JPH09315990A - 糖尿病予防剤 - Google Patents

糖尿病予防剤

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JPH09315990A
JPH09315990A JP8136378A JP13637896A JPH09315990A JP H09315990 A JPH09315990 A JP H09315990A JP 8136378 A JP8136378 A JP 8136378A JP 13637896 A JP13637896 A JP 13637896A JP H09315990 A JPH09315990 A JP H09315990A
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JP
Japan
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extract
diabetes mellitus
seeds
preventing agent
broom cypress
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Pending
Application number
JP8136378A
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English (en)
Inventor
Joji Yamahara
條二 山原
Hisashi Matsuda
久司 松田
Yuji Kawahara
有二 河原
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Morishita Jintan Co Ltd
Original Assignee
Morishita Jintan Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明により、トンブリから成る糖尿病予防
剤を提供し、更には、安全性が高く、かつ血糖上昇抑制
作用の優れた糖尿病予防剤を提供する。 【解決手段】 本発明は、トンブリから成る糖尿病予防
剤、好ましくは、トンブリの乾燥品を50〜80%の含水ア
ルコール類で抽出した濃縮エキスから成る糖尿病予防剤
に関し、更に上記糖尿病予防剤を含有する食品に関す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トンブリから成る
糖尿病予防剤に関し、更に詳述すると、安全性が高く、
かつ血糖上昇抑制作用の優れた糖尿病予防剤に関する。
【0002】
【従来の技術】食品として用いられる材料の中で、高血
糖を改善または予防するとされるものには、食物繊維や
茶のポリフェノール類、ギムネマ葉がよく知られてい
る。しかしながら、食品として用いられるものには具体
的な評価により、有用性を認められたものは少ない。ま
た、医薬品としては、グルコバイ(アカルボース)など
数多くの製品が公知であるが、より安全性が高く有効な
ものが常に要求されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、医薬品に頼
ることなく、毎日摂取する食品により糖尿病を予防する
ために配合する有効で安全な食材を見い出すことを目的
とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者等は上記目的を
達成すべく鋭意検討を行った結果、トンブリ(アカザ科
のホウキギの果実)の乾燥果実または含水アルコールエ
キスが、糖負荷による血糖上昇抑制作用を有することを
見い出し、本発明を完成させるに至った。
【0005】即ち、本発明は、トンブリから成る糖尿病
予防剤、好ましくは、トンブリの乾燥品を50〜80%の含
水アルコール類で抽出した濃縮エキスから成る糖尿病予
防剤に関し、更に上記糖尿病予防剤を含有する食品に関
する。
【0006】以下、本発明について詳述すると、トンブ
リは、ヨーロッパ原産の1年草のアカザ科のホウキギ(K
ochia scoparia)の果実であり、秋田県の特産品とし
て、「陸のキャビア」という触込みで食品として市販さ
れている。これを乾燥したものは、中国で地膚子(ジフ
シ)(Kochiae fructus)という生薬として用いられてい
る。その用途は、解毒、利尿薬として、淋病、小便不
利、水腫、脚気、疥癬等の掻痒に応用されているが、従
来、血糖上昇抑制作用、即ち糖尿病の予防・治療効果に
ついては知られていなかった。
【0007】糖尿病は、相対的なインシュリン不足によ
ってもたらされる全身疾患である。食後の急激、かつ持
続的な高血糖によるインシュリンを分泌する膵β細胞に
対する過度の負担が指摘されている。本発明品は、過食
時の急激な高血糖の回避と膵β細胞の負担緩和に有効で
あり、糖尿病の予防に有効である。
【0008】本発明に用いられるトンブリの乾燥品の乾
燥条件は、通常の生薬を作製する際の乾燥条件と同様で
あり、特に限定されるものではない。
【0009】本発明に用いられるトンブリ乾燥品の濃縮
エキスは、乾燥品を含水アルコール類を用いて抽出し、
抽出液の溶媒を留去し得られる。この含水アルコール類
は、50〜80%(v/v)の含水アルコール類であることが好
ましく、50%未満では抽出操作での濾過が困難であり、
得られるエキスの効果も減弱し、80%を越えるとエキス
収率の低下と共に、効果も減弱する。またこのアルコー
ル類としては、残留した場合に毒性のないエタノールが
好ましいが、その他の低級アルコール、例えばメタノー
ルやブタノール等を用いてもよい。
【0010】更に好ましくは、本発明の糖尿病予防剤に
食品原料や食品添加物、例えば食物繊維、調味料等を加
えて食品として提供されてもよい。
【0011】本発明の糖尿病予防剤または食品は、食事
の前または同時に、1回にトンブリ乾燥品として摂取量
0.2g〜2gの範囲で摂取することが好ましい。0.2gより
少ないと効果が期待されにくく、2gを越えると作用が
強くなり過ぎる。
【0012】
【実施例】本発明を実施例により更に詳細に説明する。
但し、本発明はこれら実施例に限定されるものではな
い。
【0013】(実施例)エキスの作製 乾燥したトンブリの粗粉末100gに、抽出溶媒として95
%、80%、50%、30%(v/v)エタノールまたは精製水を5
00ミリリットル加え、70〜80℃で時々撹拌しながら2時
間加温し、吸引濾過した。上記残渣に同様の操作を2回
繰り返し抽出液を得た。但し、水抽出エキスは遠心分離
し、その上澄みを用いた。抽出液に消泡剤を1滴加えて
