JPH09315115A - タイヤ滑り止め具 - Google Patents
タイヤ滑り止め具Info
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- JPH09315115A JPH09315115A JP8156013A JP15601396A JPH09315115A JP H09315115 A JPH09315115 A JP H09315115A JP 8156013 A JP8156013 A JP 8156013A JP 15601396 A JP15601396 A JP 15601396A JP H09315115 A JPH09315115 A JP H09315115A
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- Japan
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- resin
- tire
- parts
- urethane resin
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Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08G—MACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
- C08G18/00—Polymeric products of isocyanates or isothiocyanates
- C08G18/06—Polymeric products of isocyanates or isothiocyanates with compounds having active hydrogen
- C08G18/70—Polymeric products of isocyanates or isothiocyanates with compounds having active hydrogen characterised by the isocyanates or isothiocyanates used
- C08G18/72—Polyisocyanates or polyisothiocyanates
- C08G18/77—Polyisocyanates or polyisothiocyanates having heteroatoms in addition to the isocyanate or isothiocyanate nitrogen and oxygen or sulfur
- C08G18/78—Nitrogen
- C08G18/79—Nitrogen characterised by the polyisocyanates used, these having groups formed by oligomerisation of isocyanates or isothiocyanates
Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】新規な材料を用いたタイヤ滑り止め具に関する
ものであり、更に詳しくは、3次元構造となしたウレタ
ン樹脂による樹脂チェ−ンである。 【解決手段】タイヤ外周部に巻装される滑り止め具であ
って、溶融成形時に熱可塑性であり、加熱成形後にはマ
トリックス内にヘキサメチレンジイソシアネ−トを基体
とする三次元架橋構造が導入された分子構造をもつウレ
タン樹脂よりなり、JISA硬度が50〜95であるタ
イヤ滑り止め具で、前記ウレタン樹脂が、熱可塑性ポリ
ウレタン樹脂100重量部に対し、イソシアネ−ト成分
がヘキサメチレンジイソシアネ−トあり、ウレトジオン
基とイソシアヌレ−ト基とを含有するポリイソシアネ−
ト化合物とヒドロキシル化合物のモル比がNCO/OH
=0.90〜1.10の範囲からなる改質剤組成物を
0.05〜30重量部を混合し熱間成形するものであ
る。
ものであり、更に詳しくは、3次元構造となしたウレタ
ン樹脂による樹脂チェ−ンである。 【解決手段】タイヤ外周部に巻装される滑り止め具であ
って、溶融成形時に熱可塑性であり、加熱成形後にはマ
トリックス内にヘキサメチレンジイソシアネ−トを基体
