JPH0932180A - 小屋パネル及び妻パネル並びにそれらの施工方法 - Google Patents

小屋パネル及び妻パネル並びにそれらの施工方法

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JPH0932180A
JPH0932180A JP7201411A JP20141195A JPH0932180A JP H0932180 A JPH0932180 A JP H0932180A JP 7201411 A JP7201411 A JP 7201411A JP 20141195 A JP20141195 A JP 20141195A JP H0932180 A JPH0932180 A JP H0932180A
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JP
Japan
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panel
joining
shed
skew
jig
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JP7201411A
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Inventor
Yasuo Goto
泰男 後藤
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HOUMU KK
Original Assignee
HOUMU KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 パネル化により施工工程を簡便化でき接合部
を接合用治具を用いて強度に固定接合され剛性が高くが
たや撓み等の少ない小屋パネルの提供。 【構成】 梯子状に形成された第1上枠部材2、第1下
枠部材8及び第2上枠部材3、第2下枠部材9と、各枠
部材間に配設された棟木繋ぎパネル4、間柱部5、小屋
繋ぎパネル接合部材6、梁パネル接合部材7と、各部材
の前面及び/又は後面に覆設されたパネル部Bと、各部
材の当接面に一対に穿孔され必要に応じて当接面を切削
して形成された枝管挿着用の切削部を連通された連通孔
と、連通孔や切削部に挿着された接合用治具と、接合用
治具内の中空部及び接合用治具の表面と連通孔や切削部
の内壁間に略充填された接着剤と、を備えた構成を有す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は住宅等の建設物の小屋組
に用いられる小屋パネル及び妻パネル並びにそれらの施
工方法に関し、特に接合用治具により接合され剛性の高
い小屋パネル及び妻パネル並びにそれらの施工方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、住宅等の建築物に対する要求が多
様化し種々の建築工法が取り入れられるとともにそれに
適応する建築部材として多種のパネルが開発されてい
る。特に小屋組は複雑な構造をなし施工に手間がかかる
とともに屋根を支持し応力に耐えうる強度が要求されて
いる。従来の小屋組も種々の技術が開発されている。例
えば、特開平6−49941号公報(以下イ号公報と呼
ぶ。)には複数の束の上部にそれぞれ棟木や母屋を取り
付け、この棟木、母屋上に、中間部に平板状の芯材を挟
んでその両側に略同寸法の表面材を添着してなる屋根パ
ネルを載置し工期が大幅に短縮できると共に、低コスト
による施工が可能となる小屋組が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の小屋組では、以下のような問題点を有していた。 (1)一体に形成されたパネルを小屋組に用いるのでは
ないので施工工程が多く施工に時間がかかり熟練した作
業者を必要とし作業性に劣るという問題点を有してい
た。 (2)各部材を取付金具や釘或いは接着材で接合するの
で接合部にがたが生じまた小屋組の剛性が低く強度が弱
く耐久性に劣るという問題点を有していた。 (3)接合のための取付金具が各部材の表面に突出して
外装板の施工が困難で取付金具を取り付ける手間を要し
作業性に劣るという問題点を有していた。 (4)イ号公報に記載の小屋組では桁方向に所定の間隔
でこの小屋組を組むための梁を設けねばならず施工が複
雑となり作業性に劣るという問題点を有していた。 (5)イ号公報に記載の小屋組では小屋組内部に束が所
定の間隔で配設されており小屋組内部に十分な空間がな
く物置等に利用できないという問題点を有していた。 (6)屋根のスパンによりトラス梁や山中伏は部材の長
さを変えて作製する必要があり木材の入手や小屋の作製
に手間を要するという問題点を有していた。
【0004】本発明は上記従来の問題点を解決するもの
で、パネル化により施工工程が少なく施工時間を短縮で
き未熟練者でも施工が可能であり小屋の構成部材の部品
点数を少なくし工場生産に適し生産性が高く小径木の使
用も可能で、かつ、接合部が強固に接合され剛性が高く
がたや撓み等の少ない小屋パネルの提供、及び、施工性
に優れかつ剛性が高く強度に優れる妻パネルの提供、並
びに、接合用治具を接合孔部に挿着し接着剤を充填する
だけで施工が完了し施工性が高く剛性及び耐力の高い優
れた小屋パネルの施工方法の提供、及び、接合用治具を
接合孔部に挿着し接着剤を充填するだけで施工が完了し
施工性が高く剛性及び耐力の高い優れた妻パネルの施工
方法の提供を目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明の請求項1に記載の小屋パネルは、棒状の第1
上斜行部材と、第1上斜行部材の上端部に上端部が固着
された第2上斜行部材と、第1上斜行部材及び/又は第
2上斜行部材の上端部から下方に垂設された棟木繋ぎパ
ネル接合部材と、第1上斜行部材及び第2上斜行部材か
ら下方に配設された1乃至複数の間柱部及び/又は柱部
と、第1上斜行部材及び第2上斜行部材の所定の位置か
