JPH09318806A - 液晶カラーフィルタの製造方法 - Google Patents

液晶カラーフィルタの製造方法

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JPH09318806A
JPH09318806A JP13023896A JP13023896A JPH09318806A JP H09318806 A JPH09318806 A JP H09318806A JP 13023896 A JP13023896 A JP 13023896A JP 13023896 A JP13023896 A JP 13023896A JP H09318806 A JPH09318806 A JP H09318806A
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ink
transparent substrate
shielding layer
light
liquid crystal
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JP13023896A
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English (en)
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Yasuhiko Kondo
康彦 近藤
Masakazu Yamauchi
雅和 山内
Masanori Yoshida
正典 吉田
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Sumitomo Rubber Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Rubber Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた印刷品質および印刷精度でもって遮光
層を形成することのできる液晶カラーフィルタの製造方
法を提供する。 【解決手段】 凹版1の表面に形成された凹部11に、
強磁性金属粉末を含んだインキ2を充填し、この凹版1
の表面に透明基板4の表面を密着させた後、透明基板4
の裏面から磁場をかけて前記インキ2を透明基板4の表
面に強制的に転移させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶カラーディス
プレイに用いられる液晶カラーフィルタの製造方法に関
し、より詳しくは、遮光層を有する液晶カラーフィルタ
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶ディスプレイのカラー表示を実現す
るために用いられる液晶カラーフィルタは、通常、1画
素毎にパターン化されたレッド(R) 、グリーン(G) およ
びブルー(B) の3色の透明着色層と、一般にブラックマ
トリックスと呼ばれる遮光層とを透明基板上に設けたも
のである。
【0003】前記遮光層は、各透明着色層間および各画
素間の光を遮断するために形成されたものであって、近
年の液晶ディスプレイの高画質化に対応するため、微細
なパターンでもって、かつ極めて高い精度で形成されて
いることが要求される。そこで従来より、遮光層の作製
にはフォトリソグラフ法が用いられていたが、近年、液
晶カラーフィルタの低コスト化を図るため、製造工程が
簡単で量産性に優れた印刷法を用いることが検討されて
いる。
【0004】上記印刷法としては、一般に、水無し平版
オフセット印刷法または凹版オフセット印刷法が用いら
れる。このうち、凹版オフセット印刷法を用いる場合で
は、例えば図4(a) に示すように、凹版1の凹部11に
充填された遮光層用のインキ2をブランケット3の表面
に転移させた後、同図(b) に示すように、前記インキ2
をブランケット3から透明基板4の表面に転移させて遮
光層が形成される。
【0005】上記凹版オフセット印刷法は、前記水無し
平版オフセット印刷法に比べて印刷ラインの直線性やイ
ンキ膜厚の均一性などが優れている。また、凹版の凹部
の深さが3〜15μm程度と深いため、遮光層に必要な
インキ膜の厚みが1回の印刷で得られるとともに、凹部
の深さを調整することでインキ膜の厚みを任意に調節で
きる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記オフセッ
