JPH09317931A - 電磁弁駆動装置 - Google Patents

電磁弁駆動装置

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JPH09317931A
JPH09317931A JP241097A JP241097A JPH09317931A JP H09317931 A JPH09317931 A JP H09317931A JP 241097 A JP241097 A JP 241097A JP 241097 A JP241097 A JP 241097A JP H09317931 A JPH09317931 A JP H09317931A
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仁宏 吉谷
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恵一 加藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】駆動対象となる電磁弁に対し、適正な駆動電流
が供給されているか否かを正確に診断する機能を併せ具
える電磁弁駆動装置を提供する。 【解決手段】例えば燃料噴射用の電磁弁300は、駆動
回路200から駆動電流DRCが供給されることによっ
て作動する。駆動回路200は、電子制御装置100か
ら与えられる噴射信号JSに基づいて上記駆動電流DR
Cを電磁弁300に供給する駆動部210と、その際の
負荷電流に基づきフェイルセーフ信号FSを生成してこ
れを電子制御装置100に帰還せしめるフェイルセーフ
信号生成部220Aとを有して構成される。フェイルセ
ーフ信号生成部220Aでは、負荷電流が所定量以上流
れている期間に対応して能動となるフェイルセーフ信号
FSを生成し、電子制御装置100では、このフェイル
セーフ信号FSの能動時間幅に基づいて上記駆動電流D
RCが適正か否かを診断する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば内燃機関
の燃料噴射用電磁弁等を駆動する電磁弁駆動装置に関
し、特にそれら電磁弁に正常な駆動電流が供給されてい
るか否かを自己診断する機能を併せ具える電磁弁駆動装
置の具現に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、上記内燃機関の燃料噴射用電磁
弁にあって、これに正常に駆動電流が供給されなかった
ような場合、燃料が噴射されなかったり、燃料が噴射さ
れっぱなしになるなどの不都合が生じる。
【0003】そこで従来は、それら電磁弁に流れる電流
が遮断されたときに電磁弁自身から発生される電圧、す
なわちフライバック電圧を監視し、このフライバック電
圧が正常に発生されたか否かに基づいて同電磁弁に正常
に駆動電流が供給されているか否かを診断するようにし
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このように、フライバ
ック電圧の発生の有無に基づいてそれら電磁弁に正常に
駆動電流が供給されているか否かを診断する方法によれ
ば、駆動電流が遮断されたことやその遮断タイミングに
ついての情報は確かに得ることができる。
【0005】しかしこの方法では、それら電磁弁にいつ
駆動電流が流れたか、或いはそれら電磁弁を駆動するた
めの十分な駆動電流が供給されているか等についての情
報は何ら得ることができなかった。
【0006】このため、特に上記内燃機関の燃料噴射用
電磁弁のように、駆動タイミングはもとより、これが確
実に作動されることが重要な要件となる電磁弁にとって
は、その駆動装置としても、供給する駆動電流について
のより詳細且つ信頼性の高い自己診断を行うことのでき
る装置が切望されている。
【0007】なお、電磁弁駆動装置としては近年、それ
ら電磁弁の応答性向上を図るべく、一旦コンデンサに充
電した電圧を駆動パルスの立上りとともに一気に放電せ
しめて大きな駆動電流を電磁弁に供給するようにしたい
わゆる蓄圧式のものもある。このような蓄圧式の駆動装
置にあっては、その供給する駆動電流の挙動を正確に診
断することが、それら電磁弁の作動を正確に把握する上
で特に重要となる。
【0008】この発明は、こうした実情に鑑みてなされ
たものであり、駆動対象となる電磁弁に対し、適正な駆
動電流が供給されているか否かを正確に診断する機能を
併せ具える電磁弁駆動装置を提供することを目的とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】こうした目的を達成する
ため、この発明では、請求項1記載の構成によるよう
に、 (a)駆動指令に基づき電磁弁に駆動電流を流してこれ
を駆動する駆動手段。 (b)電磁弁に流れる電流を抽出する負荷電流抽出手
段。 (c)この抽出される負荷電流の推移に対応してその能
動となる時間幅が決定されるフェイルセーフ信号を生成
するフェイルセーフ信号生成手段。 (d)この生成されるフェイルセーフ信号の時間幅に基
づいて前記駆動電流の適否を診断する診断手段。をそれ
ぞれ具えて電磁弁駆動装置を構成する。
【0010】ここで、上記負荷電流抽出手段を通じて抽
出される負荷電流の推移、すなわち負荷電流波形は、上
記駆動電流の推移、すなわち駆動電流波形にほぼ対応し
たものとなる。
【0011】したがって、負荷電流波形が如何なる形態
のものであれ、上記フェイルセーフ信号生成手段を通じ
て、同負荷電流の例えばその予想される適正な推移に対
応して能動となる時間幅が決定されるフェイルセーフ信
号を生成するようにすれば、同信号の時間幅そのものに
駆動電流波形が適正か否かを示す情報が含まれるように
なる。
【0012】このため、上記診断手段においても、こう
したフェイルセーフ信号の時間幅が所定の幅よりも長い
か、或いは短いかを判断することで、上記駆動電流が適
正な電流であったか否かを診断することができるように
なる。
【0013】なおここで、上記フェイルセーフ信号生成
手段を、請求項2記載の発明によるように、 ・前記抽出される負荷電流の予想される適正な推移に対
応した1乃至複数の閾値を持ち、同負荷電流のそれら閾
値との比較に基づいて前記フェイルセーフ信号を生成す
る比較器を具えるもの。として構成すれば、負荷電流の
特にレベル推移についてもこれを的確に監視することが
できるようになり、電磁弁を駆動するための十分な駆動
電流が供給されているか等についても正確な診断を行う
ことができるようになる。
【0014】一方、請求項3記載の発明によるように、 (e)前記抽出される負荷電流の異常レベルに対応した
1乃至複数の閾値を持ち、同負荷電流のそれら閾値との
比較に基づいて過電流を検出する過電流検出手段を更に
具える。 ・前記フェイルセーフ信号生成手段は、この過電流が検
出されるとき、前記生成するフェイルセーフ信号を無条
件に非能動とする。といった構成によれば、負荷電流と
して異常に大きな電流が流れる場合に、上記フェイルセ
ーフ信号としても異常に時間幅の短い信号が生成される
こととなり、該電流が流れすぎである旨を的確に診断す
ることができるようになる。
【0015】また、この請求項3記載の発明の構成にお
いて更に、請求項4記載の発明によるように、 (f)前記過電流検出手段により過電流が検出されるこ
とに基づいて前記駆動手段に付与される駆動指令を遮断
する駆動指令遮断手段を更に具える。といった構成によ
れば、上記電流の流れすぎが検出された時点で電磁弁に
流れる駆動電流も遮断されることとなり、駆動手段を構
成する駆動素子の破壊や電磁弁を構成するコイル等の焼
き付けも好適に防止されるようになる。
【0016】また一方、上記請求項1または2記載の発
明の構成において、請求項5記載の発明によるように、 (e)前記抽出される負荷電流の異常レベルに対応した
1乃至複数の閾値を持ち、同負荷電流のそれら閾値との
比較に基づいて過電流を検出する過電流検出手段を更に
具える。 (f)前記過電流検出手段により過電流が検出されるこ
とに基づいて前記駆動手段に付与される駆動指令を遮断
する駆動指令遮断手段を更に具える。 (g)前記駆動電流の遮断に基づいて前記電磁弁から発
生されるフライバック電圧を検出するフライバック電圧
検出手段とを更に具える。 ・前記フェイルセーフ信号生成手段は、前記フライバッ
ク電圧検出手段によるフライバック電圧の検出出力に基
づいて前記生成するフェイルセーフ信号を非能動とす
る。といった構成によっても、上記請求項3及び4記載
