JPH09331622A - キャップ挿入装置 - Google Patents

キャップ挿入装置

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Publication number
JPH09331622A
JPH09331622A JP8150823A JP15082396A JPH09331622A JP H09331622 A JPH09331622 A JP H09331622A JP 8150823 A JP8150823 A JP 8150823A JP 15082396 A JP15082396 A JP 15082396A JP H09331622 A JPH09331622 A JP H09331622A
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JP
Japan
Prior art keywords
cap
electric wire
end side
set pin
high tension
Prior art date
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Pending
Application number
JP8150823A
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English (en)
Inventor
Takao Fuyushiba
隆夫 冬柴
Yoshiyuki Hattori
佳幸 服部
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Sumitomo Wiring Systems Ltd
Original Assignee
Sumitomo Wiring Systems Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ハイテンションケーブルにキャップを装着す
る作業を効率よく行えると共に、作業人員の削減を図る
ことができるようなキャップ挿入装置を提供すること。 【解決手段】 電線搬送路Pに沿ってハイテンションケ
ーブル500を搬送するための電線搬送機構300と、
電線搬送路Pの上流側に設けられハイテンションケーブ
ル500をキャップ600に仮挿入するための仮挿入機
構100と、仮挿入機構100よりも下流側に設けられ
キャップ600に仮挿入されたハイテンションケーブル
500の被覆表面に接着剤を塗布するための塗布機構2
00と、塗布機構200よりも下流側に設けられハイテ
ンションケーブル500をキャップ600に本挿入する
ための本挿入機構250とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、弾性を有するキ
ャップの一方端側から他方端側にかけて形成された貫通
孔部内にその一方端側から電線を挿通させてその電線に
キャップを装着するためのキャップ挿入装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、自動車等の内燃機関において採
用されているディストリビュータ分配方式の点火システ
ムでは、ハイテンションケーブルを介してディストリビ
ュータと点火プラグとが電気的に接続されている。この
際、ハイテンションケーブルとディストリビュータとの
接続箇所における防水性を確保するために、ハイテンシ
ョンケーブルの端部にゴム製のキャップを取付けてその
キャップにより当該接続箇所を覆うという構成が採られ
ている。
【0003】即ち、図11及び図12に示すように、ハ
イテンションケーブル500の端部にはディストリビュ
ータ側の接続端子(図示省略)と接続される接続端子5
10が圧着されている。このハイテンションケーブル5
00に取付けられるキャップ600は、上記両接続端子
同士の接続箇所を覆うカバー部610と、このカバー部
610より側方に延設されてハイテンションケーブル5
00を保持するためのガイド保持部620とから構成さ
れている。
【0004】上記ガイド保持部620内には、ハイテン
ションケーブル500の外径寸法よりも僅かに小さい内
径寸法のケーブル保持孔部622が形成されている。ま
た、カバー部610は、その内部に上記ケーブル保持孔
部622と連続してケーブル保持孔部622の内径より
も若干大きい内径の端子収容孔部612が形成されると
共に、その端部に外側張出し状の鍔部614が形成され
ている(ケーブル保持孔部622と端子収容孔部612
とから貫通孔部が形成される)。
【0005】そして、上記ケーブル保持孔部622にハ
