JPH09327238A - 農業用強化オレフィン系樹脂フィルム - Google Patents

農業用強化オレフィン系樹脂フィルム

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JPH09327238A
JPH09327238A JP8242223A JP24222396A JPH09327238A JP H09327238 A JPH09327238 A JP H09327238A JP 8242223 A JP8242223 A JP 8242223A JP 24222396 A JP24222396 A JP 24222396A JP H09327238 A JPH09327238 A JP H09327238A
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olefin resin
olefin
film
resin
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Ikuo Hasenaka
郁雄 長谷中
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CI Kasei Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 良好な防曇性、防塵性、耐候性を有するとと
もに、特に引っ張り強度が高く、耐久性に優れ、しかも
再生処理が可能な農業用強化オレフィン系樹脂フィルム
を提供する。 【解決手段】 2枚のオレフィン系樹脂フィルムの間
に、オレフィン系やポリエステル系樹脂から成る多数の
補強糸を2以上の異なった方向に並行的に配列し、相互
に交差させた網目状補強層を介挿し、加熱圧着させて成
る農業用強化オレフィン系樹脂フィルムである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規な農業用強化
オレフィン系樹脂フィルム、さらに詳しくは、特に引っ
張り強度が高く、耐久性に優れ、かつ再生処理が可能
な、温室ハウス用やトンネル栽培用などに好適に用いら
れる農業用強化オレフィン系樹脂フィルムに関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】近年、トンネル栽培やハウス栽培などが
盛んに行われるようになり、それに伴ってトンネル栽培
用やハウス栽培用の農業用被覆材の需要が増加してい
る。この農業用被覆材としては、従来、塩化ビニル系樹
脂フィルムが主流を占めてきたが、このものは可塑剤の
ブリージングに伴う塵埃の付着により光線透過性がそこ
なわれるという欠点がある上に、使用済の廃棄物を焼却
する際に有害な塩化水素ガスが発生し、環境汚染の原因
になるなどの理由で近年オレフィン系樹脂フィルムに代
替されつつある。
【0003】このオレフィン系樹脂フィルムは可塑剤を
必要としないので、使用中における光線透過性の低下は
ほとんど認められないし、焼却に際して有害ガスを発生
することもなく、しかも加工しやすい点で塩化ビニル系
樹脂フィルムよりも優れているが、耐久性を欠くため、
長期間にわたって使用できないという欠点を有してい
る。
【0004】ところで、温室ハウス用やトンネル栽培用
などに用いられる農業用被覆材には、特に耐候性や耐久
性に優れるとともに、良好な防曇性及び防塵性を有する
ことが要求される。さらに、最近では、環境問題からプ
ラスチックのリサイクル使用が叫ばれており、農業用被
覆材についても再生処理可能なものが望まれている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
事情のもとで、良好な防曇性、防塵性、耐候性を有する
とともに、特に引っ張り強度が高く、耐久性に優れ、し
かも再生処理が可能な農業用強化オレフィン系樹脂フィ
ルムを提供することを目的としてなされたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前者の好ま
しい性質を有する農業用強化オレフィン系樹脂フィルム
を開発すべく鋭意研究を重ねた結果、2枚のオレフィン
系樹脂フィルムの間に、特定の樹脂から成る特定構造の
補強層を介挿し、加熱圧着させた積層フィルムがその目
的に適合しうることを見出し、この知見に基づいて本発
明を完成するに至った。
【0007】すなわち、本発明は、2枚のオレフィン系
樹脂フィルムの間に、オレフィン系及びポリエステル系
樹脂の中から選ばれた少なくとも1種からなる多数の補
強糸を2以上の異なった方向に並行的に配列し、相互に
