JPH09316894A - 橋脚基礎構造およびその構築方法 - Google Patents

橋脚基礎構造およびその構築方法

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JPH09316894A
JPH09316894A JP13628296A JP13628296A JPH09316894A JP H09316894 A JPH09316894 A JP H09316894A JP 13628296 A JP13628296 A JP 13628296A JP 13628296 A JP13628296 A JP 13628296A JP H09316894 A JPH09316894 A JP H09316894A
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tower
tower shaft
shaft
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直樹 増井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 橋脚基礎構造を構築する際の洋上作業の低
減。 【解決手段】 基礎構造10は、底部ケーソン12と、タワ
ーシャフト14と、プレキャストコンクリート製のブロッ
ク16と、頂部スラブ18と、プレストレス鋼材20と、中間
連結材21とを備えている。ケーソン12は、平面が概略正
方形となる形状に形成され、スカート部12f が、表層地
盤22a 中に貫入するように設置される。シャフト14は、
ケーソン12の円筒部材12d 内に挿入され、ケーソン12を
貫通するようにして設置される。各シャフト14は、その
先端側が支持地盤22b に到達するように貫入されてい
る。ブロック16は、中空環状に形成されていて、シャフ
ト14の外周に嵌合,積重される。頂部スラブ18は、シャ
フト14の上端側に連結形成される。中間連結部材21は、
シャフト14を長手軸方向の中間位置で相互に連結して、
その一体性を強化する。鋼材20は、上下端がケーソン12
と頂部スラブ18との間に係止され、ブロック16に緊張力
を導入する

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、橋脚基礎構造お
よびその構築方法に関し、特に、大水深の水中での構築
に適した橋脚基礎構造およびその構築方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】海域や湖沼などに橋を架設する際の橋脚
基礎構造は、多種多様な条件を勘案した上で、基礎構造
および構築方法の選定が行われる。特に、建設予定地が
海域の場合には、水深,気象および海象などの条件が建
設工事の工期やコストなどに大きな影響を及ぼす。この
ような条件下で、工期の短縮や作業環境の改善を図る橋
脚基礎の構築方法として、橋脚基礎となるケーソン外殻
をプレキャスト化した設置ケーソン工法が知られてい
る。
【0003】この工法は、岩盤上に直接橋脚基礎を構築
する工法であり、予め掘削,整地された海底面上にプレ
ハブ化された超大型ケーソン外殻を沈設し、このケーソ
ン外殻を型枠としてプレパックドコンクリートを打設し
て、橋脚基礎とする。この工法によれば、大型の基礎を
比較的短期間に築造することができるものの、特に、例
えば、100mを越えるような大深度の場所に構築する
際には、以下に説明する技術的な課題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】すなわち、設置ケーソ
ン工法では、ケーソン外殻を沈設する前に、水中地盤の
掘削,整地が行われるが、この際の掘削,整地は、堅固
な支持地盤が露出する深さまで行われるが、ケーソン外
殻が大型であり、これに伴って、掘削面積も大きくなる
ので、大規模かつ長期にわたる水質汚染を生じる恐れが
ある。
【0005】また、設置ケーソン工法では、予めケーソ
ン外殻をドライドックなどで製作するので、その分だけ
工期が短縮できるものの、沈設現場でのコンクリートの
打設などの洋上作業があり、気象や海象などの自然条件
に左右される洋上作業も大型になると長期化するので、
