JPH09325769A - リズムパターン生成装置 - Google Patents

リズムパターン生成装置

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JPH09325769A
JPH09325769A JP9009469A JP946997A JPH09325769A JP H09325769 A JPH09325769 A JP H09325769A JP 9009469 A JP9009469 A JP 9009469A JP 946997 A JP946997 A JP 946997A JP H09325769 A JPH09325769 A JP H09325769A
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Kenichi Oya
健一 大矢
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Abstract

(57)【要約】 【課題】データ量や演算処理を複雑化しないで多種多様
なリズムパターンを生成する。 【解決手段】入力パラメータ群の入力に応じてリズムパ
ターン変換用の出力パラメータ群を出力するように学習
されているニューラルネット計算手段3を用いる。そし
て、入力パラメータ群を前記ニューラルネット計算手段
3に与える手段として乱数発生器群1aを設ける。ニュ
ーラルネット計算手段3が出力した出力パラメータ群は
出力解釈手段6によってリズムパターンに変換され、音
楽的に不都合な点を出力補正手段9が補正する。入力パ
ラメータ群として乱数を用いることにより、ニューラル
ネットワークの学習内容を用いて多種多様なリズムパタ
ーンを生成することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ニューラルネッ
トワークを使用してリズムパターンを自動的に生成する
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のリズムパターン生成装置は、予め
何通りかのリズムパターンをメモリなどに記憶してお
き、そのなかから1つのリズムパターンを選択して出力
するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような装
置では、演奏者がマニュアルで選択する場合でも装置が
自動的に選択する場合でも予め記憶させてあるリズムパ
ターンの中からしか選択することができなかったため
に、限られたリズムパターンしか出力することができ
ず、出力の変化に乏しいという不都合があった。
【0004】この発明の目的は、与えられた入力パラメ
ータに基づいて自動的に新たなリズムパターンを合成し
て出力するリズムパターン生成装置を提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明は、入力パラメ
ータ群の入力に応じてリズムパターン変換用の出力パラ
メータ群を出力するように学習されたニューラルネット
ワークと、複数の乱数値を発生し前記ニューラルネット
ワークに入力パラメータ群として出力する乱数発生手段
と、該出力パラメータ群をリズムパターンに変換する変
換手段と、該変換手段が変換したリズムパターンを補正
するための補正知識を記憶する補正知識メモリと、前記
変換手段が変換したリズムパターンを前記補正知識に基
づいて修正する修正手段と、を備えたことを特徴とす
る。
【0006】この発明では、入力パラメータ群の入力に
応じてリズムパターン変換用の出力パラメータ群を出力
するように学習されたニューラルネットワークを使用
し、このニューラルネットワークが出力した出力パラメ
ータ群を変換手段および修正手段を用いて適当なリズム
パターンに変換する。上記のように予めリズムパターン
に基づく学習を施されたニューラルネットワークであれ
ば、どのような入力パラメータ群を入力しても、それに
応じて適当な出力パラメータ群を出力する。この出力さ
れた出力パラメータ群に対して上記変換手段を適用すれ
ば前記入力パラメータ群に対応するリズムパターンを生
成することができ、さらに、このリズムパターンに対し
て修正手段を適用することにより、補正知識によりリズ
ムとして不都合な部分を修正した適切なリズムパターン
を生成することができる。そして、入力パラメータ群と
して、乱数発生手段が発生する複数の乱数値を用いたこ
とにより、演奏者がパラメータを決定して入力操作をし
なくても自動的に新たなリズムパターンを生成すること
ができ、また、ランダムに決定される入力パラメータ群
に基づいてリズムパターンが生成されるため、演奏者が
思いつかない入力パラメータ群に基づいて、適当且つ新
鮮なリズムパターンを生成することができる。
【0007】
【発明の実施の形態】図1はこの発明の基本構成例の全
体図である。
【0008】このリズムパターン生成装置は、パラメー
タ指定手段1、正規化手段2、ニューラルネット計算手
段3、重みデータ4、重みデータ切替手段5、出力解釈
手段6、解釈知識7、出力解釈切替手段8、出力補正手
段9、補正知識10、出力補正切替手段11、演奏デー
タ合成手段12、キーコード指定手段13、演奏手段1
4、で構成される。
【0009】パラメータ指定手段1は4つのボリューム
つまみからなり、ADコンバータによりデジタルな値を
出力する。
【0010】正規化手段2はパラメータ指定手段1の出
力をニューラルネットの入力として用いるように値の変
換を行い、データをニューラルネット計算手段3のニュ
ーラルネットの入力層の各ニューロンに送るニューラル
ネット計算手段3はニューラルネットの計算の仕組みで
