JPH09325114A - ガス中微量水分測定装置およびガス中微量水分測定方法 - Google Patents

ガス中微量水分測定装置およびガス中微量水分測定方法

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JPH09325114A
JPH09325114A JP14037196A JP14037196A JPH09325114A JP H09325114 A JPH09325114 A JP H09325114A JP 14037196 A JP14037196 A JP 14037196A JP 14037196 A JP14037196 A JP 14037196A JP H09325114 A JPH09325114 A JP H09325114A
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water
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moisture
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JP14037196A
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Takahiro Otsuka
孝洋 大塚
Tadao Takahata
忠雄 高畑
Kazuhisa Onozawa
和久 小野沢
Tetsumi Saito
哲美 斉藤
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Adeka Corp
Original Assignee
Asahi Denka Kogyo KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高い感度で、精度よく、しかも低コストでガ
ス中に微量存在する水分を測定することのできるガス中
微量水分測定装置およびガス中微量水分測定方法の提
供。 【解決手段】 測定装置に任意量の水分を含む検量ガス
を供給する手段2;測定装置に前記検量ガス中の水分濃
度を希釈するキャリアーガスを供給する手段3;検量ガ
スの供給流量を調節する手段7;キャリアーガスの供給
流量を調節する手段6;測定装置内部全体を乾燥不活性
ガスによりパージする手段;測定装置に測定対象ガスを
供給する手段1;および赤外線吸光度が測定可能な赤外
線分光光度計10;を備えた測定装置およびこの装置を
用いる測定方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高い感度で、精度
よく、しかも低コストでガス中に微量存在する水分を測
定することのできるガス中微量水分測定装置およびガス
中微量水分測定方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体製造プロセスにおけるドライエッ
チング工程、エピタキシャル工程、クリーニング工程お
よび酸化・還元工程等では、塩化水素等の各種高純度ハ
ロゲン系ガスが使用されているが、半導体デバイスの高
集積化および配線パターンの微細化が進むにつれて、こ
れらのガスの超高純度化が要求されている。
【0003】例えば、高純度塩化水素ガスを用いるシリ
コンウエハのドライエッチング工程の一つである反応性
イオンエッチングにおいて、不純物の水分が十分に少な
ければ基板表面のシリコンのみが塩素イオンまたは塩素
ラジカルによりエッチングされ、酸化シリコンはほとん
どエッチングされない。その結果、選択性の高いエッチ
ングが可能となるが、高純度塩化水素中に水分が含まれ
るとプラズマ(放電空間)で励起された酸素成分により
基板表面のシリコンが酸化され酸化シリコンとなり、エ
ッチングレートが落ちSi/SiO2エッチングの選択
性も失われる。
【0004】また例えば水分を含む高純度塩化水素を半
導体製造プロセス内に導入すると、ガス供給系配管やプ
ロセスチャンバーの内壁に水分が吸着し、そこへ塩化水
素が溶け込む。水分は比誘電率が18℃で80.84と
大きいため、水分中へ溶け込んだ塩化水素は室温でもほ
ぼ完全に電離しており、H+、Cl-等の活性なイオンを
生ずる。これらのイオンは内壁表面を腐食し、塩化物の