イテンションケーブル500を挿通して接続端子510
を端子収容孔部612から突出させると、キャップ60
0の弾性復元力によりハイテンションケーブル500が
一定位置で保持されると共に、接続端子510が端子収
容孔部612内に遊びのある状態で配設されるように構
成されている。
【0006】また、ハイテンションケーブル500をケ
ーブル保持孔部622に挿通するに際しては予めハイテ
ンションケーブル500表面のケーブル保持穴部622
に対応する領域に接着剤を塗布しておくと共に、その挿
通後にさらにハイテンションケーブル500とケーブル
保持孔部622との間の隙間を埋めるように接着剤52
5を塗布することにより、その防水性能及び電気的シー
ル性能の向上が図られている。
【0007】ところでこのようにハイテンションケーブ
ル500にキャップ600を装着するには、通常、図1
3及び図15に示すようなキャップ挿入装置を用いて以
下のような方法により行われる。
【0008】即ち、キャップ挿入装置は、装置本体70
0内部の前後方向に沿ってセットピン720が配設され
ると共に、前方向に突出した3本の把持爪712を有す
る保持部710がセットピン720に沿って前後移動自
在に配設されて成る。
【0009】上記セットピン720は、キャップ600
のケーブル保持孔部622内径とほぼ同じ外径に形成さ
れ、その先端側に、先端が傾斜状に仕上げられると共に
その先端から基端側に向けて接続端子510の外径より
も僅かに大きい内径寸法を有する所定深さ寸法の凹部7
32が形成された仮保持部730を有する。また、基端
側には、セットピン720先端側外周面に向けて滑剤を
噴射するための噴射口部734が形成されている。
【0010】また、チャック部710は、基部716の
前面にキャップ600のカバー部610がセットされる
セット部714が設けられると共に、基部716の前面
周縁部に支軸713を介して揺動自在に支持され揺動駆
動手段(図示省略)によってセット部714に対してそ
れぞれ揺動駆動される3本の把持爪712が設けられて
成る。また、このチャック部710の中心部には、セッ
トピン720が挿通されるガイド孔部718が形成さ
れ、その後側に設けられた進退駆動手段715によって
セットピン720に沿って前後駆動されるように構成さ
れている。
【0011】そして、手作業により上記セット部714
にキャップ600をセットした後、各把持爪712をセ
ット部714に向けて揺動駆動させてキャップ600を
セット部714に抜止め保持した状態で、キャップ60
0を後退駆動させると、セットピン720がキャップ6
00の端子収容孔部612からケーブル保持孔部622
内に挿通されて仮保持部730先端がケーブル保持孔部
622より突出する。
【0012】なお、このようにチャック部710を後退
駆動させて仮保持部730を突出させた際に、噴射口部
734から滑剤(潤滑オイル)が噴射されてその滑剤が
セットピン720外周面に供給され、セットピン720
と端子収容孔部612及びケーブル保持孔部622各間
の摩擦抵抗の低減が図られている。
【0013】この後、予め接続端子510近傍の被覆表
面に接着剤が塗布されたハイテンションケーブル500
端部をガイド保持部620から突出した仮保持部730
内の凹部732に挿入し、チャック部710を前進駆動
させると、ケーブル500先端の接続端子510がキャ
ップ600の端子収容孔部612内部に収容された状態
でハイテンションケーブル500がケーブル保持孔部6
22に保持される。
【0014】このようにハイテンションケーブル500
端部にキャップ600が取付けられた後、図16に示す
ように、接着剤塗布具680を用いて、ハイテンション
ケーブル500周面とキャップ600のケーブル保持孔
部622間の隙間を埋めるように接着剤を再度上塗りし
て、ハイテンションケーブル500へのキャップ600
の装着作業が終了する。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】ところが以上のような
キャップ挿入装置を用いた装着方法によると、ハイテン
ションケーブル500に予め接着剤を塗布する工程と、
接着剤が塗布されたハイテンションケーブル500をキ
ャップ600の端子収容孔部612及びケーブル保持孔
部622内に挿通させる工程と、ハイテンションケーブ
ル500とケーブル保持孔部622との間の隙間を埋め
るように接着剤を塗布する工程の各工程にそれぞれ別個
に人手により作業を行っていたため、作業人員を多数必
要とする上にそれら一連の作業の複雑化、非能率化を招
くという問題があった。
【0016】そこで、この発明は上述したような問題を