工期の遅延につながる。さらに、設置ケーソン工法で
は、ケーソン外殻を沈設する場所で、堅固な支持地盤が
得られない場合には、支持力を確保するために、基礎部
分の構造,形状が大きくなり、建設コストが高くなる。
【0006】本発明は、このような従来の問題点に鑑み
てなされたものであって、その目的とするところは、大
深度においても、水中地盤の掘削と洋上作業とを可及的
に低減させて、工期の短縮と低コスト化を達成すること
ができる橋脚基礎構造およびその構築方法を提供するこ
とにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、橋脚基礎構造において、水中地盤上に着
底される底部ケーソンと、この底部ケーソンを貫通し
て、前記水中地盤に下端の一部が貫入され、上端側が水
面上まで延びる複数のタワーシャフトと、このタワーシ
ャフトの外周に積重される中空環状のプレキャストコン
クリート製ブロックと、前記タワーシャフトの上端部に
連結形成される頂部スラブと、上下端が前記底部ケーソ
ンと前記頂部スラブとの間に係止され、前記ブロックに
緊張力を導入するプレストレス鋼材とからなることを特
徴とする。また、このような構成の基礎構造の構築方法
として、前記底部ケーソンを橋脚の構築現場まで曳航し
て、係留する工程と、前記タワーシャフトを沈設して、
その下端の一部を水中地盤中に貫入する工程と、前記頂
部スラブを前記底部ケーソン上に設置した後に、前記タ
ワーシャフトをガイドとして、前記プレストレス鋼材の
下端を係止した前記底部ケーソンを前記水中地盤上に沈
設する工程と、前記プレストレス鋼材を貫通させながら
前記タワーシャフトの外周に前記ブロックを積重設置す
る工程と、前記プレストレス鋼材を緊張して、その上端
を前記頂部スラブに定着する工程とで構成した。以上の
ように構成された本発明の橋脚基礎構造およびその構築
方法によれば、少なくとも、底部ケーソン,タワーシャ
フト,プレキャストコンクリート製ブロック,プレスト
レス部材を予め製作することができるので、建設現場に
おける洋上作業が非常に少なくなる。この場合、タワー
シャフトの長さは、継ぎ足すことで任意に延長すること
ができるとともに、この外周に積重するブロックもそれ
に対応して増加させることができるので、大深度での構
築に適しているとともに、基礎構造の安定性は、その自
重に加えて、水中地盤中に貫入されたタワーシャフトと
の間の引き抜き摩擦抵抗が期待できるので、より一層安
定性が増す。また、水中地盤中には、タワーシャフトの
下端を貫入して、固定するので、水中地盤の掘削面積も
少なくなり、堅固な支持地盤が得られない個所での築造
にも適している。さらに、本発明の基礎構造の構築方法
では、最初の工程でタワーシャフトの下端の一部を水中
地盤中に貫入するので、このタワーシャフトをガイドと
して底部ケーソンを沈設する際に安定した状態で沈設が
行えるとともに、このタワーシャフトに頂部スラブを支
持させることにより、その後の工程が安定した状態で行
えるとともに、タワーシャフトに支持された頂部スラブ
を作業用足場として利用できる。前記タワーシャフト
は、その中間部分に設置される連結材で相互に結合する
ことができ、この構成を採用すると、タワーシャフト間
の一体性が増加し、より大深度用の構造として適したも
のとなる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
について、添付図面に基づいて詳細に説明する。図1か
ら図5は、本発明にかかる橋脚基礎構造の一実施例を示
している。同図に示す橋脚基礎構造10は、底部ケーソ
ン12と、タワーシャフト14と、プレキャストコンク
リート製のブロック16と、頂部スラブ18と、プレス
トレス鋼材20と、中間連結材21とから構成されてい
る。
【0009】橋脚基礎構造10の各構成部材は、必要に
応じて分割した状態で設置現場に近接したドライドック
などで予め製作される。底部ケーソン12は、図2にそ
の形状を示すように、平面が概略正方形となる形状に形
成され、上板12aと、下板12bと、側板12cと、
4個の中空円筒部12dとから構成されている。上板1
2aと下板12bとは、上下方向に間隔を隔てて環状の
側板12cに固設されており、この構造により、内部に
