JPH09323692A - スクータ型車両 - Google Patents

スクータ型車両

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JPH09323692A
JPH09323692A JP14159896A JP14159896A JPH09323692A JP H09323692 A JPH09323692 A JP H09323692A JP 14159896 A JP14159896 A JP 14159896A JP 14159896 A JP14159896 A JP 14159896A JP H09323692 A JPH09323692 A JP H09323692A
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crankshaft
cylinder
crankcase
vehicle
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    • F02B61/00Adaptations of engines for driving vehicles or for driving propellers; Combinations of engines with gearing
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Abstract

(57)【要約】 【課題】クランクシャフト片持ち部の長さを短縮化可能
なスクータ型車両を提供するにある。 【解決手段】主にクランクケース51と、シリンダ52
と、シリンダヘッド53とから構成される空冷式エンジ
ン47と、このエンジン47の一側から後方に延び、変
速装置83等を内装した伝導ケース48とを一体的に有
するスイング型パワーユニット45を備えたスクータ型
車両30において、クランクケース51の一側にシリン
ダ52を車両30の進行方向軸54に直交する方向に、
かつ略水平に配置し、クランクシャフト57を車両30
の進行方向軸54と平行に配置すると共に、クランクシ
ャフト57の後方にクランクアイドルシャフト75をク
ランクシャフト57と直交する方向に配置し、クランク
シャフト57とクランクアイドルシャフト75とを伝導
装置73,77で連結し、さらに、クランクアイドルシ
ャフト75に変速装置83等を介して後輪駆動軸90を
連結したものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はスクータ型車両に係
り、特に空冷式エンジンのレイアウトに特徴を有するス
クータ型車両に関する。
【0002】
【従来の技術】スクータ型車両にはスイング型パワーユ
ニットを備えたものが多い。スイング型パワーユニット
はエンジンと、このエンジンの一側から後方に延びる変
速装置を内装した伝導ケースとを一体的に備え、車体フ
レーム等にスイング自在に設けられたものである。
【0003】エンジンを略水平に、かつそのシリンダを
車両の進行方向と平行に配置したスイング型パワーユニ
ットの例として、例えば特開昭62−155185号公
報や特開平6−48342号公報に示されるものがあ
る。
【0004】また、シリンダを車両の進行方向に直交す
る方向に配置したものの例として、例えば特開昭61−
81884号公報や特開昭63−106194号公報に
示されるものの他に、フランス特許1.133.249
に示されるものがある。
【0005】そして、エンジンの冷却方式としては、例
えば特開平6−200757号公報に示すように、エン
ジンの放熱部をシュラウドで覆い、その冷却風取入口よ
り冷却風をエンジンにより駆動されるファンでシュラウ
ド内に導くようにした強制空冷式のものがある。
【0006】図16は、エンジンを略水平に、かつその
シリンダを車両の進行方向軸と平行に配置した強制空冷
式のスイング型パワーユニットの一般例を示す側面図で
あり、図17はこのエンジンの水平断面図(図16のA
−A線に沿う断面図)である。
【0007】図16および図17に示すように、このス
イング型パワーユニット1は、車体フレーム2にステー
3を介してスイング自在に枢着されている。
【0008】また、スイング型パワーユニット1の前部
にはエンジン4が配置されている。このエンジン4は、
主にクランクケース5、シリンダ6およびシリンダヘッ
ド7から構成されており、車両の進行方向軸8と平行に
配置されたシリンダ6内のピストン9の往復ストローク
がコンロッド10を介してクランクシャフト11を回転
運動させるようになっている。クランクシャフト11
は、クランクケース5内に車幅方向(車両の進行方向軸
8に直交する方向)に配置され、一対のベアリング12
により支持されている。また、エンジン4の例えば左側
に伝導ケース13が設けられている。
【0009】クランクシャフト11の左端部側には、伝
導ケース13内に設けられたVベルト変速機構14のド
ライブプーリ15が取り付けられており、このVベルト
変速機構14のVベルト16を介してドリブンプーリ1
7にエンジン4の駆動力が伝達されるようになってい
る。
【0010】また、ドリブンプーリ17からは、スイン
グ型パワーユニット1の後方部に設けられた遠心クラッ
チ機構18、ドリブンシャフト19、そしてアイドルシ
ャフト20を介して後輪駆動軸21に伝達され、この後
輪駆動軸21に固着された後輪22にエンジン4の駆動
力が伝えられるようになっている。