ら下方に垂設された小屋繋ぎパネル接合部材と、第1上
斜行部材及び前記第2上斜行部材の下端部から下方に垂
設された梁パネル接合部材と、棟木繋ぎパネル接合部
材、間柱部、小屋繋ぎパネル接合部材、及び、梁パネル
接合部材の下部に固着され前記第1上斜行部材と平行に
配設された第1下斜行部材と、棟木繋ぎパネル接合部
材、間柱部、小屋繋ぎパネル接合部材、及び、梁パネル
接合部材の下部に固着され第2上斜行部材と平行に配設
された第2下斜行部材と、第1上斜行部材、第1下斜行
部材、第2上斜行部材、及び、第2下斜行部材の前面及
び/又は後面に覆設されたパネル部と、第1上斜行部
材、第2上斜行部材、第1下斜行部材、第2下斜行部
材、柱部、棟木繋ぎパネル接合部材、及び、小屋繋ぎパ
ネル接合部材の内いずれか2間の当接面に一対に穿孔さ
れ必要に応じて当接面を切削して形成された枝管挿着用
の切削部を連通された連通孔と、連通孔や切削部に挿着
された接合用治具と、接合用治具内の中空部及び接合用
治具の表面と連通孔や切削部の内壁間に略充填された接
着剤と、を備えた構成を有している。請求項2に記載の
小屋パネルは、第1下斜行部材と前記第2下斜行部材間
に架け渡されたタイビームを備えた構成を有している。
請求項3に記載の小屋パネルは、請求項1又は2におい
て、第1上斜行部材及び第2上斜行部材の下端部に連設
された軒部材を備えた構成を有している。請求項4に記
載の小屋パネルは、請求項1乃至3の内いずれか1にお
いて、第1上斜行部材、第2上斜行部材、梁パネル接合
部材、棟木パネル接合部材、及び、小屋パネル接合部材
の所定部に穿孔され他のパネルとの接合時に接着剤を充
填する接合孔部と、接合孔部に挿着された接合用治具
と、を備えた構成を有している。請求項5に記載の小屋
パネルは、請求項1乃至4の内いずれか1において、接
合用治具が、断面が略円形、略楕円形又は略多角形のい
ずれかであって表面に突部が形成された直線状又は折曲
状等の棒状部材と、棒状部材の長手方向に形成され棒状
部材の両端部又は一端で開口する中空部と、を備えた構
成を有している。請求項6に記載の小屋パネルは、請求
項5において、接合用治具が、棒状部材の長手方向の所
定部又は端部に脱着自在に配設され枝管中空部が中空部
まで連通された管状物からなる枝管を備えた構成を有し
ている。請求項7に記載の小屋パネルは、請求項1乃至
6の内いずれか1において、第1上斜行部材、第2上斜
行部材、第1下斜行部材、第2下斜行部材、棟木繋ぎパ
ネル接合部材、小屋繋ぎパネル接合部材、間柱部、柱
部、及び、パネル部が、木材、集成材、単板積層材、O
SL、乃至、化学改質木材の内いずれか1から形成され
る構成を有している。請求項8に記載の妻パネルは、棒
状の第1斜行部材と、第1斜行部材の上端部に固着され
た第2斜行部材と、第1斜行部材及び/又は第2斜行部
材の上端部から下方に垂設された支持部材と、第1斜行
部材及び第2斜行部材から下方に配設された1乃至複数
の間柱部及び/又は柱部と、第1斜行部材及び第2斜行
部材の所定の位置から下方に垂設された小屋繋ぎパネル
接合部材と、第1斜行部材及び第2斜行部材の外壁間を
覆設するパネル部と、第1斜行部材、第2斜行部材、支
持部材、及び、小屋繋ぎパネル接合部材の内いずれか2
間の当接面に一対に穿孔され必要に応じて当接面を切削
して形成された枝管挿着用の切削部を連通された連通孔
と、連通孔や切削部に挿着された接合用治具と、接合用
治具内の中空部及び接合用治具の表面と連通孔や切削部
の内壁間に略充填された接着剤と、を備えた構成を有し
ている。請求項9に記載の妻パネルは、請求項8におい
て、第1斜行部材、第2斜行部材、支持部材、乃至、小
屋繋ぎパネル接合部材の内いずれか1以上の所定部に穿
孔され他のパネルとの接合時に接着剤を充填する接合孔
部と、接合孔部に挿着された接合用治具と、を備えた構
成を有している。請求項10に記載の妻パネルは、請求
項8又は9において、接合用治具が、断面が略円形、略
楕円形又は略多角形のいずれかであって表面に突部が形
成された直線状又は折曲状等の棒状部材と、棒状部材の
長手方向に形成され棒状部材の両端部又は端部で開口す
る中空部と、を備えた構成を有している。請求項11に
記載の妻パネルは、請求項10において、接合用治具
が、棒状部材の長手方向の所定部又は端部に脱着自在に
配設され枝管中空部が中空部まで連通された管状物から
なる枝管を備えた構成を有している。請求項12に記載
の妻パネルは、請求項8乃至11において、第1斜行部
材、第2斜行部材、支持部材、間柱部、小屋パネル接合
部材、柱部、及び、パネル部が、木材、集成材、単板積
層材、OSL、乃至、化学改質木材の内いずれか1から
形成される構成を有している。請求項13に記載の小屋
パネルの施工方法は、梁パネルと梁パネル接合部材を接
合用治具を用いて接合し小屋パネルを所定の間隔で梁パ
ネル間に架け渡す梁パネル接合工程と、棟木繋ぎパネル
を棟木繋ぎパネル接合部材に接合用治具を用いて接合し
小屋パネル間に架け渡す棟木繋ぎパネル接合工程と、小
屋繋ぎパネルを小屋繋ぎパネル接合部材に接合用治具を
用いて接合し小屋パネル間に架け渡す小屋繋ぎパネル接
合工程と、を有する構成からなる。請求項14に記載の
妻パネルの施工方法は、支持部材及び小屋繋ぎパネル接
合部材の下端部と梁パネルを接合用治具を用いて接合し
妻パネルを妻側の梁パネル上に立設する梁パネル接合工
程と、棟木繋ぎパネルを支持部材と接合用治具を用いて
接合し妻パネルと小屋パネルを連結する棟木繋ぎパネル
接合工程と、小屋繋ぎパネルを小屋繋ぎパネル接合部材
と接合用治具を用いて接合し妻パネルと小屋パネルを連
結する小屋繋ぎパネル接合工程と、を有する構成からな
る。
【0007】ここで、第1及び第2上斜行部材と第1及
び第2下斜行部材の断面は正方形状或いは長方形状等が
用いられる。断面の一辺の長さは6〜50cmが好適に
用いられる。断面の長さが6cm未満になるにつれ接合
要治具を複数本挿着する場合縁距離(接合要治具と外部
との距離。)が取れなくなり又接合用治具の長さも短く
