JPH09324209A - 溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法および製造設備 - Google Patents

溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法および製造設備

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JPH09324209A
JPH09324209A JP8143138A JP14313896A JPH09324209A JP H09324209 A JPH09324209 A JP H09324209A JP 8143138 A JP8143138 A JP 8143138A JP 14313896 A JP14313896 A JP 14313896A JP H09324209 A JPH09324209 A JP H09324209A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 鋼板として、酸化鉄層が付いたままの熱間圧
延鋼板を用い、めっき外観、めっき密着性に優れた溶融
亜鉛めっき鋼板を、焼鈍炉の損傷などを防止し、経済性
に優れた方法で製造可能とする溶融亜鉛めっき鋼板の製
造方法および製造設備の提供。 【解決手段】 鋼板表面に酸化鉄層を有する熱間圧延鋼
板を用いた溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法であって、溶
融亜鉛めっき設備に付設された、加熱帯、冷却帯から構
成される焼鈍炉内に、独立して雰囲気を制御できる加熱
帯を設け、該加熱帯の雰囲気ガスの換気率が5cycle/h
以上の条件下で、熱間圧延鋼板を焼鈍炉内を通板し、還
元、焼鈍した後、溶融亜鉛めっき浴に浸漬し、めっきを
施す溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法、および、加熱帯が
シールロールおよび隔離板を備えた前記製造設備。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建築資材、冷暖
房、給湯機器、自動車用鋼板などに用いられる優れた耐
食性を有する溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法および製造
設備に関するもので、特に、鋼板表面に酸化鉄層を有す
る熱間圧延鋼板を用いて、めっき外観およびめっき密着
性に優れた溶融亜鉛めっき鋼板を、経済性に優れた方法
で提供する技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、溶融亜鉛めっき鋼板は、鋼片を熱
間圧延後、鋼板表面を覆う酸化鉄層(以下黒皮とも記
す)を酸洗設備で除去した後、または、さらに冷間圧延
を行った後、連続式溶融亜鉛めっき設備(CGL)を用
いて溶融亜鉛めっきを行うことにより製造されている。
【0003】これは、前記した黒皮が、溶融亜鉛めっき
を阻害し、まためっき剥離点となり、めっき密着性を劣
化させるためであり、酸洗などによる黒皮の除去が必要
であった。こうした、黒皮の付いた熱間圧延鋼板の溶融
亜鉛めっきに関して、鋼板表面の黒皮を焼鈍炉の還元性
雰囲気の加熱帯で還元し、溶融亜鉛めっきを行う方法が
開示されている(特開平6-145937号公報、特開平6-2799
67号公報)。
【0004】しかしながら、これらの方法を用いた場
合、下記の問題点が生じる。すなわち、焼鈍炉の加熱帯
において黒皮を還元、除去する従来の方法の場合、黒皮
の還元に伴い発生するH2O による、めっき密着性の低
下、薄酸化皮膜に起因するめっき外観の悪化(テンパ
ーカラーの発生)、および炉内ロールの腐食に例示さ
れる焼鈍炉の損傷などの問題があった。
【0005】また、黒皮の付いた熱間圧延鋼板の溶融亜
