JPH09314840A - インクジェットヘッド、インクジェットカートリッジ、およびインクジェットプリント装置 - Google Patents

インクジェットヘッド、インクジェットカートリッジ、およびインクジェットプリント装置

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JPH09314840A
JPH09314840A JP13187996A JP13187996A JPH09314840A JP H09314840 A JPH09314840 A JP H09314840A JP 13187996 A JP13187996 A JP 13187996A JP 13187996 A JP13187996 A JP 13187996A JP H09314840 A JPH09314840 A JP H09314840A
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ink
inkjet
ink jet
flow path
head
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Application number
JP13187996A
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English (en)
Inventor
Kazuaki Masuda
和明 益田
Masahiko Hikuma
昌彦 日隈
Jun Kawai
潤 河合
Torachika Osada
虎近 長田
Yoichi Tanetani
陽一 種谷
Yohei Sato
陽平 佐藤
Masaru Iketani
優 池谷
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Canon Inc
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/135Nozzles
    • B41J2/14Structure thereof only for on-demand ink jet heads
    • B41J2002/14419Manifold

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)
  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構成でかつコストアップを生じること
がなく、どのような吐出パターンを繰り返して画像をプ
リントする場合でも常に安定したインク吐出を維持する
ことができて、ドットのかすれや吐出不良の無い高品位
の画像をプリントすること。 【解決手段】 吐出口30からインクを吐出可能なイン
クジェットヘッドにおいて、複数の吐出口30に連通す
る共通液室33に、一端が閉塞された細管スペース10
1の他端を開口させ、この細管スペース101を利用し
てインクの圧力変動を吸収する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクを吐出して
プリント媒体に画像をプリントするために用いるインク
ジェットヘッド、インクジェットヘッドカートリッジ、
およびインクジェットプリント装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】プリンター、複写機、ファクシミリ等の
機能を有するプリント装置、あるいはコンピューターや
ワードプロセッサ等を含む複合機やワークステーション
の出力機器として用いられるプリント装置は、画像情報
に基づいて用紙やプラスチック薄板(OHPシートな
ど)等の被記録材(プリント媒体)に画像(文字や記号
なども含む)を記録するように構成されている。このよ
うなプリント装置(以下、「記録装置」ともいう)は、
使用するプリント手段のプリント方式(以下、「記録方
式」ともいう)により、インクジェット式、ワイヤドッ
ト式、感熱式、熱転写式、レーザービーム式等に分ける
ことができる。
【0003】被記録材の搬送方向(副走査方向)と交叉
する方向に主走査する記録方式を採るシリアルタイプの
記録装置においては、被記録材を所定の記録位置にセッ
トした後、被記録材に沿って移動(主走査)するキャリ
ッジ上に搭載したプリント手段(プリントヘッド)によ
って画像(文字や記号等を含む)を記録し、1行分の記
録を終了した後に所定量の紙送り(副走査)を行ない、
その後に次の行の画像を記録(主走査)するという動作
を繰り返すことにより、被記録材の所望範囲に画像が記
録される。一方、被記録材を搬送方向に送る副走査のみ
で記録するラインタイプの記録装置においては、被記録
材を所定の記録位置にセットし、一括して1行分の記録
を連続的に行ないながら所定量の紙送り(ピッチ送り)