中空部12eが設けられている。
【0010】円筒部材12dは、タワーシャフト14を
挿通するための部材であって、上下端が開口していて、
上,下板12a,12bを貫通するようにして、その四
隅に配置されている。側板12cの下端側は、下板12
bの下方に突出していて、この突出した部分が底部ケー
ソン12のスカート部12fとなっている。この実施例
では、海底地盤22に沈設される底部ケーソン12は、
そのスカート部12fが、海底地盤22の表層地盤22
a中に貫入するように設置される。
【0011】底部ケーソン12を設置する際には、中空
部12e内に沈設用のバラスト24が充填される。スカ
ート部12fを表層地盤22a中に貫入する際には、下
板12bに設けられているサクションパイプ(図示省
略)を使用して、スカート部12f内を負圧にし、この
負圧による土砂の吸引作用と、底部ケーソン12の自重
による沈下作用とにより行われる。
【0012】底部ケーソン12のスカート部12fが所
定の位置まで到達すると、スカート部12f内には、モ
ルタルグラウト26を注入する。タワーシャフト14
は、底部ケーソン12の円筒部材12d内に挿入され
て、底部ケーソン12を貫通するようにして設置される
ものであり、この実施例では、4本使用されており、具
体的には、中空な円形断面の鋼管であって、複数に分割
したものを橋脚基礎構造10の建設現場で連結して所定
の長さになるようにしている。
【0013】また、各タワーシャフト14の先端側に
は、図1にその要部を拡大して示すように、盲蓋14a
がそれぞれ固設されていて、この盲蓋14aには、複数
のサクションパイプ14bが貫通設置されている。この
タワーシャフト14は、沈設する際に内部に注水される
とともに、各タワーシャフト14の下端側の一部は、サ
クションパイプ14bにより負圧を発生させることによ
り、海底地盤22の表層地盤22aを貫通して、その先
端が支持地盤22bに到達するように、海底地盤22に
貫入されている。
【0014】プレキャストコンクリート製のブロック1
6は、この実施例では、高強度コンクリートと鉄筋とを
用いて、中空環状に形成されていて、各タワーシャフト
14の外周に嵌合,積重される。各ブロック16には、
図示はしていないが、その厚み部分を上下方向に貫通す
る孔が複数個穿設されていて、この孔には、積重する際
に、プレストレス鋼材20がそれぞれ挿通される。
【0015】頂部スラブ18は、タワーシャフト14の
上端側に連結形成されるものであって、この実施例で
は、底部ケーソン12と平面形状が相似形に形成されて
いて、上板18aと、下板18bと、側板18cと、円
筒部材18dとを有している。上,下板18a,18b
は、上下方向に間隔をおいて側板18cに固設されてい
て、内部に配筋を施した鉄筋コンクリート製のものであ
り、構築現場で全部を構築するか、あるいは、ドライド
ックで外殻だけを製作して、現場まで曳航した後に、中
詰めコンクリートを打設することにより構築される。
【0016】この頂部スラブ18の四隅には、タワーシ
ャフト14の外周に設置されるブロック16の挿通用の
円筒部材18dが埋設されている。中間連結部材21
は、予めドライドックで製作されるものであって、4本
のタワーシャフト14を長手軸方向の中間位置で相互に
連結して、その一体性を強化するものであって、この実
施例では、頂部スラブ18とほぼ同じ平面形状に形成さ
れていて、上板21aと、下板21bと、側板21c
と、円筒部材21dとを有している。上,下板18a,
18bは、上下方向に間隔をおいて環状の側板18cに
固設されていて、内部に中空部21eが形成されてい
る。
【0017】中間部材21を設置する際には、中空部2
1e内にバラスト24が充填される。なお、この中間部
材21に埋設されている円筒部材21は、両端が開口
し、ブロック16の外径よりも若干大きな内径を有して
いる。また、この中間部材21は、橋脚基礎構造10の
構築深度によってその設置の有無を選択することができ
るとともに、1個所だけでなく、深度方向に沿って複数
個所に設置してもよい。
【0018】プレストレス鋼材20は、一端が底部ケー
ソン12の上板12aに固設され、他端側は、タワーシ
ャフト14の外周に積重された複数のブロック16およ