【0011】一方、エンジン4のシリンダ6下面にはエ
ンジン排気系23を構成するエキゾーストパイプ23a
が接続され、このエキゾーストパイプ23aの下流側に
マフラ23bが接続されると共に、クランクケース5の
背面にはエンジン吸気系24を構成するキャブレタ24
aおよびエアクリーナ24bが接続されている。そし
て、これらのエンジン吸気系24の上方に物品収納室2
5が配置されている。
【0012】また、このエンジン4は強制空冷式の冷却
方式を採用しており、エンジン4の周囲をシュラウド2
6で覆い、クランクシャフト11の右端部に設けられた
ファン27で冷却風取入口28より冷却風をシュラウド
26内に導くようになっている。
【0013】なお、符号29はシリンダヘッド7に結合
された点火プラグである。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、クラン
クシャフトをクランクケース内に車幅方向(車両の進行
方向軸に直交する方向)に配置すると、Vベルト変速機
構のドライブプーリ側のクランクシャフト片持ち部の長
さが長くなってベアリングに負担がかかり、軸受部のト
ラブルの原因になりやすいと共に、Vベルトの振動に対
しても不利である。
【0015】また、クランクシャフトの右端部にファン
を設けると必然的に冷却風取入口が車両の外側に向かっ
て開口することになって、冷却風吸入時に発生する騒音
がライダおよび通行人に伝わりやすい。
【0016】さらに、シリンダを車両の進行方向軸と平
行に配置すると点火プラグの位置が物品収納室の前下部
に位置してしまい、メンテナンスが困難である。
【0017】同様に、エキゾーストパイプのシリンダへ
の接続部が車両の中心線上になり、着脱が困難である。
【0018】さらにまた、エンジンが2サイクルエンジ
ンの場合、バルブをピストンの正反対に配置することに
より混合気の掃気ポートへの流れを左右均等にすること
ができるが、上述したエンジンの配置位置ではピストン
の正反対に後輪の前部が接近しており、バルブは他の位
置に配置せざるを得なかった。
【0019】そして、スイング型パワーユニットのレイ
アウト上、このスイング型パワーユニットの背面と物品
収納室底面との間にしかエンジン吸気系を配置できず、
そのため、収納室の容積が制限されると共に、収納室底
面のフラット化が困難である。
【0020】そしてまた、エンジンにバランサ装置を備
える場合、そのバランサシャフトはクランクシャフトと
平行に配置されることが望ましいが、クランクシャフト
の後方は後輪の前部が接近して充分なスペースがなく、
バランサ装置をクランクシャフトの上方に配置すれば上
述した如く収納室底面に干渉する虞が生じ、バランサ装
置をクランクシャフトの下方に配置すれば最低地上高が
減ってしまい好ましくない。
【0021】本発明は上述した事情を考慮してなされた
もので、クランクシャフト片持ち部の長さを短縮化可能
なスクータ型車両を提供することを目的とする。
【0022】この発明の他の目的は、メンテナンスを容
易にしたスクータ型車両を提供するにある。
【0023】この発明のさらに他の目的は、冷却風吸入
時に発生する騒音がライダや通行人に伝わりにくいスク
ータ型車両を提供するにある。
【0024】この発明の別の目的は、混合気の掃気ポー
トへの流れを左右均等に分配可能な2サイクルエンジン
を備えたスクータ型車両を提供するにある。
【0025】この発明のさらに別の目的は、バランサ装
置の配置スペースを確保可能なスクータ型車両を提供す
るにある。
【0026】
【課題を解決するための手段】本発明に係るスクータ型
車両は、上述した課題を解決するために、請求項1に記
載したように、主にクランクケースと、シリンダと、シ
リンダヘッドとから構成される空冷式エンジンと、この
エンジンの一側から後方に延び、変速装置等を内装した
伝導ケースとを一体的に有するスイング型パワーユニッ
トを備えたスクータ型車両において、上記クランクケー
スの一側に上記シリンダを車両の進行方向軸に直交する
方向に、かつ略水平に配置し、クランクシャフトを車両
の進行方向軸と平行に配置すると共に、上記クランクシ
ャフトの後方にクランクアイドルシャフトを上記クラン
クシャフトと直交する方向に配置し、上記クランクシャ
フトと上記クランクアイドルシャフトとを伝導装置で連
結し、さらに、上記クランクアイドルシャフトに上記変
速装置等を介して後輪駆動軸を連結したものである。
【0027】また、上述した課題を解決するために、請
求項2に記載したように、上記スイング型パワーユニッ
トの上方に物品収納室を備える一方、上記エンジンの放
熱部をシュラウド覆い、このシュラウドに、上記物品収
納室の下部で、車両の進行方向に向かって開口する冷却
風取入口を形成したものである。
【0028】さらに、上述した課題を解決するために、
請求項3に記載したように、上記エンジンが2サイクル
エンジンである場合、上記クランクケースの左側面と上
記伝導ケース前面との間で、かつ上記物品収納室の下方
に形成されるスペースにバルブ装置やキャブレタなどか
らなるエンジン吸気系を配置したものである。
【0029】さらにまた、上述した課題を解決するため
に、請求項4に記載したように、上記エンジンは4サイ
クルエンジンである場合、車両の進行方向軸を基準に上
記伝導ケースの反対側で上記シリンダヘッドの近傍にキ
ャブレタを配置し、点火プラグを上記シリンダの中心軸
を基準に上記キャブレタと同一側に配置する一方、上記
