JPH09316435A - エアゾール組成物およびそれを用いた防汚防臭処理方法 - Google Patents

エアゾール組成物およびそれを用いた防汚防臭処理方法

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JPH09316435A
JPH09316435A JP8133650A JP13365096A JPH09316435A JP H09316435 A JPH09316435 A JP H09316435A JP 8133650 A JP8133650 A JP 8133650A JP 13365096 A JP13365096 A JP 13365096A JP H09316435 A JPH09316435 A JP H09316435A
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photocatalyst
aerosol composition
antifouling
metal
noble metal
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JP8133650A
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Osamu Katabuchi
修 片渕
Minoru Tamura
実 田村
Toshio Kadoi
寿雄 角井
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Original Assignee
Lion Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安全性、耐熱性および防汚防臭剤の展着性に
優れ、処理対象物に対し低コストで簡単に防汚防臭処理
できるエアゾール組成物を提供する。 【解決手段】 光触媒および貴金属を担持する光触媒の
少なくとも一方の光触媒と液化噴射剤とを配合してエア
ゾール組成物とする。前記光触媒としては二酸化チタン
が用いられ、前記貴金属を担持する光触媒としては白金
を担持する二酸化チタンが用いられ、これらの合計配合
割合は、エアゾール組成物全体に対し約2〜3重量%で
ある。また、前記液化噴射剤としてはLPGが用いら
れ、その配合割合は、エアゾール組成物全体に対し、約
80〜98重量%である。また、この他に、展着剤およ
び分散剤を配合してもよい。このエアゾール組成物を処
理対象物に噴射して前記光触媒等を展着させると、例え
ば、図1のグラフに示すように、アンモニア等の有機物
を分解除去できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、防汚防臭処理に用
いられるエアゾール組成物およびそれを用いた防汚防臭
処理に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、国民の生活水準の向上に伴い健康
および衛生に関する意識も高まっており、衣食住の各分
野において、防汚防臭加工を施した製品や技術が実用化
されている(例えば、特開平6−205977号公報、
特開昭63−63465号公報、特開平1−11939
4号公報)。
【0003】通常、防汚防臭加工では、抗菌剤あるいは
撥水剤が防汚防臭剤として用いられ、汚れや悪臭の原因
となる雑菌やカビの繁殖を抑制し、または撥水剤により
汚れの原因になる有機物等の付着を防止している。ま
た、これらの薬剤を用いた防汚防臭加工としては、例え
ば、製品の製造段階において原料に前記薬剤を混入した
り、染色や塗装、仕上げ処理等の各工程で処理加工が行
われている。しかし、これらの方法では、製品全体に防
汚防臭加工を施すために、大がかりな装置と高い熟練度
を必要とし簡便性に欠け、製品のデザインや処理に制約
を受けたりする。
【0004】これに対して、防汚防臭剤を溶解分散した
スラリーあるいはスプレーを用いた防汚防臭処理は、簡
単に処理できる他、製品に対して直接処理が可能であ
り、デザイン等に問題を生じない。このよう処理方法と
しては、例えば、特開昭60−90564号公報には界
面活性剤で殺菌剤を分散した水溶液で処理する方法が、
特開平7−229066号公報には撥水剤を用いた防汚
