JPH09323824A - パレタイジング装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 袋物のパレタイジング作業での自動化を進め
る。袋物のパレタイジング作業を迅速化する。 【解決手段】 シュータ１０６で乗り込みコンベヤ１０
７上に魚粉袋１０２を搭載する。フラッタ１０８で均し
た袋を搬送コンベヤ１０５に移載する。コンベヤ１０５
は袋を落とし込みコンベヤ１１５に落とし込む。コンベ
ヤ１１５を個々に駆動して袋の位置ずれを矯正し、整列
する。次の袋１０２をコンベヤ１１５上に整列し移載す
る。コンベヤ１１５を一定速度で後退させ、同期してベ
ルト１２１を前進走行させる。パレット１０１のスリン
グ袋１３５上には２個ずつ３列に整列した状態で６個の
魚粉袋１０２が搭載される。リフタ１３１を下降し、搬
送コンベヤ１０５等が以上の動作を繰り返すことで２段
目の魚粉袋１０２を積載する。これを５段積みまで繰り
返す。満載したパレット１０１は移載部１３３でスリン
グ袋１３５の４隅の紐１３６を結び、クレーンで持ち上
げ、移送する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は港湾等での積み荷
をパレット等に積載するためのパレタイジング装置（パ
レタイザ）、詳しくは微粉状物が詰め込まれた袋を荷崩
れなく積載するためのパレタイジング装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】港湾作業での船積み荷の荷降ろし作業に
おいては、クレーン等を用いて行われる。この荷降ろし
された積み荷、特に魚粉などの微粉状のものを袋詰めし
たもの（袋）は、例えばパレットに積載して搬送・保管
することとなる。このパレットへの段積み（パレタイジ
ング）作業は、従来、以下のようにして行われていた。
すなわち、この微粉状物の詰め込まれた袋ではその荷姿
が一定ではないため、人手によりパレットにこの袋を搭
載・載置していた。そして、この場合の積み荷はパレッ
ト中央に隙間を形成しないようにインタロック形状に積
み込んでいた。さらに、このように複数段で積み込んだ
袋に対して上から鉄筋を打ち込み、移送中・保管時の荷
崩れを防止するようにしていた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のパレタイジング作業にあっては、以下の不具
合があった。すなわち、荷崩れ防止の対策として鉄筋打
ち込み作業が必要であった。また、人手を介しての作業
が必須であるため、作業者に対する労働負荷がかなり大
きなものとなっていた。特に、荷降ろし等は屋外作業で
あるから、天候に左右され、かつ、迅速性が要求されて
いたため、その重量と相俟って、作業者にとってかなり
の熟練が要求されていた。

【０００４】

【発明の目的】この発明の目的は、袋物のパレタイジン
グ作業での省力化を図ることである。換言すると、この
発明の目的は、パレタイジング作業の自動化を進めるこ
とである。この発明の別の目的は、パレタイジング作業
を迅速化することである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】請求項１に記載の発明
は、パレットを位置決めして保持する位置決め手段と、
この位置決め手段によって位置決めされたパレットに、
微粉状物が詰め込まれた複数の袋を整列した状態で搭載
する整列搭載手段と、を備えたパレタイジング装置であ
る。なお、この袋は布製のもの、その他樹脂製・紙製な
どであってもよい。要は、微粉状の物が詰め込まれてそ
の荷姿が一定し難いものである場合をいう。

【０００６】請求項２に記載の発明は、上記整列搭載手
段は、上記袋を整列した状態でパレットに搭載する搭載
用ベルトコンベヤと、搭載用ベルトコンベヤに袋を移載
する移載用ベルトコンベヤと、を備えた請求項１に記載
のパレタイジング装置である。この場合、用いるベルト
コンベヤにはメッシュ状のベルトコンベヤを含む。

【０００７】請求項３に記載の発明は、上記整列搭載手
段は、複数の袋を整列した状態で同時にパレットに搭載
可能である請求項１または請求項２に記載のパレタイジ
ング装置である。

【０００８】請求項４に記載の発明は、上記位置決め手
段は、上記パレットを昇降させるリフタを有する請求項
１、請求項２または請求項３に記載のパレタイジング装
置である。

