JPH09324789A - 真空ポンプ - Google Patents

真空ポンプ

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JPH09324789A
JPH09324789A JP8143005A JP14300596A JPH09324789A JP H09324789 A JPH09324789 A JP H09324789A JP 8143005 A JP8143005 A JP 8143005A JP 14300596 A JP14300596 A JP 14300596A JP H09324789 A JPH09324789 A JP H09324789A
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JP
Japan
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gas passage
casing
vacuum pump
heating element
gas
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Withdrawn
Application number
JP8143005A
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English (en)
Inventor
Masao Ono
正雄 大野
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Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
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Publication date
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Publication of JPH09324789A publication Critical patent/JPH09324789A/ja
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04DNON-POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
    • F04D19/00Axial-flow pumps
    • F04D19/02Multi-stage pumps
    • F04D19/04Multi-stage pumps specially adapted to the production of a high vacuum, e.g. molecular pumps
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04DNON-POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
    • F04D29/00Details, component parts, or accessories
    • F04D29/58Cooling; Heating; Diminishing heat transfer
    • F04D29/582Cooling; Heating; Diminishing heat transfer specially adapted for elastic fluid pumps
    • F04D29/584Cooling; Heating; Diminishing heat transfer specially adapted for elastic fluid pumps cooling or heating the machine
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F05INDEXING SCHEMES RELATING TO ENGINES OR PUMPS IN VARIOUS SUBCLASSES OF CLASSES F01-F04
    • F05DINDEXING SCHEME FOR ASPECTS RELATING TO NON-POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES OR ENGINES, GAS-TURBINES OR JET-PROPULSION PLANTS