パーティクルや金属不純物(配管やプロセスチャンバー
がステンレス製であればFe、Ni、Cr、Mn等)を
発生させ、半導体製造装置の性能を劣化させると同時に
半導体デバイスの歩留まりの低下を招く原因となる。
【0005】これらの点から限りなく水分を含まない各
種高純度ハロゲン系ガスの製造が望まれており、そのた
めには高純度ガス中の微量水分量を十分管理することが
重要である。具体的には、使用する高純度ガスの水分量
を事前に精密に測定しておくことが必要であり、従来は
図5に示すような鏡面冷却式水分計(露点計)により水
分濃度を測定していた。この方法は、水分の凝縮温度と
水分濃度の間に相関関係があることを利用したもので、
サンプルガスを鏡面上に流しそれを次第に冷却し、サン
プルガス中の水分が鏡面上に凝縮する温度を測定する。
凝縮の確認は、観測用ガラス窓より目視で行いその時の
温度(露点温度)表示を読みとる。露点温度がわかれば
水の飽和蒸気圧と温度との関係を示す気化曲線より水分
濃度が求まるというものである。
【0006】また、今までに報告されている赤外線分光
光度計を用いた水分測定法(Bull.Chem.So
c.Jpn.,66,969−971 1993)は、
検量用標準ガス(検量線作成用標準ガス)として高価な
水分発生装置を使用し、任意の水分濃度ガスを発生させ
その赤外線吸光度を測定するもので、得られた吸光度と
そのガス中の水分濃度より検量線を作成し、実ガス中の
水分量を求めるというものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】鏡面冷却式水分計測定
法では、目視により水分の凝縮を確認し、露点温度を測
定するため測定者の熟練を要すると同時に、測定者によ
るばらつきも生じやすいことから測定結果の信頼性が疑
問視される。また測定原理上、検出限界はサンプルガス
の凝縮温度に制限され、例えば沸点が−85℃の塩化水
素においては200ppb以下の水分を検出することは
理論上不可能で、実際の検出限界は2ppm程度であ
る。
【0008】さらに露点の検出原理は水分の鏡面上での
核成長であるが、最近の高純度ガスのクリーン化技術の
向上により核成長の元となるものが少なくなり、露点確
認が困難になってきている。
【0009】また、従来の赤外線分光光度計を利用した
測定方法では、水分標準ガス用に高価な水分発生装置
(Permeation)を接続しているため高額な測
定装置となり工業化には適していなかった。また、水分
量の調整を水蒸気の発生量を制御することで行うため、
水分量を安定に保つことが難しく、とくに始動初期の安
定化に時間がかかるものであった。
【0010】本発明の目的は、以上のような問題点を改
善した、高い感度で、精度よく且つ低コストでもってガ
ス中の微量水分を測定できる工業化に適した測定装置お
よび測定方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意検討の
結果、上記のような従来の課題を解決することができ
た。
【0012】すなわち本発明は、赤外線分光光度計を使
用して、測定対象ガスに含まれる微量水分を測定するた
めのガス中微量水分測定装置において、前記測定装置
は:前記測定装置に任意量の水分を含む検量ガスを供給
する手段;前記測定装置に前記検量ガス中の水分濃度を
希釈するキャリアーガスを供給する手段;前記検量ガス
の供給流量を調節する手段;前記キャリアーガスの供給
流量を調節する手段;前記測定装置内部全体を乾燥不活
性ガスによりパージする手段;前記測定装置に測定対象
ガスを供給する手段;および赤外線吸光度が測定可能な
赤外線分光光度計;を備えたことを特徴とするガス中微
量水分測定装置を提供するものである。
【0013】また本発明は、測定装置内部全体を乾燥不
活性ガスによりパージする手段が、キャリアーガスを供
給する手段で代用される前記のガス中微量水分測定装置
を提供するものである。
【0014】さらに本発明は、赤外線分光光度計のセル
内の光路長が5m以上である前記のガス中微量水分測定
装置を提供するものである。
【0015】さらにまた本発明は、測定装置の所望の場
所が加熱され、測定装置内に残存する水分が除去される
ような手段がさらに設けられている前記のガス中微量水
分測定装置を提供するものである。