【０００９】

【作用】請求項１に記載の発明によれば、位置決め手段
によりパレットを所定位置に位置決めして保持する。そ
して、整列搭載手段によって、この位置決めされたパレ
ットに、微粉状物が詰め込まれた複数の袋を整列した状
態で搭載する。この結果、パレットには複数の袋が整列
されて搭載されることとなる。よって、微粉状物が詰め
込まれた袋を多段に積載しても荷崩れのおそれはない。

【００１０】請求項２に記載の発明では、移載用ベルト
コンベヤに搭載してきた上記袋を搭載用ベルトコンベヤ
に移載する。この搭載用ベルトコンベヤでは、移載され
た袋を整列した状態とし、この状態で袋をパレットに搭
載する。この結果、パレット上の袋は常に整列されて搭
載されていることとなる。

【００１１】請求項３に記載の発明では、微粉状物が詰
め込まれた袋を複数個同時にパレットに搭載可能として
いる。したがって、そのパレタイジング作業を効率良く
行うことができる。例えば船積みから荷揚げされた大量
の袋を短時間に処理しなければならない、港湾でのパレ
タイジング作業に特に有効である。

【００１２】請求項４に記載の発明では、リフタによっ
てパレットを昇降させることができ、微粉状物の詰め込
まれた複数の袋を多段に重ねて積載する場合、そのパレ
タイジングの効率をさらに高めることができる。

【００１３】

【発明の実施の形態】以下、この発明の一実施例を図面
を参照して説明する。図１〜図２はこの発明の一実施例
に係るパレタイジング装置を示す図である。図３は一実
施例に係る落とし込みコンベヤを示す図である。図４は
パレットを搭載したトラバーサを示す斜視図である。

【００１４】このパレタイジング装置１００は、例えば
港湾・埠頭等のテントハウス・倉庫等内に設けられる。
図１，図２において、このパレタイジング装置１００
は、大略して、パレット１０１上に微粉状物の袋（以
下、魚粉袋）１０２を搭載するためのパレタイジングス
テージ１０３と、魚粉袋１０２を集積した集積ステージ
１０４と、この集積ステージ１０４から魚粉袋１０２を
パレタイジングステージ１０３に移送する搬送コンベヤ
１０５と、を有している。

【００１５】すなわち、船舶から降ろされた大量の魚粉
袋１０２は、例えば大型のショベルローダ、クレーン、
フォークリフト等を用いて集積ステージ１０４に集積さ
れる。この集積ステージ１０４では、作業者が、魚粉袋
１０２をシュータ１０６に投入し、さらに、乗り込みコ
ンベヤ１０７上にこの魚粉袋１０２を搭載することとな
る。ベルトコンベヤで構成されるこの乗り込みコンベヤ
１０７は３機並設されており、一端がシュータ１０６
に、他端が搬送コンベヤ１０５の一端にそれぞれ近接し
て固設されている。そして、この乗り込みコンベヤ１０
７の上方の所定高さ位置には魚粉袋１０２が一定の厚み
を有して搭載されるように、これを均すローラ状のフラ
ッタ１０８（均し装置）が昇降自在の状態で配設されて
いる。さらに、この乗り込みコンベヤ１０７の下方には
これに振動を与えるバイブレータ１０９が配設されてい
る。

【００１６】３機並設されてなる搬送コンベヤ１０５
は、その一端が乗り込みコンベヤ１０７の他端下方にオ
ーバラップする状態でそれぞれ配設・接続されている。
また、各搬送コンベヤ１０５の他端は、パレタイジング
ステージ１０３の所定高さ位置に、それぞれ配設されて
いる。すなわち、この３機の搬送コンベヤ１０５は、一
端部が床面と略同等の高さで、他端部が、例えばパレッ
ト１０１に魚粉袋１０２を５段に積載した高さよりもさ
らに高い位置に、位置するような傾斜型のベルトコンベ
ヤで構成されている。この搬送コンベヤ１０５の途中の
湾曲部の下方には、そのスプロケットホイール１１０，
１１１間に掛け渡された各ベルト１１２を駆動するモー
タ１１３が固設されている。なお、湾曲部はコンベヤの
走行方向に沿って６本のローラで支持されており、この
湾曲部よりも他端側（積込み側）のコンベヤベルト１１
２は所定の距離だけ水平に走行するように構成されてい
る。

