JPH09325585A - トナー補給容器及びトナー補給方法 - Google Patents

トナー補給容器及びトナー補給方法

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JPH09325585A
JPH09325585A JP14012496A JP14012496A JPH09325585A JP H09325585 A JPH09325585 A JP H09325585A JP 14012496 A JP14012496 A JP 14012496A JP 14012496 A JP14012496 A JP 14012496A JP H09325585 A JPH09325585 A JP H09325585A
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JP
Japan
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toner
container
toner replenishing
polypropylene
opening
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JP14012496A
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English (en)
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Hiroshi Yamazaki
弘 山崎
Kimihiro Yoshino
公啓 吉野
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Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 トナーとの摩擦で帯電特性が変化せず、更に
容器内壁に対して付着残留したトナーの少ないトナー補
給容器及び該トナー補給容器を用いたトナー補給方法の
提供。 【解決手段】 少なくとも樹脂、着色剤及び離型剤を有
するトナーを収容するトナー補給容器に於いて、前記離
型剤の少なくとも1種が、数平均分子量1500〜10
000のポリプロピレンであり、又該トナー補給容器が
ポリオレフィン系樹脂を含有してなることを特徴とする
トナー補給容器。容器に、少なくとも樹脂、着色剤及び
離型剤を有するトナーを充填し、画像形成装置に対して
該トナーの補給を行うトナー補給方法に於いて、前記離
型剤の少なくとも1種が、数平均分子量1500〜10
000のポリプロピレンであり、又該容器がポリオレフ
ィン系樹脂を含有することを特徴とするトナー補給方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機及びプリン
タ等に用いられる静電荷像現像用トナーの補給容器及び
該補給容器を用いたトナー補給方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、複写機、プリンタ等に広く用いら
れる静電荷像現像においては、殆どトナー現像が行われ
ている。この方法においては、現像が進行するにつれて
消費されるトナーを簡便でトナー飛散等のないよう補給
する必要があり、そのためのトナー補給容器の開発が盛
んに行われている。例えば、その代表例の一つとして特
開平1−280781号に記載のものがある。
【0003】トナー補給容器は、その素材として様々な
ものが用いられているが、特に種々なプラスチックで構
成されていることが多い。これらプラスチックで構成さ
れたトナー補給容器は、トナーを充填して画像形成装置
に装備され、複写の回数に応じてトナーの補給が行われ
るという使用法が一般的である。トナー補給容器中で
は、通常トナーが長期の保存のために流動性を失ってい
ることが多々あり、ある種の固まり状態が生じやすい。
その際、トナーの流動性を改善して補給する必要があ
り、トナーを充填した補給容器を振とうさせて補給を行
っている。
【0004】しかしながらこの場合、トナーと補給容器
との間で摩擦が発生し、摩擦帯電性が大きく異なってい