【0016】また本発明は、測定対象ガスが塩化水素ガ
スである前記のガス中微量水分測定装置を提供するもの
である。
【0017】さらに本発明は、水分子の吸収波数領域の
1400〜1900cm-1もしくは3400〜3900
cm-1を採用して赤外線吸光度を分析する前記のガス中
微量水分測定装置を提供するものである。
【0018】さらにまた本発明は、前記の測定装置を使
用して、測定対象ガスに含まれる微量水分を測定するた
めのガス中微量水分測定方法において、前記測定方法
は:前記測定装置内部全体を乾燥不活性ガスによりパー
ジする第1工程;前記測定装置内部が特定の水分濃度と
なるように、水分を含む検量ガスおよびキャリアーガス
を供給し、これを赤外線分光光度計に導入し、赤外線吸
光度を測定する第2工程;前記第2工程により得られた
結果から、赤外線吸光度の関数として、検量ガスに含ま
れる水分の検量線を作成する第3工程;前記第2工程に
より前記測定装置に残存する水分を、乾燥不活性ガスに
よりパージして除去する第4工程;および前記測定装置
に測定対象ガスを供給し、これを赤外線分光光度計に導
入し、赤外線吸光度を測定し、前記第3工程により得ら
れた検量線から、前記測定対象ガスに含まれる微量水分
を算出する第5工程;を包含することを特徴とするガス
中微量水分測定方法を提供するものである。
【0019】また本発明は、第1工程および第4工程の
パージ前に、測定装置の所望の場所の加熱工程および減
圧工程がさらに含まれる前記のガス中微量水分測定方法
を提供するものである。
【0020】本発明は、任意量の水分を含む検量ガスお
よびこれを希釈するキャリアーガスを測定装置に供給
し、所望の水分濃度を達成し、赤外線吸光度を測定し、
さらにこの工程を異なる水分濃度で複数回実施すれば、
容易に検量線を得ることができ、続いて測定対象ガスの
赤外線吸光度を測定し、前記検量線からそこに含まれる
微量水分量を求めることに一つの特徴を有している。
【0021】すなわち、本発明は原理的には、赤外線吸
光度により水分量を測定するものであり、水分子の吸収
波数領域である1400〜1900cm-1もしくは34
00〜3900cm-1のピークの面積または高さを透過
光強度として採用し、水分を全く含まないガスを対照と
して、サンプルガスをセル内に流しガス中の水分の赤外
線吸光度を測定すると、Lambert−Beerの法
則より以下の関係式が成り立つ。
【0022】
【数1】A=log10(I0/I)=kcb
【0023】(式中、Aは赤外線吸光度を表し、kは定
数を表し、cは水分濃度を表し、b:光路長を表し、I
はサンプルガスの透過光強度を表し、I0は水分を全く
含まないガスの透過光強度を表す)
【0024】従って、検量ガスを測定し赤外線吸光度A
と水分濃度cより検量線を作成しておけば、高純度ガス
中の水分を精度よく測定することができる。なお、本発
明では、標準ガスを測定し吸光度Aと水分濃度cより検
量線を作成する一連の作業を検量作業または単に検量と
いうことがある。
【0025】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明するが、本
発明は以下の説明により限定されるものではない。図1
は、本発明のガス中微量水分測定装置の一実施態様の概
略図である。図1の装置は、塩化水素ガス中の微量水分
の測定を想定している。図1において、1は測定対象ガ
ス入路で、例えば塩化水素ボンベもしくはガス製造ライ
ンに接続しガスを導入する。2は検量ガス入路で、例え
ば一定の水分濃度に設定された検量ガスボンベを接続す
る。検量ガスとしては、例えば窒素、ヘリウム、アルゴ
ン等が使用される。3は測定装置内をパージする乾燥不
活性ガス入路であり、この態様では乾燥不活性ガスはキ
ャリアーガスも兼ねており、例えば窒素ガスボンベもし
くは液体窒素配管を接続する。4は赤外線分光光度計1
0内およびセルボックス14内をパージする乾燥不活性
ガス入路で、例えば窒素ガスボンベもしくは液体窒素配
管を接続する。5は真空引き用ポンプ接続口、6および
7はキャリアーガスおよび検量ガスの供給流量を調節す
る手段で、例えばマスフローコントローラーを使用する
ことができる。8および9は水分除去フィルターで、例
えばモレキュラーシーブ充填フィルターや市販のピュリ
