JPH09318556A - 欠陥検査装置 - Google Patents

欠陥検査装置

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JPH09318556A
JPH09318556A JP16783696A JP16783696A JPH09318556A JP H09318556 A JPH09318556 A JP H09318556A JP 16783696 A JP16783696 A JP 16783696A JP 16783696 A JP16783696 A JP 16783696A JP H09318556 A JPH09318556 A JP H09318556A
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JP16783696A
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English (en)
Inventor
Masataka Toda
田 昌 孝 戸
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Aisin Corp
Original Assignee
Aisin Seiki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被検査試料の欠陥を感度良く正確に検出す
る。 【課題手段】 被検査試料2と、被検査試料2に対し対
向して設けられ、入射光を水平及び垂直に通すミラー4
を介して所定波長の光を発する投光装置30と、投光手
段30からの光を入射し、特定波長を別の波長に変換す
る空間光変調素子21と、空間光変調素子21を通過し
てきた光を撮像するカメラ11と、カメラ11による像
から画像処理装置12により欠陥を検出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、欠陥検査装置に関
し、特に、被検査試料の線キズやピンホールキズ等の欠
陥を検査する欠陥検査装置に係わるものである。
【0002】
【従来の技術】従来においては、欠陥検査用レーザ光源
から出されたレーザ光を集光レンズで集光し、ガラス基
板上のITOパターンに照射し、その反射光をミラーで
マスクに導き、マスクを通過した光を集光レンズで集光
して受光素子で受光する構成にして欠陥を検出するよう
にしたものが特開平5−188008号公報に開示され
ている。この公報による構成では、被検査試料に欠陥が
あれば、正常パターンからの散乱光成分が減少して欠陥
からの散乱光検出レベルが低下し、その低下を検出する
ものである。
【0003】
【本発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来
技術においては、図9の(a)に示されるように被検査
試料の表面がゆるやかな曲面である場合には、被検査試
料の曲面に応じてレーザ光の反射角度が変化するため、
図9の(b)に示されるA点では欠陥を判別できるが、
B点では回折光がずれて正常パターンの回折光の位置が
定まらず、また、被検査試料の曲率により回折光の形状
が変化するために、正常パターンと欠陥パターンを区別
する受光強度のしきい値を決めることができなくなる。
このため、正常パターンと欠陥パターンの区別が難しく
なり、欠陥を正確に判別することが困難であった。
【0004】また、回折光の形状から欠陥を検出する場
合、例えば、CCDカメラをマスクなしで測定した場合
にはミクロンオーダー(φが10μm程度)のピンホー
ルキズは、回折光の0次光成分(キズがない場合の面形
状特有の反射像)が1次光成分(キズ特有の回折像)よ
り極めて大きいため、信号レベルの大きい0次光成分に
よりCCD素子が飽和してしまうため、キズによる1次
光成分の回折光は撮像できなくなってしまい、欠陥があ
っても検出できない場合があった。
【0005】そこで、本発明は、このような従来の問題
点に対し、被検査試料が曲がった形状であっても被検査
試料の欠陥を感度良く正確に検出することができる欠陥
検査装置を提供することを技術的課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の技術的課題を解決