る場合にはトナー自体が保有する帯電性が変化してしま
うという問題がある。又、このトナーに用いる素材の存
在が、実用上では問題となることがある。即ち、トナー
が補給される場合、補給容器本体を構成する素材と異な
るため、摩擦帯電性が異なる部分に対してトナー付着が
発生し、トナーの補給性が低下してしまう。
【0005】更に、トナー補給容器はラミネートした紙
や種々のプラスチックで構成されていることも多いが、
近年、産業廃棄物の削減から、これら容器を回収し、再
使用する試みがなされている。しかし、ラミネートした
紙では再生が困難であり、又プラスチック材料を用いた
場合、材料組成が異なる場合には分別が困難となり、回
収して再利用することが困難となっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の事情に
鑑みてなされたものであり、その目的は、トナーとの摩
擦で帯電特性が変化せず、又補給容器内壁に対して付着
残留したトナーが少なく、更に回収して再利用しやすい
トナー補給容器及び該トナー補給容器を用いたトナー補
給方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、以下の
構成により達成される。
【0008】(1) 少なくとも樹脂、着色剤及び離型
剤を有するトナーを収容するトナー補給容器に於いて、
前記離型剤の少なくとも1種が、数平均分子量1500
〜10000のポリプロピレンであり、又該トナー補給
容器がポリオレフィン系樹脂を含有してなることを特徴
とするトナー補給容器。
【0009】(2) 容器に、少なくとも樹脂、着色剤
及び離型剤を有するトナーを充填し、画像形成装置に対
して該トナーの補給を行うトナー補給方法に於いて、前
記離型剤の少なくとも1種が、数平均分子量1500〜
10000のポリプロピレンであり、又該容器がポリオ
レフィン系樹脂を含有することを特徴とするトナー補給
方法。
【0010】即ち本発明者らは、トナーとトナー補給容
器との間に生ずる摩擦帯電性の変化により発生する該ト
ナー補給容器内壁へのトナーの付着を防止するには、摩
擦帯電性の変化を減少させることにより解消できると考
え、そのためには離型剤にポリプロピレンを有するトナ
ーを使用し、又該ポリプロピレンの数平均分子量を上記
構成に調整せしめればよく、それによりトナー表面に適
度にポリプロピレンを存在させることができ、その結
果、トナー表面に存在するポリプロピレンと容器を構成
するポリオレフィン系樹脂との摩擦帯電性とが同じ程度
となり結果として摩擦帯電性の変化の減少を誘発し、ト
ナー容器内壁へのトナーの付着が低下するであろうとの
知見を得て、本発明に至ったものでる。
【0011】以下、本発明を詳細に説明する。
【0012】(1) トナー補給容器の構成 トナー補給容器を樹脂を用いて作製する際の成形方法と
しては、少なくとも以下の方法が挙げられる。例えば、
射出成形方法及び中空成形方法である。
【0013】これらの方法に使用される樹脂としてはポ
リオレフィン系樹脂が挙げられ、好ましくはポリプロピ
レン(PP)やポリエチレン(PE)が使用されるが、
輸送時の衝撃や使用時の衝撃による破損を防止するため
に、特に高密度のポリエチレンが好ましい。
【0014】射出成形方法は、樹脂を射出成形機で溶融
可塑化して金型内に射出し、固化した成形品を取り出す
方法であることから、適度な流れ特性が必要である。こ
のため、メルトインデックスが1〜30g/10min
のポリプロピレン及び/又は密度が0.94〜0.97
g/cm3のポリエチレンが好ましく使用される。メル
トインデックスがこの範囲よりも小さい場合には流れ特
性が不良となり、ムラに充填され、結果として容器の外
壁が不均一となり強度が不足する問題が発生し、又メル
トインデックスが大きい場合には流れやすいことから均
一性は高くなるものの熱安定性が低下し、保存特性が低
下してしまう。
【0015】中空成形方法は樹脂を金型中に流出させ、
金型を挟み込んだ状態で樹脂中に圧縮空気を吹き込み、
金型に密着するように膨らませ、冷却し固化させ成形す
る方法である。この方法では、メルトインデックスが
0.1〜4g/10minのポリプロピレン及び/又は
密度が0.94〜0.97g/cm3のポリエチレンが
