JPH09316093A - ポリリン酸誘導体 - Google Patents

ポリリン酸誘導体

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JPH09316093A
JPH09316093A JP6568497A JP6568497A JPH09316093A JP H09316093 A JPH09316093 A JP H09316093A JP 6568497 A JP6568497 A JP 6568497A JP 6568497 A JP6568497 A JP 6568497A JP H09316093 A JPH09316093 A JP H09316093A
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JP
Japan
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compound
residue
hydrogen atom
solvent
reaction
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Pending
Application number
JP6568497A
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English (en)
Inventor
Hitoshi Hotoda
仁 穂戸田
Kazuhiro Murayama
和広 村山
Masakatsu Kaneko
正勝 金子
Masaaki Takahashi
正明 高橋
Kazuhiko Tanzawa
和比古 丹沢
Hideji Takahashi
秀次 高橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sankyo Co Ltd
Original Assignee
Sankyo Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】老人性痴呆症、アルツハイマ−病またはハンチ
ントン舞踏病などの脳疾患の治療剤として、昇圧剤、免
疫担当細胞を活性化する免疫増強剤、褥瘡剤、上皮膚潰
瘍治療剤として又はインシュリン分泌促進によるI型糖
尿病治療剤としての有用な化合物を提供することを目的
とする。 【解決手段】本発明の化合物は下記の構造式(1)で表
わされる化合物又はその薬理上許容される塩。上記式
(1)中、R1 、R2 、R3 、R4 、R5 及びR6 はそ
れぞれ独立に水素原子又はりん酸残基(−P(=O)
(OH)2 )を示し、R7 は水素原子、炭素数1乃至4
個のアルコキシ基又は次式で示される基(式中、Xはハ
ロゲン原子を示す)を示す。但し、R7 がアデニル基の
場合には、R1 、R2 、R3 、R4、R5 及びR6 がす
べて水素原子である化合物、R1 、R4 及びR5 がりん
酸残基で、その他が水素原子である化合物、R4 及びR
5 がりん酸残基で、その他が水素原子である化合物は除
く。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、イノシトール1,
4,5−トリスホスフェート(InsP3) 受容体に作用し
て、細胞内カルシウムイオン濃度を上昇させる活性を有
するポリリン酸誘導体に関する。
【0002】
【従来の技術】カルシウムイオンが細胞内情報伝達物質
として神経伝達、筋収縮並びに細胞の増殖及び分化に重
要であることは広く認められている。この細胞内へのカ
ルシウムイオンの動員に、イノシトール1,4,5−ト
リスホスフェート(InsP3) は重要な役割を果たしている
(Nature, 341巻,197-205 頁(1989 年))。すなわち、In
sP3 は生体内で細胞膜のリン脂質より生成され(同誌31
2 巻,315-321 頁(1984 年) 、小胞体に存在するInsP3
受容体に結合し(同誌 342巻,32-38 頁(1989 年))、
その結果小胞体に貯蔵されているカルシウムイオンが放
出され、細胞内カルシウムイオン濃度が上昇する(同誌
342巻,87-89 頁(1989 年))。
【0003】InsP3 と同様にInsP3 受容体に結合して、
カルシウムイオン濃度上昇活性を有する化合物として、
下記アデノホスチン(Adenophostin)類がPenicillium br
evicompactum SANK 11991 及びSANK 12177株の培養物よ
り見い出されている[特開平5-194580号公報,J.Antibi
ot, 47巻,95-100頁(1994 年)]。
【0004】
【化3】
【0005】(式中、Rが水素原子を表すものはアデノ
ホスチンAであり、Rがアセチル基のものはアデノホス
チンBである) しかしながら、これらの化合物は活性の強さの点で十分
満足行くものではなかったし、また、天然物であり、大
量生産することは困難であり、実用的な価値が乏しかっ
た。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の化合物に比し、
イノシトール1,4,5−トリスホスフェート(InsP3)
受容体に結合して、細胞内カルシウムイオン濃度上昇活
性が優れたポリリン酸誘導体を提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の課
題を解決すべく鋭意研究の結果、ポリリン酸構造を有す
る化合物を見いだし、本発明を完成した。
【0008】本発明の化合物は下記の構造式(1)で表
わされる化合物又はその薬理上許容される塩。
【0009】
【化4】
【0010】上記式(1)中、R1 、R2 、R3 、R
4 、R5 及びR6 はそれぞれ独立に水素原子又はりん酸
残基(−P(=O)(OH)2 )を示し、R7 は水素原
子、炭素数1乃至4個のアルコキシ基又は次式で示され
る基
【0011】
【化5】
【0012】(式中、Xはハロゲン原子を示す)を示
す。
【0013】R7 の「炭素数1乃至4個のアルコキシ
基」としては、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソ
プロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、Sec−ブトキ
シ、tert−ブトキシ基があげられ、好適にはメトキ
シ基である。
【0014】Xのハロゲン原子としては、弗素、塩素、
臭素及びよう素原子があげられ、好適には、臭素、塩素
原子である。
【0015】R1 、R2 、R3 、R4 、R5 及びR6
組み合わせのうち、好適な組み合わせは、表1に示した
ものである。表1中、Hは水素原子を、Pはりん酸残基
(−P(=O)(OH)2 )を示す。
【0016】
【表1】 ─────────────────── R123456 ─────────────────── P H H P P H P H H P P P P P P P P P H H H P P P H P H P P P H P H P P H P H H P H H P H H H P H ─────────────────── 「その薬理上許容される塩」とは、本発明の化合物
(1)は、塩にすることができるので、その塩をいい、
そのような塩としては、好適にはナトリウム塩、カリウ
ム塩、リチウム塩のようなアルカリ金属塩、カルシウム
塩、マグネシウム塩のようなアルカリ土類金属塩、アル
ミニウム塩、鉄塩、亜鉛塩、銅塩、ニッケル塩、コバル
ト塩等の金属塩;アンモニウム塩のような無機塩;t−
オクチルアミン塩、ジベンジルアミン塩、モルホリン
塩、グルコサミン塩、フェニルグリシンアルキルエステ
ル塩、エチレンジアミン塩、N−メチルグルカミン塩、
グアニジン塩、ジエチルアミン塩、トリエチルアミン
塩、ジシクロヘキシルアミン塩、N,N’−ジベンジル
エチレンジアミン塩、クロロプロカイン塩、プロカイン
塩、ジエタノールアミン塩、N−ベンジル−フェネチル
アミン塩、ピペラジン塩、テトラメチルアンモニウム
塩、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン塩のよう
な有機塩等のアミン塩を挙げることができる。
【0017】又、本発明の化合物(1)は、大気中に放
置しておくことにより、水分を吸収し、吸着水が付いた
り、水和物となる場合があり、そのような塩も本発明に
包含される。
【0018】本発明の化合物のうち、好適なものとして
は、 2)R1 がりん酸残基であり、R2 が水素原子であり、
3 が水素原子であり、R4 がりん酸残基であり、R5
がりん酸残基であり、R6 が水素原子である化合物、 3)R1 がりん酸残基であり、R2 が水素原子であり、
3 が水素原子であり、R4 がりん酸残基であり、R5
がりん酸残基であり、R6 がりん酸残基である化合物、 4)R1 がりん酸残基であり、R2 がりん酸残基であ
り、R3 がりん酸残基であり、R4 がりん酸残基であ
り、R5 がりん酸残基であり、R6 がりん酸残基である
化合物、 5)R1 が水素原子であり、R2 が水素原子であり、R
3 が水素原子であり、R4 がりん酸残基であり、R5
りん酸残基であり、R6 がりん酸残基である請求項1に
記載の化合物、その薬理上許容される塩又はそのエステ
ル。
【0019】6)R1 が水素原子であり、R2 がりん酸
残基であり、R3 が水素原子であり、R4 がりん酸残基
であり、R5 がりん酸残基であり、R6 がりん酸残基で
ある化合物、 7)R1 が水素原子であり、R2 がりん酸残基であり、
3 が水素原子であり、R4 がりん酸残基であり、R5
がりん酸残基であり、R6 が水素原子である化合物、 8)R1 がりん酸残基であり、R2 が水素原子であり、
3 が水素原子であり、R4 がりん酸残基であり、R5
が水素原子であり、R6 が水素原子である化合物、 9)R1 がりん酸残基であり、R2 が水素原子であり、
3 が水素原子であり、R4 が水素原子であり、R5
りん酸残基であり、R6 が水素原子である化合物、 10)R7 がアデニル基である化合物である。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明の化合物は、以下の方法に
より製造することができる。
【0021】
【化6】
【0022】
【化7】
【0023】
【化8】
【0024】
【化9】
【0025】
【化10】
【0026】
【化11】
【0027】
【化12】
【0028】
【化13】
【0029】
【化14】
【0030】
【化15】
【0031】
【化16】
【0032】上記工程表中、R1 、R2 、R3 、R4
5 、R6 及びR7 は前述のものと同意義を示す。R7a
は水素原子又は炭素数1乃至4個のアルコキシ基(該ア
ルコキシ基はR7 で例示されたものと同一の基を示
す。)を示し、R8 は4−モノメトキシトリチル又は
4,4’−ジメトキシトリチル基を示す。
【0033】R9 は、式
【0034】
【化17】
【0035】で示される基を示し、Bzはベンゾイル基
を示し、MMTrは4−モノメトキシトリチル基を示
し、TBSはtert−ブチルジメチルシリル基を示
し、Acはアセチル基を示し、Bnはベンジル基を示
し、DMTrは4,4’−ジメトキシトリチル基を示
す。
【0036】原料化合物である化合物(8−1)は、特
開平6−213729号に記載された方法に製造するこ
とができる。
【0037】(第1工程)ハロゲン化 本工程は、緩衝液中、アデノホスチンA等に、ハロゲン
化剤を反応させて、化合物(1a)等を製造する工程で
ある。使用される緩衝液としては、pH3乃至5(好適
には4)のものであれば、特に制限はないが、好適に
は、酢酢ナトリウム緩衝液である。使用されるハロゲン
化剤としては、ハロゲン分子(特に臭素、塩素)が好適
である。反応温度は0℃乃至50℃で行なわれるが、好
適には、20℃乃至40℃である。反応時間は、主に反
応温度、原料化合物、反応試薬又は使用される溶媒の種
類によって異なるが、通常、1 乃至10日間であり、好
適には、3乃至6日間である。反応終了後、本反応の目
的化合物は常法に従って、反応混合物から採取される。
例えば、反応混合物へ窒素ガスを吹き込み、ハロゲン化
剤を除去して、得られる溶液を高速液体クロマトグラフ
ィー、陽イオン交換樹脂(水素型)、さらに陽イオン交
換樹脂(ナトリウム型)で精製し、凍結乾燥することに
より目的化合物(ナトリウム塩)が得られる。得られた
目的化合物は必要ならば、常法、例えば再結晶、再沈
殿、又は、通常、有機化合物の分離精製に慣用されてい
る方法、例えば、セファデックスLH−20(ファルマ
シア社製)、アンバーライトXAD−11(ローム・ア
ンド・ハース社製)、ダイヤイオンHP−20(三菱化
成社製)のような担体を用いた分配カラムクロマトグラ
フィー等の合成吸着剤を使用する方法、イオン交換クロ
マトを使用する方法、又は、シリカゲル若しくはアルキ
ル化シリカゲルによる順相・逆相カラムクロマトグラフ