び中間連結材21の円筒部材21dを貫通するようにし
て上方に延長され、緊張力を導入した状態で、定着板1
8eを介して、上端が頂部スラブ18の上板18aに定
着固定される。
【0019】なお、タワーシャフト14と各ブロック1
6との間の隙間や、ブロック16間同士の隙間には、プ
レストレスを導入した状態で、上部側から高流動コンク
リートなどを注入して、それぞれ一体化が図られる。次
に、このように構成された橋脚基礎構造10の構築方法
について、図6〜図12に基づいて説明する。橋脚基礎
構造10の構築に当たっては、まず、図6に示すよう
に、底部ケーソン12が構築現場に近接したドライドッ
ク28で製作される。底部ケーソン12を製作する場合
には、上板12aにプレストレス鋼材20の下端側が固
着される。このような底部ケーソン12の製作と平行し
て、その沈設現場の掘削、整地作業が行われる。
【0020】プレストレス鋼材20の固着位置は、円筒
部材12dの外周側にあって、これを取り囲むように配
置され、必要な長さを分断した状態のものが用いられ
る。また、底部ケーソン12の円筒部材12dには、そ
れぞれタワーシャフト14の下端側を挿入して、シャフ
ト14を、例えば、プレストレス鋼材20に係止するこ
とにより仮固定する。なお、この場合、タワーシャフト
14も必要な長さを分断したものが用いられる。
【0021】底部ケーソン12の製作と、タワーシャフ
ト14の仮固定とが終了すると、これを図7に示すよう
にして、沈設現場まで曳航し、橋脚基礎構造10の建設
現場まで運搬する。この場合は、底部ケーソン12の浮
力が中空部12eだけでは、不足しているときには、ス
カート部12f内に必要に応じてエアーバック30を配
置すればよい。
【0022】なお、この実施例では、底部ケーソン12
にタワーシャフト14を仮固定し、かつ、プレストレス
鋼材20を係止した状態で構築現場まで曳航する場合を
示しているが、タワーシャフト14やプレストレス鋼材
20は、底部ケーソン12に仮固定や固着する必要はな
く、個別にこれらを構築現場まで運搬してもよい。底部
ケーソン12が構築現場まで曳航されると、図8に示す
ように、係留索32で海底地盤22に係止し、底部ケー
ソン12を浮上させた状態で、タワーシャフト14の沈
設が行われる。タワーシャフト14を沈設する際には、
底部ケーソン12の円筒部材12dをガイドとして、タ
ワーシャフト14の内部に海水を注入することにより行
われる。この場合、タワーシャフト14は、底部ケーソ
ン12を作業足場として使用し、順次継ぎ足しながら沈
設作業が行われる。
【0023】所定の本数を継ぎ足して、タワーシャフト
14の先端が海底地盤22の表層地盤22aに到達する
と、サクションパイプ14bに吸引装置を接続し、盲蓋
12aで隔成されたシャフト14の先端側に負圧を生じ
させる。このような負圧を発生させると、負圧によりタ
ワーシャフト14の先端側の地盤土砂が吸引されるとと
もに、タワーシャフト14の自重と注入されている海水
の重さとにより、タワーシャフト14は、徐々に沈下
し、その先端が表層地盤22aを貫通して、支持地盤2
2bに到達すると、沈設作業が終了する。
【0024】各タワーシャフト14の沈設が終わると、
図8に示すように、中間連結材21を底部ケーソン12
の上部に載置する。中間連結材21を載置する際には、
その円筒部材21d内にプレストレス鋼材20が挿通す
るようにして、位置決めされる。中間連結材21の載置
が終了すると、底部ケーソン12の沈設が行われる。底
部ケーソン12を沈設する際には、タワーシャフト14
をガイドとして、エアーバック30を除去するととも
に、中空部12e内に砕石,海水をバラスト24として
充填,注水し、プレストレス鋼材20にジャッキを装着
して、このジャッキの操作により、姿勢制御を行いなが
らジャッキダウンされる。
【0025】この場合の作業は、浮上させた中間連結材
21上で行う。なお、底部ケーソン12を沈設する際に
は、係留索32を解除するが、この係留索32は、中間
連結材21に係止される。底部ケーソン12が海底地盤
22上に着底すると、図9に示すように、タワーシャフ
ト14の場合と同様に、スカート部12fに負圧を作用
させて、この負圧と自重とにより、スカート部12fの