ト印刷によれば、ブランケットの胴径のばらつき、ブラ
ンケットを回転および移動させる際に用いられるギヤの
加工精度のばらつきおよびブランケットの送り速度のば
らつき等に起因して、パターンに歪みが生じ、透明基板
の表面に転移されたパターンの位置と、そのパターンに
対応する版表面での位置との間に誤差が生じ、印刷精度
が低下するという問題が生じる。具体的には、フォトリ
ソグラフ法で形成されたパターンは、設計値とのずれが
5μm以内に抑えられるのに対して、オフセット印刷に
おける前記誤差は、通常50〜100μmと極めて大き
い。
【0007】また、オフセット印刷においては、ブラン
ケットから透明基板の表面にインキが完全に転移されず
に、その一部がブランケットの表面に残存してしまうお
それがある。このような場合には、エッジがシャープな
印刷ラインを形成できなかったり、インキ膜の平坦性が
低下するなどして、印刷品質が低下するという問題が生
じる。
【0008】そこで、ブランケットを介在させてインキ
を転移させるオフセット印刷法に代えて、平らな版の表
面と透明基板の表面とを密着させてインキを直接転移さ
せる方法が提案されている。この方法によれば、インキ
の転移させるときにブランケットを用いないことから、
パターンの歪みが生じず、優れた印刷精度および印刷品
質を実現することが期待される。
【0009】しかしながら、一般に、凹版の基板に用い
られる金属、ガラス、硬質フィルム等と、透明基板に用
いられるガラス等とはともに硬質な部材であるため、両
者を密着させてもインキが転移されにくいという問題が
ある。本発明の目的は、優れた印刷品質および印刷精度
でもって遮光層を形成することのできる液晶カラーフィ
ルタの製造方法を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意研究を重ねた結果、複数色の透明
着色層と遮光層とを透明基板の表面に設ける液晶カラー
フィルタの製造方法であって、凹版の表面に形成された
凹部に強磁性金属粉末を含んだインキを充填し、この凹
版の表面に透明基板の表面を密着させた後、透明基板の
裏面から磁場をかけて前記インキを透明基板の表面に転
移させて遮光層を形成するときは、凹版の凹部から透明
基板の表面にインキがスムーズに転移され、優れた印刷
品質および印刷精度でもって遮光層を形成できるという
新たな事実を見出し、本発明を完成するに至った。
【0011】かかる本発明においては、凹版表面の凹部
に充填されたインキを透明基板の表面に転移させる転写
工程において、磁力によってインキを強制的に転移させ
ることから、凹版および透明基板の双方が硬質の部材か
らなるときであっても、インキをスムーズに転移させる
ことができる。また、透明基板の裏面から磁場をかける
とともに、ロールまたは平面プレスによって透明基板と
凹版とを圧着させるときは、凹版から透明基板へのイン
キの転移をよりスムーズに行うことができる。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の液晶カラーフィルタの製
造方法において、遮光層の作製に用いられるインキは、
透明基板の裏面から磁場をかけた状態で凹版の凹部から
透明基板の表面に強制的に転移される。透明基板の裏面
から磁場をかける手段としては、凹版の表面と透明基板
の表面とを密着させた後、透明基板の裏面側に電磁石や
永久磁石などを配置する方法があげられる。
【0013】凹版から透明基板にインキを転移させる際
の磁場の強度は、インキ中の強磁性粉末金属の含有量
や、透明基板による磁場の遮蔽効果の程度によって異な
るが、一般に1〜1,000エルステッド(Oe)、好
ましくは100〜500エルステッドである。磁場の強
度が上記範囲を超えると、インキの内部で強磁性金属粉
末と樹脂との分離が進行するために好ましくない。一
方、強度が前記範囲を下回ると、凹版の凹部から透明基
板の表面に強制的にインキを転移させるという本発明の
効果が得られなくなる。
【0014】次に、本発明に用いられる遮光層用イン
キ、凹版、透明基板等について詳細に説明する。本発明
に用いられる遮光層用インキは、インキ樹脂、強磁性金
属粉末および溶剤を混合し、さらに必要に応じて黒色顔
料を混合してなる樹脂ワニスである。上記インキ樹脂
は、例えば耐熱性、耐薬品性、耐溶剤性、接着性などが
良好であればよい。例えば、エポキシ樹脂、メラミン樹