ィー法(好適には、高速液体クロマトグラフィーであ
る。)を適宜組合せ、適切な溶離剤で溶出することによ
って分離、精製することができる。
【0038】(第2工程)保護 本工程は、不活性溶剤中、塩基の存在下、原料化合物
に、4−モノメトキシトリチルハライド(好適には、ク
ロリド)又は4,4’−ジメトキシトリチルハライド
(好適には、クロリド)を反応させて、アデニン塩基の
アミノ基や糖部の一級水酸基を保護する工程である。
【0039】使用される溶剤としては、ピリジンが好適
である。
【0040】使用される塩基としては、トリエチルアミ
ン、ピリジンが好適である。
【0041】反応温度は0℃乃至50℃で行なわれる
が、好適には、20℃乃至40℃である。反応時間は、
主に反応温度、原料化合物、反応試薬又は使用される溶
媒の種類によって異なるが、通常、1時間乃至10日間
であり、好適には、1乃至2日間である。反応終了後、
本反応の目的化合物は常法に従って、反応混合物から採
取される。例えば、溶剤を留去し、酢酸エチルのような
水と混和しない有機溶媒を加え、反応混合物を適宜中和
し、又、不溶物が存在する場合には濾過により除去した
後、水等で洗浄後、目的化合物を含む有機層を分離し、
無水硫酸マグネシウム等で乾燥後、溶剤を留去すること
によって得られる。得られた目的化合物は必要ならば、
常法、例えば再結晶、再沈殿、又は、通常、有機化合物
の分離精製に慣用されている方法、例えば、シリカゲ
ル、アルミナ、マグネシウムーシリカゲル系のフロリジ
ルのような担体を用いた吸着カラムクロマトグラフィー
法;セファデックスLH−20(ファルマシア社製)、
アンバーライトXAD−11(ローム・アンド・ハース
社製)、ダイヤイオンHP−20(三菱化成社製)のよ
うな担体を用いた分配カラムクロマトグラフィー等の合
成吸着剤を使用する方法、イオン交換クロマトを使用す
る方法、又は、シリカゲル若しくはアルキル化シリカゲ
ルによる順相・逆相カラムクロマトグラフィー法(好適
には、高速液体クロマトグラフィーである。)を適宜組
合せ、適切な溶離剤で溶出することによって分離、精製
することができる。
【0042】(第3工程)保護 本工程は、不活性溶剤中、塩基の存在下、化合物(5−
1)等に、tert−ブチルジメチルシリルハライドを
反応させて、化合物(6−1)等を製造する工程であ
る。
【0043】使用される溶剤としては、ベンゼン、トル
エンのような芳香族炭化水素類;ピリジン;ジメチルホ
ルムアミドのようなアミド類が好適である。
【0044】使用される塩基としては、ピリジン、イミ
ダゾールが好適である。
【0045】反応温度は0℃乃至50℃で行なわれる
が、好適には、20℃乃至40℃である。反応時間は、
主に反応温度、原料化合物、反応試薬又は使用される溶
媒の種類によって異なるが、通常、5時間乃至5日間で
あり、好適には、1乃至2日間である。反応終了後、本
反応の目的化合物は常法に従って、反応混合物から採取
される。例えば、溶剤を留去し、酢酸エチルのような水
と混和しない有機溶媒を加え、反応混合物を適宜中和
し、又、不溶物が存在する場合には濾過により除去した
後、水等で洗浄後、目的化合物を含む有機層を分離し、
無水硫酸マグネシウム等で乾燥後、溶剤を留去すること
によって得られる。得られた目的化合物は必要ならば、
常法、例えば再結晶、再沈殿、又は、通常、有機化合物
の分離精製に慣用されている方法、例えば、前記第2工
程にあげた方法で精製することができる。
【0046】(第4工程)グリコシル化 本工程は、不活性溶剤中、塩基及び銀塩を用い、必要で
あればモレキュラ−シーブの存在下、化合物(3−1)
等に、3,4,6−トリ−O−アセチル−2−O−ベン
ジル−α−D−グルコピラノシルブロマイドを反応させ
て、化合物(3−2)等を製造する工程である。
【0047】使用される溶剤としては、クロロホルム、
メチレンクロリドのようなハロゲン化炭化水素類が好適
である。
【0048】使用される銀塩としては、酸化銀、過塩素
酸銀等があげられ、好適には過塩素酸銀である。
【0049】使用される塩基としては、ピリジン、トリ
エチルアミン、2,4,6−トリメチルピリジンが好適
である。
【0050】反応温度は−80℃乃至50℃で行なわれ
るが、好適には、20℃乃至40℃である。反応時間
は、主に反応温度、原料化合物、反応試薬又は使用され
る溶媒の種類によって異なるが、通常、5時間乃至5日
間であり、好適には、10乃至24時間である。反応終
了後、本反応の目的化合物は常法に従って、反応混合物
から採取される。例えば、不溶物を除去し、酢酸エチル
のような水と混和しない有機溶媒を加え、反応混合物を
適宜中和し、又、不溶物が存在する場合には濾過により
除去した後、水等で洗浄後、目的化合物を含む有機層を
分離し、無水硫酸マグネシウム等で乾燥後、溶剤を留去
することによって得られる。得られた目的化合物は必要
ならば、常法、例えば再結晶、再沈殿、又は、通常、有
機化合物の分離精製に慣用されている方法、例えば、前
記第2工程にあげた方法で精製することができる。
【0051】(第5工程)脱保護 本工程は、不活性溶剤中、化合物(3−2)等に、te
rt−ブチルジメチルシリル基の脱保護剤を反応させ
て、化合物(3−3)等を製造する工程である。使用さ
れる溶剤としては、テトラヒドロフラン、ジエチルエー
テル、ジオキサンのようなエーテル類が好適である。
【0052】使用される脱保護剤としては、通常用いる
ものであれば、特に制限はないが、好適には、テトラブ
チルアンモニウムフルオライドである。
【0053】反応温度は0℃乃至50℃で行なわれる
が、好適には、20℃乃至40℃である。反応時間は、
主に反応温度、原料化合物、反応試薬又は使用される溶
媒の種類によって異なるが、通常、10分乃至5時間で
あり、好適には、30分乃至2時間である。反応終了
後、本反応の目的化合物は常法に従って、反応混合物か
ら採取される。例えば、不溶物を除去し、酢酸エチルの
ような水と混和しない有機溶媒を加え、反応混合物を適
宜中和し、又、不溶物が存在する場合には濾過により除
去した後、水等で洗浄後、目的化合物を含む有機層を分
離し、無水硫酸マグネシウム等で乾燥後、溶剤を留去す
ることによって得られる。得られた目的化合物は必要な
らば、常法、例えば再結晶、再沈殿、又は、通常、有機
化合物の分離精製に慣用されている方法、例えば、前記
第2工程にあげた方法で精製することができる。
【0054】(第6工程)脱保護 本工程は、不活性溶剤中、化合物(3−3)等に、塩基
を反応させて、化合物(3−4)等を製造する工程であ
る。
【0055】使用される溶剤としては、原料化合物をあ
る程度溶解するものであれば、特に制限はないが、好適
には、アンモニア、水及びピリジンの混合溶剤が好適で
ある。
【0056】使用される塩基としては、水酸化ナトリウ
ムや水酸化カリウムのようなアルカリ金属水酸化物の水
溶液が好適である。
【0057】反応温度は0℃乃至50℃で行なわれる
が、好適には、20℃乃至40℃である。反応時間は、
主に反応温度、原料化合物、反応試薬又は使用される溶
媒の種類によって異なるが、通常、5時間乃至2日であ
り、好適には、10乃至24時間である。反応終了後、
本反応の目的化合物は常法に従って、反応混合物から採
取される。例えば、反応混合物を適宜中和し、酢酸エチ
ルのような水と混和しない有機溶媒を加え、又、不溶物
が存在する場合には濾過により除去した後、水等で洗浄
後、目的化合物を含む有機層を分離し、無水硫酸マグネ
シウム等で乾燥後、溶剤を留去することによって得られ
る。得られた目的化合物は必要ならば、常法、例えば再
結晶、再沈殿、又は、通常、有機化合物の分離精製に慣
用されている方法、例えば、前記第2工程にあげた方法
で精製することができる。
【0058】(第7工程)りん酸化 本工程は、化合物(3−4)等から、りん酸化された化
合物(3−5)等を製造する工程である。
【0059】本工程は、2段階から構成される。まず、
1)不活性溶剤中、1H−テトラゾールの存在下、N,
N−ジエチル−1,5−ジヒドロ−2,4,3−ベンゾ
ジオキサホスフェピン−3−アミンを反応させて、得ら
れる反応混合物に、2)酸化剤を加えて、化合物を製造
する工程である。
【0060】1)使用される溶剤としては、アセトニト
リルが好適である。反応温度は10乃至40℃であり、
反応時間は30分乃至2時間である。
【0061】2)1)の反応終了後、−50乃至−30
℃に冷却し、メタクロロ過安息香酸のような酸化剤を加
える。反応温度は−50乃至−30℃から自然に放置し
て室温にするのが好適であり、反応時間は10分乃至1
時間、好適には10乃至30分が好適である。
【0062】反応終了後、本反応の目的化合物は常法に
従って、反応混合物から採取される。例えば、減圧下溶
剤を留去し、酢酸エチルのような水と混和しない有機溶
媒を加え、反応混合物にメタ重亜硫酸ナトリウム水溶液
を加えて、残存する酸化剤を分解し、水等で洗浄後、目
的化合物を含む有機層を分離し、無水硫酸マグネシウム
等で乾燥後、溶剤を留去することによって得られる。得
られた目的化合物は必要ならば、常法、例えば再結晶、
再沈殿、又は、通常、有機化合物の分離精製に慣用され
ている方法、例えば、前記第2工程にあげた方法で精製
することができる。
【0063】(第8工程)脱保護 本工程は、不活性溶剤中、化合物(3−5)等に、酸を
反応させて、化合物(3−6)等を製造する工程であ
る。
【0064】使用される溶剤としては、クロロホルム、
メチレンクロリドのようなハロゲン化炭化水素類が好適
である。
【0065】使用される酸としては、酢酸(特に80%
酢酸)及びトリフルオロ酢酸が、好適である。
【0066】反応温度は通常0乃至40℃であり、反応
時間は原料、反応温度等によるが、通常5分乃至1時間
である。
【0067】例えば、反応混合物を適宜中和し、水等で
洗浄後、目的化合物を含む有機層を分離し、無水硫酸マ
グネシウム等で乾燥後、溶剤を留去することによって得
られる。得られた目的化合物は必要ならば、常法、例え
ば再結晶、再沈殿、又は、通常、有機化合物の分離精製
に慣用されている方法、例えば、前記第2工程にあげた
方法で精製することができる。
【0068】(第9工程)脱保護 本工程は、不活性溶剤中、化合物(3−6)等に、ベン
ジル基の脱保護剤を反応させて、糖部の水酸基の保護基
であるベンジル基又はりん酸の保護基を脱保護する工程
である。
【0069】使用される溶剤としては、メタノール、エ
タノールのようなアルコール類;酢酸;水及びこれらの
混合溶剤が好適である。
【0070】使用される脱保護剤としては、通常用いる
ものであれば特に制限はないが、パラジウム−黒と水素
ガスの組み合わせが好適である。
【0071】反応温度は通常0乃至40℃であり、好適
には室温である。
【0072】反応時間は原料、反応温度等によるが、通
常5時間乃至7日間であり、好適には10時間乃至3日
間である。
【0073】例えば、還元触媒を濾過により除去し、エ
タノール及び希アンモニア水を加え、減圧下溶剤を留去
し、水から凍結乾燥することにより目的化合物を得るこ
とができる。
【0074】得られた目的化合物は必要ならば、常法、
例えば再結晶、再沈殿、又は、通常、有機化合物の分離
精製に慣用されている方法、例えば、前記第2工程にあ
げた方法で精製することができる。
【0075】(第10工程)保護 本工程は、不活性溶剤中、酸の存在下、化合物(5−
1)等に、アセトニド化剤を反応させて、糖部の2つの
水酸基をアセトニド化する工程である。
【0076】使用される溶剤としては、クロロホルム、
メチレンクロリドのようなハロゲン化炭化水素類、ベン
ゼン、トルエンのような芳香族炭化水素類、ジメチルホ
ルムアミド、ジメチルアセトアミドのようなアミド類が
好適である。
【0077】使用されるアセトニド化剤としては、アセ
トン、メトキシイソプロペン、2,2−ジメトキシプロ
パンが好適である。
【0078】反応温度は通常0乃至40℃であり、好適
には室温である。
【0079】反応時間は原料、反応温度等によるが、通
常5時間乃至7日間であり、好適には10時間乃至3日
間である。
【0080】例えば、溶剤を留去し、クロロホルムのよ
うな水と混和しない有機溶剤と炭酸水素ナトリウム水溶
液を加え、有機層を減圧下留去することにより目的化合
物を得ることができる。
【0081】得られた目的化合物は必要ならば、常法、
例えば再結晶、再沈殿、又は、通常、有機化合物の分離
精製に慣用されている方法、例えば、前記第2工程にあ
げた方法で精製することができる。
【0082】(第11工程)脱保護 本工程は、不活性溶剤中、原料化合物に酸化剤を反応さ
せて、パラメトキシベンジル基を除去する工程である。
【0083】使用される溶剤としては、塩化メチレン等
のハロゲン化炭化水素類と水との混合溶液が好適であ
る。
【0084】使用される酸化剤としては、2,3−ジク
ロロ−5,6−ジシアノベンゾキノンが好適である。
【0085】反応温度は通常0乃至40℃であり、好適
には室温である。
【0086】反応時間は原料、反応温度等によるが、通
