JP4082964B2 - 放電ダイオードの故障診断装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は放電ダイオードの故障診断装置に係り、特に自動車のエアバッグ点火装置に適用される放電ダイオードの故障診断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
最近の自動車にはエアバッグが搭載されており、車両の衝突を検出したときにインフレータから発生したガスによってエアバッグを膨らませる。
【0003】
通常インフレータはバッテリから供給される電力によって点火されるが、衝突によりバッテリと点火装置を接続する配線が破損してバッテリから電力が供給されない場合を想定して点火装置内にバックアップコンデンサを設置している。
【0004】
図1は従来のエアバッグ制御装置の回路図であって、エアバッグ制御装置10はバッテリ11から電力の供給を受け、点火回路12に点火電力を供給する。
【0005】
バッテリ11は第一のダイオード1011を介して昇圧コンバータ1012に電力を供給する。昇圧コンバータ1012はバッテリ11の電圧(例えば12V)を例えば24Vに昇圧する機能を有する。
【0006】
そして、昇圧コンバータ1012は第二のダイオード1013を介して点火回路12に電力を供給するとともに、充電スイッチ102を介してバックアップコンデンサ103を充電する。なおバックアップコンデンサ103は放電ダイオード1041を介して点火回路12と接続されている。
【0007】
上記構成のエアバッグ制御装置10において、バッテリ11からの電力供給が遮断されたときはバックアップコンデンサ103に蓄えられた電力が放電ダイオード1041を介して点火回路12に供給される。なお、バックアップコンデンサ103に蓄えられた電力の昇圧コンバータ1021への流れ込みは第2のダイオード1031によって阻止される。
【0008】
しかし、放電ダイオード1041が1個だけの場合には放電ダイオード1041に開放故障が発生したときには、バックアップコンデンサ103に蓄えられた電力を点火回路12に供給することはできない。
【0009】
そこで図1(イ)に示すように、放電ダイオード1041に開放故障が発生したときにもバックアップコンデンサ103に蓄えられた電力を点火回路12に供給可能とするために、放電ダイオード1041に並列に第二の放電ダイオード1042を設置することが提案されている。
【0010】
さらに、放電ダイオード1041(又は第二の放電ダイオード1042)に短絡故障が発生した場合にも対応するためには、放電ダイオード1041及び第二の放電ダイオード1042と直列に第三及び第四の放電ダイオード1043及び1044を設置することが必要となる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、放電ダイオードを四つ設置することは、エアバッグ制御装置のコストアップになるだけでなく大きさも大きくなる。
【0012】
そこで、従来からエアバッグ制御装置には故障診断部が搭載されていることに鑑み、故障診断部に放電ダイオードの異常診断機能を追加することによるコストアップを抑制するとともに、放電ダイオードの開放及び短絡故障を確実に診断することの可能な放電ダイオードの故障診断装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
第一の発明に係る放電ダイオードの故障診断装置は、バッテリから供給される電力をエアバッグ点火回路に供給する点火ラインと、バッテリから供給される電力を蓄積するバックアップコンデンサと、バッテリからバックアップコンデンサへ供給される電力をオン・オフする充電スイッチと、バックアップコンデンサにアノード端子が点火ラインにカソード端子が接続される放電ダイオードと、前記充電スイッチをオフ状態に維持して、前記バックアップコンデンサの充電前において前記バックアップコンデンサの第1端子電圧を計測し、該第1端子電圧の計測から所定時間経過後に前記バックアップコンデンサの第2端子電圧を計測し、該第2端子電圧が前記第1端子電圧より高いときは、前記放電ダイオードが短絡故障していると診断する放電ダイオード短絡故障診断手段を具備する。
