給によって電池としての機能が発揮される。
そして、この場合には、燃料極25に前記組成の触媒層
31、つまりPtに対するRuの含有量が50重量%以
上で85重量%以下に設定されたカーボン担持の触媒層
31を設けていることと、電池の動作温度を100℃か
ら120℃の間に設定していることとが相俟って、燃料
ガスにCOが含まれている場合であっても触媒層31中
の白金の被毒が抑制され、長期に亘って安定した発電性
能を発揮させることができる。
る。
表面にカーボン粉末と撥水剤とのスラリーを塗布し、こ
れを360℃で焼結してガス拡散層30を形成した。さ
らに組成比がPt:Ru:C=30:30:40のカー
ボン担持触媒とフッ素系高分子溶液と水とを混合して燃
料極用触媒スラリーを作成した。このスラリーを白金担
持量が1.5mg/cm2 となるようにガス拡散層30
上に塗布して触媒層31を形成した。
多孔質体29の一方の表面にカーボン粉末と撥水剤との
スラリーを塗布し、これを360℃で焼結してガス拡散
層30を形成した。さらに組成比がPt:C=50:5
0のカーボン担持触媒とフッ素系高分子溶液と水とを混
合して酸化剤極用触媒スラリーを作成した。このスラリ
ーを白金担持量が1.5mg/cm2 となるようにガス
拡散層30上に塗布して触媒層32を形成した。
製のフッ素系高分子膜 Nafion R 117を挟み、ホット
プレスして電極面積100cm2 の単位電池を製作し
た。
ールし、ガス流路を設けたホルダーで挟み、電池温度1
10℃で、かつ内部加湿方式で発電試験を行った。この
とき、燃料極ガス圧力を4kg/cm2 とし、燃料ガス
としてはH2 +CO(50ppm)の混合ガスを140
℃でバブリングしてガス利用率30%でフローした。酸
化剤極側ではガス圧力を4kg/cm2 とし、空気をガ
ス利用率50%でフローした。
ときの電池電圧の経時変化を図4中にAで示す。なお、
参考のために80℃で運転したときの特性を図4中にB
で示す。80℃で運転したときには数時間で電池電圧が
著しく低下したのに比べると、110℃運転時には20
00時間後においても1%の電圧低下であった。
組成比がPt:Ru:C=40:20:40のカーボン
担持触媒のスラリーを作成し、これ用いて白金担持量
1.5mg/cm2 の触媒層を持つ燃料極を作成した。
これと白金担持触媒の酸化剤極とでデュポン社製のフッ
素系高分子膜 Nafion R 117を挟みホットプレスで熱
圧着し、単位電池を製作した。
にH2 +CO(100ppm)の混合ガスをフローし、
内部加湿方式で加湿を行い、電池作動温度120℃、
0.4A/cm2 負荷で発電試験を行った。燃料極とし
て白金のみを担持した触媒を用いた電池は、発電開始か
ら数時間で電圧が20%低下したのに対し、白金−ルテ
ニウム触媒を用いた電池の電圧は2000時間後におい
てもわずか4%低下しただけだった。
ン重量比を全体の50重量%に固定とし、白金に対する
ルテニウム含有量が20〜90重量%と異なる白金−ル
テニウム担持カーボン触媒を用いて白金担持量が0.6
mg/cm2 となるように実験例1と同様の手順で燃料
極を作成した。これら燃料極と酸化剤極とデュポン社製
のフッ素系高分子膜 Nafion R 117とで電極面積10
0cm2の単位電池をそれぞれ製作し、電池温度110
℃、燃料極側および酸化剤極側ともにガス圧力2kg/
cm2 に加圧し、燃料極側にH2 +CO(100pp
m)の混合ガスをガス利用率40%でフローし、酸化剤
極側には空気をガス利用率50%でフローし、内部加湿
方式によって発電試験を行った。
0時間後の0.4A/cm2 負荷時の電池電圧を示す。
が多いほど電池電圧の低下が少なく、白金に対するルテ
ニウム含有量が50〜80重量%の範囲で良好な結果を
示している。中でもルテニウム含有量が78重量%の触
媒を用いた電池の電圧低下が少ないことが判かる。しか
し、ルテニウム含有量が85重量%を越えると、初期の
電池電圧が低くなる。これは燃料極での反応に寄与する
白金量が十分でないことによるものと考えられる。
その傾向が大きく現れ、電池電圧は20%に低下した。
この結果から、燃料極の触媒に適したルテニウム含有量
は、白金に対して50〜85重量%の範囲であるといえ
る。
するルテニウム含有量67重量%)、Pt:Ru:C=
25:15:60(白金に対するルテニウム含有量63
重量%)、Pt:Ru:C=40:20:40(白金に
対するルテニウム含有量67重量%)の白金−ルテニウ
ム触媒を用い、白金担持量が1.0mg/cm2 となる
ように実験例1と同じ方法でカーボン重量比の異なる燃
料極を作成した。
池の初期性能から、触媒中にけるカーボン重量比の影響
を調べた。運転条件は実験例3と同じである。触媒全体
に対するカーボン重量比が60重量%、40重量%で
は、0.4A/cm2 負荷時の電池電圧がそれぞれ0.