常5時間乃至7日間であり、好適には10時間乃至3日
間である。
【0087】例えば、亜硫酸水素ナトリウム水溶液を加
え、分液し、有機層を減圧下留去し、水から凍結乾燥す
ることにより目的化合物を得ることができる。
【0088】得られた目的化合物は必要ならば、常法、
例えば再結晶、再沈殿、又は、通常、有機化合物の分離
精製に慣用されている方法、例えば、セファデックスL
H−20(ファルマシア社製)、アンバーライトXAD
−11(ローム・アンド・ハース社製)、ダイヤイオン
HP−20(三菱化成社製)のような担体を用いた分配
カラムクロマトグラフィー等の合成吸着剤を使用する方
法、イオン交換クロマトを使用する方法、又は、シリカ
ゲル若しくはアルキル化シリカゲルによる順相・逆相カ
ラムクロマトグラフィー法(好適には、高速液体クロマ
トグラフィーである。)を適宜組合せ、適切な溶離剤で
溶出することによって分離、精製することができる。
【0089】なお、アデニル基を有する化合物、すなわ
ち、化合物(1a)、(1b)、(1e)、(1f)、
(1g)、(1h)、(1i)、(1j)及び(1k)
の場合には、存在するアミノ基を水酸基に容易に変換す
ることができる。例えば、原料化合物を、溶剤(好適に
は、酢酸)に溶解し、亜硝酸ナトリウムを加え、室温
で、10乃至24時間、攪拌することにより得ることが
できる。
【0090】反応終了後、反応混合物を水で希釈し、活
性炭カラムに吸着させた後、0.2Nアンモニア水−メ
タノール(1:1v/v)で溶出し、溶媒を留去するこ
とにより目的物を得ることができる。必要なら、ゲル濾
過クロマトを行うことにより精製することができる。
【0091】本発明の新規なポリリン酸誘導体は、イノ
シトール1,4,5−トリスホスフェート(InsP3)
受容体に結合し、優れた細胞内カルシウムイオン濃度上
昇活性を有するので、老人性痴呆症、アルツハイマ−病
またはハンチントン舞踏病などの脳疾患の治療に有用で
ある。また、昇圧剤、免疫担当細胞を活性化する免疫増
強剤、褥瘡剤、上皮膚潰瘍治療剤又はインシュリン分泌
促進によるI型糖尿病治療剤として有用である。
【0092】本発明の化合物(1)の投与形態として
は、例えば、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤若しくは
シロップ剤等による経口投与又は注射剤若しくは坐剤等
による非経口投与を挙げることができ、これらの製剤
は、賦形剤(例えば、乳糖、白糖、葡萄糖、マンニッ
ト、ソルビットのような糖誘導体;トウモロコシデンプ
ン、バレイショデンプン、α澱粉、デキストリン、カル
ボキシメチルデンプンのような澱粉誘導体;結晶セルロ
ース、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロ
キシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセル
ロース、カルボキシメチルセルロースカルシウム、内部
架橋カルボキシメチルセルロースナトリウムのようなセ
ルロース誘導体;アラビアゴム;デキストラン;プルラ
ンのような有機系賦形剤:及び、軽質無水珪酸、合成珪
酸アルミニウム、メタ珪酸アルミン酸マグネシウムのよ
うな珪酸塩誘導体;燐酸カルシウムのような燐酸塩;炭
酸カルシウムのような炭酸塩;硫酸カルシウムのような
硫酸塩等の無機系賦形剤を挙げることができる。)、滑
沢剤(例えば、ステアリン酸、ステアリン酸カルシウ
ム、ステアリン酸マグネシウムのようなステアリン酸金
属塩;タルク;コロイドシリカ;ビーガム、ゲイ蝋のよ
うなワックス類;硼酸;アジピン酸;硫酸ナトリウムの
ような硫酸塩;グリコール;フマル酸;安息香酸ナトリ
ウム;DLロイシン;脂肪酸ナトリウム塩;ラウリル硫
酸ナトリウム、ラウリル硫酸マグネシウムのようなラウ
リル硫酸塩;無水珪酸、珪酸水和物のような珪酸類;及
び、上記澱粉誘導体を挙げることができる。)、結合剤
(例えば、ポリビニルピロリドン、マクロゴール、及
び、前記賦形剤と同様の化合物を挙げることができ
る。)、崩壊剤(例えば、前記賦形剤と同様の化合物、
及び、クロスカルメロースナトリウム、カルボキシメチ
ルスターチナトリウム、架橋ポリビニルピロリドンのよ
うな化学修飾されたデンプン・セルロース類を挙げるこ
とができる。)、安定剤(メチルパラベン、プロピルパ
ラベンのようなパラオキシ安息香酸エステル類;クロロ
ブタノール、ベンジルアルコール、フェニルエチルアル
コールのようなアルコール類;塩化ベンザルコニウム;
フェノール、クレゾールのようなフェノール類;チメロ
サール;デヒドロ酢酸;及び、ソルビン酸を挙げること
ができる。)、矯味矯臭剤(例えば、通常使用される、
甘味料、酸味料、香料等を挙げることができる。)、希
釈剤等の添加剤を用いて周知の方法で製造される。その
使用量は症状、年齢、投与方法等により異なるが、例え
ば、経口投与の場合には、1回当り、下限として0.1
mg(好ましくは、1mg)、上限として1000mg(好ま
しくは、500mg)を、静脈内投与の場合には、1回当
り、下限として0.01mg(好ましくは、1mg)、上限
として、100mg(好ましくは、50mg)を1日当り1
乃至数回症状に応じて投与することが望ましい。
【0093】
【実施例】実施例において、Meはメチル基を示し、M
MTrは4−メトキシトリチル基を示し、DMTrは
4,4’−ジメトキシトリチル基を示し、Acはアセチ
ル基を示し、TBSはtert−ブチルジメチル基を示
し、Bnはベンジル基を示し、Bzはベンゾイル基を示
し、R9 は前述したものと同意議を示す。 (実施例1)
【0094】
【化18】
【0095】80mgのアデノホスチンAを4mlの1
M−酢酸ナトリウム水溶液(pH4)に溶解し、100
mgの臭素を加え、室温で5日間撹拌した。反応後、反
応液に窒素ガスを吹き込んで臭素を除いた。反応液を四
等分し、分取用高速液体クロマトグラフィー(YMC−
Pack ODS−AQ、20×250mm、0.1M
−酢酸トリエチルアミン(pH7)、0→30%アセト
ニトリル/30分、7ml/min)を用いて精製し
た。23分に溶出する分画を集め、減圧下溶媒を留去し
た後、水を加えて溶解し、凍結乾燥した。残渣を水に溶
解し、溶出液として水を用いてDowex 50W×8
(H+ 型,10×50mm)及びDowex 50W×
8(Na+ 型,10×120mm)を用いて精製した。
得られた溶出液を、さらに、溶出液として用いて、Se
phadexG10を用いて脱塩し、得られた水溶液を
凍結乾燥して6mgの目的化合物(1a)(ナトリウム
塩)を得た。
【0096】1H-NMR(270MHz,D2O;DOH を4.7ppmとした)
δ ppm : 8.10(s,1H);6.27(d,J=8.6Hz,1H);5.46-5.37
(m,1H);5.27(d,J=3.7Hz,1H);4.80-4.38(m,3H);4.12-3.6
5(m,7H) MASS(FAB):m/z 748(M+H)+ , 764(M-H)- (実施例2)
【0097】
【化19】
【0098】80mgのアデノホスチンAを用いて、実
施例1と同様の反応を行い、実施例1の条件下、高速液
体クロマトグラフィーにおいて21分に溶出する分画を
集めた。溶媒を減圧下留去後、水を加え、溶解し、凍結
乾燥することにより、6.7mgの目的化合物(1b)
(トリエチルアミン塩)を得た。
【0099】1H-NMR(270MHz,D2O;DOH を4.7ppmとした)
δ ppm : 6.12(d,J=8.6Hz,1H);5.42-5.30(m,1H);5.28
(d,J=3.7Hz,1H);4.80-3.65(m,10H) MASS(FAB):m/z 764(M+H)+ , 762(M-H)- (実施例3)
【0100】
【化20】
【0101】(1)
【0102】
【化21】
【0103】メチルβ−D−リボシド850mgを50
mlのピリジンに溶解し、1.918gの4−メトキシ
トリチルクロリドを加え、室温で撹拌した。8時間後、
0.16gの4−メトキシトリチルクロリドを追加し、
更に15時間撹拌した。反応後、溶媒を減圧下留去し、
残渣を100mlの酢酸エチルに溶解し、100mlの
5%炭酸水素ナトリウム水で2回洗浄した。有機層を無
水硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を減圧下留去
し、残渣をシリカゲルカラム(100g,70−230
mesh)を用いて精製した。すなわち、ベンゼン−酢
酸エチル(9:1)で不純物を溶出した後、ベンゼン−
酢酸エチル(1:1)で溶出することにより2.05g
(90.8%)の目的化合物(2−2a)を得た。
【0104】1H-NMR(270MHz,CDCl3,TMS)δ ppm : 7.48
(d,J=7.0Hz,4H);7.38-7.19(m,8H);6.84(d,J=8.8Hz,2H);
4.88(s,1H);4.32-4.24(m,1H);4.12-4.03(m,2H);3.81(s,
3H);3.34(s,3H);3.29(d,J=5.1Hz,2H);2.52(brd,J=3.1H
z,1H);2.26(brd,J=5.9Hz,1H) IR(KBr)cm-1:3406,3059,3033,2999,2932,2836,1608,158
4,1510,1491,1463,1448,1414,1300,1252 HRMS(FAB):m/z 459.1780(M+Na)+・ (2)
【0105】
【化22】
【0106】化合物(2−2a)2.05gをピリジン
で共沸して乾燥させた後、10mlのピリジンに溶解
し、2.12gのt−ブチルジメチルシリルクロリドを
加え、室温で撹拌した。20時間後、溶媒を減圧下留去
し、残渣を100mlの酢酸エチルに溶解し、100m
lの5%炭酸水素ナトリウム水で2回洗浄した。有機層
を無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を減圧下留
去し、残渣をシリカゲルカラム(200g,70−23
0mesh)で精製した。すなわち、ベンゼン−酢酸エ
チル(19:1)で溶出し、目的物を含む画分を集め
た。得られた画分を濃縮し、再度、同条件でクロマトを
行い、854.1mg(33%)の目的化合物(2−3
a)を得た。
【0107】1H-NMR(270MHz,CDCl3,TMS)δ ppm : 7.51
(d,J=7.3Hz,4H);7.38-7.17(m,8H);6.82(d,J=9.0Hz,2H);
4.80(s,1H);4.12-4.03(m,3H);3.79(s,3H);3.38(s,3H);
3.32(dd,J=10.2 and 3.1Hz,1H);3.14(dd,J=10.2 and
5.0Hz,1H);2.42(brd,J=7.2Hz,1H);0.93(s,9H);0.15(s,3
H);0.14(s,3H) IR(Liquid film)cm-1:3545,3059,3023,3005,2954,2930,2859,1609,
1585,1510,1492,1464,1448 HRMS(FAB):m/z 550.2754(M)+・ (3)
【0108】
【化23】
【0109】化合物(2−3a)340.3mgを3m
lのクロロホルムに溶解し、モレキュラー・シープ(4
A)1g、3,4,6−トリ−O−アセチル−2−O−
ベンジル−α−D−グルコピラノシルプロミド(S.B
rennan et al.,J.Chem.Soc.
(C)1742−1744頁(1970年))425.
6mg、2,4,6−トリメチルピリジン122μL及
び過塩素酸銀192mgを加え、室温で撹拌した。4.
5時間後に3,4,6−トリ−O−アセチル−2−O−
ベンジル−α−D−グルコピラノシルプロミド425.
6mg、2,4,6−トリメチルピリジン122μL及
び過塩素酸銀192mgを加え、更に15.5時間撹拌
した。反応終了後、反応液をセライトでろ過し、クロロ
ホルムで洗い込み、ろ液と洗浄液を合わせて、100m
lずつの0.01N−塩酸、5%炭酸水素ナトリウム
水、飽和食塩水で順次洗浄した。有機層を無水マグネシ
ウムで乾燥した後、溶媒を減圧下留去し、残渣をシリカ
ゲルカラム(80g,70−230mesh)で精製し
た。すなわち、ヘキサン−酢酸エチル(7:3)で溶出
することにより115.9mg(20.2%)の目的化
合物(2−4a)を得た。
【0110】1H-NMR(270MHz,CDCl3,TMS)δ ppm : 7.50
-7.43(m,4H);7.35-7.17(m,13H);6.80(d,J=8.8Hz,2H);5.
38(t,J=9.7Hz,1H);4.86-4.77(m,3H);4.55(dd,J=12.3 an
d 22.2Hz,2H);4.34-4.27(m,1H);4.26-4.18(m,2H);3.95-
3.75(m,2H);3.78(s,3H),3.63(d,J=12.6Hz,1H);3.52-3.4
0(m,2H);3.46(s,3H);3.15(dd,J=10.5 and 3.2Hz,1H);1.