【0014】
本発明にあっては、充電スイッチ開状態における充電前のバックアップコンデンサの端子電圧の変化に基づき放電ダイオードの短絡故障が診断される。
【0015】
第二の発明に係る放電ダイオードの故障診断装置は、バッテリから供給される電力を昇圧コンバータによって昇圧した電圧でエアバッグ点火回路に供給する点火ラインと、バッテリから供給される電力を昇圧コンバータによって昇圧した電圧で蓄積するバックアップコンデンサと、バッテリから前記バックアップコンデンサへ供給される電力をオン・オフする充電スイッチと、バックアップコンデンサにアノード端子が点火ラインにカソード端子が接続される放電ダイオードと、充電スイッチがオンとしてバックアップコンデンサを充電した後に放電ダイオードのアノード端子及びカソード端子の電圧差を計測する第一の電圧差計測手段と、充電スイッチをオフとし昇圧コンバータによる昇圧を停止した後に放電ダイオードのアノード端子及びカソード端子の電圧差を計測する第二の電圧差計測手段と、第一の電圧差計測手段によって計測された電圧差と第二の電圧計測手段によって計測された電圧差の差が予め定められた閾値より高いときは放電ダイオードが開放故障していると診断する放電ダイオード開放故障診断手段を具備する。
【0016】
本発明にあっては、充電後及び昇圧コンバータ停止後のバックアップコンデンサの端子電圧と点火ライン電圧の差電圧の時間的変化率に基づき放電ダイオードの開放故障が診断される。
【0017】
【発明の実施の形態】
図2は本発明に係る放電ダイオードの故障診断装置の構成図であって、バッテリ21は第一のダイオード2011を介して昇圧コンバータ2012及び5Vレギュレータ205に電力を供給する。昇圧コンバータ2012はバッテリ21の電圧(例えば12V)を例えば24Vに昇圧する機能を有し、5Vレギュレータ205はバッテリ21の電圧を5Vに降圧してエアバッグ制御装置20の故障診断を行う故障診断部206に電力を供給する。
【0018】
昇圧コンバータ2012は第二のダイオード2013を介して点火回路22に電力を供給する点火バスに接続されるとともに、充電抵抗2021及び充電スイッチ2022を介してバックアップコンデンサ203を充電する。
【0019】
バックアップコンデンサ203に蓄電された電力は放電ダイオード204を介して点火ラインに接続され、点火回路22に電力を供給可能な構成となっている。
【0020】
なおバックアップコンデンサ203の端子電圧Vc及び点火ラインの電圧Vbは故障診断部206によって監視されている。即ち、バックアップコンデンサ203の端子電圧は第一の分割抵抗2071及び2072で分割され、第一の分割抵抗2071及び2072の結合点の電圧が故障診断部206に入力される。そして点火回路22の電圧は第二の分割抵抗2073及び2074で分割され、第二の分割抵抗2073及び2074の結合点の電圧が故障診断部206によって計測される。
【0021】
なお、放電ダイオード204のカソード端子と第一のダイオード2011のカソード端子の間には降圧コンバータ2091と第三のダイオード2051が配置され、バックアップコンデンサ203に蓄えられた電力を故障診断部206に供給することが可能な構成となっている。
【0022】
さらにバックアップコンデンサ203をリセットするために、点火ラインには放電スイッチ2081及び放電抵抗2082が接続されている。
【0023】
なお、充電スイッチ2022及び放電スイッチ2081はトランジスタリレイが適用され、これらのオン−オフは故障診断部206によって制御される。
【0024】
さらに、故障診断部206は昇圧コンバータ2012及び降圧コンバ−タ2091の動作を制御する。
【0025】
図3は故障診断部206で実行される第一の放電ダイオード短絡故障診断ルーチンのフローチャートであって、所定時間(例えば一日)駐車後にイグニッションスイッチをオンとしたときに実行される。
【0026】
