JPH09327716A - 帯状金属板の巻取り温度制御方法及びその装置 - Google Patents

帯状金属板の巻取り温度制御方法及びその装置

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JPH09327716A
JPH09327716A JP8147488A JP14748896A JPH09327716A JP H09327716 A JPH09327716 A JP H09327716A JP 8147488 A JP8147488 A JP 8147488A JP 14748896 A JP14748896 A JP 14748896A JP H09327716 A JPH09327716 A JP H09327716A
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temperature
strip
predicted
winding
metal plate
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JP8147488A
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English (en)
Inventor
Zenzou Nagata
全三 永田
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱間圧延機における操業条件の変更に伴う巻
取り温度制御の精度低下を未然に防止でき、所望の機械
的特性を有する帯状金属板が安定して得られるようにす
る。 【解決手段】 圧延速度センサ10、板厚センサ11、板温
センサ12及び巻取り速度センサ14の検出結果と、冷却機
3の現状の運転条件とから予測温度演算部41にて算出さ
れる巻取り時点における帯状金属板Sの予測温度を予測
温度補正部42に与え、予測誤差記憶部47に格納された過
去の操業における予測温度と実績温度の偏差に基づいて
補正する構成において、圧延速度センサ10により検出さ
れる帯状金属板Sの圧延速度を、速度記憶部46に記憶さ
せ、この記憶内容を所定の基準速度と比較して、両者が
大きく異なる場合に、予測温度演算部41にて算出される
予測温度と、巻取り温度センサ13により検出される実績
温度から求まる当該操業中の予測誤差の予測誤差記憶部
47への格納を禁じて、この予測誤差を用いた前記補正が
行えないようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱間圧延により得
られた帯状金属板(ホットストリップ)を適正な温度下
にて巻取り機に巻取らせるべく、該帯状金属板の移動経
路の中途に配した冷却機の運転条件を変更制御する方
法、及びその実施に用いる装置に関する。
【0002】
【従来の技術】熱間圧延により得られた帯状金属板は、
一般的に、熱間圧延機の出側に配した巻取り機に巻取ら
れ、コイル体として次工程へ搬送される。この巻取りに
際しては、熱間圧延機から送出される高温の帯状金属板
を、少なくとも巻取りに支障を来さない温度にまで冷却
する必要があり、従来から、熱間圧延機と巻取り機との
間に冷却機を配し、熱間圧延機から送出された帯状金属
板を巻取り機への巻取り前に前記冷却機に導入して、該
冷却機の内部を通過する間に冷却するようにしてある。
【0003】以上の如く実施される帯状金属板の冷却
は、その後の機械的特性を決定する重要な工程であり、
所望の機械的特性を有する帯状金属板を安定して得るこ
とを目的として、従来から、巻取り機への巻取り時点に
おける帯状金属板の温度(巻取り温度)を予め定めた目
標温度に保つべく、前記冷却機の冷却条件、より具体的
には、冷却に供される冷却水の水量を変更制御する巻取
り温度制御が実施されている。
【0004】ところが、帯状金属板の移動経路に沿って
配された前記冷却機は一般的に長大であることから、前
述した如き巻取り温度制御を、巻取り温度の実測値に基
づくフィードバック制御のみによって実施することは難
しく、特開昭58−221606号公報に開示されているよう
に、冷却機に導入されるまでの間に得られる操業状態の
検出結果、具体的には、熱間圧延機の最終スタンドの出
側における帯状金属板の厚み及び表面温度、並びに熱間
