JPH09314947A - ロール紙の再利用方法およびロール紙の反転巻取り装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】ロール紙を裏返しの状態で巻取って再利用する
方法および巻取り装置に関し、記録済みのロール紙の裏
面も利用することでロール紙の消費量を減らし、経費節
減を図ることを目的とする。 【解決手段】キャッシュ・レジスター等における記録済
みのロール紙を裏返しにして巻取り、再度キャッシュ・
レジスター等にセットして、表裏両面に記録を行うこと
でロール紙を再利用する。裏返しに巻取る装置は、キャ
ッシュ・レジスター等における記録済みのロール紙を、
紙面を反転させた状態で支持する繰り出し手段と、該繰
り出し手段に支持された記録済みのロール紙の先端を保
持させ、未記録面を表向きにして巻取る巻取り手段とを
有する構成になっている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、キャッシュ・レジスタ
ー等における記録済みのロール紙の裏面にも記録可能と
することで、キャッシュ・レジスター等におけるロール
紙を有効利用し、店舗などにおける経費節減を図るため
に、ロール紙を反転させた状態で巻取って再利用する方
法および巻取り装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】店舗などにおいて売上げ金額などを逐次
記録したり、顧客用のレシートを作成したりするキャッ
シュ・レジスターにおいては、図５に示すように、ジャ
ーナル用ロール紙１とレシート用のロール紙２とがセッ
トされ、それぞれ記録部Ｐｊ、Ｐｒに繰り出されて、各
顧客ごとに売上げ内容が記録される。

【０００３】そして、ジャーナル側は、モータＭで駆動
される巻取り軸３に巻き取られ、４のようにロール状に
巻かれるのに対し、レシート側は、カッター５で切り離
され、レシート６として、顧客に渡される。

【０００４】このように、レシート記録部Ｐｒで印字さ
れた記録紙は、切り離して顧客に渡すので、ロール紙は
次第に減少し、消費される。これに対し、ジャーナル記
録部Ｐｊで記録されたジャーナル紙は、店舗における控
え用として再度巻き取られ、売上げの点検などに利用さ
れる。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、記録済
みのジャーナル紙が点検などに利用される確率は低く、
そのまま廃棄されることが多い。また、点検などの目的
を達した後のジャーナル紙も、そのまま廃棄される。

【０００６】スーパーマーケットなどの大規模な店舗で
は、一日に消費するジャーナル紙の個数も多いため、そ
のコストが高く、経営効率の向上に支障を来している。
また、大量のジャーナル・ロール紙を保管しておく必要
があり、しかも使用後に廃棄されるゴミも大量となる。

【０００７】本発明の技術的課題は、このような問題に
着目し、記録済みのロール紙の裏面も利用することでロ
ール紙の消費量を減らし、経費節減を図ることを目的と
する。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明の技術的課題は次
のような手段によって解決される。請求項１は、キャッ
シュ・レジスター等における記録済みのロール紙を反転
させて巻取り、再度キャッシュ・レジスター等にセット
して、裏面にも記録を行うことを特徴とするロール紙の
再利用方法である。

【０００９】このように、記録済みのロール紙を反転さ
せて巻取り、裏面にも記録を行うので、ジャーナル用の
記録紙の消費量が半減し、大幅なコスト削減が達成され
る。また、ジャーナル用ロール紙の保管量も半減でき、
廃棄されるゴミの量が半減するので、ゴミ廃棄などのた
めの作業量も半減できる。

【００１０】請求項２は、キャッシュ・レジスター等に
おける記録済みのロール紙を、紙面を反転させた状態で
支持する繰り出し手段と、該繰り出し手段に支持された
記録済みのロール紙の先端を保持させて、未記録面を表
向きにして巻取る巻取り手段とを有するロール紙の反転
巻取り装置である。

【００１１】このように、記録済みのロール紙を反転さ
せて巻取る装置を実現することにより、前記のような記
録済みのジャーナル・ロール紙の両面を記録に使用し、
経費節減などの目的を達成可能となる。

【００１２】なお、請求項１、２におけるロール紙は、
キャッシュ・レジスターにおいて使用されるロール紙に
限定されるものではなく、例えば銀行などにおいて控え
用などとして巻き取られるロール紙なども含まれるもの
とする。

【００１３】

【発明の実施の形態】次に本発明によるロール紙の再利
用方法およびロール紙の反転巻取り装置が実際上どのよ
うに具体化されるか実施形態を説明する。図１は本発明
によるロール紙の再利用方法を説明する斜視図であり、
工程順に示してある。

【００１４】図１の（１）は、図５のキャッシュ・レジ
スターにおいて、ジャーナル用のロール紙１が全部、巻
取り装置側に巻取られた、印字済みのロール紙４であ
り、全長にわたって、表面Ａ側には、売上げ内容が記録
されている。

【００１５】図１（２）は、この使用済みのロール紙４
を裏返しにして巻取る装置である。繰り出し部に、使用
済みロール紙４の受け台７を設けてあり、図５における
繰り出しロール紙１、２とは逆に、上下反転させた状態
で、ロール紙４を受け台７に載置してある。したがっ
て、図５のキャッシュ・レジスターにおいて記録が行な
われていないＢ面側が上向きとなる。