解決すべくなされたもので、電線にキャップを装着する
作業を効率よく行えると共に、作業人員の削減を図るこ
とができるようなキャップ挿入装置を提供することを目
的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、この発明の請求項1記載のキャップ挿入装置による
と、弾性を有するキャップの一方端側から他方端側にか
けて形成された貫通孔部内にその一方端側から電線を挿
通させてその電線にキャップを装着するためのキャップ
挿入装置であって、所定の電線搬送路に沿って電線を搬
送する電線搬送機構と、前記キャップを所定のキャップ
供給位置に供給するキャップ供給機構と、前記キャップ
供給位置に供給されたキャップをその他方端側より把持
爪により把持して前記電線搬送ラインの上流側近傍のキ
ャップ待機位置に移送し、セットピンを前記キャップの
一方端側から他方端側にかけて貫通するように進出させ
てから、電線送出部により電線をその端部が前記セット
ピンの先端に設けられた凹部に収容されるように挿入し
て前記セットピンを後退させることにより、前記電線を
前記キャップの貫通孔部に仮挿入する仮挿入機構と、前
記電線搬送路に沿って前記仮挿入機構よりも下流側に配
設され前記キャップに仮挿入された電線の前記貫通孔部
より突出する端部近傍の被覆表面に接着剤を塗布する塗
布機構と、前記電線搬送路に沿って前記塗布機構よりも
下流側に配設され前記電線の端部が前記貫通孔部の他方
端側より突出するまで前記電線を前記キャップの貫通孔
部に本挿入する本挿入機構とを備えたことを特徴とす
る。
【0018】また、請求項2記載のように、前記本挿入
機構が、前記キャップのみを所定位置に保持するための
キャップ保持部と、前記貫通孔部より突出する電線の被
覆表面の前記接着剤が塗布されていない領域を把持して
その電線を前記キャップ保持部に向かって進出駆動させ
るための出退駆動部とを有し、その出退駆動部が前記電
線に塗布された前記接着剤が前記キャップによりかき取
られて飛散しない程度の遅い速度で進出駆動するように
してもよい。
【0019】なお、請求項3記載のように、前記セット
ピンは、前記把持爪基端側に設けられたスリーブ部内を
スライド自在に出退されると共に、前記セットピンに滑
材噴射用の噴射口部が設けられ、前記噴射口部は前記セ
ットピンが後退位置にあるときには前記スリーブ部内に
隠れる位置でかつセットピンが進出位置にあるときには
前記スリーブ部から露出する位置に設けられて、前記セ
ットピンが後退位置にあるときに前記噴射口部から滑材
を噴射するようにしてもよい。
【0020】さらに、請求項4記載のように、前記キャ
ップが略L字状に形成されると共に、前記把持爪がその
キャップをその一方端側を垂下状にして保持されている
場合には、前記把持爪により前記キャップ待機位置で保
持されたキャップの一方端側に向かって下方から進退自
在に設けられ、前記セットピンが前記キャップの貫通孔
部に挿通されるときに、前記キャップをその一方端側を
持ち上げるように弾性変形させて貫通孔部がほぼ一直線
となるように矯正するための矯正ピンを備えてもよい。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、この発明にかかる一実施形
態のキャップ挿入装置について説明する。なお、ハイテ
ンションケーブル及びキャップについては、図11及び
図12に示したものと同様なので、ここでは同一部分に
ついては同一符号を付してそれらの説明を省略する。
【0022】このキャップ挿入装置は、図1及び図2に
示すように、装置本体1の右側から電線供給機構10を
介して供給される所定長さのハイテンションケーブル5
00をキャップ供給機構50を介して供給されるキャッ
プ600に仮挿入するための仮挿入機構100と、キャ
ップ600のケーブル保持孔部622より突出したハイ
テンションケーブル500の端部近傍の被覆表面に接着
剤を塗布するための塗布機構200と、ハイテンション
ケーブル500をキャップ600に本挿入するための本
挿入機構250と、電線搬送路Pに沿って電線供給機構
10から仮挿入機構100,塗布機構200,本挿入機
構250へと順次ハイテンションケーブル500を搬送
するための電線搬送機構300とから構成される。
【0023】上記電線供給機構10は、装置本体1の左
右方向に並設された一対のローラ体14にチェーン体1
6がエンドレスに掛け渡されると共に、そのチェーン体
16にV字状に上方開口した電線載部12が前後4列列
設されて構成される。上記各電線載部12は、前後方向
に沿って配列されるように設けられており、作業者が装