なり耐力が小さくなる傾向となり好ましくない。断面の
長さが50cmを越えるにつれ耐力は大きくなるが使用
する木材量が増加する傾向があり好ましくない。第1及
び第2上斜行部材と第1及び第2下斜行部材の間隔は2
0〜100cmが好適に用いられる。間隔が20cm未
満になるにつれ小屋パネルの保持できる積載荷重が小さ
くなり屋根パネルを支持できない傾向があり好ましくな
い。間隔が100cmを越えるにつれ小屋パネルの重量
が重くなり現場施工上の取扱が困難となる傾向があり好
ましくない。第1上斜行部材及び第2上斜行部材の角度
は5〜60度が好適に用いられる。角度が5度未満にな
るにつれ雨勾配がとれなくなり雨漏りの原因となる傾向
となり好ましくない。角度が60度を越えるにつれ屋根
勾配がきつくなり施工時の転落の危険性が生じまた使用
する屋根材料も多くなる傾向となり好ましくない。小屋
繋ぎパネル接合部材は左右対象の位置に1か所垂設され
ても良いし数か所垂設されても良い。各部材を2以上の
部材に分割して保管や運搬を行い施工時に接合用治具を
用いて接合しても良い。接合孔部は第1及び第2上斜行
部材の上面や梁パネル接合部材の外側面や棟木繋ぎパネ
ル接合部材及び小屋繋ぎパネル接合部材の前面及び/後
面に穿孔されるのが好ましい。小屋パネルは柱部及び/
又は間柱部を斜行して配設しトラス状に成形しても良
い。
【0008】第1及び第2斜行部材の断面は正方形状或
いは長方形状が用いられる。断面の一辺の長さは6〜5
0cmが好適に用いられる。断面の長さが6cm未満に
なるにつれ接合要治具を複数本挿着する場合縁距離(接
合要治具と外部との距離。)が取れなくなり又接合用治
具の長さも短くなり耐力も小さくなる傾向となり好まし
くない。断面の長さが50cmを越えるにつれ耐力は大
きくなるが使用する木材量が増加する傾向があり好まし
くない。第1斜行部材と第2斜行部材との接合角度は小
屋パネルと同様とするのが好ましい。妻パネルを桁ゆき
方向の途中に配設し小屋裏界壁部として使用しても良
い。小屋組内部を区切ることにより防火上の効果を有す
るからである。特に、パネル部を不燃材を用いるとより
効果的である。妻パネルは柱部及び/又は間柱部を斜行
して配設しトラス状に成形しても良い。パネル部として
は、合板、パーティクルボード、ハードボード、硬質木
片セメント板、シージングボード、せっこうボード、ラ
スシート、OSB、MDF、LVL、セメントケイ酸カ
ルシウム板、ロックウール板等が挙げられる。木材とし
てはすぎ、べいまつ、べいつが、ひのき、ひば、からま
つ、くろまつ、あかまつ、ラワン等が挙げられる。
【0009】接合用治具の棒状部材は断面形状が略円
形、略楕円、または三角形、四角形、六角形等の略多角
形状をした鉄等の金属製やカーボン繊維、ボロン繊維、
ガラス繊維、金属繊維等の有機、無機繊維と合成樹脂で
成形加工したもの等からなり、その略中央部等の長手方
向には接着剤の流入用の中空部が端部から端部に或いは
1端部が閉鎖された状態で成形されるのが望ましい。接
合用治具の剪断力や曲げ応力等の機械的強度を下げない
ためである。棒状部材の外表面に形成された突部は連続
状の突状や非連続の突部がランダムに形成されたもの又
は螺旋状等棒状部材の他端部等から流出した接着剤のバ
ッファとして機能し、接着剤が棒状部材の外表面と構造
部材の連通孔の周壁との間に充填し接着面積を拡げると
ともにアンカー効果を付与するような形状に形成される
のが好ましい。枝管は管状物からなり棒状部材の材質と
同一又は異なったもので形成され棒状部材の中空部とそ
の枝管中空部が連通するように係合される。枝管の径は
棒状部材と略同一か又はそれより小さく形成しても良
い。係合方法は枝管の係合部と棒状部材の係合部に螺孔
を形成し螺着するか嵌合部等を形成して嵌合等で係合す
るようにしても良い。枝管を形成することにより施工現
場に応じて接合用治具への接着剤の注入を円滑にするこ
とができる。枝管は接着剤注入後棒状部材との係合を解
いて抜き取るのが好ましいが、枝管の長さが短く込栓等
をする際に支障がない場合等はそのまま残しても良い。
棒状部材や枝管の中空部は接着剤の流入抵抗を軽減化さ
せるために鏡面化仕上げをするのが望ましいが接着剤の
粘度が低いときは鏡面仕上げをしなくても良い。接着剤
は適度の粘性を有し棒状部材の中空部及び連通孔の内壁
及び棒状部材の外周の間に十分に充填されるのが好まし
い。また、乾燥硬化後の体積変化が少なく体積の経時変
化がなく経時劣化の少ないものが好ましい。例えば、一
液性ポリウレタン系接着剤や二液性ポリウレタン系接着
剤或いは一液性エポキシ接着剤や一液性弾性エポキシ接
着剤や二液性エポキシ接着剤等が好適に用いられる。
【00010】
【作用】この構成によって、梁パネル接合部材が梁パネ
ルに接合されるので小屋パネルが梁パネルを跨がって架
設され小屋パネルを所定の間隔で配設し棟木繋ぎパネル
及び小屋繋ぎパネルにより補強するだけで小屋組を完了
できる。また、梁パネルと梁パネル接合部材との接合は
接合孔部内に挿着された接合用治具と接合孔部及び中空
部内に充填された接着剤により行われるので接合が強固
でがたが生じ難く剛性が高く応力に対する変位を少なく
できる。第1及び第2上斜行部材と第1及び第2下斜行
部材が梯子状に形成されまたパネル部を両面又は片面に
覆設するので荷重に対する抵抗力を大きくできる。ま
た、応力を支持する主たる各構成が上述の接合用治具を
用いた接合法により接合されるので小屋パネル全体の剛
性が高く剪断力、捻じれ力等の各種応力に対する抵抗力
を強くできる。棟木繋ぎパネル接合部材や小屋繋ぎパネ
ル接合部材により小屋パネル間が強固に接合され連結さ
れるので前後方向への抵抗力が強くできる。施工前にパ
ネルを組み立て現場では梁パネルや棟木繋ぎパネル接合
部材や小屋繋ぎパネル接合部材或いは屋根パネルと接合
させるだけなので施工工程を少なくでき施工時間を短く
できるとともに未熟練者でも容易に施工できる。また、
軒部材により屋根パネルの軒部分を安定に載置・接合で
きる。また、この構成によって、梁パネル接合部と梁パ