良好な結果を与える。メルトインデックスが小さい場合
には、溶融した状態の樹脂が流れにくいことから、圧縮
空気による膨らまし工程段階で均一に膨らませることが
できず、結果として容器の外壁が不均一となり、容器の
衝撃安定性が低下する。又、メルトインデックスが大き
い場合には、流れやすいことから、流出状態が不安定と
なり、特に下端に樹脂が溜まりやすくなることから、容
器外壁の上部と下部とで厚みが変化し、結果として衝撃
安定性が低下する問題が発生する。衝撃が加わった場合
破損しないためには、特定のアイゾット衝撃値が必要で
ある。具体的には、アイゾット衝撃値が0.1〜30で
あることがよい。このアイゾット衝撃値が小さい場合に
は衝撃により容易に破損してしまう。又、アイゾット衝
撃値はある範囲以上であれば実用上の衝撃に耐え得るた
め、この範囲以下であればよい。
【0016】以下、図面に従って本発明のトナー補給容
器の形態を、射出成形方法及び中空成形方法(ブロー成
型)により形成した実施の形態で説明する。
【0017】図1は、本発明に係るトナー補給容器を射
出成形方法により形成した形態を示す斜視図である。
【0018】トナー補給容器は主として、粉体状のトナ
ーを収容する筒部1Aと該筒部1Aの底部に接続する口
金部1Bとから成る容器本体1と、該容器本体1の筒部
1Aの天部開口を閉蓋する固定蓋2と、上記容器本体1
の底部開口を封止するフィルム状シール材3と、該シー
ル材3の下方であって容器本体1に摺動自在に係合する
スライド蓋4とから構成されている。
【0019】上記容器本体1は、天部開口と底部開口と
が開放され、底部付近が角錐台形状をなした箱形形状を
なすとともに、該底部に口金部1Bが一体に成形されて
いる。
【0020】図2は、本発明に係るトナー補給容器を中
空成形方法により形成した形態を示す斜視図である。
尚、これらの図面に使用されている符号について、前記
実施の形態と同じ機能を有する部分には、前記図1と同
符号を付してある。又、前記実施の形態と異なる点を説
明する。
【0021】図2(a)は、容器本体1の筒部1Aと口
金部1Bとを一体に形成し、該容器本体1の上部に円形
状の天部開口1Hを設けたものである。該天部開口1H
からトナーを容器本体1内に注入した後、キャップ部材
5により閉蓋、密封する。前記容器本体1の筒部1Aと
口金部1Bとから成る容器本体1は、中空成形方法によ
り一体成型可能である。
【0022】図2(b)は、容器本体1は中空成形方法
により形成され、又口金部1Bは射出成形方法により形
成され、この個別に形成された容器本体1の筒部1Aの
底部に、前記口金部1Bを挿入し接着固定したものであ
る。
【0023】次に、トナー補給容器の容器本体の材料に
ついて詳述する。
【0024】(2) トナー補給容器の製造方法 トナー補給容器の製造方法は、上記の各実施に示す構成
のものがあり、射出成形方法又は中空成形方法により、
トナーを充填するための開口部と、トナーを補給するた
めの開口部を有する構造の本体を形成する。次いで、ト
ナーを補給するための開口部に補給口を接着又は嵌着
し、その後にトナーを充填するための開口部から充填
し、充填口をキャップ等で閉鎖することで製造される。
【0025】尚、本発明では、トナー補給容器本体を構
成する部分の外壁厚みは特に限定されるものではない
が、耐久性を維持する観点から1.0mm以上必要であ
る。厚みについての上限は特に制限されないが、実用的
には5.0mm以下が好ましい。又、衝撃が加わった場
合に外壁の厚みが不均一であると脆さがでることから、
厚みの振れ幅としては1.0mm以下、好ましくは0.
5mm以下であることがよい。この厚みの幅は平均厚み
と最小厚みの差を示すものである。尚、平均厚みは屈曲
部を除いた部分の厚み10箇所をランダムに測定し、そ
の平均値で表される。又、最小厚みは、この10箇所の
内の最小値を示した箇所の値を表す。
【0026】・射出成形方法 射出成形方法とは、樹脂を射出成形機で溶融可塑化して
金型内に射出し、固化した成形品を取り出す方法であ
る。
【0027】・中空成形方法 中空成形方法とは、樹脂を金型中に流出させ、金型を挟
み込んだ状態で樹脂中に圧縮空気を吹き込み、金型に密