圧延機から送り出される帯状金属板の移動速度を所定時
間毎にサンプリングし、これらのサンプリング値と、各
サンプリング時点における前記冷却機の冷却条件とか
ら、各サンプリング点における巻取り温度を逐次予測し
て、この予測温度と所定の目標温度との比較結果に基づ
いて、冷却機の運転条件を対応部位の導入に先立って変
更するフィードフォワード制御が実施されている。
【0005】更に近年においては、各回の操業に際し、
巻取り機への巻取り時点における帯状金属板の温度を実
測し、この実測温度と対応する位置にて得られた予測温
度との偏差を当該操業における操業条件を示す情報と共
に逐次記憶しておき、前述の如く求められる巻取り温度
の予測値を、略同一の操業条件(帯状金属板の寸法、材
質等)下にて行われた前操業における前記偏差の記憶実
績に基づいて補正することにより、巻取り温度の予測精
度を高めて、制御精度の向上を図るようにした巻取り温
度制御方法が採用されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、帯状金属板
を送出する熱間圧延機においては、圧延操業中の突発的
な異常に対処するため、その圧延速度を含む操業条件が
変更される場合がある一方、巻取り機による巻取りは、
熱間圧延機から送出される帯状金属板に対して連続的に
行われることから、前述した操業条件の変更に伴い、巻
取り温度の予測値と実測値との偏差が局所的に大きくな
ることがあり、このような大偏差を含む記憶結果に基づ
いて前述した補正が実行された場合、巻取り温度の予測
精度が逆に低下して、この予測に基づいて実施される以
降の巻取り温度制御が高精度に行えなくなる虞れがあっ
た。
【0007】本発明は斯かる事情に鑑みてなされたもの
であり、熱間圧延機における操業条件の変更に伴う巻取
り温度制御の精度低下を未然に防止でき、所望の機械的
特性を有する帯状金属板が安定して得られる帯状金属板
の巻取り温度制御方法、及びその実施に用いる装置を提
供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係る帯状金属板
の巻取り温度制御方法は、熱間圧延機から送出されて巻
取り機に巻取られる帯状金属板の巻取り温度を、前記熱
間圧延機の圧延速度を含む操業状態の検出結果から予測
し、この予測温度を所定温度に一致させるべく、前記巻
取り機に至る帯状金属板移動経路の中途に配した冷却機
の運転条件を変更制御する一方、この間に前記巻取り温
度を実測し、この実測温度と前記予測温度との偏差から
求められる予測誤差情報を当該操業における操業条件を
示す情報と共に記憶し、この記憶内容に基づいて次回の
操業における前記予測温度を補正するようにした帯状金
属板の巻取り温度制御方法において、前記圧延速度の検
出結果を基準速度と比較し、この比較結果に基づいて前
記予測誤差情報の記憶を禁じることを特徴とする。
【0009】また本発明に係る帯状金属板の巻取り温度
制御装置は、熱間圧延機から送出されて巻取り機に巻取
られる帯状金属板の巻取り温度を、前記熱間圧延機の圧
延速度を含む操業状態の検出結果から予測し、この予測
温度を所定温度に一致させるべく、前記巻取り機に至る
帯状金属板の移動経路の中途に配した冷却機の運転条件
を変更制御する一方、この間に前記巻取り温度を実測
し、この実測温度と前記予測温度との偏差から求められ
る予測誤差情報を当該操業における操業条件を示す情報
と共に記憶し、この記憶内容に基づいて次回の操業にお
ける前記予測温度を補正する構成とした帯状金属板の巻
取り温度制御装置において、前記圧延速度の検出結果を
基準速度と比較する比較手段と、該比較手段の比較結果
に基づいて前記予測誤差情報の記憶を禁じる手段とを具
備することを特徴とする。
【0010】本発明においては、帯状金属板を送出する
熱間圧延機の圧延速度の検出結果を所定の基準速度と比
較して、この比較結果に基づいて、例えば、検出速度が
基準速度の前後の所定の範囲内に収まらないとき、当該
操業中に熱間圧延機において突発的な操業条件の変更が
なされたと判定し、この操業の間の巻取り温度の実測値
と予測温度との偏差に基づく予測温度の補正を禁止し
て、前記変更に伴う巻取り温度制御の精度低下を防ぐ。
【0011】前述した補正の禁止は、前記判定がなされ