先端が表層地盤22a内に貫通するようにさせる。底部
ケーソン12の沈設が終了すると、図10に示すよう
に、プレキャストコンクリート製ブロック16の積重作
業が行われる。
【0026】プレキャストコンクリート製ブロック16
は、予め工場生産されるものであって、基礎構造10の
構築現場までは、内部にエアーバック30を挿入するこ
となどにより、浮上運搬される。ブロック16をタワー
シャフト14の外周に積重する際には、中間連結材21
を作業足場として使用し、かつ、プレストレス鋼材20
をガイドにして行われる。そして、ブロック16が各タ
ワーシャフト14の外周に所定の数だけ積重されると、
ブロック16の積重作業を一端中止して、中間連結材2
1上に頂部スラブ18の構築が行われる。
【0027】頂部スラブ18は、建設現場で構築しても
よいし、予めドライドック28で外殻部分を製造して現
場まで曳航してもよい。頂部スラブ18の構築に際して
は、本実施例の場合には、中間連結材21がほぼ同じ形
状になっているので、中間連結材21と重なるようにし
て構築ないしは載置すればよい。頂部スラブ18の構築
ないしは載置が終了すると、中間連結材21の沈設が行
われる。
【0028】中間連結材21の沈設は、底部ケーソン1
2と同様に、中空部21e内に砕石,海水をバラスト2
4として充填,注水し、プレストレス鋼材20にジャッ
キを装着して、このジャッキの操作により、姿勢制御を
行いながらジャッキダウンさせる。中間連結材21が所
定の位置まで降下されると、中間連結材21とブロック
16との固定が行われる。
【0029】この固定は、例えば、潜水作業によるボル
ト結合などが選択できる。中間連結材21の固定が終了
すると、今度は、頂部スラブ18を作業足場として使用
し、ブロック16の積重作業が再び行われる。そして、
ブロック16の積重が終了すると、底部ケーソン12の
スカート部12f内にグラウト26を充填して、支持力
を補強する。
【0030】次に、プレストレス鋼材20を順次緊張し
て、積重されたブロック16間を一体化させた状態で、
プレストレス鋼材20の上端を頂部スラブ18の上板1
8aに定着固定する。そして、この後に、ブロック16
とタワーシャフト14との間の隙間に、高流動コンクリ
ートなどを充填して。両者間を一体化させると、図1に
示した橋脚基礎構造10が完成する。
【0031】さて、以上のように構成された橋脚基礎構
造10およびその構築方法によれば、少なくとも、底部
ケーソン12,タワーシャフト14,プレキャストコン
クリート製ブロック16,プレストレス部材20を予め
製作することができるので、建設現場における洋上作業
が非常に少なくなり、気象や海象条件に左右される作業
が少ないので、工期の短縮化を図ることができる。
【0032】この場合、タワーシャフト14の長さは、
継ぎ足すことで任意に延長することができるとともに、
この外周に積重するブロック16もそれに対応して増加
させることができるので、大深度での構築に適している
とともに、海中部分に位置するタワーシャフト14は、
相互に間隔が設けられているので、作用波力の影響を軽
減することができる。
【0033】また、構築方法では、特に、最初の工程で
タワーシャフト14の下端が支持地盤22bに到達する
ように貫入するので、このタワーシャフト14に中間連
結材21や頂部スラブ18を支持させると、ブロック1
6の積重作業などを安定した状態で行うことができる。
さらに、本実施例の場合には、海底地盤22中の支持地
盤22bまでタワーシャフト14の下端を貫入して、固
定するので、海底地盤22の掘削面積も少なくなり、堅
固な支持地盤が得られない個所での築造にも適している
とともに、底部ケーソン12のスカート部12fも表層
地盤22a中に貫入するので、基礎構造10は、その自
重による安定性に加えて、地盤22a,22bと接触し
ている部分の引き抜き摩擦抵抗が期待でき、安定性が増
す。
【0034】また、タワーシャフト14は、その中間部
分に設置される連結材21で相互に結合するので、タワ
ーシャフト14間の一体性が増加し、より大深度用の構
造として適したものとなる。なお、上記実施例では、タ
ワーシャフト14に円形断面の鋼管を使用した場合を例
示したが、本発明の実施は、これに限定されることはな