の発明と同等の作用、効果が奏されるようになる。すな
わちこの場合、過電流が検出され、それに基づき駆動電
流が遮断されたときに電磁弁から発生されるフライバッ
ク電圧によって間接的にフェイルセーフ信号の時間幅が
制限されることとなるが、この異常に時間幅の短いフェ
イルセーフ信号に基づいて電流が流れすぎである旨が診
断されることはこの場合も同様である。
【0017】そして、この請求項5記載の発明の構成に
おいて更に、請求項6記載の発明によるように、 (h)前記フライバック電圧検出手段によるフライバッ
ク電圧の検出出力を前記駆動手段に駆動指令が付与され
ている期間だけマスクするマスク手段を更に具える。と
いった構成によれば、(A)負荷電流が上記フェイルセ
ーフ信号を能動としうる推移をとらなかった場合、すな
わち所定の電流レベルに達しなかった場合にはフェイル
セーフ信号自体が出力されない(フェイルセーフ信号の
時間幅=0)。といったことはもとより、(B)駆動指
令が維持されているにも拘わらず過電流等によって駆動
電流が遮断される場合にはフェイル信号の能動状態がそ
のまま持続されるようになる(フェイルセーフ信号の時
間幅=∞)。など、それら異常時における上記診断手段
での異常判定が極めて容易になる。
【0018】他方、請求項7記載の発明によるように、
前記駆動手段が、予め蓄圧された電圧の放電に基づき前
記電磁弁に大きな駆動電流を供給する第1の期間と、そ
の後これよりも小さい一定の駆動電流を供給する第2の
期間との2つの期間にわたって前記電磁弁を駆動するも
の、すなわち前述した蓄圧式のものであるとき、前記フ
ェイルセーフ信号生成手段を、 ・前記第1の期間において前記抽出される負荷電流の予
想される適正な推移に対応した第1の閾値と、前記第2
の期間において前記抽出される負荷電流の予想される適
正な推移に対応した第2の閾値との2つの閾値を持ち、
同負荷電流のそれら各閾値との比較に基づいて前記フェ
イルセーフ信号を生成する比較器を具えるもの。として
構成すれば、同蓄圧式の駆動装置にあっても、その駆動
電流の複雑な挙動に的確に対応した時間幅を持つ信号と
して、上記フェイルセーフ信号を生成することができる
ようになる。
【0019】なおこの場合、上記フェイルセーフ信号生
成手段を構成する比較器は、上記第1及び第2の閾値が
各別に設定された2つの比較器であってもよいが、特に
請求項8記載の発明によるように、 ・前記比較器は、自らの比較出力に基づいてその閾値が
前記第1の閾値と前記第2の閾値との間で切り換わる単
一のヒステリシス比較器からなる。といった構成によれ
ば、最小限の回路規模にて同フェイルセーフ信号生成手
段としての上述した機能が実現されるようになる。
【0020】さらに、請求項2記載の発明の構成におい
て、請求項9記載の発明によるように、 ・前記比較器の1乃至複数の閾値に応じて個々に1乃至
複数のフェイルセーフ信号を生成し、これらフェイルセ
ーフ信号に基づいて電磁弁若しくはそれを駆動する駆動
手段の異常を診断する。といった構成を採用すれば、そ
の時々の異常発生形態に対応したフェイルセーフ信号か
ら、異常箇所の特定が可能となる。
【0021】また、この請求項9記載の発明の構成にお
いて更に、請求項10記載の発明によるように、 ・予め蓄圧された電圧の放電に基づき前記電磁弁を駆動
させるための初期駆動電流と、その初期駆動電流にて駆
動された状態を保持するための保持電流とに各々対応す
る2つの閾値を設定し、これら閾値と負荷電流との比較
結果に基づいて得られるフェイルセーフ信号に応じて異
常診断を実施する。といった構成によれば、蓄圧式の駆
動装置にあっても、その駆動電流の複雑な挙動に的確に
対応した異常診断結果が得られるようになる。
【0022】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)図1に、この発明にかかる電磁弁駆動
装置の第1の実施形態を示す。
【0023】この実施形態の装置は、前述した内燃機関
の燃料噴射用電磁弁を前記蓄圧式にて駆動する装置にあ
って、その駆動電流が適正に供給されているか否かを的
確に診断することのできる装置として構成されている。
【0024】はじめに、図1を参照して、同実施形態の
装置の構成について説明する。図1に示されるように、
この装置は、大きくは、内燃機関の運転制御に併せて当
該駆動対象となる電磁弁300の駆動指令である噴射信
号JSを出力する電子制御装置100と、この出力され
る噴射信号JSに基づいて上記電磁弁300に駆動電流
DRCを供給する駆動回路200とを具えて構成されて
いる。
【0025】また、駆動回路200も、上記噴射信号J
Sに基づき上記電磁弁300を直接駆動する部分である
駆動部210と、その電磁弁300の駆動に際して流れ
る負荷電流に基づきフェイルセーフ信号FSを生成する
負荷電流処理部220Aとの大きくは2つの部分から構
成されている。この負荷電流処理部220Aを通じて生
成されたフェイルセーフ信号FSは電子制御装置100
に帰還され、そこで、上記駆動電流DRCが適正なもの
であったか否かが診断される。すなわち同実施形態の装
置において、上記電子制御装置100は、診断部として
の機能も併せ具えている。
【0026】以下、駆動回路200を構成するこれら駆
動部210、並びに負荷電流処理部220Aの構成につ
いてその詳細を順次説明する。まず、駆動部210にお
いて、バッテリ1からの出力電圧は、定電圧回路2に入
力されて定電圧Vccに変換されるとともに、コイル3に
印加される。そして、このコイル3に印加される電圧
は、DC−DCコンバータ4、トランジスタ5、及び抵
抗6からなる昇圧回路を通じて昇圧され、これが逆流防
止用のダイオード7を介してコンデンサ8に充電され
る。このときDC−DCコンバータ4では、少なくとも
後述する単安定マルチバイブレータ12からワンショッ
ト信号が出力されていない期間、トランジスタ5をオン
としてコイル3に流れる電流を抵抗6の端子電圧によっ
てモニタしつつ、これが所定の電流値に対応した値とな
る毎にトランジスタ5をオフせしめる動作を繰り返す。
そして、上記コンデンサ8への充電電圧が電磁弁300
を高速駆動させうる所望の電圧に達したとき、こうした
昇圧動作を停止する。
【0027】一方、トランジスタ10は、単安定マルチ
バイブレータ12からワンショット信号が出力されてい
る期間だけオンとなって上記コンデンサ8に充電されて
いる電圧やダイオード9を介して加えられるバッテリ電
圧を電磁弁300に印加するトランジスタである。
【0028】ここで、単安定マルチバイブレータ12
は、上記電子制御装置100から与えられる噴射信号J
Sの、波形整形回路11による波形整形信号に基づい
て、その立上りから一定の時間だけ能動となるワンショ
ット信号を出力する回路である。上述のように、DC−
DCコンバータ4は、少なくともこのワンショット信号
が出力されている期間、その昇圧動作を停止し、トラン
ジスタ10は、同ワンショット信号が出力されている期
間だけオンとなる。
【0029】また一方、上記波形整形回路11によって
波形整形された噴射信号JSは、定電流制御回路13に
も入力されてこれを駆動する。定電流制御回路13は、
この波形整形された噴射信号JSが加えられている期間
だけ駆動信号DSを能動レベル(論理ハイレベル)とし
てトランジスタ16をオンにするとともに、そのとき電
磁弁300に流れる駆動電流(負荷電流)DRCを抵抗
17の端子電圧によりモニタしつつ、これが所定の電流
値に維持されるようトランジスタ14のオン/オフを制
御する回路である。なおこのとき、電磁弁300に流れ
る電流はダイオード15を介して還流される。
【0030】また、上記噴射信号JSに基づいてトラン
ジスタ16がオンとなるとき、上記ワンショット信号に
基づきトランジスタ10も併せてオンとなることによ
り、その初期時、電磁弁300には、上記コンデンサ8
に充電されている電荷が一気に放電されることに基づく
大電流がその駆動電流DRCとして流れるようになる。
こうした大電流が流れることによって電磁弁300の急
峻な応答性が確保されるようになることは前述した通り
である。ダイオード18は、このような大電流がトラン
ジスタ14側に逆流されることを防止するためのダイオ
ードである。
【0031】なお後述するように、同駆動部210の実
際の動作に際しては、駆動電流DRCとして、まず上述
した大電流が流れた後、引き続き上記ダイオード9を介
して印加されるバッテリ電圧に対応した電流が流れる。