着するように膨らませ、冷却し固化させ成形する方法で
ある。
【0028】本発明において、上記高密度ポリエチレン
とは密度が0.94〜0.97g/cm3のものをい
い、該密度の測定方法としてはJIS K7112に基
づいて測定されるものである。特に、ピクノメーターを
用いた測定方法が簡便な方法である。具体的には、洗浄
し乾燥したピクノメーターを用意し、その重量を精密に
測定する。次いで、23±0.1℃の温度でその標線ま
で正確に浸せき液を満たし、その重量を精密に測定す
る。これをb(g)とする。次いで、ピクノメーターを
空にし、乾燥した後に試料を1〜5g程度入れ、再度試
料を入れた状態でピクノメーターの重量を測定し、乾燥
したピクノメーターの重量を差し引いて試料重量を求め
る。これをa(g)とする。次いで、試料を入れたピク
ノメーターに浸せき液を加え、試料が覆われた状態で一
旦真空デシケーターへ入れ、減圧することで浸せき液中
の空気を除く。更に浸せき液中の空気を除去したピクノ
メーターへ浸せき液を23±0.1℃の状態で標線まで
加え、その重量を測定する。これをc(g)とする。こ
の結果から下記算出式に従って密度を求める。
【0029】 密度g/cm3=(a×d)/(b−c+a) 尚、ここでdは23℃に於ける浸せき液の比重である。
【0030】又上記ポリプロピレンとしては、密度が
0.90〜0.91g/cm3のものが好ましい。
【0031】上記アイゾット衝撃値の定義と測定方法に
ついては、JIS K7110(硬質プラスチックのア
イゾット衝撃試験方法)、又上記メルトインデックスの
定義と測定方法については、JIS K7210(熱可
塑性プラスチックの流れ試験方法)を参照できる。
【0032】又、ポリプロピレンは230℃/2.16
kg、ポリエチレンは190℃/2.16kgの条件で
測定したものである。
【0033】(3) トナー補給容器の構造例 トナー補給容器自体の構造に関しては特に限定的要件は
無い。ここでは代表的な具体例として説明する。
【0034】図3は本発明に係るトナー補給容器の斜視
図で、その開口部がフィルム状シール材によりシールさ
れている場合を示し、又図4はトナー供給口部の断面図
(図3のAA断面図)を示す。
【0035】図中1は容器本体で、少なくとも一端が開
放された筒状をなし、少なくとも1種以上のポリオレフ
ィン系樹脂を用いて構成されている。2は固定蓋で、金
属、プラスチック及び紙等からなり、又ポリオレフィン
系或いはABS系の成形物が好ましく用いられる。6は
口金部で、容器本体1の開放端に取り付けられ、例えば
金属及びプラスチック等から構成され、又ポリオレフィ
ン系樹脂或いはABS系プラスチック成形物が好ましく
使用される。尚、容器本体1をプラスチック製として、
口金部6と共に一体的に成形するようにしてもよい。こ
の口金部6には後述するスライド蓋4のスライド部と係
合する突出部61(図5)を、スライド方向に対し左右
に有している。
【0036】3は口金部6の開口部62をシールするフ
ィルム状シール材であって、開口部62の周面でかつ口
金部6の下端面63に剥離可能に、例えば接着剤により
接着されるか、ヒートシールにより接着されるか又は加
圧により接着される。このフィルム状シール材3の先端
31は開口部62の一端付近に当たる先端固定部621
に接着固定され、下端面63に剥離可能に接着された
後、延長部は開口部62の他端付近のシール端から折り
返され、スライド蓋4の外側を通って口金部6の先端固
定部621の近傍で上面に当たる後端固定部622に後
端32は接着固定される。フィルム状シール材3の材料
としてはポリエステルフィルム、ポリエチレンとポリエ
ステルとをラミネートしたもの、ポリプロピレンとポリ
エステルをラミネートしたもの、アルミ箔にポリエチレ
ン又はポリプロピレンをラミネートしたもの等可撓性で
かつ破断等に対して強度のあるものが求められる。
【0037】4はフィルム状シール材3を牽引し、シー
ル剥離する牽引部材である。この例においては、4は保
存時或いは輸送時においてシール用のフィルム状シール
材3の保護と、開封用とを兼ねたスライド蓋で、金属及
びプラスチック等が使用される。このスライド蓋4に
は、口金部6の突出部61と係合したスライド溝41が