とする三次元架橋構造が導入された分子構造をもつウレ
タン樹脂よりなり、JISA硬度が50〜95であるタ
イヤ滑り止め具で、前記ウレタン樹脂が、熱可塑性ポリ
ウレタン樹脂100重量部に対し、イソシアネ−ト成分
がヘキサメチレンジイソシアネ−トあり、ウレトジオン
基とイソシアヌレ−ト基とを含有するポリイソシアネ−
ト化合物とヒドロキシル化合物のモル比がNCO/OH
=0.90〜1.10の範囲からなる改質剤組成物を
0.05〜30重量部を混合し熱間成形するものであ
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は新規な材料を用いた
タイヤ滑り止め具(以下、樹脂チェ−ンという)に関す
るものであり、更に詳しくは、3次元構造となしたウレ
タン樹脂による樹脂チェ−ンである。
タイヤ滑り止め具(以下、樹脂チェ−ンという)に関す
るものであり、更に詳しくは、3次元構造となしたウレ
タン樹脂による樹脂チェ−ンである。
【0002】
【従来の技術】近年、タイヤの外周部に巻装される滑り
止め具として、金属製のチェ−ンに代って非金属チェ−
ンが広く使用されるようになってきた。この非金属チェ
−ンは金属製のチェ−ンに比べて低騒音かつ軽量であっ
て、更には耐摩耗性にもすぐれているという特徴があ
る。かかる非金属チェ−ンの材料としては、従来より熱
可塑性ポリウレタン樹脂にて代表される合成樹脂、架橋
(加硫)ゴム材料、更には補強芯材をこのゴム材料で被
覆したものがある。しかるに、これらの非金属チェ−ン
にもまだ解決すべき課題も存在している。
止め具として、金属製のチェ−ンに代って非金属チェ−
ンが広く使用されるようになってきた。この非金属チェ
−ンは金属製のチェ−ンに比べて低騒音かつ軽量であっ
て、更には耐摩耗性にもすぐれているという特徴があ
る。かかる非金属チェ−ンの材料としては、従来より熱
可塑性ポリウレタン樹脂にて代表される合成樹脂、架橋
(加硫)ゴム材料、更には補強芯材をこのゴム材料で被
覆したものがある。しかるに、これらの非金属チェ−ン
にもまだ解決すべき課題も存在している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】即ち、近年では除雪の
状態がよくなってきたため、チェ−ンを装着した際にド
ライ路面とウエット路面とで交互に走行する状態が多く
なってきた。このことはタイヤ外周部に装着されたチェ
−ンがより高温、高摩擦下にさらされることになる。そ
の結果、熱可塑性樹脂製の樹脂チェ−ンにあっては従来
の金属製チェ−ンと比べてすぐれてはいるが、耐摩耗性
が低下してしまうという欠点があった。
状態がよくなってきたため、チェ−ンを装着した際にド
ライ路面とウエット路面とで交互に走行する状態が多く
なってきた。このことはタイヤ外周部に装着されたチェ
−ンがより高温、高摩擦下にさらされることになる。そ
の結果、熱可塑性樹脂製の樹脂チェ−ンにあっては従来
の金属製チェ−ンと比べてすぐれてはいるが、耐摩耗性
が低下してしまうという欠点があった。
【0004】又、架橋ゴム材料製のゴムチェ−ンにあっ
ては、ゴム材料単体で構成され、又は補強芯材をゴム材
料にて被覆して構成されるが、いずれもゴム材料が三次
元に架橋されることにより熱可塑性樹脂製の樹脂チェ−
ンよりすぐれた耐摩耗性能を有するが、その一方でモ−
ルド内にて樹脂チェ−ンとして付型した後に加熱による
架橋工程を必要とするため製作に長時間かかってしまう
という製造上の欠点があった。
ては、ゴム材料単体で構成され、又は補強芯材をゴム材
料にて被覆して構成されるが、いずれもゴム材料が三次
元に架橋されることにより熱可塑性樹脂製の樹脂チェ−
ンよりすぐれた耐摩耗性能を有するが、その一方でモ−
ルド内にて樹脂チェ−ンとして付型した後に加熱による
架橋工程を必要とするため製作に長時間かかってしまう
という製造上の欠点があった。
【0005】本発明は上記したような欠点を改良するた
めに新たな材料による樹脂チェ−ンを提供することを目
的とするものであり、製造時間の短縮と共に、耐摩耗特
性を大幅に改良した樹脂チェ−ンに係るものである。
めに新たな材料による樹脂チェ−ンを提供することを目
的とするものであり、製造時間の短縮と共に、耐摩耗特
性を大幅に改良した樹脂チェ−ンに係るものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明はタイヤ外周部に