96(s,3H);1.94(s,6H);0.91(s,9H);0.16(s,3H);0.14(s,3
H) IR(KBr)cm-1:3063,3032,2953,2930,2858,1754,1609,151
1,1494,1463,1449,1367,1300,1249,1232 HRMS(FAB):m/z 951.3931(M+Na)+ (4)
【0111】
【化24】
【0112】化合物(2−4a)115mgを0.5m
lのテトラヒドロフランに溶解し、0.5mlの1M−
テトラブチルアンモニウムフロリド/テトラヒドロフラ
ン溶液を加え、室温で撹拌した。50分後、溶媒を減圧
下留去し、残渣をシリカゲルカラム(20g,70−2
30mesh)で精製した。すなわち、ヘキサン−酢酸
エチル(2:1)で溶出することにより79.1mg
(77.8%)の目的化合物(2−5a)を得た。
【0113】1H-NMR(270MHz,CDCl3,TMS)δ ppm : 7.48
(d,J=8.3Hz,4H);7.40-7.18(m,13H);6.83(d,J=8.7Hz,2
H);5.39(t,J=9.7Hz,1H);4.94(s,1H);4.91(t,J=9.7Hz,1
H);4.69(d,J=3.8Hz,1H);4.62(dd,J=30.4 and 12.0Hz,2
H);4.33-4.27(m,1H);4.25-4.19(m,1H);4.05-3.95(m,2
H);3.79(s,3H);3.78-3.71(m,1H);3.63-3.53(m,3H);3.38
(s,3H);3.31(dd,J=10.2 and 4.2Hz,1H);3.16(dd,J=10.2
and 4.8Hz,1H);2.00(s,6H);1.96(s,3H) IR(KBr)cm-1:3480,3061,3032,2933,1752,1608,1511,149
3,1449,1367,1300,1247,1229 HRMS(FAB):m/z 837.3106(M+Na)+ (5)
【0114】
【化25】
【0115】化合物(2−5a)77mgを1mlのピ
リジンと3mlの28%アンモニア水に溶解し、室温で
18時間撹拌した。反応終了後、溶媒を減圧下留去し、
残渣をピリジンで3回共沸して乾燥させた。残渣を1m
lのピリジンに溶解し、32mgの4−メトキシトリチ
ルクロリドを加え、室温で撹拌した。19時間後に13
mgの4−メトキシトリチルクロリドを加え、更に4時
間撹拌した。反応終了後、100μLの水を加え、50
mlの酢酸エチルを加え、50mlの5%炭酸水素ナト
リウム水で2回洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し
た後、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラム
(20g,70−230mesh)で精製した。すなわ
ち、メタノール−塩化メチレン(0.5:99.5)で
溶出することにより77.3mg(85.1%)の目的
化合物(2−6a)を得た。
【0116】1H-NMR(270MHz,CDCl3,TMS)δ ppm : 7.45
-7.05(m,29H);6.79(d,J=9.0Hz,2H);6.68(d,J=9.0Hz,2
H);4.92(s,1H);4.83-4.73(m,3H);4.27-4.17(m,2H);4.08
-4.04(m,1H);3.91-3.82(m,1H);3.76(s,3H);3.72(d,J=2.
7Hz,1H);3.68(s,3H);3.67-3.57(m,1H);3.46-3.40(m,2
H);3.37(s,3H);3.20(dd,J=9.9 and 3.5Hz,1H);3.12-2.9
9(m,3H);2.50(brs,1H);1.98(brs,1H) IR(KBr)cm-1:3459,3059,3032,2929,2837,1608,1510,149
2,1448,1301,1252 HRMS(FAB):m/z 960.4060(M)+・ (6)
【0117】
【化26】
【0118】化合物(2−6a)75mgと1H−テト
ラゾール27mgをピリジンで共沸して乾燥した後、3
mlのアセトニトリルに溶解し、75mgのN,N−ジ
エチル−1,5−ジヒドロ−2,4,3−ベンゾジオキ
サホスフェピン−3−アミン(渡辺ら、Tetrahe
dron Lett.,31巻,255−256頁(1
990年))を加えて室温で撹拌した。1時間後、反応
液を−40℃に冷却し、1mlのアセトニトリルに溶解
した94mgのメタクロロ過安息香酸を加え、20分間
かけて室温に戻しながら撹拌した。反応終了後、溶媒を
減圧下留去し、残渣を50mlの酢酸エチルに溶解し、
50mlずつの10%メタ重亜硫酸ナトリウム水、0.
01N塩酸、5%炭酸水素ナトリウム水で順次洗浄し、
無水硫酸マグネシウムで乾燥してから溶媒を減圧下留去
した。残渣をシリカゲルカラム(20g,70−230
mesh)で精製した。すなわち、酢酸エチル−ヘキサ
ン(65:35)で溶出することにより、116.3m
g(98.9%)の目的化合物(2−7a)を得た。
【0119】1H-NMR(270MHz,CDCl3,TMS)δ ppm : 7.48
-6.97(m,41H);6.78(d,J=8.9Hz,2H):6.63(d,J=8.9Hz,2
H);5.63-4.46(m,20H);3.77(s,3H);3.57(s,3H);3.43(s,3
H);3.72-3.10(m,6H) IR(KBr)cm-1:3059,3031,2933,2838,1608,1510,1461,144
9,1380,1295,1252 HRMS(FAB):m/z 1529.4371(M+Na)+ (7)
【0120】
【化27】
【0121】化合物(2−7a)97mgを10mlの
クロロホルムに溶解し、4℃で撹拌した。そこへトリフ
ルオロ酢酸200μLを加え、4℃で撹拌した。10分
後、反応液を20mlの5%炭酸水素ナトリウム水で2
回洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を
減圧下留去した。残渣を2枚のTLC plate(2
mm厚)で精製した。すなわち、塩化メチレン−メタノ
ール(12:1)で展開して、主バンド(Rf=0.2
5)を精製した。得られた残渣を1.6mlのエタノー
ルと0.4mlの水の混合液に溶解し、約20mgのパ
ラジウム−黒を加えて、水素雰囲気下(1気圧)、室温
で2日間撹拌した。反応終了後、反応液をセライトでろ
過し、エタノールと希アンモニア水を用いて洗い込み、
ろ液と洗浄液を合わせて溶媒を減圧下留去した。水に溶
解し、凍結乾燥することにより目的化合物(1c)のア
ンモニウム塩を35.7mg(89.5%)得た。
【0122】1H-NMR(270MHz,D2O;DOH を4.7ppmとした)
δ ppm : 5.06(d,J=3.3Hz,1H);5.02(s,1H);4.50-4.42
(m,1H);4.37-4.10(m,3H);3.96-3.35(m,7H);3.31(s,3H)。 IR(KBr)cm-1:3198,1652,1455,1404,1156,1088,1044,94
1。 HRMS(FAB):m/z 565.0136(M-H)- (実施例4)
【0123】
【化28】
【0124】(1)
【0125】
【化29】
【0126】1−デオキシリボース(J.Plavec
et al.,J.Am.Chem.Soc.115
巻,9734−9746頁(1993年))439mg
をピリジンで共沸して乾燥し、30mlのピリジンに溶
解し、4−メトキシトリチルクロリド1.21gを加え
て室温で撹拌した。5時間後、1mlの水を加え、溶媒
を減圧下留去した。残渣を100mlの酢酸エチルに溶
解し、100mlの5%炭酸水素ナトリウム水で2回洗
浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留
去した。残渣をシリカゲルカラム(100g,70−2
30mesh)で精製した。すなわち、シクロヘキサン
−酢酸エチル(1:1)で溶出することにより、69
2.7mg(52%)の目的化合物(2−2b)を得
た。
【0127】1H-NMR(270MHz,CDCl3,TMS)δ ppm : 7.44
(d,J=8.1Hz,4H);7.36-7.18(m,8H);6.84(d,J=9.0Hz,2H);
4.31(brs,1H);4.14(dd,J=9.9 and 5.0Hz,1H);4.10-4.03
(m,1H);3.92(dt,J=6.3 and 4.8Hz,1H);3.82(dd,J=9.9
and 3.4Hz,1H);3.79(s,3H);3.29(d,J=5.3Hz,2H);2.48(b
rs,2H)。 IR(KBr)cm-1:3403,3059,3033,3001,2933,2870,2838,160
8,1584,1510,1491,1463,1448,1414。 HRMS(FAB):m/z 406.1783(M)+・ (2)
【0128】
【化30】
【0129】化合物(2−2b)668.7mg、ピリ
ジン3ml及びt−ブチルジメチルシリルクロリド74
4mgを用いて、実施例3(2)と同様にして7時間反
応した。反応終了後、実施例3(2)と同様に処理を行
い、シリカゲルカラム(100g,70−230mes
h)で精製した。すなわち、ヘキサン−酢酸エチル
(7:2)で溶出することにより477.1mg(5
5.7%)の目的化合物(2−3b)(oil)を得
た。
【0130】1H-NMR(270MHz,CDCl3,TMS)δ ppm : 7.47
-7.44(m,4H);7.37-7.18(m,8H);6.83(d,J=9.0Hz,2H);4.4
5-4.39(m,1H);4.15(dd,J=9.0 and 5.7Hz,1H);4.00-3.93
(m,2H);3.79(s,3H);3.70(dd,J=9.0 and 5.6Hz,1H);3.35
(dd,J=10.2 and 2.8Hz,1H);3.10(dd,J=10.2 and 3.9Hz,
1H);2.72(d,J=5.1Hz,1H);0.92(s,9H);0.13(s,3H);0.12
(s,3H) IR(Liquid film)cm-1:3536,3059,3033,3002,2953,2930,2884,2859,
1609,1585,1510,1491,1471,1464,1448 HRMS(FAB):m/z 520.2643(M+H)+ (3)
【0131】
【化31】
【0132】化合物(2−3b)470mg、3,4,
6−トリ−O−アセチル−α−D−グルコピラノシルブ
ロミド1.244g、モレキュラー・シーブ(4A)
2.5g、クロロホルム10ml、2,4,6−トリメ
チルピリジン358μL、過塩素酸銀561mgを用
い、実施例3(3)と同様にして25時間反応した。反
応終了後、実施例3(3)と同様の処理を行い、残渣を
シリカゲルカラム(100g,70−230mesh)
で精製した。すなわち、ヘキサン−酢酸エチル(3:
1)にて溶出することにより788mg(97.1%)
の目的化合物(2−4b)を得た。
【0133】1H-NMR(270MHz,CDCl3,TMS)δ ppm : 7.47
-7.40(m,4H);7.37-7.20(m,13H);6.84(d,J=8.8Hz,2H);5.
41(t,J=9.7Hz,1H);5.33(d,J=3.4Hz,1H);4.92(t,J=9.7H
z,1H);4.72(d,12.2Hz,1H);4.49(d,J=12.2Hz,1H);4.50-
3.96(m,5H);3.83-3.69(m,3H);3.79(s,3H);3.54(dd,J=9.
9 and 3.6Hz,1H);3.38(dd,J=10.4 and 4.1Hz,1H);3.06
(dd,J=10.4 and 3.0Hz,1H);1.97(s,6H);1.94(s,3H);0.9
0(s,9H);0.13(s,3H);0.97(s,3H) IR(KBr)cm-1:3062,3032,2953,2932,2885,2859,1752,160
9,1511,1495,1463,1449,1337,1299,1247,1229 HRMS(FAB):m/z 921.3868(M+Na)+ (4)
【0134】
【化32】
【0135】化合物(2−4b)206mg、テトラヒ
ドロフラン0.35ml、1M−テトラブチルアンモニ
ウムフロリド/テトラヒドロフラン溶液0.35mlを
用いて、実施例3(4)と同様にして、153mg(8
5.1%)の目的化合物(2−5b)を得た。
【0136】1H-NMR(270MHz,CDCl3,TMS)δ ppm : 7.48
-7.19(m,17H);6.84(d,J=8.5Hz,2H);5.42(t,J=9.7Hz,1
H);4.93(t,J=9.7Hz,1H);4.83(d,J=3.7Hz,1H);4.65(dd,J
=24.8 and 11.9Hz,2H);4.35-4.27(m,1H);4.20-4.02(m,4
H);3.85-3.75(m,2H);3.79(s,3H);3.65-3.56(m,3H);3.33
(dd,J=10.0 and 3.1Hz,1H);3.05(dd,J=10.0 and 4.0H
z,1H);2.01(s,3H);2.00(s,3H);1.96(s,3H) IR(KBr)cm-1:3469,3061,3032,2935,2873,1752,1609,151
0,1449,1368,1300,1247,1230 HRMS(FAB):m/z 748.3111(M)+・ (5)
【0137】
【化33】
【0138】化合物(2−5b)150mgと4−メト
キシトリチルクロリドの代わりに4,4′−ジメトキシ
トリチルクロリド76mgを用いて、実施例3(5)と
同様にして合成し、155.9mg(84.9%)の目
的化合物(2−6b)を得た。
【0139】1H-NMR(270MHz,CDCl3,TMS)δ ppm : 7.42
-7.10(m,28H);6.80-6.67(m,4H);4.84(d,J=3.7Hz,1H);4.
