JPH09326512A - 半導体発光素子用窓材 - Google Patents

半導体発光素子用窓材

Info

Publication number
JPH09326512A
JPH09326512A JP8165212A JP16521296A JPH09326512A JP H09326512 A JPH09326512 A JP H09326512A JP 8165212 A JP8165212 A JP 8165212A JP 16521296 A JP16521296 A JP 16521296A JP H09326512 A JPH09326512 A JP H09326512A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
window material
semiconductor light
emitting device
resin
light emitting
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8165212A
Other languages
English (en)
Inventor
Hironobu Shinohara
弘信 篠原
Shinichiro Zen
信一郎 膳
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JSR Corp
Original Assignee
Japan Synthetic Rubber Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Japan Synthetic Rubber Co Ltd filed Critical Japan Synthetic Rubber Co Ltd
Priority to JP8165212A priority Critical patent/JPH09326512A/ja
Publication of JPH09326512A publication Critical patent/JPH09326512A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Light Receiving Elements (AREA)
  • Polyoxymethylene Polymers And Polymers With Carbon-To-Carbon Bonds (AREA)
  • Led Device Packages (AREA)
  • Semiconductor Lasers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 レーザーダイオード(LD)、発光ダイオー
ド(LED)などのような半導体発光素子の発振光出射
部に設けられる窓材に関し、特に軽量で、生産性に優れ
た半導体発光素子を与える半導体発光素子用窓材を得
る。 【構成】 熱変形温度120℃以上、光線透過率が85
%以上、光弾性係数の絶対値が10-12cm2/dyne
以下および飽和吸水率が0.6重量%以下の透明樹脂か
らなる半導体発光素子用窓材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はレーザーダイオード
(LD)、発光ダイオード(LED)などのような半導
体発光素子の発振光出射部に設けられる窓材に関し、特
に軽量で、生産性に優れた半導体発光素子を与える半導
体発光素子用窓材に関する。
【0002】
【従来の技術】LDやLEDなどの半導体発光素子は、
通常半導体発光チップをステム上のダイヤモンド、銅、
シリコン等の吸熱体に接着した後、ほこり、湿気などに
よる劣化から光半導体を保護する目的で透明窓を有する
キャップに封入され、パッケージの形で使用される。従
来、このようなパッケージにおけるキャップは、透明な
ガラス薄膜からなる窓材を、金属製のキャップ本体に接
着した構成となっているが、このようなキャップは切削
加工により製造されるため量産が難しく、生産性に劣る
問題があった。また、窓材に用いられるガラス薄膜は透
明性、耐熱性に優れている一方、高比重であり、半導体
発光素子の製造時に割れやすく、また、表面平滑性を付
与するために表面を研磨して仕上げるために、この作業
で割れて歩留まりが一層低下してしまう問題があった。