た操業の間に得られた巻取り温度の実測値と予測温度と
の偏差から求められる予測誤差情報を当該操業における
操業条件を示す情報と共に記憶することを禁じることに
より容易に実現できる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下本発明をその実施の形態を示
す図面に基づいて詳述する。図1は、本発明に係る帯状
金属板の巻取り温度制御方法(以下本発明方法という)
の実施状態を模式的に示すブロック図である。
【0013】最終スタンドのみが示してある熱間圧延機
1により圧延され、所定の厚さを有して送出される帯状
金属板(ホットストリップ)Sは、ガイドローラ等の図
示しない案内手段により案内されて図中に白抜矢符にて
示す向きに移動し、移動経路の末端に配された巻取り機
2にコイル状に巻き取られ、終端に至るまで巻取りを終
えた後、巻取り機2から取り外されて次工程に搬送され
る。
【0014】以上の如き帯状金属板Sの移動経路の中途
には、該移動経路に沿って延設された冷却バンク3aと、
該冷却バンク3aに冷却水を供給する給水装置3bとを備え
て冷却機3が構成されている。冷却バンク3aは、これの
内部を通過する帯状金属板Sの両面の夫々に臨んで並設
された多数のノズル(図示せず)を備えており、これら
が噴射する冷却水を帯状金属板Sに吹き付けて冷却する
構成となっている。
【0015】前記ノズルから噴出される冷却水は、給水
装置3bから供給されたものであり、冷却機3の下流側に
て巻取り機2に巻取られる帯状金属板Sの温度は、給水
装置3bから供給される冷却水量の加減により調節するこ
とができる。本発明においては、前述の如く行われる帯
状金属板Sの巻取り操業中に、巻取り機2への巻取り時
点における帯状金属板Sの温度(巻取り温度)を所定の
目標温度に一致させるべく冷却機3の運転条件を変更制
御するものである。
【0016】冷却機3の運転条件の変更は、具体的に
は、冷却バンク3a内を通過する帯状金属板Sに吹き付け
られる冷却水の量を変更すべく、前記給水装置3bに制御
指令を発して実現される。本発明方法の実施に用いる装
置は、巻取り操業の操業状態を検出するセンサとして、
熱間圧延機1の圧延速度を検出する圧延速度センサ10、
熱間圧延機1の出側における帯状金属板Sの厚みを検出
する板厚センサ11、熱間圧延機1の出側、即ち、冷却機
3の入側における帯状金属板Sの表面温度を検出する板
温センサ12、冷却機3の出側、即ち、巻取り機2による
巻取り前における帯状金属板Sの表面温度を検出する巻
取り温度センサ13、及び巻取り機2の巻取り速度を検出
する巻取り速度センサ14を備え、更に、これらの検出結
果に基づいて冷却機3における冷却水の所要量を求め、
前記給水装置3bに制御指令を発する巻取り温度制御部4
を備えて構成されている。
【0017】圧延速度センサ10は、熱間圧延機1の各ス
タンドの圧延ロールに、夫々の回転速度を検出すべく付
設された回転速度センサであればよく、図1中には、最
終スタンドに付設された圧延速度センサ10のみが示され
ている。巻取り速度センサ14も同様に、巻取り機2に付
設された回転速度センサであればよい。また、板厚セン
サ11、板温センサ12、及び巻取り温度センサ13は、この
種の制御のために従来から用いられている夫々のセンサ
を用いればよい。
【0018】これらのセンサの検出結果に基づいて前述
した動作をなす巻取り温度制御部4は、演算処理部とし
て、冷却水の必要量を算出する冷却水量演算部40、巻取
り温度の予測値を算出する予測温度演算部41、予測温度
演算部41により算出された予測温度を補正する予測温度
補正部42、及び巻取り温度の予測値に含まれる予測誤差
を推定演算する予測誤差演算部43を備え、また記憶部と
して、予測温度補正部42により補正された予測温度を記
憶する予測温度記憶部44、巻取り温度センサ13により検
出される巻取り温度の実績値を記憶する実績温度記憶部
45、及び圧延速度センサ10により検出される帯状金属板
Sの圧延速度を記憶する速度記憶部46、予測誤差演算部
43により算出された巻取り温度の予測誤差を記憶する予
測誤差記憶部47を備え、更に、格納制御部48を備えてな
る。
【0019】制御目標となる巻取り時点における目標温
度は、操業管理のための図示しないプロセスコンピュー