脂、エポキシ−メラミン樹脂、ポリエステル−メラミン
樹脂、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂等が使用可能であ
る。
【0015】上記強磁性金属粉末としては、種々の強磁
性金属およびその酸化物、具体的には、例えば鉄、ニッ
ケル、コバルト等の単体やこれらの酸化物が用いられ
る。上記強磁性金属粉末は単独で、または2種以上を混
合して用いることができる。強磁性金属粉末の配合量
は、インキ樹脂100重量部に対して、通常、10〜1
00重量部、好ましくは20〜80重量部の範囲で設定
される。
【0016】強磁性金属粉末は、その平均粒径が、遮光
層用インキ中にて1μm以下、好ましくは0.5μm以
下となるように設定される。強磁性金属粉末の遮光層用
インキ中での平均粒径が上記範囲を超えるときは、イン
キの硬化後に強磁性金属粉末の粗大粒子がインキの表面
に突起として存在し、インキ膜の平坦性が損なわれるお
それがあるため、好ましくない。
【0017】上記黒色顔料は、強磁性金属粉末だけでは
遮光層用インキの遮光性が不十分であるときに配合され
る。黒色顔料の具体例としては、例えばカーボンブラッ
ク、チタンブラック、硫酸鉄などがあげられる。液晶カ
ラーフィルタの遮光層に要求される遮光性は、通常、光
学濃度(OD値)が2.0以上(可視光の光透過率が
1.0%以下)、好ましくは2.5以上(可視光の光透
過率が約0.3%以下)である。遮光層の光学濃度を上
記範囲に設定するため、黒色顔料は、通常、インキ樹脂
100重量部に対して10〜200重量部配合される。
本発明において、強磁性金属粉末と黒色顔料との混合比
率は、磁場に対するインキの転移性とインキの遮光性と
を考慮して設定される。かかる強磁性金属粉末と黒色顔
料との混合比率は、通常、10:90〜80:20の範
囲で設定される。
【0018】また、本発明に用いられる遮光層用インキ
は低粘度であるのが好ましい。具体的には、粘度が10
〜30,000ポアズ、好ましくは500〜10,00
0ポアズであるのが適当である。本発明に用いられる凹
版の基板には、例えばソーダライムガラス、ノンアルカ
リガラス、石英ガラス、低アルカリガラス、低膨張ガラ
ス等のガラス;フッ素樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポ
リエーテルスルホン樹脂、ポリメタクリル樹脂等の樹
脂;ステンレス、銅、低膨張合金アンバー等の金属など
が用いられる。なかでも、ソーダライムガラス等の軟質
ガラスを用いるのが、微細なパターンを高精度で再現す
るうえで好ましい。
【0019】上記凹版の凹部は、遮光層のパターンに応
じて作製されたものである。凹部の深さは、通常1〜1
5μm、好ましくは3〜10μmの範囲で、遮光層の厚
みに応じて設定される。凹部の深さが前記範囲を下回る
と、遮光層に必要とされるインキ膜の厚みが1回の印刷
で得られなくなるため、好ましくない。一方、凹部の深
さが前記範囲を超えると、形成される遮光層が厚くなり
すぎて、遮光層自体および液晶カラーフィルタ表面の平
坦性が低下するおそれが生じる。
【0020】上記パターンは、通常、格子状のパターン
またはストライプパターンとして形成される。前記パタ
ーンの幅(すなわち凹部の幅)は、液晶カラーフィルタ
の大きさによって異なるが、一般に、5〜80μm、好
ましくは10〜50μmの範囲で設定される。上記凹版
の凹部にインキを充填する方法としては、ドクターブレ
ードを用いてスキージする方法、スクリーン印刷を用い
る方法、ディスペンサー(注入器)で注入する方法、バ
ブルジェットによって注入する方法等があげられる。
【0021】本発明に用いられる透明基板としては、波
長400〜700nmの光に対する透過率が高いものが
好ましく、例えばノンアルカリガラス、ソーダライムガ
ラス、低アルカリガラス等のガラス基板や、ポリエーテ
ル、ポリスルホン、ポリアリレート等のフィルムが好適
に用いられる。上記透明基板の表面は、インキを受理し
易いように十分に洗浄されている必要がある。また、イ
ンキを樹脂し易くするために、透明基板の表面に透明で
かつ耐熱性の高い樹脂からなる粘着層を形成させること
も可能である。
【0022】透明基板の表面に粘着層が形成されている
ときは、インキ表面の粘着性が低くても、凹版の凹部か
ら透明基板の表面にインキを完全に転移させるという本
発明の効果をより一層向上させることができる。上記粘