置本体1の右側からその電線載部12にハイテンション
ケーブル500を載置することにより、当該ハイテンシ
ョンケーブル500が仮挿入機構100に向けて搬送さ
れる。
【0024】また、電線搬送機構300は、図1及び図
2に示すように、装置本体1の上方に上下及び左右移動
自在に配設された支持部310と、左右に閉開自在とさ
れた電線チャック爪330を有し、支持部310の下面
側に垂下状に配設された3組の電線チャック部320と
を備える。これら電線チャック部320は、仮挿入機構
100,塗布機構200及び本挿入機構250との各間
隔と同一の間隔でそれぞれ配設されており、図2に示す
ように、電線供給機構10上の所定位置に供給されたハ
イテンションケーブル500と仮挿入機構100及び塗
布機構200の各電線受部101,201上のハイテン
ションケーブル500をそれぞれ同時に仮挿入機構10
0,塗布機構200及び本挿入機構250の各電線受部
101,201,251に搬送することができるように
構成されている。
【0025】一方、キャップ供給機構50は、図1,図
3及び図4に示すように、キャップ600を搬送するた
めのキャップ搬送部51と、このキャップ搬送部51の
一側に設けられキャップ搬送部51により搬送されたキ
ャップ600を仮挿入機構200に向けて移送するため
のキャップ移送部80とから構成される。
【0026】上記キャップ搬送部51は、装置本体1の
後部右側に設けられた基台52上を内枠54及び外枠5
6によって仕切ることにより形成された環状の経路部5
2内にキャップ600を載置するための載置台60が複
数配設されて成る。
【0027】上記経路部52の各コーナ部には、経路部
52内に向けて進退自在とされた搬送駆動部64が設け
られている。そして、隣り合う搬送駆動部64を交互に
進出駆動させて経路部52の各辺上の載置台60を交互
に押し出すことにより、各載置台60を経路部52に沿
って右回りに循環移動するように構成されている。
【0028】また、各載置台60上面には、キャップ6
00のケーブル保持孔部622が嵌め込まれる突部62
と、キャップ600のカバー部610を保持するキャッ
プ受部64とが形成されている。そして、作業者が載置
台60にキャップ600を載置すると、そのキャップ6
00がそのガイド部620を下向きにした所定の姿勢
(図4参照)で保持されるように構成されている。
【0029】このキャップ搬送部51の一側に配設され
たキャップ移送部80は、左右方向に閉開自在に設けら
れた一対のキャップ把持爪82を有するキャップ把持部
84がアーム部86先端に設けられると共に、そのアー
ム部86を前後方向に移動自在に支持するアーム支持部
88と、そのアーム支持部88を上下方向に移動自在支
持する支持柱90が設けられて成る。
【0030】そして、キャップ搬送部51を介してキャ
ップ移送部80近傍の所定位置に搬送されたキャップ6
00は、キャップ移送部80により、キャップ把持爪8
2により把持された状態で上昇及び前進移送されて、仮
挿入機構100側に供給される。
【0031】仮挿入機構100は、図3ないし図6に示
すように、支柱102に回動自在に支持された本体部1
04の一側に仮挿入部110が設けられて成る仮挿入主
体部106と、この仮挿入主体部106と電線受部10
1(図2)との間に配設され電線受部101上のハイテ
ンションケーブル500を仮挿入主体部106に向けて
送り出すための電線送出ローラ部190とを備える。
【0032】上記仮挿入部110は、図5及び図6に示
すように、本体部104の一側に中空のスリーブ部17
0が固定されると共に、スリーブ部170の外周面に
は、その先端側に向かって順次拡開するテーパ状のカム
面部152が形成されている。
【0033】また、スリーブ部170には、図示省略の
駆動手段によって前後方向に駆動される筒状のスライド
帯50が前後にスライド自在に嵌合されると共に、この
スライド帯150の前端にキャップ600がカバー部6
10がセットされるセット部120が固定されている。
このセット部120には、その先端に内向き傾斜状のテ
ーパ周面部124が形成されており、キャップ移送部8
0により供給されるキャップ600が容易にセット部1
20にセットされるように構成されている。
【0034】また、セット部120の周胴部に設けられ
た3個の突片130にはそれぞれ揺動軸132を介して
把持爪112が揺動自在に支持されている。各把持爪1
12は、その先端にセット部120に向けて屈曲されて
成る把持端部114が形成される一方、基端側において
ロッド140が貫設されると共に、各把持爪112間に