さらに、このガラス薄膜を窓材としてキャップ本体に取
り付けてキャップを組み立てる時にも割れることが多く
組み立て作業性に問題があった。さらに、最近半導体発
光素子の用途の一つである携帯用機器の小型化、軽量化
の要求が高まっており、従来の高比重のガラスからなる
窓材ではこれらの要求に対応することが難しい。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来技
術の課題を背景になされたもので、ガラスの優れた特徴
である耐熱性、透明性、低複屈折性などの窓材として必
要とされる物性を実用的レベルで全て維持し、ガラスの
割れやすさから生ずる加工性、作業性を改良し、しかも
半導体発光素子を内蔵する機器の小型化、軽量化を可能
とする半導体発光素子用窓材を提供することを目的とす
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は発振光出射部に
取り付けられる窓材が熱変形温度120℃以上、光線透
過率が85%以上、光弾性係数の絶対値が10-12cm2
/dyne以下、および飽和吸水率が0.6重量%以下
の透明樹脂(以下、「特定樹脂」という)からなる半導
体発光素子用窓材(以下、単に「窓材」という)を提供
するものである。本発明に用いられる特定樹脂は、上記
物性を全て満足するものであれば、熱可塑性樹脂、熱硬
化性樹脂、紫外線硬化性樹脂など材料の種類に限定され
るものではないが、本発明の半導体発光素子用窓材の製
造における加工性の観点から熱可塑性樹脂を用いること
が好ましい。本発明において特定樹脂は半導体レーザー
などのレーザー光照射による熱、または半導体チップの
発熱による変形のない耐熱性を有していることが必要で
あり、ASTM D648で規定する熱変形温度が12
0℃以上、より好ましくは150℃以上である。また特
定樹脂は、半導体発光素子の出射光の波長における光線
透過率が85%以上であることが好ましく、より好まし
くは90%以上、特に好ましくは92%以上である。し
かしながら、材料そのものの固有の物性である光弾性係
数は変えることができず、その絶対値としては、10
-12cm2/dyne以下であることが必要であり、この
絶対値は小さければ小さいほど好ましい。さらに飽和吸
水率は、半導体発光チップの湿度からの保護、窓材の曇
り、水滴の付着などの観点から、0.6重量%以下であ
ることが必要である。この値も小さければ小さいほど好
ましく、特に0.5重量%以下であることが好ましい。
【0005】上述のすべての物性を満足する透明樹脂と
して特に好ましいものは、その繰り返し単位中にノルボ
ルナン骨格を有する、一般にノルボルネン系熱可塑性樹
脂である。例えば、このノルボルネン系熱可塑性樹脂と
しては、一般式(I)〜(IV)で表されるノルボルナン
骨格を含むものである。
【0006】
【化1】
【0007】
【化2】
【0008】
【化3】
【0009】
【化4】
【0010】[式中、A、B、CおよびDは、水素原
子、炭素数1〜10の炭化水素基、ハロゲン原子、ハロ
ゲン原子で置換された炭素数1〜10の炭化水素基、−
(CH2 n COOR1 、−(CH2 n OCO
1 、−(CH2 n OR1 、−(CH2 n CN、−
(CH2 n CONR3 2 、−(CH2 n COO
Z、−(CH2 n OCOZ、−(CH2 n OZ、−
(CH2 n W、またはBとCから構成された−OC−
O−CO−、−OC−NR4 −CO−、もしくは(多)
環状アルキレン基を示す。
【0011】ここで、R1 、R2 、R3 およびR4 は炭
素数1〜20の炭化水素基、Zはハロゲン原子で置換さ
れた炭化水素基、WはSiR5 p 3-p [R5 は炭素数
1〜10の炭化水素基、Fはハロゲン原子、−OCOR
6 または−OR6 (R5 は炭素数1〜10の炭化水素を
示す。)、pは0〜3の整数を示す。]、nは0〜10
の整数を示す。] これらのノルボルネン系熱可塑性樹脂は、光線透過率が
高く、また光弾性係数が小さいので複屈折が小さく歪み
が生じにくい実質上ガラスと同程度の光学特性に優れた
窓材を提供することができる。また、得られる窓材の強
度の面や成形性の面から、本発明に使用される熱可塑性
ノルボルネン系樹脂の数平均分子量は、3000〜10
0万、好ましくは8000〜20万である。本発明にお
いて使用することのできるノルボルネン系熱可塑性樹脂
としては、例えば特開昭60−168708号公報、特