78(dd,J=16.3 and 11.8Hz,2H);4.38-4.30(m,1H);4.14
(dd,J=9.4 and 5.5Hz,1H);4.08-4.05(m,2H);3.93-3.86
(m,1H);3.80-3.66(m,2H);3.73(s,6H);3.70(s,3H);3.62-
3.40(m,3H);3.28-2.94(m,4H);2.52(d,J=2.3Hz,1H);2.23
(d,J=2.8Hz,1H) IR(KBr)cm-1:3452,3059,3033,3001,2931,2837,1608,158
4,1509,1463,1447,1301,1251,1179 HRMS(FAB):m/z 960.4089(M)+・ (6)
【0140】
【化34】
【0141】化合物(2−6b)152mg,1H−テ
トラゾール55.4mg、N,N−ジエチル−1,5−
ジヒドロ−2,4,3−ベンゾオキサホスフェピン−3
−アミン151mg、アセトニトリル6ml、メタクロ
ロ過安息香酸191mgを用いて、実施例3(6)と同
様にして189.9mg(79.8%)の目的化合物
(2−7b)を得た。
【0142】1H-NMR(270MHz,CDCl3,TMS)δ : 7.47-6.9
6(m,38H);6.78(d,J=8.9Hz,4H);6.64(d,J=8.9Hz,2H);5.6
3-4.49(m,21H);4.42-4.36(m,1H);4.28(d,J=3.0Hz,2H);
3.78-3.63(m,2H);3.76(s,6H);3.58(s,3H);3.50-3.36(m,
2H);3.18-3.00(m,3H) IR(KBr)cm-1:3059,3032,2934,1608,1584,1509,1462,144
9,1378,1295,1252 HRMS(FAB):m/z 1529.4344(M+Na)+ (7)
【0143】
【化35】
【0144】化合物(2−7b)115.4mgを実施
例3(7)と同様にして脱保護し、28.8mg(6
7.8%)の目的化合物(1d)のアンモニウム塩を得
た。
【0145】1H-NMR(400MHz,D2O,TMS)δ ppm : 5.06
(d,J=3.4Hz,1H);4.23(quartet,J=8.8Hz,1H);4.09(dd,J=
6.8 and 4.9Hz,1H);3.95-3.40(m,11H) IR(KBr)cm-1:3194,1687,1460,1403,1151,1086,1041,97
7,938 HRMS(FAB):m/z 534.9991(M-H)- (実施例5)
【0146】
【化36】
【0147】(1)
【0148】
【化37】
【0149】2′−O−(t−ブチルジメチルシリル)
−5′−O−(4−メトキシトリチル)−N,N−ジベ
ンゾイルアデノシン(3−1,Chemgenes社)
1.724g、3,4,6−トリ−O−アセチル−2−
O−ベンジル−α−D−グルコピラノシルプロミド2.
75g、モレキュラー・シーブ(4A)5g、クロロホ
ルム40ml、2,4,6−トリメチルピリジン0.7
93mL及び過塩素酸銀1.244gを用いて、実施例
3(3)と同様にして反応及び処理した。精製はシリカ
ゲルカラム(300g,70−230mesh)を用
い、ヘキサン−酢酸エチル(2:1)で溶出することに
より、898.2mg(36.2%)の目的化合物を
(3−2)を得た。
【0150】1H-NMR(270MHz,CDCl3,TMS)δ ppm : 8.48
(s,1H);8.12(s,1H);7.84(d,J=7.4Hz,4H);7.50-7.18(m,2
3H);6.82(d,J=8.9Hz,2H);6.01(d,J=6.4Hz,1H);5.48(t,J
=9.6Hz,1H);5.46(d,J=3.5Hz,1H);5.17(dd,J=6.3 and 4.
2Hz,1H);5.00(t,J=9.6Hz,1H);4.75(d,J=11.9Hz,1H);4.5
6(d,J=11.9Hz,1H);4.45-4.42(m,1H);4.37-4.30(m,1H);
4.18-4.08(m,2H);3.95-3.83(m,2H);3.77(s,3H);3.68-3.
58(m,2H);3.36(dd,J=10.8 and 3.7Hz,1H);2.01(s,3H);
1.99(s,3H);1.98(s,3H);0.72(s,9H);-0.14(s,3H);-0.30
(s,3H) IR(KBr)cm-1:3062,3032,2953,2932,2858,1752,1707,160
0,1576,1510,1496,1450,1367,1239 HRMS(FAB):m/z 1240.4973(M+H)+ (2)
【0151】
【化38】
【0152】化合物(3−2)4.0gをテトラヒドロ
フラン4.4mlに溶解し、1M−テトラブチルアンモ
ニウムフロリド/テトラヒドロフラン溶液4.4mlを
加えて室温で撹拌した。2時間後に溶媒を減圧下留去
し、残渣を400mlの酢酸エチルに溶解し、飽和食塩
水400mlで洗浄した。洗浄液を200mlの酢酸エ
チルで抽出し、前の有機層と合わせて無水硫酸マグネシ
ウムで乾燥した後、溶媒を減圧下留去した。得られた残
渣をシリカゲルカラム(85g,70−230mes
h)を用いて、ヘキサン−酢酸エチル(1:1)で溶出
することにより、1.44g(39.8%)の目的化合
物(3−3)を得た。
【0153】1H-NMR(270MHz,CDCl3,TMS)δ ppm : 8.52
(s,1H);8.20(s,1H);7.86(s,2H);7.83(d,J=1.4Hz,2H);7.
48-7.15(m,23H);6.78(d,J=9.1Hz,2H);5.99(d,J=5.2Hz,1
H);5.47(t,J=9.7Hz,1H);5.02-4.93(m,3H);4.71(d,J=11.
9Hz,1H);4.60(d,J=11.9Hz,1H);4.53(t,J=4.8Hz,1H);4.3
4(quartet,J=4.2Hz,1H);4.20(d,J=7.0Hz,1H);4.13(dd,J
=12.6 and 3.8Hz,1H);3.93-3.88(m,1H);3.80-3.72(m,1
H);3.76(s,3H);3.67(dd,J=9.8 and 3.8Hz,1H);3.48(d
d,J=10.5 and 4.5Hz,1H);3.29(dd,J=10.5 and 4.5Hz,1
H);2.03(s,3H);1.99(s,3H) IR(KBr)cm-1:3459,3061,3032,2936,1751,1713,1600,157
7,1510,1495,1450,1413,1368,1239 MASS(FAB):m/z 1126(M+H)+ (3)
【0154】
【化39】
【0155】化合物(3−3)350mgをピリジン−
メタノール−水(65:30:5)3.1mlに溶解
し、4℃で撹拌しながら3.1mlの2N−水酸化ナト
リウム水を加えた。15分後に塩化アンモニウム497
mgを加え、10分間撹拌した後、溶媒を減圧下留去し
た。残渣を50mlの酢酸エチルに溶解し、50mlの
飽和食塩水で洗浄した後、減圧下溶媒を留去した。残渣
をピリジン−メタノール(9:1)3.1mlに溶解
し、4℃で撹拌しながら3.1mlの2N−水酸化ナト
リウム水を加えた。15分後、塩化アンモニウム497
mgを加え、10分間撹拌した後、溶媒を減圧下留去し
た。残渣を50mlの酢酸エチルに溶解し、50mlの
飽和食塩水で洗浄した後、溶媒を減圧下留去することに
より、220mg(92.2%)の目的化合物(3−
4)を得た。
【0156】1H-NMR(270MHz,CDCl3,TMS)δ ppm : 9.16
(brs,1H);8.75(s,1H);8.20(s,1H);8.10-8.03(m,4H);7.6
5-7.05(m,18H);6.85-6.75(m,2H);6.05(d,J=5.8Hz,1H);
4.95-3.28(m,14H);3.78(s,3H) MASS(FAB):m/z 896(M+H)+ (4)
【0157】
【化40】
【0158】化合物(3−4)210mgと1H−テト
ラゾール86.5mg、N,N−ジエチル−1,5−ジ
ヒドロ−2,4,3−ベンゾジオキサホスフェピン−3
−アミン283mg、アセトニトリル5ml、メタクロ
ロ過安息香酸298mgを用いて、実施例3(6)と同
様に反応を行った。精製はシリカゲルカラム(50g,
70−230mesh)を用い、0.5〜2.5%メタ
ノール/塩化メチレンで溶出することにより行った。こ
れを36.75mlのクロロホルムに溶解し、4℃で撹
拌しながら0.75mlのトリフルオロ酢酸を加えた。
20分後、反応液を40mlの5%炭酸水素ナトリウム
水で2回洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、
溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラム(13
g,70−230mesh)を用い、0〜3%メタノー
ル/塩化メチレンで溶出することにより155mg(4
9.4%)の目的化合物(3−5)を得た。
【0159】1H-NMR(270MHz,CDCl3,TMS)δ ppm :
9.04(brs,1H);8.56(s,1
H);8.03(s,3H);7.65−7.03
(m,36H);6.83(d,J=9.2Hz,2
H);6.30(d,J=6.6Hz,1H);5.9
9(m,1H);5.50−4.65(m,22H);
4.40(m,2H);4.25(m,1H);4.0
3(m,1H);3.77(s,3H);3.68
(m,1H);3.56(dd,J=4.0 and
10.6Hz,1H);3.38(dd,J=4.0a
nd 11.2Hz,1H) (5)
【0160】
【化41】
【0161】化合物(3−5)250mgをクロロホル
ム36.75mLに溶解し、トリフルオロ酢酸0.75
mLを加え、氷冷下攪拌した。20分後、40mLの5
%炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて中和し、有機層を
40mLの5%炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄した後
に、残渣を13g(70−230mesh)のシリカゲ
ルカラムにアプライし、3%メタノール/塩化メチレン
溶液で溶出することにより、155mgの目的化合物
(3−6)を得た。
【0162】IR(KBr)cm−1:3410,17
02,1611,1584,1510,1482,14
55,1376,1291,1225 MASS(FAB):m/z 1352(M+H) (6)
【0163】
【化42】
【0164】化合物(3−6)150mgをエタノール
水(6:1)3.5mlに溶解し、パラジウム−黒15
mgを加え、水素雰囲気下室温で撹拌した。28時間
後、反応液を28時間後、セライトでろ過し、希アンモ
ニア水とエタノールで洗い込み、ろ液と洗浄液を合わせ
て溶媒を減圧下留去した。残渣を20mlの28%アン
モニア水に溶解し、室温で放置した。3日後に溶媒を留
去し、残渣を30mlの水に溶解し、30mlの酢酸エ
チルで3回洗浄し、溶媒を減圧下留去した。残渣を5m
lの水に溶解し、9等分して、分取用高速液体クロマト
グラフィー(PEGASIL ODS,20×250m
m,6%アセトニトリル−0.1M酢酸トリエチルアミ
ン(pH7),7ml/min)を行った。24分に溶
出する画分を集め、減圧下溶媒を留去した後、水から凍
結乾燥することにより、36mg(43.3%)の目的
化合物(1e)のトリエチルアンモニウム塩を得た。
【0165】1H-NMR(400MHz,D2O,TMS)δ ppm : 8.15
(s,1H);8.08(s,1H);6.10(d,J=6.8Hz,1H);5.18-5.08(m,1
H);5.16(d,J=3.4Hz,1H);4.46(dd,J=5.3 and 2.4Hz,1H);
4.37-4.27(m,2H);4.03-3.68(m,6H);3.61(dd,J=9.5 and
3.6Hz,1H);3.00(quartet,J=7.3Hz,24H);1.08(t,J=7.3H
z,36H) IR(KBr)cm-1:3340,3195,2976,2939,2739,2679,2492,165
2,1609,1476,1399,1384,1171,1037 MASS(FAB):m/z 748(M-H)- (実施例6)
【0166】
【化43】
【0167】(1)
【0168】
【化44】
【0169】N,N−ジベンゾイルアデノシン−3′−
O−(3,4,6−トリ−O−アセチル−2−O−ベン
ジル−α−D−グルコピラノシド)(化合物(4−
1);特開平6−213729;穂戸田ら、Tetra
hedron Lett.,36巻,5037−504
0頁(1995年))377mgを5mlのエタノール
に溶解し、約100mgのパラジウム−黒と、約100
μLのギ酸を加え、水素雰囲気下、室温で撹拌した。5
日後、セライトでろ過し、ろ液を減圧下留去し、残渣を
28%アンモニア水10mlに溶解し、室温で撹拌し
た。15時間後、減圧下留去し、残渣をピリジンで共沸
して乾燥し、4mlのピリジンに溶解し、4,4′−ジ
メトキシトリチルクロリド441mgを加え、室温で撹
拌した。4時間後、溶媒を減圧下留去し、残渣を100
mlの酢酸エチルに溶解し、100mlの5%炭酸水素
ナトリウム水で2回洗浄した後、無水硫酸マグネシウム
で乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカ
ラム(60g,70−230mesh)を用い、0.5
〜4%メタノール塩化メチレンで溶出することにより1
24.6mg(23.6%)の目的化合物(4−2)を
得た。
【0170】1H-NMR(270MHz,CDCl3,TMS)δ ppm : 8.01
(s,1H);7.94(s,1H);7.40-7.10(m,27H);6.99(s,1H);6.84
-6.66(m,12H);6.15-6.08(m,1H);5.97(d,J=7.0Hz,1H);5.