巻装される樹脂チェ−ンであって、溶融成形時に熱可塑
性であり、加熱成形後にはマトリックス内にヘキサメチ
レンジイソシアネ−トを基体とした三次元架橋構造が導
入された分子構造をもつウレタン樹脂よりなり、JIS
A硬度が50〜95であることを特徴とする樹脂チェ−
ンに係るものである。
巻装される樹脂チェ−ンであって、溶融成形時に熱可塑
性であり、加熱成形後にはマトリックス内にヘキサメチ
レンジイソシアネ−トを基体とした三次元架橋構造が導
入された分子構造をもつウレタン樹脂よりなり、JIS
A硬度が50〜95であることを特徴とする樹脂チェ−
ンに係るものである。
【0007】そしてここで用いられるウレタン樹脂とし
ては、熱可塑性ポリウレタン樹脂100重量部に対し、
イソシアネ−ト成分がヘキサメチレンジイソシアネ−ト
あり、ウレトジオン基とイソシアヌレ−ト基とを含有す
るポリイソシアネ−ト化合物とヒドロキシル化合物のモ
ル比がNCO/OH=0.90〜1.10の範囲からな
る改質剤組成物を0.05〜30重量部を混合し熱間成
形するものである。
ては、熱可塑性ポリウレタン樹脂100重量部に対し、
イソシアネ−ト成分がヘキサメチレンジイソシアネ−ト
あり、ウレトジオン基とイソシアヌレ−ト基とを含有す
るポリイソシアネ−ト化合物とヒドロキシル化合物のモ
ル比がNCO/OH=0.90〜1.10の範囲からな
る改質剤組成物を0.05〜30重量部を混合し熱間成
形するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明を特徴的に言えば樹脂チェ
−ンとしてモ−ルド内にて付型した後における成形加工
時の温度を利用してマトリックス内に三次元の架橋構造
を導入することが可能なウレタン樹脂材料を用いるもの
であって、樹脂チェ−ンとしての耐摩耗特性は三次元構
造より大幅に向上することとなる。
−ンとしてモ−ルド内にて付型した後における成形加工
時の温度を利用してマトリックス内に三次元の架橋構造
を導入することが可能なウレタン樹脂材料を用いるもの
であって、樹脂チェ−ンとしての耐摩耗特性は三次元構
造より大幅に向上することとなる。
【0009】しかるに、ウレタンマトリックス中に三次
元架橋構造を有していないと、ドライ、ウエット路面
(氷雪上以外の路面)においてタイヤ外周部に装着して
走行した場合、樹脂チェ−ンが伸びやすくなってしま
い、長時間にわたって使用した場合には寸法変化が大き
くなり、かつ耐摩耗性が低下することとなる。
元架橋構造を有していないと、ドライ、ウエット路面
(氷雪上以外の路面)においてタイヤ外周部に装着して
走行した場合、樹脂チェ−ンが伸びやすくなってしま
い、長時間にわたって使用した場合には寸法変化が大き
くなり、かつ耐摩耗性が低下することとなる。
【0010】そして樹脂チェ−ンを構成するウレタン樹
脂の必要特性としてJISA硬度が50〜95、好まし
くは60〜75であり、これ以上軟らかいと三次元架橋
構造を有し高温での伸びが少ないにもかかわらず高速走
行時に伸びを生じてタイヤ外周部よりはずれてしまった
り、タイヤハウス内に接触してしまうという欠点が生ず
る。一方、この限定以上の硬度であると、走行時のタイ
ヤの大きな変形時には樹脂チェ−ンにも大きい変形が加
わり、樹脂チェ−ンの金具周りに応力集中が生じ、結果
的に樹脂チェ−ン寿命が短くなるという欠点がある。
脂の必要特性としてJISA硬度が50〜95、好まし
くは60〜75であり、これ以上軟らかいと三次元架橋
構造を有し高温での伸びが少ないにもかかわらず高速走
行時に伸びを生じてタイヤ外周部よりはずれてしまった
り、タイヤハウス内に接触してしまうという欠点が生ず
る。一方、この限定以上の硬度であると、走行時のタイ
ヤの大きな変形時には樹脂チェ−ンにも大きい変形が加
わり、樹脂チェ−ンの金具周りに応力集中が生じ、結果
的に樹脂チェ−ン寿命が短くなるという欠点がある。
【0011】本発明はかかる欠点を解決するためになさ
れたものであり、樹脂チェ−ンの基体である熱可塑性ポ
リウレタン樹脂に対し特定の改質剤組成物を加えて熱間
成形することによって欠点を取り除こうとするものであ
る。
れたものであり、樹脂チェ−ンの基体である熱可塑性ポ
リウレタン樹脂に対し特定の改質剤組成物を加えて熱間
成形することによって欠点を取り除こうとするものであ