交差させた網目状補強層を介挿し、加熱圧着させて構成
された農業用強化オレフィン系樹脂フィルムを提供する
ものである。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の農業用強化オレフィン系
樹脂フィルム(以下、農業用フィルムと称することがあ
る)は、2枚のオレフィン系樹脂フィルムの間に網目状
補強層を介挿し、加熱圧着させて成る積層フィルムであ
って、上記2枚のオレフィン系樹脂フィルムは、防塵
性、耐候性、耐久性などに優れた農業用フィルムとする
ために、それぞれ2種又は3種の異なった組成をもつ2
層又は3層のオレフィン系樹脂層から成るものが好まし
い。該オレフィン系樹脂としては、α‐オレフィン単独
重合体、α‐オレフィン同士の共重合体、α‐オレフィ
ンを主成分とするα‐オレフィンと他の共重合可能な単
量体との共重合体、例えばα‐オレフィン‐酢酸ビニル
共重合体、α‐オレフィン‐アクリル酸共重合体などが
挙げられる。このようなオレフィン系樹脂の例として
は、低密度ポリエチレンや線状低密度ポリエチレンなど
のポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン‐プロピレ
ン共重合体、エチレン‐酢酸ビニル共重合体、エチレン
‐アクリル酸共重合体などを挙げることができる。これ
らの中で、耐候性、透明性、柔軟性、生産性などの点か
ら、密度が0.910〜0.935g/cm3の低密度
ポリエチレンや線状低密度ポリエチレン及び酢酸ビニル
単位含有量が25重量%以下のエチレン‐酢酸ビニル共
重合体、あるいはこれらの混合物が好ましい。特に、2
枚のオレフィン系樹脂フィルムの間に介挿される補強層
に接する層は、該補強層との加熱接着性を考慮して、酢
酸ビニル単位含有量が3〜25重量%、好ましくは5〜
20重量%のオレフィン‐酢酸ビニル共重合体系樹脂層
が有利である。酢酸ビニル単位の含有量が3重量%未満
では加熱接着性に劣り、加工速度が遅くなるし、25重
量%を超えると加熱圧着時にロールに密着しやすく、生
産性が低下する原因となる。このオレフィン‐酢酸ビニ
ル共重合体系樹脂層としては、エチレン‐酢酸ビニル共
重合体単独、あるいはエチレン‐酢酸ビニル共重合体と
低密度ポリエチレンとの混合物から成る層が好ましい。
【0009】本発明の農業用フィルムにおいては、最外
層のオレフィン系樹脂層は、防塵性及び耐磨耗性の良好
なものとするのがよく、例えばポリエチレン層の場合
は、密度が0.910〜0.935g/cm3で、メル
トインデックスが0.1〜4g/10分の範囲にある低
密度ポリエチレンや線状低密度ポリエチレンから成る層
が好ましい。
【0010】本発明の農業用フィルムにおいては、2枚
のオレフィン系樹脂フィルムの一方又は両方に、防曇剤
や防霧剤を含有させるのが好ましい。この防曇剤として
は、従来から農業用被覆材において防曇剤として慣用さ
れているもの、例えば、ソルビタンモノステアレート、
ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノベヘネー
ト、ソルビタンとアルキレングリコールの縮合物と脂肪
酸とのエステルなどのソルビタン系界面活性剤、グリセ
リンモノパルミテート、グリセリンモノステアレート、
グリセリンモノラウレート、ジグリセリンモノパルミテ
ートなどのグリセリン系界面活性剤、ポリエチレングリ
コールモノステアレート、ポリエチレングリコールモノ
パルミテート、ポリエチレングリコールアルキルフェニ
ルエーテルなどのポリエチレングリコール系界面活性
剤、トリメチロールプロパンモノステアレートなどのト
リメチロールプロパン系界面活性剤、ペンタエリスリト
ールモノパルミテート、ペンタエリスリトールモノステ
アレートなどのペンタエリスリトール系界面活性剤など
の非イオン性界面活性剤を挙げることができる。この防
曇剤の含有量は、基材樹脂100重量部当たり、通常1
〜4重量部、好ましい1.5〜3重量部の範囲である。
【0011】また、防霧剤としては、シリコーン系界面
活性剤やフッ素系界面活性剤が挙げられる。このフッ素
系界面活性剤としては、パーフルオロアルキル基又はパ
ーフルオロアルケニル基を含有する高分子、あるいは低
分子の界面活性剤が用いられ、一般に、少なくとも0.
001重量%、好ましくは0.01重量%以上の水中溶
解度を有し、25℃において水の表面張力を35dyn
/cm以下、好ましくは30dyn/cm以下に低下さ
せる能力を有するものが用いられる。
【0012】この防霧剤の含有量は、基材樹脂100重
量部当たり、通常0.01〜1重量部、好ましくは0.