弾性リング帯75が巻掛けられ、この弾性リング帯17
5により各把持爪112が互いに拡開する方向に付勢さ
れると共に、ロッド140がスリーブ部170のカム面
部152に圧接して把持爪112の拡開が規制されてい
る。従ってスライド帯50を進退駆動させるとロッド1
40がカム面部152上を摺動して把持爪112が閉開
駆動される。
【0035】さらに、上記スリーブ部150及びセット
部120を貫通してセットピン160が前後にスライド
自在に設けられている。このセットピン160は、スリ
ーブ部150の内径寸法よりも僅かに小さい外径寸法を
有し、図示省略の駆動手段によって前後駆動される。そ
して、キャップ600がセット部120にセットされる
際には、図5に示すように、その作業に差し支えのない
退避位置にまで後退駆動される一方、キャップ600が
チャックされた際に、図6に示すように、その先端がキ
ャップ600のケーブル保持孔部622端部から突出す
る突出位置にまで進出駆動されるように構成されてい
る。
【0036】また、セットピン160には、その先端側
に、先端が傾斜状に形成されると共にその先端より所定
深さの凹部162が形成された仮保持部164が形成さ
れる一方、その基端側にセットピン160先端側外周面
に向けて供給路168より供給された滑剤を噴射するた
めの噴射口部166が形成されている。この噴射口部1
66は、セットピン160が退避位置にあるときにはス
リーブ部150内に隠れる位置で、かつ突出位置にある
ときにはスリーブ部150より露出する位置に形成され
ている。そして、セットピン160が退避位置にあると
きに、噴射口部166から滑剤が噴射され、セットピン
160の外周面とスリーブ部150の内周面との隙間を
伝って滑剤がスリーブ部150先端側の外周面に塗布さ
れるように構成されている。
【0037】なお、上記滑剤は、後述するようにセット
ピン160がキャップ600の端子収容孔部612及び
ケーブル保持孔部622内を挿通される際に、それらの
間の摩擦抵抗を軽減するために塗布されるものである。
【0038】また、セット部120の下方には、セット
部120にセットされたキャップ600のガイド部62
0に対して進退自在とされた矯正ピン178が設けられ
ている。この矯正ピン178は、セットピン160が進
出駆動される際にそれに先立って進出駆動され、把持爪
112にチャックされたキャップ600のガイド部62
0を持ち上げるように弾性変形させて、端子収容孔部6
12とケーブル保持孔部622とが一直線上となるよう
に矯正して、セットピン160が端子収容孔部612及
びケーブル保持孔部622内を容易に挿通するように構
成されている。
【0039】このように構成された仮挿入機構100に
よるハイテンションケーブル500のキャップ600へ
の仮挿入動作について説明する。
【0040】即ち、仮挿入主体部106が回動されてチ
ャック部110がキャップ供給位置A(図3)配設され
た状態で、キャップ移送部80によりキャップ600を
チャック部110に供給して、そのキャップ600の端
子収容孔部612をセット部120にセットする。その
後、各把持爪112を閉じてその把持爪112によりキ
ャップ600のカバー部610をチャックした状態で、
仮挿入主体部106を回動させて、チャック部110を
キャップ待機位置B(図3)に配設する。この際、噴射
口部166から滑剤を噴射してセットピン160先端側
外周面に滑剤を塗布する。
【0041】チャック部110がキャップ待機位置Bに
配設されると、矯正ピン178が進出駆動されてカバー
部610が持ち上げられるようにキャップ600が弾性
変形された後、セットピン160が進出駆動されて仮保
持部164先端がケーブル保持孔部622より突出す
る。
【0042】この後、電線送出ローラ部190が電線受
部101上のハイテンションケーブル500をセットピ
ン160に向けて送り出すことにより、そのハイテンシ
ョンケーブル500端部がセットピン160の凹部16
2内に収容される。その後、セットピン160が退避位
置まで後退駆動されると、図7に示すように、ハイテン
ションケーブル500端部の接続端子510がキャップ
600内部の端子収容孔部612及びケーブル保持孔部
622との境界近傍に配設された状態で、ハイテンショ
ンケーブル500がキャップ600に仮挿入される。
【0043】このようにキャップ600に仮挿入された
ハイテンションケーブル500は、電線搬送機構300
により塗布機構200に搬送される。
【0044】この塗布機構200は、図8及び図9に示
すように、ハイテンションケーブル500を載置する電
線受部201と同一直線上に配設された下側塗布部20
