JPH09329912A - フラッシュ定着用静電荷像現像用トナー - Google Patents

フラッシュ定着用静電荷像現像用トナー

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JPH09329912A
JPH09329912A JP14716996A JP14716996A JPH09329912A JP H09329912 A JPH09329912 A JP H09329912A JP 14716996 A JP14716996 A JP 14716996A JP 14716996 A JP14716996 A JP 14716996A JP H09329912 A JPH09329912 A JP H09329912A
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JP
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black
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toner
org
binder resin
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JP14716996A
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Fumiyoshi Inoue
文賀 井上
Seiichi Shimizu
誠一 清水
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Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】フラッシュ定着時に悪臭を放つことなく定着性
の良好な近赤外線フラッシュ定着用静電荷像現像用黒色
トナーを提供する。 【解決手段】黒色顔料と、赤外線吸収剤と、結着剤樹脂
とから少なくともなる近赤外線フラッシュ定着用静電荷
像現像用黒色トナーにおいて、黒色顔料として、有彩色
有機顔料の2種以上を黒色に調色して得られる混合黒色
顔料を用いることを特徴とする近赤外線フラッシュ定着
用静電荷像現像用黒色トナー。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真方式にお
いてフラッシュ定着用黒色トナーに関し、更に詳しく
は、フラッシュ光による定着方式をもつ電子写真プリン
ターのフラッシュ定着用電子写真現像剤用黒色トナーに
関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、電子写真プリンターにおける
被印刷物への画像定着方式としては、熱ロールの間を通
してトナーを紙に圧着させるヒートロール方式や、加熱
オーブンを通すだけで、その赤外線で定着させるオーブ
ン方式が用いられている。しかしながら、これらの定着
方法は、定着部で紙詰まりを起こした場合に紙に圧力の
後が残る、火災の危険性がある、等の問題点を有するも
のであった。そのため近年、フラッシュ定着法による定
着方法の開発が進められている。
【0003】フラッシュ定着法は、トナーの成分である
着色剤粒子がフラッシュ光の強力な光を吸収して瞬間的
に温度上昇し、バインダー樹脂自体が溶け、その後、再
び固まることで定着がなされる方法である。
【0004】フラッシュ定着法に使用する電子写真用ト
ナーとしては、特開昭56―30139号公報には、結
着樹脂としてエポキシ樹脂、着色剤としてカーボン及び
染料を使用した技術が、特開昭57―96354号公報
には、結着樹脂としてエポキシ樹脂を、着色剤としてカ
ーボン及び染料、添加剤としてモンタン酸エステルワッ
クスを使用した技術がそれぞれ開示されている。
【0005】これらのフラッシュ定着電子写真用トナー