を行ない、被記録材の全体に画像が記録される。
【0004】そのうち、インクジェット式(インクジェ
ットプリント装置)は、プリント手段(プリントヘッ
ド)から被記録材にインクを吐出して記録を行なうもの
であり、プリント手段のコンパクト化が容易であり、高
精細な画像を高速で記録することができ、普通紙に特別
の処理を必要とせずに記録することができ、ランニング
コストが安く、ノンインパクト方式であるため騒音が少
なく、しかも、多色のインクを使用してカラー画像を記
録するのが容易であるなどの利点を有している。
【0005】特に、熱エネルギーを利用してインクを吐
出するインクジェット式のプリント手段(プリントヘッ
ド)は、エッチング、蒸着、スパッタリング等の半導体
製造プロセスを経て、記録媒体上に製膜された電気熱変
換体、電極、液路壁、天板などを形成することにより、
高密度の液路配置(吐出口配置)を有するものを容易に
製造することができ、一層のコンパクト化を図ることが
できる。また、IC技術やマイクロ加工技術の長所を活
用することにより、プリント手段の長尺化や面状化(2
次元化)が容易であり、プリント手段のフルマルチ化お
よび高密度実装化も容易である。
【0006】このようなインクジェット式の記録装置に
おけるインクタンクとしては、プリントヘッド部とイン
クタンク部を一体化したインクジェットカートリッジ、
あるいはプリントヘッドとインクタンクを別体にして、
それらの間をチューブ等で接続する構成など、種々の形
態のものがある。プリントヘッド部とインクタンク部を
一体化して、記録装置に対して着脱自在(交換可能)に
搭載されるインクジェットカートリッジとしては、例え
ば、米国特許第4771295号(特開昭63−872
42号)に開示されるように、インクタンク内に充填し
た多孔質体(インク吸収体)にインクを含浸させる方式
のものがあり、このような構成のインクジェットカート
リッジも広く市販されている。
【0007】しかしながら、特に、このような構成のイ
ンクジェットカートリッジの従来例では、次のような改
善すべき点がある。次に、図12〜図14を参照して従
来のインクジェットカートリッジの不都合な点について
説明する。図12は、従来のインクジェットカートリッ
ジ200の模式的縦断面図である。図12において、カ
ートリッジ本体201の内部に多孔質のインク吸収体
(例えばスポンジ)202が挿入(充填)され、このイ
ンク吸収体202にインクが含浸されている。203
は、カートリッジ本体201に形成された大気連通口で
あり、204はプリントヘッド部に設けられたインク滴
吐出用の複数の微細開口(吐出口)である。
【0008】各吐出口204は、共通液室205を介し
てインク流路(インク供給管)206と連通しており、
この流路206のインクタンク側の開口(インク供給
口)207はフィルター208を介してインクタンク内
部(カートリッジ本体201の内部)に連通している。
図示の例では、インク供給口207は、前記フィルター
208を介して前記インク吸収体202に圧接され、こ
の圧接によるインク吸収体202の変形によって空間2
09が形成されている。
【0009】このようなインクジェットカートリッジ2
00においては、安定したインク吐出を行うために、イ
ンクタンク(カートリッジ本体)201の内部に所定の
負圧を保持させるのが普通であり、このタイプのプリン
トヘッド部では、スポンジ202の多孔質による毛管力
でインクを保持することにより、インクタンク内部の負
圧を発生させている。このプリントヘッド部からインク
を吐出すると、吐出したインクと同体積のインクが吐出
口204内部(例えば、吐出口204で開口する液路)
の毛管力によってタンク201側から供給され、吐出口
204までインクが補充される。そして、この繰り返し
によってプリント(以下、「記録」ともいう)を行うこ
とができる。
【0010】しかしながら、ある特定の吐出の繰り返し
パターンで記録する場合、記録画像がかすれたり、イン
クの吐出不良(インクの不吐出を含む)が発生したりし
て、記録品位が大きく乱れるケースがあった。このよう
なインクの不安定吐出が発生し易い吐出パターンは、本
出願人の研究により、複数の吐出口204の全てを同時
に吐出させる時に起こり易く、かつ後述するように間欠
的にON・OFFを繰り返す場合に発生し易いことが判
明している。
【0011】図13は、その典型的な吐出パターンの2
例を示す説明図である。図13において、(A)に示す
ような1ドットON・1ドットOFFの繰り返し、ある
いは(B)に示すような2ドットON・2ドットOFF
の繰り返し、さらには、3ドットON・3ドットOFF
の繰り返し、4ドットON・4ドットOFFの繰り返し
など、いわゆるバーコード状のパターンでは、インクの
不安定な吐出による記録画像の品位低下が発生し易い。
なお、図13では、説明の便宜上、12ドット(12個