    • F05D2260/00Function
    • F05D2260/60Fluid transfer
    • F05D2260/607Preventing clogging or obstruction of flow paths by dirt, dust, or foreign particles

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
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  • General Engineering & Computer Science (AREA)
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  • Thermal Sciences (AREA)
  • Non-Positive Displacement Air Blowers (AREA)
  • Surface Heating Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 半導体装置製造時のエッチング工程に用いら
れるターボ分子ポンプにおいて、エッチングに伴って生
成される反応生成物のガス分子を排気する際に、その反
応生成物のポンプ内での堆積を効率よく防止できるよう
にする。 【解決手段】 ケーシング(3)内の吸気口(1)から
排気口(2)に至る気体通路の低真空側であるねじ溝
(22),(22),…、環状路(23)、連通路(2
4)及び排気口(2)の各壁面に、4フッ化エチレン樹
脂と導電性カーボンとの複合物がシート状に成形されて
なる面状発熱体(6)を積層する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば半導体装置
製造時のエッチング工程でガスと反応して生成された反
応生成物の蒸気を排気する際に用いられるターボ分子ポ
ンプ等の真空ポンプに関し、特に上記反応生成物が真空
ポンプ内の気体通路に付着して堆積するのを防止する対
策に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば特開平4−164187号公報や
特開平4−164188号公報等で知られているよう
に、ターボ分子ポンプは、超高真空排気が可能であるこ
とから、半導体装置製造時のエッチング工程において、
例えばアルミニウムの金属膜を真空雰囲気で塩素系ガス
によりエッチングするときに、その反応生成物としての
塩化アルミニウム(AlCl3 )のガス分子を排気する
際に用いられる。
【0003】ところで、上記塩化アルミニウムのよう
に、反応生成物が、常温でかつ大気圧であるときに固体
であるものの場合には、その反応生成物がターボ分子ポ
ンプ内の気体通路に付着して堆積し易く、このことで、
排気性能が短時間のうちに低下し、ときにはポンプ自体
がロックするという難点がある。
【0004】そこで、従来では、上記各公報にも記載さ
れているように、ポンプ本体の底部外壁面にシーズヒー
タを配置し、このヒータでポンプ本体を加熱すること
で、上記反応生成物が冷却固化するのを防止できるよう
にしている。また、別の対策としては、ポンプの駆動部
に使用されている電動モータを利用し、ポンプが稼動さ
れていないときにそのコイルに通電してジュール熱を発
生させることでポンプ本体を加熱するようにすることも
知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、外部に
配置したヒータでポンプ本体を加熱するものでは、その
加熱温度をかなり上げなければならないことから、加熱
効率が低いという問題がある。
【0006】一方、電動モータを利用するものでは、ポ
ンプの稼動中には加熱できないという問題がある。ま
た、電動モータの配置箇所が必ずしも気体通路に近接し
ている訳ではないために、加熱効率についてもよいとは
いい難いという問題がある。
【0007】本発明は斯かる諸点に鑑みてなされたもの
であり、その目的は、半導体装置製造時のエッチング工
程に用いられるターボ分子ポンプ等の真空ポンプにおい
て、加熱手段の配置を工夫することで、排気される気体
を効率よく加熱してその反応生成物の堆積を効率よく防
止できるようにすることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明では、反応生成物が堆積する気体通路を直
接に加熱することで、その気体通路に沿って移送される
反応生成物のガス分子を効率よく加熱できるようにし
た。
【0009】具体的には、請求項1の発明では、図1に
示すように、吸気口(1)及び排気口(2)を有するケ
ーシング(3)と、このケーシング(3)内に回転可能
に設けられた回転軸(4)と、この回転軸(4)に回転
一体に設けられたポンプロータ(5)とを備えた真空ポ
ンプが前提である。
【0010】そして、上記ケーシング(3)内の吸気口
(1)から排気口(2)に至る気体通路に、該気体通路
を加熱する加熱手段(6)が設けられているものとす
る。
【0011】上記の構成において、真空ポンプの回転軸
(4)が回転駆動されるのに伴い、吸気口(1)からケ
ーシング(3)内に吸い込まれた低圧でかつ高温である
気体は、気体通路を経由して排気口(2)に達し、この
排気口(2)から外部に排気される。その際に、上記気
体が気体通路を移送されるのに応じて、その圧力は大気
圧に向かって徐々に昇圧するとともに、その温度は常温
に向かって徐々に降温し、これらのことで、気体は凝縮
固化して気体通路の壁面に付着堆積しようとする。この
とき、上記気体は、気体通路においてポンプ本体を介さ
ずに直接に加熱手段(6)により加熱されることで、そ
の凝縮固化が防止される。よって、上記加熱手段(6)
による気体の加熱は、ポンプ本体の外部から加熱しよう
とする従来の場合よりも効率よく行える。また、ポンプ
の駆動源として電動モータを内蔵している場合には、ポ
ンプが稼動中であっても気体の加熱は行える。
【0012】請求項2の発明では、上記請求項1の発明
において、加熱手段(6)を、気体通路の低真空側(図
1に示す例では、ねじ溝(22),(22),…、環状
路(23)、連通路(24)及び排気口(2))に配置
するようにする。
【0013】上記の構成において、真空ポンプのケーシ
ング(3)内の気体通路を気体が移送される際に、その
気体は、気体通路の吸気口(1)側よりも排気口(2)
側での方が大気圧に近くかつ常温に近い。したがって、
上記気体は、気体通路の排気口(2)側において堆積し
易い。このとき、上記気体は、加熱手段(6)により気
体通路の排気口(2)側で加熱されるので、より効率よ
く気体の堆積防止は行われる。
【0014】請求項3の発明では、上記請求項1又は2
の発明において、加熱手段(6)を、図4に示すよう
に、非導電性材料と導電性材料との複合物がシート状に
成形されてなる面状発熱体とする。そして、上記面状発
熱体(6)は、電気絶縁層(6a)を介して気体通路の
壁面に積層されているものとする。
【0015】上記の構成において、面状発熱体(6)
は、気体通路の壁面に積層された状態で配置されている
ので、例えば加熱手段としてシーズヒータを用いる場合
よりも気体通路に適正に配置される。その際に、上記面
状発熱体(6)は、電気絶縁層(6a)を介して積層さ
れているので、ケーシング(3)が非導電性材料である
と否とに拘らず、適正な加熱動作が行われる。また、面
状発熱体(6)は、その面内において略均等に発熱する
ので、例えば2枚の耐熱テープの間にニクロム線が配置
されてなるフィルムヒータを用いる場合よりも気体は均
等に加熱される。尚、上記面状発熱体(6)は、既に面
状に形成されたものを接着剤や接着テープ等により壁面
に貼着するようにしてもよいし、壁面に積層された状態
となるように該壁面上においてコーティング等により形
成するようにしてもよい。
【0016】請求項4の発明では、上記請求項3の発明
において、面状発熱体(6)は、4フッ化エチレン樹脂
(ポリフロン(登録商標))と、導電性カーボンとの複
合物により構成されているものとする。
【0017】上記の構成において、4フッ化エチレン樹
脂と導電性カーボンとの複合物により構成されてなる面
状発熱体(6)は、本出願人の製造品「フロロトロン
(登録商標)シート」であって、標準仕様品の厚さは
0.11mmと極めて薄いので、気体通路の壁面に積層
された状態で該気体通路における気体の通過に支障は生
じない。また、上記「フロロトロン(登録商標)シー
ト」は、フィルムヒータに比べてフレキシビリティに優
れているので、予め面状に形成されたものを用いる場合
には、壁面に適正にかつ容易に貼着できる。
【0018】請求項5の発明では、上記請求項3又は4