は、結着樹脂にエポキシ樹脂を使用しておりスチレン・
アクリル酸エステル共重合体を用いていないので樹脂材
料が分解して気体となり悪臭を放つ事はないが、トナー
に含まれるイオウについては何の記載もなく、特にカー
ボンブラックに含まれるイオウが悪臭を放ち問題となる
事がある。
【0006】このような問題点を解決する方法として、
特開平2−71276号公報には、トナー中のイオウの
含有量が0.06重量%以下であり、特にカーボンブラ
ック中のイオウの含有量が0.6重量%以下であること
が提案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
2−71276号公報の様に、トナー中のイオウの含有
量を常に指定重量%以下に設計する必要がある欠点を有
していた。
【0008】また、上記の問題点とは別に黒色とカラー
トナーの2色以上のトナーを同時定着する際に黒色とカ
ラートナーの定着強度を揃える必要がある問題点もあっ
た。
【0009】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者らは、上
記実状に鑑みて鋭意検討したところ、カーボンブラック
の替わりに黒色顔料と、赤外線吸収剤と、結着剤樹脂と
からなる近赤外線フラッシュ定着用静電荷像現像用黒色
トナーにおいて、黒色顔料として、有彩色有機顔料の2
種以上を黒色に調色して得られる混合黒色顔料を用いる
ことにより、トナー中のイオウの含有量を気にすること
無く、フラッシュ定着性を得ることを見い出し、本発明
を完成するに至った。
【0010】また副次的に、黒色とカラートナーの2色
以上のトナーを同時定着する際に黒色とカラートナーの
定着強度を揃える必要が無くなる事も、それと同時に見
いだした。
【0011】本発明は、上記課題を解決する為に、黒色
顔料と、有機赤外線吸収剤と、結着剤樹脂とからなる近
赤外線フラッシュ定着用静電荷像現像用黒色トナーにお
いて、黒色顔料として、有彩色有機顔料の2種以上を黒
色に調色して得られる混合黒色顔料を用いることを特徴
とする近赤外線フラッシュ定着用静電荷像現像用黒色ト
ナーであり、結着剤樹脂の70重量%以上が、エポキシ
樹脂又はポリエステル樹脂であり、その結着剤樹脂のフ
ローテスタにおけるT1/2の温度が95〜135℃であ
ることを特徴とする近赤外線フラッシュ定着用静電荷像
現像用黒色トナーを提供するものである。
【0012】本発明における有彩色有機顔料としては、
公知慣用の有機顔料がいずれも使用できるが、例えばキ
ナクリドン系、ローダミン系の赤色有機顔料、フタロシ
アニン系、トリフェニルメタン系の青色有機顔料、ベン
ジジン系の黄色有機顔料等が挙げられる。
【0013】有彩色有機顔料として、2種以上で作る混
合黒色顔料としては、無金属フタロシアニンとペリレン
顔料等の組み合わせで黒味のある色相が得られる。
【0014】本発明で使用する、トナー中の混合黒色顔
料の割合は1〜25重量%好ましくは3〜20重量%の
範囲である事が好ましい。
【0015】本発明では結着剤樹脂が必須成分となる。
結着剤樹脂としては、公知慣用の熱可塑性樹脂がいずれ
も使用でき、例えばスチレン樹脂、(メタ)アクリル酸
エステル樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリ
ウレタン樹脂等が挙げられる。これらは結着剤樹脂は、
単独で使用してもよいし、2種以上を併用する様にして
もよい。尚、結着材樹脂としては、フラッシュ定着時の
悪臭がより少ないか全く無い点で、エポキシ樹脂のみ及
び/又はポリエステル樹脂のみを用いることが好まし
い。
【0016】本発明で用いるエポキシ樹脂としては、例
えばビスフェノールAジグリシジルエーテル型エポキシ
樹脂、ノボラックフェノール型エポキシ樹脂、グリシジ
ルアミン型エポキシ樹脂等が挙げられるが、最前者のエ
ポキシ樹脂が好ましい。一方、本発明で用いるポリエス
テル樹脂としては、例えばエチレングリコール、プロピ