シリンダヘッドに設けられる動弁機構駆動用のカムチェ
ーンを収納するカムチェーン室を上記シリンダの中心軸
を基準に上記キャブレタの反対側に配置したものであ
る。
【0030】そして、上述した課題を解決するために、
請求項5に記載したように、上記エンジンはバランサ装
置を備え、このバランサ装置を上記伝導ケース前面の上
記クランクケース左側面に配置すると共に、上記バラン
サ装置を構成するバランサシャフトを上記クランクシャ
フトと平行に配置したものである。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。
【0032】図1は、この発明を適用したスクータ型車
両の第一の実施形態例を示す左側面図であり、図2は、
同右側面である。さらに、図3は、図1のIII −III 線
に沿う断面図、図4は、図1のIV−IV線に沿う断面
図である。
【0033】図1〜図4に示すように、このスクータ型
車両30は車体フレーム31を有する。この車体フレー
ム31は、ダウンチューブ32と、このダウンチューブ
32の後端側から後上方に延びる左右一対のリヤフレー
ム33とから構成される。また、リヤフレーム33の上
方にはヘルメット34等を収納可能な物品収納室35が
設けられ、物品収納室35の上方に運転シート36が開
閉自在に設置されると共に、物品収納室35の後方には
例えば燃料タンク37が配置される。そして、このスク
ータ型車両30は、その車体全体が合成樹脂製の車体カ
バー38で覆われて外観が整えられる。
【0034】ダウンチューブ32の前端にはヘッドパイ
プ39が設けられ、このヘッドパイプ39に前輪40を
回動自在に支持するフロントフォーク41やハンドルバ
ー42等が設けられる。そして、このハンドルバー42
により前輪40が左右に回動自在に操舵される。
【0035】一方、リヤフレーム33の中央部には左右
一対の懸架ブラケット43が設けられる。この懸架ブラ
ケット43間にはピボット軸44が架設され、このピボ
ット軸44にスイング型パワーユニット45がステー4
6を介してスイング自在に枢着される。
【0036】このスイング型パワーユニット45(以
下、単にパワーユニットと略す。)はエンジン47と、
このエンジン47の一側から後方に延びる伝導ケース4
8とを一体的に備える。この伝導ケース48はスイング
アームを兼ねており、リヤショックアブソーバ49によ
りリヤフレーム33に弾性的に支持される。そして、伝
導ケース48の後端に駆動輪である後輪50が保持され
る。
【0037】パワーユニット45の前部にはエンジン4
7が配置される。このエンジン47は、空冷2サイクル
単気筒エンジンであり、主にクランクケース51、シリ
ンダ52およびシリンダヘッド53から構成される。な
お、上述したパワーユニット懸架用のステー46はクラ
ンクケース51外壁の上部に設けられる。
【0038】クランクケース51の一側、例えば右側に
はシリンダ52が車両30の進行方向軸54に直交する
方向に、かつ略水平に配置される。また、シリンダヘッ
ド53には、シリンダ52に整合する燃焼室55が形成
され、その中央部には外方から点火プラグ56がネジ結
合される。
【0039】クランクケース51は、車両30の進行方
向軸54に沿って左右に分割可能で、その合わせ面にク
ランクシャフト57が車両30の進行方向軸54と平行
に配置される。このクランクシャフト57は前後に分割
可能に構成され、クランクピン58によってその中間部
で連結されると共に、一対のベアリング59により支持
される。
【0040】クランクピン58にはコンロッド60を介
してピストン61が連結され、シリンダ52内のピスト
ン61の往復運動がクランクシャフト57を回転運動さ
せる。なお、クランクケース51内のクランクシャフト
57が配置されたクランク室62とシリンダ52内とは
掃気通路63により連通される。
【0041】クランクケース51の前側にはマグネト装
置64が設けられる。クランクシャフト57の先端部に
はマグネト装置64を構成するフライホイールマグネト
65が回転一体に固着され、その前面にはクーリングフ
ァン66が回転一体に固着される。
【0042】エンジン47の放熱部であるシリンダ52
およびシリンダヘッド53には冷却フィン67が形成さ
れると共に、シリンダ52およびシリンダヘッド53
は、シュラウド68により覆われる。シュラウド68に
は、物品収納室35の下部で、車両30の進行方向に向
かって開口する冷却風取入口69が形成される。
【0043】クランクシャフト57の後部にはオイルポ
ンプドライブギヤ70が設けられ、オイルポンプドライ
ブシャフト71を介してクランクケース51背面に配置
されたオイルポンプ72を駆動するように構成される。
また、クランクシャフト57の後端部にはクランクシャ
フト57の回転軸を異なる方向に変換しながらエンジン
47の駆動力を伝導する伝導装置であるドライブベベル
ギヤ73が設けられる。
【0044】一方、クランク室62と後輪50前部との
間にはアイドルシャフト室74が形成される。このアイ
ドルシャフト室74内にはクランクアイドルシャフト7
5がクランクシャフト57と直交する方向に配置され、
ベアリング76により支持される。
【0045】そして、クランクアイドルシャフト75の
中間部付近にはクランクシャフト57の回転軸を異なる
方向に変換しながらエンジン47の駆動力を伝導する伝
導装置であるドリブンベベルギヤ77が設けられ、クラ
ンクシャフト57のドライブベベルギヤ73に噛み合う