05〜0.5重量部の範囲である。該2枚のオレフィン
系樹脂フィルムには、上記防曇剤や防霧剤以外に、所望
により各種添加剤、例えば無機充填剤、滑剤、熱安定
剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系光
安定剤、着色剤などを含有させることができる。
【0013】無機充填剤は、一般にフィルムのベタツキ
を抑制するために、あるいは保温性を維持するために用
いられるものであり、具体的には、シリカ、タルク、水
酸化アルミニウム、ハイドロタルサイト、水酸化マグネ
シウム、炭酸マグネシウム、リン酸ジルコニウム、カオ
リン、マイカなどが挙げられる。
【0014】また、滑剤としては、例えばポリエチレン
ワックス、脂肪酸アミド、ステアリン酸などが挙げら
れ、熱安定剤、酸化防止剤としては、例えばカルボン酸
の金属塩、フェノール系抗酸化剤や有機亜リン酸エステ
ルのようなキレーターなどが挙げられる。
【0015】紫外線吸収剤としては、例えば2‐ヒドロ
キシ‐4‐メトキシベンゾフェノン、2,2′‐ジヒド
ロキシ‐4‐メトキシベンゾフェノン、2,2′,4,
4′‐テトラヒドロキシベンゾフェノンなどのベンゾフ
ェノン系;2‐(2′‐ヒドロキシ‐5′‐メチルフェ
ニル)ベンゾトリアゾール、2‐(2′‐ヒドロキシ‐
5′‐tert‐ブチルフェニル)ベンゾトリアゾー
ル、2‐(2′‐ヒドロキシ‐3′‐メチル‐5′‐t
ert‐ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2‐
(2′‐ヒドロキシ‐5′‐tert‐ブチルフェニ
ル)‐5‐クロロベンゾトリアゾールなどのベンゾトリ
アゾール系の他、サリチル酸系のものなどが挙げられ
る。
【0016】本発明の農業用フィルムにおいては、この
2枚のオレフィン系樹脂フィルムは、それぞれ同一の構
成からなるものであってもよいし、異なる構成からなる
ものであってもよい。また、このフィルムを作成するに
は、例えば基材樹脂に所望に応じて用いられる前記の防
曇剤や防霧剤などの各種添加剤を、それぞれ所定の割合
で配合し、混練して樹脂組成物を調製したのち、インフ
レーション加工、Tダイ加工などの通常の成形加工法に
より製膜すればよい。
【0017】フィルムの厚さは、あまり薄いと強度が不
十分となるし、逆に厚すぎるとフィルム化作業その他に
不便をきたすので、一般には0.02〜0.3mm、好
ましくは0.04〜0.15mmの範囲で選ばれる。
【0018】次に、このようにして得られた2枚のオレ
フィン系樹脂フィルムの間に介挿する補強層に用いられ
る補強糸は、オレフィン系樹脂及びポリエステル系樹脂
の中から選ばれた少なくとも1種から成るものである
が、特にポリエチレン、ポリプロピレン及びポリエチレ
ンテレフタレートの中から選ばれた少なくとも1種の樹
脂から成るマルチフィラメントが好ましい。このマルチ
フィラメントとしては、300〜2500デニール、好
ましくは500〜2000デニールの太さを有し、撚り
が0〜5回/インチの範囲にあるものが好ましい。
【0019】本発明においては、多数の上記補強糸を2
以上の異なった方向に並行的に配列し、相互に交差させ
て、網目状補強層を形成させ、前記2枚のオレフィン系
樹脂フィルム間に介挿することが必要である。
【0020】図1、図2及び図3は、それぞれ上記網目
状補強層における補強糸の配列の異なった例を示す平面
図である。図1は、直線状の平行列に対し、角度を変え
て2方向の平行列を交差させて菱目状の網目としたもの
であり、図2は、直交する直線状の2つの平行列を交差
させて方形状の網目としたものであり、図3は、直線状
の平行列に波形状の曲線列をからませて網目状としたも
のである。
【0021】本発明の農業用フィルムは、上記網目状補
強層を2枚のオレフィン系樹脂フィルム間に介挿し、加
熱圧着させることにより製造される。この加熱圧着処理
は、一般に、網目状補強層を介挿した2枚のフィルム
を、加熱状態において、ローラー間で加圧して一体化す
