JPH09328570A - ビヒクル及びその用途 - Google Patents

ビヒクル及びその用途

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JPH09328570A JP8149276A JP14927696A JPH09328570A JP H09328570 A JPH09328570 A JP H09328570A JP 8149276 A JP8149276 A JP 8149276A JP 14927696 A JP14927696 A JP 14927696A JP H09328570 A JPH09328570 A JP H09328570A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 臭気が少なく高粘度でアタック性の低いビヒ
クルを提供することを課題とする。 【解決手段】 下記構造式(I) 【化1】 (式中、R及びR’は水素原子又は低級アシル基である
(但し、R又はR’のいずれか一方が水素原子の場合、
他方は低級アシル基である))のテルピン誘導体からな
るビヒクルにより上記課題を解決する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ビヒクル及びその
用途に関する。更に詳しくは、本発明は、臭気が少なく
高粘度でアタック性の低いビヒクル及びその用途に関す
る。本発明のビヒクルは、金属又はガラスペースト用媒
体の他、化粧用基材、塗料用溶剤、香料保留剤、比重調
節剤、洗浄剤等に使用することができる。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】電子材
料の分野では、金属やガラスをビヒクルと混合すること
によりペースト状とし、これを基板等に塗布することに
より、電極、素子又は回路パターン等を製造している。
近年の電子機器の小型化に伴い、部品や基板の小型化と
集積度の向上が求められている。特にペースト用ビヒク
ルは、使用するバインダー樹脂を削減しつつ、一定の粘
度を維持することが要請されている。また基板の多層化
に伴い、グリーンシートに含まれるブチラール樹脂等の
樹脂分を溶解させないことと、焼成時に層間剥離現象
(デラミネーション)を抑制することも求められてい
る。
【0003】更に、作業環境面から臭気の強いビヒクル
の使用は困難になっており、臭気の少ない安全なビヒク
ルが求められている。
【0004】ここで、電子材料の分野では、ターピネオ
ール等のテルペン系ビヒクルを使用しうることが知られ
ている(例えば、特開平7−21833号公報)。しか
しながら、従来使用されていたテルペン系ビヒクルで
は、バインダー樹脂の使用量をある程度削減できるもの
の、臭気が強く作業環境上好ましくなかった。また更
に、ビヒクル中に粘度を大きくするために通常添加され
るバインダー樹脂は、価格が高いと共に、焼成後燃えか
すが残ることがあり、その使用量を極力減少させること
が望まれていた。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を鑑み、本発明
の発明者等は鋭意検討の結果、天然精油中又は反応副生
成物中に存在することが知られているモノテルペン誘導
体であるp−メンタン−1,8−ジオールのモノ又はジ
アシレート体が、上記課題を解決しうることを意外にも
見いだし本発明に至った。かくして本発明によれば、下
記構造式(I)
【0006】
【化2】
【0007】(式中、R及びR’は水素原子又は低級ア
シル基である(但し、R又はR’のいずれか一方が水素
原子の場合、他方は低級アシル基である))のテルピン
誘導体からなるビヒクルが提供される。また、本発明に
よれば、上記ビヒクルと、金属粒子、有機金属化合物又
はガラス粒子とからなることを特徴とするペーストが提
供される。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明における用語“ビヒクル”
は、混合物中の流動体成分を意味するが、ビヒクルを使
用する分野に応じてその定義は異なっていてもよい。例
えば、電子材料、化粧用基材、香料保留剤、洗浄剤及び
比重調節剤の分野では、主に粘度調節剤を意味し、塗料
用溶剤の分野では、主に展色剤を意味する。
【0009】本発明のビヒクルには、上記構造式(I)