【００１７】この搬送コンベヤ１０５の他端側部分の下
方には、図３に示すように、３機の落とし込みコンベヤ
１１５がその走行方向に沿ってスライドして出没自在に
配設されている。すなわち、落とし込みコンベヤ１１５
は、モータ１１６およびラック・ピニオン機構１１７に
よりその本体１１８がパレタイジングステージ１０３の
上方で進退自在に構成されており、かつ、その本体１１
８の両端のスプロケットホイール１１９，１２０間に掛
け渡されたベルト１２１はモータ１２２で駆動走行され
る。なお、この搬送コンベヤ１０５の上方、および、前
進した状態の落とし込みコンベヤ１１５の上方（パレタ
イズ部１３２の上方）には、魚粉袋１０２のセンサ１２
４がそれぞれ配設されている。さらに、各列の落とし込
みコンベヤ１１５はそれぞれ独立して駆動され、このと
き、センサＡで各魚粉袋１０２の先端を検知し、各コン
ベヤ１１５を前後に移動させて魚粉袋１０２を整列させ
る。また、パレットに搭載される後列の魚粉袋１０２
は、傾斜コンベヤ１０５終端部にに位置したセンサＢに
より検出され、落とし込みコンベヤ１１５の駆動タイミ
ングをはかりこれを前進させる。この結果、前列の袋と
後列の袋との間の間隔を同一にすることができる。

【００１８】一方、上記パレタイジングステージ１０３
には、上記ベルト走行方向とは直交方向にパレット１０
１をトラバースするトラバーサ１２６が設けられてい
る。このトラバーサ１２６は、上記ベルト走行方向と直
交方向に延びて敷設された一対のレール１２７，１２８
に走行自在に支持された台車１３０を有しており、この
台車１３０上にリフタ１３１を介してパレット１０１が
昇降自在に配設される構成である。台車１３０は、矩形
であって、上記魚粉袋１０２が移載される搬送コンベヤ
１０５の他端部に対向したパレタイズ部１３２（乗り移
り部）と、このパレタイズ部１３２の隣の移載部１３３
とで構成されている。台車１３０が駆動されてレール１
２７，１２８上を往復動することにより、台車１３０の
一方側半分が搬送コンベヤ１０５に対向したパレタイズ
部１３２となり、残り半分の側が空のパレット１０１が
セットされた移載部１３３となる。

【００１９】パレット１０１上には、図４にも示すよう
に、パレット１０１と同形（四角形）のスリング袋１３
５が広げられ、その四隅の４本の紐部分１３６はパレッ
ト１０１のコーナの各孔１３７にそれぞれ収容されてい
る。リフタ１３１との干渉を防ぐためである。そして、
パレタイズ部１３２でこのスリング袋１３５上に上記魚
粉袋１０２が６個（２個３列）ずつ５段に段積みされ、
移載部１３３でスリング袋１３５が例えば天井クレーン
等で別の場所等に移される。なお、パレタイズ部１３２
での段積みは上記落とし込みコンベヤ１１５を駆動して
行うが、その段積み位置は、パレタイズ部１３２上方に
設けられた段積み位置センサで検知される。パレット１
０１に積載された魚粉袋１０２を荷確認センサで確認し
ても良い。

【００２０】したがって、上記トラバーサ１２６がパレ
ット１０１を位置決めして保持する位置決め手段を構成
し、搬送コンベヤ１０５および落とし込みコンベヤ１１
５は、位置決めされたパレット１０１に、複数の魚粉袋
１０２を整列した状態で搭載する整列搭載手段を構成し
ている。

【００２１】以上の構成に係るパレタイジング装置１０
０にあっては、シュータ１０６により各乗り込みコンベ
ヤ１０７上に魚粉袋１０２を搭載する。この乗り込みコ
ンベヤ１０７に搭載されて走行する魚粉袋１０２はフラ
ッタ１０８により均されて搬送コンベヤ１０５に移載さ
れる。搬送コンベヤ１０５は魚粉袋１０２を落とし込み
コンベヤ１１５に落とし込み・移載する。このとき、落
とし込みコンベヤ１１５は魚粉袋１０２の走行に同期し
て前進し、センサ１２４によりその位置ずれが検知され
る。そして、個別の落とし込みコンベヤ１１５の駆動・
走行により位置ずれが矯正され、３機の落とし込みコン
ベヤ１１５上でそれぞれの魚粉袋１０２の位置が整列さ
れることとなる。この間、次の魚粉袋１０２は搬送コン
ベヤ１０５または乗り込みコンベヤ１０７上で停止・待
機する。