処理方法が、それぞれ記載されている。また、新規な抗
菌剤、撥水剤として、特開平3−130470号公報に
はアミノ酸糖体抗菌剤が、特開平3−69670号公報
にはオルガノシリコン四級アンモニウム塩が、特開平6
−21256号公報には金属イオンを含む抗菌剤が、特
開平7−327900号公報にはシート状ワックスが、
特開平7−279058号公報には有機フッ素系ポリマ
ー撥水剤等が記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような従
来の有機系抗菌剤は、安全性に問題があり、また製品に
付着させるためには各種の樹脂による展着加工を施す必
要があり、このため素材の風合いや質感が変化するとい
う問題がある。また、有機系抗菌剤およびその付着のた
めの樹脂は、高温で分解したり性能が消失するため、例
えば、これを衣類に用いた場合、アイロンかけ(最高温
度約200℃)等により、防汚防臭効果が消失する。さ
らに、従来の有機系抗菌剤は、高価であるため、製品に
よっては使用が制約されるなど実用化の点で問題があ
る。また、従来の無機系抗菌剤は、効果が不十分であ
り、イオンによる製品への着色も問題となる。そして、
従来の抗菌剤は、細菌由来の悪臭には効果を発現する
が、タバコ臭や焼き肉臭等の生活悪臭には効果がないた
め、防臭効果が完全ではない。
【0006】また、撥水剤を用いた防汚処理加工は、通
常、フッ素系撥水剤を含有したエアゾールを製品に吹き
付けたり、もしくはこの撥水剤を塩素系溶剤や石油系溶
剤に溶解させこの液を塗布する方法であるが、撥水防汚
処理された後の製品に、白いシミが目立ち外観を著しく
損なうという問題がある。また、これらの撥水剤は、処
理直後の撥水による防汚性は認められるものの、その効
果の持続性が劣る。さらに、撥水剤を用いた防汚処理
は、汚れの付着防止には効果を発現するが、汚れを分解
し消失させるといった効果はなく、もちろん抗菌作用も
ない。
【0007】さらに、従来の防汚防臭用のエアゾール組
成物に共通して要求される特性として、それに含まれる
防汚防臭剤を対象物に広く均一に付着できること(展着
性)がある。
【0008】そこで、本発明は、安全性、耐熱性および
防汚防臭剤の展着性に優れ、処理対象物に対し低コスト
で簡単に防汚防臭処理できるエアゾール組成物およびそ
れを用いた防汚防臭処理方法の提供を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明のエアゾール組成物は、光触媒および貴金属
を担持する光触媒の少なくとも一方の光触媒と液化噴射
剤を含有する。
【0010】このように、本発明では、防汚防臭剤とし
て有機物分解作用を有する光触媒等を用いる。そして、
光触媒等を液化噴射剤とともに配合した本発明のエアゾ
ール組成物は、これを防汚防臭処理対象物に吹き付ける
だけで、前記光触媒等が展着し、その光触媒作用により
優れた防汚防臭効果を発現する。すなわち、前記光触媒
等は、光照射を受けると有機物分解作用を奏することか
ら、汚れや悪臭の原因となる有機物および微生物を随時
分解除去する。また、光触媒等は、毒性および皮膚刺激
性がなくて安全性が高く、また耐熱性が高くアイロン温
度でも効果が消失しない。そして、光触媒等は、繊維布
帛等の製品に対し風合、着色、シミ等の悪影響も与えず
製品の外観を損なうこともない。また、光触媒は値段が
安く、このため、これを用いたエアゾール組成物のコス
トも安くなる。そして、本発明のおいて注目すべき点
は、前記光触媒等が有機物分解作用を発現するにもかか
わらず、エアーゾル組成物中の液化噴射剤やその他に必
要に応じて配合される分散剤および展着剤等に影響を与
えず吹き付け展着処理に支承がなく、逆に前記光触媒等
の機能が充分に発揮されて防汚防臭効果が極めて優れる
ことである。本発明のエアゾール組成物により、製品に
対し、何等影響を与えることなく低コストで簡単に防汚
防臭処理を行うことが可能となり、また得られる製品の
安全性にも影響がなく、しかもその効果は長期間持続す
る。
【0011】本発明において「光触媒」とは、光照射に
よる触媒作用により直接あるいは間接的に有機物(微生
物を含む)を分解して防汚防臭効果を発現するものをい
う。したがって、本発明では「防汚」の概念に、細菌や
カビ等の微生物を殺菌しあるいは繁殖を抑制する「抗