の吐出口)で記録する場合を示すが、実際には、64ド
ットあるいは128ドットなどもっと多いドット数で記
録することが多い。
【0012】吐出口204からのインクの吐出によって
吐出口204からインク流路206に圧力変動が生じ
る。この圧力変動を解消するために、インク吸収体20
2に含まれているインクがインクタンク201内から流
路206および共通液室205を通して順次吐出口20
4へ移動し、初期の平衡状態に復帰する。しかし、その
際に、吐出口204のメニスカス(吐出口204に形成
されるインクと外気との界面)は、初期の位置に対して
出っ張ったりあるいは引っ込んだりして、いわゆるメニ
スカス振動を起こし、この振動は経時的に減衰して初期
の状態に戻る。
【0013】図14は、インクを吐出する際における流
路206内の圧力振動波形の経時的変化を示す図表であ
る。図14において、吐出休止時には、吐出口204内
の流路206内のインク圧力は符号Aで示すように負圧
となっている。次に吐出(1回または連続した複数回の
吐出)を開始すると、全ての吐出口(例えば64個の全
ての吐出口)204から吐出する全吐出の場合、流路2
06内の圧力は符号Bで示すように大きく負圧となる。
次の瞬間には、インクタンク201側からインクが補充
され、符号Cで示すように一旦正圧側への加圧状態とな
る。それ以後、この圧力振動は減衰して符号Dで示す所
定レベルに落ち着く。そして、吐出を停止すると、今度
は符号Eで示すように正圧側へ一旦大きく圧力が変化
し、以後減衰していく。
【0014】ところが、前述したような或る特定パター
ン(例えば、3ドットON・3ドットOFFなど)のイ
ンク吐出を繰り返すと、圧力振動の振幅aが非常に大き
くなり、いわゆる共振現象を起こしてしまう。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】以上述べたように、或
る特定パターンのインク吐出を繰り返すと、前記流路2
06内の圧力振動の振幅が大きくなるという共振現象を
起こしてしまい、その結果、吐出口204に形成される
インクのメニスカス(インクと外気の界面)が大きく振
動してしまう。そのような状態では、安定したインク吐
出は行われず、ドットがかすれたり吐出不良になったり
して、記録品位が著しく低下してしまうという不都合が
あった。
【0016】本発明の目的は、簡単な構成でかつコスト
アップを生じることがなく、どのような吐出パターンを
繰り返して画像をプリントする場合でも常に安定したイ
ンク吐出を維持することができて、ドットのかすれや吐
出不良の無い高品位の画像をプリントすることが可能な
インクジェットヘッド、インクジェットカートリッジ、
およびインクジェットプリント装置を提供することにあ
る。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明のインクジェット
ヘッドは、インク流路内のインクを吐出口から吐出可能
なインクジェットヘッドにおいて、前記インク流路内に
開口して該インク流路内の圧力変動を吸収する空間を設
けたことを特徴とする。
【0018】本発明のインクジェットカートリッジは、
上記のインクジェットヘッドと、インクを収容しかつ該
インクを前記インクジェットヘッドのインク流路に供給
するインクタンクとを備えたことを特徴とする。
【0019】本発明のインクジェットプリント装置の第
1形態は、インクを吐出可能なインクジェットヘッドを
用いてプリント媒体に画像をプリントするインクジェッ
トプリント装置において、前記インクジェットヘッドと
して上記のインクジェットヘッドを用い、かつ前記イン
クジェットヘッドとプリント媒体とを相対移動させる移
動手段を備えたことを特徴とする。
【0020】本発明のインクジェットプリント装置の第
2形態は、インクを吐出可能なインクジェットヘッドを
用いてプリント媒体に画像をプリントするインクジェッ
トプリント装置において、前記インクジェットヘッドと
して、上記のインクジェットカートリッジに備わるイン
クジェットヘッドを用い、かつ前記インクジェットヘッ
ドとプリント媒体とを相対移動させる移動手段を備えた
ことを特徴とする。
【0021】本発明においては、インクジェットヘッド
のインク流路内に開口する空間を設け、その空間を利用
して、インクの圧力変動を吸収する。
【0022】そして、このことによって、オリフィスの
メニスカスの振動のみによって圧力変動を吸収する従来
のものに対し、その圧力変動の吸収および分散を図っ
て、メニスカスの振動を低減する。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。図1は、本発明を適用したインク
ジェットプリント装置の一例の概略構成を示す模式的斜
視図である。図1において、装置本体1には、螺旋溝2
が刻まれたリードスクリュー3が回転自在に軸支されて