ステップ301でバックアップコンデンサ充電前であるかを判定し、肯定判定されたときは、充電前放電ダイオード短絡故障診断タイミングであるとしてステップ302でバックアップコンデンサ203の端子電圧Vcを第一バックアップコンデンサ電圧Vc(1)として計測する。
【0027】
ステップ303で所定時間Δt(数十ミリ秒)経過するまで待機し、ステップ304でバックアップコンデンサ203の端子電圧Vcを第二バックアップコンデンサ電圧Vc(2)として計測する。
【0028】
次にステップ305で第二バックアップコンデンサ電圧Vc(2)と第一バックアップコンデンサ電圧Vc(1)の差電圧ΔVcを算出し、ステップ306で差電圧ΔVが正であるか、即ち時間の経過とともにバックアップコンデンサ203の端子電圧が上昇するかを判定する。
【0029】
ステップ306で肯定判定されたとき、即ち、イグニッションスイッチがオンとなって昇圧コンバータ2012が動作を開始して所定の電圧にまで上昇するに応じてバックアップコンデンサ203の端子電圧Vcが上昇したときは、放電ダイオード204が短絡故障しているものとしてステップ307で放電ダイオード短絡故障を出力してこのルーチンを終了する。
【0030】
なお、ステップ301で否定判定されたとき、即ちバックアップコンデンサ充電後であるときは充電前放電ダイオード短絡故障診断タイミングでないとして、及び、ステップ306で否定判定されたとき、即ち昇圧コンバータの出力電圧が上昇してもバックアップコンデンサ203の端子電圧Vcが上昇しないときは、放電ダイオード204は短絡故障していないものとして直接このルーチンを終了する。
【0031】
なお、バッテリ21の端子電圧は経時的な劣化によって低下するので、診断精度を維持するためには、バッテリ端子電圧の低下に応じてステップ303の待機時間Δtを長くすることが望ましい。
【0032】
図4は故障診断部206で実行される第一の放電ダイオード開放故障診断ルーチンのフローチャートであって、ステップ401で充電スイッチ2022に対して閉指令を出力し、バックアップコンデンサ203への充電を開始する。そして、ステップ402で所定時間待機し、バックアップコンデンサ203を十分な期間充電し、ステップ403で充電スイッチ202に対して開指令を出力する。
【0033】
ステップ404で第一のバックアップコンデンサ203の端子電圧Vc(1)及び第一の点火ライン電圧Vb(1)を計測し、ステップ405で第一の電圧差ΔV(1)を算出する。
【0034】
次にステップ406で昇圧コンバータ2012に対し停止指令を出力して昇圧コンバータ2012の動作を停止する。その後、ステップ407で第二のバックアップコンデンサ203の端子電圧Vc(2)及び第二の点火ライン電圧Vb(2)を計測し、ステップ408で第二の電圧差ΔV(2)を算出する。
【0035】
ステップ409で電圧差変化率ΔV/dtを第一の電圧差ΔV(1)と第二の電圧差ΔV(2)の差の絶対値として算出し、ステップ410で電圧差変化率ΔV/dtが所定値εより大きいかを判定する。
【0036】
即ち、昇圧コンバータ2012の機能を停止すると、点火ラインの電圧はバッテリ21の端子電圧まで低下するが、バックアップコンデンサ203の端子電圧は昇圧された電圧をほぼ維持する。従って、放電ダイオード204が開放故障していない場合は、点火ラインには放電ダイオード204を介してバックアップコンデンサ203に蓄えられた電力が供給されるので電圧差変化率ΔV/dtは小さい値となり、放電ダイオード204が開放故障している場合には電圧差変化率ΔV/dtは大きい値となる。そこで本ルーチンでは上記を利用して放電ダイオード204が開放故障しているか否かを診断する。
【0037】
ステップ410で肯定判定されたとき、即ち電圧差変化率ΔV/dtが所定値εより大きいときは、バックアップコンデンサ203の端子電圧Vcが点火ライン電圧Vbの低下に応じて変化しないのでステップ411で放電ダイオード204は開放故障している旨を出力してステップ412に進む。
【0038】