レングリコール、ブタンジオール等の低級ジオールと、
アジピン酸、テレフタル酸、イソフタル酸等のジカルボ
ン酸、その無水物又はエステル等を必須成分として、必
要に応じてビスフェノールA、ビスフェノールAアルキ
レンオキシド付加物、トリメリット酸やグリセリン等を
用いて反応させたものが挙げられるが、芳香族ポリエス
テル樹脂が好ましい。
【0017】また、結着剤樹脂としては、ジビニルベン
ゼン等の多官能架橋剤を用いて一部架橋した樹脂、シラ
ンカップリング剤を用いて一部架橋した樹脂、多価金属
塩で金属架橋したアイオノマー型樹脂等も用いることが
出来る。
【0018】同一種の結着剤樹脂であっても、比較的低
分子量(低軟化点)のものと比較的高分子量(高軟化
点)のものとを混合して用いることも出来る。
【0019】結着剤樹脂としては、高化式フローテスタ
におけるT1/2が、95〜135℃であるものが、定着
強度・耐ブロッキング性に優れる点で、本発明における
近赤外線フラッシュ定着法には最も適している。この値
が95℃より低いとトナーがボイドを発生し易くなり、
135℃を越えると定着性が悪くなる傾向にある。
【0020】結着剤樹脂として、エポキシ樹脂及びポリ
エステル樹脂以外のものを使用する場合には、全結着剤
樹脂を100重量%とした時、エポキシ樹脂及びポリエ
ステル樹脂の合計が70重量%以上となる様に結着剤樹
脂を調製するのが、低臭気又は無臭気とできる点で好ま
しい。
【0021】本発明のトナーにおいては、前記混合黒色
顔料に有機赤外線吸収剤が併用される。本発明の技術的
効果である定着強度の向上には、混合黒色顔料に有機赤
外線吸収剤を併用することが必須である。
【0022】公知慣用の有機赤外線吸収剤としては、ア
ンモニウミル化合物、例えばビス(p−ジエチルアミノ
フェニル)〔N,N−ビス−(p−ジエチルアミノフェ
ニル)−p−アミノフェニル〕アミニウム・ヘキサフル
オロアンチモン酸塩、ビス(p−ジメチルアミノフェニ
ル)〔N,N−ビス−(p−ジメチルアミノフェニル)
−p−アミノフェニル〕アミニウム・ヘキサフルオロア
ンチモン酸塩、ビス(p−ジ−n−ブチルアミノフェニ
ル)〔N,N−ビス−(p−ジ−n−ブチルアミノフェ
ニル)−p−アミノフェニル〕アミニウム・過塩素酸
塩、ビス(p−ジ−n−プロピルアミノフェニル)
〔N,N−ビス−(p−ジ−n−プロピルアミノフェニ
ル)−p−アミノフェニル〕アミニウム・過塩素酸等の
ビス(ジアルキルアミノアリール)〔N,N−ビス−
(ジアルキルアミノアリール)−p−アミノアリール〕
アミニウム・過塩素酸塩又はヘキサフルオロアンチモン
酸塩や、N,N,N’,N’−テトラキス(p−ジエチ
ルアミノフェニル)−p−ベンゾキノン−ビス(イモニ
ウム・過塩素酸塩)、N,N,N’,N’−テトラキス
(p−ジオクチルアミノフェニル)−p−ベンゾキノン
−ビス(イモニウム・ヘキサフルオロアンチモン酸
塩)、N,N,N’,N’−テトラキス(p−ジドデシ
ルアミノフェニル)−p−ベンゾキノン−ビス(イモニ
ウム・ヘキサフルオロアンチモン酸塩)等のN,N,
N’,N’−テトラキス(ジアルキルアミノアリール)
−p−ベンゾキノン−ビス(イモニウム・過塩素酸塩又
はヘキサフルオロアンチモン酸塩)等が挙げられる。
【0023】本発明のトナーは、混合黒色顔料、有機赤
外線吸収剤及び結着剤樹脂を必須として含有してなるも
のであり、その製造方法は特に限定されるものではな
い。具体的には、例えば混合黒色顔料、有機赤外線吸収
剤及び結着剤樹脂を加圧ニーダー、ロールミル、押し出
し機等により、結着剤樹脂の溶融温度以上で溶融混練
し、結着剤マトリックスに混合黒色顔料と有機赤外線吸
収剤とを均一に分散させた後、冷却し粉砕機、ジェット
ミル等により粗粉砕や微粉砕し、風力分級機等により所
望の粒子径範囲のものを分級することにより、本発明の
トナーを製造することが出来る。
【0024】本発明のトナーとしては、平均粒子径5〜