【００２２】次に、３機の搬送コンベヤ１０５が駆動さ
れてそれぞれに搭載された魚粉袋１０２が落とし込みコ
ンベヤ１１５上に整列されて移載される。この結果、３
機の落とし込みコンベヤ１１５上にはその走行方向に沿
って２個の魚粉袋１０２が隙間無く整列してそれぞれ搭
載されることとなる。そして、このとき、リフタ１３１
によってパレット１０１がこれらの落とし込みコンベヤ
１１５の直下に位置されている。

【００２３】そこで、落とし込みコンベヤ１１５を一定
の速度で後退させるとともに、この速度に同期してベル
ト１２１を前進方向に走行させる。この結果、パレット
１０１のスリング袋１３５上には２個ずつ３列に整列さ
れた状態で６個の魚粉袋１０２が搭載されることとな
る。そして、リフタ１３１が所定高さ分だけ下降し、搬
送コンベヤ１０５等が以上の動作を繰り返すことで２段
目の魚粉袋１０２が積載される。これを指定の段数の段
積み、例えば５段積みになるまで繰り返す。

【００２４】そして、パレット１０１上に５段積みの魚
粉袋１０２が積載されると、トラバーサ１２６が駆動さ
れて台車１３０が走行しパレタイズ部１３２には空のパ
レット１０１が位置することとなる。満載されたパレッ
ト１０１は両側の移載部１３３に移り、ここでスリング
袋１３５の４隅の紐（輪状の紐）１３６がまとめて結ば
れ、クレーンのフックに引っかけられて持ち上げられ、
所定の場所に移送される。このとき、スリング袋１３５
の４本の紐１３６はその中間部で別の紐により一つにま
とめられて絞られてから、フックに引っかけられる。よ
って、いったん持ち上げたスリング袋１３５を所定の場
所に降ろしたときも、その中の魚粉袋１０２が荷崩れす
ることはない。また、それらの魚粉袋１０２の中央部分
に隙間が生じることがない。また、この実施例では、ト
ラバーサ１２６に２基のリフタを設けているため、その
積み付けを交互に行うことができ、段取り時間を大幅に
短縮することができる。

【００２５】なお、このパレタイジング装置を工場内に
設置することもできる。この場合は、上記集積ステージ
のような魚粉袋のアキュムレートまたはバッファリング
機能を有する施設は省略することができる。さらに、工
場内で搬送されてきた袋の方向を変えることで、インタ
ロックパターンによる段積みをなすこともできる。ま
た、上記整列搭載コンベヤにより、各袋間の間隔を自由
に調整することができる。

【００２６】

【発明の効果】この発明によれば、微粉状物が詰め込ま
れた袋のパレタイジング作業を自動化することができ
る。よって、パレタイジング作業の効率化を図ることが
できる。また、このパレタイジング作業での人手を排除
することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の一実施例に係るパレタイジング装置
を示す平面図である。

【図２】この発明の一実施例に係るパレタイジング装置
を示す側面図である。

【図３】この発明の一実施例に係る落とし込みコンベヤ
を示す側面図である。

【図４】この発明の一実施例に係るトラバーサを示す斜
視図である。

【符号の説明】

１００ パレタイジング装置、 １０１ パレット、 １０２ 魚粉袋、 １０５ 搬送コンベヤ（移載用ベルトコンベヤ）、 １０７ 乗り移りコンベヤ（移載用ベルトコンベヤ）、 １１５ 落とし込みコンベヤ（搭載用ベルトコンベ
ヤ）、 １２６ トラバーサ、 １３１ リフタ。

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 パレットを位置決めして保持する位置決
   め手段と、この位置決め手段によって位置決めされたパ
   レットに、微粉状物が詰め込まれた複数の袋を整列した
   状態で搭載する整列搭載手段と、を備えたパレタイジン
   グ装置。
2. 【請求項２】 上記整列搭載手段は、上記袋を整列した
   状態でパレットに搭載する搭載用ベルトコンベヤと、搭
   載用ベルトコンベヤに袋を移載する移載用ベルトコンベ
   ヤと、を備えた請求項１に記載のパレタイジング装置。
3. 【請求項３】 上記整列搭載手段は、複数の袋を整列し
   た状態で同時にパレットに搭載可能である請求項１また
   は請求項２に記載のパレタイジング装置。
4. 【請求項４】 上記位置決め手段は、上記パレットを昇
   降させるリフタを有する請求項１、請求項２または請求
   項３に記載のパレタイジング装置。