る。
【0012】本発明の樹脂チェ−ンの基体として用いら
れる熱可塑性ポリウレタン樹脂は、通常使用されている
有機ジイソシアネ−ト、ポリオ−ル、鎖長延長剤を反応
して合成されるものである。
れる熱可塑性ポリウレタン樹脂は、通常使用されている
有機ジイソシアネ−ト、ポリオ−ル、鎖長延長剤を反応
して合成されるものである。
【0013】そして、有機ジイソシアネ−トとしては例
えば、ジフェニルメタンジイソシアネ−ト、2、4−ト
リレンジイソシアネ−ト、2、6−トリレンジイソシア
ネ−ト、P−フェニレンジイソシアネ−ト等の芳香族イ
ソシアネ−トや、ヘキサメチルレンジイソシアネ−ト、
水添キシレンジイソシアネ−ト等の脂環式又は脂肪族イ
ソシアネ−ト等が挙げられる。
えば、ジフェニルメタンジイソシアネ−ト、2、4−ト
リレンジイソシアネ−ト、2、6−トリレンジイソシア
ネ−ト、P−フェニレンジイソシアネ−ト等の芳香族イ
ソシアネ−トや、ヘキサメチルレンジイソシアネ−ト、
水添キシレンジイソシアネ−ト等の脂環式又は脂肪族イ
ソシアネ−ト等が挙げられる。
【0014】又、ポリオ−ルとしては、エステル系、エ
−テル系、ラクトン系、カ−ボネ−ト系のポリオ−ル等
が挙げられる。エステル系のポリオ−ルとしては、例え
ばエチレングリコ−ル、プロピレングリコ−ル、1、4
−ブタンジオ−ル、1、3−ブタンジオ−ル、1、5−
ペンタンジオ−ル等の多価アルコ−ルと、例えばアジピ
ン酸、セバシン酸、テレフタル酸、マレイン酸等の脂肪
酸、若しくは芳香族カルボン酸から得られるポリエステ
ルジオ−ルが挙げられる。エ−テル系のポリオ−ルとし
ては、例えばエチレングリコ−ル、ポリプロピレンエ−
テルグリコ−ル等のポリアルキレンエ−テルジオ−ルが
挙げられる。
−テル系、ラクトン系、カ−ボネ−ト系のポリオ−ル等
が挙げられる。エステル系のポリオ−ルとしては、例え
ばエチレングリコ−ル、プロピレングリコ−ル、1、4
−ブタンジオ−ル、1、3−ブタンジオ−ル、1、5−
ペンタンジオ−ル等の多価アルコ−ルと、例えばアジピ
ン酸、セバシン酸、テレフタル酸、マレイン酸等の脂肪
酸、若しくは芳香族カルボン酸から得られるポリエステ
ルジオ−ルが挙げられる。エ−テル系のポリオ−ルとし
ては、例えばエチレングリコ−ル、ポリプロピレンエ−
テルグリコ−ル等のポリアルキレンエ−テルジオ−ルが
挙げられる。
【0015】本発明に使用する熱可塑性ポリウレタン樹
脂を構成する鎖長延長剤とは、例えばエチレングリコ−
ル、ポロピレングリコ−ル、1、4−ブタンジオ−ル
1、3−ブタンジオ−ル等が挙げられる。
脂を構成する鎖長延長剤とは、例えばエチレングリコ−
ル、ポロピレングリコ−ル、1、4−ブタンジオ−ル
1、3−ブタンジオ−ル等が挙げられる。
【0016】熱可塑性ポリウレタン樹脂の製造方法は、
押出機を使用する連続合成方法、又は混練槽を有するニ
−ダ−のようなバッチ合成方法等、通常使用される製造
用機械を使用して行われる。
押出機を使用する連続合成方法、又は混練槽を有するニ
−ダ−のようなバッチ合成方法等、通常使用される製造
用機械を使用して行われる。
【0017】次に改質剤組成物について述べると、ポリ
イソシアネ−ト化合物はヘキサメチレンジイソシアネ−
ト又は一部ウレタン化したヘキサメチレンジイソシアネ
−トから誘導されるものであり、ウレトジオン基と、イ
ソシアヌレ−ト基を含有するものである。特にこれを使
用する理由は解離温度が成形温度に近いためである。ウ
レトジオン基とイソシアヌレ−ト基を同時に含有する化
合物を得るために効果的な触媒としては、例えばトリエ
チルホスフィン、ジブチルエチルホスフィン、トリ−n
−プロピルホスフィン、トリイソプロピルホスフィン等
の燐系化合物が好ましく、反応温度は通常50〜90℃
の範囲である。
イソシアネ−ト化合物はヘキサメチレンジイソシアネ−
ト又は一部ウレタン化したヘキサメチレンジイソシアネ
−トから誘導されるものであり、ウレトジオン基と、イ
ソシアヌレ−ト基を含有するものである。特にこれを使
用する理由は解離温度が成形温度に近いためである。ウ
レトジオン基とイソシアヌレ−ト基を同時に含有する化
合物を得るために効果的な触媒としては、例えばトリエ
チルホスフィン、ジブチルエチルホスフィン、トリ−n
−プロピルホスフィン、トリイソプロピルホスフィン等
の燐系化合物が好ましく、反応温度は通常50〜90℃