15μmのものが好ましい。
【0025】本発明のトナーには、例えば帯電制御のた
めに公知慣用のP型或いはN型の各電荷制御剤、例えば
含金属染料、脂肪酸エステル、アミノ基含有化合物等を
含有させることが出来る。また、フラッシュ定着性能を
高めるために、例えばポリエチレンワックス、ポリプロ
ピレンワックス等の、融解熱が低く溶融粘度も低い低分
子量ポレオレフィンやパラフィンワックス等を含有させ
ることも有効である。
【0026】本発明のトナーには、流動性向上剤とし
て、例えば酸化アルミニウム、二酸化珪素、硫酸バリウ
ム、炭酸カルシウム等の体質顔料及び疎水化処理された
体質顔料を併せて使用できる。この場合には、トナーの
平均粒子径よりも小さいものも、使用できるし、トナー
の平均粒子径よりも大きいものも使用できるし、これら
を併用する様にしてもよい。
【0027】この流動性向上剤は、トナー粒子100重
量部当たり0.05〜3重量部とするのが好ましい。こ
れは、トナー粒子に投錨する様にしてもよいし、単に付
着させる様にしてもよい。状態はトナー粒子と流動性向
上剤との混合方法や条件により適宜選択することが可能
である。
【0028】本発明のトナーは、非磁性一成分型静電荷
像現像剤として使用することもできるが、キャリアと併
用して二成分型静電荷像現像剤として使用するのが好ま
しい。この際のキャリアとしては、例えば鉄粉、フェラ
イト粉等が挙げられる。このキャリアは、シリコーン樹
脂やフッ素樹脂で被覆された樹脂被覆キャリアであって
も良い。キャリアとしては、平均粒子径30〜150μ
mのものが使用できる。
【0029】二成分型静電荷像現像剤は、例えばキャリ
ア100重量部当たり、本発明のトナー1〜10重量部
を均一となるまで混合してやれば良い。
【0030】本発明のトナーは、例えば摩擦帯電させて
電子写真感光体上の静電潜像を可視化するための現像に
用いることが出来、近赤外線を照射することにより、被
記録材上にトナー画像を定着することができる。
【0031】この際の近赤外線としては、800〜10
50nmの範囲内に、強い発光強度を有するものが好適
に採用される。この様な波長領域に強い発光強度を有す
る光源としては、例えばキセノンランプ等が挙げられ
る。定着に要するフラッシュ時間は、光源の発光波長及
び発光強度により変化しうるが、1μ秒〜1秒である。
必要であれば、より狭い時間内にフラッシュを、複数回
繰り返して行ってもよい。フラッシュ定着法の利点は、
定着に要するエネルギーを低減した上で、被記録材の材
質や厚さに関係なく、この短時間に定着が可能となり、
現像速度が飛躍的に高まる点にある。
【0032】被記録材としては、公知慣用の材料がいず
れも採用できるが、例えば普通紙、樹脂被覆紙、耐熱性
樹脂フィルム・シート等が使用できる。
【0033】
【発明の実施の形態】高化式フローテスタにおけるT
1/2が95〜135℃の範囲の、ビスフェノールAジグ
リシジルエーテル型エポキシ樹脂又はビスフェノールA
及びトリメリット酸を原料成分として含む芳香族ポリエ
ステル樹脂に、黒色顔料として有彩色有機顔料の2種以
上を黒色に調色して得られる混合黒色顔料を、トナー1
00重量部とした時1〜20重量部となる様に用い、電
荷制御剤をトナー100重量部当たり1〜4重量部、低
分子量ポリプロピレンワックスをトナー100重量部当
たり1〜4重量部を、前記結着剤樹脂の軟化点より10
〜15℃高い温度で溶融混練して、結着剤樹脂マトリッ
クス中に、混合黒色顔料が均一に分散し、電荷制御剤及
びワックスが均一に溶解したトナーチップを得る。
【0034】このトナーチップを粗粉砕した後、微粉砕
してから分級して、平均粒子径8〜12μmのフラッシ
ュ定着用静電荷像現像粉体カラートナーを得る。この粉
体トナー1〜10重量部に、平均粒子径30〜150μ
mにキャリア100重量部を均一混合し、二成分型静電
荷像現像剤を調製し、摩擦帯電させた上で、電子写真感