タから冷却水量演算部40に与えられている。また冷却水
量演算部40には、予測温度演算部41において後述の如く
に算出され、予測温度補正部42により補正された巻取り
温度の予測値(予測温度)が与えられており、冷却水量
演算部40は、この予測温度を前記目標温度に一致させる
ために必要な冷却水量を求め、この結果に応じた制御指
令を前記給水装置3bに与える動作をなす。この制御指令
に従う給水装置3bの動作により、前述の如く、冷却バン
ク3a内の複数のノズルから噴射されて帯状金属板Sの冷
却に供される冷却水の量が増減せしめられ、冷却バンク
3aの出側にて巻取り機2の巻取られる帯状金属板Sの温
度が前記目標温度に保たれることとなる。
【0020】予測温度演算部41には、圧延速度センサ1
0、板厚センサ11、板温センサ12及び巻取り速度センサ1
4による夫々の検出値が与えられ、また前記給水装置3b
から、冷却機3における現状の冷却条件、即ち、冷却バ
ンク3aに供給される冷却水の量を示す情報が与えられて
いる。予測温度演算部41は、前記各センサの検出値を、
所定時間毎、又は帯状金属板Sの所定長毎にサンプリン
グし、これらを用いて前記予測温度を算出する。
【0021】板厚センサ11及び板温センサ12は、熱間圧
延機1の送出直後の帯状金属板Sの状態(厚み及び表面
温度)を検出対象としており、また、圧延速度センサ10
及び巻取り速度センサ14の検出対象は、帯状金属板Sの
移動速度であり、これらの各値は、帯状金属板Sの各サ
ンプリング点において、冷却機3への帯状金属板Sの導
入前に得られる。従って、これらを用いて行われる予測
温度演算部41での予測温度の演算は、各サンプリング点
に対し、冷却機3への導入前に行われることとなり、こ
の結果に基づく冷却水量演算部40の前述した動作によ
り、冷却機3の運転条件が、該冷却機3への帯状金属板
Sの導入前に変更されるフィードフォワード制御が実施
される。
【0022】予測温度演算部41にて求められた予測温度
は、予測温度補正部42において補正された後に冷却水量
演算部40に与えられる。予測温度補正部42は、予測誤差
記憶部47の記憶内容から、例えば、帯状金属板Sの種
類、厚さ、要求仕様が略同一である等、過去における略
同一の条件下での操業において生じた予測温度と実績温
度との誤差を取込み、この誤差を用いて予測温度演算部
41から各サンプリング点毎に与えられる巻取り温度の予
測値を補正し、より高精度の予測値となして冷却水量演
算部40に与える。
【0023】予測温度演算部41にて求められ、予測温度
補正部42において補正された予測温度は、予測温度記憶
部44に与えられ、夫々のサンプリング点に対応させて逐
次記憶されるようになしてある。該予測温度記憶部44に
並設された実績温度記憶部45には、冷却機3の入側での
サンプリング点に夫々対応するサンプリング点において
前記巻取り温度センサ13により検出された巻取り温度の
実績値が逐次記憶されるようになしてある。
【0024】予測温度記憶部44及び実績温度記憶部45に
おける記憶は、一操業の間に連続してなされ、これらの
記憶値は、操業終了に伴って予測誤差演算部43に与えら
れ、当該操業における予測誤差em が、次式を用いて算
出される。
【0025】
【数1】
【0026】このように算出された予測誤差em は、当
該操業における操業条件(帯状金属板Sの種類、厚さ、
要求仕様等)を示す情報と共に、格納制御部48を経て予
測誤差記憶部47に与えられ、前記操業条件に対応させて
記憶される。各回の操業において以上の如く得られる予
測誤差記憶部47の記憶内容は、前述した如く、予測温度
補正部42からの取込み要求に応じて出力され、予測温度
補正部42において、例えば、下記の如き補正式に適用さ
れて、予測温度演算部41にて算出された巻取り温度の予
測値の補正に用いられる。
【0027】E′=E+G(em −E) …(2) E :巻取り温度の予測値 E′:補正された予測温度 G :補正ゲイン
【0028】このような補正が行われる結果、予測温度
演算部41において算出される巻取り温度の予測値が、過
去の同種の操業における実績値に合致するように補正さ
れることとなり、予測温度補正部42から出力される補正
済みの予測温度は、巻取り機2による巻取り時点におけ
る帯状金属板Sの実際の温度に高精度に一致する。そし