の範囲である。
【0018】ウレトジオン基を有する二量体とイソシア
ヌレ−ト基を有する三量体の含有率は、示差屈曲率計検
出によるゲルパ−ミエ−ションクロマトグラフィ−(以
下、GPCと略す。)の各ピ−クの面積百分率によって
求められるが、両者の好ましい含有量は二量体が10%
以上、三量体が60%以下が好ましく、更に好ましくは
二量体が15〜40%、三量体が15〜40%である。
かかる限定の理由は反応初期の低温時に開裂してイソシ
アネ−トを出し、徐々に高温になるにつれて三量体から
のイソシアネ−トの放出が始まるのでこれをコントロ−
ルするためであり、言い換えれば、イソシアネ−ト発生
の安定かを狙ったものである。
ヌレ−ト基を有する三量体の含有率は、示差屈曲率計検
出によるゲルパ−ミエ−ションクロマトグラフィ−(以
下、GPCと略す。)の各ピ−クの面積百分率によって
求められるが、両者の好ましい含有量は二量体が10%
以上、三量体が60%以下が好ましく、更に好ましくは
二量体が15〜40%、三量体が15〜40%である。
かかる限定の理由は反応初期の低温時に開裂してイソシ
アネ−トを出し、徐々に高温になるにつれて三量体から
のイソシアネ−トの放出が始まるのでこれをコントロ−
ルするためであり、言い換えれば、イソシアネ−ト発生
の安定かを狙ったものである。
【0019】一部ウレタン化に用いられる活性水素含有
化合物としては、例えば1、4−ブタンジオ−ル、1、
3−ブタンジオ−ル、1、6−ヘキサンジオ−ル、エチ
レングリコ−ル、トリメチロ−ルプロパン等が挙げられ
る。
化合物としては、例えば1、4−ブタンジオ−ル、1、
3−ブタンジオ−ル、1、6−ヘキサンジオ−ル、エチ
レングリコ−ル、トリメチロ−ルプロパン等が挙げられ
る。
【0020】ウレトジオン基とイソシアヌレ−ト基を含
有するヘキサメチレンジイソシアネ−ト系のポリイソシ
アネ−ト化合物を用いて改質剤を合成するにあたり、該
ポリイソシアネ−ト化合物のNCO基と反応させるヒド
ロキシル化合物とは熱可塑性ポリウレタン樹脂を構成す
る鎖長延長剤、長嶺ポリオ−ルを使用することができ
る。例えば、1、4−ブタンジオ−ル、1、3−ブタン
ジオ−ル、1、6−ヘキサンジオ−ル、エチレングリコ
−ル、プロピレングリコ−ル、トリメチルプロパン等が
挙げられる。
有するヘキサメチレンジイソシアネ−ト系のポリイソシ
アネ−ト化合物を用いて改質剤を合成するにあたり、該
ポリイソシアネ−ト化合物のNCO基と反応させるヒド
ロキシル化合物とは熱可塑性ポリウレタン樹脂を構成す
る鎖長延長剤、長嶺ポリオ−ルを使用することができ
る。例えば、1、4−ブタンジオ−ル、1、3−ブタン
ジオ−ル、1、6−ヘキサンジオ−ル、エチレングリコ
−ル、プロピレングリコ−ル、トリメチルプロパン等が
挙げられる。
【0021】ポリイソシアネ−ト化合物とヒドロキシル
化合物とのモル比は、NCO/OH=0.90〜1.1
0の範囲から選ばれるものであり、より好ましくは、
0.95〜1.05である。この範囲を外れると固形状
の反応物は得難くなる。合成時の反応温度はウレトジオ
ン基の解離温度よりも低い温度条件で、150℃以下、
より好ましくは140℃以下である。合成装置としては
通常の熱可塑性ポリウレタン樹脂を合成するに用いる機
械を使用することができる。具体的には、単軸又は二軸
押出機、ニ−ダ−のような混練槽を有する混合装置等が
挙げられる。
化合物とのモル比は、NCO/OH=0.90〜1.1
0の範囲から選ばれるものであり、より好ましくは、
0.95〜1.05である。この範囲を外れると固形状
の反応物は得難くなる。合成時の反応温度はウレトジオ
ン基の解離温度よりも低い温度条件で、150℃以下、
より好ましくは140℃以下である。合成装置としては
通常の熱可塑性ポリウレタン樹脂を合成するに用いる機
械を使用することができる。具体的には、単軸又は二軸
押出機、ニ−ダ−のような混練槽を有する混合装置等が
挙げられる。
【0022】さて、本発明の樹脂チェ−ンは熱可塑性ポ
リウレタン樹脂100重量部に対し前記改質剤塑性物
0.05〜30重量部を溶融含有させて熱間成形するこ
とにより得られるが、その製造方法としては、通常の熱
可塑性樹脂を成形加工する射出成形機、押出成形機等を
使用することができる。成形温度、射出条件及び押出条
件はかかる改質剤を添加することによっても何ら変化す