く、例えば、角型断面の鋼管であってもよい。
【0035】
【発明の効果】以上、実施例で詳細に説明したように、
本発明にかかる橋脚基礎構造およびその構築方法によれ
ば、以下の効果が得られる。 水中地盤の掘削は、従来の設置ケーソン工法に比べて
少なくなるので、掘削,整地に伴う水質汚染を非常に小
さくすることができる。 基礎構造の大部分は、ドライドックで製造できるの
で、洋上作業が大幅に低減し、気象や海象条件による影
響が少なくなり、工期の短縮と、工費の低減が可能にな
る。 基礎構造の構築に当たっては、底部ケーソンなどを作
業用足場として有効利用でき、また、洋上でのコンクリ
ート打設作業や大規模な仮設ヤードを設置する必要がな
く、作業も安定して行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる橋脚基礎構造の一実施例を示す
半断面説明図である。
【図2】図1の平面図である。
【図3】図1のA部拡大図である。
【図4】図1のB部拡大図である。
【図5】図1のC部拡大図である。
【図6】本発明にかかる橋脚基礎構造の構築方法の一実
施例を示す最初の工程の半断面説明図である。
【図7】図6の工程に引き続いて行われる工程の半断面
説明図である。
【図8】図7の工程に引き続いて行われる工程の半断面
説明図である。
【図9】図8の工程に引き続いて行われる工程の半断面
説明図である。
【図10】図9の工程に引き続いて行われる工程の半断
面説明図である。
【図11】図10の工程に引き続いて行われる工程の半
断面説明図である。
【図12】図11の工程に引き続いて行われる工程の半
断面説明図である。
【符号の説明】
10 橋脚基礎構造 12 底部ケーソン 12d 円筒部材 12f スカート部 14 タワーシャフト 16 ブロック 18 頂部スラブ 20 プレストレス鋼材 21 中間連結材 22 海底地盤 22a 表層地盤 22b 支持地盤

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水中地盤上に着底される底部ケーソン
    と、この底部ケーソンを貫通して、前記水中地盤に下端
    の一部が貫入され、上端側が水面上まで延びる複数のタ
    ワーシャフトと、このタワーシャフトの外周に積重され
    る中空環状のプレキャストコンクリート製ブロックと、
    前記タワーシャフトの上端部に連結形成される頂部スラ
    ブと、上下端が前記底部ケーソンと前記頂部スラブとの
    間に係止され、前記ブロックに緊張力を導入するプレス
    トレス鋼材とからなることを特徴とする橋脚基礎構造。
  2. 【請求項2】 前記タワーシャフトは、その中間部分に
    設置される連結材で相互に結合することを特徴とする請
    求項1記載の橋脚基礎構造。
  3. 【請求項3】 水中地盤上に着底される底部ケーソン
    と、この底部ケーソンを貫通して、前記水中地盤に下端
    の一部が貫入され、上端側が水面上まで延びる複数のタ
    ワーシャフトと、このタワーシャフトの外周に積重され
    る中空環状のプレキャストコンクリート製ブロックと、
    前記タワーシャフトの上端部に連結形成される頂部スラ
    ブと、上下端が前記底部ケーソンと前記頂部スラブとの
    間に係止され、前記ブロックに緊張力を導入するプレス
    トレス鋼材とからなる橋脚基礎構造の構築方法であっ
    て、 前記底部ケーソンを橋脚の構築現場まで曳航して、係留
    する工程と、 前記タワーシャフトを沈設して、その下端の一部を水中
    地盤中に貫入する工程と、 前記頂部スラブを前記底部ケーソン上に設置した後に、
    前記タワーシャフトをガイドとして、前記プレストレス
    鋼材の下端を係止した前記底部ケーソンを前記水中地盤
    上に沈設する工程と、 前記プレストレス鋼材を貫通させながら前記タワーシャ
    フトの外周に前記ブロックを積重設置する工程と、 前記プレストレス鋼材を緊張して、その上端を前記頂部
    スラブに定着する工程とからなることを特徴とする橋脚
    基礎の構築方法。
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