る方法が用いられる。この際、フィルムの長さ方向に直
線状の平行列を配し、図1〜図3に示すように他方から
交差あるいはからませることにより網目状とするのが好
ましい。本発明の農業用フィルムにおいては、この補強
糸は、全重量に基づき3〜15重量%の割合で含有させ
るのが好ましい。
【0022】このようにして得られた本発明の農業用強
化オレフィン系樹脂フィルムは、良好な防曇性を有し、
かつ引っ張り強度が高く、耐久性が優れたものである。
さらに、防塵性を向上させるために、該オレフィン系樹
脂フィルムの一方の面に防塵用アクリル樹脂被膜を形成
させ、他方の面にはシリカゾル又はアルミナゾルあるい
はその両方と樹脂バインダーを主成分とする防曇性被膜
を形成させてもよい。これにより、長期間にわたって防
塵性と防曇性を付与することができ、耐久性のより優れ
た農業用強化オレフィン系樹脂フィルムが得られる。
【0023】
【発明の効果】本発明の農業用強化オレフィン系樹脂フ
ィルムは、良好な防曇性、防塵性、耐候性を有するとと
もに、特に引っ張り強度が高く、耐久性に優れ、しかも
換気作業性がよく、かつ再生処理が可能であって、温室
ハウス用やトンネル栽培用などに好適に用いられる。
【0024】
【実施例】次に本発明を実施例によりさらに詳細に説明
するが、本発明はこれらの例によってなんら限定される
ものではない。
【0025】なお、樹脂組成物の調製に用いた成分は次
のとおりである。 LDPE:低密度ポリエチレン、密度0.924g/c
3、メルトインデックス(MI)1.3g/10分 EVA−1:エチレン‐酢酸ビニル共重合体、酢酸ビニ
ル単位含有量15重量%、MI 1.5g/10分 EVA−2:エチレン‐酢酸ビニル共重合体、酢酸ビニ
ル単位含有量5重量%、MI 2g/10分 EVA−3:エチレン‐酢酸ビニル共重合体、酢酸ビニ
ル単位含有量25重量%、MI 4.0g/10分 防曇剤−1:グリセリンモノステアレート 防曇剤−2:ジグリセリンモノステアレート 光安定剤−1:旭電化社製ヒンダードアミン化合物、商
品名 MARK LA−57 光安定剤−2:チバ・ガイギー社製ヒンダードアミン化
合物、商品名 CHIMASSORB 944 紫外線吸収剤−1:ベンゾフェノン系紫外線吸収剤 紫外線吸収剤−2:ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤 抗酸化剤:チバ・ガイギー社製、商品名 IRGANO
X−1076 無機充填剤−1:協和化学社製ハイドロタルサイト、商
品名アルカマイザー1、平均粒径:0.4μm 無機充填剤−2:昭和軽金属社製水酸化アルミニウム、
商品名ハイジライト、平均粒径1.0μm
【0026】参考例1 三層構造のオレフィン系樹脂フ
ィルムの作成 表1及び表2に示す配合組成の樹脂組成物を用い、三層
インフレーション成形装置(株式会社プラコー製)によ
り、表1及び表2に示す三層構造のオレフィン系樹脂フ
ィルムを作成した。なお、両表面層用として30mmφ
押出機を、中間層として40mmφの押出機を用いた。
なお、表中の記号VAは酢酸ビニル単位を意味する。
【0027】
【表1】
【0028】
【表2】
【0029】参考例2 二層構造のオレフィン系樹脂フ
ィルムの作成 表3に示す配合組成の樹脂組成物を用い、二層インフレ
ーション成形装置(株式会社プラコー製)により、表3
に示す二層構造のオレフィン系樹脂フィルムを作成し
た。なお、両表面層用として、40mmφの押出機を用
いた。なお、表中の記号VAは酢酸ビニル単位を意味す
る。
【0030】
【表3】
【0031】実施例1 2枚のフィルムAの間に、ポリエチレンテレフタレート
の1000デニールの太さのマルチフィラメントを図1
の網目状に配列して成る補強層を介挿し、加熱圧着によ
り厚さ0.15mmの農業用強化オレフィン系樹脂フィ
ルムを作成した。加熱圧着は、加熱ロール表面温度95
〜100℃、フィルム表面温度85〜90℃、圧着ロー
ル圧力70〜80kg/cm2の条件で行い、圧着後、
冷却ロールにて冷却することにより、剥離が不可能な強