開昭62−252406号公報、特開昭62−2524
07号公報、特開平2−133413号公報、特開昭6
3−145324号公報、特開昭63−264626号
公報、特開平1−240517号公報、特公昭57−8
815号公報などに記載されている樹脂などを挙げるこ
とができる。このノルボルネン系熱可塑性樹脂の具体例
としては、下記一般式(V)で表される少なくとも1種
のテトラシクロドデセン誘導体または該テトラシクロド
デセンと共重合可能な不飽和環状化合物とをメタセシス
重合して得られる重合体を水素添加して得られる水添重
合体を挙げることができる。
【0012】
【化5】
【0013】(式中A〜Dは、前記に同じ。) 前記一般式(V)で表されるテトラシクロドデセン誘導
体において、A、B、CおよびDのうちに極性基を含む
ことが、窓材の耐熱性やキャップ本体との密着性の点か
ら好ましい。さらに、この極性基が−(CH2 n CO
OR1 (ここで、R1 は炭素数1〜20の炭化水素基、
nは0〜10の整数を示す)で表される基であること
が、得られる水添重合体が高いガラス転移温度を有する
ものとなるので好ましい。特に、この−(CH2 n
OOR1 で表される極性置換基は、一般式(V)のテト
ラシクロドデセン誘導体の1分子あたりに1個含有され
ることが好ましい。前記一般式において、R1 は炭素数
1〜20の炭化水素基であるが、炭素数が多くなるほど
得られる水添重合体の吸湿性が小さくなる点では好まし
いが、得られる水添重合体のガラス転移温度とのバラン
スの点から、炭素数1〜4の鎖状アルキル基または炭素
数5以上の(多)環状アルキル基であることが好まし
く、特にメチル基、エチル基、シクロヘキシル基である
ことが好ましい 。
【0014】さらに、カルボン酸エステル基が結合した
炭素原子に、同時に炭素数1〜10の炭化水素基が置換
基として結合されている一般式(V)のテトラシクロド
デセン誘導体は、吸湿性を低下させるので好ましい。特
に、この置換基がメチル基またはエチル基である一般式
(V)のテトラシクロドデセン誘導体は、その合成が容
易な点で好ましい。具体的には、8−メチル−8−メト
キシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5
7,10]ドデカ−8−エンが好ましい。これらのテトラシ
クロドデセン誘導体、あるいはこれと共重合可能な不飽
和環状化合物の混合物は、例えば特開平4−77520
号公報第4頁右上欄第12行〜第6頁右下欄第6行に記
載された方法によって、メタセシス重合、水素添加さ
れ、本発明の半導体発光素子用窓材に使用されるノルボ
ルネン系熱可塑性樹脂とすることができる。また、前記
ノルボルネン系熱可塑性樹脂のガラス転移温度(Tg)
は120℃以上であることが好ましく、特に150℃以
上であることが好ましい。120℃未満では窓材として
の耐熱性が劣る。Tgの上限は特に限定されないが、T
gが250℃を超えるものは、成形温度が高くなり樹脂
が焼けて着色するなど良質な窓材を得ることが難しくな
る。
【0015】また、ノルボルネン系熱可塑性樹脂の水素
添加率は、60MHz、 1H−NMRで測定した値が5
0%以上、好ましくは90%以上、さらに好ましくは9
8%以上である。水素添加率が高いほど、熱や光に対す
る安定性が優れる。なお、本発明において、ノルボルネ
ン系熱可塑性樹脂は、該樹脂中に含まれるゲル含有量が
5重量%以下であることが好ましく、さらに1重量%で
あることが好ましい。本発明において、特定樹脂には必
要に応じ、本発明の効果を損ねない範囲で公知の酸化防
止剤、例えば2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェ
ノール、2,2’−ジオキシ−3,3’−ジ−t−ブチ
ル−5,5’−ジメチルフェニルメタン、テトラキス
[メチレン−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒド
ロキシフェニル)プロピオネート]メタン、1,1,3
−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチ
ルフェニル)ブタン、1,3,5ートリメチル−2,
4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロ
キシベンジル−ベンゼン、ステアリル−β−(3,5−
ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネ
ート、2,2’−ジオキシ−3,3’−ジ−t−ブチル
−5,5’−ジエチルフェニルメタン、3,9−ビス
[1,1−ジメチル−2−[β−(3−t−ブチル−4
−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキ
シ]エチル]、2,4,8,10−テトラオキスピロ
[5,5]ウンデカン、トリス(2,4−ジ−t−ブチ
ルフェニル)ホスファイト、サイクリックネオペンタン
テトライルビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホ
スファイト、サイクリックネオペンタンテトライルビス
(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ホス
ファイト、2,2−メチレンビス (4,6−ジ−t−
ブチルフェニル)オクチルホスファイトを添加すること
ができる。
【0016】また、上記特定樹脂には、上記のような酸
化防止剤の他に、必要に応じて紫外線吸収剤、例えばp
−t−ブチルフェニルサリシレ−ト、2,2’−ジヒド
ロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,4−ジヒド
ロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ
ベンゾフェノン、2−(2’−ジヒドロキシ−4’−m
−オクトキシフェニル)ベンゾトリアゾール;安定剤、
帯電防止剤、難燃剤、耐衝撃性改良用エラストマーなど
を添加することができる。また、加工性を向上させる目
的で滑剤などの添加剤を添加することもできる。
【0017】本発明において、窓材を成形する方法とし
ては、特定樹脂が熱可塑性樹脂の場合、リボンブレンダ
ー、タンブラーブレンダー、ヘンシェルミキサーなどで
混合後、押出機、バンバリーミキサー、二本ロールなど
で溶融混合するか、炭化水素や芳香族溶媒に溶解してポ
リマー溶液の状態で混合し、その後、単軸押し出し機、
ベント付押し出し機、二本スクリュー押し出し機、三本
スクリュー押し出し機、円錐型二本スクリュー押し出し
機、コニーダー、プラティフィケーター、ミクストケー
ター、二軸コニカルスクリュー押し出し機、遊星ねじ押
し出し機、歯車型押し出し機、スクリューレス押し出し
機などの押し出し機の加熱シリンダ内でスクリューより
均一に溶融可塑化された適量の樹脂を高速でキャップ窓
材用の金型内にに射出保持し、冷却固化させることによ
って成形される。そのほか、射出圧縮成形、プレス成
形、押出成形、溶液キャスティング成形などによっても
成形することが出来る。上記のノルボルネン系熱可塑性
樹脂から光学特性に優れた窓材を得るには、樹脂温度と
金型温度を特定するのが好ましい。すなわち、上記ノル
ボルネン系熱可塑性樹脂を用い、樹脂温度を230℃〜
370℃、好ましくは260℃〜350℃、金型温度を
70℃〜165℃、好ましくは100℃〜140℃の範
囲で組み合わせることが好ましい。樹脂温度が230℃
未満の場合、成形された窓材には歪みが生じ、複屈折が
大きくなるなど光学特性が劣るものとなり、また金型転
写性が劣るものとなる。一方、樹脂温度が370℃を超
えると、樹脂が黄色に着色したり、焼けをおこしたりす
る恐れがある。また金型温度が70℃未満の場合、樹脂
温度が低い場合と同様、レンズの光学特性、金型転写性
が劣るものとなる。一方、金型温度が165℃を超える
と成形後の冷却の過程で、ソリなどの発生による光学特
性の低下を招く場合がある。
【0018】本発明の窓材の厚さは0.2mm〜1.0
mm、より好ましくは0.3mm〜0.6mmである。
本発明の窓材は、半導体発光素子から出射される発振光
のロスを低くおさえるために該窓材はできるだけ歪みが
少ないことが必要である。窓材の歪みは、材料そのもの
が持つ物性値である光弾性係数に関するものと、成形時
の残留歪みとから生ずる。この残留歪みについては、成
形方法や成形条件によって調整が可能であり、残留歪み
が生じない方法や条件を、材料に応じて選ぶことが必要
であり、公知の手法を用いて成形できる。また、本発明
においては窓材の吸水性を低下させるために、窓材の両
面あるいは片面を、耐吸水性の高い材料で被覆し、耐吸
水性を高めることも可能である。この被覆方法として