そしてその後、ワンショット信号が非能動となることに
基づいて、上記定電流制御回路13により制御される定
電流が流れ、駆動指令である噴射信号JSの立下りとと
もに同駆動電流DRCが遮断される。
【0032】他方、負荷電流処理部220Aは、上記抵
抗17の端子電圧を通じて抽出される負荷電流(駆動電
流DRC)に基づきフェイルセーフ信号FSを生成する
部分であり、以下のような構成となっている。
【0033】この負荷電流処理部220Aにおいて、上
記抽出される負荷電流(抵抗17の端子電圧)は、抵抗
21を介して比較器22の非反転入力に取り込まれるよ
うになる。
【0034】比較器22は、第1の閾値電圧Vth1
と、該第1の閾値電圧Vth1よりも小さい第2の閾値
電圧Vth2との2つの閾値を有するヒステリシス比較
器として構成されており、該比較器22自らの出力に基
づきオン/オフされるトランジスタ23の動作状態に応
じて、それら第1の閾値電圧Vth1或いは第2の閾値
電圧Vth2がその反転入力に設定されるようになって
いる。
【0035】すなわち同比較器22において、その出力
が論理ローレベルにあるときには、トランジスタ23が
オフ状態におかれることから、その反転入力には、上記
電圧Vccの抵抗24と抵抗25とによる分圧値に対応し
た比較的大きな閾値、すなわち第1の閾値電圧Vth1
が設定されるようになる。
【0036】一方、上記負荷電流(抵抗17の端子電
圧)がこの第1の閾値電圧Vth1を超え、その出力が
論理ハイレベルになると、上記トランジスタ23はオン
状態となる。そして、トランジスタ23がオン状態にお
かれることにより、抵抗25と抵抗26との並列回路が
形成され、比較器22の反転入力には、上記第1の閾値
電圧Vth1よりも小さな閾値、すなわち第2の閾値電
圧Vth2が設定されるようになる。
【0037】なお、同実施形態の装置にあって、上記第
1の閾値電圧Vth1は、駆動電流DRCとして上記大
電流が流れたことが検出できる程度の電圧(例えば5ア
ンペア程度の電流値に対応した電圧)に設定され、上記
第2の閾値電圧Vth2は、同駆動電流DRCとして上
記定電流制御される電流値の約半分程度に対応した電圧
(例えば1アンペア程度の電流値に対応した電圧)に設
定されている。
【0038】したがってこの場合、上記比較器22の出
力は、駆動電流DRCとして大電流が流れ、これに対応
した抵抗17の端子電圧がその第1の閾値電圧Vth1
を超えるとき論理ハイレベルに立ち上がり、同駆動電流
DRCが遮断されるなど、同抵抗17の端子電圧がその
第2の閾値電圧Vth2未満となるとき論理ローレベル
に立ち下がる。
【0039】同負荷電流処理部220Aでは、こうして
論理レベルが決定される比較器22の出力がインバータ
27及び抵抗28を介してトランジスタ29に与えられ
る。そして、同トランジスタ29のオープンコレクタ出
力が上記フェイルセーフ信号FSとして電子制御装置1
00に取り込まれる。
【0040】図2は、同第1の実施形態の装置の動作例
を示したものであり、次に、同図2を併せ参照して、そ
の電磁弁駆動態様並びに自己診断動作(フェイルセーフ
信号生成態様)を更に詳述する。
【0041】なお、この図2において、図2(a)は、
電子制御装置100から出力される噴射信号JSの態様
を、また図2(b)は、電磁弁300の駆動電流DRC
(負荷電流)と比較器22に設定される上記第1及び第
2の閾値電圧Vth1及びVth2との関係を、そして
図2(c)は、これらの関係に基づくフェイルセーフ信
号FSの生成態様をそれぞれ示している。一方、図2
(d)は、上記単安定マルチバイブレータ12から出力
されるワンショット信号を、また図2(e)及び(f)
は、上記DC−DCコンバータ4の昇圧動作に基づくコ
ンデンサ8への充電態様、並びにコイル3に流れる電流
の推移をそれぞれ示している。
【0042】さていま、図2(a)及び(e)に示され
るように、コンデンサ8に十分な電荷が充電されている
状態で、時刻t11に電子制御装置100から噴射信号J
Sが出力されたとすると、該噴射信号JSに基づきトラ
ンジスタ16がオンになるとともに、単安定マルチバイ
ブレータ12からは図2(d)に示される態様でワンシ
ョット信号が出力され、トランジスタ10もオンとな
る。こうしてトランジスタ16及び10がオンされるこ
とにより、上記コンデンサ8に充電されている電荷がト
ランジスタ10、電磁弁300、トランジスタ16及び
抵抗17を介して一気に放電され、電磁弁300には、
その駆動電流DRCとして、図2(b)に示されるよう
な大きな電流が流れるようになる。
【0043】そして負荷電流処理部220Aでは、同図
2(b)に示されるように、該電流DRCに対応した電
圧(抵抗17の端子電圧)が上記第1の閾値電圧Vth
1を超える時刻t12をもって比較器22の出力が論理ハ
イレベルとなり、電子制御装置100内でプルアップさ
れているトランジスタ29のオープンコレクタ出力、す
なわち上記フェイルセーフ信号FSも、図2(c)に示
されるように、同時刻t12をもって論理ハイレベルに立
ち上がる。
【0044】ピーク値を過ぎた駆動電流DRCはその
後、図2(b)に示される態様で減衰し、ダイオード9
を介して印加されるバッテリ電圧によって一旦は上昇傾
向を示す。しかし、図2(d)に示されるように、上記
単安定マルチバイブレータ12からのワンショット信号
が時刻t13をもって立ち下がり、トランジスタ10がオ
フになると、同駆動電流DRCは以後、上記定電流制御
回路13を通じて同図2(b)に示される態様で定電流
制御されるようになる。そして、図2(a)及び(b)
に示されるように、時刻t14をもって噴射信号JSが立
ち下がり、トランジスタ16がオフとなることによっ
て、同駆動電流DRCは遮断される。
【0045】負荷電流処理部220Aでは、こうして駆
動電流DRCが遮断されるとき、同時刻をもってこの電
流DRCに対応した電圧(抵抗17の端子電圧)が上記
第2の閾値電圧Vth2未満に低下し、比較器22の出
力が論理ローレベルとなる。そして、該比較器22の出
力が論理ローレベルとなることにより、上記フェイルセ
ーフ信号FSも、図2(c)に示される態様で論理ロー
レベルに立ち下がり、またトランジスタ23がオフとな
って、比較器22の閾値電圧は、図2(b)に示される
態様で、第1の閾値電圧Vth1に自動的に切り換わ
る。
【0046】診断部を兼ねる電子制御装置100では、
自らが出力した噴射信号JSに対応してこのようなフェ
イルセーフ信号FSが得られることにより、 ・駆動電流DRCとして十分な電流が電磁弁300に供
給されたこと。 ・噴射信号JSの終わりに同期して同駆動電流DRCが
遮断されたこと。を的確に診断することができるように
なる。
【0047】なお、同フェイルセーフ信号FSが得られ
ない、若しくはその時間幅が異常に短い、或いは長いな
ど、上記駆動電流DRCの異常が診断される場合、その
旨の適宜の警報処理に併せて、 ・図1に併せ示したスイッチ19を開放する。すなわち
駆動回路200への給電を停止する。或いは、 ・噴射信号JSの出力を停止する。等の処理が同電子制
御装置100を通じて行われることとなる。
【0048】一方、駆動部210にあっては上述のよう
に、単安定マルチバイブレータ12からワンショット信
号が出力されている間、上記DC−DCコンバータ4に
よる昇圧動作は停止され、同ワンショット信号の解除と
同時に、図2(f)に示される態様で、DC−DCコン
バータ4による昇圧動作が開始される。そして、図2
(e)に時刻t15として示されるように、コンデンサ8
の充電電圧が所定の電圧に達することによって、その昇
圧動作はひとまず停止される。
【0049】以上説明したように、同第1の実施形態に
かかる電磁弁駆動装置によれば、 (イ)電磁弁駆動電流DRCの複雑な挙動が、上記第1
及び第2の閾値電圧との比較に基づき生成されるフェイ
ルセーフ信号FSを通じて的確に把握できるようにな
る。 (ロ)また、比較器22をこれら第1及び第2の閾値電
圧が自動的に切り換わるヒステリシス比較器として構成
したことで、その回路規模も最小限に抑えられるように
なる。などの優れた効果が奏せられるようになる。
【0050】なお、同実施形態の装置にあっては上述の
ように、比較器22をヒステリシス比較器として構成し
たが、他に上記第1及び第2の閾値電圧が各別に設定さ
れた各別の比較器を用いる構成であっても勿論よい。
【0051】(第2実施形態)図3に、この発明にかか