鉛めっきに引き続き、さらに厳しいめっき品質が要求さ
れる冷間圧延鋼板など黒皮のない鋼板を、同一装置を用
いて溶融亜鉛めっきする場合、焼鈍炉内の雰囲気条件を
その都度変更する必要があり、生産性の低下を招くとい
った問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記した従
来技術の問題点を解決し、特に、鋼板として、酸化鉄層
(黒皮)が付いたままの熱間圧延鋼板を用い、めっき外
観、めっき密着性に優れた溶融亜鉛めっき鋼板を、焼鈍
炉の損傷などを防止し、経済性に優れた方法で製造可能
とする溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法および製造設備を
提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、鋼板表面
に酸化鉄層を有する熱間圧延鋼板を用いた溶融亜鉛めっ
き鋼板の製造方法であって、溶融亜鉛めっき設備に付設
された、加熱帯、冷却帯から構成される焼鈍炉内に、前
記冷却帯の雰囲気に対して独立して雰囲気を制御できる
加熱帯を設け、該加熱帯の雰囲気ガスの換気率が5cycl
e/h 以上の条件下で、前記熱間圧延鋼板を前記焼鈍炉内
を通板し、還元、焼鈍した後、溶融亜鉛めっき浴に浸漬
し、めっきを施すことを特徴とする溶融亜鉛めっき鋼板
の製造方法である。
【0008】第2の発明は、鋼板表面に酸化鉄層を有す
る熱間圧延鋼板を用いた溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法
であって、溶融亜鉛めっき設備に付設された、加熱帯、
冷却帯から構成される焼鈍炉内に、該焼鈍炉内の他の領
域の加熱帯および前記冷却帯のそれぞれの雰囲気に対し
て独立して雰囲気を制御できる加熱帯を設け、該加熱帯
の雰囲気ガスの換気率が5cycle/h 以上の条件下で、前
記熱間圧延鋼板を前記焼鈍炉内を通板し、還元、焼鈍し
た後、溶融亜鉛めっき浴に浸漬し、めっきを施すことを
特徴とする溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法である。
【0009】前記第1の発明、第2の発明において、換
気率が5cycle/h 未満の場合は、得られる溶融亜鉛めっ
き鋼板のめっき外観、めっき密着性が劣化する。また、
前記第1の発明、第2の発明においては、前記換気率が
10cycle/h 以下であることが、より好ましい。これは、
10cycle/h 超えの場合、めっき外観、めっき密着性向上
効果が飽和し、また経済的でないためである。
【0010】なお、前記換気率とは、下記式(1) で定義
される。 換気率(cycle/h )=独立して雰囲気を制御する加熱帯へ供給する換気用ガス の供給量(Nm3/h) /該加熱帯の内容積(m3)・・・(1) また、前記第1の発明、第2の発明においては、独立し
て雰囲気を制御できる加熱帯へ供給する換気用ガスが、
H2濃度が2.0 〜20vol %、残部が実質的にN2であり、露
点が−40℃以下のガスであることが好ましい。
【0011】第3の発明は、加熱帯および冷却帯から構
成される縦型焼鈍炉と溶融亜鉛めっき槽を連接配置した
溶融亜鉛めっき鋼板の製造設備であって、前記焼鈍炉炉
内に、炉内上下方向かつ鋼板板幅方向に配設された加熱
炉分割用の隔離板と、該隔離板の頂部と前記焼鈍炉の天
板との間隙を塞ぎかつ搬送鋼板を挟持する一対のシール
ロールとが配設され、さらに、前記分割された加熱帯の
内、鋼板搬送方向上流側の加熱帯に、前記冷却帯、前記
分割された他の加熱帯とは別個に還元性ガス供給配管が
配設されてなることを特徴とする溶融亜鉛めっき鋼板の
製造設備である。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明をさらに詳細に説明
する。図1に、本発明に係わる溶融亜鉛めっき設備の一