菌」も含まれる。
【0012】そして、本発明において、「貴金属を担持
する光触媒」とは、光触媒粒子と貴金属を機械的に混合
する方法、光触媒粒子の懸濁液と貴金属粒子懸濁液とを
混合したのち焼成する方法、光触媒金属の金属アルコキ
シドを含む溶液に貴金属粒子を懸濁させ、これを乾燥焼
成する方法、光触媒の粒子と貴金属の酸化物、塩化物錯
体等の水溶液を混合したのち乾燥焼成する方法、光触媒
金属の酸化物、塩化物、錯体等の水溶液と貴金属の酸化
物、塩化物、錯体等の水溶液を混合したのち乾燥焼成す
る方法、光触媒金属の酸化物、塩化物、錯体等の水溶液
と貴金属の粒子を混合したのち乾燥焼成する方法等によ
って生成された物である。
【0013】本発明のエアゾール組成物において、光触
媒および貴金属を担持した光触媒の合計配合割合は、通
常、エアゾール組成物全体に対し、1×10-4〜20重
量%の範囲である。
【0014】効果および経済的理由から、前記光触媒
は、Se,Ge,Si,Ti,Zn,Cu,Al,S
n,Ga,In,P,As,Sb,C,Cd,S,T
e,Ni,Fe,Co,Ag,Mo,Sr,W,Cr,
BaおよびPbからなる群から選択された金属、前記金
属の化合物、前記金属の複合物および前記金属の酸化物
からなる群から選択された少なくとも一つの物質である
ことが好ましい。
【0015】このなかでも、防汚防臭効果が特に優れる
という理由から、前記光触媒としては、二酸化チタンで
あることが好ましい。前記貴金属を担持する光触媒とし
ては、白金を担持する二酸化チタンであることが好まし
い。
【0016】また、本発明のエアゾール組成物は、展着
性および分散性をさらに向上させることを目的として展
着剤および分散剤を含有してもよい。そして、前記光触
媒および貴金属を担持する光触媒は、平均粒径0.00
1〜10μmの粒子であることが好ましい。すなわち、
光触媒等が、前記平均粒径の微粒子であれば、光触媒作
用を効率的に発揮しうるからである。
【0017】つぎに、本発明の防汚防臭処理方法は、前
記本発明のエアゾール組成物を、防汚防臭処理対象物に
噴射して光触媒および貴金属を担持する光触媒の少なく
とも一方の光触媒を付着させる方法である。
【0018】このように、本発明の防汚防臭処理は、工
業的および家庭的を問わず簡単に実施できる処理であ
り、この処理により、衣類、家具、電化製品、壁等の製
品における汚れの付着、雑菌の繁殖およびそれに伴う悪
臭の発生を防止し、また付着した生活臭、雑菌、手垢、
埃といった汚垢を分解除去できる。
【0019】
【発明の実施の形態】つぎに、本発明を具体的に説明す
る。まず、本発明にかかる光触媒の作用機構について説
明する。二酸化チタン等の光触媒は、紫外線照射もしく
は可視光線中の紫外線を受けると電子が励起状となり、
これによって非常に強力な酸化作用を有するヒドロキシ
ラジカルをはじめとする活性酸素(例えば、・OH、・
OOH、・O2 -等)が効率よく生成される。そして、こ
の活性酸素が、汚れや悪臭の元となる雑菌類や有機物と
反応して酸化分解することにより防汚防臭効果が発現さ
れるものと推察される。したがって、本発明のエアゾー
ル組成物および処理方法では、汚れの種類または生活悪
臭等の種類に限定することなく、製品等に対し防汚防臭
性を付与することができる。
【0020】そして、本発明の光触媒は、前述のよう
に、紫外線もしくは可視光線中の紫外線のような光照射
により励起され、活性酸素を効果的に生成させ得るもの
であれば、特に制限されない。しかし、効果や経済性の
理由から、前述の光触媒を用いることが好ましく、特に
好ましくは、二酸化チタンである。なお、前記金属の化
合物としては、例えば、ZnS,SiC,CdS,Ga
P,CdSe等があげられ、前記金属の複合物として
は、例えば、ZnS−CdS,CdS−CdSe等があ
げられ、前記金属の酸化物としては、前述の二酸化チタ
ンの他に、例えば、SnO2 、ZnO2 、WO3 、Fe
23等があげられる。これら金属、前記金属の化合物、
前記金属の複合物および前記金属の酸化物は、二種類以
上併用することができる。
【0021】また、本発明の光触媒は、貴金属を担持し
たものであってもよい。貴金属を担持することにより、
より優れた抗菌防臭効果が得られる。貴金属としては、
前述の白金の他に、例えば、Sr,Ga,Rh,Pt,