の発明において、電気絶縁層(6a)は、電気絶縁性を
有するフッ素樹脂により構成されているものとする。
【0019】上記の構成において、気体通路の壁面と面
状発熱体(6)との間に介在する電気絶縁層(6a)
は、電気絶縁性を有するフッ素樹脂により構成されてい
るので、請求項3及び4の発明での作用は具体的にかつ
適正に営まれる。
【0020】請求項6の発明では、上記請求項3〜5の
発明において、面状発熱体(6)の気体通路空間側の表
面に、フッ素樹脂をコーティングしてなる耐腐蝕層(6
b)が設けられているものとする。
【0021】上記の構成において、面状発熱体(6)の
気体通路空間側の表面には、フッ素樹脂をコーティング
してなる耐腐蝕層(6b)が設けられているので、この
耐腐蝕層(6b)により気体通路における耐腐蝕性は向
上する。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。図1は、本発明の実施形態に係る真
空ポンプとしてのターボ分子ポンプの全体構成を示して
いる。このターボ分子ポンプは、半導体装置製造時のド
ライエッチング工程において、その基板表面に形成され
ているアルミニウムの金属膜を真空雰囲気で塩素系ガス
を用いてエッチングする際に、その反応生成物である塩
化アルミニウム(AlCl3 )のガス分子を排気するた
めに用いられる。
【0023】上記ターボ分子ポンプは、吸気口(1)及
び排気口(2)を有するケーシング(3)と、このケー
シング(3)内に回転可能に設けられかつ上下方向に延
びるように配置された回転軸(4)と、この回転軸
(4)に回転一体に設けられたポンプロータ(5)とを
備えている。このターボ分子ポンプは、上記回転軸
(4)を回転駆動する電動モータ(7)を内蔵してい
る。
【0024】上記ケーシング(3)は、上下方向に延び
かつ上下両端が開口された略円筒状の内部ケーシング
(3a)と、この内部ケーシング(3a)の下端開口縁
に外向きフランジ状に一体に設けられた排気口ケーシン
グ(3b)と、この排気口ケーシング(3b)の下面に
内部ケーシング(3a)の下端開口を覆うように設けら
れた底部ケーシング(3c)と、上記排気口ケーシング
(3b)上に上下に重なるように設けられた円筒状の下
部ポンプケーシング(3d)及び上部ポンプケーシング
(3e)と、この上部ポンプケーシング(3e)の上端
開口縁に設けられた吸気口ケーシング(3f)とからな
っている。そして、上記吸気口(1)は吸気口ケーシン
グ(3f)により形成されている一方、排気口(2)
は、排気口ケーシング(3b)に側方(図1の左方)に
向かって開口した状態に形成されている。
【0025】上記排気口ケーシング(3b)と底部ケー
シング(3c)との間には、回転軸(4)をスラスト方
向(図1の上下方向)において回転可能に支持するスラ
スト磁気軸受(11)が配置されている。この磁気軸受
(11)は、回転軸(4)の下端部に同心状にかつ回転
一体に設けられた磁性体からなるディスク(11a)
と、このディスク(11a)の上下に近接配置された電
磁石(11b),(11b)とからなっている。一方、
内部ケーシング(3a)内の上下2箇所には、各々、回
転軸(4)をラジアル方向において回転可能に支持する
ラジアル磁気軸受(12)が配置されている。各ラジア
ル磁気軸受(12)は、回転軸(4)に回転一体に外嵌
合された磁性体からなる円筒部(12a)と、この円筒
部(12a)の外周側に近接配置された電磁石(12
b)とからなっている。そして、これら両ラジアル磁気
軸受(12),(12)間に上記電動モータ(7)は配
置されている。この電動モータ(7)は、回転軸(4)
に回転一体に外嵌合されたモータロータ(7a)と、こ
のモータロータ(7a)の外周側に配置されたモータス
テータ(7b)とからなっている。
【0026】上記回転軸(4)の下端部下方には、該回
転軸(4)のスラスト方向の位置を検出するスラスト位
置センサ(13)と、回転軸(4)の回転速度を検出す
る回転センサ(14)とが設けられている。具体的に
は、上記回転軸(2)の下端部にはアキシャルターゲッ
ト(15)が回転一体に設けられている一方、底部ケー
シング(3c)の回転軸(4)の軸心に対向する位置に
上記位置センサ(13)が、また軸心から偏心した位置
に上記回転センサ(14)がそれぞれ配置されている。
そして、上記アキシャルターゲット(15)の底面は回
転軸(4)の軸心と直交する平面とされており、この底
面とのギャップをスラスト位置センサ(13)により検
