JPH09320899A - 固体電解コンデンサ - Google Patents

固体電解コンデンサ

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JPH09320899A
JPH09320899A JP8139224A JP13922496A JPH09320899A JP H09320899 A JPH09320899 A JP H09320899A JP 8139224 A JP8139224 A JP 8139224A JP 13922496 A JP13922496 A JP 13922496A JP H09320899 A JPH09320899 A JP H09320899A
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JP
Japan
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case
electrolytic capacitor
solid electrolytic
complex salt
capacitor
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Pending
Application number
JP8139224A
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English (en)
Inventor
Hirobumi Inoue
博文 井上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Saga Sanyo Industry Co Ltd
Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Saga Sanyo Industry Co Ltd
Sanyo Electric Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 化成皮膜を形成した弁作用金属部材を備える
コンデンサ素子に電解質としてのTCNQ錯塩を含浸し
た固体電解コンデンサにおいて、製造工程中におけるコ
ンデンサケースのつぶれを防止するとともに、耐湿性等
の信頼性を向上させる。 【解決手段】 本発明による固体電解コンデンサは、T
CNQ錯塩を含浸したコンデンサ素子が有底筒状の第1
ケースに収納され、前記第1ケースが有底筒状の第2ケ
ースに収納され、前記第2ケースの開口部が樹脂材にて
密封されたことを特徴とするものであり、好ましくは、
前記第1ケースが焼鈍処理の施されていない金属材から
なり、前記第2ケースが焼鈍処理の施された金属材から
なることを特徴とするものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はTCNQ錯塩を電解
質として用いた固体電解コンデンサに関する。
【0002】
【従来の技術】化成皮膜を形成した弁作用金属部材を備
えるコンデンサ素子に電解質としてのTCNQ錯塩を含
浸した固体電解コンデンサは、特公昭62−51489
号、特公昭62−51491号、特公平4−66373
号等に開示されている。
【0003】上記従来技術による固体電解コンデンサの
構成の一例を図3(断面図)に示す。
【0004】この固体電解コンデンサは、約500℃で
焼鈍した有底筒状のアルミニウム製ケース9にTCNQ
錯塩5の粉末を適量詰め、これを250〜350℃に加
熱してTCNQ錯塩を融解液化させ、その中へコンデン
サ素子1を浸漬してTCNQ錯塩を含浸させた後、急冷
してTCNQ錯塩を固化させ、ケース9の開口部にエポ
キシ樹脂7を充填して密封したものである。前記コンデ
ンサ素子1は、化成皮膜を形成した陽極用エッチドアル
ミニウム箔と対向陰極箔とをセパレータ紙を介して巻回
したものであり、2はリードタブ端子、3はリード線で
ある。
【0005】ここで、前記アルミニウム製ケース9に対
する焼鈍処理は、コンデンサとしての信頼性、とりわけ
封口性を向上させるために施される。すなわち、焼鈍処
理によってケース材が軟化するとともにケース表面に付
着した油脂分等の汚れが飛び、封口材としてのエポキシ
樹脂7との接着力が高まる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、焼鈍処理に
よって軟化したアルミニウム製ケースを用いて固体電解
コンデンサを量産する際には、TCNQ錯塩の粉末をケ
ースに詰める工程や、ケース内で融解液化させたTCN
Q錯塩をコンデンサ素子に含浸する工程において、ケー
スがつぶれてしまうことが希に起こる。
【0007】また、ケース内で融解液化させたTCNQ
錯塩をコンデンサ素子に含浸する工程においてTCNQ
錯塩がケースの開口部付近に付着し、ケースの内面と封
口樹脂との接着力が弱まって、コンデンサとしての耐湿
性等の信頼性に悪影響を及ぼすという問題もある。
【0008】本発明は、固体電解コンデンサにおける上
述の如き問題点を解決するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明による固体電解コ
ンデンサは、化成皮膜を形成した弁作用金属部材を備え
るコンデンサ素子に電解質としてのTCNQ錯塩を含浸
した固体電解コンデンサにおいて、前記TCNQ錯塩を
含浸したコンデンサ素子が有底筒状の第1ケースに収納
され、前記第1ケースが有底筒状の第2ケースに収納さ
れ、前記第2ケースの開口部が樹脂材にて密封されたこ
とを特徴とするものであり、好ましくは、前記第1ケー
スが焼鈍処理の施されていない金属材からなり、前記第
2ケースが焼鈍処理の施された金属材からなることを特
徴とするものである。
【0010】上記本発明の固体電解コンデンサによれ
ば、コンデンサ素子にTCNQ錯塩を含浸する工程にお
いて第1ケースの開口部付近にTCNQ錯塩が付着して
も、TCNQ錯塩の付着していない第2ケースの開口部
が封口樹脂により密封されるので、コンデンサとしての
信頼性が向上する。
【0011】また、焼鈍処理の施されていない金属材か
らなる第1ケース内でTCNQ錯塩をコンデンサ素子に
含浸すれば、TCNQ錯塩の粉末を第1ケースに詰める