ステップ410で否定判定されたとき、即ち電圧差変化率ΔV/dtが所定値ε以下であるときは、放電ダイオード204は開放故障していないものとして直接ステップ412に進む。
【0039】
ステップ412では昇圧コンバータ動作指令及び充電スイッチ閉指令を出力してこのルーチンを終了する。
【0040】
上記第一の放電ダイオード開放故障診断ルーチンにおいては、昇圧コンバータ2012停止後にバックアップコンデンサ203の端子電圧は漏洩放電によって低下するとしているが、漏洩放電量が少ない場合には診断に時間を要する。
【0041】
図5は故障診断部206で実行される第二の放電ダイオード開放故障診断ルーチンのフローチャートであって、放電抵抗を介してバックアップコンデンサに蓄えられた電力を強制的に放電することによって診断時間を短縮する。
【0042】
第一の放電ダイオード開放故障診断ルーチンのステップ406に代えてステップ51〜53が挿入される。
【0043】
即ち、ステップ405で第一の電圧差ΔV(1)を算出した後にステップ51で放電スイッチ2081を閉とし、バックアップコンデンサ203に蓄えられた電力を放電抵抗2082から所定時間放電する。
【0044】
ステップ52で所定時間経過するまで待機し、所定時間経過したときはステップ53で放電スイッチ2081を開とする。
【0045】
そして、ステップ406で第二のバックアップコンデンサの端子電圧Vc(2)及び第二の点火ライン電圧Vb(2)を計測する。
【0046】
その後の処理は第一の放電ダイオード開放故障診断ルーチンと同様であるので説明を省略する。
【0047】
ただし、第二の放電ダイオード開放故障診断ルーチンでは昇圧コンバータ2012の動作を停止していないので、ステップ412では充電スイッチ2022の閉指令だけを出力する。
【0048】
図6は故障診断部206で実行される第三の放電ダイオード開放故障診断ルーチンのフローチャートであって、第一の放電ダイオード開放故障診断ルーチンと第二の放電ダイオード開放故障診断ルーチンを組み合わせらものであり、第一の放電ダイオード開放故障診断ルーチンのステップ406と407の間にステップ51から53が挿入される。
【0049】
即ち、ステップ406で昇圧コンバータ2012の動作を停止して後、ステップ51で放電スイッチ2081を閉とし、バックアップコンデンサ203に蓄えられた電力を放電抵抗2082から所定時間放電する。
【0050】
ステップ52で所定時間経過するまで待機し、所定時間経過したときはステップ53で放電スイッチ2081を開とする。
【0051】
その後の処理は第一の放電ダイオード開放故障診断ルーチンと同様であるので説明を省略すが、ステップ412では昇圧コンバータ動作指令及び充電スイッチ閉指令を出力する。
【0052】
なお、本発明に係るエアバッグ制御装置においては、バッテリ21との間の配線が切断されたときにも故障診断部206の動作を継続可能なように、バックアップコンデンサ203に蓄えられた電力を降圧コンバータ2091及び第三のダイオード2051を介して昇圧コンバータ2012の入力側にフィードバックしている。そして定期的に昇圧コンバータ2012の動作を停止することにより、降圧コンバータ2091の異常診断を実施している。
【0053】
従って、この降圧コンバータの異常診断のタイミングを利用して、第一〜第三の放電ダイオード開放故障診断ルーチンを実施すれば、放電ダイオードの開放故障診断のために昇圧コンバータの動作を停止する必要がなくなる。
【0054】
さらに、放電抵抗2082によるバックアップコンデンサ203のリセットを第一の放電ダイオード短絡診断ルーチンに適用することにより、短絡診断の精度を向上することができる。
【0055】
図7は故障診断部206で実行される第二の放電ダイオード短絡診断ルーチンであって、第一の放電ダイオード短絡診断ルーチンのステップ301で実行される処理に代えてステップ61〜64の処理が実行される。
【0056】
即ち、ステップ71で放電スイッチ2081を閉とする。そして、ステップ72でバックアップコンデンサ端子電圧Vc(0)を計測し、ステップ63でこの電圧が所定の閾値電圧Vthより高いかを判定する。