04(d,J=3.7Hz,1H);4.84-4.76(m,2H);4.48(brs,1H);4.35
-4.25(m,2H);3.88-3.18(m,8H);3.77(s,6H);3.70(s,12
H);3.05-2.95(m,1H) IR(KBr)cm-1:3413,3059,3034,3000,2930,2854,2837,160
8,1584,1509,1465,1446,1415,1373,1330,1298,1252,117
9 HRMS(FAB):m/z 1336.5483(M+H)+ (2)
【0171】
【化45】
【0172】化合物(4−2) 113.8mg、N,
N−ジエチル−1,5−ジヒドロ−2,4,3−ベンゾ
ジオキサホスフェピン−3−アミン101.8mg,1
H−テトラゾール41.7mg、アセトニトリル4m
l、メタクロロ過安息香酸132mgを用いて実施例3
(6)と同様に反応及び処理した。精製はシリカゲルカ
ラム(10g,70−230mesh)を用い、0.5
〜3%メタノール−塩化メチレンで溶出することによ
り、73.9mg(42%)の目的化合物(4−3)を
得た。
【0173】1H-NMR(270MHz,CDCl3,TMS)δ ppm : 7.99
(s,1H);7.88(s,1H);7.43-7.00(m,39H);6.94(s,1H);6.82
-6.70(m,12H);6.41(d,J=6.1Hz,1H);6.02-5.93(m,1H);5.
65-4.23(m,23H);5.30(s,6H);3.76(s,6H);3.72-3.68(m,6
H);3.58-3.29(m,4H) IR(KBr)cm-1:3418,3058,3033,2998,2953,2934,2907,283
7,1607,1584,1509,1465,1448,1373,1295,1252 HRMS(FAB):m/z 2064.6035(M+H)+ (3)
【0174】
【化46】
【0175】化合物(4−3)107mgを10mlの
クロロホルムに溶解し、4℃で撹拌した。ここにトリフ
ルオロ酢酸200μLを加え、4℃で撹拌した。5分後
に10mlの5%炭酸水素ナトリウム水を加え、50m
lのクロロホルムで希釈した後、50mlの5%炭酸水
素ナトリウム水で2回洗浄した。有機層を無水硫酸ナト
リウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去した。得られた残
渣と1H−テトラゾール14.5mg、N,N−ジエチ
ル−1,5−ジヒドロ−2,4,3−ベンゾジオキサホ
スフェピン−3−アミン37mg、アセトニトリル2m
l、メタクロロ過安息香酸44.7mgを用いて、実施
例3(6)と同様にして反応及び処理した。精製はシリ
カゲルカラム(10g,70−230mesh)を用
い、2〜4%メタノール−塩化メチレンで溶出すること
により39.3mg(41.8%)の目的化合物(4−
4)を得た。
【0176】1H-NMR(270MHz,CDCl3,TMS)δ ppm : 7.98
(s,1H);7.91(s,1H);7.73-7.69(m,1H);7.56-7.51(m,1H);
7.40-7.12(m,30H);7.06-7.02(m,1H);6.96(s,1H);6.80
(s,J=9.0Hz,4H);6.32(d,J=3.8Hz,1H);5.74-5.65(m,2H);
5.57-4.36(m,33H);4.23-4.20(m,1H);3.77(s,6H) IR(KBr)cm-1:3419,2957,2932,1724,1606,1509,1466,137
4,1293,1254,1226,1181,1162,1054,1020 HRMS(FAB):m/z 1824.3683(M+H)+ (4)
【0177】
【化47】
【0178】化合物(4−4)39mgを酢酸−水
(4:1)1mlに溶解し、室温で撹拌した。1.5時
間後、溶媒を減圧下留去し、エタノールで5回共沸し
た。残渣をエタノール5mlと水2mlに溶解し、パラ
ジウム−黒約40mgを加えて、水素雰囲気下室温で撹
拌した。20時間後にセライトでろ過し、希アンモニア
水とエタノールで洗い込んだ。ろ液と洗浄液を合わせて
溶媒を減圧下留去し、残渣を50mlの水に溶解し、5
0mlの酢酸エチルで2回洗浄した。得られた水溶液を
凍結乾燥することにより21.8mg(100%)の目
的化合物(1f)のアンモニウム塩を得た。
【0179】1H-NMR(270MHz,D2O,TMS)δ ppm : 8.33(s,
1H);8.14(s,1H);6.22(d,J=5.9Hz,1H);5.23(d,J=1.5Hz,1
H);5.13-5.04(m,1H);4.48-4.39(m,1H);4.10-3.85(m,9H) IR(KBr)cm-1:3167,1656,1401,1170,1061,931,815,556,5
13 HRMS(FAB):m/z 907.9386(M-H)- (実施例7)
【0180】
【化48】
【0181】(1)
【0182】
【化49】
【0183】化合物(3−2)5.0gをピリジン−メ
タノール(90:10)45mlに溶解し、4℃で撹拌
しながら45mlの2N−水酸化ナトリウム水を加え
た。2時間撹拌後に塩化アンモニウム6.4gを加え、
15分間撹拌した後、溶媒を減圧下留去した。残査を4
00mlの酢酸エチルに溶解し、400mlの飽和食塩
水で洗浄し無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下
溶媒を留去した。得られた残査をシリカゲルカラムを用
い、0〜2%メタノール−塩化メチレンで溶出すること
により3.1g(76.1%)の目的化合物(5−1)
を得た。
【0184】1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ 9.03(s,1H), 8.7
0(s,1H), 8.09(s,1H), 8.03(d,J=7.3Hz,2H), 7.64-7.20
(m,20H), 6.84(d,J=8.9Hz,2H), 6.13(d,J=7.1Hz,1H),
5.60(d,J=3.3Hz,1H), 5.20(m,1H), 4.93(d,J=10.9Hz,1
H), 4.55(d,J=10.9Hz,1H), 4.48(d,J=1.5Hz,1H), 4.30
(m,1H), 3.99(t,J=9.1Hz,1H), 3.79(s,3H), 3.78-3.62
(m,4H), 3.53(m,1H), 3.42(m,1H), 3.34(m,1H), 0.72
(s,9H), -0.16(s,3H), -0.28(s,3H); IR(KBr) 3417, 3061, 3033, 2951, 2930, 2858, 1705,
1611, 1583, 1510, 1489, 1455; HRMS m/z 1010.4360(M+H)+ (2)
【0185】
【化50】
【0186】化合物(5−1)300mgと1H−テト
ラゾール103mg、N,N−ジエチル−1,5−ジヒ
ドロ−2,4,3−ベンゾジオキサホスフェピン−3−
アミン275mg、アセトニトリル6ml、メタクロロ
過安息香酸172mgを用いて、実施例3 (6)と同様
に反応を行った。精製はシリカゲルカラムを用い、0〜
1%メタノール/塩化メチレンにて溶出することにより
328mg(71.3%)の目的化合物(5−2)を得
た。
【0187】1H-NMR(400MHz,DMSO-d6)δ 11.23(s,1H),
8.64(s,1H),8.52(s,1H), 8.05(d,J=7.5Hz,2H), 7.68-7.
25(m,32H), 6.92(d,J=8.8Hz,2H), 6.12(d,J=7.0Hz,1H),
5.68(d,J=3.0Hz,1H), 5.52-4.67(m,17H), 4.53(m,1H),
4.32(m,1H), 4.14(m,2H), 4.03(m,1H), 3.73(s,3H),
3.60(m,1H), 3.38(m,1H), 0.66(s,4H), -0.19(s,3H),-
0.29(s,3H); IR(KBr) 3062, 3031, 2952, 2931, 2894, 2858, 1706,
1609, 1583, 1510, 1454, 1294, 1253; HRMS m/z 1556.4762(M+H)+ (3)
【0188】
【化51】
【0189】化合物(5−2)317mgを45.6m
lのクロロホルムに溶解し、4℃で撹拌しながら0.9
3mlのトリフルオロ酢酸を加えた。15分後、反応液
を50mlの5%炭酸水素ナトリウム水で2回洗浄し、
無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を減圧下留去
した。これを0.3mlのテトラヒドロフランに溶解
し、1M−テトラブチルアンモニウムフロリド/テトラ
ヒドロフラン溶液0.3mlを加え室温で撹拌した。1
時間30分後に溶媒を減圧下留去し、残査を30mlの
酢酸エチルに溶解し、飽和食塩水30mlで2回洗浄し
た。この時不溶物がありこれを30mlの塩化メチレン
に溶解し、30mlの飽和食塩水で洗浄し、前の有機層
と合わせて無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を
減圧下留去した。得られた残査をシリカゲルカラムを用
いて、0〜3%メタノール/塩化メチレンで溶出するこ
とにより184mg(77.63%)の目的化合物(5
−3)を得た。
【0190】1H-NMR(400MHz,DMSO-d6)δ 11.23(s,1H),
8.80(s,1H), 8.69(s,1H), 8.06(d,J=7.4Hz,2H), 7.68-
7.32(m,20H), 6.18(d,J=7.1Hz,1H), 5.92(d,J=5.4Hz,1
H), 5.75(s,1H), 5.58-4.75(m,16H), 4.62(d,J=10.6Hz,
1H), 4.50(m,2H), 4.33(m,1H),4.25(s,1H), 4.20(m,1
H), 3.93(m,1H), 3.69(m,2H); IR(KBr) 3410, 2933, 1702, 1612, 1583, 1510, 1482,
1455, 1290, 1225; HRMS m/z 1170.2733(M+H) (4)
【0191】
【化52】
【0192】化合物(5−3)184mgをエタノール
水(6:1)3.5mlに溶解し、パラジウム−黒12
5mgを加え、水素雰囲気下室温で撹拌した。18時間
後、反応液をセライトで濾過し、希アンモニア水とエタ
ノールで洗い込み、濾液と洗浄液を合わせて溶媒を減圧
下留去した。残査を25mlの28%アンモニア水に溶
解し、室温で放置した。17時間後、溶媒を留去し、残
査を20mlの水に溶解し、20mlの酢酸エチルで洗
浄し、水層を減圧下留去した。残査を高速液体クロマト
グラフィー(PEGASIL ODS 250×6m
m,0〜60%アセトニトリル−0.1M−酢酸トリエ
チルアミン(pH7)/60分,1ml/min)を行
った。2″−ベンジル基のはずれ残りがあったため、1
0%酢酸−水3.5mlに溶解し、パラジウム−黒12
5mgを加え、水素雰囲気下室温で撹拌した。19時間
後、反応液をゼライトで濾過して、減圧下に留去した。
水から凍結乾燥することにより、47mg(41.5
%)の目的化合物(1g)のアンモニウム塩を得た。
【0193】H−NMR(400MHz,DO)δ
8.18(s,1H), 8.08(s,1H), 6.00(d,J=6.4Hz,1H), 5.03
(d,J=3.4Hz,1H), 4.75(m,1H), 4.40-4.20(m,3H), 4.00-
3.40(m,7H); IR(KBr) 3183, 1649, 1607, 1481, 1401, 1336, 1302,
1090, 1055; HRMS m/z 668.0402 (M−H) (実施例8)
【0194】
【化53】
【0195】(1)
【0196】
【化54】
【0197】化合物(5−1)500mgを110.7
5mlのクロロホルムに溶解し、4℃で撹拌しながら
2.25mlのトリフルオロ酢酸を加えた。20分後、
反応液を100mlの5%炭酸水素ナトリウム水で2回
洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を減
圧下留去した。シリカゲルカラムを用いて、1.5〜3
%メタノール/塩化メチレンで溶出することにより29
2mg(80.2%)の目的化合物(5−4)を得た。
【0198】H−NMR(400MHz,DMSO−
)δ 11.22(s,1H), 8.79(s,1H), 8.72(s,1H), 8.05
(d,J=7.4Hz,2H), 7.64(m,1H), 7.54(m,2H), 7.48(d,J=
7.4Hz,2H), 7.35(m,2H), 7.28(m,1H), 6.20(d,J=7.0Hz,
1H), 5.35(m,2H), 5.00(m,2H), 4.80(d,J=11.3Hz,1H),
4.63(d,J=11.3Hz,1H), 4.52(m,1H), 4.40(m,1H), 4.20
(s,1H), 3.70(m,4H), 3.47(m,1H), 3.40(m,1H), 3.14
(m,1H), 0.64(s,9H), -0.19(s,3H), -0.32(s,3H); IR(KBr) 3405, 2929, 2858, 1704, 1612, 1584, 1513,
1457; HRMS m/z 738.3176 (M+H)+ (2)
【0199】
【化55】
【0200】化合物(5−4)292mgと1H−テト
ラゾール137mg、N,N−ジエチル−1,5−ジヒ
ドロ−2,4,3−ベンゾジオキサホスフェピン−3−
アミン529mg、アセトニトリル8ml、メタクロロ
過安息香酸228mgを用いて、実施例3 (6)と同様
に反応を行った。精製はシリカゲルカラムを用い0〜5
%メタノール/塩化メチレンにて溶出することにより3
40mg(58.7%)の目的化合物(5−5)を得
た。
【0201】1H-NMR(400MHz,DMSO-d6)δ 11.25(s,1H),
8.73(s,1H), 8.67(s,1H), 8.05(d,J=8.4Hz,2H), 7.68-
7.28(m,24H), 6.24(d,J=6.1Hz,1H), 5.70(d,J=3.2Hz,1
H), 5.56-4.53(m,24H), 4.35(m,1H), 4.22(m,1H), 4.04
(m,1H), 2.92(m,1H), 0.68(s,9H), -0.09(s,3H), -0.18
(s,3H); IR(KBr) 3412, 3065, 3030, 2953, 2930, 2895, 2857,
1702, 1609, 1582, 1509, 1455; HRMS m/z 1466.3615(M+H)+ (3)
【0202】
【化56】
【0203】化合物(5−5)340mgを0.5ml
のテトラヒドロフランに溶解し、1M−テトラブチルア
ンモニウムフロリド/テトラヒドロフラン溶液0.5m
lを加え室温で撹拌した。
【0204】45分後に溶媒を減圧下留去し、残査を5
0mlの塩化メチレンに溶解し、飽和食塩水50mlで
2回洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥して得られた
残査をシリカゲルカラムを用いて0〜3%メタノール/
塩化メチレンで溶出することにより254mg(81.