設けられている。図4の断面図から明らかなように、容
器本体1内のトナーTは、保存時或いは輸送時にあって
は、フィルム状シール材3及びスライド蓋4の双方によ
り支えられている。
【0038】図5はスライド蓋4を開き、フィルム状シ
ール材3を剥離した状態におけるトナー容器の斜視図
で、図6はこの状態における断面図(図5のBB断面
図)を示し、図7は同状態における斜下方より見た斜視
図を示す。
【0039】スライド蓋4を固定部621(622)の
方向(図上で右方向)に引き出すと、スライド蓋4の移
動と共にフィルム状シール材3も引っ張られ、開口部6
2の下端面63の他端側から次第に剥離される。スライ
ド蓋4を右方向に充分引き出した状態では、開口部62
は開口状態となって、容器本体1内のトナーTは落下補
給される。
【0040】即ち、スライド蓋4を容器の略開口部の長
さだけ移動させることにより、シールを剥離することが
できる。
【0041】トナー補給が終了すると、スライド蓋4を
左方にスライドさせる。先に剥離したフィルム状シール
材3も元の位置に戻り、図3に示した状態に復帰する。
次いで、画像形成装置に担持されるトナー受け入れ装置
(複写機ホッパー)からトナー補給容器が取り外され
る。
【0042】尚この際、フィルム状シール材3における
トナー容器の底面部に相当する部分は、トナーで汚染さ
れているが、再度トナー容器内に収納されるので、トナ
ー容器周辺を汚染することがなく、作業性に優れてい
る。
【0043】以上説明した例では、フィルム状シール材
3の先端は先端固定部621に接着固定されるものとし
たが、スライド蓋4のスライド量を一定になるようにス
トッパーを設ける等により、スライド量を一定に限定し
たときは、必ずしもフィルム状シール材3の先端は固定
する必要はなく、フィルム状シール材3の後端32を後
端固定部622に接着固定するだけで充分で、何れも本
発明に含まれる。
【0044】(4) 充填されるトナーの例 本発明のトナー補給容器に充填されるトナーは、少なく
とも樹脂、着色剤、特定の数平均分子量のポリプロピレ
ンを有する離型剤及び必要に応じて使用されるその他の
添加剤とを含有した着色粒子に必要により無機微粒子を
添加混合したものである。その平均粒径は体積平均粒径
で通常1〜30μmが好ましく、更に好ましくは3〜1
0μmである。
【0045】本発明に於けるポリプロピレンの分子量
は、高温GPCを用いた数平均分子量を示す。具体的に
は、溶媒として0.1%のアイオノールを添加したo−
ジクロロベンゼンを使用し、135℃の温度条件で流出
させ示差屈折率検出器により検出し、分子量を普遍校正
法によるポリプロピレン絶対分子量換算で求めた数平均
分子量である。
【0046】上記ポリプロピレンの製造方法としては特
に限定されるものではないが、一般的には、通常の方法
で合成されたポリプロピレンを溶融状態で熱分解を行い
調整する方法が挙げられる。特に分子量の調整は、前述
のGPCに於いて好ましい分子量の範囲になる様に分取
する方法がある。この分子量としては数平均分子量で1
500〜10000である。この範囲以下の分子量を有
するポリプロピレンのみを使用した場合には、ポリプロ
ピレンの溶融粘度が低いため、該ポリプロピレンがトナ
ー表面に過多に存在することとなり、トナー自体の流動
性が低下し、補給性が低下する問題が発生する。又、こ
の範囲を超えたポリプロピレンのみを使用した場合に
は、理由は明確ではないものの、高分子量化によりトナ
ー表面にポリプロピレンが存在しにくくなり、トナー表
面に存在するポリプロピレンの量が低下し摩擦帯電性が
阻害されてしまう問題が発生する。
【0047】従って、本発明においては、離型剤の少な
くとも1種に、数平均分子量1500〜10000のポ
リプロピレンを使用することが必要である。尚、ポリプ
ロピレンの数平均分子量は、好ましくは2000〜90
00である。又、ポリプロピレンの添加量は、樹脂に対
してトナー中に0.5〜5.0重量%添加されることが
好ましい。特に好ましい範囲は1.0〜4.0重量%で
ある。この範囲を越えるとトナー表面に存在する離型剤
の量が増加し流動性の低下が発生しやすく、一方で添加
量が過小であると定着に於ける効果が発揮されないこと
がある。