ある。例として3層の階層型のものを示した。この場
合、各層内のニューロンは隣接した全てのニューロンと
ある重みで結合される。入力層のニューロンの数は演奏
者が指定できるパラメータと対応する。中間層のニュー
ロンの数は学習の具合によって適宜決定する。ここでは
20とする。
【0011】出力層のニューロンの数はシステムの出力
の時間解像度に依存し、N分音符刻みでM小節分出力さ
せるなら、1系列当たりN*M個になる。この例では第
1系列でバスドラムとハイハットを生成し、第2系列で
スネアドラムとタムを生成するようにしている。時間解
像度は16分音符で1小節分のパターンを生成するので
16*1*2=32個のニューロンが必要になる。
【0012】ニューラルネット重みデータ4は複数のデ
ータからなる。色々なデータを異なった配置で学習させ
ると別々の重みデータが生成されるので、この例では複
数の重みデータを保持することで異なったジャンルの音
楽への対応を実現している。
【0013】重みデータ切替手段5は上記重みデータ4
のうち1つを演奏者に指定させる手段である。
【0014】出力解釈手段6は後述の解釈知識を利用し
て、ニューラルネットの出力層に現れる値を解釈し、音
楽的な意味を持った形に変換する。ここでは基本的には
1つのニューロンの値が1つの出力になり、ニューロン
同士の関係は考慮されない。
【0015】解釈知識7は異なったジャンルの音楽への
対応を実現するためのもので、ここでは複数の出力解釈
知識を備えている。
【0016】出力解釈切替手段8は、上記解釈知識7の
うち1つを演奏者に指定させる手段である。
【0017】出力補正手段9は、後述の知識10を利用
して、出力解釈手段6の出力の値を補正し、音楽的に許
容できないものは許容できる形に変換する。ここでは入
力の全てを考慮した上で補正が行われる。
【0018】補正知識10は異なったジャンルの音楽へ
の対応を実現するためのもので、ここでは複数の出力補
正知識を有している。
【0019】出力補正切替手段11は、上記補正知識1
0のうち1つを演奏者に指定させる手段である。
【0020】演奏データ合成手段12は、上記出力補正
手段9の出力を元に実際の演奏データを生成する。
【0021】キーコード指定手段13は、各楽器に対し
て実際のキーコードを割り当てる。ここで、いろいろな
メーカの色々なドラムマシンの違いを吸収する。
【0022】演奏手段14は演奏データを実際に出力す
る手段である。例としてはMIDIなどが考えられる。
【0023】次に上記のリズムパターン生成装置の動作
を説明する。
【0024】(Step1)各種の設定 演奏者が適当にパラメータをパラメータ指定手段1を通
じて入力する。
【0025】そして、演奏されている音楽の種類に合わ
せて重みデータ切替手段5を通じて、重みデータ4のう
ちの1つを選択する。
【0026】同様に、演奏されている音楽の種類に合わ
せて、出力解釈切替手段8を通じて出力解釈知識のうち
の1つを選択する。
【0027】最後に、演奏されている音楽の種類に合わ
せて、出力補正切替手段11を通じて、出力補正知識1
0のうちの1つを選択する。
【0028】(Step2)ニューラルネットへの入力 演奏者がパラメータ指定手段1で指定したパラメータ
は、正規化手段2によって変換されたのち、ニューラル
ネット計算手段3の入力層内のニューロンに送られる。
【0029】(Step3)ニューラルネット内の計算 重みデータ切替手段5によって指定された重みデータ4
を用いて、先ず中間層のニューロンの値を計算する。そ
して、次に中間層のニューロンの値を用いて出力層のニ
ューロンの値を計算する。
【0030】中間ニューロンj=sigmoid(Σ入
力ニューロンi*重みデータij) 出力ニューロンk=sigmoid(Σ中間ニューロン
j*重みデータik) sigmoid(x)=1/(1+exp(−x)) (Step4)出力ニューロンの解釈 ニューラルネット計算手段3で計算された出力層のニュ
ーロンの値を、出力解釈切替手段8により指定された解
釈知識7を用いて音楽的に意味のある形に変換する。例
えば、0〜1の出力に対して以下のような解釈知識が考
えられる。出力層のニューロンは時系列的に解釈され
る。この例では最初の16個のニューロンが第1系列を
形成し、後の16個は第2系列を形成する。それぞれの
ニューロンは16分音符に相当する。ニューロンの値は
理論上は0/1の実数であるが、計算の都合上、0〜1
27などの整数に変換している。
【0031】第1系列(図2参照) 出力ニューロン 変換後の値 0〜 5 無音 6〜31 ハイハットクローズ 32〜56 ハイハットオープン 57〜63 バスドラム(弱) 64〜69 バスドラム(強) 70〜95 ハイハットクローズ+バスドラム
(強) 96〜127 ハイハットオープン+バスドラム
(強) 第2系列(図3参照) 出力ニューロン 変換後の値 0〜18 無音 19〜37 ロータム 38〜41 スネアドラム(弱) 42〜60 ミドルタム 61〜64 スネアドラム(弱) 65〜83 ハイタム 84〜87 スネアドラム(弱) 88〜127 スネアドラム(強) なお、ハイハット,スネアドラム,各タムのベロシティ
はニューロンの値に応じて決定される。
【0032】図2,図3はそれぞれ第1系列ニューロン
とパラメータの対応,第2系列ニューロンとパラメータ
の対応を示している。番号の0〜31は出力ニューロン
の番号を示している。
【0033】(Step5)出力の補正 出力解釈手段6で変換された形を、出力補正切替手段1
1により指定された補正知識10を用いて音楽的に許容
できる形に補正する。例えは、8ビートの曲で16ビー
トの裏に相当するタイミングで音が出たときはその音を