化オレフィン系樹脂フィルムを得ることができた。この
フィルムの引き裂き強度は、32Nの測定限界以上であ
り、UVテスター6サイクル後の引っ張り切断荷重は、
65Nであった。
【0032】比較例1 フィルムAの引き裂き強度は、13Nであり、UVテス
ター6サイクル後の引っ張り切断荷重は、20Nであっ
た。
【0033】実施例2 フィルムBとフィルムCの間に、ポリエチレンテレフタ
レートの1500デニールの太さのマルチフィラメント
を図2の網目状に配列して成る補強層を介挿し、加熱圧
着により厚さ0.15mmの農業用強化オレフィン系樹
脂フィルムを作成した。この際、フィルムBは、表面層
の方を接合面となるように圧着した。また、加熱圧着
は、加熱ロール表面温度95〜100℃、フィルム表面
温度85〜90℃、圧着ロール圧力70〜80kg/c
2の条件で行い、圧着後、冷却ロールにて冷却するこ
とにより、剥離が不可能な強化オレフィン系樹脂フィル
ムを得ることができた。このフィルムの引き裂き強度
は、32Nの測定限界以上であり、UVテスター6サイ
クル後の引っ張り切断荷重は、70Nであった。
【0034】実施例3 2枚のフィルムDの間に、ポリエチレンテレフタレート
の1000デニールの太さのマルチフィメントを図1の
網目状に配列して成る補強層を介挿し、加熱圧着により
厚さ0.15mmの農業用強化オレフィン系樹脂フィル
ムを作成した。この際、フィルムDは、表面層の方を
接合面となるように圧着した。また、加熱圧着は、加熱
ロール表面温度85〜90℃、フィルム表面温度75〜
80℃、圧着ロール圧力70〜80kg/cm2の条件
で行い、圧着後、冷却ロールにて冷却することにより、
剥離が不可能な強化オレフィン系樹脂フィルムを得るこ
とができた。
【0035】このフィルムは、接合面である表面層
に、酢酸ビニル単位含有量25重量%のエチレン−酢酸
ビニル共重合体が単独で用いられており、フィルムとフ
ィルムの間に空気が多数含まれ、しわが入ったものであ
った。フィルムの引き裂き強度は32Nの測定限界以上
であったが、UVテスター6サイクル後の引っ張り切断
荷重は、24Nであった。
【0036】実施例4 2枚のフィルムFの間に、ポリエチレンテレフタレート
の1000デニールの太さのマルチフィラメントを図1
の網目状に配列して成る補強層を介挿し、加熱圧着によ
り厚さ0.15mmの農業用強化オレフィン系樹脂フィ
ルムを作成した。この際、フィルムFは、表面層の方
を接合面となるように圧着した。また、加熱圧着は、加
熱ロール表面温度95〜100℃、フィルム表面温度8
5〜90℃、圧着ロール圧力70〜80kg/cm2
条件で行い、圧着後、冷却ロールにて冷却することによ
り、剥離が不可能な強化オレフィン系樹脂フィルムを得
ることができた。このフィルムの引き裂き強度は、32
Nの測定限界以上であり、UVテスター6サイクル後の
引っ張り切断荷重は、70Nであった。
【0037】比較例2 フィルムFの引き裂き強度は、15Nであり、UVテス
ター6サイクル後の引っ張り切断荷重は、20Nであっ
た。
【0038】実施例5 フィルムFとフィルムGの間に、ポリエチレンテレフタ
レートの1000デニールの太さのマルチフィラメント
を図1の網目状に配列して成る補強層を介挿し、加熱圧
着により厚さ0.15mmの農業用強化オレフィン系樹
脂フィルムを作成した。この際、表面層の方を接合面
となるように圧着した。また、加熱圧着は、加熱ロール
表面温度85〜90℃、フィルム表面温度75〜80
℃、圧着ロール圧力70〜80kg/cm2の条件で行
い、圧着後、冷却ロールにて冷却することにより、剥離
が不可能な強化オレフィン系樹脂フィルムを得ることが
できた。このフィルムの引き裂き強度は、32Nの測定
限界以上であり、UVテスター6サイクル後の引っ張り
切断荷重は、65Nであった。
【0039】比較例3 フィルムGの引き裂き強度は、12Nであり、UVテス
ター6サイクル後の引っ張り切断荷重は、18Nであっ
た。