【0048】着色粒子を構成する樹脂としては特に限定
されず、従来公知の種々の樹脂が用いられる。例えば、
スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、スチレン/アクリル
系樹脂及びポリエステル樹脂等が挙げられる。
【0049】着色剤としては特に限定されず、従来カラ
ートナー用として公知の、カーボンブラック、ニグロシ
ン染料、アニリンブルー、カルコイルブルー、クロムイ
エロー、ウルトラマリンブルー、デュポンオイルレッ
ド、キノリンイエロー、メチレンブルークロライド、フ
タロシアニンブルー、マラカイトグリーンオクサレート
及びローズベンガル等が挙げられる。
【0050】例えば黒トナーとしてはカーボンブラッ
ク、ニグロシン染料等が使用され、イエロー、マゼン
タ、シアントナーに必要な顔料としては、C.I.ピグ
メントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー1
5、C.I.ピグメントブルー15:6、C.I.ピグ
メントブルー68、C.I.ピグメントレッド48−
3、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメ
ントレッド212、C.I.ピグメントレッド57−
1、C.I.ピグメントイエロー17、C.I.ピグメ
ントイエロー81、C.I.ピグメントイエロー154
等の顔料を好適に使用することができる。
【0051】その他の添加剤としては例えばサリチル酸
誘導体・アゾ系金属錯体等の荷電制御剤、低分子量ポリ
オレフィン、カルナウバワックス等の定着性改良剤等が
挙げられる。
【0052】又、流動性付与の観点から、無機微粒子を
添加してもよい。無機微粒子としてはシリカ、チタニア
及びアルミナ等の無機酸化物粒子が好ましく、更に、こ
れら無機微粒子はシランカップリング剤やチタンカップ
リング剤等によって疎水化処理されていることが好まし
い。
【0053】二成分現像剤を調整するためには、トナー
とキャリアとを混合して調整される。トナー濃度として
は2〜10重量%に混合して使用される。
【0054】(5) トナー補給方法 本発明におけるトナーの補給方法としては、ポリオレフ
ィン系樹脂を含有する容器に、少なくとも樹脂、着色剤
及び数平均分子量1500〜10000のポリプロピレ
ンを含む離型剤を含有するトナーを充填した後、該容器
を画像形成装置に装着し、画像形成装置に対して該トナ
ーの補給を行うものである。
【0055】最初に、画像形成装置に担持されるトナー
受け入れ装置について説明する。図8はトナー受け入れ
装置の斜視図を示したものであり、又図9〜11は何れ
もトナー受け入れ装置7の断面図を示すもので、図9は
トナー補給容器の装着されない状態を示す断面図であ
り、図10はトナー補給容器を装着しただけの状態を示
す断面図であり、図11はトナー補給容器を装着した
後、ツマミ75を図上で右方向へ移動させた開蓋した状
態を示す断面図である。
【0056】次に以上に説明したトナー受け入れ装置7
の作動につき、容器本体1の装填操作との関連において
説明を行う。
【0057】図9は容器本体1の装填前の状態を示すト
ナー受け入れ装置7の断面を示したもので、トナー受け
入れ装置7の開口部711,721は開閉蓋73によっ
て閉蓋されている。開閉蓋73は押上バネ722によっ
て押上られ、上蓋71裏面と開閉蓋73上面とは周縁部
で密接し、トナー受け入れ装置7内のトナーは外部に漏
出することはない。又上蓋71裏面に設けた段部710
1(図12)と開閉蓋73上面に設けた段部7301
(図12)とは係合しているので、ツマミ75を左右に
動かそうとしてもロックしていて動くことはない。即ち
開口部711,721は開閉蓋73によって閉蓋状態に
ロックされている。
【0058】トナー受け入れ装置7の開口部711に、
容器本体1をその固定部621側から矢印S方向(図
9)に挿入する。容器本体1のスライド蓋4後端(図上
で右端部)は摺動板74の立上がり部741に当接し、
圧縮バネ733を圧接しながら開口部721に落とし込
むようにして装填される。(図10)ここでは摺動板7
4はl1だけ右方に移動し、スライド蓋4先端より開閉