て、この予測温度を用いて冷却水量演算部40にて算出さ
れた冷却水量が冷却機3に与えられる結果、帯状金属板
Sを、前記目標温度を正しく保って巻取り機2に巻き取
らせることができ、所望の機械的特性が安定して実現さ
れる。
【0029】但し、冷却機3の前段に配した熱間圧延機
1においては、圧延操業中の外乱に対処すべく、圧延速
度を含む操業条件の突発的な変更がなされることがあ
り、このような操業時に得られた予測誤差em を、以降
の操業における予測温度の補正に用いた場合、逆に予測
精度の悪化を招く不都合がある。
【0030】格納制御部48は、予測誤差演算部43におい
て算出される予測誤差em を、予測誤差記憶部47に与え
るか否か、即ち、予測誤差記憶部47への格納を行わせる
か否かを判定する動作を行う。この動作により、操業の
終了と共に算出される前記予測誤差em が、以降の操業
における予測温度の補正に用いられるか否かが判定され
ることになり、前述した不都合を解消することができ
る。
【0031】格納制御部48には、当該操業の終了に伴っ
て、速度記憶部46の記憶内容が与えられるようになして
ある。速度記憶部46には、圧延速度センサ10により検出
される帯状金属板Sの圧延速度が、予測温度演算部41と
同じサンプリング周期にて与えられ、これらが逐次記憶
させてある。格納制御部48は、速度記憶部46の記憶内容
を用いて前述した判定を行う。
【0032】図2は、格納制御部48の動作内容を示すフ
ローチャートである。格納制御部48は、予測誤差演算部
43から前記予測誤差em が与えられると共に判定動作を
開始し、まず、前記速度記憶部46の記憶内容、即ち、当
該操業中における帯状金属板Sの圧延速度の実績値を取
込み(ステップ1)、これらを次式に適用して速度誤差
v を算出する(ステップ2)。
【0033】ev =|V−v| …(3) V:通常圧延速度(基準速度) v:速度記憶部46に記憶された実績圧延速度
【0034】式中の通常圧延速度Vは、各種の操業条件
に対して予め設定された標準的な圧延速度であり、
(3)式による速度誤差ev の演算は、速度記憶部46に
格納された各サンプリング点毎の実績圧延速度vの夫々
に対して行ってもよく、また、代表値として、実績圧延
速度vの最小値及び最大値、又は平均値に対して行って
もよい。
【0035】次いで格納制御部48は、(3)式により得
られた速度誤差ev が、通常圧延速度Vに対して所定の
比率α内に収まっているか否かを調べ(ステップ3)、
次式が満たされている場合、当該操業中に、熱間圧延機
1において突発的な操業条件の変更がなされなかったと
判定し、同じく満たされなかった場合、当該操業中に前
記変更がなされたと判定する。
【0036】ev /V<α …(4)
【0037】前記αは、熱間圧延機1の過去の操業実績
に基づいて適宜に設定される定数である。ステップ3に
おいて操業条件の変更なしと判定された場合、格納制御
部48は、以降の判定に用いる通常圧延速度Vを、当該操
業において得られた実績圧延速度vを用いて次式により
修正し(ステップ4)、予測誤差演算部43から与えられ
る予測誤差em を予測誤差記憶部47に出力し、予測誤差
記憶部47への格納を許容して(ステップ5)、判定動作
を終える。なお、前記予測誤差em の予測誤差記憶部47
への格納は、前述した如く、当該操業における操業条件
と併せて行われる。
【0038】 V′=V+GV (v−V) …(5) V′:修正された通常圧延速度 Gv :修正ゲイン
【0039】一方、ステップ3において操業条件の変更
ありと判定された場合、格納制御部48は、予測誤差演算
部43から与えられる予測誤差em を予測誤差記憶部47に
出力せず、該予測誤差記憶部47への格納を禁じ(ステッ
プ6)、判定動作を終える。
【0040】このように本発明においては、予測誤差演
算部43にて操業の都度算出される巻取り温度の予測誤差
m を無条件に予測誤差記憶部47に格納するのではな
く、格納制御部48が、速度記憶部46に記憶させてある当
該操業中の圧延速度の実績値に基づいて格納の適否を判
定する。従って、熱間圧延機1において突発的な操業条
件の変更がなされた場合、この操業の間の予測誤差em
は、前記ステップ3での判定により予測誤差記憶部47に
格納されず、その後の操業に際しての予測温度の補正に