例を側面図により示す。図1において、1は表面に酸化
鉄層(黒皮)を有する熱間圧延鋼板、2は縦(竪)型焼
鈍炉(以下焼鈍炉と記す)、2aは第1加熱帯3の鋼板入
口部、2bは焼鈍炉天板、3は第1加熱帯、4は第2加熱
帯、5は第1冷却帯、6は第2冷却帯、7は溶融亜鉛め
っき槽、8a、8bはシールロール、9は炉内上下方向かつ
鋼板板幅方向に配設された加熱炉の雰囲気ガス分割用の
隔離板(以下隔離板と記す)、10、16は還元性ガス供給
配管、11、14、17は流量調節弁、12、15、18はガス流れ
方向、13は焼鈍炉加熱帯1雰囲気ガス排気用の配管、19
は炉内ロール、20は鋼板搬送方向、30は溶融亜鉛、31は
スナウト、32はガスワイピングノズル、33はシンクロー
ルを示す。
【0013】なお、焼鈍炉2内の第1加熱帯3、第2加
熱帯4、第1冷却帯5、第2冷却帯6の雰囲気ガスは、
いずれも、鋼板表面の酸化鉄層の還元、鋼板の酸化防止
を目的として、H2濃度が 2.0〜20vol %、残部が実質的
にN2となるように調節する。鋼板表面に、厚みが好まし
くは10μm以下、より好ましくは1〜5μmの極薄の酸
化鉄層(黒皮)を有する熱間圧延鋼板1は、焼鈍炉2内
を通板し、酸化鉄層を還元した後、溶融亜鉛めっき槽7
に浸漬し、めっきを施す。
【0014】この場合、本発明においては、図1に示さ
れるように、例えば、焼鈍炉2の前記鋼板入口部2aおよ
び第1加熱帯3の出口部である隔離板9の頂部と焼鈍炉
天板2bとの間隙の両者に、シールロール8a、8bを配設
し、第1加熱帯3の雰囲気と、焼鈍炉外の雰囲気、第2
加熱帯4、第1冷却帯5および第2冷却帯6の雰囲気と
を隔離する。
【0015】また、流量調節弁11および/または14の開
度を調整することによって、第1加熱帯3の雰囲気ガス
の換気率を5cycle/h 以上とし、鋼板表面の酸化鉄層
(黒皮)の還元時に発生するH2O を系外に放散すること
により、第1加熱帯3の雰囲気ガスの露点を、好ましく
は0℃以下に抑制する。還元性ガス供給配管10から第1
加熱帯3へ供給する換気用の還元性ガスとしては、H2
度が2.0 〜20vol %、残部が実質的にN2であり、露点が
−40℃以下のガスであることが好ましい。
【0016】なお、前記した図1においては、加熱帯3
の雰囲気を、加熱帯4、冷却帯5、6の雰囲気と分離す
る手段として、シールロール8bを用いたが、分離手段と
して、図1のシールロール8bを付設した箇所、すなわち
隔離板9の頂部と焼鈍炉天板2bとの間隙に、鋼板板幅方
向に一方向で流れる気流膜を形成し、加熱帯3の雰囲気
と、加熱帯4、冷却帯5、6の雰囲気とを分離する方法
も好ましく用いられる。
【0017】この場合の具体的方法としては、隔離板9
の頂部と焼鈍炉天板2bとの間隙に、焼鈍炉外から、露点
が好ましくは−40℃以下の、還元性ガスあるいはN2など
の不活性ガスを、鋼板板幅方向に吹き込み、反対側の焼
鈍炉炉外へ該ガスを吸引、排出する方法を用いることが
可能である。また、上記気流膜の形成による雰囲気の分
離方法は、前記鋼板入口部2aにも適用可能であり、この
場合、シールロール8aは不要となる。
【0018】また、図1は加熱帯が第1加熱帯3、第2
加熱帯と2つに分離された場合について示したが、本発
明は、雰囲気を独立して制御するための加熱帯の分離方
法、すなわち加熱帯の分離区分、区分数に制限はされ
ず、また前記したように、焼鈍炉の加熱帯全体の雰囲気
を冷却帯の雰囲気と独立して制御する方法も包含する。
以上述べた本発明によれば、炉内ロールの腐食に例示さ
れる焼鈍炉の損傷を防止し、黒皮の付いたままの熱間圧
延鋼板を用いて、めっき外観およびめっき密着性に優れ
た溶融亜鉛めっき鋼板を製造することが可能となった。
【0019】また、本発明によれば、焼鈍炉内の加熱帯
の所定の領域の雰囲気を、焼鈍炉内の他の領域の雰囲気
と独立して制御するため、還元性ガスの消費量が節減さ