7V、0.729Vと良好な初期性能が得られたが、カ
ーボン重量比が70重量%の電池電圧では物質拡散律速
の影響のため、0.4A/cm2 負荷時の電池電圧が
0.55Vと著しく低かった。
燃料極触媒の組成比(カーボン重量比は80〜90重量
%)にみられるようなカーボン重量比が高いものを固体
高分子型燃料電池の電極触媒に用いた場合は、触媒とし
ての機能が十分に得られず、触媒のカーボン重量比は6
0重量%以下であることが望ましいことが判った。
触媒での金属濃度が高くなるため、触媒の製作コストが
高くなるばかりか、引火し易くなるなど製造工程上の取
扱いが極めて難しく、しかも触媒の導電性を低下させ
る。このことから、燃料極触媒に適したカーボン重量比
は20〜60重量%と思われる。
と酸化剤ガスとを並流方式で流しているが、向流方式や
直交流方式で流すようにしてもよい。また、加湿方式も
図1に示す実施形態に限られるものではない。しかし、
図1のような内部加湿方式を採用すると、燃料極におけ
る白金触媒の被毒抑制効果が大きい。
の他に合金触媒を使用してもよい。
触媒層を燃料極に設け、しかも電池を100℃以上で作
動させるようにしているので、燃料極触媒がCOに被毒
されにくい環境を作り出すことができ、CO濃度が10
ppmを越える燃料ガスが供給されても長期にわたって
安定した電池特性を発揮させることができる。したがっ
て、燃料ガス中のCO濃度を10ppm以下に低減する
ための付帯設備を不要化でき、燃料電池システムの簡略
化に寄与できる。
池の分解斜視図
成説明図
図
Claims (3)
- 【請求項1】白金に対するルテニウム含有量が50重量
%以上で85重量%以下の白金−ルテニウム触媒を燃料
極が備えており、かつ電池の作動温度が100℃から1
20℃の間であることを特徴とする固体高分子型燃料電
池。 - 【請求項2】白金,ルテニウム,カーボンからなる組成
で、白金に対するルテニウム含有量が50重量%以上で
85重量%以下、全体に対するカーボン含有量が20〜
60重量%の触媒を燃料極が備えており、かつ電池の作
動温度が100℃から120℃の間であることを特徴と
する固体高分子型燃料電池。 - 【請求項3】白金に対するルテニウム含有量が50重量
%以上で85重量%以下の白金−ルテニウム触媒を燃料
極が備えており、かつ電池の作動温度が100℃から1
20℃の間である固体高分子型燃料電池を運転するに当
たり、前記燃料極を介して高分子電解質膜を加湿する内
部加湿方式を採用するとともに、燃料ガスを2kg/c
m2 〜4kg/cm2 の圧力で供給し、酸化剤ガスを2
kg/cm2 〜4kg/cm2 の圧力で供給し、一部が
上記内部加湿方式の加湿水となる冷却水を上記燃料ガス
の供給圧力に対して同等かもしくはそれ以上の圧力で供
給するようにしたことを特徴とする固体高分子型燃料電
池の運転方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7183081A JP2793523B2 (ja) | 1995-07-19 | 1995-07-19 | 固体高分子型燃料電池およびその運転方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7183081A JP2793523B2 (ja) | 1995-07-19 | 1995-07-19 | 固体高分子型燃料電池およびその運転方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0935736A true JPH0935736A (ja) | 1997-02-07 |
JP2793523B2 JP2793523B2 (ja) | 1998-09-03 |
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ID=16129434
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7183081A Expired - Lifetime JP2793523B2 (ja) | 1995-07-19 | 1995-07-19 | 固体高分子型燃料電池およびその運転方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2793523B2 (ja) |
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