ファイヤーを使用することができる。
【0026】図2は、図1における本発明のガス中微量
水分測定装置の赤外線分光光度計10、セルボックス1
4およびセル15の内部を示し、4は乾燥不活性ガス入
路で、光源22を収納する光源ボックス12、ミラー2
3を収納するミラーボックス13およびセルボックス1
4内の水蒸気を除去するためのものである。セルボック
ス14には、ミラー25(a)、25(b)、集光レン
ズ26、検出器24が格納されている。15はセルで、
例えば光路長が変えられ、光路長が5m以上のものが好
ましい。セルの材質は、1400〜1900cm-1もし
くは3400〜3900cm-1のピークを検出するため
に、内壁を電解研磨したステンレス鋼、例えばSUS3
04、SUS316、SUS316L、SUS317L
等のものがよい。
【0027】図3はセル15の構造を説明するための図
であり、本体はステンレス製のフランジ構造で内壁を電
解研磨し、赤外線反射用ミラー16は金蒸着を施す。赤
外線透過窓板17は耐水性で赤外領域の光を透過する、
例えばKRS−5(臭化タリウム(TlBr)・ヨウ化
タリウム(TlI)混合結晶)を使用する。また、金属
製のフランジ構造をとり、O−リング18に耐熱性およ
び耐薬品性、耐酸性に優れたエラストマー、例えばカル
レッツ、ケムラッツを使用することで加熱したままガス
パージおよび真空引きを行ってもリークを生じずセル内
の乾燥ができる。図3のフランジ構造は、O−リングに
過剰の負荷がかからないように調製されており好ましい
形態である。
【0028】各部材および部材を接続する配管類の内壁
はガスの脱着が容易なように電解研磨を施したものを使
用し、配管、部材はヒーターにより加熱できるようにす
ることが好ましい。
【0029】次に本発明のガス中微量水分測定方法につ
いて説明する。本発明の測定方法は、上記のような装置
に適用すればとくに有用となる。本発明の測定方法は、
主に5つの工程を含むものである。
【0030】第1工程として、測定装置内部全体が乾燥
不活性ガスによりパージされる。まず、上記測定装置の
配管およびセルの内壁に付着している水分がパージによ
り除去される。乾燥不活性ガスは、装置の大きさにもよ
るが例えば乾燥窒素で1リットル/分以上の供給量でパ
ージされる。吸着水の除去をより確実にするにはパージ
前のベーキング(例えば、配管、部材を70℃以上で加
熱)並びにパージ後の真空引き(例えば、ターボ分子ポ
ンプで10-3torr以下まで)を実施することが好ま
しく、これらの操作は数回繰り返すことがより好まし
い。この場合、装置中のバルブとしては、例えば耐熱性
材質でできたダイヤフラムタイプのオールメタルバルブ
が望ましい。
【0031】一方、セル以外の赤外線の光路(赤外分光
光度計内およびセルボックス内)中に存在する%オーダ
ーの水蒸気を除去するため、乾燥不活性ガスによるパー
ジを施し、高純度ガス中の水分以外の水分はできる限り
検出されないようにバックグラウンドの低減を図るのが
よい。
【0032】測定中の赤外線分光光度計およびセルボッ
クス内の乾燥不活性ガスパージによる水蒸気除去におい
て、装置の大きさにもよるが光源ボックス12はパージ
ラインの出入口以外は密閉してあるため0.5リットル
/分で十分であるが、ミラーボックス13およびセルボ
ックス14は密閉していないため4リットル/分以上の
パージ流速を要するであろう。よって水蒸気除去の効率
化およびパージ用の乾燥不活性ガスの節約のためには、
パージラインの出入口以外は密閉した構造にすることが
望ましい。密閉構造でない場合、トータルで5リットル
/分以上の乾燥不活性ガスを流さないと、0.5v/v
ppmレベルの水分を精度よく測定することが困難とな
る。
【0033】なお、セルボックス系はその他の系と(材
質的に)異なりベーキングをすることができない場合が
多く、この場合はパージを中断すると経時的に水分含量
が増加してくるので継続的にパージを続けることが好ま
しい。
【0034】次に第2工程として、測定装置内部が特定
の水分濃度となるように、水分を含む検量ガスおよびキ
ャリアーガスが供給され、これが赤外線分光光度計に導
入され、赤外線吸光度が測定される。検量ガスおよびキ
ャリアーガスの供給流量の調整は、公知の装置、例えば
マスフローコントローラーを利用することができる。特