着層に用いられる透明でかつ耐熱性のある樹脂として
は、具体的には、400〜700nmの波長に対して9
0%以上の透過率を有し、220℃で1時間加熱処理し
ても前記波長域における透過率の減少率が10%以下で
あるという条件を満たす必要がある。上記の条件を満た
す樹脂としては、例えばアクリル樹脂、ポリエステル樹
脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポ
リイミド樹脂またはこれらの混合物があげられる。樹脂
のコーティング方法としては、ディッピング、スピンコ
ート、ロールコート等の従来公知の種々のコーティング
方法を使用することができる。粘着層の厚さは1〜10
μm、好ましくは3〜8μmであるのが適当である。粘
着層の厚さが前記範囲を下回ると、インキの転写にムラ
が生じるおそれがある。一方、粘着層の厚さが前記範囲
を超えると、樹脂の透過率が低下し、表面の平坦性も低
下するため、画像に悪影響を及ぼすなど好ましくない。
【0023】次に、本発明の液晶カラーフィルタの製造
方法を、図面を参照しつつ、より詳細に説明する。本発
明の液晶カラーフィルタの製造方法において、遮光層
は、例えば図1(a)〜(c) に示すようにして形成され
る。すなわち、まず同図(a) に示すように、凹版1の表
面に形成された凹部11に遮光層用のインキ2を充填す
る。次いで同図(b) に示すように、凹版1の表面と透明
基板4の表面とを密着させた後、透明基板4の裏面に設
置された電磁石5を用いて磁場をかける。さらに同図
(c) に示すように、凹版1と透明基板4とを引き離すこ
とによって、透明基板4の表面に遮光層用のインキ2が
転移される。
【0024】凹版1の凹部11から透明基板4の表面へ
のインキ2の転移をより確実なものとするために、例え
ば図1(b) に示す凹版1の表面と透明基板4の表面とを
密着させる工程において、両者を圧着させてもよい。凹
版1と透明基板4とを圧着させる方法としては、例えば
図2に示すように、透明基板4の裏面からローラ6によ
って圧力を加える方法があげられる。また、ローラ6に
よる圧着は、凹版1の裏面から行ってもよい。
【0025】上記ローラ6としては、例えばゴムロー
ラ、金属ローラ、プラスチックローラ、セラミックロー
ラなどを用いることができる。凹版1と透明基板4とを
圧着させる他の方法としては、例えば図3に示すよう
に、凹版1と透明基板4との裏面全体を平面プレス7に
て圧接する方法があげられる。
【0026】上記平面プレス7としては、従来公知の種
々の平面プレス機を使用できる。ロール6または平面プ
レス7による圧着には、通常、1〜20kg/cm2
度の圧力が加えられる。ロール6にて圧着する場合は、
ロール6のニップ部の面積から求められるニップ内圧力
が前記範囲を満たすように設定すればよい。なお、透明
基板4の表面に前述の粘着層が形成されているときは、
上記圧着の際の圧力が小さくても十分にその効果が得ら
れる。
【0027】本発明の液晶カラーフィルタの製造方法に
おいて、透明基板の表面に印刷された遮光層用のインキ
は、さらに、透明基板が熱変形しない温度と時間(通
常、180〜250℃で30〜180分間、好ましくは
200〜230℃で50〜80分間)加熱乾燥させるこ
とによって完全に硬化される。このようにして、透明基
板の表面に遮光層が形成される。
【0028】なお、透明着色層の形成は遮光層の形成後
に行ってもよく、逆に透明着色層を形成した後で透明着
色層の表面に遮光層の形成を行ってもよい。
【0029】
【実施例】以下、本発明を実施例および比較例に基づい
て説明する。 実施例1 ポリエステル−メラミン樹脂(トリメリト酸とネオペン
チルグリコールとをエステル化したものに、架橋剤とし
てメチル化メラミン樹脂を加えたもの)100重量部に
対して、強磁性金属粉末である酸化鉄(鉄黒、戸田工業
(株)製のKN−320)50重量部を添加し、溶剤
(ブチルカルビトール)にて粘度を200ポアズに調整
して遮光層用インキを調製した。前記酸化鉄のインキ中
での平均粒径は0.1μmであった。
【0030】次に、凹版の表面に形成された凹部に上記
遮光層用インキを充填した後、この凹版の表面と透明基
板の表面とを密着させた。透明基板の裏面に設置された
電磁石によって約500エルステッドの磁場をかけなが
ら、図2に示すようにして、透明基板4の裏面前面を、
ローラ6のニップ部内の圧力が10kg/cm2 となる
ように加圧しながら、凹版1と透明基板4とを圧着させ