するために講じた第1の技術手段は、被検査試料と、該
被検査試料に対し対向して設けられ前記被検査試料に対
し入射光を水平及び垂直方向に通すミラー及び第1偏光
板を介して所定波長の光を発する投光手段と、該投光手
段からの光を入射して入射光の特定波長の光を別の波長
に変換する空間光変調手段と、該空間光変調手段を通過
してきた光を第2偏光板を介して撮像する撮像手段と、
該撮像手段による像から欠陥を検出する検出手段とを設
けたものとした。
【0007】上記の構成により、投光手段からの特定波
長の光を被検査試料に当て反射した光のパターンに対
し、空間光変調手段は特定波長を別の波長に変換するの
で、撮像手段に映る像は被検査試料に欠陥があれば特有
の形状を表すことになり、被検査試料の欠陥を欠陥固有
の形状により正確に検出し得る。また、空間光変調手段
により特定波長、例えば、青色光の強い光は、空間光変
調手段に吸収され撮像手段には吸収されて入射されない
ので、撮像手段は飽和しないため欠陥(例えば、線キ
ズ、ピンホールキズ等)を検出し得る。尚、特定波長と
は青色光の波長を示し、空間光変調手段により赤色光の
波長に変換される。
【0008】また、上記の課題を解決するために講じた
第2の技術手段は、被検査試料と、該被検査試料に対し
対向して設けられ、前記被検査試料に対し入射光を水平
及び垂直方向に通すミラーを介して光を発する第1投光
手段と、該第1投光手段とは異なる波長の光を発する第
2投光手段と、該第1投光手段から発せられ前記被検査
試料に反射した光を入射すると共に第2投光手段からの
光を反対側から入射して前記第2投光手段からの光は反
射し前記第1投光手段からの光が照射される部分を前記
第2投光手段の波長にする反射型の空間光変調手段と、
前記反射型の空間光変調手段からの光を第3偏光板を介
して撮像する撮像手段と、該撮像手段による像から欠陥
を検出する検出手段とを設けたものとした。
【0009】上記の構成により、第1投光手段からの光
を被検査試料に当てて、反射した光のパターンに対し、
第1投光手段からの光を吸収し、第2投光手段の光に変
換するので、撮像手段に映る像は被検査試料に欠陥(例
えば、線キズ、ピンホールキズ等)があれば特有の形状
を表すことになり被検査試料の欠陥を欠陥固有の形状よ
り正確に検出し得る。また、空間光変調手段により第1
投光手段からの強い光は、空間光変調手段により吸収さ
れて撮像手段には入射されないので、撮像手段は飽和し
ないため欠陥を検出し得る。
【0010】より好ましくは、投光手段は、異なった波
長を発する複数の光源から構成することにより、被検査
試料に照射する光と撮像手段に入射する光は波長分離さ
れて欠陥検出が容易となる。例えば、光源には、波長の
異なる赤色光と青色光を用いるとよい。
【0011】光源間には前記被検査試料に対して傾斜し
た状態で備えられたミラーを設けたことにより光源から
発せられた光を被検査試料に対して効率よく光が当た
る。この場合、ミラーには入射光を水平および垂直方向
に分岐させるハーフミラー、偏光ビームスプリッター等
を用いるとよい。
【0012】空間光変調手段は、可変電圧手段により電
圧が印加されることにより、空間光変調手段の受光感度
が変わり、印加電圧を変えることで0次光成分とキズか
らの回折による高次光成分を分離する。
【0013】投光手段と前記被検査試料の間には光の偏
光方向を変化させる波長板を設けることにより、余分な
方向に光が分岐しないようにして戻り光によるノイズを
低減しS/N比が向上する。この場合、波長板には1/
4波長板を用いるとよい。
【0014】投光手段と前記光変調手段の間にはレンズ
を設けたことにより測定領域が拡大する。
【0015】被検査試料は、移動自在な可動台に置かれ
ることにより、被検査試料の位置は測定位置の設定を行
う場合、可動台の動きにより位置が変わり、被検査試料
の位置が自由に変えられる。
【0016】検出手段は、可変電圧手段及び可動台を制
御する制御手段により制御されることにより欠陥検査装
置の集中制御を行い得る。
【0017】検出手段は、前記空間光変調手段に電圧を
印加し、回折光像を撮像した状態を第1パターンとし、
前記光変調手段の電圧を低下して0次光成分のみの像を
撮像した状態を第2パターンとすると、両者のパターン
の差により欠陥を検出するので、空間光変調手段への印
加電圧を変えてミクロンオーダーのキズの回折光像と0