4と、支柱228及びアーム部220を介して下側塗布
部204上方の塗布位置Cとその塗布位置Cから離れた
待機位置Dとの間を回動自在かつ上下動自在に支持され
た上側塗布部212とを備える。
【0045】上記下側塗布部204の上面側にはハイテ
ンションケーブル500の外周形状と対応する半筒状の
塗布面205が形成されると共に、その塗布面205の
底部には接着剤供給口部206が形成されている。その
接着剤供給口部206には接着剤供給用のチューブ20
7が接続されており、これらチューブ207及び接着剤
供給口部206を介して塗布面205に接着剤が供給さ
れるように構成されている。また、上側塗布部212も
同様にその下面に塗布面213が形成され、その塗布面
213に接着剤供給口部214及びチューブ215を介
して接着剤が供給されるように構成されている。
【0046】そして、上側塗布部212が待機位置Dに
配設された状態で、塗布機構200にハイテンションケ
ーブル500が搬送され、そのハイテンションケーブル
500のキャップ600の近傍領域が下側塗布部204
に載置されるようにして、ハイテンションケーブル50
0が電線受部201上に載置されると、上側塗布部21
2が塗布位置Cに移動され、そのハイテンションケーブ
ル500が両塗布面205,212により挟まれた状態
で各接着剤供給口部206,214から接着剤が供給さ
れて、当該ハイテンションケーブル500に接着剤が塗
布される。
【0047】塗布機構200によりハイテンションケー
ブル500の被覆表面に接着剤が塗布されると、次に、
本挿入機構250に搬送される。
【0048】この搬送機構250は、図10に示すよう
に、電線受部251に配設されたハイテンションケーブ
ル500の軸方向に沿って前後駆動されるステーション
252と、このステーション252上に配設されハイテ
ンションケーブル500を両側から挟み込んでチャック
するための左右一対の電線チャック部260と、ハイテ
ンションケーブル500端部が仮挿入されたキャップ6
00のみをその左右方向からチャックするための左右一
対のキャップ保持部270とから構成される。
【0049】上記各キャップ保持部270の相対向面に
は、キャップ600と対応した側面視略L字状のキャッ
プ収容凹部272がそれぞれ形成されており、両キャッ
プ保持部270を互いに接近駆動させるとそのキャップ
600のみが所定位置で保持されるように構成されてい
る。
【0050】また、ステーション252には、図示省略
の位置センサが設けられ、そのステーション252がキ
ャップ保持部270に向けて進出駆動された際に、それ
らステーション252とキャップ保持部270間の距離
が所定距離になったことが検出されるとそのステーショ
ン252の進出駆動が停止されるように制御されてい
る。
【0051】そして、本挿入機構250にハイテンショ
ンケーブル500が搬送されると、電線チャック部26
0がハイテンションケーブル500の接着剤512が塗
布されていない領域を挟み込んでチャックすると共に、
キャップ保持部270によりキャップ600が両側から
挟み込まれてチャックされる。その後、ステーション2
52がキャップ保持部270に向けて進出駆動される
と、図12に示すように、端部の接続端子510が端子
収容孔部612から突出する位置まで、ハイテンション
ケーブル500がキャップ600に本挿入されるように
構成されている。なお、ステーション252が進出駆動
される際、そのステーション252は、ハイテンション
ケーブル500被覆表面に塗布された接着剤がキャップ
600によりかき取られて周囲に飛び散らない程度の速
度で進出するように構成されている。
【0052】以上のように構成されたキャップ挿入装置
によると、仮挿入機構100によりハイテンションケー
ブル500がキャップ600に仮挿入された後、塗布機
構200によりハイテンションケーブル500に接着剤
が塗布され、その後、本挿入機構250によりハイテン
ションケーブル500がキャップ600に本挿入される
ため、ハイテンションケーブル500にキャップ600
を装着する一連の作業が効率よく行われるという効果が
得られる。また、作業者は、電線供給機構10にハイテ
ンションケーブル500を載置すると共に、キャップ供
給機構50にキャップ600を載置するという簡単な作
業を行うのみでよいため、作業負担の軽減及び作業人員
の削減を図ることができる。
【0053】また、仮挿入機構100において、噴射口
部166がスリーブ150内に隠れた状態であるセット
ピン160が退避位置にある状態で、その噴射口部16
6より滑剤が噴射されるため、当該滑剤の周囲への飛散