は、スパッタリングや蒸着などの手法で、無機材料、例
えばケイ素、アルミニウム、タンタル、ニオブなどの酸
化物などをコーティングすることなどが挙げられる。ま
た、吸水性の低い高分子材料、例えばポリオレフィン類
などをコーティングして使用することも可能である。さ
らに光線透過率を上げるために、該窓材に公知の反射防
止膜を付着させることも可能である。本発明の半導体発
光素子用窓材をキャップ本体に接着するにあたり、該本
体の材質は特に限定されない。例えば従来用いられてい
る鉄−ニッケル合金、鉄−ニッケル−コバルト合金など
の金属、シリコン樹脂やエポキシ樹脂などの樹脂あるい
はセラミックなどを用いることができる。このようなキ
ャップ本体に上記の窓材を接着する方法としては、例え
ばエポキシ系接着剤やアクリル系もしくはシリコン系の
紫外線硬化型接着剤などを用いることができる。
【0019】本発明の半導体発光素子用窓材を用いて半
導体発光素子を得る方法としては、上記窓材をキャップ
本体に接着して得られたキャップを、半導体発光チップ
が固定されたステムと溶接または接着固定することによ
り得る方法の他に、トランスファー成形によりキャップ
本体をステム上に形成した後、窓材をキャップ本体の開
口部に接着することにより得る方法でも良い。このよう
にして得られた半導体発光素子は、内部が中空であって
もよいしまた不活性ガスや透明樹脂などによって充填さ
れていてもよい。本発明の窓材は発振光出射部にあたる
部分が前述の範囲の厚さであれば形状は特に限定される
ものではなく、通常の薄板である他に、くさび形やコの
字形の成形品であってもよい。本発明の窓材はレンズで
あってもよい。かかるレンズは、前述の成形条件下で射
出成形または射出圧縮成形することにより得ることがで
きる。さらに本発明の窓材はホログラムが付与されてい
てもよい。ホログラムを有する窓材を得るには、ホログ
ラム形状が施された金型を用いて射出成形または射出圧
縮成形によってパターン転写される方法の他、エンボス
加工や感光性組成物の塗布・硬化によってホログラム形
状を付与する方法を用いることができる。
【0020】本発明の窓材は、レーザーダイオード(L
D)、発光ダイオード(LED)などの半導体発光素子
の他に、PIN−フォトダイオード(PIN−PD)な
どの受光素子などのキャップとして用いることも可能で
ある。本発明の窓材を有する発光素子用キャップを用い
た半導体発光素子は、長距離伝送システム、短・中距離
伝送システム、CATV、LANなどの光通信用途、バ
ーコードリーダー、POSスキャナー、レーザープリン
ターなどのOA機器用途、レーザーディスク、コンパク
トディスク、ミニディスク、デジタルビデオディスクな
どの音響・映像機器用途、さらに医療用途などに用いる
ことができる。
【0021】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明するが、
本発明がこれによって限定されるものではない。なお、
実施例中、部および%は、特に断らないかぎり重量基準
である。また、実施例中の各種の測定は次の通りであ
る。熱変形温度(℃) ASTM D648、18.6kgf/cm2の条件で測定
した。光線透過率(%) 400nm〜1600nmの範囲で測定し、その範囲の
最低値を示した。光弾性係数 エリプソメータにより測定した。飽和吸水率(%) 20日間、50℃×95%RHに保ったときの重量増加
率を示した。連続使用時耐熱性 200時間連続発光させた後の窓材の変形の有無を調べ
た。 ◎;全く変形がない ×;ソリや曇りなどの変形が生じた気密性 半導体発光素子を20日間、50℃×95%RHに保っ
た後、室温に戻して半導体発光素子の窓材の内側に曇り
が生じたかどうかを目視で調べた。 ◎;全く曇りがない ○;若干曇りがあるが、実用上問題がない △;少々曇っている割れテスト 1m高さから鉄板上に半導体発光素子を落としたときの
窓材の割れを示した。 ◎;割れない ×;割れる
【0022】参考例1 8−メチル−8−メトキシカルボニルテトラシクロ
[4.4.0.12,5 .17,10]ドデカ−3−エン10
0g、1,2−ジメトキシエタン60g、シクロヘキサ
ン240g、1−ヘキセン9g、およびジエチルアルミ
ニウムクロライド0.96モル/lのトルエン溶液3.
4mlを、内容積1リットルのオートクレーブに加え
た。一方、別のフラスコに、六塩化タングステンの0.