次光成分だけの像を画像処理装置により両者の差分が取
られ、キズによる回折光の形状のみとなり、キズの回折
光形状で欠陥を判別でき、被検査試料のゆるやかな曲面
によって回折光の中心が定まらなくても感度良く欠陥を
検出し得る。
【0018】投光手段は、第1レンズ及び第1レンズよ
りも大きい第2レンズを介してミラーに光を入射させる
ことにより、第2レンズで絞った光を被検査試料に照射
でき、0次光成分の広がりが抑制されるので、被検査試
料の曲率半径が小さな形状でも欠陥を正確に検出し得
る。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の好
ましい実施形態について説明を行う。
【0020】図1における第1の実施形態では、最初、
被検査試料2は、3次元座標の任意の位置を移動できる
可動台3の上に置かれ、この可動台3は指定された位置
に被検査試料2の測定点がくるよう可動台コントローラ
14により制御されるようになっている。
【0021】そこで、被検査試料2の表面上に光を投光
する投光装置30が配設されている。この投光装置30
は、波長の異なる複数の光源を含んでおり、例えば波長
488nmである青色レーザ1、及び波長640nmで
ある赤色LED面照明(以下、赤色照明と称す)5およ
びガラスまたはプラスチック等でできた反透明のハーフ
ミラー(ミラー)4から成り立っており、赤色照明5と
青色レーザ1の間にはミラー4が被検査試料2に対して
傾斜した状態で設けられている。また赤色照明5の光の
放射方向には光の特定振動方向のみ通過させる偏光板
(第1偏光板)6が設けられている。本実施形態におい
て光源は、青色と赤色のものを用いているが、青色と赤
色に限定されるものではなく、波長がそれぞれ第1波長
400〜500nmと第2波長500〜800nmの範
囲内のものであれば別の光源に置き換えることもでき
る。
【0022】投光装置30からの光は、特定波長を別の
波長に変換する空間光変調素子7に入射され、偏光板
(第2偏光板)21を介してカメラレンズ10を付けた
CCDカメラ(以下、カメラと称す)11により撮像さ
れる。この空間光変調素子7は可変電圧器8により検出
感度が調節できるものであり、尚、偏光板21は、特定
振動方向のみ通過させる特性をもつものである。偏光板
21を通りカメラ11により撮像された回折像は、制御
を行う画像処理装置12に入力されて、被検査試料2の
欠陥が撮像のパターンにより検出されるようになってい
る。この場合、カメラ11が飽和しない程度にカメラレ
ンズ10の絞り、または、光源の強度が調整される。
【0023】次に、空間光変調素子7について図5を参
照して説明する。
【0024】空間光変調素子7は(a)に示す透過型の
ものと(b)に示す反射型のものがあり、透明電極31
の付いたガラス基板32の間に光導電層33と液晶層3
4を挟んだ構造の面状素子である。この光導電層33が
所定波長の光、例えば、青色光と赤色光を用いる場合に
は、青色光が入射されないとインピーダンスは大きくな
り内部に電流は流れないが、青色光が入射されるとイン
ピーダンスは小さくなり電流が流れて、液晶層34の偏
光面が90度変化するものである。つまり、青色光と赤
色光が同時に入射されると赤色光は通過させるが、青色
光は吸収されインピーダンスは小さくなることにより、
青色光の当たった場所の液晶に電圧がかかり、液晶の配
向が変化して青色光の当たった場所の赤色光の偏光方向
を90度回転させるものである。
【0025】また、(b)に示される反射型の空間光変
調素子7’は偏光方向を変える点では前述のものと同じ
であり、これは、光導電層33と液晶層34の間に薄膜
の光反射層35を設けたものである。この図に示される
A方向の光(書き込み光)は入力されるのみであるが、
B方向の光(読み出し光)は入力されると共に反射さ
れ、対向して入射できるものである。
【0026】次に第1の実施形態においての作動につい
て説明する。
【0027】被検査試料2を可動台3上に載せて測定位
置を移動台コントローラ14により調整して欠陥検査を
開始する。青色レーザ1から発せられた光は傾斜して設
けられたミラー4を介して被検査試料2に当たり、反射
した青色レーザ1からの光が空間光変調素子7に入射さ
れると共に、赤色照明5による赤色の光が偏光板6によ