6%)の目的化合物(5−6)を得た。
【0205】1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ 8.91(s,1H), 8.6
7(s,1H), 8.14(s,1H), 8.00(d,J=7.5Hz,2H), 7.62(m,1
H), 7.53(m,2H), 7.40-7.18(m,21H), 6.01(d,J=4.5Hz,1
H), 5.58-4.85(m,20H), 4.70(m,3H), 4.43(m,4H), 4.28
(m,2H), 3.70(m,1H); IR(KBr) 3410, 2966, 2934, 2896, 1699, 1611, 1582,
1510, 1455, 1379, 1292; HRMS m/z 1352.2831(M+H)+ (4)
【0206】
【化57】
【0207】化合物(5−6)224mgをエタノール
水(6:1)10.5mlに溶解し、パラジウム−黒1
25mgを加え、水素雰囲気下室温で撹拌した。28時
間30分後、反応液をセライトで濾過し、希アンモニア
水とエタノールで洗い込み濾液と洗浄液を合わせて溶媒
を減圧下留去した。残査を25mlの28%アンモニア
水に溶解し、室温で放置した。16時間30分後、反応
液を減圧下留去した。2mlの水に溶解し、パラジウム
−黒62.5mgを加え、水素雰囲気下、室温で撹拌し
た。19時間後、反応液をセライトで濾過して、減圧下
に留去した。残査を9mlの水に溶解し、25等分し
て、分取用高速液体クロマトグラフィー(PEGASI
L ODS,20×250mm,10%アセトニトリル
−0.1M酢酸トリエチルアミン(pH7),9ml/
min)を行った。9.9分に溶出する画分を集め、減
圧下溶媒を留去した後、水から凍結乾燥することによ
り、30mg(22.2%)の目的化合物(1h)のト
リエチルアンモニウム塩を得た。
【0208】1H-NMR(400MHz,D2O)δ 8.33(s,1H), 8.10
(s,1H), 6.07(d,J=6.8Hz,1H), 5.08(d,J=3.9Hz), 4.72
(m,1H), 4.44(m,1H), 4.32(m,1H), 4.03-3.88(m,7H),
4.62(m,1H); IR(KBr) 3340, 3215, 2976, 2939, 2739, 2678, 2492,
1655, 1476, 1434, 1399; HRMS m/z 750.0247 (M+H)+ (実施例9)
【0209】
【化58】
【0210】(1)
【0211】
【化59】
【0212】2′−O−(t−ブチルジメチルシリル)
−5′−O−(4,4′−ジメトキシトリチル)−N,
N−ジベンゾイルアデノシン(6−1,Chemgen
es社)20g、3,4,6−トリ−O−アセチル−2
−O−ベンジル−α−D−グルコピラノシルブロミド3
2g、モレキュラーシーブ(4A)60g、クロロホル
ム240ml、2,4,6−トリメチルピリジン9.3
2ml、及び過塩素酸銀16gを用いて、実施例3
(3)と同様にして反応及び処理した。精製はシリカゲ
ルカラム(850g,70〜230mesh)を用い、
ヘキサン:酢酸エチル(2:1)で溶出することによ
り、12.26g(41.65%)の目的化合物(6−
2)を得た。
【0213】1H-NMR(270MHz,CDCl3)δ 8.50(s,1H), 8.1
3(s,1H), 7.84(d,J=7.1Hz,4H), 7.50-7.10(m,20H), 6.8
0(d,J=9.0Hz,4H), 6.01(d,J=6.2Hz,1H), 5.43(m,2H),
5.15(m,1H), 5.00(m,1H), 4.74(d,J=11.7Hz,1H), 4.56
(d,J=11.7Hz,1H), 4.40(m,1H),4.32(m,1H), 3.96-3.60
(m,5H), 3.76(s,6H), 3.35(m,1H), 2.01(s,3H), 1.99
(s,3H), 1.98(s,3H), 0.73(s,9H), -0.12(s,3H), -0.29
(s,3H); (2)
【0214】
【化60】
【0215】化合物(6−2)12.26gをピリジン
−メタノール(90:10)110mlを用いて、実施
例7 (1)と同様に反応及び処理した。精製はシリカゲ
ルカラムを用い、0〜2%メタノール/塩化メチレンで
溶出することにより8.38g(83.5%)の目的化
合物(6−3)を得た。
【0216】1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ 9.07(s,1H), 8.7
1(s,1H), 8.12(s,1H), 8.03(m,2H),7.70-7.10(m,17H),
6.83(d,J=8.9Hz,4H), 6.13(d,J=7.0Hz,1H), 5.59(d,J=
3.5Hz,1H), 5.17(m,1H), 4.92(d,J=10.9Hz,1H), 4.54
(d,J=10.9Hz,1H), 4.46(m,1H),4.30(s,1H), 3.96(m,1
H), 3.79(s,6H), 3.75-3.60(m,4H), 3.52(m,1H), 3.42
(m,1H), 3.33(m,1H), 0.73(s,9H), -0.15(s,3H), -0.27
(s,3H); IR(KBr) 3412, 3062, 3033, 3003, 2951, 2930, 2858,
1704, 1610, 1583, 1509, 1455; HRMS m/z 1040.4479(M+H)+ (3)
【0217】
【化61】
【0218】化合物(6−3)2g、ピリジン10ml
及びt−ブチルジメチルシリルクロリド327mgを用
いて、実施例3 (2)と同様にして17時間反応した。
反応終了後、実施例3(2)と同様に処理を行い、シリ
カゲルカラム(40g,70〜230mesh)で精製
した。0〜1.5%メタノール/塩化メチレンで溶出す
ることにより1.8g(81%)の目的化合物(6−
4)を得た。
【0219】1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ 8.99(s,1H), 8.6
9(s,1H), 8.04(s,1H), 8.02(m,2H),7.61(m,1H), 7.55-
7.20(m,16H), 6.81(m,4H), 6.12(d,J=7.3Hz,1H), 5.60
(d,J=3.5Hz,1H), 5.20(m,1H), 4.92(d,J=10.9Hz,1H),
4.58(d,J=10.9Hz,1H), 4.43(m,1H), 4.30(m,1H), 4.02
(m,1H), 3.83(m,1H), 3.78(s,6H), 3.77-3.60(m,3H),
3.51(m,1H), 3.42(m,1H), 3.35(m,1H), 2.88(s,1H), 2.
57(s,1H), 0.88(s,9H), 0.72(s,9H), 0.06(s,3H), 0.04
(s,3H), -0.18(s,3H), -0.31(s,3H); IR(KBr) 3417, 3063, 3033, 2953, 2930, 2857, 1706,
1610, 1583, 1509, 1461; HRMS m/z 1154.5344(M+H)+ (4)
【0220】
【化62】
【0221】化合物(6−4)500mg、101.2
mlのクロロホルム、2.06mlのトリフルオロ酢酸
を用い、実施例3 (6)と同様に反応及び処理を行っ
た。精製は、シリカゲルカラム(10g,70〜230
mesh)を用い、0〜2%メタノール/塩化メチレン
で溶出することにより300mg(81.3%)の目的
化合物(6−5)を得た。
【0222】1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ 9.03(s,1H), 8.8
2(s,1H), 8.03(d,J=7.0Hz,2H), 7.70(s,1H), 7.63(m,1
H), 7.56(m,2H), 7.40(m,5H), 6.06(d,J=12.1Hz,1H),
5.84(d,J=8.2Hz,1H), 5.69(d,J=3.5Hz,1H), 5.30(m,1
H), 4.95(d,J=11.2Hz,1H), 4.63(d,J=11.2Hz,1H), 4.52
(d,J=4.1Hz,1H), 4.34(s,1H), 4.02(m,2H), 3.89(m,2
H),3.71(t,J=13.0Hz,1H), 3.60(m,2H), 3.48(m,1H), 2.
91(s,1H), 2.58(s,1H), 0.93(s,9H), 0.73(s,9H), 0.12
(s,3H), 0.11(s,3H), -0.30(s,3H), -0.39(s,3H); (5)
【0223】
【化63】
【0224】化合物(6−5)290mg、1H−テト
ラゾール121mg、N,N−ジエチル−1,5−ジヒ
ドロ−2,4,3−ベンゾジオキサホスフェピン−3−
アミン351mg、アセトニトリル6ml、メタクロロ
過安息香酸203mgを用いて、実施例3 (6)と同様
に反応を行った。精製はシリカゲルカラム(10g,7
0〜230mesh)を用い、0〜1%メタノール/塩
化メチレンにて溶出することにより321mg(65.
5%)の目的化合物(6−6)を得た。
【0225】1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ 8.99(s,1H), 8.6
9(s,1H), 8.02(d,J=7.44Hz,2H), 7.96(s,1H), 7.62(m,1
H), 7.54(m,2H), 7.49(m,2H), 7.38-7.20(m,14H), 7.13
(m,1H), 5.98(d,J=5.2Hz,1H), 5.60(d,J=3.6Hz,1H), 5.
52-5.39(m,2H), 5.30-4.90(m,12H), 4.79(dd,J=11.6 an
d 21.6Hz,2H), 4.66(m,2H), 4.50(m,2H), 4.24(m,1H),
4.03(d,J=10.3Hz,1H), 3.88(m,2H), 3.67(m,1H), 0.93
(s,9H), 0.79(s,7H), 0.11(s,6H), -0.04(s,3H), -0.11
(s,3H); (6)
【0226】
【化64】
【0227】化合物(6−6)275mgをエタノール
5mlに溶解し、パラジウム−黒250mgを加え、水
素雰囲気下室温で撹拌した。18時間後、反応液をセラ
イトで濾過し、希アンモニア水とエタノールで洗い込
み、濾液と洗浄液を合わせて溶媒を減圧下留去した。残
査178mg(86%)を6mlの28%アンモニア水
−ピリジン(90:10)に溶解し、室温で放置した。
54時間後、減圧下留去した。残査をテトラヒドロフラ
ン5mlと1M−テトラブチルアンモニウムフロリド/
テトラヒドロフラン溶液5mlに溶解し、室温にて撹拌
をした。1時間後、反応液を減圧下留去した。残査を5
0mlの水に溶解し、エチルエーテル50mlで2回洗
浄した。残査をイオン交換カラム(50g,DEAE−
Sephadex A−25)を用い、0.05M〜2
M−酢酸トリエチルアミンで溶出することにより80m
gの混合物を得た。さらにC−18のカラム(90g)
を用いて精製した。0〜50%アセトニトリル/0.1
M−酢酸トリエチルアミンで溶出することにより23m
g(18.9%)の目的化合物(1i)のトリエチルア
ミン塩を得た。
【0228】1H-NMR(400MHz,D2O)δ 8.32(s,1H), 8.10
(s,1H), 6.06(d,J=5.9Hz,1H), 5.07(d,J=3.6Hz,1H), 4.