る電磁弁駆動装置の第2の実施形態を示す。なお、この
第2の実施形態の装置も、その基本的な構成は先の第1
の実施形態の装置と同様であり、負荷電流処理部の構成
のみが、同第1の実施形態の装置と相違する。このため
図3においては、この相違する負荷電流処理部の構成の
みを図示しており、電子制御装置100をはじめ、駆動
部210等の共通する要素についてはその図示を割愛し
ている。
【0052】さて、同図3に示されるように、この第2
の実施形態の装置の負荷電流処理部220Bは、前述し
たフェイルセーフ信号生成部に加え、過電流検出部、並
びに駆動信号遮断部をそれぞれ具える構成となってい
る。
【0053】以下、これら各部の構成について、同図3
の参照のもとに更に詳述する。まず、フェイルセーフ信
号生成部は、前述したヒステリシス比較器22に加え
て、フリップフロップ(FF)30及びナンド回路31
を具えて構成される。
【0054】ここで、フリップフロップ30は、ヒステ
リシス比較器22の出力が論理ハイレベルとなることに
よってセットされ、以下に説明する過電流検出部の検出
出力が論理ハイレベルとなることによってリセットされ
る。
【0055】また、ナンド回路31は、ヒステリシス比
較器22の出力が論理ハイレベルとなって上記フリップ
フロップ30がセットされているとき、そのQ出力と比
較器22の出力とのナンド条件に基づく論理ローレベル
の信号をトランジスタ29に対して出力する。
【0056】すなわち、このフェイルセーフ信号生成部
にあっても、基本的には先の第1の実施形態の装置の負
荷電流処理部220Aと同様、 ・駆動電流DRCとして十分な電流が電磁弁300に供
給されることに基づいて能動レベル(論理ハイレベル)
に立ち上げる。 ・同駆動電流DRCが遮断されることに基づいて非能動
レベル(論理ローレベル)に立ち下げる。といった態様
でフェイルセーフ信号FSを生成することとなるが、該
生成されるフェイルセーフ信号FSは、過電流検出部に
おいて過電流検出がなされることによっても非能動レベ
ルに立ち下がる(リセットされる)。
【0057】一方、過電流検出部は、前記抵抗17の端
子電圧を通じて抽出される負荷電流(駆動電流DRC)
に基づいてこれが短絡等に起因する過電流となっていな
いか否か検出する部分であり、以下のような構成となっ
ている。
【0058】この過電流検出部においても、上記抽出さ
れる負荷電流(抵抗17の端子電圧)は、抵抗21を介
して比較器32の非反転入力に取り込まれる。比較器3
2は、第3の閾値電圧Vth3と、該第3の閾値電圧V
th3よりも小さい第4の閾値電圧Vth4との2つの
閾値を有するヒステリシス比較器として構成されてい
る。そしてこの比較器32では、トランジスタ33のオ
ン/オフ状態に応じて、それら第3の閾値電圧Vth3
或いは第4の閾値電圧Vth4がその反転入力に設定さ
れる。
【0059】ここで、上記第3の閾値電圧Vth3が抵
抗34と抵抗35との分圧値に基づき設定され、上記第
4の閾値電圧Vth4が抵抗35と抵抗35及び36か
らなる並列回路との分圧値に基づき設定されることは先
の比較器22の場合と同様であるが、トランジスタ33
は、アンド回路39に入力される信号のアンド条件が成
立している期間だけオンとなる。すなわち、前記噴射信
号JSが与えられている期間のうち、単安定マルチバイ
ブレータ37からワンショット信号が出力されていない
期間(インバータ38の出力が論理ハイレベルとなる期
間)のみ、トランジスタ33がオンとなって上記第4の
閾値電圧Vth4が設定されるようになっている。因み
に同実施形態の装置において、この第4の閾値電圧Vt
h4が設定される期間とは、電磁弁300が前記定電流
制御された駆動電流DRCに基づき駆動されている期間
の一部に相当する。
【0060】また、同実施形態の装置にあって、上記第
3の閾値電圧Vth3は、駆動電流DRCとして上記過
電流が流れたことが検出できる程度の電圧(例えば20
アンペア程度の電流値に対応した電圧)に設定され、上
記第4の閾値電圧Vth4は、同駆動電流DRCとして
上記定電流制御される電流値の異常に対応した電圧(例
えば4アンペア程度の電流値に対応した電圧)に設定さ
れている。
【0061】したがってこの過電流検出部にあって、上
記比較器32の出力は、 ・駆動電流DRCとして上記過電流が流れ、これに対応
した抵抗17の端子電圧が第3の閾値電圧Vth3を超
えるとき、或いは ・電磁弁300が前記定電流制御された駆動電流DRC
に基づき駆動されている期間にあってこれに対応した抵
抗17の端子電圧が第4の閾値電圧Vth4を超えると
き、の何れかの条件において論理ハイレベルに立ち上が
るようになる。そして、この比較器32の出力が論理ハ
イレベルに立ち上がるとき、同過電流検出部における過
電流検出状態となる。
【0062】また一方、駆動信号遮断部は、過電流検出
部においてこうして過電流が検出されることに基づいて
前記トランジスタ16の駆動信号DSを遮断する部分で
あり、同図3に併せ示されるように、フリップフロップ
40とアンド回路41とを具えて構成される。
【0063】すなわちここで、フリップフロップ40
は、上記駆動信号DSに基づきセットされとともに過電
流検出部の上記過電流検出出力(比較器32の論理ハイ
レベル出力)に基づきリセットされるフリップフロップ
であり、アンド回路41は、 ・上記駆動信号DSが能動レベル(論理ハイレベル)に
あること。 ・フリップフロップ40がセットされていること。のア
ンド条件に基づいて前記トランジスタ16を駆動せしめ
る回路である。
【0064】このような駆動信号遮断部を具えることに
より、例えば短絡等に起因する過電流がトランジスタ
(パワートランジスタ)16に流れる場合であれ、該過
電流の検出とともに同トランジスタ16の駆動が停止さ
れてその保護が図られるようになる。
【0065】図4は、同第2の実施形態の装置の動作例
を示したものであり、次に、同図4を併せ参照して、主
にその自己診断動作(フェイルセーフ信号生成態様)を
更に詳述する。
【0066】なお、この図4において、図4(a)は、
電子制御装置100から出力される噴射信号JSの態様
を、また図4(b)は、電磁弁300の駆動電流DRC
(負荷電流)とフェイルセーフ信号生成部の比較器22
に設定される第1及び第2の閾値電圧Vth1及びVt
h2、並びに過電流検出部の比較器32に設定される第
3及び第4の閾値電圧Vth3及びVth4との関係を
それぞれ示している。また、図4(c)は、上記噴射信
号JSに基づき単安定マルチバイブレータ37から出力
されるワンショット信号を、そして図4(d)は、上記
駆動電流DRCと上記各閾値電圧との関係に基づき生成
されるフェイルセーフ信号FSをそれぞれ示している。
【0067】すなわちいま、図4(a)に示されるよう
に、時刻t21に電子制御装置100から噴射信号JSが
出力されたとすると、該噴射信号JSに基づきトランジ
スタ16がオンになるとともに、単安定マルチバイブレ
ータ37からは図4(c)に示される態様でワンショッ
ト信号が出力される。このため過電流検出部にあって
は、少なくともこの単安定マルチバイブレータ37から
ワンショット信号が出力されている間、図4(b)に示
される態様で上記第3の閾値電圧Vth3がその比較器
32に設定されるようになる。
【0068】したがって、図4(b)及び(d)に示さ
れるように、上記駆動電流DRC(抵抗17の端子電
圧)が比較器22に設定されている第1の閾値電圧Vt
h1を超える時刻t22をもってフェイルセーフ信号FS
が立ち上がることは先の第1の実施形態の装置の場合と
同様であるが、もしも負荷の短絡等により、同駆動電流
DRCとして20アンペアを超えるような過電流が流れ
るような場合には、上記フリップフロップ30のリセッ
トに基づき、この生成されるフェイルセーフ信号FSも
即座に非能動レベルに立ち下がるようになる。そして、
このような過電流が検出されることにより、上記フリッ
プフロップ40もリセットされ、トランジスタ16の駆
動も上記駆動信号遮断部を通じて禁止される。
【0069】一方、図4(c)に示されるように、単安
定マルチバイブレータ37から出力されていたワンショ
ット信号が時刻t23をもって立ち下がると、上記過電流
検出部にあっては、アンド回路39のアンド条件に基づ
き図4(b)に示される態様で上記第4の閾値電圧Vt
h4がその比較器32に設定されるようになる。
【0070】したがって、上記駆動電流DRCが上記第