って偏光され、ミラー4を介して空間光変調素子7に入
射される。空間光変調素子7では青色の光が入射された
場所の液晶層34の偏光面が90度偏光して赤色の偏光
方向と一致して赤色の光のみ通過させるようになり、こ
の通過した像を偏光板21を介してカメラ11で撮像し
て画像処理装置12により画像処理を行って被検査試料
2の欠陥検出を行う。つまり、赤色照明5からの光の偏
光方向が偏光板21の偏光方向と同じであるならば、均
一の赤色像となり、偏光方向が偏光板21の偏光方向と
直交していれば均一に暗い像となり、偏光板21を通過
した光は赤色のネガ(光が当たった部分が暗くなる)ま
たはポジ(光が当たった部分が明るくなる)の回折光の
像となってカメラ11で撮像される。
【0028】この欠陥検査装置の欠陥検出において、図
6及び図7に示されるように被検査試料2の表面上の線
キズfaやピンホールキズfbのような欠陥からの青色
レーザ1の回折光の形状は、キズの状態により特徴的な
形となることにより検出される。例えば、ゆるやかな曲
面からの反射による0次光成分g0 とキズからの回折に
よる高次光成分(g1,g2)からの欠陥の検出が可能
となる。ここで、g1は1次光成分、g2は2次光成分
を表わしている。
【0029】空間光変調素子7に青色レーザ1からの青
色光が入射しないとき、赤色照明5の偏光方向が空間変
調素子7の偏光方向と同じであるならば均一な赤色像と
なり、青色レーザ回折光が空間光変調素子7に入射する
と、青色の光の照射された場所の液晶層34の偏光方向
が90度変化して回折光の形状(Ga,Gb)が空間光
変調素子7上に暗く描かれる。つまり、赤色照明5の偏
光方向が空間変調素子7の偏光方向と直交していれば光
が通過しないので均一に暗い像となり、青色レーザ回折
光が空間光変調素子7に入射すると、青色の光の照射さ
れた場所の液晶層34の偏光方向が90度変化して赤色
の回折光の形状(Ga,Gb)が空間光変調素子7上に
描かれるものとなる。
【0030】この場合、カメラ11の入射側にバンドパ
スフィルタ9を一緒に用いれば、例えわずかでも空間光
変調素子7を通過してきた青色レーザ光がカットでき、
カメラ11には赤色光のみを通過させることができる。
【0031】また、空間光変調素子7の受光感度は、可
変電圧器8による印加電圧により変化し、印加電圧が高
いときには検出感度が良くなるようになっている。キズ
からの回折光像(Ga,Gb)を検出する電圧Vaとゆ
るやかな曲面からの反射による0次光成分(Ha,H
b)を検出する電圧Vbを画像処理装置12から可変電
圧器8に指令して制御できると共に、可動台コントロー
ラ14も画像処理装置12から制御でき、集中制御が可
能となる。
【0032】被検査試料2の欠陥を検出する制御概念を
図8を参照して説明する。
【0033】まず最初に、S1で被検査試料2の測定点
を移動して決める。次に、S2で空間光変調素子7の印
加電圧をVa(約10V)にセットする。S3において
カメラ11でキズからの回折光像を画像処理装置12に
取り込んだ(Ga,Gb)後、S4で空間光変調素子7
にかかる印加電圧を低下させて検出感度を落とす。ここ
で例えば、Vb(約5V)にセットしてS5で0次光成
分のみの画像を取り込む(Ha,Hb)。その後、G*
からH*の差分(Ga−Ha,Gb−Hb)をとり、そ
の濃淡画像(256階調)をS7で2階調画像とする。
この2階調化による画像により、面積、外接長方形、縦
長、横長、等価楕円軸長比等の特徴量をS8で測定し、
S9で欠陥の有無及び欠陥の種類の判定を行い、次の測
定点に被検査試料2を可動台3を可動台コントローラ1
4により動かし、S1〜S9までの処理を繰り返して欠
陥を検出する。このように処理することで、特徴の有無
及び欠陥の種類がゆるやかな曲面をもった被検査試料2
でも検出できる。
【0034】次に、第2の実施形態について説明する。
【0035】この実施形態では、第1実施形態における
ミラー17に偏光ビームスプリッタ17を用いると共
に、偏光ビームスプリッタ17と被検査試料間に波長板
(1/4波長板)を用いたものである。
【0036】この偏光ビームスプリッタ17はS偏光は
反射し、P偏光は通過させるという特性をもっており、
青色レーザ1から発せられた光は偏光ビームスプリッタ
17を介して波長板16により被検査試料2に当たっ