ことによりクランクシャフト57の回転軸方向を変換す
るように構成される。
【0046】アイドルシャフト室74は、クランクアイ
ドルシャフト75を軸支するアイドルシャフトカバー7
8により塞がれる。アイドルシャフト室74とアイドル
シャフトカバー78との接合面には両ベベルギヤ73,
77の噛合いを調整するシム79が設けられると共に、
Oリング80等によりクランク室62およびアイドルシ
ャフト室74を液密に保つ。
【0047】上記伝導ケース48はケースカバー81に
より覆われてその内部にベルト室82を形成し、このベ
ルト室82内にVベルト式自動変速装置83が配置され
る。クランクアイドルシャフト75の左端部はこのベル
ト室82内に突出し、変速装置83のドライブプーリ8
4が取り付けられる。ドライブプーリ84はVベルト8
5を介してドリブンプーリ86に連結され、エンジン4
7の駆動力がドリブンプーリ86に伝達される。
【0048】ドリブンプーリ86は、パワーユニット4
5の後方部に設けられたドリブンシャフト87に回転自
在に支持されており、ドリブンプーリ86に伝達された
エンジン47からの回転駆動力は遠心クラッチ機構88
を介してドリブンシャフト87に伝達される。
【0049】このドリブンシャフト87は、減速歯車機
構であり動力伝達装置でもあるミッション機構89を通
じて後輪駆動軸90に連結され、このミッション機構8
9を介して後輪50にエンジン47の駆動力が伝達され
るようになっている。
【0050】ところで、ピストン61の正反対にあたる
クランクケース51の部位、例えばクランクケース51
の左側にはエンジン吸気系91を構成するバルブ装置で
あるリードバルブ92が設けられ、このリードバルブ9
2に同じくエンジン吸気系91を構成するキャブレタ9
3がインテークパイプ94を介して接続される。そし
て、このキャブレタ93の上流側には同じくエンジン吸
気系91を構成するエアクリーナ95が接続される。こ
のエアクリーナ95は、クランクケース51の左側面と
伝導ケース48前面との間で、かつ物品収納室35の下
方に形成されるスペースに配置される。
【0051】一方、エンジン47のシリンダ52下面に
はエンジン排気系96を構成するエキゾーストパイプ9
7が接続され、このエキゾーストパイプ97の下流側に
マフラ98が接続される。
【0052】上述したように、シリンダ52を車両30
の進行方向軸54に直交する方向に配置することによ
り、点火プラグ56やエキゾーストパイプ97の接続部
が車両30の側部に位置し、容易に着脱可能となってメ
ンテナンス性が向上する。
【0053】また、クランクシャフト57を車両30の
進行方向軸54と平行に配置すると共に、クランクアイ
ドルシャフト75を設け、両シャフト57,75をベベ
ルギヤ73,77で連結してクランクシャフト57の回
転軸方向を変換するように構成することにより、クラン
クシャフト57の片持ち部57aのみならず、クランク
アイドルシャフト75の長さも短くなってベアリング5
9,76に負担がかかりにくくなる。その結果、軸受部
のトラブルが減ると共に、Vベルト85の振動に対して
も有利になる。
【0054】さらに、シリンダ52を車両30の進行方
向軸54に直交する方向に配置することにより、シリン
ダ52およびシリンダヘッド53を覆うシュラウド68
の冷却風取入口69を車両30の進行方向に向かって開
口することが可能となる。その結果、冷却風吸入時に発
生する騒音がライダや通行人に直接伝わらなくなる。ま
た、冷却風の排風がエキゾーストパイプ97に当たるの
で、エキゾーストパイプ97の冷却効率も向上する。
【0055】さらにまた、シリンダ52を車両30の進
行方向軸54に直交する方向に配置することにより、ク
ランクケース51の左側面と伝導ケース48前面との間
で、かつ物品収納室35の下方にスペースが形成され、
このスペースにエンジン吸気系91を配置可能となる。
その結果、リードバルブ92をピストン61の正反対に
配置可能となり、混合気の掃気通路63への流れを左右
均等にすることができると共に、パワーユニット45の
背面と物品収納室35底面との間に充分なスペースが確
保でき、物品収納室35底面のフラット化が可能となっ
て物品収納室35の容積を充分に確保できる。
【0056】なお、上述した実施形態においてはクラン
クシャフト57の回転軸を異なる方向に変換しながらエ
ンジン47の駆動力を伝導する伝導装置としてベベルギ
ヤ73,77を用いた例を示したが、伝導装置はベベル
ギヤ73,77にかかわらず、ハイポイドギヤなども使
用可能である。
【0057】また、上述した実施形態においてはパワー
ユニット懸架用のステー46をクランクケース51外壁
の上部に設けた例を示したが、図5および図6に示すよ
うに、ステー46をクランクケース51外壁の下部に設
け、パワーユニット45をダウンチューブ32の後端部
に枢着してもよい。
【0058】さらに、上述した実施形態においてはクラ
ンクケース51の左側面と伝導ケース48前面との間
で、かつ物品収納室35の下方に形成されるスペースに
エアクリーナ95を配置した例を示したが、図6に示す
ように、エアクリーナ95は伝導ケース48のケースカ
バー81上に配置してもよい。
【0059】図7は、この発明を適用したスクータ型車
両の第二の実施形態例を示す左側面図であり、図8は、
同右側面である。さらに、図9は、図7のIX−IX線
に沿う断面図、図10は、図7のX−X線に沿う断面図
である。なお、この第二実施形態例のスクータ型車両1