【0057】
ステップ73で肯定判定されたとき、即ちバックアップコンデンサ端子電圧Vc(0)が所定の閾値電圧Vthより高いときは、ステップ72に戻る。
【0058】
ステップ73で否定判定されたとき、即ちバックアップコンデンサ端子電圧Vc(0)が所定の閾値電圧Vth以下に低下したときは、バックアップコンデンサ203に蓄えられた電力は放電抵抗2982で放電されたものとして、ステップ74で充電スイッチ2022を開とする。
【0059】
その後ステップ302でバックアップコンデンサ端子電圧Vc(1)を計測するが、これ以後の処理は第一のバックアップコンデンサ短絡診断ルーチンと同一であるので説明を省略する。
【0060】
なお上記の実施形態においては、故障診断部においてバックアップコンデンサの端子電圧及び点火ライン電圧を計測し、充電スイッチ、放電スイッチ及び昇圧コンバータの制御している。これらの機能は放電ダイオードの故障診断のために新たに設けられるものではなく従来のエアバッグ制御装置の故障診断部に組み込まれており、ハードウエアの変更なしに若干のソフトウエアを追加することにより放電ダイオードの故障診断が可能となる。
【0061】
【発明の効果】
第一の発明に係る放電ダイオードの故障検知機能付エアバッグ制御装置によれば、充電スイッチ開状態における充電前バックアップコンデンサの端子電圧の変化に基づき放電ダイオードの短絡故障を診断することが可能となる。
【0062】
第二の発明に係る放電ダイオードの故障検知機能付エアバッグ制御装置によれば、充電後及び昇圧コンバータ停止後のバックアップコンデンサの端子電圧と点火ライン電圧の差電圧の時間的変化率に基づき放電ダイオードの開放故障を診断することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のエアバッグ制御装置の回路図である。
【図2】本発明に係る放電ダイオードの故障検出装置の構成図である。
【図3】第一の放電ダイオード短絡故障診断ルーチンのフローチャートである。
【図4】第一の放電ダイオード開放故障診断ルーチンのフローチャートである。
【図5】第二の放電ダイオード開放故障診断ルーチンのフローチャートである。
【図6】第三の放電ダイオード開放故障診断ルーチンのフローチャートである。
【図7】第二の放電ダイオード短絡故障診断ルーチンのフローチャートである。
【符号の説明】
20…放電ダイオードの故障検知機能付エアバッグ制御装置
2011…第一のダイオード
2012…昇圧コンバータ
2013…第二のダイオード
2021…充電抵抗
2022…充電スイッチ
203…バックアップコンデンサ
204…放電ダイオード
205…5Vレギュレータ
206…故障診断部
2091…降圧コンバータ
2052…第三のダイオード
2081…放電スイッチ
2082…放電抵抗
21…バッテリ
22…点火回路
2071、2072…第一の分割抵抗
2073、7074…第二の分割抵抗
Claims (7)
- バッテリから供給される電力をエアバッグ点火回路に供給する点火ラインと、
前記バッテリから供給される電力を蓄積するバックアップコンデンサと、
前記バッテリから前記バックアップコンデンサへ供給される電力をオン・オフする充電スイッチと、
前記バックアップコンデンサにアノード端子が、前記点火ラインにカソード端子が接続される放電ダイオードと、
前記充電スイッチをオフ状態に維持して、前記バックアップコンデンサの充電前において前記バックアップコンデンサの第1端子電圧を計測し、該第1端子電圧の計測から所定時間経過後に前記バックアップコンデンサの第2端子電圧を計測し、該第2端子電圧が前記第1端子電圧より高いときは、前記放電ダイオードが短絡故障していると診断する放電ダイオード短絡故障診断手段を具備する放電ダイオードの故障診断装置。 - バッテリから供給される電力の電圧を昇圧する昇圧コンバータと、
前記昇圧コンバータから出力される電力を、逆流防止ダイオード及び充電抵抗を介して蓄えるバックアップコンデンサと、
前記昇圧コンバータと前記バックアップコンデンサの接続を制御する充電スイッチと、