て、その後、反射してきた光は、S偏光からP偏光へと
偏光特性が変わり空間光変調素子7に入射される。また
赤色照明5による赤色の光が偏光板6によってS偏光さ
れ、偏光ビームスプリッタ17を介して空間光変調素子
7に入射され、偏光板21を通ってカメラ11に入射さ
れることにより、第1実施形態と同じように欠陥が画像
処理装置12により検出される。
【0037】このように、偏光板15によってS偏光さ
れた青色レーザ1は偏光ビームスプリッタ17で垂直方
向のみに変化し、その後、波長板16により円偏光に変
化する。被検査試料2の光沢面では反射回折光の円偏光
の向きは逆転し、再び波長板16を通過するとP偏光に
変わり、偏光ビームスプリッタ17を通過して空間光変
調素子7上に入射されるので、図1に示す構成では、青
色レーザ1から水平に進んだ光が赤色照明5の偏光板6
で反射し、ミラー4で空間光変調素子7に入ることにな
りノイズが発生するが、図2に示すように偏光ビームス
プリッタ17及び波長板16を用いることにより、余分
な方向に光が分岐しないようにして戻り光によるノイズ
を低減してレーザ回折像のS/N比を向上させることが
できる。
【0038】次に、図3を参照して第3の実施形態につ
いて説明する。
【0039】この実施形態では第1実施形態の構成にお
いて、ミラー4と空間光変調素子7の間に光の集光を行
うレンズ18を配置している。このようにレンズ18を
設けることによりレーザ回折光は光軸方向に屈折するの
で、レンズ18がないときよりも空間光変調素子7上に
入射できる曲面の曲率範囲が大きくなるという利点をも
つ。
【0040】更に、図4に示される第4実施形態におい
ては、前述の図5の(b)に示される反射型の空間光変
調素子7’を用いている。この実施形態では被検査試料
2に対し対向して、被検査試料2に対してミラー4を介
して光を発する青色レーザ1と、この青色レーザ1から
発せられ被検査試料2に反射した光を入射すると共に、
第2投光手段である赤色照明5による光を反対側から入
射する反射型空間光変調素子7’と、反射型空間光変調
素子7’で反射し、偏光板19を通過した赤色光を撮像
するカメラ11と、カメラ11による像から欠陥を検出
する画像処理装置12とを設けることで、第1の実施形
態と同じ効果を得ることができる。
【0041】今度は、被検査試料2の曲率半径が小さい
場合について図11を参照しての説明を行う。
【0042】例えば、上記の構成では曲率に対して縦方
向に入った線キズの回折像は、0次光成分と1次光成分
が同じ方向に現れ曲率半径が大きい場合には、0次光成
分と1次光成分を分離して欠陥検出可能であるが、曲率
半径が小さい場合には0次光成分が空間光変調素子7全
体に広がってしまい、キズを検出できない部分(検出時
の死角)が発生する。但し、曲率に対して横方向に入っ
た線キズの場合には0次光成分と1次光成分が直交する
ので、曲率半径が小さくても0次光成分と1次光成分は
分離できるので欠陥が検出可能となる。
【0043】そこで、曲率半径が小さな場合でも欠陥を
検出するようにした構成を図10に示し、図10に示さ
れる第5実施形態の構成について説明する。この構成は
第1実施形態の青色レーザ1の光をミラー4に入射させ
るまでの経路にレンズ(第1レンズ)23及びレンズ2
3よりも大きなレンズ(第2レンズ)22を設けたもの
である。このレンズ23により青色レーザ1からの光を
広げて、レンズ22により絞った光をミラー4を介して
被検査試料2に当てることから、被検査試料2には集光
された光が当たることで、被検査試料2からの反射像で
ある0次光成分の広がりを押さえることができ、キズが
検出できない部分をなくすことができる。つまり、被検
査試料2の曲率半径が小さな形状のものでも検出時の死
角がなくなり正確に欠陥を検出できる。尚、この場合に
は、図8の欠陥を検出する制御図において差分処理のス
テップを省略することも可能になる。
【0044】
【効果】本発明によれば、被検査試料に対し対向して設
けられ、被検査試料に対して入射光を水平及び垂直に通
すミラーを介して所定波長の光を発する投光装置と、投
光装置からの光を入射し、特定波長を別の波長に変換す
る空間光変調素子と、空間光変調素子を通過してきた光
を撮像するカメラによる像から画像処理装置により欠陥
を検出するようにしたことにより、カメラに映る像は、