00は、基本的に第一実施形態例に示すスクータ型車両
30と同一なものなので、同一の構成部材には同一の符
号を付す。
【0060】図7〜図10に示すように、このスクータ
型車両100は車体フレーム31を有する。この車体フ
レーム31は、ダウンチューブ32と、このダウンチュ
ーブ32の後端側から後上方に延びる左右一対のリヤフ
レーム33とから構成される。また、リヤフレーム33
の上方にはヘルメット34等を収納可能な物品収納室3
5が設けられ、物品収納室35の上方に運転シート36
が開閉自在に設置されると共に、物品収納室35の後方
には例えば燃料タンク37が配置される。そして、この
スクータ型車両100は、その車体全体が合成樹脂製の
車体カバー38で覆われて外観が整えられる。
【0061】ダウンチューブ32の前端にはヘッドパイ
プ39が設けられ、このヘッドパイプ39に前輪40を
回動自在に支持するフロントフォーク41やハンドルバ
ー42等が設けられる。そして、このハンドルバー42
により前輪40が左右に回動自在に操舵される。
【0062】一方、リヤフレーム33の中央部には左右
一対の懸架ブラケット43が設けられる。この懸架ブラ
ケット43間にはピボット軸44が架設され、このピボ
ット軸44にスイング型パワーユニット101がステー
46を介してスイング自在に枢着される。
【0063】このスイング型パワーユニット101(以
下、単にパワーユニットと略す。)はエンジン102
と、このエンジン102の一側から後方に延びる伝導ケ
ース48とを一体的に備える。この伝導ケース48はス
イングアームを兼ねており、リヤショックアブソーバ4
9によりリヤフレーム33に弾性的に支持される。そし
て、伝導ケース48の後端に駆動輪である後輪50が保
持される。
【0064】パワーユニット101の前部にはエンジン
102が配置される。このエンジン102は、空冷4サ
イクル単気筒エンジンであり、主にクランクケース10
3、シリンダ104、シリンダヘッド105およびヘッ
ドカバー106から構成される。なお、上述したパワー
ユニット懸架用のステー46はクランクケース103外
壁の上部に設けられる。
【0065】クランクケース103の一側、例えば右側
にはシリンダ104が車両100の進行方向軸54に直
交する方向に、かつ略水平に配置される。また、シリン
ダヘッド105には、シリンダ104に整合する燃焼室
55が形成され、外方から点火プラグ56がネジ結合さ
れる。さらに、シリンダヘッド105の上部には図示し
ない吸・排気バルブや、これらのバルブ開閉用のカムシ
ャフト107などからなる動弁機構108が配置され、
この動弁機構108はヘッドカバー106により覆われ
る。
【0066】クランクケース103は、車両100の進
行方向軸54に沿って左右に分割可能で、その合わせ面
にクランクシャフト57が車両100の進行方向軸54
と平行に配置される。このクランクシャフト57は前後
に分割可能に構成され、クランクピン58によってその
中間部で連結されると共に、一対のベアリング59によ
り支持される。
【0067】クランクピン58にはコンロッド60を介
してピストン61が連結され、シリンダ104内のピス
トン61の往復運動がクランクシャフト57を回転運動
させる。
【0068】クランクシャフト57の前部にはカムチェ
ーンドライブスプロケット109が設けられる。また、
カムシャフト107の前部にはカムチェーンドリブンス
プロケット110が設けられ、両スプロケット109,
110はカムチェーン111によって連結される。そし
て、シリンダ104およびシリンダヘッド105の前側
にはカムチェーン室112が形成され、この中にカムチ
ェーン111が収納される。
【0069】クランクケース103の前側にはマグネト
装置64が設けられる。クランクシャフト57の先端部
にはマグネト装置64を構成するフライホイールマグネ
ト65が回転一体に固着され、その前面にはクーリング
ファン66が回転一体に固着される。
【0070】エンジン102の放熱部であるシリンダ1
04およびシリンダヘッド105には冷却フィン67が
形成されると共に、シリンダ104およびシリンダヘッ
ド105は、シュラウド68により覆われる。シュラウ
ド68には、物品収納室35の下部で、車両100の進
行方向に向かって開口する冷却風取入口69が形成され
る。
【0071】クランクシャフト57の後部にはスタータ
クラッチ113を介してスタータギヤ114が設けら
れ、アイドルギヤ115を介してクランクケース103
背面に配置されたスタータモータ116のドライブシャ
フト117に作動連結される。また、クランクシャフト
57の後端部にはクランクシャフト57の回転軸を異な
る方向に変換しながらエンジン102の駆動力を伝導す
る伝導装置であるドライブベベルギヤ73が設けられ
る。
【0072】一方、クランクシャフト57が収納される
クランクケース103のクランク室62と後輪50前部
との間にはアイドルシャフト室74が形成される。この
アイドルシャフト室74内にはクランクアイドルシャフ
ト75がクランクシャフト57と直交する方向に配置さ
れ、ベアリング76により支持される。
【0073】そして、クランクアイドルシャフト75の
中間部付近にはクランクシャフト57の回転軸を異なる
方向に変換しながらエンジン102の駆動力を伝導する
伝導装置であるドリブンベベルギヤ77が設けられ、ク
ランクシャフト57のドライブベベルギヤ73に噛み合
うことによりクランクシャフト57の回転軸方向を変換