ネルを接合させることにより妻パネルを梁パネル上面に
載置・接合でき小屋組の妻部分を構成できる。梁パネル
と梁パネル接合部の接合は上述の接合用治具で強固に行
われるので梁パネルと一体となり強度及び剛性を高くで
きる。支持部材や棟木パネル接合部材により棟木繋ぎパ
ネルや小屋繋ぎパネルを介して小屋パネルと連結される
ので前後方向に対する強度を高くできる。各部材を木
材、集成材、単板積層材、OSL、乃至、化学改質木材
の内いずれか1から形成したので、孔堀りや加工がし易
く現場での補正や組み立て作業が簡単にできる。棒状部
材が接着剤を介して各部材間に挿着されるので各部材を
強固に接合できる。接合部である連通孔に接着剤が充填
されているので部材間でガタ等が生じ難く剛性を高くで
きる。枝管を設けたので注入方向を任意に設定でき、開
きが取れない場合でも接合が可能である。
【0011】
【発明の実施の形態】以下に本発明の一実施形態につい
て、図面を参照しながら説明する。 (実施形態1)図1は本発明の第1実施形態における小
屋パネルの全体正面図である。図1において、1は第1
実施形態における小屋パネル、2は木材、集成材、単板
積層材、OSL、化学改質木材等からなる断面が正方形
状または長方形状に形成され上面に屋根パネルを接合す
る第1上斜行部材、3は第1上斜行部材2の上端部に上
端部が接合部Aで固着され第1上斜行部材2と左右対象
に配設された第2上斜行部材、4は第1上斜行部材2及
び第2上斜行部材3の上端部から下方に垂設され第1上
斜行部材2及び第2上斜行部材3と接合部Aで接合され
施工時に後述する接合用治具を用いて棟木繋ぎパネルと
接合される棟木繋ぎパネル接合部材、5は第1及び第2
上斜行部材2、3から所定の間隔でそれぞれ2本下方に
垂設され釘や接着剤で接合され小屋パネル1を補強する
間柱部、6は第1及び第2上斜行部材2、3の所定の間
隔で下方に垂設され接合部Aにより第1及び第2上接合
部材2、3と接合され施工時に小屋繋ぎパネルを前面及
び/又は後面に接合部Aで接合される小屋繋ぎパネル接
合部材、7は第1及び第2上斜行部材2、3の下端部に
接合部Aで接合され下方に垂設され施工時に梁パネルと
接合される梁パネル接合部材、8、9は棟木繋ぎパネル
接合部材4、間柱部5、小屋繋ぎパネル接合部材6、及
び、梁パネル接合部材7の下部に接合部Aや釘或いは接
着剤で接合され第1及び第2上斜行部材2、3にそれぞ
れ平行に配設された第1下斜行部材、第2下斜行部材、
Aは後述する接合用治具を用いて接合した各構成の接合
部、Bは第1及び第2上斜行部材と第1及び第2下斜行
部材の後面に覆設された合板やパーティクルボード等か
らなるパネル部、Cは第1下斜行部材8及び第2下斜行
部材9間に架け渡され接合部Aは接合用治具を用いて接
合され幅方向の力を支持するタイビーム、Dは梁パネ
ル、小屋繋ぎパネル、棟木繋ぎパネルと接合する接合孔
部である。次に、接合部Aの構成について、以下図面を
用いて説明する。図2(a)は接合部Aに用いられるS
型の接合用治具の断面正面図であり、図2(b)は接合
部Aに用いられるT型の接合用治具の断面正面図であ
り、図2(c)は接合部Aに用いられるL型の接合用治
具の断面正面図であり、図3は本発明の第1実施形態に
おける小屋パネルのS型の接合用治具を用いた接合部A
の要部透視斜視図であり、図4は本発明の第1実施形態
における小屋パネルのT型の接合用治具を用いた接合部
Aの要部断面正面図であり、図5は本発明の第1実施形
態における小屋パネルのL型の接合用治具を用いた接合
部Aの要部断面正面図である。図2乃至図5において、
10は後述する枝管が端部に後述する棒状部材の長手方
向に配設されたS型の接合用治具、11は金属製の棒状
部材、12は棒状部材の長手方向に穿孔され両端部又は
端部に開口部を有する中空部、13は棒状部材11の外
周に螺旋状に突設された突部、14は棒状部材11の一
端部に膨出状に形成された凸壁部、15は凸壁部14、
14間に形成される接着剤案内溝、16は棒状部材11
の一端部又は略中央部に螺着等で係合された合成樹脂製
や金属製等の枝管、17は枝管16が棒状部材11の略
中央部に直立して配設されたT型の接合用治具、18は
枝管16の長手方向に穿孔され一端部を中空部12に連
通され他端部が開口された枝管中空部、19は枝管16
が棒状部材11の端部から直立して配設されたL型の接
合用治具、20は中空部12の一端部を密封した閉塞
部、21は接合する部材の当接面に対向して穿孔され接
合用治具10、17、19が挿着される連通孔、22は
中空部12内及び連通孔21内に充填され接合用治具1
0、17、19を強固に固定するAHC((株)ホーム
コネクター製)等からなる接着剤、23は当接面を連通
孔21と外部を連通して切削され枝管16が挿着される
切削部、24は接合用治具19を挿着するほぞ溝、25
はほぞ溝24内に挿着された接合用治具19を埋設する
埋木である。次に、接合用治具10、17、19の接合
方法について説明する。まず、図3に示すように、当接
面に一対の対向する連通孔21を形成し連通孔21の一
端部からS型の接合用治具10を挿着する。次に、接合
用治具10の枝管16の開口部から接着剤を充填し中空
部12内及び連通孔21の内壁及び接合用治具10の外
周壁間に接着剤を流入し充満させる。枝管16を取り外
し外部との開口部に込栓をする。所定の時間放置し接着
剤を硬化させ接合を完了する。連通孔21に外部との開
口部を設けられない場合は図4に示すように当接面に切
削部23を設けこのT字状の空間に枝管16を有するT
型の接合用治具17を挿着し以下の工程は接合用治具1
1の場合と同様にして接合を行う。また、接合する部材
間に開きが取れない場合は図5に示すようにほぞ溝24
を部材に形成し接合用治具19を挿入しスライドさせて
連通孔21内に挿着させる。以下の工程は上述の方法と
同様にして接合させる。
【0012】以上のように本実施形態によれば、第1及
び第2上斜行部材と平行に配設された第1及び第2下斜
行部材と、第1及び第2上斜行部材と第1及び第2下斜