被検査試料に欠陥があれば欠陥固有の形状を表すので、
欠陥を正確に検出できる。
【0045】空間光変調素子により特定波長、例えば、
青色光のような高強度な光は空間光変調素子からカメラ
に入射されないので、カメラは飽和しなく欠陥の検出が
行える。
【0046】また、被検査試料に対し対向して設けら
れ、被検査試料に対して光を発する青色レーザと、青色
レーザから発せられた光を入射すると共に、赤色照明に
よる光を反対側から入射し、赤色照明からの光を反射す
る反射型空間光変調素子と、反射型空間光変調素子を反
射した赤色照明からの光を撮像するカメラと、カメラに
よる像から画像処理装置により欠陥を検出することによ
り、カメラに映る像は、被検査試料に欠陥があれば特有
の形状を表すので、欠陥を検出できる。例えば、青色光
のような高強度な光は空間光変調素子からカメラに入射
されないのでカメラは飽和しなくなり、欠陥の検出が行
える。
【0047】このように欠陥を検出する場合、異なった
波長を発する複数の光源から装置を構成することによ
り、光の波長が分離できるため欠陥検出が容易になる。
また、光源間には被検査試料に対して傾斜した状態で備
えられたミラーを設けることにより、光源から発せられ
た光を被検査試料に対して効率よく光が当たるようにす
ることができる。
【0048】更に、空間光変調素子は可変電圧器により
電圧が印加され、印加電圧の大きさにより受光感度を変
えることができ、印加電圧の変化により0次光成分とキ
ズからの回折による高次光成分が分離できる。
【0049】また更には、投光装置と被検査試料の間に
は光の偏光方向を変える波長板を設けたことにより、余
分な方向に光が分岐しないようにして戻り光によるノイ
ズを低減し、S/N比が向上すると共に、投光装置と空
間光変調素子の間にはレンズを設けたことにより測定領
域が拡大する。
【0050】被検査試料は移動自在な可動台に置かれる
ことで、被検査試料の位置は測定位置の設定を行う場合
には可動台の動きにより測定位置を変えることができ、
可変電圧手段及び可動台は画像処理装置により制御され
ることから、集中制御が可能となる。
【0051】欠陥の検出には、空間光変調素子に電圧を
印加し、回折光像を撮像した状態を第1パターンとし、
空間光変調手段の電圧を低下して0次光成分のみの像を
撮像した状態を第2パターンとすると、両者のパターン
の差により欠陥を検出するので、空間光変調素子への印
加電圧を変えてミクロンオーダーのキズの回折光像と0
次光成分だけの像を画像処理装置により両者の差分をと
れば、キズによる回折光の形状のみとなり、キズの回折
光形状で欠陥を判別できるので、被検査試料のゆるやか
な曲面によって回折光の中心が定まらなくても感度良く
欠陥を検出できる。
【0052】投光手段は第1レンズ及び第1レンズより
も大きい第2レンズを介してミラーに光を入射させるこ
とにより、0次光成分の広がりが抑制され、被検査試
料、曲率半径が小さな形状でも検出時の死角がなくなり
正確に欠陥を検出できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態における欠陥検査装置
である。
【図2】 本発明の第2実施形態における欠陥検査装置
である。
【図3】 本発明の第3実施形態における欠陥検査装置
である。
【図4】 本発明の第4実施形態における欠陥検査装置
である。
【図5】 本発明の実施形態における空間光変調素子の
構成図である。
【図6】 本発明の実施形態における線キズの回折光像
である。
【図7】 本発明の実施形態におけるピンホールキズの
回折光像である。
【図8】 本発明の実施形態における欠陥検査装置の制
御図概要である。
【図9】 従来例における回折光の概念図である。
【図10】 本発明の第5実施形態における欠陥検査装
置である。
【図11】 被検査試料の曲率半径の違いによる線キズ
の回折光を示す図である。
【符号の説明】
1 青色レーザ 2 被検査試料 3 可動台 4 ハーフミラー(ミラー) 5 赤色LED面照明(赤色照明) 6 偏光板 7 空間光変調素子 7’ 反射型空間光変調素子(空間光変調素子) 8 可変電圧器 9 バンドパスフィルタ 11 カメラ(撮像手段) 12 画像処理装置(検出手段) 14 可動台コントローラ 16 1/4波長板(波長板) 17 偏光ビームスプリッタ 18 レンズ 21 偏光板 22,23 レンズ