【００１６】この使用済みのロール紙４を繰り出して巻
取るために、モータｍの軸に固定されているギア８と、
巻取り軸９に直結されているギア１０とが噛み合ってい
る。そして、巻取り軸９のスリット１１に、ロール紙４
の先端を挿入してセットするが、このとき、図５のキャ
ッシュ・レジスターにおいて記録済みの面Ａが内向き
に、未記録のＢ面が外向きになるように、セットする。

【００１７】そして、モータｍで巻取り軸９を連続回転
させ、記録済みロール紙４を巻取り軸９に巻取ると、未
記録の面Ｂが外向きのロール紙４ａとなる。こうして、
巻取り軸９に全部巻き取った後、ロール紙４ａを巻取り
軸９から抜き取ると、図１（３）のような、未記録面Ｂ
が外向きのロール紙４ａが得られる。

【００１８】本発明のロール紙の再利用方法では、図１
のキャッシュ・レジスターにおける繰り出しロール紙１
を全部繰り出して、使い切った後に、前記の片面使用済
みのロール紙４ａを、前記ロール紙１の後にセットし、
ジャーナル記録紙とする。そして、先端を、記録部Ｐｊ
を経由して、巻取り軸３に導いて取付けセットすると、
ロール紙４ａの未記録面Ｂに、売上げ内容を記録でき
る。

【００１９】このようにして、図５のジャーナル・ロー
ル紙１の両面をジャーナル記録に使用するので、ジャー
ナル用のロール紙の消費量を半減でき、経営の合理化が
実現される。このように、資源を有効利用することによ
り、使用済み後に廃棄されるゴミの量も半減するので、
廃棄作業も楽になる。

【００２０】図２は、図１（２）のように、片面使用済
みのロール紙を裏返しにして巻き取るための装置の分解
斜視図、図３は完成した装置においてロール紙を巻取っ
ている状態の斜視図である。

【００２１】ベース板１２上に立てて固定した２枚のサ
イド枠板１３、１４の間に、前記の片面使用済みのロー
ル紙４を載置する半円状の受け部材７が固定されてい
る。

【００２２】１５は巻取りボビンであり、ロール紙４の
先端を差し込んで取り付けるためのスリット１６が形成
されている。このボビン１５の一端には、円盤状のガイ
ド板１７が一体に固定されており、他端には、別体の円
盤状ガイド板１８が着脱式に装着されている。

【００２３】すなわち、ボビン１５の一端に形成されて
いる軸部１５ａが、円盤状ガイド板１８の中心孔を貫通
してクランク筒部２０中に嵌入し、かつボビン１５の中
心に挿入固定されているネジ軸の一端１９ａが、クラン
ク筒部２０を貫通し、外側で蝶ナット２１が螺合してい
る。そして、クランク筒部２０が、前記のサイド枠板１
４のＵ字状凹部２２に挿入され、支持される。

【００２４】また、ボビン１５の他端に形成された軸部
１５ｂが、前記のサイド枠板１３のＵ字状凹部２３に挿
入され、支持される。そして、サイド枠板１３に回転可
能に支持されているレバー２４を、前記のネジ軸他端１
９ｂ上に回転させて、レバー２４先端の下向き凹部２５
に、ネジ軸他端１９ｂを嵌入させることで、ボビン１５
が脱落しないようにセットすると、図３のように完成す
る。

【００２５】この装置において、半円状受け部材７中
に、片面使用済みのロール紙４を載置して、その先端
を、ボビン１５のスリット１６に差し込むが、このと
き、ボビン１５上においては未記録面が外向きとなるよ
うに用紙をセットする。セット完了すると、クランク２
６の先端の取っ手２７を、時計方向に回転操作して、ボ
ビン１５を時計方向に回転させることで、受け部材７中
のロール紙４を裏返しにしてボビン１５に巻き取る。

【００２６】ロール紙４が全部、ボビン１５に巻き取ら
れたら、前記のレバー２４を上向きに回転させて、凹部
２５をネジ軸他端１９ｂから外した後、ボビン１５をＵ
字状凹部２２、２３から取り外し、かつ蝶ナット２１を
外して、クランク２６をボビン１５から外し、次いで円
盤状ガイド板１８を外してから、巻取り完了したロール
紙４ａを横に抜くことで、ボビン１５から取り外す。

【００２７】ボビン１５から取り外したロール紙４ａ
は、図１のロール紙１の使用後にセットして、未記録面
Ｂをジャーナル・ロール紙として再使用する。

【００２８】本装置は、ジャーナル・ロール紙における
記録内容のチェック作業にも兼用できる。通常は、チェ
ックに際して、手でロール紙を送って、該当箇所を探し
てチェックしているが、本装置で記録面を見ながら、ボ
ビン１５を手で回転させることで、該当箇所を見つける
作業が容易にかつ確実に行なえる。