するように構成される。
【0074】アイドルシャフト室74は、クランクアイ
ドルシャフト75を軸支するアイドルシャフトカバー7
8により塞がれる。アイドルシャフト室74とアイドル
シャフトカバー78との接合面には両ベベルギヤ73,
77の噛合いを調整するシム79が設けられると共に、
Oリング80等によりクランク室62およびアイドルシ
ャフト室74を液密に保つ。
【0075】上記伝導ケース48はケースカバー81に
より覆われてその内部にベルト室82を形成し、このベ
ルト室82内にVベルト式自動変速装置83が配置され
る。
【0076】クランクアイドルシャフト75の左端部側
はこのベルト室82内に突出し、変速装置83のドライ
ブプーリ84が取り付けられる。ドライブプーリ84は
Vベルト85を介してドリブンプーリ86に連結され、
エンジン102の駆動力がドリブンプーリ86に伝達さ
れる。
【0077】ドリブンプーリ86は、パワーユニット1
01の後方部に設けられたドリブンシャフト87に回転
自在に支持されており、ドリブンプーリ86に伝達され
たエンジン102からの回転駆動力は遠心クラッチ機構
88を介してドリブンシャフト87に伝達される。
【0078】このドリブンシャフト87は、減速歯車機
構であり動力伝達装置でもあるミッション機構89を通
じて後輪駆動軸90に連結され、このミッション機構8
9を介して後輪50にエンジン102の駆動力が伝達さ
れるようになっている。
【0079】一方、シリンダヘッド105下面の排気通
路118にはエンジン排気系96を構成するエキゾース
トパイプ97が接続され、このエキゾーストパイプ97
の下流側にマフラ98が接続される。また、シリンダヘ
ッド105の近傍、カムチェーン室112の反対側には
エンジン吸気系119を構成するキャブレタ120が配
置され、インテークパイプ121を介してシリンダヘッ
ド105上面の吸気通路122に接続される。
【0080】そして、このキャブレタ120の上流側に
は同じくエンジン吸気系119を構成するエアクリーナ
123が接続される。このエアクリーナ123は、シリ
ンダ104およびシリンダヘッド105の後部で、かつ
マフラ98の上方、後輪50の右側に形成されるスペー
スに配置される。
【0081】また、アイドルシャフト室74壁にはブリ
ーザホース124が装着され、アイドルシャフト室74
内に溜まるブローバイガスをエアクリーナ123に導く
ように構成される。なお、ブリーザホース124は、ク
ランクシャフト57付近のクランクケース103上壁ま
たは側壁に設けてもよい。
【0082】上述したように、シリンダ104を車両1
00の進行方向軸54に直交する方向に配置することに
より、点火プラグ56やエキゾーストパイプ97の接続
部が車両100の側部に位置し、容易に着脱可能となっ
てメンテナンス性が向上する。
【0083】また、クランクシャフト57を車両100
の進行方向軸54と平行に配置すると共に、クランクア
イドルシャフト75を設け、両シャフト57,75をベ
ベルギヤ73,77で連結してクランクシャフト57の
回転軸方向を変換するように構成することにより、クラ
ンクシャフト57の片持ち部57aのみならず、クラン
クアイドルシャフト75の長さも短くなってベアリング
59,76に負担がかかりにくくなる。その結果、軸受
部のトラブルが減ると共に、Vベルト85の振動に対し
ても有利になる。
【0084】さらに、シリンダ104を車両100の進
行方向軸54に直交する方向に配置することにより、シ
リンダ104およびシリンダヘッド105を覆うシュラ
ウド68の冷却風取入口69を車両100の進行方向に
向かって開口することが可能となる。その結果、冷却風
吸入時に発生する騒音がライダや通行人に直接伝わらな
くなる。
【0085】さらにまた、シリンダ104を車両100
の進行方向軸54に直交する方向に配置することによ
り、シリンダ104およびシリンダヘッド105の後部
で、かつマフラ98の上方、後輪50の右側にスペース
が形成され、このスペースにエンジン吸気系119を配
置可能となる。その結果、パワーユニット101の背面
と物品収納室35底面との間に充分なスペースが確保で
き、物品収納室35底面のフラット化が可能となって物
品収納室35の容積を充分に確保できる。
【0086】なお、上述した実施形態においてはクラン
クシャフト57の回転軸を異なる方向に変換しながらエ
ンジン102の駆動力を伝導する伝導装置としてベベル
ギヤ73,77を用いた例を示したが、伝導装置はベベ
ルギヤ73,77にかかわらず、ハイポイドギヤなども
使用可能である。
【0087】また、上述した実施形態においてはパワー
ユニット懸架用のステー46をクランクケース103外
壁の上部に設けた例を示したが、第一の実施形態の図5
に示したように、ステー46をクランクケース103外
壁の下部に設け、パワーユニット101をダウンチュー
ブ32の後端部に枢着してもよい。
【0088】さらに、上述した実施形態においてはエン
ジン吸気系119をシリンダ104およびシリンダヘッ
ド105の後部で、かつマフラ98の上方、後輪50の
右側に形成されるスペースに配置した例を示したが、図
11に示すように、エンジン吸気系119をシリンダ1
04およびシリンダヘッド105の前部に配置してもよ
く、また、図12に示すようにクランクケース103の
左側面と伝導ケース48前面との間で、かつ物品収納室
35の下方に形成されるスペースにエアクリーナ123