3の閾値電圧Vth3を超えるほどには流れていなかっ
たとしても、前記定電流制御に正常に移行できなかった
などにより、該時点においても駆動電流DRCとして例
えば4アンペア以上の電流が流れていたような場合に
は、この第4の閾値電圧Vth4に切り換わる時刻t23
をもって上記フリップフロップ30がリセットされ、フ
ェイルセーフ信号FSも非能動レベルに立ち下がるよう
になる。
【0071】なお、これら何れの過電流も検出されなか
った場合には、先の第1の実施形態の装置の場合と同
様、図4(d)に示されるように、噴射信号JSの立下
り時刻t24をもってこのフェイルセーフ信号FSも非能
動レベルに立ち下がる。
【0072】したがって同第2の実施形態の装置の場
合、前記診断部を兼ねる電子制御装置100では、この
ようなフェイルセーフ信号FSに基づき、 ・駆動電流DRCとして十分な電流が電磁弁300に供
給されたこと。 ・噴射信号JSの終わりに同期して同駆動電流DRCが
遮断されたこと。を診断することができることに加え、
同フェイルセーフ信号FSの時間幅が極めて短い、若し
くは(t23−t22)時間程度に短いことに基づいて、 ・負荷の短絡等に起因する過電流が生じている。 ・定電流制御が正常に実施されていない。等々について
の診断情報も得ることができるようになる。
【0073】以上のように、同第2の実施形態にかかる
電磁弁駆動装置によれば、第1の実施形態の装置による
前記(イ)、(ロ)の効果に更に加えて、 (ハ)負荷の短絡等に起因する過電流、或いは定電流制
御時における電流の流れすぎ等についても、只一つのフ
ェイルセーフ信号FSを通じて的確に把握できるように
なる。 (ニ)これら過電流状態が検出されるときにトランジス
タ16の駆動信号DSを遮断するようにしたことで、こ
のトランジスタ16を破壊等から保護することができる
ようにもなる。といった効果が併せ奏せられるようにな
る。
【0074】なお、同実施形態の装置にあっても、フェ
イルセーフ信号生成部を構成する比較器22、及び過電
流検出部を構成する比較器32については、これをそれ
ぞれヒステリシス比較器として構成した。しかしこの場
合も、これら比較器22或いは32に代えて、その第1
及び第2の閾値電圧、或いは第3及び第4の閾値電圧が
各別に設定された各別の比較器を用いることができる。
【0075】(第3実施形態)図5に、この発明にかか
る電磁弁駆動装置の第3の実施形態を示す。なお、この
第3の実施形態の装置も、その基本的な構成は先の第1
或いは第2の実施形態の装置と同様であり、負荷電流処
理部の構成のみが、これら第1或いは第2の実施形態の
装置と相違する。このため図5においても、この相違す
る負荷電流処理部の構成のみを図示しており、電子制御
装置100をはじめ、駆動部210等の共通する要素に
ついてはその図示を割愛している。
【0076】さて、同図5に示されるように、この第3
の実施形態の装置の負荷電流処理部220Cにあって
も、フェイルセーフ信号生成部に加え、過電流検出部、
並びに駆動信号遮断部をそれぞれ具える構成となってい
る。ただし、同第3の実施形態の装置では特に、フライ
バック電圧検出部を更に具え、該フライバック電圧検出
部によるフライバック電圧の検出出力に基づいてフェイ
ルセーフ信号FSのリセットタイミング、すなわち非能
動レベルへの立下りタイミングを決定するようにしてい
る。
【0077】以下、これら各部の構成について、同図5
の参照のもとに更に詳述する。まず、フェイルセーフ信
号生成部は、比較器22に加えて、フリップフロップ
(FF)30を具えて構成される。
【0078】ここで、比較器22としては、これまでの
ヒステリシス型のものとは異なり、第1の閾値電圧Vt
h1のみが固定的にその反転入力に設定される通常の比
較器が用いられている。
【0079】また、フリップフロップ30は、上記比較
器22の出力が論理ハイレベルとなることによってセッ
トされ、以下に説明するフライバック電圧検出部の検出
出力が論理ハイレベルとなることによってリセットされ
るフリップフロップである。しかもここでは、反転出力
が取り出され、そのセット時には、該反転出力である論
理ローレベルの信号がトランジスタ29に対して出力さ
れる。
【0080】このため、該フェイルセーフ信号生成部に
あっては、 ・駆動電流DRCとして十分な電流が電磁弁300に供
給されることに基づいて能動レベル(論理ハイレベル)
に立ち上げる。 ・フライバック電圧検出部の検出出力が論理ハイレベル
となることによって非能動レベル(論理ローレベル)に
立ち下げる。といった態様でフェイルセーフ信号FSを
生成することとなる。
【0081】一方、フライバック電圧検出部は、前記駆
動電流DRCの遮断に伴って電磁弁300から発生され
るフライバック電圧を検出する部分である。すなわち同
フライバック電圧検出部において、比較器42は、その
非反転入力に電磁弁300の出力が取り込まれ、その反
転入力にフライバック電圧の発生を検出するための第5
の閾値電圧Vth5が設定された比較器である。この第
5の閾値電圧Vth5は抵抗43と抵抗44との分圧値
として設定されている。
【0082】このため、該比較器42の出力は、通常時
は論理ローレベルにあり、駆動電流DRCの遮断に伴っ
て電磁弁300からフライバック電圧が発生されるとき
論理ハイレベルとなる。
【0083】ただし、同フライバック電圧検出部におい
て、この比較器42の出力は、前記噴射信号JSによっ
てマスクされている。すなわち、噴射信号JSが能動レ
ベル(論理ハイレベル)にある期間は、この噴射信号J
Sの印加によってオンとなるトランジスタ45を通じて
強制的に論理ローレベルに保持される。
【0084】したがって同フライバック電圧検出部から
は、噴射信号JSが論理ローレベルに立ち下がって以後
フライバック電圧の発生が検出された場合にのみ、すな
わち駆動電流DRCが正常遮断された場合にのみ、論理
ハイレベルとなる検出信号が出力されることとなる。
【0085】その他、過電流検出部及び駆動信号遮断部
の構成は、図3に示した先の第2の実施形態の装置のこ
れら過電流検出部及び駆動信号遮断部の構成と同様であ
り、ここでの重複する説明は割愛する。
【0086】図6は、同第3の実施形態の装置の動作例
を示したものであり、次に、同図6を併せ参照して、こ
の第3の実施形態の装置としての自己診断動作(フェイ
ルセーフ信号生成態様)を更に詳述する。
【0087】なお、この図6において、図6(a)は、
電子制御装置100から出力される噴射信号JSの態様
を、また図6(b)は、電磁弁300の駆動電流DRC
(負荷電流)とフェイルセーフ信号生成部の比較器22
に設定される第1の閾値電圧Vth1、並びに過電流検
出部の比較器32に設定される第3及び第4の閾値電圧
Vth3及びVth4との関係をそれぞれ示している。
また、図6(c)は、駆動電流DRCの遮断に基づき電
磁弁300から発生されるフライバック電圧とこれを検
出するために上記フライバック電圧検出部の比較器42
に設定される第5の閾値電圧との関係を、そして図6
(d)は、上記駆動電流DRCやフライバック電圧と上
記各閾値電圧との関係に基づき生成されるフェイルセー
フ信号FSをそれぞれ示している。
【0088】すなわちいま、図6(a)に示されるよう
に、時刻t31に電子制御装置100から噴射信号JSが
出力されたとすると、該噴射信号JSに基づきトランジ
スタ16がオンになるとともに、フライバック電圧検出
部にある上記マスク用のトランジスタ45もオンとな
る。
【0089】ここで、上記トランジスタ16のオンによ
って電磁弁300に流れる駆動電流DRC(正確には同
電流に対応した抵抗17の端子電圧)がフェイルセーフ
信号生成部に設定された上記第1の閾値電圧に達しなか
った場合、フェイルセーフ信号FSの生成が行われない
ことは先の第1或いは第2の実施形態の装置の場合と同
様である。
【0090】また、駆動電流DRCが上記第1の閾値電
圧に達すれば、この達した時刻t32をもって、図6
(d)に示される態様で、フェイルセーフ信号FSが能
動レベル(論理ハイレベル)に立ち上がるようになるこ
とも、これまでの第1或いは第2の実施形態の装置の場
合と同様である。
【0091】そして、時刻t34をもって噴射信号JSが
立ち下がり、駆動電流DRCが遮断されれば、そのとき
電磁弁300から発生されるフライバック電圧が図6
(c)に示される態様で上記フライバック電圧検出部に
より検出され、その検出信号に基づき図6(d)に示さ