ることなく成形品を得ることができるという特徴があ
る。
リウレタン樹脂100重量部に対し前記改質剤塑性物
0.05〜30重量部を溶融含有させて熱間成形するこ
とにより得られるが、その製造方法としては、通常の熱
可塑性樹脂を成形加工する射出成形機、押出成形機等を
使用することができる。成形温度、射出条件及び押出条
件はかかる改質剤を添加することによっても何ら変化す
ることなく成形品を得ることができるという特徴があ
る。
【0023】又、必要により各種添加剤を加えることが
でき、例えば成形品の着色を目的とした染料、顔料、成
形品の保形性及び曲げ強さの向上を目的としたガラス繊
維等の無機フィラ−、難燃性向上剤、電気絶縁性向上剤
等である。
でき、例えば成形品の着色を目的とした染料、顔料、成
形品の保形性及び曲げ強さの向上を目的としたガラス繊
維等の無機フィラ−、難燃性向上剤、電気絶縁性向上剤
等である。
【0024】
【実施例】以下、実施例をもって本発明を更に詳細に説
明する。 (改質剤の製造)反応器にヘキサメチレンジイソシアネ
−トを3000部とトリオクチルホスフィン6.0部を
仕込み、攪拌機を作動させ55℃に加熱し8時間反応さ
せた後停止触媒としてリン酸1.9部を加えて反応を停
止させ、未反応のヘキサメチレンジイソシアネ−トを除
去しイソシアネ−ト含量23.2%の反応生成物を得
た。反応生成物をGPCにより分析した結果、ウレトジ
オン基を有する2量体の含有率が32%、イソシアヌレ
−ト基を有する3量体の含有率が44%であった。次
に、これをニ−ダ−に80部仕込み、温度調節した後、
1,4−ブタンジオ−ル20部を仕込み、樹脂化した後
にパウダ−状の改質物を得た。これに含まれるイソシア
ネ−ト基の含量は12.4%であった。
明する。 (改質剤の製造)反応器にヘキサメチレンジイソシアネ
−トを3000部とトリオクチルホスフィン6.0部を
仕込み、攪拌機を作動させ55℃に加熱し8時間反応さ
せた後停止触媒としてリン酸1.9部を加えて反応を停
止させ、未反応のヘキサメチレンジイソシアネ−トを除
去しイソシアネ−ト含量23.2%の反応生成物を得
た。反応生成物をGPCにより分析した結果、ウレトジ
オン基を有する2量体の含有率が32%、イソシアヌレ
−ト基を有する3量体の含有率が44%であった。次
に、これをニ−ダ−に80部仕込み、温度調節した後、
1,4−ブタンジオ−ル20部を仕込み、樹脂化した後
にパウダ−状の改質物を得た。これに含まれるイソシア
ネ−ト基の含量は12.4%であった。
【0025】(熱可塑性ポリウレタン樹脂)樹脂チェ−
ンに用いられる熱可塑性ポリウレタン樹脂としては、日
本ポリウレタン工業製の熱可塑性ポリウレタン樹脂・パ
ラプレンP−433である。
ンに用いられる熱可塑性ポリウレタン樹脂としては、日
本ポリウレタン工業製の熱可塑性ポリウレタン樹脂・パ
ラプレンP−433である。
【0026】(樹脂チェ−ンの製造)表1に示す各材料
をもって樹脂チェ−ンを製造した。モ−ルド内への成形
は射出成形で行った。製造された樹脂チェ−ンは図1に
示すものであり、樹脂チェ−ンサイズは185/70R
−14である。
をもって樹脂チェ−ンを製造した。モ−ルド内への成形
は射出成形で行った。製造された樹脂チェ−ンは図1に
示すものであり、樹脂チェ−ンサイズは185/70R
−14である。
【0027】得られた樹脂チェ−ンを1800ccの前
輪駆動車の前輪タイヤに装着し、乾燥路を300km走
行後の摩耗、伸びを測定した。測定結果を表1に示す。
輪駆動車の前輪タイヤに装着し、乾燥路を300km走
行後の摩耗、伸びを測定した。測定結果を表1に示す。
【0028】(測定)硬度の測定は射出成形で加工した
4cm×4cm×0.5cmのシ−トを用いJIS63
01に準拠した。摩耗の測定は図1中のイ部の肉厚の変
化にて測定した。実施例の摩耗は比較的1の摩耗量を1
00とし、摩耗量=(実施例の摩耗量/比較例の摩耗
量)×100(%)で算出し、値が小さい程優れてい
る。伸びの測定は図1中のロ部の寸法変化を測定した。
実施例の伸びは比較例1の伸びを100とし、伸び=
(実施例の伸び/実施例の伸び)×100(%)で算出
した。
4cm×4cm×0.5cmのシ−トを用いJIS63
01に準拠した。摩耗の測定は図1中のイ部の肉厚の変
化にて測定した。実施例の摩耗は比較的1の摩耗量を1