行部材間に垂設された梁パネル接合部材と小屋繋ぎパネ
ル接合部材と、を設けたので、梁パネル、棟木繋ぎパネ
ル、及び、小屋繋ぎパネルを接合するだけで施工が完了
しまたこの接合は接合用治具を用いた接合なので施工が
簡便で作業性に優れる。また、接合用治具を用いた接合
なので接合強度が高くかつ剛性も高く荷重が加わった際
の変形が少なく変形抵抗に優れ耐久性に優れる。表面に
突起物がなく平滑なので塗装や外装施工が容易である。
【0013】(実施形態2)図6は本発明の第2実施形
態における小屋パネルの全体正面図である。図6におい
て、2は第1上斜行部材、3は第2上斜行部材、4は棟
木繋ぎパネル接合部材、5は間柱部、6は小屋繋ぎパネ
ル接合部材、7は梁パネル接合部材、8は第1下斜行部
材、9は第2下斜行部材、Aは接合部、Bはパネル部、
Cはタイビーム、Dは接合孔部である。これらは第1実
施形態と同様のものであり同一の符号を付けて説明を省
略する。30は第2実施形態における小屋パネルであ
る。第2実施形態における小屋パネルにおいては第1及
び第2上斜行部材2、3及び第1及び第2下斜行部材
8、9が2つの部材からなりその接合部を接合部Aの接
合用治具で接合している点が第1実施形態と異なる。以
上のように本実施形態によれば、第1及び第2上斜行部
材及び第1及び第2下斜行部材を4つの部材により形成
したので、第1実施形態で挙げた効果の他に短い部材を
第1及び第2上斜行部材や第1及び第2下斜行部材とし
て使用でき間伐材等を有効利用でき資源の効率的運用が
可能である。
【0014】(実施形態3)図7は本発明の第3実施形
態における小屋パネルの全体正面図である。図7におい
て、2は第1上斜行部材、3は第2上斜行部材、4は棟
木繋ぎパネル接合部材、5は間柱部、6は小屋繋ぎパネ
ル接合部材、7は梁パネル接合部材、8は第1下斜行部
材、9は第2下斜行部材、Aは接合部、Bはパネル部、
Dは接合孔部である。これらは第1実施形態と同様のも
のであり同一の符号を付けて説明を省略する。40は第
3実施形態における小屋パネル、41は第1及び第2上
斜行部材2、3の端部から一体に成形され外部に突設さ
れ屋根パネルの軒部を上面に載置・接合する軒部材であ
る。以上のように本実施形態によれば、第1及び第2上
斜行部材から外部に突設された軒部材を設けたので、第
1実施形態で挙げた効果の他に屋根パネルの軒部を安定
に設置できる。
【0015】(実施形態4)図8は本発明の第4実施形
態における妻パネルの全体正面図である。図8におい
て、50は第4実施形態における妻パネル、51は木
材、集成材、単板積層材、OSL、化学改質木材等から
なる断面が正方形または長方形状に形成され上面に屋根
パネルを接合する第1斜行部材、52は第1斜行部材5
1の上端部に上端部が接合部Aで接合され上面に屋根パ
ネルを接合する第2斜行部材、53は第1及び第2斜行
部材51、52の上端部に接合部Aにより接合され下方
に垂設され前面に棟木繋ぎパネルを接合する支持部材、
54は第1及び第2斜行部材51、52の所定の位置か
ら下方に垂設され内面で小屋繋ぎパネルを接合する小屋
繋ぎパネル接合部材、55は第1及び第2斜行枠部材5
1、52の所定の位置から下方に釘や接着剤により接合
され垂設された間柱部、56は第1及び第2斜行部材5
1、52の外面間を覆設され接合部を釘や接着剤で接合
される合板、パーティクルボード等からなるパネル部、
57は妻パネル50の下端面に配設され釘や接着剤等で
接合される端枠部材、58は梁パネル、小屋繋ぎパネ
ル、棟木繋ぎパネルとの接合に用い接合用治具10、1
7、19の内いずれかを挿着する接合孔部、Aは第1実
施形態と同様にして接合用治具10、17、19の内い
ずれか1を用いて接合した接合部である。次に、以上の
ように構成された妻パネルについて、以下その施工方法
を図面を用いて説明する。図9は第1実施形態における
小屋パネル及び第4実施形態における妻パネルの施工状
態を示す分解斜視図であり、図10は第1実施形態にお
ける小屋パネル及び第4実施形態における妻パネルの施
工状態を示す側面図である。図9及び図10において、
1は第1実施形態における小屋パネル、50は第4実施
形態における妻パネル、60は一辺が梯子状に形成され
るとともに直方体状に連結された梁パネル、61は棟木
繋ぎパネル接合部材4間及び棟木繋ぎパネル接合部材4
と支持部材53間に連結され桁方向の応力を支持する梯
子状に形成された棟木繋ぎパネル、62は小屋繋ぎパネ
ル接合部材6、6間或いは6、54間を連結し桁方向の
応力を全体で支持する格子状に形成された小屋繋ぎパネ
ルである。まず、妻パネル50の支持部材53及び小屋
繋ぎパネル接合部材54の底面を梁パネル60の上面に
T型の接合用治具17で挿着する。次に、小屋パネル1
の梁パネル接合部材7を梁パネル60の内側壁に当接さ
せS型の接合用治具10を挿着し仮止めする。小屋パネ
ル1は梁パネル60の桁ゆき方向に所定の間隔で複数個
配設される。さらに、妻パネル50の支持部材53と小
屋繋ぎパネル接合部材54に棟木繋ぎパネル61及び小
屋繋ぎパネル62をT型の接合用治具17を挿着する。
次に、棟木繋ぎパネル61及び小屋繋ぎパネル62を小
屋パネル1の棟木繋ぎパネル接合部材4及び小屋繋ぎパ
ネル接合部材6に架け渡す。この際小屋パネル1は仮止
めなので開きが取れT型の接合用治具17を挿着する。
全体の仮止めが完了すると各接合部に接着剤を充填し接
合を完了する。或いは各パネルを一方から順に組み立て
ていっても良い。以上のように本実施形態によれば、山
形に形成された第1及び第2斜行部材と、第1及び第2
斜行部材から垂設された支持部材及び小屋繋ぎパネル接
合部材と、第1及び第2斜行部材の外面に覆設されたパ
ネル部と、を設けたので、組み立てられたパネルを梁パ
ネル上に載置し棟木繋ぎパネルや小屋繋ぎパネルに接合
用治具を用いて接合するだけで施工を完了でき施工工程
を短縮でき作業時間が短いとともに未熟練作業者でも容
易に施工ができ作業性に優れる。各部材が接合用治具で
接合されており接合強度が高く剛性が高くまた応力に対