05モル/lの1,2−ジメトキシエタン溶液20ml
とパラアルデヒドの0.1モル/lの1,2−ジメトキ
シエタン溶液10mlを混合した。この混合溶液4.9
mlを、前記オートクレーブ中の混合物に添加した。密
栓後、混合物を80℃に加熱して4時間攪拌を行った。
得られた重合体溶液に、1,2−ジメトキシエタンとシ
クロヘキサンの2/8(重量比)の混合溶媒を加えて重
合体/溶媒が1/10(重量比)にしたのち、トリエタ
ノールアミン20gを加えて10分間攪拌した。この重
合溶液に、メタノール500gを加えて30分間攪拌し
て静置した。2層に分離した上層を除き、再びメタノー
ルを加えて攪拌、静置後、上層を除いた。同様の操作を
さらに2回行い、得られた下層をシクロヘキサン、1,
2−ジメトキシエタンで適宜希釈し、重合体濃度が10
%のシクロヘキサン−1,2−ジメトキシエタン溶液を
得た。この溶液に20gのパラジウム/シリカマグネシ
ア[日揮化学(株)製、パラジウム量=5%]を加え
て、オートクレーブ中で水素圧40kg/cm2 として
165℃で4時間反応させたのち、水添触媒をろ過によ
って取り除き、水添重合体溶液を得た。また、この水添
重合体溶液に、酸化防止剤であるペンタエリスリチル−
テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒド
ロキシフェニル)プロピオネート]を、水添重合体に対
して0.1%加えてから、360℃で減圧下に脱溶媒を
行なった。次いで溶融した樹脂を窒素下雰囲気で押出機
によりペレット化し、重量平均分子量7.0×104
水添率99.5%、ガラス転移温度168℃の熱可塑性
樹脂Aを得た。
【0023】参考例2 6−エチリデン−2−テトラシクロドデセンを、(a)
−1の時と同様にメタセシス開環重合した後、水添し、
ペレット化して重量平均分子量5.5×104、水添率
99.5%、ガラス転移温度140℃の熱可塑性樹脂B
を得た。 実施例1および2 参考例1および2で得られた熱可塑性樹脂AおよびBの
ペレットを原料として、名機製作所(株)製の射出成形
機を用い、それぞれ2.0mm×3.0mm×0.3m
mの薄板を得た。この薄板について、熱変形温度、光線
透過率、光弾性係数、飽和吸水率を評価した。一方、エ
ポキシ樹脂を用い、トランスファー成形によりステム上
にマウントされた半導体レーザーチップのまわりに、該
チップから発振される光の出射部として直径1.6mm
の円形開口面が設けられたキャップ本体を成形した。こ
の開口面を覆うように上記の薄板をキャップ本体に接着
し、半導体レーザー素子を得た。 これらの半導体レー
ザー素子について、連続使用時耐熱性、気密性を評価
し、さらに割れテストを行った。以上の評価結果を表1
に示す。
【0024】比較例1 ポリメチルメタクリレート(三菱レイヨン(株)製)を
用いた他は実施例1〜2と同様にして薄板の成形を行
い、実施例1〜2と同様の評価を行った。評価結果を表
1に示す。 比較例2 厚さ0.3mmのガラス板を2.0mm×3.0mmの
大きさに切り出して実施例1〜2と同様の評価を行っ
た。評価結果を表1に示す。
【0025】
【0026】
【発明の効果】本発明にの窓材を用いると、実用的なレ
ベルで従来窓材として用いられたガラスの特徴である耐
熱性、光学特性、低吸水性を維持しながらガラス製の窓
材の欠点である加工性、作業性を改善し、生産性、経済
性に優れた半導体発光素子用キャップを提供でき、さら
に機器の軽量化、小型化に対応できる半導体発光素子用
キャップを提供することができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱変形温度120℃以上、光線透過率が
    85%以上、光弾性係数の絶対値が10-12cm2/dy
    ne以下および飽和吸水率が0.6重量%以下の透明樹
    脂からなる半導体発光素子用窓材。
  2. 【請求項2】 透明樹脂が熱可塑性ノルボルネン系樹脂
    である請求項1に記載の半導体発光素子用窓材。
JP8165212A 1996-06-05 1996-06-05 半導体発光素子用窓材 Pending JPH09326512A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8165212A JPH09326512A (ja) 1996-06-05 1996-06-05 半導体発光素子用窓材