ロータリーエバポレーターで濃縮乾固した。デシケータ
ー中で1日放置した後、実験に用いた。用量は原料換算
で1000mg/kg、2000mg/kgとした。それぞれのエキスの収
率は以下の表1に示した。動物実験 血糖への影響は以下のような方法で検討した。即ち、20
〜24時間絶食させたウィスター系雄性ラット(体重130〜
170g)に被験物質を経口投与し、その30分後にショ糖ま
たはブドウ糖を経口投与して過血糖症状を誘発させた。
投与したショ糖は1g/kg、ブドウ糖は0.5g/kgであっ
た。糖を負荷した後、30分目に無麻酔拘束下(採血時の
み)にて頸静脈より約0.4ミリリットル採血を行い、血清
を分離した。血糖値は酵素法(市販キット:グルコース
CII-テスト、和光純薬製)を用いて測定した。被験物質
はアラビアゴムで懸濁し、5ミリリットル/kgの用量で
投与した。ショ糖は20%(w/v)水溶液を5ミリリットル/
kgの用量で投与した。得られた数値は平均値と標準誤差
で表し、有意差検定にはDunnettの方法を用いた。安全性 ddY系のマウス(約25g、1群10匹)に乾燥トンブリの粉
末を餌に5%の割合で混ぜたものを与え、3週間観察し
た。
【0014】(試験結果)
【表1】 表1:ショ糖負荷ラットにおけるトンブリの血糖上昇抑制作用 処置群 用量 試料数 血糖値(mg/dl) 上昇値 (mg/kg,p.o.) N 0.5hr 正常群 − 6 93.6± 5.1** 0.0 対照群 − 6 164.6± 3.2 71.0 トンブリ粉末 1000 5 125.4±11.5** 31.8 2000 5 110.1± 3.1** 16.5 トンブリ 95%エタノールエキス 1000 5 131.4±10.0** 37.8 (収率12.6%) 2000 6 127.2± 5.1** 33.6 80%エタノールエキス 1000 6 120.4± 6.9** 26.8 (収率18.3%) 2000 6 116.0± 5.1** 22.4 70%エタノールエキス 1000 6 113.6± 7.9** 20.0 (収率20.0%) 2000 6 108.4± 4.1** 14.8 50%エタノールエキス 1000 6 125.4± 5.6** 31.8 (収率16.2%) 2000 6 121.0± 4.0** 27.4 30%エタノールエキス 1000 6 163.2± 9.4 69.6 (収率11.6%) 2000 6 140.3± 9.8* 46.7 水エキス 1000 6 135.0± 6.8* 41.4 (収率23.2%) 2000 6 138.1± 6.2* 44.5 キ゛ムネマエキス 50 6 163.4± 5.5 69.8 (粗ギムネマ酸 100 5 158.1± 4.2 65.1 として) 200 6 155.7± 4.4 62.1 グルコバイ 2.5 5 148.9± 5.9 55.3 (Acarbose 5 6 138.9± 6.9** 45.3 として) 10 6 130.9± 5.4** 37.3 25 5 116.2± 3.0** 22.6 * P<0.05 **P<0.01 トンブリエキスの投与量は原料の乾燥物に換算した。
【0015】
【表2】 表2:糖負荷ラットにおけるトンブリの血糖上昇抑制作用 処置群 用量 血糖値(mg/dl) ショ糖負荷 ブドウ糖負荷 (mg/kg,p.o.) N 0.5hr N 0.5hr 正常群 − 6 93.6± 5.1** 6 110.2± 7.3** 対照群 − 6 164.6± 3.2 7 156.4± 5.0 70%アルコールエキス 1000 6 113.6± 7.9** 6 128.0± 7.9* (収率20.0%) 2000 6 108.4± 4.1** 6 114.1± 4.0** グルコバイ 25 5 116.2± 3.0** 5 150.5± 7.8 * P<0.05 **P<0.01 トンブリエキスの投与量は原料の乾燥物に換算した。
【0016】表1に示したように、エタノールのみまた
は水のみで抽出したエキスに比べて、50〜80%アルコー
ル抽出エキスに最も強い血糖上昇抑制作用が認められ、
原料粉末とほぼ同等の効果を示した。即ち、有効成分を
最も効率よく抽出されたエキスを得た。
【0017】尚、比較食品としてギムネマエキスを用い
たが、血糖値をわずかしか抑制しなかったため、医薬品
として、食事療法に併用して用いられているグルコバイ
(Acarbose、バイエル製)を用いた。これは、消化管内
での砂糖の分解を阻害することにより、糖分の吸収を抑
制する薬物として世界中で用いられている。
【0018】本発明品の作用様式は表2に示したよう
に、グルコバイとは異なり、ブドウ糖の吸収を抑制する
ことにより、血糖の上昇を抑制するものである。
【0019】さらに、安全性試験の結果、死亡例はな
く、対照群と比較しても体重の伸びにも差を認めなかっ
た。
【0020】
【発明の効果】本発明のトンブリから成る糖尿病予防
剤、好ましくは、トンブリの乾燥品を50〜80%の含水ア
ルコール類で抽出した濃縮エキスから成る糖尿病予防剤
は、安全性が高く、かつ優れた血糖上昇抑制作用を提供
するものである。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トンブリから成る糖尿病予防剤。
  2. 【請求項2】 トンブリの乾燥品を50〜80%の含水アル
    コール類で抽出した濃縮エキスから成る糖尿病予防剤。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載のいずれか記載の
    糖尿病予防剤を含有する食品。
JP8136378A 1996-05-30 1996-05-30 糖尿病予防剤 Pending JPH09315990A (ja)

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JP8136378A JPH09315990A (ja) 1996-05-30 1996-05-30 糖尿病予防剤

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JP8136378A JPH09315990A (ja) 1996-05-30 1996-05-30 糖尿病予防剤

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JP8136378A Pending JPH09315990A (ja) 1996-05-30 1996-05-30 糖尿病予防剤

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