用いられない。これにより、熱間圧延機1における操業
条件の変更に伴う予測精度の悪化を未然に防止すること
ができ、前述した不都合が解消されることとなる。
【0041】
【発明の効果】以上詳述した如く本発明においては、冷
却機の入側にて得られる検出結果に基づく帯状金属板の
巻取り温度の予測値の予測精度を高めるべく、この予測
値を、過去の操業実績から得られ、記憶されている予測
誤差情報に基づいて補正する巻取り温度制御において、
帯状金属板を送出する熱間圧延機の圧延速度を基準速度
と比較した結果に基づいて前記予測誤差情報の記憶を禁
じる構成としたから、突発的な外乱に対応すべく熱間圧
延機において操業条件の変更がなされた場合に得られた
予測誤差情報に基づく誤った補正がなされることがなく
なり、この補正によって生じる巻取り温度制御の精度低
下を未然に防止でき、所望の機械的特性を有する帯状金
属板の安定した製造に寄与し得るようになる等、本発明
は優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法の実施状態を模式的に示すブロック
図である。
【図2】格納制御部の動作内容を示すフローチャートで
ある。
【符号の説明】
1 熱間圧延機 2 巻取り機 3 冷却機 4 巻取り温度制御部 10 圧延速度センサ 11 板厚センサ 12 板温センサ 13 巻取り温度センサ 14 巻取り速度センサ 40 冷却水量演算部 41 予測温度演算部 42 予測温度補正部 46 速度記憶部 47 予測誤差記憶部 48 格納制御部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱間圧延機から送出されて巻取り機に巻
    取られる帯状金属板の巻取り温度を、前記熱間圧延機の
    圧延速度を含む操業状態の検出結果から予測し、この予
    測温度を所定温度に一致させるべく、前記巻取り機に至
    る帯状金属板移動経路の中途に配した冷却機の運転条件
    を変更制御する一方、この間に前記巻取り温度を実測
    し、この実測温度と前記予測温度との偏差から求められ
    る予測誤差情報を当該操業における操業条件を示す情報
    と共に記憶し、この記憶内容に基づいて次回の操業にお
    ける前記予測温度を補正するようにした帯状金属板の巻
    取り温度制御方法において、前記圧延速度の検出結果を
    基準速度と比較し、この比較結果に基づいて前記予測誤
    差情報の記憶を禁じることを特徴とする帯状金属板の巻
    取り温度制御方法。
  2. 【請求項2】 熱間圧延機から送出されて巻取り機に巻
    取られる帯状金属板の巻取り温度を、前記熱間圧延機の
    圧延速度を含む操業状態の検出結果から予測し、この予
    測温度を所定温度に一致させるべく、前記巻取り機に至
    る帯状金属板の移動経路の中途に配した冷却機の運転条
    件を変更制御する一方、この間に前記巻取り温度を実測
    し、この実測温度と前記予測温度との偏差から求められ
    る予測誤差情報を当該操業における操業条件を示す情報
    と共に記憶し、この記憶内容に基づいて次回の操業にお
    ける前記予測温度を補正する構成とした帯状金属板の巻
    取り温度制御装置において、前記圧延速度の検出結果を
    基準速度と比較する比較手段と、該比較手段の比較結果
    に基づいて前記予測誤差情報の記憶を禁じる手段とを具
    備することを特徴とする帯状金属板の巻取り温度制御装
    置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN102632082A (zh) * 2011-02-11 2012-08-15 宝山钢铁股份有限公司 基于性能预报模型的热轧带钢力学性能的动态控制方法
CN109772900A (zh) * 2017-11-14 2019-05-21 宝山钢铁股份有限公司 一种改进热轧新钢种新规格卷取温度控制的方法
CN112207137A (zh) * 2020-08-24 2021-01-12 河钢股份有限公司承德分公司 带钢卷曲温度控制方法、终端设备及可读性存储介质

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