光体上の静電潜像を現像し、被記録材に転写し、キセノ
ンランプにより、800〜1050nmの範囲内に強い
発光強度を有する近赤外線を、1μ秒〜1秒照射して、
トナーを溶融し定着し、可視画像を得る。
【0035】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳細に説明
するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施
例によりなんら制限されるものではない。なお、下記実
施例中単に「部」とあるのはいずれも「重量部」を意味
するものとする。
【0036】実施例1 エピクロン4050 〔大日本インキ化学工業(株)製エホ゜キシ樹脂〕 38部 エピクロン7050 〔同上社製同上エポキシ樹脂〕 38部 FASTOGEN BLUE 8210B 〔同上社製有機顔料〕 8部 NOVOPERM RED BL 〔ヘキストインタ゛ストリー(株)製有機顔料〕 10部 IRG−002 〔日本化薬(株)製赤外線吸収剤〕 2部 ボントロンP−51〔オリエント化学工業(株)製電荷制御剤〕 2部 ビスコール660P〔三洋化成工業(株)製ホ゜リフ゜ロヒ゜レンワックス〕 2部
【0037】上記の材料を配合し、結着剤樹脂の溶融す
る温度で均一となるまで混練し、冷却してから、粉砕分
級して、平均粒子径約10μmの正帯電カラートナー
[B]を得た。
【0038】上記で得られたトナーについて、次の通り
の評価を行った。上記各トナー4部と、平均粒子径約1
00μmの酸化鉄粉キャリア96部とを混合攪拌して現
像剤を作成した。市販複写機改造機で現像し未定着画像
を作成する。ウシオ電機(株)製のキセノンフラッシュ
ランプ搭載の外部定着試験機で、1ジュール/cm2
2パルスで前記未定着画像のフラッシュ定着を行い、ト
ナーの定着性とボイドの評価を行った。
【0039】定着性評価方法は、テープ剥離法で行い画
像濃度の残存率80%以上を○とした。残存率(%)=
(テープ剥離後の画像濃度/初期の画像濃度)×100 色相の評価方法は、目視でモノカラーとして使用出来る
画像を○とした。まず、高化式フローテスタにおけるT
1/2は、(株)島津製作所CFT−500Cにて測定
し、測定条件は、トナー量1.5g、ダイ穴径1.0m
m、ダイ1.0mm、荷重10kg、開始温度80℃、
予熱時間300秒、昇温速度6℃/分で行った時の値で
ある。
【0040】このトナーの臭いの評価方法については、
フラッシュ定着装置の排気ファンの近くで通常の事務業
務を行った男女各5人のパネラーの内一人でも、業務に
支障がある程の悪臭を感じた場合に×と評価し、それ以
外を○として評価を行ったところ、○の評価が得られ
た。
【0041】実施例2 エピクロン4050 42部 エピクロン7050 42部 KET BLUE 111 〔大日本インキ化学工業(株)製有機顔料〕 3部 FASTOGEN SUPER YELLOW GRO 〔同上社製有機顔料〕 2部 KET RED 341 〔同上社製有機顔料〕 5部 IRG−002 2部 ボントロンP−51 2部 ビスコール660P 2部
【0042】上記の材料を実施例1と同様にして、配合
混練し粉砕分級して平均粒子径約10μmの正帯電カラ
ートナー[C]を得た。各評価項目の評価結果を表−1
に示した。尚、このトナーは定着時にも悪臭は無く、実
施例1と同様に○の評価が得られた。
【0043】実施例3 ER−590 〔三菱レイヨン(株)製ホ゜リエステル樹脂〕 84部 KET BLUE 111 3部 FASTOGEN SUPER YELLOW GRO 2部 KET RED 341 5部 IRG−002 2部 ボントロンP−51 2部 ビスコール660P 2部
【0044】上記の材料を実施例1と同様にして、配合
混練し粉砕分級して平均粒子径約10μmの正帯電カラ
ートナー[D]を得た。各評価項目の評価結果を表−1
に示した。尚、このトナーは定着時にも悪臭は無く、実