する抵抗力が強く耐久性に優れる。表面に取付金具等の
突起物がないので塗装や外装板施工等が容易で外装板の
付着性等が向上できる。
【0016】(実施形態5)図11は本発明の第5実施
形態における妻パネルの全体正面図である。図11にお
いて、51は第1斜行部材、52は第2斜行部材、53
は支持部材、54は小屋繋ぎパネル接合部材、55は間
柱部、56はパネル部、57は端枠部材、58は接合孔
部、Aは接合部である。これらは第4実施形態と同様の
ものであり同一の符号を付けて説明を省略する。70は
第5実施形態における妻パネルである。第5実施形態に
おける妻パネルは第1及び第2斜行部材51、52、支
持部材53、及び、パネル部56が分割して形成され施
工時にそれぞれが接合用治具10、17、19の内いず
れか1で接合されて使用される点が第4実施形態におけ
る妻パネルと異なる。以上のように本実施形態によれ
ば、第1及び第2斜行部材、支持部材、及び、パネル部
が分割して形成されるので、第4実施形態で挙げた効果
の他に運搬が容易でまた小さな空間に保管が可能で取扱
が簡便で作業性に優れる。又、長さの短い材料でも使用
が可能で資源を有効利用できる。
【0017】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、棒状の第
1上斜行部材と、第1上斜行部材の上端部に上端部が固
着された第2上斜行部材と、第1上斜行部材及び第2上
斜行部材の上端部から下方に垂設された棟木繋ぎパネル
接合部材と、第1上斜行部材及び第2上斜行部材から下
方に垂設された1乃至複数の間柱部と、第1上斜行部材
及び第2上斜行部材の所定の位置から下方に垂設された
小屋繋ぎパネル接合部材と、第1上斜行部材及び第2上
斜行部材の下部から下方に垂設された梁パネル接合部材
と、棟木繋ぎパネル接合部材、間柱部、小屋繋ぎパネル
接合部材、及び、梁パネル接合部材の下部に固着され第
1上斜行部材と平行に配設された第1下斜行部材と、棟
木繋ぎパネル接合部材、間柱部、小屋繋ぎパネル接合部
材、及び、梁パネル接合部材の下部に固着され第2上斜
行部材と平行に配設された第2下斜行部材と、第1上斜
行部材、第1下斜行部材、第2上斜行部材、及び、第2
下斜行部材の前面及び/又は後面に覆設されたパネル部
と、第1上斜行部材、第2上斜行部材、第1下斜行部
材、第2下斜行部材、棟木繋ぎパネル接合部材、及び、
小屋繋ぎパネル接合部材の内いずれか2間の当接面に一
対に穿孔され必要に応じて当接面を切削して形成された
枝管挿着用の切削部を連通された連通孔と、連通孔や切
削部に挿着された接合用治具と、接合用治具内の中空部
及び接合用治具の表面と連通孔や切削部の内壁間に略充
填された接着剤と、を設けたので、以下のような優れた
効果を有する屋根パネルを実現できる。 (1)梁パネルや小屋繋ぎパネル或いは棟木繋ぎパネル
と接合用治具を用いて接合するだけで施工が完了し複雑
な施工を施す必要がなくまた工程が短いので施工時間も
短縮できる。また、連通孔を形成し接合用治具を挿着し
接着剤を充填するだけで接合が完了するので未熟練作業
者でも簡便に作業ができ作業性に極めて優れる。 (2)荷重或いは応力を支持する主要部材が接合用治具
で接合されており接合強度が高くまた剛性が高いので応
力が加わっても変形が少なく耐震性に優れる。 (3)接合用治具を用いて任意の位置を接合できるとと
もに接合部の強度及び剛性が高いのでこの接合部は荷重
を支持することができるので小屋組を自在に形成でき設
計の自由度が高い。 (4)部材の表面に取付金具等の突起物がないので表面
が平滑であるとともに単純な構成なので外装板を装着す
る場合に施工を行い易くまた施工の結果の品質も高くで
きる。 (5)小屋組の内部構造が単純であり空間が広くまた気
密性等に優れるので小屋組内部を物置等に有効利用でき
設計の選択肢が広がる。 (6)小屋組全体の剛性が高く強度が高まるので小屋パ
ネルの施工枚数を最小限にでき施工が単純化され作業性
に優れるとともに使用する資材を省略でき資源の有効利
用が可能である。 (7)長さの短い間伐材等も接合用治具で接合して使用
でき資材の入手が簡単となると同時に低品質材の有効利
用が可能である。 (8)火災の際、部材の表面が炎上しても表面の炭化被
膜が断熱材の役目をして内部の接合用治具には影響を与
え難く構造物の倒壊を防止できる。 (9)構成する部材の部品点数が少ないので工業化によ
り量産性や生産性に富む。 (10)間柱部及び柱部をトラス状に配設したので荷重
の対する抵抗力が高く強度が大きく耐久性に優れる。 また、本発明によれば、棒状の第1斜行部材と、第1斜
行部材の上端部に固着された第2斜行部材と、第1斜行
部材及び第2斜行部材の上端部から下方に垂設された支
持部材と、第1斜行部材及び第2斜行部材から下方に垂
設された1乃至複数の間柱部と、第1斜行部材及び第2
斜行部材の所定の位置から下方に垂設された小屋繋ぎパ
ネル接合部材と、第1斜行部材及び第2斜行部材の外壁
間を覆設するパネル部と、第1斜行部材、第2斜行部
材、支持部材、及び、小屋繋ぎパネル接合部材の内いず
れか2間の当接面に一対に穿孔され必要に応じて当接面
を切削して形成された枝管挿着用の切削部を連通された
連通孔と、連通孔や切削部に挿着された接合用治具と、
接合用治具内の中空部及び接合用治具の表面と連通孔や
切削部の内壁間に略充填された接着剤と、を設けたの
で、以下のように優れた効果を有する妻パネルを実現で
きる。 (1)施工現場で部材を一個づつ組み立てる必要がなく
一体にパネル化されており施工工程を短縮し簡便化でき
るので施工時間が短いと同時に未熟練工でも施工が可能
で作業性が向上する。 (2)応力を支持する主要な部材間を接合用治具で接合
しているので接合強度が高く剛性が大きい。従って、応
力に対する抗力が強く接合部分でがたが生じ難くまた撓
み等も少なく全体に剛構造となり耐震性に優れる。 (3)部材の表面が平滑であり塗装や外装施工が容易に
できる。 (4)長さの短い間伐材等も接合用治具を用いて強固に