のR又はR’の一方が水素原子かつ他方が低級アシル基
であるテルピンモノアシレート、R及びR’の両方が低
級アシル基であるテルピンジアシレートが含まれる。上
記構造式中、低級アシル基とは、アセチル、プロピオニ
ル、イソプロピオニル、ブチリル等が挙げられる。ま
た、テルピンジアシレートにおいて、R及びR’は異な
るアシル基であってもよい。これらアシル基の内、アセ
チル、プロピオニルが好ましい。
【0010】更に、テルピン誘導体は、単一化合物とし
て使用できるが、例えば、テルピンモノアシレートとテ
ルピンジアシレートの重量比が、95〜5:5〜95
(好ましくは、50〜10:50〜90)の割合の混合
物を用いることが好ましい。このような割合の混合物か
らなるビヒクルは、より高い粘度で、臭気を少なくする
ことができる。なお、上記テルピン誘導体は、それ自体
で約300〜50cps(20℃で測定)の粘度を有し
ている。
【0011】本発明のビヒクルは、テルピン誘導体のみ
からなっていてもよいが、使用される分野に応じて他の
成分(例えば、バインダー樹脂、溶剤等)を添加するこ
とにより、電子材料分野の金属又はガラスペースト用ビ
ヒクル、化粧品用基材、香料保留剤、洗浄剤等に使用す
ることができる。また、本発明に使用されるテルピン誘
導体は、比重が1以上と大きいので、比重調整剤として
も使用することができる。
【0012】他の成分としては、電子材料分野の場合、
ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等
のポリエーテル類、メチルセルロース、エチルセルロー
ス、ニトロセルロース等のセルロース類、アクリル−ス
チレン共重合体等のアクリル系樹脂類、ロジン、アルキ
ッド樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂等の
バインダー樹脂、必要に応じて可塑剤、分散剤等が挙げ
られる。ここで、本発明のビヒクルは、多層セラミック
コンデンサー、多層セラミック基板等に使用されるグリ
ーンシートに含まれるブチラール樹脂やアクリル樹脂を
溶解しない(即ちアタック性が低い)ので、従来よりグ
リーンシートを薄くすることが可能となる。また、テル
ピン誘導体自体も粘度が高いので、増粘のために添加さ
れるビヒクル中のバインダー樹脂を少なくすることがで
き、焼成後の燃えかすの残存やデラミネーションを抑制
でき、更に価格の高いバインダー樹脂を減らすことがで
きる。例えば、バインダー樹脂:テルピン誘導体=3〜
10:97〜90(重量比)とすることも可能である。
【0013】また、必要に応じて、当該分野で知られて
いる溶剤(例えば、テレピン油、ターピネオール、イソ
ボルニルアセテート、ジブチルカルビトール、メチルエ
チルケトン、トルエン、キシレン、酢酸エチル、酢酸ベ
ンジル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジオクチル、クロ
ロホルム、ブチルセロソルブ、ニトロベンゼン、ミネラ
ルスピリット等)を添加してもよい。化粧用基材、塗料
用基材、香料保留剤、比重調整剤及び洗浄剤の場合、他
の成分は、特に限定されず、それぞれの分野で通常使用
される成分が含まれる。なお、他の成分には、テルピン
誘導体の製造により生じる不純物(未反応1,8−テル
ピン、アセチル化剤等)も含まれる。
【0014】本発明のビヒクルは、電子材料分野に使用
することが特に好ましい。更に、本発明では、上記ビヒ
クルと、金属粒子、有機金属化合物又はガラス粒子とか
らなることを特徴とするペーストが提供される。本発明
に使用される金属粒子は、特に限定されないが、例え
ば、Pd,Ag,Au,Pt,Ni,Cu等の金属の単
体、これら金属の混合物又は合金の粒子が挙げられる。
一方、有機金属化合物は、特に限定されないが、例えば
前記金属のアセチルアシレート錯塩、カルボン酸塩、硫
化物等が挙げられる。これら金属粒子又は有機金属化合
物とビヒクルとの配合割合(重量比)は、1:0.2〜
0.6、特に1:0.3〜0.5が好ましい。ビヒクル
の配合割合が、0.6より多い場合、焼成後の金属膜が
厚くなりすぎ、剥離や割れの原因となるので好ましくな
く、0.2より少ない場合、焼成後の金属膜が薄くなり
すぎて、電極としての性能が不安定になるので好ましく
ない。
【0015】一方、ガラス粒子を使用する場合、ビヒク
ルとの配合割合(重量比)は、例えば1:0.1〜0.
