JPH09315741A - エレベーターの敷居掃除装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 敷居の案内溝に溜まったゴミや小石等を完全
に除けるようにした。 【解決手段】 エレベーターに開閉自在に設けられたド
ア２と、このドア２の開閉を案内するための敷居５と、
この敷居５に形成されドア２に設けられたドアシュー４
が摺動自在に嵌入する案内溝５ａと、この案内溝５ａに
設けられた無端状のベルト９と、このベルト９に形成さ
れた被係合部９ａと、この被係合部９ａと係合可能であ
って前記ドア２に取り付けられた係合部材１０とを備
え、ドア２の開閉に伴って係合部材１０に係合する被係
合部９ａを介してベルト９を移動させるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、エレベーターの敷
居の案内溝に溜まったゴミを掃くための敷居掃除装置に
関する。

【０００２】

【従来の技術】エレベーターのかごの出入口や乗場の出
入口にはドアが開閉自在に配設されており、このドアの
下端に取り付けられたドアシューが、敷居に形成された
案内溝に摺動自在に嵌入されている。ドア開閉の際に
は、ドアシューは案内溝に沿って摺動する。

【０００３】このように、敷居には案内溝が形成されて
いるために、この案内溝にはゴミや小石等が入って溜ま
ったりする。特に、工事に使用中のエレベーターにあっ
ては、この敷居の案内溝には必ずといっていい程ゴミや
小石等が入ることになる。そうすると、ドアシューは案
内溝の中をゴミや小石等を跳ね退けながら摺動せざるを
得なくなり、場合によってはドアシューと案内溝との間
にゴミや小石等が挟まってしまい、ドアが開閉しずらく
なるということもあった。

【０００４】そこで、ドアの下端に清掃用ブラシを取り
付け、この清掃用ブラシによって溝の中に溜まっている
ゴミや小石等を掃くようにしている。このような清掃用
ブラシとしては、例えば図４に示すようなものがある。
同図において、符号１０１はドア１０２の下端に取り付
けられた清掃用ブラシであり、このブラシ１０１は支持
体部１０５を有している。支持体部１０５には複数の毛
束１０３が鉛直方向に植毛されており、この毛束１０３
の中に１本の金属製ピン１０４が鉛直方向に植設されて
いる。

【０００５】ドア１０２が閉止作動する際に、この作動
と同時に清掃用ブラシ１０１が敷居の案内溝１０６の中
を摺動し、溜まったゴミや小石を掃いて排出孔１０７か
ら排出している。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の清掃用ブラシ１０１にあっては、ピン１０４
が鉛直方向を向いているために、小石１０８に当たって
も逆に押し曲げられてしまうことがあり、そうなるとこ
の小石１０８が清掃用ブラシ１０１と案内溝１０６との
間に挟み込まれてしまうことがあった。その結果、やは
りドア１０２が閉まらなくなるという問題点があった。

【０００７】本発明は、敷居の案内溝に溜まったゴミや
小石等を完全に除けるようにしたエレベーターの敷居掃
除装置を提供することを目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本発明にあってはエレベーターに開閉自在に
設けられたドアと、このドアの開閉を案内するための敷
居と、この敷居に形成されドアに設けられたドアシュー
が摺動自在に嵌入する案内溝と、この案内溝に設けられ
た無端状のベルトと、このベルトに形成された被係合部
と、この被係合部と係合可能であって前記ドアに取り付
けられた係合部材とを備え、ドアの開閉に伴って係合部
材に係合する被係合部を介してベルトを移動させるよう
にした構成とする。

【０００９】

【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に基づいて説
明する。図１ないし図３は本発明に係るエレベーターの
敷居掃除装置の一実施例を示す図である。

【００１０】図３において、符号１，２はエレベーター
の乗場に開閉自在に配設された両開き式のドアであり、
このドア１，２の開閉はこれに設けられたドアシュー
３，４を介して敷居５に案内される。