た。圧着後、凹版1と透明基板4とを引き離すことによ
って、遮光層用のインキ2を透明基板2の表面に転移さ
せた。
【0031】上記遮光層用インキの印刷において、凹版
の基板にはソーダライムガラスを使用した。凹版の表面
には、400mm四方の範囲において、基板の縦方向が
300μm間隔で、横方向が100μm間隔である格子
状のパターンからなる凹部を形成した。この凹部は、深
さ10μm、幅40μmであった。透明基板にはソーダ
ライムガラスを使用した。磁場をかける手段としては、
透明基板の裏面に配置された棒状の電磁石を使用した。
【0032】遮光層用インキが印刷された透明基板に、
さらにレッド(R) 、グリーン(G) 、ブルー(B) の3色の
透明着色層用インキを印刷し、次いで、透明基板を23
0℃で60分間加熱乾燥して、遮光層用インキおよび透
明着色層用インキを完全に硬化させることにより、液晶
カラーフィルタを作製した。 実施例2 エポキシ樹脂(油化シェル社製のエピコート828)1
00重量部に対して、強磁性金属粉末である酸化鉄(鉄
黒、チタン工業(株)製のBL−100)100重量部
を添加し、溶剤(ブチルカルビトール)にて粘度を30
0ポアズに調整して遮光層用インキを調製した。前記酸
化鉄のインキ中での平均粒径は0.1μmであった。
【0033】次いで、上記遮光層用インキおよび以下に
示す透明基板を使用し、さらに凹版と透明基板とを圧着
させるときの圧力を5kg/cm2 としたほかは、実施
例1と同様にして遮光層用インキの印刷、透明着色層用
インキの印刷および加熱乾燥を行って、液晶カラーフィ
ルタを作製した。上記液晶カラーフィルタの作製に使用
した透明基板は、実施例1で使用した透明基板の表面に
ポリエステル−メラミン樹脂をロールコートにてコーテ
ィングし、硬化させたものである。コーティング層の硬
化後の厚さは1μmで、その硬度(鉛筆硬度)は6Hで
あった。
【0034】実施例3 アクリル樹脂(ポリメタクリル酸メチルと、ポリメタク
リル酸メチルのメチル基をOH基に置換したものの共重
合体に、架橋剤としてエポキシ樹脂を加えたもの)10
0重量部に対して、強磁性金属粉末であるニッケル(真
空冶金(株)製)80重量部、カーボンブラック(三菱
化学(株)製のMA−100)50重量部を添加し、溶
剤(ブチルカルビトール)にて粘度を100ポアズに調
整して遮光層用インキを調製した。前記ニッケルのイン
キ中での平均粒径は0.3μmであった。
【0035】次いで、上記遮光層用インキを用いたほか
は、実施例1と同様にして遮光層用インキの印刷、透明
着色層用インキの印刷および加熱乾燥を行って、液晶カ
ラーフィルタを作製した。 比較例1 ポリエステル−メラミン樹脂(前出)100重量部に対
してカーボンブラック(前出のMA−100)30重量
部を添加し、溶剤(ブチルカルビトール)にて粘度を2
00ポアズに調整して遮光層用インキを調製した。
【0036】次に、通常の平台オフセット印刷機を用
い、凹版オフセット印刷法によって上記遮光層用インキ
の印刷を行った。すなわち、まず凹版の凹部に上記遮光
層用インキを充填し、このインキをブランケットの表面
に転移させた後、さらにこのインキを透明基板の表面に
転移させた。上記遮光層用インキの印刷において、ブラ
ンケットには、厚さ0.3mmのポリエチレンフィルム
からなる支持体上にシリコーンゴムをコーティングし
て、総厚み1.0mmとしたものを使用した。凹版およ
び透明基板には、実施例1で使用したものと同じものを
用いた。
【0037】遮光層用インキが印刷された透明基板に、
さらに実施例1と同様にして、透明着色層の印刷および
加熱乾燥を行って、液晶カラーフィルタを作製した。 比較例2 通常の平台オフセット印刷機を用い、水無し平版(東レ
(株)製)を用いた平版オフセット印刷によって、遮光
層用インキの印刷を行った。
【0038】上記水無し平版の表面には、実施例1にお
ける凹版の凹部と同様なパターンを形成した。遮光層用
インキには、スカミング等の地汚れを防止するために粘
度を5000ポアズに調整したほかは、比較例1と同様
にして調製したインキを用いた。ブランケットには、住
友ゴム(株)製のNBR(ST800)を用いた厚さ
1.9mmのブランケットを用いた。透明基板は、実施
例1で使用したものと同じものを用いた。
【0039】遮光層用インキが印刷された透明基板に、
さらに実施例1と同様にして、透明着色層の印刷および
