JP2005325792A - ターボ分子ポンプ - Google Patents
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Abstract
【課題】 ターボ分子ポンプのロータ表面からの熱放射を大きくしてロータの温度上昇を防ぐと共に、ロータ表面からのガスの放出を制限することができて、翼の表面に排気ガスの生成物の付着することが少なくなるようなターボ分子ポンプ提供する。
【解決手段】 ポンプ筐体2内に多数の静翼10aを有する静翼段10bと多数の動翼5aを有する動翼段5bとを交互に配置したターボ分子ポンプ1において、排気口4に近い側の複数の静翼段10b及び動翼段5bの各静翼10a及び動翼5aの表面にフッ素樹脂のコーティングを施工し、その他の段部の静翼10a及び動翼10bは金属表面を有するままとした。
【選択図】 図1
【解決手段】 ポンプ筐体2内に多数の静翼10aを有する静翼段10bと多数の動翼5aを有する動翼段5bとを交互に配置したターボ分子ポンプ1において、排気口4に近い側の複数の静翼段10b及び動翼段5bの各静翼10a及び動翼5aの表面にフッ素樹脂のコーティングを施工し、その他の段部の静翼10a及び動翼10bは金属表面を有するままとした。
【選択図】 図1
Description
本発明は半導体製造工業その他において中真空から超高真空にわたる圧力範囲で使用されるターボ分子ポンプに関する。
ターボ分子ポンプのロータの表面からの熱放射を大きくしてロータの温度上昇を防ぐと共に、ロータ表面からのガス放出を生じないようにして超高真空を得ることを目的としたターボ分子ポンプとして、一端部に吸気口を有するとともに他端部に排気口を有するケーシングと、同ケーシング内に回転可能に支持されロータ翼を多段状に有するロータと、同ロータのロータ翼相互間に微小隙間をあけて嵌入し上記ケーシング内壁に固定されたステータ翼を多段状に有するステータと、上記ロータを回転駆動すべく同ロータと同軸的に設けられたモータとをそなえたターボ分子ポンプにおいて、上記のロータ翼およびステータ翼が上記排気口に近い段部で共にセラミック表面を有し、それ以外の段部ではすべて金属表面を有していることを特徴とするターボ分子ポンプが知れらている(特許文献1参照。)。
特許第2527398号公報
前記ターボ分子ポンプによれば、排気口に近い段部のロータ翼およびステータ翼をセラミック表面に形成し、このセラミック表面の形成を、アルミニウム合金製のロータ翼およびステータ翼の表面にSiO2系またはAl2O3系のセラミックコーティングにより実施しており、このように母材が金属でセラミックコーティングが多孔質であるので表面に排気ガスの生成物が付着し易いという問題点があった。
本発明はこのような問題点を解消し、生成物の付着も防止できて超高真空が得られるターボ分子ポンプを提供することを目的とする。
この目的を達成すべく本発明は、一端部に吸気口を他端部に排気口を有するポンプ筐体内に、多数の静翼を多段に有するステータを設けると共に、該ステータ内に、これら各静翼段間に介入する多数の動翼を有する動翼段を設けたターボ分子ポンプにおいて、前記排気側の段部の前記静翼と前記動翼がフッ素樹脂の表面を有し、その他の段部の前記静翼と動翼が金属表面を有していることを特徴とする。
本発明によれば、動翼及び静翼の一部がフッ素樹脂の表面を有するようにしたので、ロータ表面からの熱放射を大きくしてロータの温度上昇を防ぐと共にロータ表面からのガス放出を減じて超高真空を得ることができ、更に滑らかな表面を有して排気ガスの生成物の付着しないターボ分子ポンプを提供できる効果を有する。
本発明の最良の実施の形態である実施例を以下に説明する。
本発明の実施例1を図面に従って説明する。
図1は本実施例のターボ分子ポンプ1の縦断面図であり、ポンプ筐体2の1端部に吸気口3を有すると共に他端部に排気口4を有している。
5はロータで、該ロータ5は略有蓋円筒状に形成され、その外周部には多数の動翼5aを放射状に配置した動翼段5bが多段に形成されている。
6は回転軸で、該回転軸6はロータ5の中心部を挿通すると共に該ロータ5に固定されている。
7、8は磁気軸受で、前記回転軸6はこれら磁気軸受7、8により浮上状態で支持されている。
9は前記回転軸6を回転駆動するモータである。
10aは静翼で、多数の静翼10aを放射状に配置して静翼段10bが形成され、多段に配置された静翼段10b、10b、…がステータ10を形成すると共に、これら静翼段10b、10bの間に前記動翼段5bが介入している。