Au,Cu,Ni,Al等があげられ、このなかで、好
ましくはSr,Ga,Pt,Auであり、特に好ましく
はPt,Srである。
【0022】そして、先に述べたように、貴金属を担持
した光触媒として特に好ましいのは、白金を担持する二
酸化チタンである。前記貴金属を担持する光触媒におい
て、光触媒と貴金属との比率は特に限定しないが、重量
比で、光触媒/貴金属=1/1〜10000/1の範囲
が好ましい。
【0023】本発明のエアゾール組成物において、光触
媒等の合計含有割合は、特に限定されず、対象とする細
菌、カビ等をも含む汚垢、悪臭等の濃度、光源の種類お
よび量・強度等の条件によって適宜決定され、通常の割
合は先に述べたとおりであり、好ましくは1〜10重量
%である。
【0024】また、本発明において、前記光触媒等の平
均粒径は、先に述べた通りであるが、好ましくは0.0
05〜1μm、より好ましくは0.005〜0.02μ
mの極微粒子である。
【0025】本発明において、光触媒の励起に必要な光
源は、通常の太陽光(自然光)で差し支えないが、波長
が200nm〜400nmの近紫外線を含む紫外線光
源、例えば、超高圧水銀灯、キセノン灯、低圧水銀灯の
単独または併用使用等でもよい。
【0026】本発明で用いられる液化噴射剤としては、
トリクロルモノフルオルメタン、ジクロルテトラフルオ
ルメタン、トリクロルトリフルオルエタン、炭酸ガス、
液化石油ガス(LPG)等が用いられるが、これらは単
独又は2種以上の混合物として用いることができ、その
配合量は、エアゾール組成物全重量に対し、通常80〜
98重量%であり、好ましくは88〜98重量%であ
る。
【0027】そして、本発明のエアゾール組成物には、
分散剤および展着剤を配合してもよい。前記展着剤とし
ては、例えば、油分、界面活性剤、シリコン類があげら
れる。
【0028】前記油分としては、例えば、流動パラフィ
ン、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチ
ル、ミリスチン酸ドデシル、パルミチン酸イソプロピ
ル、アジピン酸ジイソプロピル、アジピン酸ジイソブチ
ル、デカメチルシクロペンタシロキサン、シリコン油、
アボガド油、ホホバ油、ラノリン、2−エチルヘキサン
酸セチル、ステアリン酸ブチル、ヘキサデシルアルコー
ル、イソステアリン酸、クエン酸トリエチル、クエン酸
アセチルトリブチル、フタル酸ブチル、オクタン酸セチ
ル、アジピン酸ジイソアジペート等があげられる。この
なかでも、ミリスチン酸イソプロピル、デカメチルシク
ロペンタシロキサンが好ましい。
【0029】前記界面活性剤としては、アニオン界面活
性剤、カチオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤、両性
界面活性剤があげられる。このなかで、トリイソステア
リン酸ポリオキシエチレングリセリル、ポリオキシエチ
レンソルビタントリオレート、ポリオキシエチレンソル
ビタンモノオレエート、ポリオキシエチレンノニルフェ
ニルエーテル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、トリ
ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩等のノニ
オン界面活性剤が好ましく、特に脂肪酸エステル系のノ
ニオン界面活性剤が好ましい。
【0030】前記分散剤は、例えば、上記界面活性剤を
使用できる。また、展着剤および分散剤の他に、殺菌
剤、消臭剤等を併用することができる。
【0031】このような原料を混合するだけで、本発明
のエアゾール組成物を調製することができる。このエア
ゾール組成物は、例えば、エアースプレー缶に充填して
これを吹き付けることにより使用できる。
【0032】本発明のエアゾール組成物の吹き付け対象
物は、特に限定するものではなく、幅広く様々な製品等
に適用できる。例えば、繊維に関しては、その種類、織
り方、繊維布の用途に限定されず、寝具用シーツ、タオ
ル、靴下、パンティーストッキング、下着、上着、カー
テン、テーブルクロス、スリッパ、帽子、マットレス、
絨毯、カーペット等が挙げられ、また不繊布、テント、
サンドバック、帆、幌、ロープ等もあげられる。
【0033】また、家具、電化製品、壁等といった物に