蓋先端(摺動板先端742)は右方に位置している。こ
のことにより開蓋時に開閉蓋73にはトナーは付着する
ことはない。
【0059】また容器本体1を装填することによって押
上バネ722によって押上られていた開閉蓋73はl2
だけ下方に沈み(図12)、段部7101,7301と
の係合によるロックが解除され、ツマミ75を右方向
(図10矢印R方向)に移動させることが可能となる。
【0060】ついでツミマ75を右方向に引っ張ると、
開閉蓋73の段部7304が容器本体1のスライド蓋4
先端と係止しているので、開閉蓋73と共にスライド蓋
4も開口部62下端面に接着していたフィルム状シール
材3を剥離しながら右方に移動する。
【0061】開閉蓋73が右方に移動すると、開閉蓋7
3の先端部7302によって移動を阻止されていたロッ
ク部材76は、付勢された圧縮バネ734によって右
方、即ち開閉蓋の開動方向に移動しロック位置となり、
容器本体1は開口部に突き出したロック爪部材761よ
って取付保持されてロックされる。容器本体1及び開閉
蓋73の開蓋中はロック部材76によりロックされてい
て、容器本体1は取り外すことはできない。
【0062】開閉蓋73の右方への移動によって容器本
体1内のトナーはトナー受け入れ装置7内へ落下する。
この落下に遅れて垂直な姿勢を保持した均し板78はト
ナー受け入れ装置7内を右方へ掃くように移動し、山状
に積載したトナーを均しながら右方へ運び、トナー受け
入れ装置7内のトナーを均一に均す。更に最終行程にお
いては均し板78を反時計方向に上げるように作動し、
トナーを右方へ送り出すように作用する。
【0063】なお、開閉蓋73及びスライド蓋4の開蓋
過程において、容器本体1内のトナーを確実にトナー受
け入れ装置7内へ落下させるために、開閉蓋73及び/
又はその摺動する上蓋71裏面の摺動部に凹凸を設け、
これに沿って移動するようになっている。従って開閉蓋
73を右方向に移動する際、振動が生じ、容器本体1内
で温度等によって固結状態にあるトナーも振動により落
下する。
【0064】トナー補給がなされたのち、ツマミ75を
左方(図11矢印T方向)に移動させて、図10の状態
に復帰する。移動する際ブレード732は上蓋71裏面
の摺動面に摺接しているので、トナーが落下する際、摺
動面に付着したトナーを排除して、常に開閉蓋73の移
動は円滑になされる。
【0065】開閉蓋73の左方への移動時には、垂直な
姿勢にあった均し板78は軸772を中心として反時計
方向に回動し、図11鎖線で示すようにして、トナーを
左方に運ぶことなく、トナー表面を滑るようにして復帰
する。
【0066】開閉蓋73が閉蓋すると共にスライド蓋4
も閉蓋し、先に剥離したフィルム状シール材3も元の状
態に復帰する。
【0067】また開閉蓋73の閉蓋によって容器本体1
の口金部6と係合しロックしていたロック部材76は押
されて左方に移動し退避位置に至り、容器本体1のロッ
クは解除される。容器本体1を開口部711から取り外
すと、開閉蓋73は押上バネ722によって上方にl2
だけ押上られ段部7301と段部7101とは係合し、
ロックしてツマミ75を動かして開蓋することはできな
い状態となる。
【0068】以上説明した本発明によるトナー補給方法
はトナー補給容器を取り付けてトナー補給を行う際、ト
ナーが外部に流出したり飛散しないことは勿論、開閉蓋
の開蓋中に誤ってトナー補給容器を取り外してしまうこ
とがないような安全装置が設けられて誤操作により装置
近傍が汚染することがないようになった。
【0069】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明す
るが、本発明の態様はこれに限定されない。尚、部は重
量部を示す。
【0070】(トナー製造例)スチレン−アクリル樹脂
100部に着色剤としてカーボンブラック8部、更にポ
リプロピレンとして下記表1に示すポリプロピレン6部
を加え、乾式混合した後に溶融混練、粉砕・分球した
後、外添剤として疎水性シリカ0.7部を加えて体積平
均粒径が8.4μmのトナー1〜8を得た。尚、上記ポ
リプロピレンは熱分解法で調整されたものであり、数平
均分子量の分別により調整し、分子量を調整したもので
ある。
【0071】
【表1】