定量の水分を含む検量ガスは、キャリアーガスで希釈さ
れ、例えば所定濃度(0.5v/vppm,1v/vp
pm,1.5v/vppm,2v/vppmの4種濃度
など)とされ、一定流量(例えば0.1リットル/分〜
2リットル/分程度)でもってセル内に導入される。検
量ガスの希釈の度合いおよびこれによるトータルの水分
含量の設定は、測定対象ガスの種類や、そこに含まれる
想定される水分濃度により適宜決定することができる。
【0035】その後、赤外線吸光度を測定する。このと
き、水分子の吸収ピークとしては、1400〜1900
cm-1もしくは3400〜3900cm-1の波数領域の
ピークを利用できるが、例えば測定対象ガスが塩化水素
である場合などでは、測定対象ガスの赤外線吸光と重な
る可能性のない1400〜1900cm-1の波数領域の
最強ピークを採用するのが望ましい。
【0036】ここで水分ピークを感度よく検出するため
には、例えば0.5v/vppmの水分ピークをs/n
比5以上で検出するためには、5m以上、とくに6m以
上のセル内の光路長を採用するのが好ましい。さらに積
算回数を増やすことでs/n比の向上が期待でき、感度
の向上が図れる。
【0037】次に、第3工程として、得られた赤外線吸
光度の数値から、常法により赤外線吸光度の関数とし
て、検量ガスに含まれる水分の検量線を作成する。
【0038】第4工程は、測定対象ガスを測定装置に導
入する前段階として、この測定装置に残存する水分を、
乾燥不活性ガスによりパージして除去する工程である。
ここでのパージ、およびこれに伴う好ましい操作は上記
と同様である。
【0039】次に第5工程として、測定装置に測定対象
ガスを連続的に、例えば高純度ガスの製造ラインよりオ
ンラインで供給し、あるいは測定対象ガスを充填したボ
ンベから供給し、これを測定装置に導入し、赤外線吸光
度を測定し、前記第3工程により得られた検量線から、
測定対象ガスに含まれる微量水分を算出する。測定対象
ガス導入は、例えばマスフローコントローラーにより一
定流量で行うことができる。
【0040】例えば、測定対象ガス導入口に接続した塩
化水素ボンベからの塩化水素に含まれる水分を測定する
場合は、マスフローコントローラーにより、流量を一定
にしながら導入し測定するのが望ましい。
【0041】図4は、ある塩化水素ボンベ中の水分の測
定結果を示す図である。3400〜3900cm-1およ
び1400〜1900cm-1の波数領域に3ppm相当
の水分ピークが確認できた。なお、2300〜2400
cm-1に二酸化炭素のピークも検出されており、水分と
同様に予め検量ガスにより二酸化炭素の検量線を作成し
ておけば、水分と同時に二酸化炭素の濃度も測定するこ
とができる。
【0042】以上の本発明の実施例から分かるように、
従来法の鏡面冷却式水分計(露点計)では測定困難であ
った高純度ガス中のサブppmオーダーの水分濃度が精
度よく測定できる。また、測定者によるデータのバラツ
キも生じること無く測定が可能となる。さらに、測定対
象ガス中の水分だけではなく、同じ手順で検量線を作成
しておけば、他の不純分ガス、例えば二酸化炭素、一酸
化炭素、メタン等も同時分析が可能である。なお、測定
対象ガスは、塩化水素以外のものであってもよいことは
言うまでもなく、例えば臭化水素であることもできる。
【0043】
【発明の効果】本発明により、従来測定が困難であった
高純度ガス中の微量水分濃度の測定がリーズナブルな装
置で精度よく、また測定者によるバラツキもなく測定す
ることができる。また、場合によっては水分以外の不純
分ガスの測定も可能となる。従って高純度ガス中の微量
水分並びに他の不純分ガスを十分管理することが可能と
なり、より品質の高い高純度ガスの製造を可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のガス中微量水分測定装置の一実施態様
の概略図である。
【図2】図1における本発明のガス中微量水分測定装置
の赤外線分光光度計、セルボックスおよびセルの内部を
示す概略図である。
【図3】セルの構造を説明するための図である。
【図4】ある塩化水素ボンベ中の水分の測定結果を示す
図である。
【図5】鏡面冷却式水分計を説明するための図である。
【符号の説明】