【0040】実施例6 2枚のフィルムEの間に、ポリエチレンテレフタレート
の1200デニールの太さのマルチフィラメントを図1
の網目状に配列して成る補強層を介挿し、加熱圧着によ
り厚さ0.15mmの積層フィルムを得た。次に、この
積層フィルムの片面に予めコロナ放電処理を施したの
ち、アクリル変性ポリウレタン系エマルション(旭電化
工業社製、ボンタイタ−HUX−401)40重量部、
コロイダルシリカ(日産化学工業社製、スノーテックス
20、平均粒径15nm、水分散)60重量部、シリコ
ーン系界面活性剤(日本ユニカー社製、L−77)0.
5重量部からなる防曇塗料をバーコーター#5で塗布
し、乾燥させて厚さ約2μmの防曇被膜を形成した農業
用強化オレフィン系樹脂フィルムを得た。このフィルム
の引き裂き強度は32Nの測定限界以上であり、UVテ
スター6サイクル後の引っ張り切断荷重は67Nであっ
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】 2枚のフィルム間に介挿される網目状補強層
における補強糸の配列の1例を示す平面図。
【図2】 2枚のフィルム間に介挿される網目状補強層
における補強糸の配列の異なった例を示す平面図。
【図3】 2枚のフィルム間に介挿される網目状補強層
における補強糸の配列の別の異なった例を示す平面図。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2枚のオレフィン系樹脂フィルムの間
    に、オレフィン系及びポリエステル系樹脂の中から選ば
    れた少なくとも1種からなる多数の補強糸を2以上の異
    なった方向に並行的に配列し、相互に交差させた網目状
    補強層を介挿し、加熱圧着させて構成された農業用強化
    オレフィン系樹脂フィルム。
  2. 【請求項2】 2枚のオレフィン系樹脂フィルムのそれ
    ぞれが2種又は3種の異なった組成をもつ2層又は3層
    の樹脂層から形成され、かつそれらの補強層に接する層
    が、酢酸ビニル単位含有量3〜25重量%のオレフィン
    −酢酸ビニル共重合体系樹脂層である請求項1記載の農
    業用強化オレフィン系樹脂フィルム。
  3. 【請求項3】 酢酸ビニル単位含有量が3〜25重量%
    のオレフィン−酢酸ビニル共重合体系樹脂層が、エチレ
    ン−酢酸ビニル共重合体単独又はエチレン−酢酸ビニル
    共重合体と低密度ポリエチレンとの混合物から成る請求
    項2記載の農業用強化オレフィン系樹脂フィルム。
  4. 【請求項4】 補強糸がポリエチレン、ポリプロピレン
    及びポリエチレンテレフタレートの中から選ばれた少な
    くとも1種の樹脂から成る300〜2500デニールの
    マルチフィラメントである請求項1ないし3のいずれか
    に記載の農業用強化オレフィン系樹脂フィルム。
  5. 【請求項5】 一方のオレフィン系樹脂フィルム表面に
    シリカゾル又はアルミナゾルあるいはその両方と樹脂バ
    インダーを主成分とする防曇性被膜を有する請求項1な
    いし4のいずれかに記載の農業用強化オレフィン系樹脂
    フィルム。
JP8242223A 1996-04-11 1996-09-12 農業用強化オレフィン系樹脂フィルム Pending JPH09327238A (ja)

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JP8242223A JPH09327238A (ja) 1996-04-11 1996-09-12 農業用強化オレフィン系樹脂フィルム

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2003053913A (ja) * 2001-08-13 2003-02-26 Diatex Co Ltd 補強合成樹脂シート

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