70(m,1H), 4.42(s,1H), 4.35(m,1H), 3.77-3.53(m,4H),
3.02(m,18H), 2.88(m,3H), 1.10(m,27H); IR(KBr) 3416, 2976, 2938, 2804, 2739, 2678, 2492,
1645, 1476, 1399; HRMS m/z 668.0444 (M-H)- (実施例10)
【0229】
【化65】
【0230】(1)
【0231】
【化66】
【0232】化合物(5−1)1.52gを20mlの
N,N−ジメチルホルムアミドに溶解し、216.9m
gの2−メトキシプロペン2.58mgのP−トルエン
スルホン酸を加え、室温にて撹拌を行った。19時間
後、反応液を減圧下留去した。200mlのクロロホル
ムに溶解し、200mlの5%炭酸水素ナトリウム水で
洗浄し無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下溶媒
を留去して1.7g(107%)の目的化合物(7−
1)を得た。
【0233】1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ 8.97(s,1H), 8.6
6(s,1H), 8.02(d,J=7.4Hz,2H), 7.97(s,1H), 7.62(m,1
H), 7.55-7.25(m,19H), 6.85(d,J=8.7Hz,1H), 5.63(d,J
=3.7Hz,1H), 5.22(m,1H), 4.96(d,J=11.0Hz,1H), 4.62
(d,J=11.0Hz,1H), 4.49(m,1H),4.32(m,1H), 4.06(m,1
H), 3.79(s,3H), 3.78-3.52(m,6H), 3.37(m,1H), 1.53
(s,3H), 1.47(s,3H), 0.71(s,9H), -0.20(s,3H), -0.33
(s,3H); IR(KBr) 3420, 3061, 3032, 2994, 2931, 2858, 1708,
1656, 1610, 1583, 1510, 1455; (2)
【0234】
【化67】
【0235】化合物(7−1)200mgを0.2ml
のテトラヒドロフランに溶解し、1M−テトラブチルア
ンモニウムフロリド/テトラヒドロフラン溶液0.2m
lを加え室温で撹拌した。1時間30分後に溶媒を減圧
下留去し、残査を100mlの酢酸エチルに溶解し、1
00mlの飽和食塩水で2回洗浄し、無水硫酸マグネシ
ウムで乾燥した後、溶媒を減圧下留去した。得られた残
査をシリカゲルカラム(5g,70〜230mesh)
を用い、0〜1%メタノール/塩化メチレンで溶出する
ことにより154mg(87%)の目的化合物(7−
2)を得た。
【0236】1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ 8.96(s,1H), 8.7
5(s,1H), 8.15(s,1H), 8.02(d,J=7.3Hz,2H), 7.61(m,1
H), 7.54(m,2H), 7.43-7.20(m,17H), 6.80(d,J=8.9Hz,2
H), 6.01(d,J=5.7Hz,1H), 4.93(m,1H), 4.88(d,J=11.8H
z,1H), 4.79(d,J=11.8Hz,1H),4.46(m,2H), 4.32(m,1H),
4.10(m,2H), 3.78(s,3H), 3.60(m,3H), 3.48(m,3H),3.
30(m,1H), 1.49(s,3H), 1.44(s,3H); IR(KBr) 3415, 3061, 3032, 2934, 1706, 1611, 1583,
1510, 1489, 1455; HRMS m/z 936.3821 (M+H)+ (3)
【0237】
【化68】
【0238】化合物(7−2)150mgと1H−テト
ラゾール56mg、N,N−ジエチル−1,5−ジヒド
ロ−2,4,3−ベンゾジオキサホスフェピン−3−ア
ミン99.5mg、アセトニトリル6ml、メタクロロ
過安息香酸193mgを用いて、実施例3 (6)と同様
に反応を行った。精製はシリカゲルクロマト(5g,7
0〜230mesh)を用い、0〜1%メタノール/塩
化メチレンにて溶出することにより188mg(90.
3%)の目的化合物(7−3)を得た。
【0239】1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ 8.97(s,1H), 8.5
7(s,1H), 8.03(m,3H), 7.62(m,1H),7.55(m,2H), 7.50-
7.03(m,25H), 6.81(d,J=8.8Hz,2H), 6.32(d,J=6.2Hz,1
H), 6.01(m,1H), 5.41(d,J=3.6Hz,1H), 5.30-5.00(m,4
H), 4.92-4.68(m,6H), 4.35(m,1H), 3.78(m,4H), 3.60
(m,3H), 3.31(m,1H), 3.02(m,2H), 1.50(s,3H), 1.40
(s,3H); IR(KBr) 3414, 3061, 3032, 2936, 1704, 1609, 1583,
1510, 1489, 1454; HRMS m/z 1322.3894 (M+Na)+ (4)
【0240】
【化69】
【0241】化合物(7−3)180mgを20mlの
80%酢酸/水に溶解し、室温にて放置した。16時間
30分後、反応液を減圧下留去した。残査に20mlの
エタノールを加え、溶解した後、減圧下留去した。残査
をシリカゲルカラム(5g,70〜230mesh)を
用い、0〜5%メタノール/塩化メチレンで溶出するこ
とにより116mg(85.2%)の目的化合物(7−
4)を得た。
【0242】1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ 8.99(s,1H), 8.5
7(s,1H), 8.07(d,J=7.4Hz,2H), 7.95(s,1H), 7.66(m,1
H), 7.58(m,2H), 7.40-7.10(m,12H), 6.93(m,1H), 6.12
(d,J=7.5Hz,1H), 5.70(m,2H), 5.53(d,J=3.5Hz,1H), 5.
42(m,1H), 5.25-4.45(m,12H),3.98-3.65(m,7H); IR(KBr) 3395, 2928, 1701, 1612, 1585, 1512, 1483,
1456, 1281, 1262; HRMS m/z 988.2578 (M+H)+ (5)
【0243】
【化70】
【0244】化合物(7−4)110mgを2.5ml
のエタノール−水−1M酢酸トリエチルアミン(pH
7)=80:10:10で溶解し、パラジウム−黒10
0mgを加え、水素雰囲気下室温で撹拌した。18時間
後、反応液をセライトで濾過し、希アンモニア水とエタ
ノールで洗い込み、濾液と洗浄液を合わせて溶媒を減圧
下留去した。残査を5mlの28%アンモニア水に溶解
し、室温で放置した。66時間後、反応液を減圧下留去
した。残査を10mlの水に溶解し、10mlの酢酸エ
チルで2回洗浄し、溶媒を減圧下留去した。残査を5m
lの水に溶解して、C−18カラム(90g)を用い
て、0〜10%アセトニトリル/0.1M−酢酸トリエ
チルアミン(pH7)で溶出することにより2回目で4
1mg(62.5%)の目的化合物(1j)を得た。
【0245】1H-NMR(400MHz,DMSO-d6)δ 8.38(s,1H),
8.12(s,1H), 7.34(s,2H), 6.03(d,J=5.9Hz), 5.10(m,1
H), 4.96(s,1H), 4.71(m,1H), 4.50(m,1H), 4.14(s,1
H), 3.65(m,4H); IR(KBr) 3336, 3206, 2976, 2939, 2739, 2679, 2492,
1648, 1603, 1577, 1476; HRMS m/z 588.0729 (M-H)- (製剤例1)(ハ−ドカプセル剤) 標準二分式ハ−ドゼラチンカプセルの各々に、100 mgの
粉末状の実施例1の化合物、150 mgのラクト−ス、50 m
g のセルロ−ス及び6 mgのステアリン酸マグネシウムを
充填することにより、単位カプセルを製造し、洗浄後、
乾燥する。
【0246】(製剤例2)(ソフトカプセル剤) 消化性油状物、例えば、大豆油、綿実油又はオリ−ブ油
中に入れた、実施例1の化合物の混合物を調製し、正置
換ポンプでゼラチン中に注入して、100 mgの活性成分を
含有するソフトカプセルを得、洗浄後、乾燥する。
【0247】(製剤例3)(錠剤) 常法に従って、100 mgの実施例1の化合物、0.2 mgのコ
ロイド性二酸化珪素、5 mgのステアリン酸マグネシウ
ム、275 mgの微結晶性セルロ−ス、11 mg のデンプン及
び98.8 mg のラクト−スを用いて製造する。
【0248】尚、所望により、剤皮を塗布した。
【0249】(製剤例4)(注射剤) 1.5 重量% の実施例1の化合物を、10容量% のプロピレ
ングリコ−ル中で撹拌し、次いで、注射用水で一定容量
にした後、滅菌して製造する。
【0250】(製剤例5)(懸濁剤) 5 ml中に、100 mgの微粉化した実施例1の化合物、100
mgのナトリウムカルボキシメチルセルロ−ス、5 mgの安
息香酸ナトリウム、1.0 g のソルビト−ル溶液(日本薬
局方) 及び0.025 mlのバニリンを含有するように製造す
る。
【0251】
【発明の効果】本発明の化合物は、イノシトール1,
4,5−トリスホスフェート(InsP3)受容体に作用
し、優れた細胞内カルシウムイオン濃度を上昇させる活
性を有するので、脳への作用により老人性痴呆症、アル
ツハイマ−病又はハンチントン舞踏病などの脳疾患の治
療に有用である。また、昇圧剤、免疫担当細胞を活性化
する免疫増強剤、褥瘡剤、上皮膚潰瘍治療剤又はインシ
ュリン分泌促進によるI型糖尿病治療剤として有用であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 31/70 ADA A61K 31/70 ADA ADP ADP AED AED C07H 19/167 C07H 19/167 (72)発明者 高橋 正明 東京都品川区広町1丁目2番58号 三共株 式会社内 (72)発明者 丹沢 和比古 東京都品川区広町1丁目2番58号 三共株 式会社内 (72)発明者 高橋 秀次 東京都品川区広町1丁目2番58号 三共株 式会社内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 【化1】 [式中、R1 、R2 、R3 、R4 、R5 及びR6 はそれ
    ぞれ独立に水素原子又はりん酸残基(−P(=O)(O
    H)2 )を示し、R7 は水素原子、炭素数1乃至4個の
    アルコキシ基又は次式で示される基 【化2】 (式中、Xはハロゲン原子を示す)を示す。但し、R7
    がアデニル基の場合は、R1 、R2 、R3 、R4 、R5
    及びR6 がすべて水素原子である化合物、R1 、R4
    びR5 がりん酸残基であり、かつ、R2 、R3 及びR6
    が水素原子である化合物、並びに、R4 及びR5 がりん
    酸残基であり、かつ、R1 、R2 、R3 及びR6 が水素
    原子である化合物は除く。]で表わされる化合物又はそ
    の薬理上許容される塩。
  2. 【請求項2】R1 がりん酸残基であり、R2 が水素原子
    であり、R3 が水素原子であり、R4 がりん酸残基であ
    り、R5 がりん酸残基であり、R6 が水素原子である請
    求項1に記載の化合物又はその薬理上許容される塩。
  3. 【請求項3】R1 がりん酸残基であり、R2 が水素原子
    であり、R3 が水素原子であり、R4 がりん酸残基であ
    り、R5 がりん酸残基であり、R6 がりん酸残基である
    請求項1に記載の化合物又はその薬理上許容される塩。
  4. 【請求項4】R1 がりん酸残基であり、R2 がりん酸残
    基であり、R3 がりん酸残基であり、R4 がりん酸残基
    であり、R5 がりん酸残基であり、R6 がりん酸残基で
    ある請求項1に記載の化合物又はその薬理上許容される
    塩。
  5. 【請求項5】R1 が水素原子であり、R2 が水素原子で
    あり、R3 が水素原子であり、R4 がりん酸残基であ
    り、R5 がりん酸残基であり、R6 がりん酸残基である
    請求項1に記載の化合物又はその薬理上許容される塩。
  6. 【請求項6】R1 が水素原子であり、R2 がりん酸残基
    であり、R3 が水素原子であり、R4 がりん酸残基であ
    り、R5 がりん酸残基であり、R6 がりん酸残基である
    請求項1に記載の化合物又はその薬理上許容される塩。
  7. 【請求項7】R1 が水素原子であり、R2 がりん酸残基
    であり、R3 が水素原子であり、R4 がりん酸残基であ
    り、R5 がりん酸残基であり、R6 が水素原子である請
    求項1に記載の化合物又はその薬理上許容される塩。
  8. 【請求項8】R1 がりん酸残基であり、R2 が水素原子
    であり、R3 が水素原子であり、R4 がりん酸残基であ
    り、R5 が水素原子であり、R6 が水素原子である請求
    項1に記載の化合物又はその薬理上許容される塩。
  9. 【請求項9】R1 がりん酸残基であり、R2 が水素原子
    であり、R3 が水素原子であり、R4 が水素原子であ
    り、R5 がりん酸残基であり、R6 が水素原子である請
    求項1に記載の化合物又はその薬理上許容される塩。
  10. 【請求項10】R7 がアデニル基である請求項1乃至9
    に記載の化合物又はその薬理上許容される塩。
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WO2005026184A2 (en) * 2003-06-30 2005-03-24 Roche Diagnostics Gmbh Synthesis and compositions of 2'-terminator nucleotides
US7745125B2 (en) 2004-06-28 2010-06-29 Roche Molecular Systems, Inc. 2′-terminator related pyrophosphorolysis activated polymerization

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