【００１１】図１および図２に示すように、敷居５には
ドアシュー４が摺動自在に嵌入する案内溝５ａが形成さ
れ、この案内溝５ａから下方側は下部５ｂとなってお
り、この下部５ｂの略中央には開口部６が形成されてい
る。

【００１２】一方のドア２側の敷居５において、開口部
６とこの敷居５の端部には一対のローラ７，８が設けら
れており、このローラ７，８間には小石やゴミ等を運ぶ
ために無端状のベルト９が掛けられている。このベルト
９は敷居５の下部５ｂを囲むような形で配置されてお
り、このためベルト９の上半分はドアシュー４の下に位
置している。ベルト９にはドア２の閉止方向Ａの逆方向
に向けて突起する被係合部９ａが形成されている。

【００１３】ドア２の閉止方向先端には、舌片状の係合
部材１０がピン１１を介して回動自在に取り付けられて
おり、この後方には係合部材１０の回転を制止するスト
ッパー部１２が形成されている。係合部材１０は係合部
９ａと係合可能であり、係合すると反時計方向に回動し
てストッパー部１２と当接する。なお、他方のドア１側
の敷居の構造も同様の構成となっている。

【００１４】一方、敷居５の開口部６の下方にはベルト
９，１３によって運ばれた小石やゴミ等を入れるゴミ入
れ１４が設けられている。

【００１５】ドア２が開くときには（ドア１も同様であ
り説明は省略する）、係合部材１０は被係合部９ａに当
たるが、時計方向に回動可能であるので、この被係合部
９ａと係合するようなことはない。したがって、ベルト
９は動かないことになる。

【００１６】ドア２が開いているときに、人の乗り降り
によって案内溝５ａに小石やゴミ等が入ることがある。
そうすると、この小石等はベルト９の上に落ちることに
なる。

【００１７】次に、ドア２が閉じると、係合部材１０が
係合部９ａと係合し、この係合はストッパー部１２によ
って保持される。ドア２の閉止作動に伴ってベルト９の
上半分は係合部材１０、被係合部９ａを介し前記閉止方
向へ移動する。そうすると、ベルト９上の小石等はゴミ
入れ１４に収集されることになる。

【００１８】ところで、ベルト９に落ちた小石等は、ド
アシュー４の前方に位置して、このドアシュー４と同じ
速度でゴミ入れ１４に向けて移動するので、ドアシュー
４と案内溝５ａとの間に挟まってしまうようなことはな
い。

【００１９】なお、前記実施例にあってはこの発明を両
開き式のドアに適用したが、片開き式のドアに適用して
も良いことは勿論である。

【００２０】

【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ドアの開閉に伴って係合部材に係合する被係合部を介し
てベルトを移動させるようにしたので、このベルト上に
落ちた小石やゴミ等は完全に除くことができ、ドアをス
ムーズに開閉させることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係るエレベーターの敷居掃除装置の一
実施例を示す断面図。

【図２】図１中Ｂ矢視断面図

【図３】ドアの正面図。

【図４】従来の敷居掃除装置の断面図。

【符号の説明】

１，２…ドア、３，４…ドアシュー、５…敷居、５ａ…
案内溝、９，１３…ベルト、９ａ…被係合部、１０…係
合部材。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 長沢 寿之 千葉県山武郡芝山町小池字水口2700−１ 日本オーチス・エレベータ株式会社 芝山 工場内

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 エレベーターに開閉自在に設けられたド
   アと、このドアの開閉を案内するための敷居と、この敷
   居に形成されドアに設けられたドアシューが摺動自在に
   嵌入する案内溝と、この案内溝に設けられた無端状のベ
   ルトと、このベルトに形成された被係合部と、この被係
   合部と係合可能であって前記ドアに取り付けられた係合
   部材とを備え、ドアの開閉に伴って係合部材に係合する
   被係合部を介してベルトを移動させるようにしたことを
   特徴とするエレベーターの敷居掃除装置。