11は固定リングで、円環状の複数の固定リング11が前記ポンプ筐体1の内壁部に係合固定されていると共に、各固定リング11間に前記静翼段10bの外周部を挟持して、各静翼段10bを固定している。
図1において、Aはターボ分子ポンプ1にテフロン(登録商標)等のフッ素樹脂によるコーティングを行なった範囲を示し、このAの範囲にある動翼5a、静翼10a及び固定リング11の表面にテフロン(登録商標)コーティングを行なうと共に表面を滑らかに形成している。
このAの範囲は、前記動翼段5b及び静翼段10bの排気出口4に近い側で、それぞれ全段数の20%乃至50%である。
図2は前記動翼段5b及び静翼段10bの円周断面の展開図を示す。
又、矢印Xは動翼段5bの回転方向を示す。
尚、前記のロータ5、動翼段5b及び静翼段10bは、いずれもアルミ合金製である。
次に本実施例1の作動及び効果について説明する。
本実施例のターボ分子ポンプ1は、従来の磁気軸受方式のターボ分子ポンプと同様の磁気軸受7、8及びモータ9を備えており、これらの渦電流損失に伴う発熱により、ロータ5が高温になるおそれがあった。
しかし、ロータ5及びステータ10の一部を、アルミ合金よりも熱放射率の高いフッ素樹脂でコーティングしたため、前記ロータ10の過熱を防ぐことができる。
又、フッ素樹脂でコーティングした部分は、真空中でのガス放出量が母材のアルミ合金部分よりも増加するが、このフッ素樹脂でコーティングした動翼段5b及び静翼段10bを、図1のAに示す如く排気口4に近い側に配置したので、真空排気を行なっている装置に近い吸気口3側には、この影響は波及しない。
又、テフロン(登録商標)等のフッ素樹脂は、滑らかな表面を有し、排気ガスの生成物が付着しにくく、耐蝕性も向上するという優れた特徴を有している。
本発明のターボ分子ポンプは、リソグラフィー用の排気に使用される。
1 ターボ分子ポンプ
2 ポンプ筐体
3 吸気口
4 排気口
5a 動翼
5b 動翼段
10 ステータ
10a 静翼
10b 静翼段
11 固定リング
2 ポンプ筐体
3 吸気口
4 排気口
5a 動翼
5b 動翼段
10 ステータ
10a 静翼
10b 静翼段
11 固定リング
Claims (5)
- 一端部に吸気口を他端部に排気口を有するポンプ筐体内に、多数の静翼を多段に有するステータを設けると共に、該ステータ内に、これら各静翼段間に介入する多数の動翼を有する動翼段を設けたターボ分子ポンプにおいて、前記排気側の段部の前記静翼と前記動翼がフッ素樹脂の表面を有し、その他の段部の前記静翼と動翼が金属表面を有していることを特徴とするターボ分子ポンプ。
- 前記ポンプ筐体の、前記フッ素樹脂の表面を有する静翼及び動翼に対応した内壁部に、フッ素樹脂の表面を形成したことを特徴とする請求項1に記載のターボ分子ポンプ。
- 前記ポンプ筐体の内壁部に係合固定された複数の固定リングを介して前記静翼段を前記ポンプ筐体に装着すると共に、これら固定リングの内の前記フッ素樹脂の表面を有する静翼に対応した部分の固定リングに、フッ素樹脂の表面を形成したことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のターボ分子ポンプ。
- 前記フッ素樹脂の表面を有する動翼段及び静翼段の段数が、それぞれの全段数のほぼ20%乃至50%であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1に記載のターボ分子ポンプ。
- 前記の動翼及び静翼はいずれも金属材料にて形成されており、前記フッ素樹脂の表面はこれら動翼及び静翼の表面にフッ素樹脂コーティングを施工して形成したことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1に記載のターボ分子ポンプ。
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JP2004145790A JP2005325792A (ja) | 2004-05-17 | 2004-05-17 | ターボ分子ポンプ |
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Publication Number | Publication Date |
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-
2004
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