を配置し、ダクト125を用いてエアクリーナ123と
キャブレタ120とを連結するようにしてもよい。
【0089】図13は、上述した第二の実施形態に用い
たエンジン102にバランサ装置127を設けた例を示
すパワーユニット126の左側面図であり、図14は図
13のXIV −XIV 線に沿う断面図である。
【0090】図13および図14に示すように、バラン
サ装置127は伝導ケース48前面のクランクケース1
03左側面に配置される。このバランサ装置127は、
クランクシャフト57と平行に配置され、一対のベアリ
ング128によって支持されるバランサシャフト129
と、このバランサシャフト129に固着されたバランサ
ウェイト130と、バランサシャフト129の一端に設
けられ、クランクシャフト57に設けられたバランサド
ライブギヤ131に噛み合うバランサドリブンギヤ13
2とから構成される。また、このバランサ装置127
は、クランクケース103左側面に形成された開口部1
33から装着可能に構成され、この開口部133はバラ
ンサカバー134により塞がれる。
【0091】上述したように、シリンダ104を車両1
00の進行方向軸54に直交する方向に配置することに
より、他の部材などに干渉しない位置にバランサシャフ
ト129をクランクシャフト57と平行に配置可能にな
る。
【0092】ところで、上述した実施形態においてはア
イドルシャフト室74壁やクランクケース103上壁ま
たは側壁にブリーザホース124を装着した例を示した
が、図13および図14に示すように、バランサ装置1
27近傍、例えばバランサカバー134にブリーザホー
ス124を装着してもよい。
【0093】また、上述した第一の実施形態に示す2サ
イクルエンジン47においては、クランクシャフト57
の後端側にオイルポンプドライブギヤ70を設け、オイ
ルポンプドライブシャフト71を介してオイルポンプ7
2を駆動するように構成した例を示したが、例えば図1
5に示すように、クランクアイドルシャフト75の右端
部を壁面まで延長し、その延長端部75aにオイルポン
プ72を直結してもよい。
【0094】さらに、上述した第二の実施形態に示す4
サイクルエンジン102においては、オイルポンプ72
についての説明は省略したが、2サイクルエンジン47
同様、クランクアイドルシャフト75の延長端部75a
にオイルポンプを直結することも可能である。また、こ
の場合、オイルフィルタ(図示せず)もこのオイルポン
プ近傍に配置してもよい。
【0095】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るスク
ータ型車両によれば、主にクランクケースと、シリンダ
と、シリンダヘッドとから構成される空冷式エンジン
と、このエンジンの一側から後方に延び、変速装置等を
内装した伝導ケースとを一体的に有するスイング型パワ
ーユニットを備えたスクータ型車両において、上記クラ
ンクケースの一側に上記シリンダを車両の進行方向軸に
直交する方向に、かつ略水平に配置し、クランクシャフ
トを車両の進行方向軸と平行に配置すると共に、上記ク
ランクシャフトの後方にクランクアイドルシャフトを上
記クランクシャフトと直交する方向に配置し、上記クラ
ンクシャフトと上記クランクアイドルシャフトとを伝導
装置で連結し、さらに、上記クランクアイドルシャフト
に上記変速装置等を介して後輪駆動軸を連結したため、
クランクシャフトの片持ち部やクランクアイドルシャフ
トの長さが短くなってベアリングに負担がかかりにくく
なって軸受部のトラブルが減ると共に、Vベルトの振動
に対しても有利になり、さらに、点火プラグやエキゾー
ストパイプのメンテナンス性が向上する。
【0096】また、上記スイング型パワーユニットの上
方に物品収納室を備える一方、上記エンジンの放熱部を
シュラウド覆い、このシュラウドに、上記物品収納室の
下部で、車両の進行方向に向かって開口する冷却風取入
口を形成したため、冷却風吸入時に発生する騒音がライ
ダや通行人に直接伝わらなくなる。
【0097】さらに、上記エンジンは2サイクルエンジ
ンであって、上記クランクケースの左側面と上記伝導ケ
ース前面との間で、かつ上記物品収納室の下方に形成さ
れるスペースにバルブ装置やキャブレタなどからなるエ
ンジン吸気系を配置したため、混合気の掃気ポートへの
流れを左右均等にすることができると共に、パワーユニ
ットの背面と物品収納室底面との間に充分なスペースが
確保でき、物品収納室底面のフラット化が可能となって
物品収納室の容積を充分に確保できる。
【0098】さらにまた、上記エンジンは4サイクルエ
ンジンであって、車両の進行方向軸を基準に上記伝導ケ
ースの反対側で上記シリンダヘッドの近傍にキャブレタ
を配置し、点火プラグを上記シリンダの中心軸を基準に
上記キャブレタと同一側に配置する一方、上記シリンダ
ヘッドに設けられる動弁機構駆動用のカムチェーンを収
納するカムチェーン室を上記シリンダの中心軸を基準に
上記キャブレタの反対側に配置したため、点火プラグ等
のメンテナンス性が向上すると共に、パワーユニットの
背面と物品収納室底面との間に充分なスペースが確保で
き、物品収納室底面のフラット化が可能となって物品収
納室の容積を充分に確保できる。
【0099】そして、上記エンジンはバランサ装置を備
え、このバランサ装置を上記伝導ケース前面の上記クラ
ンクケース左側面に配置すると共に、上記バランサ装置
を構成するバランサシャフトを上記クランクシャフトと
平行に配置したため、収納室底面に干渉したり、最低地