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被検査試料と、該被検査試料に対し対向
    して設けられ前記被検査試料に対し入射光を水平及び垂
    直方向に通すミラー及び第1偏光板を介して所定波長の
    光を発する投光手段と、該投光手段からの光を入射して
    入射光の特定波長の光を別の波長に変換する空間光変調
    手段と、該空間光変調手段を通過してきた光を第2偏光
    板を介して光を撮像する撮像手段と、該撮像手段による
    像から欠陥を検出する検出手段とを設けたことを特徴と
    する欠陥検査装置。
  2. 【請求項2】 被検査試料と、該被検査試料に対し対向
    して設けられ、前記被検査試料に対し入射光を水平及び
    垂直方向に通すミラーを介して光を発する第1投光手段
    と、該第1投光手段と異なる波長の光を発する第2投光
    手段と、該第1投光手段から発せられ前記被検査試料に
    反射した光を入射すると共に前記第2投光手段からの光
    を反対側から入射して、前記第2投光手段からの光は反
    射し前記第1投光手段からの光の照射される部分を前記
    第2投光手段の波長にする反射型の空間光変調手段と、
    前記反射型の空間光変調手段からの光を第3偏光板を介
    して撮像する撮像手段と、該撮像手段による像から欠陥
    を検出する検出手段とを設けたことを特徴とする欠陥検
    査装置。
  3. 【請求項3】 前記投光手段は、異なった波長を発する
    複数の光源からなることを特徴とする請求項1に記載の
    欠陥検査装置。
  4. 【請求項4】 前記ミラーは、前記光源間に前記被検査
    試料に対し傾斜した状態で設けられたことを特徴とする
    請求項3に記載の欠陥検査装置。
  5. 【請求項5】 前記空間光変調手段には可変電圧手段に
    より電圧が印加されることを特徴とする請求項1または
    2に記載の欠陥検査装置。
  6. 【請求項6】 前記投光手段と前記被検査試料の間には
    光の偏光方向を変える波長板を設けたことを特徴とする
    請求項4に記載の欠陥検査装置。
  7. 【請求項7】 前記投光手段と前記空間光変調手段の間
    にはレンズを設けたことを特徴とする請求項5に記載の
    欠陥検査装置。
  8. 【請求項8】 前記被検査試料は、移動自在な可動台に
    置かれることを特徴とする請求項5に記載の欠陥検査装
    置。
  9. 【請求項9】 前記検出手段は、前記可変電圧手段及び
    前記可動台を制御する制御手段を含むことを特徴とする
    請求項8に記載の欠陥検査装置。
  10. 【請求項10】 前記検出手段は、前記空間光変調手段
    に電圧を印加し、回折光像を撮像した状態を第1パター
    ンとし、前記空間光変調手段の電圧を低下して0次光成
    分のみの像を撮像した状態を第2パターンとすると、両
    者のパターンの差により欠陥を検出することを特徴とす
    る請求項5に記載の欠陥検査装置。
  11. 【請求項11】 前記投光手段は第1レンズ及び該第1
    レンズよりも大きい第2レンズを介して前記ミラーに光
    を入射することを特徴とする請求項4に記載の欠陥検査
    装置。
JP16783696A 1996-03-28 1996-06-27 欠陥検査装置 Pending JPH09318556A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2013081109A1 (ja) * 2011-12-02 2013-06-06 Ntn株式会社 欠陥修正装置および欠陥修正方法

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WO2013081109A1 (ja) * 2011-12-02 2013-06-06 Ntn株式会社 欠陥修正装置および欠陥修正方法
JP2013117615A (ja) * 2011-12-02 2013-06-13 Ntn Corp 欠陥修正装置および欠陥修正方法

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