れる態様で、上記生成されたフェイルセーフ信号FSも
非能動レベルに立ち下がるようになる。
【0092】したがってこの場合、前記診断部を兼ねる
電子制御装置100にあっても、該フェイルセーフ信号
FSに基づき、 ・駆動電流DRCとして十分な電流が電磁弁300に供
給されたこと。 ・噴射信号JSの終わりに同期して同駆動電流DRCが
遮断されたこと。を診断することができるようになる。
このことも、基本的には、先の第1或いは第2の実施形
態の装置の場合と同様である。
【0093】ところがいま、時刻t31において上記噴射
信号JSが立ち上がって以後、前述した負荷の短絡や定
電流制御不能に起因して前記過電流検出部に設定された
第3の閾値電圧Vth3或いは第4の閾値電圧Vth4
を超える電流が上記駆動電流DRCとして流れたとする
と、この第3の実施形態の装置にあっては次のような処
理が行われるようになる。
【0094】すなわちこのとき、駆動信号遮断部を通じ
てトランジスタ16の駆動が禁止され、ひいては同駆動
電流DRCが遮断されるようになることは第2の実施形
態の装置と同様であるが、同第3の実施形態の装置にあ
ってはこのとき、過電流検出部からフェイルセーフ信号
生成部に対して直接リセット信号が加わることなく、上
記駆動電流DRCの遮断に伴いフライバック電圧の発生
を検出したフライバック電圧検出部から同フェイルセー
フ信号生成部に対していわば間接的にリセット信号が加
わろうとする。しかし上述のように、噴射信号JSが能
動となっている期間は、トランジスタ45を通じてこの
リセット信号はマスクされる。このため結局は、上記生
成されたフェイルセーフ信号FSも、図6(d)に示さ
れる態様で立ち下げられることなく、論理ハイレベルに
おかれる状態が維持されるようになる。すなわち、診断
部を兼ねる電子制御装置100にあっては、このフェイ
ルセーフ信号FSが論理ハイレベルに維持されることを
もって負荷の短絡や定電流制御不能に起因する過電流が
流れた旨を診断することができるようになる。
【0095】以上のように、同第3の実施形態にかかる
電磁弁駆動装置によれば、第1及び第2の実施形態の装
置による前記(イ)〜(ニ)の効果に更に加えて、 (ホ)フェイルセーフ信号FSが論理ローレベルに維持
される(フェイルセーフ信号の時間幅=0)か論理ハイ
レベルに維持される(フェイルセーフ信号の時間幅=
∞)かで、所望とされる駆動電流DRCが流れている
か、或いは過電流状態が生じていないか等を診断するこ
とができるようになる。すなわち、同駆動電流DRCの
異常診断が極めて容易になる。といった意義ある効果が
併せ奏せられるようになる。
【0096】なお、同実施形態の装置にあっては、噴射
信号JSが能動となっている期間、上記フライバック電
圧の検出信号(比較器42の出力)をマスクすることと
したが、この検出信号をマスクせずに、これをそのまま
リセット信号としてフェイルセーフ信号生成部に与える
構成とすることもできる。
【0097】すなわちこの場合、駆動電流DRCの過電
流異常に際して上記フェイルセーフ信号FSを論理ハイ
レベルに維持させることはできないが、先の第2の実施
形態の装置の場合と同様、フェイルセーフ信号FSの時
間幅が異常に短くなることに基づいて同過電流異常であ
る旨を診断することはできる。
【0098】(第4実施形態)図7に、この発明にかか
る電磁弁駆動装置の第4の実施形態を示す。この第4の
実施形態の装置は、基本的に上記第1の各実施形態の装
置の一部を変更したものであり、その概要として駆動回
路200は、各々に異なる閾値電圧Vth1,Vth2
が設定される2つの負荷電流処理部220D,220E
を備え、個々の閾値電圧Vth1,Vth2に対するフ
ェイルセーフ信号FS1,FS2を電子制御装置100
に出力する。電子制御装置100は、フェイルセーフ信
号FS1,FS2が能動・非能動に移行するタイミング
(すなわち、立ち上がり若しくは立ち下がりのタイミン
グ)が所定の適正時期に対応するか否かに基づいてシス
テムの異常判定を実施する。
【0099】詳細には、図7において、負荷電流処理部
220D,220Eは、既述の実施形態と同様に、抵抗
17の端子電圧を通じて抽出される負荷電流(駆動電流
DRC)に基づきフェイルセーフ信号FS1,FS2を
生成する部分となっている。なおこのとき、同実施形態
の装置にあって、閾値電圧Vth1は、駆動電流DRC
として上記大電流が流れたことが検出できる程度の電圧
(例えば5アンペア程度の電流値に対応した電圧)に設
定され、閾値電圧Vth2は、同駆動電流DRCとして
上記定電流制御される電流値の約半分程度に対応した電
圧(例えば1アンペア程度の電流値に対応した電圧)に
設定されている。
【0100】つまり、負荷電流処理部220Dにおい
て、上記抽出される負荷電流(抵抗17の端子電圧)
は、抵抗51を介して比較器52の非反転入力に取り込
まれるようになっており、同比較器52の反転入力に
は、電圧Vccの抵抗54と抵抗55とによる分圧値にて
前記閾値電圧Vth1が設定されている。この場合、上
記比較器52の出力は、駆動電流DRCとして大電流
(初期駆動電流)が流れ、これに対応した抵抗17の端
子電圧がその閾値電圧Vth1を超えるとき論理ハイレ
ベルに立ち上がり、閾値電圧Vth1未満となるとき論
理ローレベルに立ち下がる。また、同負荷電流処理部2
20Dでは、こうして論理レベルが決定される比較器5
2の出力がインバータ57及び抵抗58を介してトラン
ジスタ59に与えられる。そして、同トランジスタ59
のオープンコレクタ出力が上記フェイルセーフ信号FS
1として電子制御装置100に取り込まれる。
【0101】他方、負荷電流処理部220Eにおいて、
上記抽出される負荷電流(抵抗17の端子電圧)は、抵
抗61を介して比較器62の非反転入力に取り込まれる
ようになっており、同比較器62の反転入力には、電圧
Vccの抵抗64と抵抗65とによる分圧値にて前記閾値
電圧Vth2が設定されている。この場合、上記比較器
62の出力は、駆動電流DRCに対応した抵抗17の端
子電圧がその閾値電圧Vth2を超えるとき論理ハイレ
ベルに立ち上がり、同駆動電流DRC(保持電流)が遮
断されるなど、同抵抗17の端子電圧がその閾値電圧V
th2未満となるとき論理ローレベルに立ち下がる。同
負荷電流処理部220Eでは、こうして論理レベルが決
定される比較器62の出力がインバータ67及び抵抗6
8を介してトランジスタ69に与えられる。そして、同
トランジスタ69のオープンコレクタ出力が上記フェイ
ルセーフ信号FS2として電子制御装置100に取り込
まれる。
【0102】また併せて、本実施形態において、駆動部
210の充電用コンデンサ8は、その容量を大容量化す
るために、符号8a及び8bで示す2つのコンデンサに
より構成されている。
【0103】そして、電子制御装置100では、フェイ
ルセーフ信号FS1,FS2がマイクロコンピュータ1
01のタイマ端子に入力される。マイクロコンピュータ
101は、噴射信号JSの立ち上がり時刻と、フェイル
セーフ信号FS1,FS2の各々の立ち上がり及び立ち
下がり時刻との時間差(t1,t2,t3,t4)の値
が予め設定されている所定の正常範囲に入っているか否
か判定する。
【0104】図8は、本実施形態の動作を示すタイムチ
ャートである。同図において、フェイルセーフ信号FS
1は、駆動電流DRC(正確には同電流に対応した抵抗
17の端子電圧)が閾値電圧Vth1を越えるタイミン
グで立ち上がり、閾値電圧Vth1を下回るタイミング
で立ち下がる。また、フェイルセーフ信号FS2は、駆
動電流DRC(これも同様に抵抗17の端子電圧)が閾
値電圧Vth2を越えるタイミングで立ち上がり、閾値
電圧Vth2を下回るタイミングで立ち下がる。この場
合、電子制御装置100内のマイクロコンピュータ10
1は、噴射信号JSの立ち上がり時刻を基準に、 ・フェイルセーフ信号FS2の立ち上がりを時刻t1、 ・フェイルセーフ信号FS1の立ち上がりを時刻t2、 ・フェイルセーフ信号FS1の立ち下がりを時刻t3、 ・フェイルセーフ信号FS2の立ち下がりを時刻t4、
として、それぞれの時刻を認識する。
【0105】具体的には、駆動回路200及び電磁弁3
00の正常時には、実線で示すような駆動電流DRCが
流れる。この場合、図示の駆動電流DRCに応じて実線
で示すフェイルセーフ信号FS1,FS2が生成され、
電子制御装置100内のマイクロコンピュータ101
は、図中のフェイルセーフ信号FS1,FS2の立ち上