前記昇圧コンバータから出力される電力を前記逆流防止ダイオードを介してエアバッグ点火回路に供給する点火ラインと、
前記バックアップコンデンサにアノード端子が、前記点火ラインにカソード端子が接続される放電ダイオードと、
前記充電スイッチを開状態に維持して前記バックアップコンデンサの端子電圧を計測する第一の電圧測定手段と、
前記第一の電圧測定手段による電圧計測から所定時間経過後に、前記充電スイッチを開状態に維持して前記バックアップコンデンサの端子電圧を計測する第二の電圧測定手段と、
前記第二の電圧測定手段により計測された第二の電圧から前記第一の電圧測定手段により計測された第一の電圧を減算した差電圧が正であるときは、前記放電ダイオードが短絡故障していると診断する放電ダイオード短絡故障診断手段を具備する放電ダイオードの故障診断装置。 - 前記第一の電圧測定手段が、
前記点火ラインに接続される放電抵抗と、
前記点火ラインと前記放電抵抗の接続を制御する放電スイッチと、
前記放電スイッチを閉として前記バックアップコンデンサに蓄えられた電力を前記放電抵抗によって放電した後に、前記充電スイッチを開状態に維持して前記バックアップコンデンサの端子電圧を計測する電圧測定手段を具備する請求項2に記載の放電ダイオードの故障診断装置。 - 前記第二の電圧測定手段が、
前記第一の電圧測定手段により電圧計測してから前記第二の電圧測定手段による電圧計測までの所定時間をバッテリの電圧の低下に応じて長くする所定時間変更手段を具備する請求項2または3に記載の放電ダイオードの故障診断装置。 - バッテリから供給される電力の電圧を昇圧する昇圧コンバータと、
前記昇圧コンバータから出力される電力を、逆流防止ダイオード及び充電抵抗を介して蓄えるバックアップコンデンサと、
前記昇圧コンバータと前記バックアップコンデンサの接続を制御する充電スイッチと、
前記昇圧コンバータから出力される電力を、前記逆流防止ダイオードを介してエアバッグ点火回路に供給する点火ラインと、
前記バックアップコンデンサにアノード端子が、前記点火ラインにカソード端子が接続される放電ダイオードと、
前記充電スイッチを閉として前記バックアップコンデンサを充電した後に、前記バックアップコンデンサの端子電圧と前記点火ラインの電圧の電圧差を計測する第一の電圧差計測手段と、
前記第一の電圧差計測手段による電圧差計測後に前記昇圧コンバータによる昇圧を停止し、前記充電スイッチを開として、前記バックアップコンデンサの端子電圧と前記点火ラインの電圧の電圧差を計測する第二の電圧差計測手段と、
前記第一の電圧差計測手段で計測された第一の電圧差及び前記第二の電圧差計測手段で計測された第二の電圧差から算出される電圧差時間変化が所定の閾値より大きいときは、前記放電ダイオードは開放故障していると診断する放電ダイオード開放故障診断手段を具備する放電ダイオードの故障診断装置。 - 前記第二の差電圧計測手段が、
前記点火ラインに接続される放電抵抗と、
前記充電スイッチを開とした後に前記点火ラインと前記放電抵抗の接続を制御する放電スイッチと、
前記第一の電圧差計測手段による電圧差計測後に前記放電スイッチを閉として前記バックアップコンデンサに蓄えられた電力を前記放電抵抗によって放電した後に、前記バックアップコンデンサの端子電圧と前記点火ラインの電圧の差電圧を計測する差電圧計測手段を具備する請求項5に記載の放電ダイオードの故障診断装置。 - 前記第二の差電圧計測手段が、
前記点火ラインに接続される放電抵抗と、
前記充電スイッチを開とした後に前記点火ラインと前記放電抵抗の接続を制御する放電スイッチと、
前記第一の電圧差計測手段による電圧差計測後に前記昇圧コンバータによる昇圧を停止し、前記放電スイッチを閉として前記バックアップコンデンサに蓄えられた電力を前記放電抵抗によって放電した後に、前記バックアップコンデンサの端子電圧と前記点火ラインの電圧の差電圧を計測する差電圧計測手段を具備する請求項5に記載の放電ダイオードの故障診断装置。
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