消すことなどが考えられる。あるいはハイハットが開き
っぱなしになるときはオープンせず予めクローズに変え
ることも行っている。
【0034】(Step6)演奏データの合成 出力補正手段9で補正されたデータは楽器毎のベロシテ
ィで表現されているので、これにキーコード指定手段1
3で指定された各楽器のキーコードを与えて実際に演奏
できる形に直し、演奏手段14を通じて演奏する。
【0035】以上の動作によってパラメータ指定手段1
の各ボリュームのつまみの位置を変えることにより、さ
まざまなリズムパターンが出力されるようになる。
【0036】図4はこの発明の実施形態であるリズムパ
ターン生成装置を示す図である。このリズムパターン生
成装置は、乱数発生器群1aを備えている。このリズム
パターン生成装置は、ニューラルネット計算手段3の前
段に、乱数発生器群1a、乱数切替手段1b、前回のパ
ラメータ記憶手段1c、加算手段1dを備えている点で
図1に示す構成例と相違している。
【0037】乱数発生器群1aはいろいろな分布を持つ
乱数発生器でデジタルな値を出力する。乱数切替手段1
bは、乱数発生器群1aの中で1つの乱数発生器を選択
する。前回のパラメータ記憶手段1cは、前回のパラメ
ータを記憶している。 加算器1dは、前回のパラメー
タ記憶手段1cの値と乱数切替手段1bの出力とを加算
し、今回のパラメータを生成する。この値は再び前回の
パラメータ記憶手段1cに記憶される。
【0038】正規化手段2は乱数切替手段1bの出力と
前回のパラメータ記憶手段1cの値とを加算した結果を
ニューラルネットの入力として用いるように値の変換を
行い、その変換データをニューラルネット計算手段3の
入力層の各ニューロンに送る。
【0039】ニューラルネット計算手段3以降の構成に
ついては図1と全く同一である。
【0040】次に上記の実施形態の動作を説明する。
【0041】(Step1)各種の設定 演奏者が適当に初期パラメータを前回のパラメータ記憶
手段1cを通じて入力する。
【0042】そして、欲しいパターン変化の個性を指定
するために、乱数切替手段1bを通じて乱数発生器群1
aの中の1つを選択する。
【0043】そして、演奏されている音楽の種類に合わ
せて、重みデータ切替手段5を通じて重みデータ4の中
の1つを選択する。
【0044】同様に、演奏されている音楽の種類に合わ
せて、出力解釈切替手段8を通じて、出力解釈知識7の
中の1つを選択する。
【0045】最後に、演奏されている音楽の種類に合わ
せて、出力補正切替手段11を通じて、出力補正知識1
0の中の1つを選択する。
【0046】(Step2)ニューラルネットへの入力 演奏者が前回のパターン記憶手段1cで指定したパター
ンは、乱数切替手段1bで選択された乱数発生器の生成
する乱数と加算器1dにおいて加算される。そしてその
結果は正規化手段2に送られる。同時にその値は前回の
パターン記憶手段1cにも送られ、次回のために記憶さ
れる。そして、次回のパターン生成にはこの値が使われ
る。従って、乱数が均等でない分布をしていると最初に
使用者が与えたパラメータから段々離れていくことにな
る。加算器1dの出力は正規化手段2において変換され
たのち、ニューラルネット計算手段3の入力層内のニュ
ーロンに送られる。
【0047】以下Step3〜Step6は上記基本構
成例のそれと全く同様である。
【0048】この実施形態では、乱数によって入力パタ
ーンを変化させるので演奏者がつまみを触らなくても出
力パターンが自動的に変化する。そして、分布の異なっ
た乱数を用いていろいろなパターンの癖を作り出すこと
ができる。例えば−4〜+3に分布している乱数を1小
節毎に現在のパラメータに加えて次々と変化させてやる
と、パターンのパラメータは次第に減少していく。この
実施形態のニューラルネット計算手段3は、第1パラメ
ータがほぼリズムの性質を決定するよう学習されている
ので(0〜40=8ビート、50〜70=16ビート、
80〜100裏のり16ビート)、予め第1パラメータ
を100位にセットしたあとで、このマイナス側に偏っ
た乱数でパラメータを変動させていくと第1パラメータ
が減少し、それにつれリズムは音数の少ないものにな
り、まるでドラムを叩き疲れた人間のようになってい
く。それが、0からアンダーフローして再び大きい値に
なると、再び元気を取り戻したように聞こえる。図5は
この様子を示している。当然、別の分布をする乱数を用
いれば別のパターン特性が得られる。
【0049】
【発明の効果】この発明によれば、入力パラメータ群を
与えるために乱数発生手段を用いたことにより、演奏者
が入力操作をしなくても自動的にリズムパターンを生成
することができ、且つ、ランダムに値が変化する乱数に
より変化に富んだリズムパターンを生成することができ
る。また、その乱数発生手段を時系列的に偏りのあるも
のとすれば、パターンの変化自体にも個性を持たせるこ
とができる。また、各ニューロンの出力の細かな違いで
ベロシティなどの楽音発生態様に変化を付けることがで
きるため、入力パラメータ群の微妙に変化させるだけで
生成されるパターンを抑揚に富んだものとすることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のリズムパターン生成装置の基本構成
例を示す図
【図2】第1系列ニューロンとパターンの対応の一例を
示す図
【図3】第2系列ニューロンとパターンの対応の一例を
示す図
【図4】この発明の実施形態であるリズムパターン生成
装置の全体図
【図5】同実施形態の出力特性を示す図
【符号の説明】
1…パラメータ指定手段、1a…乱数発生器群、3…ニ
ューラルネット計算手段、6…出力解釈手段