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8165212A JPH09326512A (ja) 1996-06-05 1996-06-05 半導体発光素子用窓材

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005201707A Division JP2005354092A (ja) 2005-07-11 2005-07-11 半導体発光素子用窓材

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09326512A true JPH09326512A (ja) 1997-12-16

Family

ID=15807985

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8165212A Pending JPH09326512A (ja) 1996-06-05 1996-06-05 半導体発光素子用窓材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09326512A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003046256A (ja) * 2001-05-25 2003-02-14 Ibiden Co Ltd Icチップ実装用基板の製造方法
JP2003046021A (ja) * 2001-05-25 2003-02-14 Ibiden Co Ltd Icチップ実装用基板の製造方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003046256A (ja) * 2001-05-25 2003-02-14 Ibiden Co Ltd Icチップ実装用基板の製造方法
JP2003046021A (ja) * 2001-05-25 2003-02-14 Ibiden Co Ltd Icチップ実装用基板の製造方法
JP4627942B2 (ja) * 2001-05-25 2011-02-09 イビデン株式会社 Icチップ実装用基板の製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7560145B2 (en) Curing agent, curable compositions, compositions for optical materials, optical materials, their production and liquid crystal displays and LED's made by using the materials
KR100894052B1 (ko) 반도체용 폴리시클로올레핀 폴리머 조성물
KR101692450B1 (ko) 다가 카르복시산, 그 조성물, 경화성 수지 조성물, 경화물 및 다가 카르복시산의 제조방법
EP0333464B1 (en) Polymer claddings for optical fibre waveguides
TWI374912B (en) Specular lens and polycarbonate molding material for optical molded article
JP4066229B2 (ja) 硬化剤、硬化性組成物、光学材料用組成物、光学材料、その製造方法、並びに、それを用いた液晶表示装置及びled
TW201127901A (en) Resin composition for optical semiconductor device, optical-semiconductor-device lead frame obtained using the same, and optical semiconductor device
TWI494376B (zh) A hardened resin composition for light semiconductors and a hardened product thereof
KR20120085256A (ko) 다가 카르복실산 조성물과 그 제조 방법, 및 그 다가 카르복실산 조성물을 함유하여 이루어지는 경화성 수지 조성물
TWI564318B (zh) Epoxy resin composition
TWI485166B (zh) A hardener composition and a hardened resin composition containing the hardener composition as a hardening agent for epoxy resin
KR101763192B1 (ko) 경화성 수지 조성물 및 그 경화물
JP4280449B2 (ja) 発光ダイオード
JP2005232463A (ja) 光学材料用組成物、光学材料、その製造方法、並びにそれを用いた液晶表示装置
JP2003262701A (ja) 光学材料用組成物、光学材料、それを用いた液晶表示装置、発光ダイオードおよびそれらの製造方法
US20140066543A1 (en) Thermosetting light-reflective resin composition, method for preparing the same, optical semiconductor element-mounted reflector produced therefrom, and optical semiconductor device comprising the same
JP2003113310A (ja) 光学材料用組成物、電子材料用組成物、光学材料、電子材料、発光ダイオード及びその製造方法
JP2003034743A (ja) 光学材料用組成物、光学用材料、その製造方法およびそれを用いた液晶表示装置および発光ダイオード
JPH09326512A (ja) 半導体発光素子用窓材
JP2005354092A (ja) 半導体発光素子用窓材
TWI598400B (zh) Epoxy resin, epoxy resin composition and hardened material
JP2005200657A (ja) 光学材料用組成物、光学材料、その製造方法、並びにそれを用いた液晶表示装置
JP3259609B2 (ja) 成形品
JPH09120002A (ja) 反射防止フィルム
JP2014517110A (ja) 熱硬化型光反射用樹脂組成物及びその製造方法、熱硬化型光反射用樹脂組成物によって製造された光半導体素子搭載用反射板及びそれを含む光半導体装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040325

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20041130

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050125

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20050125

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20050511

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050711

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20050715

A912 Re-examination (zenchi) completed and case transferred to appeal board

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20050812