3が好ましい。本発明のペーストは、各成分を混練する
ことにより得られ、次のように使用される。例えば、グ
リーンシート上に、スクリーン印刷、パッド印刷、スプ
レー法、ディッピング法、スピンコート法、筆塗り法等
で塗布する。乾燥後、約700〜1200℃で焼成する
ことにより金属成分又はガラス成分のみが残り薄膜回路
又はガラス層を形成することができる。また、焼成前
に、本発明のペーストが塗布されたグリーンシートを積
層し、次いでこのシートを圧着し、更に焼成することで
多層セラミックコンデンサー、多層セラミック基板等の
積層体を作成することも可能である。
【0016】ここで上記テルピン誘導体の工業的に有用
な合成法は未だ確立されていない。しかしながら、本発
明の発明者等は、1,8−テルピンをアシル化すること
により上記テルピン誘導体が簡便に製造できることも見
いだしている。以下、テルピン誘導体の製造方法につい
て説明する。
【0017】アシル化に使用されるアシル化剤として
は、脂肪族低級カルボン酸(例えば、酢酸、プロピオン
酸、酪酸等)の反応性誘導体(例えば、酸クロライド、
酸ブロマイド等の酸ハライド)及び酸無水物が使用でき
る。その使用量は、所望するアシル化の程度によって異
なるが、1〜4モル当量、好ましくは1.2〜3モル当
量である。しかしながら、アシル化剤は過剰であっても
よい。反応温度は、一般に50〜150℃である。テル
ピンモノアシレートを所望する場合は、なるべく低い温
度、例えば50〜100℃で行うのが好ましい。このア
シル化反応には、不活性な有機溶媒(例えば、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン、ジオキサン、ジメチルホルム
アミド等)を存在させてもよく、酸受容体として有機塩
基(例えば、酢酸ナトリウム、ジメチルアニリン等)を
添加してもよい。この酸受容体は、1,8−テルピンに
対して、0.5〜20重量%、特に4〜10重量%の範
囲で添加することが好ましい。ここで、テルピンジアシ
レートにおいて2つのアシル基の種類を異ならせること
を所望する場合、テルピンモノアシレートを主に生成す
る条件下でアシル化を行った後、公知の手段でテルピン
モノアシレートを単離し、更に別のアシル化剤でアシル
化を行うことによりアシル基の異なるテルピンジアシレ
ートを得ることができる。また、上記製造方法によれ
ば、製造条件を調節することにより、一段階で所望の組
成比のテルピンモノ及びジアシレートからなるテルピン
誘導体を得ることができるという利点も有している。
【0018】なお、1,8−テルピンは、工業的に入手
可能な抱水テルピンをその場で、脱水処理(例えば、還
流脱水)して用いることが好ましい。脱水処理は、有機
溶媒(例えば、トルエン、シクロヘキサン等)を使用す
るかせずして、加熱することにより容易に行うことがで
きる。ここで得られた1,8−テルピンは、単離しても
よいが、通常そのままアシル化工程で使用される。上記
の抱水テルピンは、例えば、α−ピネン等を主成分とす
るテレビン油を、鉱酸やシュウ酸等で処理することによ
り得ることができる。また、得られたテルピン誘導体を
公知の方法(例えば、蒸留、カラムクロマトグラフィ
ー)で更に精製することにより、所望の純度と成分比に
することができる。
【0019】
【実施例】
合成例1 抱水テルピン100gに無水酢酸ナトリウム9gとトル
エン250mlを加え、還流下で共沸脱水した。脱水終
了後、無水酢酸150gを加えて、100〜110℃で
24時間攪拌した。反応液を60℃まで降温し、水50
mlを加えて分液した。更に、飽和重曹水50mlで2
回洗浄し、減圧下トルエンを除去した。得られた濃縮液
を減圧蒸留し、125〜130℃/4Torrで留出す
る成分を採取した。この成分をガスクロマトグラフィー
で測定すると、モノアセテート体9重量%、ジアセテー
ト体90重量%を含んでいた。収量は95gであった。
なお、本品の比重は1.028(20℃で測定)であっ
た。以下、本合成例で得られた成分を、THDAc−9
0と称する。
【0020】合成例2 抱水テルピン100gに無水酢酸ナトリウム9gとトル
エン250mlを加え、還流下で共沸脱水した。脱水終
了後、無水酢酸125gを加えて、80〜90℃で48
時間攪拌した。反応液を60℃まで降温し、水50ml
を加えて分液した。更に、飽和重曹水50mlで2回洗
浄し、減圧下トルエンを除去した。得られた濃縮液を減
圧蒸留し、128〜130℃/2Torrで留出する成
分を採取した。この成分をガスクロマトグラフィーで測
定すると、モノアセテート体31重量%、ジアセテート
体68重量%を含んでいた。収量は87gであった。な
お、本品の比重は1.023(20℃で測定)であっ
た。以下、本合成例で得られた成分を、THDAc−7
0と称する。
【0021】合成例3 抱水テルピン100gに無水酢酸ナトリウム9gとトル
エン250mlを加え、還流下で共沸脱水した。脱水終
了後、無水酢酸100gを加えて、95〜100℃で3
6時間攪拌した。反応液を60℃まで降温し、水50m
lを加えて分液した。更に、飽和重曹水50mlで2回
洗浄し、減圧下トルエンを除去した。得られた濃縮液を
減圧蒸留し、120〜126℃/2Torrで留出する