出するようになっている。また、アキシャルターゲット
(15)の底面における周縁部の互いに180°だけず
れた2箇所の位置には、回転速度検出用の凹部(15
a)がそれぞれ設けられており、これら凹部(15
a),(15a)が回転センサ(14)上を通過する回
数に基づいて回転軸(4)の回転速度を検出するように
なっている。
【0027】上記スラスト磁気軸受(11)と、下側の
ラジアル磁気軸受(12)との間には、回転軸(4)の
下端側のラジアル方向の位置を検出するラジアル位置セ
ンサ(16)が配置されている。また、上側のラジアル
磁気軸受(12)の上方には、回転軸(4)の上端側の
ラジアル方向の位置を検出するラジアル位置センサ(1
6)が配置されている。さらに、上記スラスト磁気軸受
(11)と、下側のラジアル位置センサ(16)との
間、及び電動モータ(7)と上側のラジアル磁気軸受
(12)との間には、各々、回転軸(4)の回転異常時
に該回転軸(4)を保護する軸受(17)が配置されて
いる。
【0028】上記ポンプロータ(5)は、下端が開口さ
れた有底筒状をなしていて、上記回転軸(4)の上端部
にボルト(18),(18),…により回転一体に連結
されている。その外周側の上半部には、各々、半径方向
外方に向かって延びるように設けられた複数の動翼(1
9),(19),…が軸心方向に多段に配置されてい
る。一方、これら動翼(19),(19),…に対向し
て、上部ポンプケーシング(3e)の内周側には、各
々、半径方向内方に向かって延びるように設けられた複
数の静翼(20),(20),…が同じく軸心方向に多
段にかつ動翼(19),(19),…と交互に位置する
ように配置されている。また、上下に隣接する静翼(2
0),(20)間にはスペーサ(21)がそれぞれ介装
されている。そして、これら動翼(19),(19),
…及び静翼(20),(20),…により、ターボポン
プが構成されている。
【0029】また、上記ポンプロータ(5)の外周面下
半部は円筒面とされている。一方、この円筒面に対向す
る上記下部ポンプケーシング(3d)の内周には、図2
に拡大して示すように、複数条のねじ溝(22),(2
2),…が設けられている。そして、これら円筒面及び
ねじ溝(22),(22),…により、ねじポンプが構
成されている。
【0030】上記内部ケーシング(3a)、排気口ケー
シング(3b)及び下部ポンプケーシング(3d)間に
は、円環状の環状路(23)が回転軸(4)の周りを巡
るように形成されている。この環状路(23)は、排気
口ケーシング(3b)に設けられた連通路(24)によ
り上記排気口(2)に連通している。尚、図1におい
て、(25)は、上記各磁気軸受(11),(12)の
電磁石(11b),(12b)、電動モータ(7)及び
各センサ(13),(14),(16)等と、図外の給
電装置及び制御装置とを電気的に接続するためのコネク
タである。
【0031】そして、本実施形態では、上記ケーシング
(3)内の吸気口(1)から排気口(2)に至る気体通
路の低真空側(排気口(2)側)に、該気体通路を加熱
する加熱手段としての面状発熱体(6)が配置されてい
る。具体的には、上記面状発熱体(6)は、予め面状に
形成されてなるものであって、図2に示すように、ねじ
ポンプの各ねじ溝(22)の壁面と、図3に示すよう
に、環状路(23)の壁面と、連通路(24)の壁面
と、排気口(2)の壁面とにそれぞれ接着剤等により積
層状態に貼着されている。
【0032】上記面状発熱体(6)には、本出願人の製
造品「フロロトロン(登録商標)シート」が用いられて
いる。このシートは、図4に拡大して概略的に示すよう
に、電気絶縁性を有する非導電性材料しての4フッ化エ
チレン樹脂(ポリフロン(登録商標))と、導電性材料
としての導電性カーボンとの複合物が予めシート状に成
形(標準仕様厚さは、例えば0.11mm)されてなる
ものである。
【0033】また、上記面状発熱体(6)は、電気絶縁
性を有するフッ素樹脂からなる電気絶縁層(6a)を介
して気体通路の壁面に積層されている。さらに、面状発
熱体(6)の気体通路空間側の表面には、フッ素樹脂を
コーティングしてなる耐腐蝕層(6b)が設けられてい
る。
【0034】ここで、上記ターボ分子ポンプの作動につ
いて説明する。電動モータ(7)により回転軸(4)が
回転駆動されるのに伴い、吸気口(1)からケーシング
(3)内に吸い込まれた低圧でかつ高温である塩化アル
ミニウムのガス分子は、気体通路を経由して排気口