接合されることで使用が可能で資源の有効利用ができ
る。 (5)火災の際、部材の表面が炎上しても表面が炭化被
膜で覆われそれが断熱材として作用し内部の接合用治具
には影響を与え難く構造物の倒壊を防止できる。 (6)間柱部及び柱部をトラス状に配設したので荷重の
対する抵抗力が高く強度が大きく耐久性に優れる。 また、本発明は梁パネルと梁パネル接合部材を接合用治
具を用いて接合し小屋パネルを所定の間隔で梁パネル間
に架け渡す梁パネル接合工程と、棟木繋ぎパネルを棟木
繋ぎパネル接合部材に接合用治具を用いて接合し小屋パ
ネル間に架け渡す棟木繋ぎパネル接合工程と、小屋繋ぎ
パネルを小屋繋ぎパネル接合部材に接合用治具を用いて
接合し小屋パネル間に架け渡す小屋繋ぎパネル接合工程
と、を有するので、梁パネル上に小屋組を簡便かつ作業
性良く施工できる。また接合用治具を用いて梁パネルと
接合するので剛性及び耐力が高く耐震性に優れる。更
に、棟木繋ぎパネル及び小屋繋ぎパネルで小屋パネル間
を連結し、この際の接合は接合用治具を用いて行われる
ので小屋パネル同士が剛性及び耐力を高く結合され変形
が少なく耐久性及び耐震性に優れる小屋パネルの施工方
法を実現することができる。さらに、本発明は支持部材
及び小屋繋ぎパネル接合部材の下端部と梁パネルを接合
用治具を用いて接合し妻パネルを妻側の梁パネル上に立
設する梁パネル接合工程と、棟木繋ぎパネルを支持部材
と接合用治具を用いて接合し妻パネルと小屋パネルを連
結する棟木繋ぎパネル接合工程と、小屋繋ぎパネルを小
屋繋ぎパネル接合部材と接合用治具を用いて接合し妻パ
ネルと小屋パネルを連結する小屋繋ぎパネル接合工程
と、を有するので、梁パネル及び小屋パネルと接合用治
具を用いて接合或いは連結されるので施工が簡便で未熟
練工でも容易に施工ができ作業性に優れる。また、接合
強度が高いとともに剛性が高く小屋組全体が剛構造とな
り変形が少なく耐久性の向上した優れた妻パネルの施工
方法を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態における小屋パネルの全
体正面図
【図2】(a)接合部Aに用いられるS型の接合用治具
の断面正面図 (b)接合部Aに用いられるT型の接合用治具の断面正
面図 (c)接合部Aに用いられるL型の接合用治具の断面正
面図
【図3】本発明の第1実施形態における小屋パネルのS
型の接合用治具を用いた接合部Aの要部透視斜視図
【図4】本発明の第1実施形態における小屋パネルのT
型の接合用治具を用いた接合部Aの要部断面正面図
【図5】本発明の第1実施形態における小屋パネルのL
型の接合用治具を用いた接合部Aの要部断面正面図
【図6】本発明の第2実施形態における小屋パネルの全
体正面図
【図7】本発明の第3実施形態における小屋パネルの全
体正面図
【図8】本発明の第4実施形態における妻パネルの全体
正面図
【図9】第1実施形態における小屋パネル及び第4実施
形態における妻パネルの施工状態を示す分解斜視図
【図10】第1実施形態における小屋パネル及び第4実
施形態における妻パネルの施工状態を示す側面図
【図11】本発明の第5実施形態における妻パネルの全
体正面図
【符号の説明】
1 第1実施形態における小屋パネル 2 第1上斜行部材 3 第2上斜行部材 4 棟木繋ぎパネル接合部材 5 間柱部 6 小屋繋ぎパネル接合部材 7 梁パネル接合部材 8 第1下斜行部材 9 第2下斜行部材 A 接合部 B パネル部 C タイビーム D 接合孔部 10 S型の接合用治具 11 棒状部材 12 中空部 13 突部 14 凸壁部 15 接着剤案内溝 16 枝管 17 T型の接合用治具 18 枝管中空部 19 L型の接合用治具 20 閉塞部 21 連通孔 22 接着剤 23 切削部 24 ほぞ溝 25 埋木 30 第2実施形態における小屋パネル 40 第3実施形態における小屋パネル 41 軒部材 50 第4実施形態における妻パネルの全体正面図 51 第1斜行部材 52 第2斜行部材 53 支持部材 54 小屋繋ぎパネル接合部材 55 間柱部 56 パネル部 57 端枠部材 58 接合孔部 60 梁パネル 61 棟木繋ぎパネル 62 小屋繋ぎパネル 70 第5実施形態における妻パネル

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 棒状の第1上斜行部材と、前記第1上斜
    行部材の上端部に上端部が固着された第2上斜行部材
    と、前記第1上斜行部材及び/又は前記第2上斜行部材
    の上端部から下方に垂設された棟木繋ぎパネル接合部材
    と、前記第1上斜行部材及び前記第2上斜行部材から下
    方に配設された1乃至複数の間柱部及び/又は柱部と、
    前記第1上斜行部材及び前記第2上斜行部材の所定の位
    置から下方に垂設された小屋繋ぎパネル接合部材と、前
    記第1上斜行部材及び前記第2上斜行部材の下端部から
    下方に垂設された梁パネル接合部材と、前記棟木繋ぎパ
    ネル接合部材、前記間柱部、前記小屋繋ぎパネル接合部
    材、及び、前記梁パネル接合部材の下部に固着され前記
    第1上斜行部材と平行に配設された第1下斜行部材と、
    前記棟木繋ぎパネル接合部材、前記間柱部、前記小屋繋
    ぎパネル接合部材、及び、前記梁パネル接合部材の下部
    に固着され前記第2上斜行部材と平行に配設された第2
    下斜行部材と、前記第1上斜行部材、前記第1下斜行部
    材、前記第2上斜行部材、及び、前記第2下斜行部材の
    前面及び/又は後面に覆設されたパネル部と、前記第1
    上斜行部材、前記第2上斜行部材、前記第1下斜行部
    材、前記第2下斜行部材、前記柱部、前記棟木繋ぎパネ
    ル接合部材、及び、前記小屋繋ぎパネル接合部材の内い
    ずれか2間の当接面に一対に穿孔され必要に応じて前記
    当接面を切削して形成された枝管挿着用の切削部を連通
    された連通孔と、前記連通孔や前記切削部に挿着された
    接合用治具と、前記接合用治具内の中空部及び前記接合