れ、経済性にも優れる。さらに、本発明によれば、熱間
圧延鋼板通板による焼鈍炉内の加熱帯の雰囲気ガスの露
点の上昇を防止するようにしたため、さらに厳しいめっ
き品質が要求される冷間圧延鋼板の通板にも迅速に対応
可能となり、生産性の向上が達成される。
【0020】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づき具体的に説明
する。 (実施例)図1に示す溶融亜鉛めっき設備を使用し、鋼
板表面に酸化鉄層を有する熱間圧延鋼板の溶融亜鉛めっ
きを行った。
【0021】すなわち、熱間圧延鋼板1である、厚みが
3.5 μm の酸化鉄層(黒皮)を有し、板厚: 1.2mm、板
幅:900mmmのセミ極低炭材(SPHC-G)を、操業(運転)開
始時の炉内雰囲気が、H2濃度:6vol %、残部N2の焼鈍
炉内(雰囲気ガス露点:−40℃)に通板し、還元、焼
鈍、冷却後の前記鋼板1を、連続的に、溶融亜鉛めっき
槽7の溶融亜鉛30に浸漬し、下記条件下で溶融亜鉛めっ
きを施した。
【0022】〔溶融亜鉛めっき条件:〕 ラインスピード:80mpm 溶融亜鉛めっき浴侵入板温: 460℃ 溶融亜鉛めっき浴浴温: 460℃ 溶融亜鉛めっき浴溶解Al濃度:0.160 % また、還元性ガス供給配管10から前記と同一組成である
H2濃度:6vol %、残部N2の還元性ガス(露点:−40
℃)を第1加熱帯3に供給し、配管13から排気した。
【0023】本実施例においては、前記配管10から供給
する前記還元性ガスの供給量を変えることにより、第1
加熱帯3の換気率を 5.0、10.0、15.0cycle/h の3水準
として操業実験を行った(本発明例1〜3)。上記各々
の条件下の操業実験に関し、表1に、いずれも操業(運
転)開始後3h後の、第1加熱帯3の露点(D.P.)の測定
結果、得られた溶融亜鉛めっき鋼板のめっき外観、めっ
き密着性の評価結果を示す。
【0024】なお、めっき外観、めっき密着性は下記に
示される方法で評価した。 〔めっき外観:〕鋼帯のめっき表面を目視で観察し、下
記基準で評価した。 ○:光沢不良無し ×:光沢不良有り 〔めっき密着性:〕1kgの重りを100cm の高さから落下
させ、ボール状の治具を介して、めっき鋼板の板面に垂
直に衝撃を加えて塑性加工し、その後、加工された凸部
にセロハンテープを貼り、一定速度にて剥離させ、めっ
きの剥離状態を標準サンプルを基準として、目視により
2段階で評価した。
【0025】 ○:めっき剥離無し ×:めっき剥離有り (比較例)図2に示す従来の溶融亜鉛めっき設備を使用
し、鋼板表面に酸化鉄層を有する熱間圧延鋼板の溶融亜
鉛めっきを行った。
【0026】図2において、40は還元性ガス供給配管、
41は流量調節弁、42はガス流れ方向を示し、他の符号は
図1と同一の内容を示す。なお、本比較例においては、
還元性ガス供給配管40から、前記実施例と同一組成、同
一露点の還元性ガスを焼鈍炉2内に供給し、第1加熱帯
3の換気率(=焼鈍炉2内の換気率)を0.5 、0.2cycle
/hの2水準として実験を行った(比較例1、2)。
【0027】また、還元性ガスの送給を停止した場合
(換気率:0)についても実験を行った(比較例3)。
上記各々の条件下での操業実験に関して、表1に、いず
れも操業(運転)開始後3h後の、第1加熱帯3の露点
(D.P.)の測定結果、得られた溶融亜鉛めっき鋼板のめっ
き外観、めっき密着性の評価結果を前記実施例の結果と
併せて示す。
【0028】なお、めっき外観、めっき密着性は、前記
実施例と同一の方法で評価した。表1に示されるとお
り、本発明方法により第1加熱帯3の換気率を5.0cycle
/h以上とすることにより、第1加熱帯3の雰囲気ガスの
露点は0℃、−10℃、−20℃となり、めっき外観、めっ
き密着性のいずれにも優れためっき鋼板が得られた。
【0029】これに対し、従来と同様に、換気率が 0.