関しても同様に、その種類、材質、用途によっては限定
されず、例えば、タンス、クローゼット、食器棚、テー
ブル、いす、ソファー等の家具が挙げられる。また電化
製品に関しても冷蔵庫、ガスレンジ、レンジフード、換
気扇、ランプシェード、シャンデリア、エアコン吹き出
し口等が挙げられ、住居の内外壁、浴室、トイレ、キッ
チン周り等も対象となる。
【0034】そして、本発明のエアゾール組成物は、前
記のように処理対象物に直接吹き付ける他、例えば、防
汚防臭処理対象物を保護するために使用する、繊維や
紙、樹脂、ガラス等の基材に噴射して光触媒等を展着さ
せ、外部の細菌、カビ等の有害微生物もしくは悪臭を除
去してもよい。さらに、本発明のエアゾール組成物を吹
き付けて防汚防臭処理した基材を居住空間内に設置する
ことにより、細菌、カビ等の有害微生物もしくは悪臭を
除去することも可能である。
【0035】本発明のエアゾール組成物の吹き付け量
は、前記光触媒等の対象物への展着量によって決定さ
れ、前記光触媒の展着量は、対象となる汚垢もしくは悪
臭に接触する面積に対して、0.0001g/m2〜1
0g/m2であり、好ましくは0.001g/m2〜1g
/m2である。
【0036】さらに、本発明のエアゾール組成物は、毒
性および皮膚刺激性がないことから、脇の下や足等の人
体に直接吹き付けて使用することも可能である。これに
より、体臭の発生を防止できる。
【0037】
【実施例】次に、実施例について説明する。 (実施例1〜3)下記の表1に示す二酸化チタン(石原
産業製;ST−01)、展着剤、分散剤、LPGを同表
に示す割合(重量%基準)で配合してエアゾール組成物
を調製し、これをスプレー缶に充填した。このようにし
て得られた実施例1〜3のエアゾール組成物について、
以下に示す、分散性、展着性、長期付着性、抗菌性、消
臭性の諸特性について調べた、 (1) 分散性および展着性 以下に示す方法により分散性および噴霧液性(展着性)
を調べた。その結果を下記の表1に示す。
【0038】(分散状態)ガラス製耐圧容器(45m
l)に、エアゾール組成物を充填し、振とう10回(振
幅30cm)の後、静置し、2層に分離するのに要する
時間を測定した。
【0039】 ◎: 30分以上 ○: 5分〜30分 △: 1分〜5分 (噴霧液性)10cm×10cmのガラス板にエアゾー
ル組成物を1g噴射し、机上でたたいて軽振動を与えた
後、減少した重量を測定した。また、外観も同時に判定
した。
【0040】 ◎: 液化噴射剤を除いた重量の0.1%以下 ○: 液化噴射剤を除いた重量の0.1〜1% △: 液化噴射剤を除いた重量の1%以上 ×: 液だれをおこす
【0041】
【表1】
【0042】上記表1の結果から、分散剤及び展着剤を
配合した実施例1、2のエアゾール組成物は、分散性及
び展着性ともに良好であることが確認できた。なお、分
散剤および展着剤を含有しない実施例3のエアゾール組
成物でも、実際の使用には問題が無く実用的レベルであ
った。
【0043】(2) 長期付着性 実施例1〜3のエアゾール組成物を、約5秒間連続して
ガラス製テストピース(面積10×10cm)に直接噴
射し、これをデシケーター内に配置し8時間蛍光灯照射
を行った。そして、付着量を測定し、下記の式[数1]
にもとづき付着率(%)を算出した。その結果を表2に
示す。
【0044】
【数1】
【0045】
【表2】
【0046】上記表2から、実施例1〜3のエアゾール
組成物の長期付着性が確認できた。特に、展着剤を使用
した実施例1、2では、優れた付着性を示した。 (3)抗菌性 実施例1〜3のエアゾール組成物を、約5秒間連続して
化粧合板テストピース(面積10×10cm)に直接噴
射し、これを大気中に放置して3時間日光暴露した。そ
の後、フードスタンプ(日水製薬社製、SMA、標準寒
天培地,一般細菌用)を用いテストピース上の生菌を採
取、培養し、コロニー数によって生菌数を判定した。な
お、対照として、未処理のテストピースについても同様
の操作を行い抗菌性を評価した。その結果を下記の表3
に示す。
【0047】
【表3】
【0048】上記表3から、実施例1〜3のエアゾール
組成物を用いて処理したテストピースでは、抗菌性が確
認された。これに対し、未処理のテストピースは、菌が
繁殖した。