加熱乾燥を行って、液晶カラーフィルタを作製した。 比較例3 ステンレス製の400メッシュのスクリーンを用いたス
クリーン印刷によって、遮光層用インキの印刷を行っ
た。なお、遮光層のパターンは実施例1と同じである。
遮光層用インキには、比較例1で使用したものを、粘度
を100ポアズに調整して用いた。
【0040】遮光層用インキが印刷された透明基板に、
さらに実施例1と同様にして、透明着色層の印刷および
加熱乾燥を行って、液晶カラーフィルタを作製した。 (実施例および比較例の評価)上記実施例1〜3では、
透明基板の表面に転移された遮光層用インキのパターン
は、いずれもエッジの形状がシャープであって、優れた
印刷品質でもって遮光層が形成された。また、遮光層の
印刷精度は、実施例1および3で5μm、実施例2で3
μmと、いずれも極めて良好であった。
【0041】一方、比較例1〜3における遮光層の印刷
品質は、いずれも実施例1〜3よりも劣っていた。ま
た、遮光層の印刷精度は、比較例1で最大50μm、比
較例2で最大60μm、比較例3で最大120μmであ
って、いずれも実用上必要とされる印刷精度が得られな
かった。
【0042】
【発明の効果】本発明の液晶カラーフィルタの製造方法
によれば、優れた印刷品質および印刷精度でもって遮光
層を印刷することができる。従って、本発明の液晶カラ
ーフィルタの製造方法は、高画質化および低コスト化に
対応できる液晶カラーフィルタの製造方法として好適に
用いられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の液晶カラーフィルタの製造方法の一例
を示す模式図である。
【図2】凹版と透明基板とを圧着させる方法の一例を示
す模式図である。
【図3】凹版と透明基板とを圧着させる方法の他の例を
示す模式図である。
【図4】凹版オフセット印刷法による遮光層の作製方法
を示す模式図である。
【符号の説明】
1 凹版 11 凹部 2 インキ 4 透明基板 6 ローラ 7 平面プレス

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数色の透明着色層と遮光層とを透明基板
    の表面に設ける液晶カラーフィルタの製造方法であっ
    て、凹版の表面に形成された凹部に強磁性金属粉末を含
    んだインキを充填し、この凹版の表面に透明基板の表面
    を密着させた後、透明基板の裏面から磁場をかけて前記
    インキを透明基板の表面に転移させて遮光層を形成する
    ことを特徴とする液晶カラーフィルタの製造方法。
  2. 【請求項2】前記強磁性金属粉末が、鉄、ニッケル、コ
    バルトおよびこれらの酸化物からなる群より選ばれる少
    なくとも1種であって、かつインキ中における前記強磁
    性金属粉末の平均粒径が1μm以下である請求項1記載
    の液晶カラーフィルタの製造方法。
  3. 【請求項3】透明基板の裏面から磁場をかけるととも
    に、ロールまたは平面プレスによって透明基板と凹版と
    を圧着させる請求項1または2記載の液晶カラーフィル
    タの製造方法。
JP13023896A 1996-05-24 1996-05-24 液晶カラーフィルタの製造方法 Pending JPH09318806A (ja)

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JP13023896A JPH09318806A (ja) 1996-05-24 1996-05-24 液晶カラーフィルタの製造方法

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JPH09318806A true JPH09318806A (ja) 1997-12-12

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006063139A (ja) * 2004-08-25 2006-03-09 Dainippon Ink & Chem Inc 遮光性インキ、遮光性フィルムおよび熱収縮ラベル
EP3918010A4 (en) * 2019-01-30 2022-10-26 Magnomer, Inc. METHODS AND COMPOSITIONS FOR MAGNETIZABLE PLASTICS

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