施例1と同様に○の評価が得られた。
【0045】比較例1 エピクロン4050 45部 エピクロン7050 45部 エルフテックス8 〔キャホ゛ット製カーホ゛ンフ゛ラック〕 6部 ボントロンP−51 2部 ビスコール660P 2部
【0046】上記の材料を実施例1と同様にして、配合
混練し粉砕分級して平均粒子径約10μmの正帯電カラ
ートナー[A]を得た。各評価項目の評価結果を表−1
に示した。
【0047】
【表1】
【0048】表−1からわかる通り、カーボンブラック
のかわりに有彩色有機顔料の2種以上を黒色に調色して
得られる黒色顔料を用いた本発明の各実施例トナーは、
いずれも良好な定着性と定着時に不快あるいは有毒な臭
気も発生しないという効果をも有していることがわか
る。
【0049】
【発明の効果】本発明の請求項1記載のフラッシュ定着
用静電荷像現像用黒色トナーは、カーボンブラックのか
わりに有彩色有機顔料の2種以上を黒色に調色して得ら
れる混合黒色顔料を用いることにより、黒色の色を保ち
つつ、定着時の不快あるいは有害な臭気を発生しないト
ナーを提供出来るという格別顕著な効果を奏する。
【0050】多色現像時においても、黒色以外の有彩色
で採用する定着条件と同一か、極めてそれに近い定着条
件で、静電荷像の現像定着を行うことが出来る。
【0051】請求項2のトナーは、さらに用いる有彩色
有機顔料の色相を特定しているので、より黒色の発色良
好なトナーとなる効果をも有している。
【0052】請求項3のトナーは、高化式フローテスタ
で測定したT1/2を特定範囲としているので、定着強度
がより良好なトナーを提供出来るという効果をも有して
いる。
【0053】請求項4のトナーは、耐フラッシュ光性に
優れた結着剤樹脂を特定しているので、スチレン樹脂や
アクリル樹脂を用いた場合の様な、定着時のポリマー分
解等に伴うモノマー臭なく、現像作業環境が良好なもの
と出来るという効果をも有している。
【0054】請求項5のトナーは、上記請求項1〜4の
全ての特徴を有するという効果を奏する。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 黒色顔料と、有機赤外線吸収剤と、結着
    剤樹脂とからなる近赤外線フラッシュ定着用静電荷像現
    像用黒色トナーにおいて、黒色顔料として、有彩色有機
    顔料の2種以上を黒色に調色して得られる混合黒色顔料
    を用いることを特徴とする近赤外線フラッシュ定着用静
    電荷像現像用黒色トナー。
  2. 【請求項2】 混合黒色顔料が、イエロー、マゼンタ及
    びシアンの3色の有彩色有機顔料からなる請求項1記載
    のトナー。
  3. 【請求項3】 結着剤樹脂の、フローテスタにおけるT
    1/2の温度が95〜135℃である請求項1記載のトナ
    ー。
  4. 【請求項4】 結着剤樹脂の70重量%以上が、エポキ
    シ樹脂又はポリエステル樹脂である請求項1記載のトナ
    ー。
  5. 【請求項5】 黒色顔料と、有機赤外線吸収剤と、結着
    剤樹脂とからなる近赤外線フラッシュ定着用静電荷像現
    像用黒色トナーにおいて、黒色顔料として、有彩色有機
    顔料の2種以上を黒色に調色して得られる混合黒色顔料
    を用いることを特徴とする近赤外線フラッシュ定着用静
    電荷像現像用黒色トナーであり、結着剤樹脂の70重量
    %以上が、エポキシ樹脂又はポリエステル樹脂であり、
    その結着剤樹脂のフローテスタにおけるT1/2の温度が
    95〜135℃であることを特徴とする近赤外線フラッ
    シュ定着用静電荷像現像用黒色トナー。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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