上高を減少させることなくバランサ装置を配置できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るスクータ型車両の第一実施形態を
示すスクータ型車両の左側面図。
【図2】図1に示すスクータ型車両の右側面図。
【図3】図1のIII −III 線に沿う断面図。
【図4】図1のIV−IV線に沿う断面図。
【図5】パワーユニット懸架用ステーの他の取付け位置
を示すパワーユニットの左側面図。
【図6】エアクリーナの他の配置位置を示すパワーユニ
ットの左側図。
【図7】本発明に係るスクータ型車両の第二実施形態を
示すスクータ型車両の左側面図。
【図8】図7に示すスクータ型車両の右側面図。
【図9】図7のIX−IX線に沿う断面図。
【図10】図7のX−X線に沿う断面図。
【図11】エンジン吸気系の他の配置位置を示すパワー
ユニットの平面図。
【図12】エンジン吸気系の他の配置位置を示すパワー
ユニットの平面図。
【図13】図9に示すエンジンにバランサ装置を設けた
例を示すパワーユニットの左側面図。
【図14】図13のXIV −XIV 線に沿う断面図。
【図15】オイルポンプの他の配置位置を示すパワーユ
ニットの部分平断面図。
【図16】エンジンを略水平に、かつそのシリンダを車
両の進行方向軸と平行に配置した強制空冷式のスイング
型パワーユニットの一般例を示す側面図。
【図17】図16のA−A線に沿う断面図。
【符号の説明】
30,100 スクータ型車両 31 車体フレーム 32 ダウンチューブ 33 リヤフレーム 35 物品収納室 45,101,126 スイング型パワーユニット 47 2サイクルエンジン 48 伝導ケース 51,103 クランクケース 52,104 シリンダ 53,105 シリンダヘッド 54 車両の進行方向軸 56 点火プラグ 57 クランクシャフト 66 クーリングファン 68 シュラウド 69 冷却風取入口 73 ドライブベベルギヤ(伝導装置) 75 クランクアイドルシャフト 77 ドリブンベベルギヤ(伝導装置) 83 Vベルト式自動変速装置 90 後輪駆動軸 91,119 エンジン吸気系 92 リードバルブ(バルブ装置) 93,120 キャブレタ 96 エンジン排気系 102 4サイクルエンジン 108 動弁機構 111 カムチェーン 112 カムチェーン室 127 バランサ装置 129 バランサシャフト

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主にクランクケースと、シリンダと、シ
    リンダヘッドとから構成される空冷式エンジンと、この
    エンジンの一側から後方に延び、変速装置等を内装した
    伝導ケースとを一体的に有するスイング型パワーユニッ
    トを備えたスクータ型車両において、上記クランクケー
    ス51の一側に上記シリンダ52を車両30の進行方向
    軸54に直交する方向に、かつ略水平に配置し、クラン
    クシャフト57を車両30の進行方向軸54と平行に配
    置すると共に、上記クランクシャフト57の後方にクラ
    ンクアイドルシャフト75を上記クランクシャフト57
    と直交する方向に配置し、上記クランクシャフト57と
    上記クランクアイドルシャフト75とを伝導装置73,
    77で連結し、さらに、上記クランクアイドルシャフト
    75に上記変速装置83等を介して後輪駆動軸90を連
    結したことを特徴とするスクータ型車両。
  2. 【請求項2】 上記スイング型パワーユニット45の上
    方に物品収納室35を備える一方、上記エンジン47の
    放熱部をシュラウド68覆い、このシュラウド68に、
    上記物品収納室35の下部で、車両30の進行方向に向
    かって開口する冷却風取入口69を形成した請求項1記
    載のスクータ型車両。
  3. 【請求項3】 上記エンジンは2サイクルエンジン47
    であって、上記クランクケース51の左側面と上記伝導
    ケース48前面との間で、かつ上記物品収納室35の下
    方に形成されるスペースにバルブ装置92やキャブレタ
    93などからなるエンジン吸気系91を配置した請求項
    1または2記載のスクータ型車両。
  4. 【請求項4】 上記エンジンは4サイクルエンジン10
    2であって、車両100の進行方向軸54を基準に上記
    伝導ケース48の反対側で上記シリンダヘッド105の
    近傍にキャブレタ120を配置し、点火プラグ56を上
    記シリンダ104の中心軸を基準に上記キャブレタ12
    0と同一側に配置する一方、上記シリンダヘッド105
    に設けられる動弁機構108駆動用のカムチェーン11
    1を収納するカムチェーン室112を上記シリンダ10
    4の中心軸を基準に上記キャブレタ120の反対側に配
    置した請求項1または2記載のスクータ型車両。
  5. 【請求項5】 上記エンジン102はバランサ装置12
    7を備え、このバランサ装置127を上記伝導ケース4
    8前面の上記クランクケース103左側面に配置すると
    共に、上記バランサ装置127を構成するバランサシャ
    フト129を上記クランクシャフト57と平行に配置し
    た請求項1、2または4記載のスクータ型車両。
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