【0049】(4)消臭性 透明な集気瓶(内容量:1400ml)の内壁に、実施例
1〜3のエアゾール組成物を約8秒間、重量有効成分換
算でおよそ60mg直接吹き付けた後、悪臭の代表例で
あるアンモニアガスを前記容器内に充填した。そして、
ブラックランプ(スタンレー商事社製、バラストレスブ
ラックランフ゜150W)を照射し、経時的にアンモニ
ア検知管(ガステック社製、No3M,No3H)を用
いアンモニア濃度を測定した。なお、対照(ブランク)
として、未処理の透明集気瓶にアンモニアガスを充填
し、同様に経時的にアンモニア濃度を測定した。その結
果を図1のグラフに示す。
【0050】図1に示すように、実施例1〜3のエアゾ
ール組成物を吹き付けた集気瓶では、アンモニア濃度が
急激に低下し、6時間後では、アンモニアがほぼ完全に
消滅した。これに対し、対照では、経時的にほぼ一定の
アンモニア濃度であった。このことから、実施例1〜3
のエアゾール組成物は、優れた消臭効果を有するといえ
る。
【0051】
【発明の効果】以上のように、本発明のエアゾール組成
物は、光触媒および貴金属を担持する光触媒の少なくと
も一方の光触媒と液化噴射剤を含有する。前記光触媒等
は、その光触媒作用により汚れや悪臭の原因になる有機
物(微生物を含む)を分解するものであり、本発明のエ
アゾール組成物は、処理対象物に吹き付けるだけで前記
光触媒等を展着させ防汚防臭性を簡単に付与することが
可能である。また、前記光触媒等は、安全性、耐熱性に
も優れ、しかもコストが安い。
【0052】このため、本発明の適用により、工業的お
よび家庭的を問わずあらゆる製品等に簡単に防汚防臭処
理することが可能となり、例えば、日常生活での手垢や
埃といった汚垢の分解、生活悪臭の発生やカビあるいは
細菌類による素材の劣化、変色、もしくはシミなどの汚
れの防止、さらにはカビや病原菌等の運搬や拡大などを
有効に防止することができ、これらの結果、生活環境の
向上が期待される。
【図面の簡単な説明】
【図1】アンモニア濃度の経時的な変化を示すグラフで
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B01J 23/38 B01J 35/02 J 35/02 B01D 53/36 H J

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光触媒および貴金属を担持する光触媒の
    少なくとも一方の光触媒と液化噴射剤を含有するエアゾ
    ール組成物。
  2. 【請求項2】 光触媒および貴金属を担持する光触媒の
    合計配合割合が、エアゾール組成物全体に対し、1×1
    -4〜20重量%の範囲である請求項1記載のエアゾー
    ル組成物。
  3. 【請求項3】 光触媒が、Se,Ge,Si,Ti,Z
    n,Cu,Al,Sn,Ga,In,P,As,Sb,
    C,Cd,S,Te,Ni,Fe,Co,Ag,Mo,
    Sr,W,Cr,BaおよびPbからなる群から選択さ
    れた金属、前記金属の化合物、前記金属の複合物および
    前記金属の酸化物からなる群から選択された少なくとも
    一つの物質である請求項1または2記載のエアゾール組
    成物。
  4. 【請求項4】 光触媒が、二酸化チタンである請求項1
    または2記載のエアゾール組成物。
  5. 【請求項5】 貴金属を担持する光触媒が、白金を担持
    した二酸化チタンである請求項1または2記載のエアゾ
    ール組成物。
  6. 【請求項6】 展着剤および分散剤を含有する請求項1
    〜5のいずれか一項に記載のエアゾール組成物。
  7. 【請求項7】 光触媒および貴金属を担持する光触媒
    が、平均粒径0.001〜10μmの粒子である請求項
    1〜6のいずれか一項に記載のエアゾール組成物。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずれか一項に記載のエ
    アゾール組成物を、防汚防臭処理対象物に噴射して光触
    媒および貴金属を担持する光触媒の少なくとも一方の光
    触媒を付着させる防汚防臭処理方法。
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