【００２９】もちろん、ロール紙を裏返しに巻取る作業
のついでにチェックすることもできれば、Ａ面のみ、ま
たはＢ面にも記録後に、それぞれの記録面のチェックの
みにも利用できる。チェックのみの際は、受け部材７中
へのロール紙のセットの向きは自由である。

【００３０】図２、図３の実施形態では、ボビン１５を
手で回転させて巻取るようになっているが、図４はモー
タで回転させる実施形態である。図４の（２）は鉛直方
向の断面図、（１）は繰り出し・巻取り部の平面図であ
る。

【００３１】図において、２８は繰り出しリールのロー
ル紙受け板であり、水平の円盤状をしており、中心の支
軸２９が、底板３０の軸受け部３１に支持されている。
そして、円盤２８の中心から上向きに突出しているセン
ター軸３２が片面使用済みのロール紙４の中心の孔に挿
入されている。

【００３２】３３は巻取りリールのロール紙受け板であ
り、中心の支軸３４が、底板３０の軸受け部３５に支持
されている。そして、円盤３３の中心から上向きに突出
している巻取り軸９のスリット１１に、片面使用済みの
ロール紙４の先端が挿入されている。すなわち、巻取り
軸９に、ロール紙４の記録済み面Ａが内側となるように
セットされている。

【００３３】ｍは巻取りリール駆動モータであり、その
出力軸に固定されたプーリ３６と、巻取りリール３３の
支軸３４に固定されたプーリ３７との間に、ベルト３８
が掛けられている。したがって、モータｍで巻取りリー
ル３３を矢印方向に回転させることにより、繰り出しリ
ール円盤２８上のロール紙４が繰り出されて、裏返し状
態で巻取りリール円盤３３上の巻取り軸９に巻取られ
る。

【００３４】ロール紙４が全部巻取られたら、巻取りリ
ール円盤３３上のロール紙４ａを、上側に引き抜いて、
図５におけるジャーナル・ロール紙１の使用後にセット
して、Ｂ面にジャーナル印字を行なう。

【００３５】この実施形態のように、水平の巻取りリー
ル円盤３３の上に巻取ると、巻取られたロール紙４ａの
両端面が一平面に揃うので、キャッシュ・レジスター等
にセットする際に、円滑にセットできる。

【００３６】図４の実施形態におけるモータｍと巻取り
リール軸３４との連結は、ベルトに限定されることはな
く、他の連結構造でも可能である。また、図２、図３の
実施形態におけるクランク機構に代えて、ボビン１５を
モータと連結して、モータでボビン１５を回転させるこ
とも可能である。あるいは、図２の円盤状のガイド板１
７または１８の幅を広くして、自転車の後輪などのよう
な他の回転輪に押し当てることによって、ボビン１５を
回転させることも可能である。

【００３７】

【発明の効果】本発明によれば、請求項１のように、記
録済みのロール紙を裏返しにして巻取り、再度キャッシ
ュ・レジスター等にセットして、裏面にも記録を行うの
で、ジャーナル用の記録紙の消費量が半減し、大幅なコ
スト削減が達成される。また、ジャーナル・ロール紙の
保管量も半減できる。廃棄されるゴミの量も半減するの
で、ゴミ廃棄などのための作業量も軽減できる。

【００３８】請求項２のように、記録済みのロール紙を
反転させて巻取る装置を実現することにより、前記のよ
うな記録済みのジャーナル・ロール紙の両面を記録に使
用し、経費節減などの目的を達成可能となる。この装置
において、記録面を見ながら巻取ることで、記録内容の
チェックにも兼用できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明によるロール紙の再利用方法を順次説
明する斜視図である。

【図２】 片面使用済みのロール紙を手動で裏返しに巻
き取る装置の実施形態を示す分解斜視図である。

【図３】 図２の装置の使用状態を示す斜視図である。

【図４】 片面使用済みのロール紙をモータ駆動で裏返
しに巻き取る装置の実施形態を示す平面図と鉛直断面図
である。

【図５】 キャッシュ・レジスターの印字部と、印字用
紙の繰り出し・巻取り部の概要を示す斜視図である。

【符号の説明】

１ ジャーナル用ロール紙 Ａ ジャーナル用ロール紙における記録面 Ｂ ジャーナル用ロール紙における未記録面 ２ レシート用のロール紙 ４ 片面記録済みのロール紙 ４ａ 裏返しに巻取られたロール紙 ７ 片面記録済みロール紙の受け台 １１、１６ スリット ９ 巻取り軸 １５ ボビン

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 キャッシュ・レジスター等における記録
   済みのロール紙を裏返しにして巻取り、再度キャッシュ
   ・レジスター等にセットして、表裏両面に記録を行うこ
   とを特徴とするロール紙の再利用方法。
2. 【請求項２】 キャッシュ・レジスター等における記録
   済みのロール紙を、紙面を反転させた状態で支持する繰
   り出し手段と、 該繰り出し手段に支持された記録済みのロール紙の先端
   を保持させて、未記録面を表向きにして巻取る巻取り手
   段とを有することを特徴とするロール紙の反転巻取り装
   置。