が防止される。
【0054】さらに、接着剤を塗布した後、本挿入機構
250において、ハイテンションケーブル500をキャ
ップ600に本挿入する際に、ステーション252の進
出速度がその接着剤がキャップ600によりかき取られ
て飛散しない程度の遅い速度で進出するため、その接着
剤が飛散する恐れが少なくなる。
【0055】また、仮挿入機構100において、セット
ピン160をキャップ600のケーブル保持孔部622
及び端子収容孔部612に挿通させる際に、矯正ピン1
78によりキャップ60ガイド部620を持ち上げるよ
うに弾性変形させてそれらケーブル保持孔部622及び
端子収容孔部612が一直線状となるように矯正してい
るため、セットピン160が挿通されやすくなる。
【0056】
【発明の効果】以上のように、この発明の請求項1記載
のキャップ挿入装置によると、弾性を有するキャップの
一方端側から他方端側にかけて形成された貫通孔部内に
その一方端側から電線を挿通させてその電線にキャップ
を装着するためのキャップ挿入装置であって、所定の電
線搬送路に沿って電線を搬送する電線搬送機構と、前記
キャップを所定のキャップ供給位置に供給するキャップ
供給機構と、前記キャップ供給位置に供給されたキャッ
プをその他方端側より把持爪により把持して前記電線搬
送ラインの上流側近傍のキャップ待機位置に移送し、セ
ットピンを前記キャップの一方端側から他方端側にかけ
て貫通するように進出させてから、電線送出部により電
線をその端部が前記セットピンの先端に設けられた凹部
に収容されるように挿入して前記セットピンを後退させ
ることにより、前記電線を前記キャップの貫通孔部に仮
挿入する仮挿入機構と、前記電線搬送路に沿って前記仮
挿入機構よりも下流側に配設され前記キャップに仮挿入
された電線の前記貫通孔部より突出する端部近傍の被覆
表面に接着剤を塗布する塗布機構と、前記電線搬送路に
沿って前記塗布機構よりも下流側に配設され前記電線の
端部が前記貫通孔部の他方端側より突出するまで前記電
線を前記キャップの貫通孔部に本挿入する本挿入機構と
を備えているため、電線に接着剤を塗布する作業や電線
をキャップに挿通させる作業が自動的に行われ、効率よ
く電線にキャップを装着することができる。また、組立
工程の自動化により作業者の人員も削減できる。
【0057】また、請求項2記載のように、前記本挿入
機構は、前記キャップのみを所定位置に保持するための
キャップ保持部と、前記貫通孔部より突出する電線の被
覆表面の前記接着剤が塗布されていない領域を把持して
その電線を前記キャップ保持部に向かって進出駆動させ
るための出退駆動部とを有し、その出退駆動部は前記電
線に塗布された前記接着剤が前記キャップによりかき取
られて飛散しない程度の遅い速度で進出駆動するため、
接着剤が周囲に飛び散る恐れが少なくなる。
【0058】さらに、請求項3記載のように、前記セッ
トピンは、前記把持爪基端側に設けられたスリーブ部内
をスライド自在に出退されると共に、前記セットピンに
滑材噴射用の噴射口部が設けられ、前記噴射口部は前記
セットピンが後退位置にあるときには前記スリーブ部内
に隠れる位置でかつセットピンが進出位置にあるときに
は前記スリーブ部から露出する位置に設けられて、前記
セットピンが後退位置にあるときに前記噴射口部から滑
材が噴射されるため、その噴射時に滑剤が周囲に飛び散
りにくくなる。
【0059】また、請求項4記載のように、前記キャッ
プが略L字状に形成されると共に、前記把持爪がそのキ
ャップの一方端側を垂下状に保持している場合には、前
記把持爪により前記キャップ待機位置で保持されたキャ
ップの一方端側に向かって下方から進退自在に設けら
れ、前記仮把持爪が前記貫通孔部一方端側より突出する
位置まで前記セットピンが貫通孔部に挿入されるとき
に、前記キャップをその一方端側を持ち上げるようにし
て弾性変形させて貫通孔部がほぼ一直線となるように矯
正するための矯正ピンを備えれば、セットピンが貫通穴
部に挿通しやすくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明にかかる一実施形態のキャップ挿入装
置を示す概略斜視図である。
【図2】同上のキャップ挿入装置を示す側面図である。
【図3】同上のキャップ挿入装置のキャップ供給機構を
示す平面図である。
【図4】キャップ供給機構を示す側面図である。
【図5】チャック部を示す説明図である。
【図6】同上のチャック部の異なる状態を示す説明図で
ある。
【図7】キャップにハイテンションケーブルが仮挿入さ
れた状態を示す図である。
【図8】塗布機構を示す平面図である。
【図9】同上の塗布機構を示す正面図である。