(2)に達し、この排気口(2)から外部に排気され
る。その際に、上記ガス分子は、気体通路を移送される
のに応じて、その圧力が大気圧に向かって徐々に昇圧す
るとともに、その温度が常温に向かって徐々に降温し、
このことで凝縮固化しようとする。尚、塩化アルミニウ
ムの場合では、蒸気圧が1Paのときに温度が40℃に
降温すると固化を開始する。このとき、上記ガス分子
は、気体通路においてポンプ本体を介さずに直接に面状
発熱体(6)により所定温度(40℃以上)に加熱され
ることで、その凝縮固化が防止される。
【0035】したがって、本実施形態によれば、半導体
装置製造時のエッチング工程に用いられるターボ分子ポ
ンプにおいて、その気体通路に面状発熱体(6)を配置
するようにしたので、エッチングの際に発生した反応生
成物としての塩化アルミニウムのガス分子を効率よく加
熱してその気体通路内での堆積を効率よく防止すること
ができる。
【0036】その際に、上記面状発熱体(6)を、凝縮
固化して堆積し易い箇所である気体通路の低真空側に配
置するようにしたので、塩化アルミニウムのガス分子の
加熱を、より効率よく行うことができる。
【0037】そして、加熱手段として面状発熱体(6)
を用い、その面状発熱体(6)を気体通路の壁面に積層
するようにしたので、シーズヒータを用いる場合よりも
気体通路に適正な状態に容易に配置することができる。
また、面状発熱体(6)は、その面内において略均等に
発熱するので、フィルムヒータを用いる場合よりも反応
生成物を均等に加熱することができる。また、その面状
発熱体(6)に、フィルムヒータよりもフレキシビリテ
ィに優れた「フロロトロン(登録商標)シート」を用い
たので、気体通路の壁面に適正にかつ容易に貼着するこ
とができる。さらに、面状発熱体(6)の表面に耐腐蝕
層(6b)がコーティングされているので、気体通路に
おける耐腐蝕性を向上させることもできる。
【0038】尚、上記実施形態では、面状発熱体(6)
を下部ケーシング(3d)のねじ溝(22),(2
2),…と、環状路(23)と、連通孔(24)と、排
気口(2)とに全面的に配置するようにしているが、そ
の配置箇所は特に限定されるものではなく、例えば、反
応生成物の堆積し易い箇所であることや、反応生成物を
加熱し易い箇所、ポンプの機能を大きく損なうことのな
い箇所等を考慮して適宜設定することができる。
【0039】また、上記実施形態では、面状発熱体
(6)として、予め面状に形成されてなるものを用いる
ようにしているが、気体通路の壁面に積層された状態と
なるように該壁面上においてコーティング等により形成
するようにしてもよい。
【0040】また、上記実施形態では、面状発熱体
(6)の貼着面側に、電気絶縁性を有するフッ素樹脂製
の電気絶縁層(6a)を設けているが、電気絶縁層(6
a)の材料はこれに限定されるものではない。尚、面状
発熱体(6)の加熱動作に支障が生じなければ、電気絶
縁層(6a)を省略することもできる。
【0041】また、上記実施形態では、面状発熱体
(6)の気体通路空間側の表面に、フッ素樹脂をコーテ
ィングしてなる耐腐蝕層(6b)を設けているが、耐腐
蝕層(6b)の材料は、排気する気体の種類等に応じて
適宜設定することができる。したがって、特に耐腐蝕性
を考慮する必要のない場合には、耐腐蝕層(6b)を省
略してもよい。
【0042】また、上記実施形態では、加熱手段として
面状発熱体(6)を用いているが、気体通路において十
分な加熱性能を有しかつ気体の通過に支障を生じさせな
いものであれば、フィルムヒータやシーズヒータ等、そ
の他の加熱手段を用いてもよい。
【0043】また、上記実施形態では、駆動手段として
の電動モータ(7)を内蔵するようにしているが、駆動
手段はポンプと別体であってもよい。
【0044】さらに、上記実施形態では、半導体装置製
造時のエッチング工程における反応生成物としての塩化
アルミニウムのガス分子を排気するターボ分子ポンプの
場合について述べているが、本発明は、その他の気体を
排気する場合にも、また、その他の超高真空ポンプの場
合にも適用することができる。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よれば、吸気口及び排気口を有するケーシングと、該ケ
ーシング内に回転可能に設けられた回転軸と、該回転軸
に回転一体に設けられたポンプロータとを備えた真空ポ
ンプにおいて、上記ケーシング内の気体通路に加熱手段