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力パラメータ群の入力に応じてリズム
    パターン変換用の出力パラメータ群を出力するように学
    習されたニューラルネットワークと、 複数の乱数値を発生し、前記ニューラルネットワークに
    入力パラメータ群として出力する乱数発生手段と、 該出力パラメータをリズムパターンに変換する変換手
    段と、 該変換手段が変換したリズムパターンを補正するための
    補正知識を記憶する補正知識メモリと、 前記変換手段が変換したリズムパターンを前記補正知識
    に基づいて修正する修正手段と、 を備えたことを特徴とするリズムパターン生成装置。
JP9009469A 1997-01-22 1997-01-22 リズムパターン生成装置 Expired - Fee Related JP2743919B2 (ja)

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JP2743919B2 JP2743919B2 (ja) 1998-04-28

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000163052A (ja) * 1998-11-25 2000-06-16 Yamaha Corp 楽曲生成装置および楽曲生成プログラムを記録した記録媒体
JPWO2018193590A1 (ja) * 2017-04-20 2020-02-27 ヤマハ株式会社 情報処理装置及び情報処理方法

Cited By (3)

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JP2000163052A (ja) * 1998-11-25 2000-06-16 Yamaha Corp 楽曲生成装置および楽曲生成プログラムを記録した記録媒体
JPWO2018193590A1 (ja) * 2017-04-20 2020-02-27 ヤマハ株式会社 情報処理装置及び情報処理方法
US11715013B2 (en) 2017-04-20 2023-08-01 Yamaha Corporation Machine learning device, information processing device and output device

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