00とし、摩耗量=(実施例の摩耗量/比較例の摩耗
量)×100(%)で算出し、値が小さい程優れてい
る。伸びの測定は図1中のロ部の寸法変化を測定した。
実施例の伸びは比較例1の伸びを100とし、伸び=
(実施例の伸び/実施例の伸び)×100(%)で算出
した。
【0029】
【表1】
【0030】
【発明の効果】表1から分るように、マトリックス中に
架橋構造のない比較例と比べて架橋構造のあるものは耐
摩耗性が大きく改良されることが分る。
架橋構造のない比較例と比べて架橋構造のあるものは耐
摩耗性が大きく改良されることが分る。
【図1】図1は本発明の実施例によって製造した樹脂チ
ェ−ンの平面図である。
ェ−ンの平面図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 タイヤ外周部に巻装される滑り止め具で
あって、溶融成形時に熱可塑性であり、加熱成形後には
マトリックス内にヘキサメチレンジイソシアネ−トを基
体とする三次元架橋構造が導入された分子構造をもつウ
レタン樹脂よりなり、JISA硬度が50〜95である
ことを特徴とするタイヤ滑り止め具。 - 【請求項2】 前記ウレタン樹脂が、熱可塑性ポリウレ
タン樹脂100重量部に対し、イソシアネ−ト成分がヘ
キサメチレンジイソシアネ−トあり、ウレトジオン基と
イソシアヌレ−ト基とを含有するポリイソシアネ−ト化
合物とヒドロキシル化合物のモル比がNCO/OH=
0.90〜1.10の範囲からなる改質剤組成物を0.
05〜30重量部を混合し熱間成形するものである請求
項第1項記載のタイヤ滑り止め具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8156013A JPH09315115A (ja) | 1996-05-27 | 1996-05-27 | タイヤ滑り止め具 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8156013A JPH09315115A (ja) | 1996-05-27 | 1996-05-27 | タイヤ滑り止め具 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09315115A true JPH09315115A (ja) | 1997-12-09 |
Family
ID=15618418
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8156013A Pending JPH09315115A (ja) | 1996-05-27 | 1996-05-27 | タイヤ滑り止め具 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09315115A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1999061216A1 (en) * | 1998-05-22 | 1999-12-02 | Magna Interior Systems Inc. | Decorative automotive interior trim articles with integral in-mold coated polyurethane aromatic elastomer covering and process for making the same |
-
1996
- 1996-05-27 JP JP8156013A patent/JPH09315115A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1999061216A1 (en) * | 1998-05-22 | 1999-12-02 | Magna Interior Systems Inc. | Decorative automotive interior trim articles with integral in-mold coated polyurethane aromatic elastomer covering and process for making the same |
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