5、0.2 、0cycle/h と低い場合、第1加熱帯3の露点
が、各々+10℃、+20℃、+30℃となり、いずれの場合
も、得られためっき鋼板は、めっき外観、めっき密着性
に劣るめっき鋼板であった。
【0030】
【表1】
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、鋼板として酸化鉄層
(黒皮)の付いたままの熱間圧延鋼板を用い、めっき外
観、めっき密着性に優れた溶融亜鉛めっき鋼板を、焼鈍
炉の損傷などを防止し、経済性に優れた方法で製造可能
となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる溶融亜鉛めっき設備の一例を示
す側面図である。
【図2】従来の溶融亜鉛めっき設備を示す側面図であ
る。
【符号の説明】
1 表面に酸化鉄層(黒皮)を有する熱間圧延鋼板 2 焼鈍炉 3 第1加熱帯 4 第2加熱帯 5 第1冷却帯 6 第2冷却帯 7 溶融亜鉛めっき槽 8a、8b シールロール 9 隔離板 10、16、40 還元性ガス供給配管 11、14、17、41 流量調節弁 12、15、18、42 ガス流れ方向 13 第1加熱帯雰囲気ガス排気用の配管 19 炉内ロール 20 鋼板搬送方向 30 溶融亜鉛 31 スナウト 32 ガスワイピングノズル 33 シンクロール

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋼板表面に酸化鉄層を有する熱間圧延鋼
    板を用いた溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法であって、溶
    融亜鉛めっき設備に付設された、加熱帯、冷却帯から構
    成される焼鈍炉内に、前記冷却帯の雰囲気に対して独立
    して雰囲気を制御できる加熱帯を設け、該加熱帯の雰囲
    気ガスの換気率が5cycle/h 以上の条件下で、前記熱間
    圧延鋼板を前記焼鈍炉内を通板し、還元、焼鈍した後、
    溶融亜鉛めっき浴に浸漬し、めっきを施すことを特徴と
    する溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法。
  2. 【請求項2】 鋼板表面に酸化鉄層を有する熱間圧延鋼
    板を用いた溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法であって、溶
    融亜鉛めっき設備に付設された、加熱帯、冷却帯から構
    成される焼鈍炉内に、該焼鈍炉内の他の領域の加熱帯お
    よび前記冷却帯のそれぞれの雰囲気に対して独立して雰
    囲気を制御できる加熱帯を設け、該加熱帯の雰囲気ガス
    の換気率が5cycle/h 以上の条件下で、前記熱間圧延鋼
    板を前記焼鈍炉内を通板し、還元、焼鈍した後、溶融亜
    鉛めっき浴に浸漬し、めっきを施すことを特徴とする溶
    融亜鉛めっき鋼板の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記した独立して雰囲気を制御する加熱
    帯へ供給する換気用ガスが、H2濃度が2.0 〜20vol %、
    残部が実質的にN2であり、露点が−40℃以下のガスであ
    る請求項1または2記載の溶融亜鉛めっき鋼板の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 加熱帯および冷却帯から構成される縦型
    焼鈍炉と溶融亜鉛めっき槽を連接配置した溶融亜鉛めっ
    き鋼板の製造設備であって、前記焼鈍炉炉内に、炉内上
    下方向かつ鋼板板幅方向に配設された加熱炉分割用の隔
    離板と、該隔離板の頂部と前記焼鈍炉の天板との間隙を
    塞ぎかつ搬送鋼板を挟持する一対のシールロールとが配
    設され、さらに、前記分割された加熱帯の内、鋼板搬送
    方向上流側の加熱帯に、前記冷却帯、前記分割された他
    の加熱帯とは別個に還元性ガス供給配管が配設されてな
    ることを特徴とする溶融亜鉛めっき鋼板の製造設備。
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