がり及び立ち下がりに基づいて時刻t1〜t4を認識す
る。
【0106】また、異常発生時の一例として、例えば図
7の2つの充電用コンデンサ8a,8bのうち1つがコ
ンデンサ内部或いはリード部のハンダ付け故障等でオー
プン故障した場合には、図中に破線で示すように駆動電
流DRCの立ち上がりが正常時よりも急峻なものとな
り、フェイルセーフ信号FS1,FS2は破線で示すよ
うに変動する。かかる場合、時刻t1,t2,t3が正
常時のタイミングよりも早くなる。
【0107】これを詳述すれば、駆動電流DRCの立ち
上がりは、充電用コンデンサ容量Cと電磁弁300の持
つ電気的インダクタンスLとにより、 1/√(L・C) で決定される。そのため、片方のコンデンサがオープン
故障すると、見かけのコンデンサ容量が小さくなり、駆
動電流DRCの立ち上がりが急峻となるのである。
【0108】また一方で、電磁弁300の電磁コイルの
巻き線がレアショートしたような場合にも、インダクタ
ンス分「L」が低下するため、駆動電流DRCの立ち上
がりは急峻なものとなり、時刻t1,t2,t3が正常
時のタイミングよりも早くなる。
【0109】図9は、電子制御装置100内のマイクロ
コンピュータ101により実施される異常診断手順を示
すフローチャートである。本ルーチンは、例えば時刻t
4のタイマ割り込みに同期して実行されるものである。
【0110】つまり、図9において、マイクロコンピュ
ータ101は、ステップ101〜104で前記フェイル
セーフ信号FS1,FS2の立ち上がり及び立ち下がり
に対応する時刻t1,t2,t3,t4が、それぞれ所
定の正常範囲内(最小値と最大値との間内)にあるか否
かを判別する。詳細には、 ・ステップ101では、KT1MIN≦t1≦KT1M
AXであるか否かを、 ・ステップ102では、KT2MIN≦t2≦KT2M
AXであるか否かを、 ・ステップ103では、KT3MIN≦t3≦KT3M
AXであるか否かを、 ・ステップ104では、KT4MIN≦t4≦KT4M
AXであるか否かを、それぞれ判別する。
【0111】そして、上記ステップ101〜104が全
て肯定判別された場合、マイクロコンピュータ101
は、駆動回路200及び電磁弁300が正常である旨を
判断する。また、上記ステップ101〜104がいずれ
か1つでも否定判別された場合、マイクロコンピュータ
101は、駆動回路200及び電磁弁300のいずれか
の箇所が故障しているとみなしてステップ105に進
み、所定の異常時処理ルーチンを実行する。具体的に
は、例えば噴射信号JSの出力を停止したり、図示しな
い異常警告ランプを点灯したりする等、異常時の処置を
実施する。
【0112】なお図示は省略するが、前記ステップ10
1〜104の処理では、各々の時刻t1〜t4が正常範
囲内にないことを表す異常判定フラグ、或いは各々の時
刻t1〜t4が最小値側(MIN側)又は最大値側(M
AX側)のいずれかにずれているかを表す異常判定フラ
グを操作することとしており、このフラグの状態を確認
することでマイクロコンピュータ101は如何なる要因
で異常が発生しているのかを特定できるようになってい
る。
【0113】ここで、図10及び図11は、上記図7の
駆動回路200(駆動部210)及び電磁弁300で発
生しうると考えられる故障モードを、No.1〜No.
8に区分して表す図であり、以下、各々の故障モードに
ついてその要因と負荷電流(駆動電流DRC)の波形と
を照合しながら順次説明する。
【0114】先ず、図10のNo.1の故障モードは、
2つのコンデンサ8a,8bのうち、いずれか一方がオ
ープン故障した場合を示しており、この場合には、前述
したように、コンデンサ容量が小さくなるために駆動電
流DRCの立ち上がり及び立ち下がりが急峻になる。し
たがって、前記図8にも示したように、時刻t1,t
2,t3を表す数値がいずれも小さくなるのであるが、
特に時刻t3を表す数値が顕著に小さくなる。
【0115】No.2の故障モードは、定電流制御回路
13がオープン故障した場合を示しており、この場合に
は、保持電流(定電流制御された一定電流の部分)が流
れなくなる。したがって、時刻t1,t2,t3を表す
数値が正常なのに対し、時刻t4を表す数値が小さくな
る。
【0116】No.3の故障モードは、定電流制御回路
13がショート故障した場合を示しており、この場合に
は、コンデンサ放電後において電磁弁300の抵抗で決
まる大電流がバッテリ1から流れる。したがって、時刻
t1,t2,t4を表す数値が正常なのに対し、時刻t
3を表す数値が小さくなる。
【0117】No.4の故障モードは、電磁弁300が
オープン故障した場合を示しており、この場合には、電
流が流れる経路がなくなるため、駆動電流DRCが流れ
なくなる。したがって、フェイルセーフ信号FS1,F
S2が論理ローレベルのまま保持され、時刻t1〜t4
がいずれも検出されない。
【0118】また、図11のNo.5の故障モードは、
トランジスタ(FET)16がオープン故障した場合を
示しており、この場合には、上記No.4の故障モード
と同様に、電流が流れる経路がなくなるため、駆動電流
DRCが流れなくなる。したがって、フェイルセーフ信
号FS1,FS2が論理ローレベルのまま保持され、時
刻t1〜t4がいずれも検出されない。
【0119】No.6の故障モードは、トランジスタ
(FET)16がショート故障した場合を示しており、
この場合には、常時保持電流が流れることになる(常
時、検出電圧>閾値電圧Vth2となる)。したがっ
て、フェイルセーフ信号FS1が論理ローレベルのまま
保持されるとともに、フェイルセーフ信号FS2が論理
ハイレベルのまま保持され、時刻t1〜t4がいずれも
検出されない。
【0120】No.7の故障モードは、DC−DCコン
バータ4が故障して過大電圧が発生する場合を示してお
り、この場合には、コンデンサ8の充電電圧が過大値に
まで上昇し、ピーク電流が大きくなる。したがって、時
刻t1,t2,t4を表す数値が正常なのに対し、時刻
t3を表す数値が大きくなる。
【0121】No.8の故障モードは、DC−DCコン
バータ4が故障して過小電圧が発生する場合を示してお
り、この場合には、コンデンサ8の充電電圧が目標電圧
にまで上昇することができず、ピーク電流が小さくな
る。したがって、時刻t1,t2,t4を表す数値が正
常なのに対し、時刻t3を表す数値が小さくなる。
【0122】なお因みに、上記No.4,5,6の故障
モードに関しては共に、時刻t1〜t4が検出されない
ことになるが、No.4,5の場合にはFS1=FS2
=L(論理ローレベル)となるのに対し、No.6の場
合にはFS1=L(論理ローレベル),FS2=H(論
理ハイレベル)となるため、このことから故障モードの
特定が可能となる。また、No.3,7の故障モードに
関しては、図10,11に示すように同じ故障現象が現
れることになるが(共に、時刻t3を表す数値が大きく
なる)、実際にはNo.3の故障モードの方がNo.7
の故障モードよりも時刻t3の数値が大きくなるため、
このことから故障モードの特定が可能となる。
【0123】以上本第4の実施形態によれば、その時々
の異常発生形態に対応したフェイルセーフ信号から、異
常箇所の特定が可能となる。特に、上記蓄圧式の駆動装
置にあっても、その駆動電流の複雑な挙動に的確に対応
した異常診断結果が得られるようになる。
【0124】上記第4の実施形態では、予め蓄圧された
電圧の放電に基づき電磁弁300を駆動させるための初
期駆動電流と、その初期駆動電流にて駆動された状態を
保持するための保持電流とに各々対応する2つの閾値電
圧Vth1,Vth2を設定し、これら閾値電圧Vth
1,Vth2と負荷電流(駆動電流DRC)との比較結
果に基づいて得られるフェイルセーフ信号FS1,FS
2に応じて異常診断を実施するようにしたが、この構成
を変更してもよい。例えば、必要に応じて単一の閾値電
圧から単一のフェイルセーフ信号(FS1,FS2のい
ずれか一方)を求め、当該信号に基づいて異常診断を実
施するようにしてもよい。
【0125】なお、上記第4の実施形態にて記載したよ
うに、複数のフェイルセーフ信号にて駆動回路200や
電磁弁300の異常診断を実施する形態として、既述の
第2の実施形態や第3の実施形態にて具体化した回路を
組み合わせてもよい。例えば第2の実施形態において、
負荷電流(駆動電流DRC)の過電流レベルに対応する
閾値電圧Vth3,Vth4の比較結果に応じて各々に
フェイルセーフ信号FS3,FS4を生成する。そし