1 測定対象ガス入路 2 検量ガス入路 3,4 乾燥不活性ガス入路 5 真空引き用ポンプ接続口 6,7 マスフローコントローラー 8,9 水分除去フィルター 10 赤外線分光光度計 12 光源ボックス 13 ミラーボックス 14 セルボックス 15 セル 16 赤外線反射ミラー 17 赤外線透過窓板 18 O−リング
フロントページの続き (72)発明者 斉藤 哲美 東京都荒川区東尾久7丁目2番35号 旭電 化工業株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 赤外線分光光度計を使用して、測定対象
    ガスに含まれる微量水分を測定するためのガス中微量水
    分測定装置において、前記測定装置は:前記測定装置に
    任意量の水分を含む検量ガスを供給する手段;前記測定
    装置に前記検量ガス中の水分濃度を希釈するキャリアー
    ガスを供給する手段;前記検量ガスの供給流量を調節す
    る手段;前記キャリアーガスの供給流量を調節する手
    段;前記測定装置内部全体を乾燥不活性ガスによりパー
    ジする手段;前記測定装置に測定対象ガスを供給する手
    段;および赤外線吸光度が測定可能な赤外線分光光度
    計;を備えたことを特徴とするガス中微量水分測定装
    置。
  2. 【請求項2】 測定装置内部全体を乾燥不活性ガスによ
    りパージする手段が、キャリアーガスを供給する手段で
    代用される請求項1に記載のガス中微量水分測定装置。
  3. 【請求項3】 赤外線分光光度計のセル内の光路長が5
    m以上である請求項1または2に記載のガス中微量水分
    測定装置。
  4. 【請求項4】 測定装置の所望の場所が加熱され、測定
    装置内に残存する水分が除去されるような手段がさらに
    設けられている請求項1ないし3のいずれか1項に記載
    のガス中微量水分測定装置。
  5. 【請求項5】 測定対象ガスが塩化水素ガスである請求
    項1ないし4のいずれか1項に記載のガス中微量水分測
    定装置。
  6. 【請求項6】 水分子の吸収波数領域の1400〜19
    00cm-1もしくは3400〜3900cm-1を採用し
    て赤外線吸光度を分析する請求項1ないし5のいずれか
    1項に記載のガス中微量水分測定装置。
  7. 【請求項7】 請求項1に記載の測定装置を使用して、
    測定対象ガスに含まれる微量水分を測定するためのガス
    中微量水分測定方法において、前記測定方法は:前記測
    定装置内部全体を乾燥不活性ガスによりパージする第1
    工程;前記測定装置内部が特定の水分濃度となるよう
    に、水分を含む検量ガスおよびキャリアーガスを供給
    し、これを赤外線分光光度計に導入し、赤外線吸光度を
    測定する第2工程;前記第2工程により得られた結果か
    ら、赤外線吸光度の関数として、検量ガスに含まれる水
    分の検量線を作成する第3工程;前記第2工程により前
    記測定装置に残存する水分を、乾燥不活性ガスによりパ
    ージして除去する第4工程;および前記測定装置に測定
    対象ガスを供給し、これを赤外線分光光度計に導入し、
    赤外線吸光度を測定し、前記第3工程により得られた検
    量線から、前記測定対象ガスに含まれる微量水分を算出
    する第5工程;を包含することを特徴とするガス中微量
    水分測定方法。
  8. 【請求項8】 第1工程および第4工程のパージ前に、
    測定装置の所望の場所の加熱工程および減圧工程がさら
    に含まれる請求項7に記載のガス中微量水分測定方法。
JP14037196A 1996-06-03 1996-06-03 ガス中微量水分測定装置およびガス中微量水分測定方法 Pending JPH09325114A (ja)

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JP14037196A Pending JPH09325114A (ja) 1996-06-03 1996-06-03 ガス中微量水分測定装置およびガス中微量水分測定方法

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