    用治具の表面と前記連通孔や前記切削部の内壁間に略充
    填された接着剤と、を備えたことを特徴とする小屋パネ
    ル。
  2. 【請求項2】 前記第1下斜行部材と前記第2下斜行部
    材間に架け渡されたタイビームを備えたことを特徴とす
    る請求項1に記載の小屋パネル、
  3. 【請求項3】 前記第1上斜行部材及び前記第2上斜行
    部材の下端部に連設された軒部材を備えたことを特徴と
    する請求項1又は2に記載の小屋パネル。
  4. 【請求項4】 前記第1上斜行部材、前記第2上斜行部
    材、前記梁パネル接合部材、前記棟木パネル接合部材、
    及び、前記小屋パネル接合部材の所定部に穿孔され他の
    パネルとの接合時に接着剤を充填する接合孔部と、前記
    接合孔部に挿着された接合用治具と、を備えたことを特
    徴とする請求項1乃至3の内いずれか1に記載の小屋パ
    ネル。
  5. 【請求項5】 前記接合用治具が、断面が略円形、略楕
    円形又は略多角形のいずれかであって表面に突部が形成
    された直線状又は折曲状等の棒状部材と、前記棒状部材
    の長手方向に形成され前記棒状部材の両端部又は一端部
    で開口する中空部と、を備えたことを特徴とする請求項
    1乃至4の内いずれか1に記載の小屋パネル。
  6. 【請求項6】 前記接合用治具が、前記棒状部材の長手
    方向の所定部又は端部に脱着自在に配設され枝管中空部
    が前記中空部まで連通された管状物からなる枝管を備え
    たことを特徴とする請求項5に記載の小屋パネル。
  7. 【請求項7】 前記第1上斜行部材、前記第2上斜行部
    材、前記第1下斜行部材、前記第2下斜行部材、前記棟
    木繋ぎパネル接合部材、前記小屋繋ぎパネル接合部材、
    前記間柱部、前記柱部、及び、パネル部が、木材、集成
    材、単板積層材、OSL、乃至、化学改質木材の内いず
    れか1から形成されることを特徴とする請求項1乃至6
    の内いずれか1に記載の小屋パネル。
  8. 【請求項8】 棒状の第1斜行部材と、前記第1斜行部
    材の上端部に固着された第2斜行部材と、前記第1斜行
    部材及び/又は前記第2斜行部材の上端部から下方に垂
    設された支持部材と、前記第1斜行部材及び前記第2斜
    行部材から下方に配設された1乃至複数の間柱部及び/
    又は柱部と、前記第1斜行部材及び前記第2斜行部材の
    所定の位置から下方に垂設された小屋繋ぎパネル接合部
    材と、前記第1斜行部材及び前記第2斜行部材の外壁間
    を覆設するパネル部と、前記第1斜行部材、前記第2斜
    行部材、前記支持部材、及び、前記小屋繋ぎパネル接合
    部材の内いずれか2間の当接面に一対に穿孔され必要に
    応じて前記当接面を切削して形成された枝管挿着用の切
    削部を連通された連通孔と、前記連通孔や前記切削部に
    挿着された接合用治具と、前記接合用治具内の中空部及
    び前記接合用治具の表面と前記連通孔や前記切削部の内
    壁間に略充填された接着剤と、を備えたことを特徴とす
    る妻パネル。
  9. 【請求項9】 前記第1斜行部材、前記第2斜行部材、
    前記支持部材、乃至、前記小屋繋ぎパネル接合部材の内
    いずれか1以上の所定部に穿孔され他のパネルとの接合
    時に接着剤を充填する接合孔部と、前記接合孔部に挿着
    された接合用治具と、を備えたことを特徴とする請求項
    8に記載の妻パネル。
  10. 【請求項10】 前記接合用治具が、断面が略円形、略
    楕円形又は略多角形のいずれかであって表面に突部が形
    成された直線状又は折曲状等の棒状部材と、前記棒状部
    材の長手方向に形成され前記棒状部材の両端部又は一端
    部で開口する中空部と、を備えたことを特徴とする請求
    項8又は9に記載の妻パネル。
  11. 【請求項11】 前記接合用治具が、前記棒状部材の長
    手方向の所定部又は端部に脱着自在に配設され枝管中空
    部が前記中空部まで連通された管状物からなる枝管を備
    えたことを特徴とする請求項10に記載の妻パネル。
  12. 【請求項12】 前記第1斜行部材、前記第2斜行部
    材、前記支持部材、前記間柱部、前記小屋パネル接合部
    材、前記柱部、及び、前記パネル部が、木材、集成材、
    単板積層材、OSL、乃至、化学改質木材の内いずれか
    1から形成されることを特徴とする請求項8乃至11の
    内いずれか1に記載の妻パネル。
  13. 【請求項13】 梁パネルと前記梁パネル接合部材を前
    記接合用治具を用いて接合し前記小屋パネルを所定の間
    隔で前記梁パネル間に架け渡す梁パネル接合工程と、棟
    木繋ぎパネルを前記棟木繋ぎパネル接合部材に接合用治
    具を用いて接合し前記小屋パネル間に架け渡す棟木繋ぎ
    パネル接合工程と、小屋繋ぎパネルを前記小屋繋ぎパネ
    ル接合部材に前記接合用治具を用いて接合し前記小屋パ
    ネル間に架け渡す小屋繋ぎパネル接合工程と、を有する
    ことを特徴とする小屋パネルの施工方法。
  14. 【請求項14】 前記支持部材及び前記小屋繋ぎパネル
    接合部材の下端部と梁パネルを前記接合用治具を用いて
    接合し前記妻パネルを妻側の前記梁パネル上に立設する
    梁パネル接合工程と、棟木繋ぎパネルを前記支持部材と
    前記接合用治具を用いて接合し前記妻パネルと前記小屋
    パネルを連結する棟木繋ぎパネル接合工程と、小屋繋ぎ
    パネルを前記小屋繋ぎパネル接合部材と接合用治具を用
    いて接合し前記妻パネルと前記小屋パネルを連結する小
    屋繋ぎパネル接合工程と、を有することを特徴とする妻
    パネルの施工方法。
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