を配置するようにしたので、従来の場合よりも効率よ
く、またポンプの稼動中においても気体を加熱してその
堆積を防止することができる。この結果、半導体装置製
造時のエッチング工程において発生する塩化アルミニウ
ム等の反応生成物のガス分子を排気する際に、その反応
生成物がポンプ内に堆積するのを効率よく防止すること
ができる。
【0046】請求項2の発明によれば、上記加熱手段
を、気体通路の低真空側に配置するようにしたので、よ
り効率よく気体の堆積防止を行うことができる。
【0047】請求項3の発明によれば、上記加熱手段
を、非導電性材料と導電性材料との複合物がシート状に
成形されてなる面状発熱体で構成し、電気絶縁層を介し
て気体通路の壁面に積層するようにしたので、気体通路
に適正な状態に容易に配置することができるとともに、
適正な加熱動作による効率のよい加熱作用を行わせるこ
とができる。
【0048】請求項4の発明によれば、上記面状発熱体
を、4フッ化エチレン樹脂と導電性カーボンとの複合物
により構成されているものとしたので、気体通路壁面へ
の配置をさらに容易でかつ適正なものとすることができ
る。
【0049】請求項5の発明によれば、上記電気絶縁層
を、電気絶縁性を有するフッ素樹脂により構成するよう
にしたので、上記請求項3の発明による効果を具体的に
かつ適正に得ることができる。
【0050】請求項6の発明によれば、上記面状発熱体
の気体通路空間側の表面に、フッ素樹脂をコーティング
してなる耐腐蝕層を設けるようにしたので、気体通路に
おける耐腐蝕性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るターボ分子ポンプの全
体構成を示す縱断面図である。
【図2】下部ケーシングのねじ溝を拡大して示す図1の
II−II線断面図である。
【図3】環状路の一部を拡大して示す図1のIII −III
線断面図である。
【図4】気体通路壁面上に面状発熱体が積層された状態
を拡大して概略的に示す断面図である。
【符号の説明】
(1) 吸気口 (2) 排気口 (3) ケーシング (4) 回転軸 (5) ポンプロータ (6) 面状発熱体(加熱手段) (6a) 電気絶縁層 (6b) 耐腐蝕層 (22) ねじ溝(気体通路) (23) 環状路(気体通路) (24) 連通路(気体通路)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吸気口(1)及び排気口(2)を有する
    ケーシング(3)と、 上記ケーシング(3)内に回転可能に設けられた回転軸
    (4)と、 上記回転軸(4)に回転一体に設けられたポンプロータ
    (5)とを備えた真空ポンプにおいて、 上記ケーシング(3)内の吸気口(1)から排気口
    (2)に至る気体通路に、該気体通路を加熱する加熱手
    段(6)が設けられていることを特徴とする真空ポン
    プ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の真空ポンプにおいて、 加熱手段(6)は、気体通路の低真空側に配置されてい
    ることを特徴とする真空ポンプ。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の真空ポンプにおい
    て、 加熱手段(6)は、非導電性材料と導電性材料との複合
    物がシート状に成形されてなる面状発熱体であり、 上記面状発熱体(6)は、電気絶縁層(6a)を介して
    気体通路の壁面に積層されていることを特徴とする真空
    ポンプ。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の真空ポンプにおいて、 面状発熱体(6)は、4フッ化エチレン樹脂と導電性カ
    ーボンとの複合物により構成されていることを特徴とす
    る真空ポンプ。
  5. 【請求項5】 請求項3又は4記載の真空ポンプにおい
    て、 電気絶縁層(6a)は、電気絶縁性を有するフッ素樹脂
    により構成されていることを特徴とする真空ポンプ。
  6. 【請求項6】 請求項3,4又は5記載の真空ポンプに
    おいて、 面状発熱体(6)の気体通路空間側の表面に、フッ素樹
    脂をコーティングしてなる耐腐蝕層(6b)が設けられ
    ていることを特徴とする真空ポンプ。
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