工程や、第1ケース内で融解液化させたTCNQ錯塩を
コンデンサ素子に含浸する工程におけるケースのつぶれ
が防止される。
【0012】さらに、焼鈍処理を施した金属材からなる
第2ケースを用いれば、第2ケースの内面と封口樹脂と
の接着力が強められる。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の一実施例に従った固体電
解コンデンサの構成を図1(断面図)に示す。
【0014】図1において、1はエッチング処理及び化
成処理を施したアルミニウム製の陽極箔と対向陰極箔と
をセパレータ紙を介して円筒状に巻き取ったコンデンサ
素子、2はリードタブ端子、3はリード線、4は有底筒
状の内装ケース(第1ケース)、5はTCNQ錯塩、6
は有底筒状の外装ケース(第2ケース)、7は封口用エ
ポキシ樹脂である。
【0015】前記内装ケースは、有底筒状に加工成形し
た後、焼鈍処理を施していないアルミニウム材からな
り、前記外装ケースは、有底筒状に加工成形した後、4
00〜550℃(さらに好ましくは450〜500℃)
に加熱昇温して10〜20分間(さらに好ましくは約1
5分間)保持する焼鈍処理を施したアルミニウム材から
なる。
【0016】前記コンデンサ素子の陽極部材としてのア
ルミニウム箔は、タンタル、ニオブ等、所謂弁作用金属
の箔あるいは焼結体に置き換えてもよい。
【0017】前記内装ケース材としてのアルミニウム
は、鉄、銅、真鍮、ブリキ等の金属材に置き換えてもよ
いが、加工成形により硬化させた後、焼鈍処理を施さず
に用いることが望ましい。
【0018】上記図1に示した固体電解コンデンサは、
以下のような工程を経て製造される。
【0019】まず、N−nブチルイソキノリニウム(T
CNQ)2等のTCNQ錯塩5の粉末を内装ケース4に
適量詰め、これを約300℃に加熱してTCNQ錯塩を
融解液化させ、その中へコンデンサ素子1を浸漬してT
CNQ錯塩を含浸した後、内装ケースごと急冷してTC
NQ錯塩を固化させる。
【0020】その後、内装ケース4を焼鈍処理済のアル
ミニウム製外装ケース6に収納し、アルミニウムとの接
着力の強いエポキシ樹脂7によって封口する。
【0021】最後に、約100℃で約1時間、規定電圧
(直流電圧)を印加するエージング処理を行って、所望
の固体電解コンデンサを完成させる。
【0022】上記実施例による固体電解コンデンサと、
前記従来技術の項で図1を参照しながら説明した固体電
解コンデンサについて、TCNQ錯塩の粉末をケースに
詰める工程と、TCNQ錯塩をケース内で融解液化させ
てコンデンサ素子に含浸する工程におけるケースつぶれ
不良の発生状況を表1に示す。コンデンサの定格は、い
ずれも16V、33μFである。
【0023】
【表1】
【0024】表1を見ればわかるように、従来例ではケ
ースつぶれ不良が僅かながら発生するのに対して、本発
明実施例ではケースつぶれ不良が全く発生しない。
【0025】一方、上記実施例による固体電解コンデン
サで直径6.3mm、高さ7mmの内装ケース4及び直
径7mm、高さ9mmの外装ケース6を用いたものと、
前記従来技術の項で図1を参照しながら説明した固体電
解コンデンサで直径6.3mm、高さ9mmのケース9
を用いたものついて、プレッシャークッカーテスト(1
21℃、2気圧)による静電容量の経時変化率(ΔC/
C)を図2に示す。コンデンサの定格は、いずれも16
V、33μFであり、ΔC/Cの値は、試料数各10個
についての周波数120Hzでの測定値の平均である。
【0026】プレッシャークッカーテストにおいては、
水蒸気がケースと封口樹脂との境界から侵入することに
よって静電容量が変化しやすいが、本発明実施例では、
TCNQ錯塩の付着等による汚れのない外装ケースが用
いられ、しかも二重のケース構造となっているため、水
蒸気の侵入が抑制されて静電容量の経時変化が少ない。
即ち、信頼性が向上している。
【0027】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の固体電解
コンデンサによれば、耐湿性等の信頼性が向上するとと
もに、製造工程中でのケースつぶれ不良も減少する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例による固体電解コンデンサの断面
図である。
【図2】本発明実施例及び従来例による固体電解コンデ
ンサについてのプレッシャークッカーテストの結果を示
す図である。
【図3】従来例による固体電解コンデンサの断面図であ
る。
【符号の説明】
1 コンデンサ素子 2 リードタブ端子 3 リード線 4 内装ケース(第1ケース) 5 有機半導体 6 外装ケース(第2ケース) 7 封口樹脂

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 化成皮膜を形成した弁作用金属部材を備
    えるコンデンサ素子に電解質としてのTCNQ錯塩を含
    浸した固体電解コンデンサにおいて、 前記TCNQ錯塩を含浸したコンデンサ素子が有底筒状
    の第1ケースに収納され、 前記第1ケースが有底筒状の第2ケースに収納され、 前記第2ケースの開口部が樹脂材にて密封されたことを
    特徴とする固体電解コンデンサ。
  2. 【請求項2】 前記第1ケースは、有底筒状に加工成形
    した後、焼鈍処理を施していない金属材からなり、 前記第2ケースは、有底筒状に加工成形した後、焼鈍処
    理を施した金属材からなることを特徴とする請求項1記
    載の固体電解コンデンサ。
  3. 【請求項3】 前記第2ケースは、有底筒状に加工成形
    した後、400〜550℃に加熱昇温して10〜20分
    間保持する焼鈍処理を施したアルミニウム材からなるこ
    とを特徴とする請求項2記載の固体電解コンデンサ。
JP8139224A 1996-05-31 1996-05-31 固体電解コンデンサ Pending JPH09320899A (ja)

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JPH09320899A true JPH09320899A (ja) 1997-12-12

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