て、これら新たなフェイルセーフ信号FS3,FS4を
電子制御装置100のマイクロコンピュータ101に入
力し、その立ち上がり又は立ち下がり時刻に応じて異常
の有無を診断するとともに、異常箇所を特定する。
【0126】また、以上の実施形態においては何れも、
電磁弁駆動装置として蓄圧式のものを想定した。しか
し、この発明にかかる電磁弁駆動装置の構成は、これら
蓄圧式のものに限られることなく適用することができ
る。
【0127】すなわち、駆動電流(負荷電流)波形が如
何なる形態のものであれ、同駆動電流の例えばその予想
される適正な推移に対応して能動となる時間幅が決定さ
れるフェイルセーフ信号を生成するようにすれば、該フ
ェイルセーフ信号の時間幅に基づいて上記駆動電流が適
正な電流であったか否かを診断することはできる。
【0128】また、この生成するフェイルセーフ信号
も、必ずしも1つである必要はない。例えば、診断対象
となる駆動電流(負荷電流)波形に応じた任意の数のフ
ェイルセーフ信号を生成してこれを診断する構成とする
ことができる。もっとも、前記電子制御装置100等、
これを診断する側からすれば、より少ない信号に、より
信頼性の高いかたちで上記駆動電流波形が適正か否かを
示す情報が含まれることが望ましいことは云うまでもな
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明にかかる電磁弁駆動装置の第1の実施
形態を示す回路図。
【図2】同第1の実施形態の装置の動作例を示すタイム
チャート。
【図3】この発明にかかる電磁弁駆動装置の第2の実施
形態を示す回路図。
【図4】同第2の実施形態の装置の動作例を示すタイム
チャート。
【図5】この発明にかかる電磁弁駆動装置の第3の実施
形態を示す回路図。
【図6】同第3の実施形態の装置の動作例を示すタイム
チャート。
【図7】この発明にかかる電磁弁駆動装置の第4の実施
形態を示す回路図。
【図8】同第4の実施形態の装置の動作例を示すタイム
チャート。
【図9】同第4の実施形態の装置のマイクロコンピュー
タによる異常診断手順を示すフローチャート。
【図10】同第4の実施形態の装置において、No.1
〜No.4の故障モードを説明するための図。
【図11】同第4の実施形態の装置において、No.5
〜No.8の故障モードを説明するための図。
【符号の説明】
1…バッテリ、2…定電圧回路、3…コイル、4…DC
−DCコンバータ、5,10,14,16,23,2
9,33,45…トランジスタ、6,17,21,2
4,25,26,28,34,35,36,43,4
4,54,55,64,65…抵抗、7,9,15,1
8…ダイオード、8(8a,8b)…コンデンサ、11
…波形整形回路、12,37…単安定マルチバイブレー
タ、13…定電流制御回路、19…スイッチ、22,3
2,42,52,62…比較器、27,38,57,6
7…インバータ、30,40…フリップフロップ、31
…ナンド回路、39,41…アンド回路、100…電子
制御装置、101…マイクロコンピュータ、200…駆
動回路、210…駆動部、220(220A,220
B,220C,220D,220E)…負荷電流処理部
(フェイルセーフ信号生成部)、300…電磁弁。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H02H 3/08 H02H 3/08 T

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】駆動指令に基づき電磁弁に駆動電流を流し
    てこれを駆動する駆動手段と、 電磁弁に流れる電流を抽出する負荷電流抽出手段と、 この抽出される負荷電流の推移に対応してその能動とな
    る時間幅が決定されるフェイルセーフ信号を生成するフ
    ェイルセーフ信号生成手段と、 この生成されるフェイルセーフ信号の時間幅に基づいて
    前記駆動電流の適否を診断する診断手段と、 を具えることを特徴とする電磁弁駆動装置。
  2. 【請求項2】前記フェイルセーフ信号生成手段は、前記
    抽出される負荷電流の予想される適正な推移に対応した
    1乃至複数の閾値を持ち、同負荷電流のそれら閾値との
    比較に基づいて前記フェイルセーフ信号を生成する比較
    器を具えて構成される請求項1記載の電磁弁駆動装置。
  3. 【請求項3】請求項1または2記載の電磁弁駆動装置に
    おいて、 前記抽出される負荷電流の異常レベルに対応した1乃至
    複数の閾値を持ち、同負荷電流のそれら閾値との比較に
    基づいて過電流を検出する過電流検出手段を更に具え、 前記フェイルセーフ信号生成手段は、この過電流が検出
    されるとき、前記生成するフェイルセーフ信号を無条件
    に非能動とすることを特徴とする電磁弁駆動装置。
  4. 【請求項4】請求項3記載の電磁弁駆動装置において、 前記過電流検出手段により過電流が検出されることに基
    づいて前記駆動手段に付与される駆動指令を遮断する駆
    動指令遮断手段を更に具えることを特徴とする電磁弁駆
    動装置。
  5. 【請求項5】請求項1または2記載の電磁弁駆動装置に
    おいて、 前記抽出される負荷電流の異常レベルに対応した1乃至
    複数の閾値を持ち、同負荷電流のそれら閾値との比較に
    基づいて過電流を検出する過電流検出手段と、 前記過電流検出手段により過電流が検出されることに基
    づいて前記駆動手段に付与される駆動指令を遮断する駆
    動指令遮断手段と、 前記駆動電流の遮断に基づいて前記電磁弁から発生され
    るフライバック電圧を検出するフライバック電圧検出手
    段とを更に具え、 前記フェイルセーフ信号生成手段は、前記フライバック
    電圧検出手段によるフライバック電圧の検出出力に基づ
    いて前記生成するフェイルセーフ信号を非能動とするこ
    とを特徴とする電磁弁駆動装置。
  6. 【請求項6】請求項5記載の電磁弁駆動装置において、 前記フライバック電圧検出手段によるフライバック電圧
    の検出出力を前記駆動手段に駆動指令が付与されている
    期間だけマスクするマスク手段を更に具えることを特徴
    とする電磁弁駆動装置。
  7. 【請求項7】前記駆動手段は、予め蓄圧された電圧の放
    電に基づき前記電磁弁に大きな駆動電流を供給する第1
    の期間と、その後これよりも小さい一定の駆動電流を供
    給する第2の期間との2つの期間にわたって前記電磁弁
    を駆動するものであり、 前記フェイルセーフ信号生成手段は、前記第1の期間に
    おいて前記抽出される負荷電流の予想される適正な推移
    に対応した第1の閾値と、前記第2の期間において前記
    抽出される負荷電流の予想される適正な推移に対応した
    第2の閾値との2つの閾値を持ち、同負荷電流のそれら
    各閾値との比較に基づいて前記フェイルセーフ信号を生
    成する比較器を具えて構成される請求項1〜6の何れか
    に記載の電磁弁駆動装置。
  8. 【請求項8】前記比較器は、自らの比較出力に基づいて
    その閾値が前記第1の閾値と前記第2の閾値との間で切
    り換わる単一のヒステリシス比較器からなる請求項7記
    載の電磁弁駆動装置。
  9. 【請求項9】請求項2記載の電磁弁駆動装置において、 前記比較器の1乃至複数の閾値に応じて個々に1乃至複
    数のフェイルセーフ信号を生成し、これらフェイルセー
    フ信号に基づいて電磁弁若しくはそれを駆動する駆動手
    段の異常を診断することを特徴とする電磁弁駆動装置。
  10. 【請求項10】予め蓄圧された電圧の放電に基づき前記
    電磁弁を駆動させるための初期駆動電流と、その初期駆
    動電流にて駆動された状態を保持するための保持電流と
    に各々対応する2つの閾値を設定し、これら閾値と負荷
    電流との比較結果に基づいて得られるフェイルセーフ信
    号に応じて異常診断を実施する請求項9記載の電磁弁駆
    動装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH11351038A (ja) * 1998-06-12 1999-12-21 Mitsubishi Electric Corp 筒内噴射式インジェクタの制御装置
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