成分を採取した。この成分をガスクロマトグラフィーで
測定すると、モノアセテート体45.3重量%、ジアセ
テート体52.7重量%を含んでいた。収量は112g
であった。なお、本品の比重は1.022(20℃で測
定)であった。以下、本合成例で得られた成分を、TH
DAc−50と称する。
【0022】合成例4 抱水テルピン75gに無水酢酸ナトリウム7gとトルエ
ン200mlを加え、還流下で共沸脱水した。脱水終了
後、無水プロピオン酸122gを加えて、85〜90℃
で24時間攪拌した。反応液を60℃まで降温し、水5
0mlを加えて分液した。更に、飽和重曹水50mlで
2回洗浄し、減圧下トルエンを除去した。得られた濃縮
液を減圧蒸留し、135〜140℃/4Torrで留出
する成分を採取した。この成分をガスクロマトグラフィ
ーで測定すると、モノプロピオネート体24重量%、ジ
プロピオネート体74重量%を含んでいた。収量は72
gであった。なお、本品の比重は1.008(20℃で
測定)であった。以下、本合成例で得られた成分を、T
HDPr−70と称する。
【0023】実施例1 ブチラール樹脂の溶解性 50ml共栓付試験管にブチラール樹脂1gと試験用ビ
ヒクル20mlを入れて、軽く振り混ぜて分散させ、2
0℃で静置した後、経時によるブチラール樹脂の溶解状
態を目視で確認した。結果を表1に示す。
【0024】
【表1】
【0025】表中、×は膨潤して樹脂が凝集した状態を
表し、△は少し膨潤した状態を表し、○はさらさらで液
中に分散している状態を表す。表1から明らかなよう
に、本発明のビヒクル(THDAc-50、70と90及びTHDPr-7
0)は、多層セラミックコンデンサーや多層セラミック
基板等に使用されるグリーンシートに配合されているブ
チラール樹脂に対するアタック性が低いことが判る。従
って、従来より薄いグリーンシート上に本発明のビヒク
ルを使用することができるので、より小さなセラミック
コンデンサーや薄い複合基板を作成することができる。
【0026】実施例2 有機ビヒクルの粘度特性 試験用ビヒクル100重量部に対して、エチルセルロー
ス45cps(和光純薬製)を3重量部加温しながら加
えて溶解させ、粘度を測定した。測定条件は、温度20
℃で、BM型粘度計(東京計器社製)を使用した。結果
を表2に示す。
【0027】
【表2】
【0028】表2から明らかなように、本発明のビヒク
ル(THDAc-50、70及び90)は、エチルセルロース等の増
粘剤を同じ量加えた他の種類のビヒクルより粘度が極め
て高い。従って、従来よりも少ない増粘剤の添加量で高
粘度のビヒクルを得ることができる。
【0029】実施例3 臭気 ビヒクルの臭気の強さを、香料の官能試験の経験を持つ
パネラー5名(A〜E)により濾紙に含浸させたビヒク
ルを嗅いで5段階(0〜4)で判定した。結果を表3に
示す。
【0030】
【表3】
【0031】表3から明らかなように、本発明のビヒク
ル(THDAc-50、70と90及びTHDPr-70)は、他のビヒクル
と比較して臭気が極めて弱い。従って、ペースト作成
時、印刷工程、乾燥工程等での作業環境を改善すること
ができる。また、臭気が極めて弱いことから、化粧用基
材、塗料用溶剤、香料保留剤、洗浄剤等にも使用するこ
とができる。
【0032】実施例4 エチルセルロース8gを80℃に加温した72gのTH
DAc−90に徐々に添加しながら溶解させてビヒクル
を作成した。このビヒクルにパラジウム粉末(平均粒径
0.3μm)を200g加えて攪拌機で十分混練するこ
とにより、導電性ペーストを作成した。この導電性ペー
ストは、臭気が殆どなく、また適度な粘度を有してお
り、その取扱が容易であった。
【0033】
【発明の効果】本発明のテルペン誘導体からなるビヒク
ルは、テルペン系でありながら、臭気が極めて弱く、高
粘度であり、濡れ性が高く(即ち、表面張力が小さ
く)、ブチラール樹脂に対する溶解度が低く(即ち、ア
タック性が低く)、安全性が高い。従って、電子材料分
野におけるビヒクルとして好適に使用することができ
る。また、臭気が極めて弱く、高粘度であるという特性
から、化粧用基材、塗料用溶剤、香料保留剤、洗浄剤等
にも使用することができる。更に、比重が1以上と高い
ので、比重調節剤としても使用できる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記構造式(I) 【化1】 (式中、R及びR’は水素原子又は低級アシル基である
    (但し、R又はR’のいずれか一方が水素原子の場合、
    他方は低級アシル基である))のテルピン誘導体からな
    るビヒクル。
  2. 【請求項2】 ビヒクルがバインダー樹脂を含有してな
    り、バインダー樹脂とテルピン誘導体との重量比が3〜
    10:97〜90である請求項1のビヒクル。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のビヒクルと、金属粒子、
    有機金属化合物又はガラス粒子とからなることを特徴と
    するペースト。
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