【図10】本挿入機構を示す平面図である。
【図11】接続端子が接続されたハイテンションケーブ
ルを示す側面図である。
【図12】キャップが装着されたハイテンションケーブ
ルを示す図である。
【図13】従来例を示す斜視図である。
【図14】従来におけるハイテンションケーブルをキャ
ップに挿通させる一工程を示す説明図である。
【図15】同上の他の工程を示す説明図である。
【図16】同上のさらに他の工程を示す斜視図である。
【符号の説明】
50 キャップ供給機構 100 仮挿入機構 112 把持爪 160 セットピン 162 凹部 164 仮保持部 166 噴射口部 190 電線送出ローラ部 200 塗布機構 250 本挿入機構 300 電線搬送機構 500 ハイテンションケーブル 600 キャップ 612 端子収容孔部 622 ケーブル保持孔部 A キャップ供給位置 B キャップ待機位置 P 電線搬送路

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 弾性を有するキャップの一方端側から他
    方端側にかけて形成された貫通孔部内にその一方端側か
    ら電線を挿通させてその電線にキャップを装着するため
    のキャップ挿入装置であって、 所定の電線搬送路に沿って電線を搬送する電線搬送機構
    と、 前記キャップを所定のキャップ供給位置に供給するキャ
    ップ供給機構と、 前記キャップ供給位置に供給されたキャップをその他方
    端側より把持爪により把持して前記電線搬送ラインの上
    流側近傍のキャップ待機位置に移送し、セットピンを前
    記キャップの一方端側から他方端側にかけて貫通するよ
    うに進出させてから、電線送出部により電線をその端部
    が前記セットピンの先端に設けられた凹部に収容される
    ように挿入して前記セットピンを後退させることによ
    り、前記電線を前記キャップの貫通孔部に仮挿入する仮
    挿入機構と、 前記電線搬送路に沿って前記仮挿入機構よりも下流側に
    配設され前記キャップに仮挿入された電線の前記貫通孔
    部より突出する端部近傍の被覆表面に接着剤を塗布する
    塗布機構と、 前記電線搬送路に沿って前記塗布機構よりも下流側に配
    設され前記電線の端部が前記貫通孔部の他方端側より突
    出するまで前記電線を前記キャップの貫通孔部に本挿入
    する本挿入機構とを備えたことを特徴とするキャップ挿
    入装置。
  2. 【請求項2】 前記本挿入機構は、前記キャップのみを
    所定位置に保持するためのキャップ保持部と、前記貫通
    孔部より突出する電線の被覆表面の前記接着剤が塗布さ
    れていない領域を把持してその電線を前記キャップ保持
    部に向かって進出駆動させるための出退駆動部とを有
    し、その出退駆動部は前記電線に塗布された前記接着剤
    が前記キャップによりかき取られて飛散しない程度の遅
    い速度で進出駆動することを特徴とする請求項1記載の
    キャップ挿入装置。
  3. 【請求項3】 前記セットピンは、前記把持爪基端側に
    設けられたスリーブ部内をスライド自在に出退されると
    共に、前記セットピンに滑材噴射用の噴射口部が設けら
    れ、前記噴射口部は前記セットピンが後退位置にあると
    きには前記スリーブ部内に隠れる位置でかつセットピン
    が進出位置にあるときには前記スリーブ部から露出する
    位置に設けられて、前記セットピンが後退位置にあると
    きに前記噴射口部から滑材が噴射されることを特徴とす
    る請求項1又は2記載のキャップ挿入装置。
  4. 【請求項4】 前記キャップが略L字状に形成されると
    共に、前記把持爪がそのキャップをその一方端側を垂下
    状にして保持している請求項1〜3のいずれかに記載の
    キャップ挿入装置であって、 前記把持爪により前記キャップ待機位置で保持されたキ
    ャップの一方端側に向かって下方から進退自在に設けら
    れ、前記セットピンが前記キャップの貫通孔部に挿通さ
    れるときに、前記キャップをその一方端側を持ち上げる
    ように弾性変形させて貫通孔部がほぼ一直線となるよう
    に矯正するための矯正ピンを備えていることを特徴とす
    るキャップ挿入装置。
JP8150823A 1996-06-12 1996-06-12 キャップ挿入装置 Pending JPH09331622A (ja)

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