【0072】(トナー補給容器の作製)構造は、先に
「トナー補給容器の構造例」の項で示したものと同様な
ものとし、下記表2に示す本体容器1〜4を作製した。
【0073】
【表2】
【0074】(スライド蓋の構成)スライド蓋は図1に
示す構成を有し、構成する樹脂としてはポリプロピレン
を使用した。
【0075】上記で成形して形成された本体容器に、得
られたトナーを470g充填してトナー補給容器1〜1
0を作製した。尚、上記トナー補給容器に於いて、射出
成形品では下部をヒートシールにて塞ぎ、更にキャップ
としてポリプロピレンで成形されたものを熔着した。
又、中空成形品では、キャップにはポリエチレンで構成
されたものを使用し嵌着し、下部はヒートシールで塞い
だ。
【0076】上記トナー補給容器を静置し、次いで25
回振とうを行いトナーを流動化させ、その後に開口部か
ら排出させてトナーの残留率を測定した。残留率は補給
容器中に残留したトナーの量に対する充填されたトナー
全量の重量比で示したものである。
【0077】
【表3】
【0078】表3から明らかなように、離型剤に、数平
均分子量1500〜10000のポリプロピレンを有す
るトナーを充填させた、ポリオレフィン系樹脂を含有す
るトナー補給容器は、トナーとトナー補給容器との摩擦
による帯電特性の変化の発生が抑制され、従ってトナー
補給容器内壁に対して付着残留したトナーが非常に減少
するということが分かる。この場合では、トナー補給容
器を外した際も、内部に付着しているトナーが少ないた
め、トナーがこぼれて周囲を汚すという問題は発生せず
良好であった。しかしながら、離型剤のポリプロピレン
の数平均分子量が本発明の範囲外であるトナー7及び8
を用いた場合は、付着残留したトナーが多いという結果
が得られ、トナー補給容器を外した際に容器内部に残留
したトナーが衝撃により落下して周囲を汚すという問題
を生ぜしめ、実用に耐えない。
【0079】
【発明の効果】本発明によれば、トナーとの摩擦で帯電
特性が変化せず、又容器内壁に対して付着残留したトナ
ーが少ないという顕著に優れた効果を奏するトナー補給
容器を提供することができる。又、画像形成装置に上記
トナー補給容器を用いることで、本発明の効果を十分に
満足するトナー補給方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】トナー補給容器(射出成形による)の斜視図。
【図2】トナー補給容器(中空成形による)の斜視図。
【図3】トナー補給容器の全体斜視図。
【図4】トナー補給容器のトナー供給口部の断面図。
【図5】トナー補給容器の全体斜視図。
【図6】トナー補給容器のトナー供給口部の断面図。
【図7】トナー補給容器の全体斜視図。
【図8】トナー受け入れ装置の斜視図。
【図9】トナー受け入れ装置の断面図。
【図10】トナー受け入れ装置の断面図。
【図11】トナー受け入れ装置の断面図。
【図12】トナー受け入れ装置の段部の係合の断面図。
【符号の説明】
1 容器本体 2 固定蓋 3 フイルム状シール材 4 スライド蓋 5 キャップ部材 6 口金部 62 開口部 7 トナー受け入れ装置 71 上蓋 72 中蓋 73 開閉蓋 74 摺動板 75 ツマミ 76 ロック部材 78 均し板

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも樹脂、着色剤及び離型剤を有
    するトナーを収容するトナー補給容器に於いて、前記離
    型剤の少なくとも1種が、数平均分子量1500〜10
    000のポリプロピレンであり、又該トナー補給容器が
    ポリオレフィン系樹脂を含有してなることを特徴とする
    トナー補給容器。
  2. 【請求項2】 容器に、少なくとも樹脂、着色剤及び離
    型剤を有するトナーを充填し、画像形成装置に対して該
    トナーの補給を行うトナー補給方法に於いて、前記離型
    剤の少なくとも1種が、数平均分子量1500〜100
    00のポリプロピレンであり、又該容器がポリオレフィ
    ン系樹脂を含有することを特徴とするトナー補給方法。
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