おり、このリードスクリュー3は、駆動モータ4の正逆
回転に連動すべく、伝達ギア5,6を介して回転駆動さ
れる。キャリッジ7は、その支持部8(図6参照)に設
けられたピン(不図示)を螺旋溝2に係合し、かつガイ
ドレール9に摺動自在に案内されており、駆動モータ4
の正逆回転により矢印a,b方向に往復移動する。用紙
やプラスチック薄板等の被記録材(プリント媒体)10
は、プラテンローラ11によって紙送りされ、記録位置
では、キャリッジ7の移動方向に延びる紙押え板12に
よりプラテン11の周面に押圧される。
【0024】フォトカプラ13,14は、その配置位置
において、キャリッジ7に取付けられたレバー15の通
過を確認して駆動モータ4の回転方向の逆転の切換え等
を行うためのホームポジション検出手段を構成してい
る。キャリッジ7には、プリント手段を構成するインク
ジェットカートリッジ16が搭載されている。このイン
クジェットカートリッジ16は、図3に示すように、イ
ンクジェットヘッド17を含むインクジェットユニット
18とインク貯蔵部を形成するインクタンク19とを一
体化した構造とされている。図1において、プリント領
域を外れた位置(例えば、ホームポジション)には、イ
ンクジェットヘッド17の吐出口面(吐出口が配列され
た前面)を密閉(キャッピング)するためのキャップ部
材20が配設されている。このキャップ部材20は、支
持部材21によって支持され、さらに吸引手段22を備
え、キャップ内開口23を介してインクジェットヘッド
17の吸引回復を行うように構成されている。
【0025】装置本体1の枠部材24には支持板25が
取り付けられており、この支持板25に摺動可能に支持
されたクリーニングブレード26は、不図示の駆動手段
により、インクジェットヘッド17に対して近接、離間
する前後方向に移動可能になっている。クリーニングブ
レード26としては、図示のものの他、公知の種々の形
態のものを使用することができる。レバー27は、吸引
回復操作を開始するためのものであり、キャリッジ7と
当接するカム28の移動に伴って移動する。そして、こ
のレバー27の移動に伴ってギア29やクラッチ切換え
等の公知の伝達手段を制御することにより、駆動モータ
4からの駆動力の伝達が制御される。
【0026】前述のキャッピング、クリーニング、吸引
回復の各処理は、キャリッジ7がホームポジション側の
領域に移動した時に、リードスクリュー3の作用により
それぞれの対応位置にて行われる。そして、これらの各
処理は、周知のタイミングおよびシーケンスを利用して
任意の態様で実施することができる。また、これらの各
処理は単独でも複合的にも実施することができる。
【0027】図2は、図1中のインクジェットカートリ
ッジ16の外観斜視図であり、図3はインクジェットカ
ートリッジ16の分解斜視図である。図2および図3に
おいて、インクジェットカートリッジ16は、インクジ
ェットヘッド17を含むインクジェットユニット18
と、インクを収納するインクタンク19とを一体的に組
み付けた構造となっている。インクジェットヘッド17
には、多数の吐出口30が一体的に形成されている。そ
して、インクジェットユニット18は、このインクジェ
ットヘッド17を含み、そのインクジェットヘッド17
への電気配線やインク配管等をまとめたものである。
【0028】本例のインクジェットカートリッジ16
は、インクの収納割合が大きいものであり、インクジェ
ットユニット18の先端部はインクタンク19の前面よ
り僅かに突出している。このインクジェットカートリッ
ジ(プリント手段)16は、図6を参照して後述するよ
うに、キャリッジ7の位置決め手段および電気的接点に
よってキャリッジ7に着脱可能に固定支持されるディス
ポーザブルタイプのものである。
【0029】図4はインクジェットヘッド17の構造を
模式的に示す部分斜視図である。このインクジェットヘ
ッド17は、熱エネルギーを利用してインクを吐出する
インクジェットプリントヘッドであって、熱エネルギー
を発生するための電気熱変換体31を備えたものであ
る。そして、このヘッド17は、電気熱変換体31によ
って印加される熱エネルギーによりインクに膜沸騰を生
じさせ、その膜沸騰による気泡の成長、収縮によって生
じる圧力変化を利用して、吐出口30よりインクを吐出
させてプリント(記録ともいう)を行なう。
【0030】図4において、インクジェットヘッド17
には、列状に設けられた複数の吐出口30からインクを
吐出させるために、印加電圧が供給されて熱エネルギー
を発生させる電気熱変換体31が各液路42毎に配設さ
れている。そして、記録信号に応じて各電気熱変換体3
1に駆動信号を選択的に印加することによって、その電
気熱変換体31が発生する熱エネルギーによりインクに
膜沸騰を生じさせて、インク液路42内に気泡を形成す
る。そして、この気泡の成長によって吐出口30からイ
ンク滴を吐出させるようになっている。各電気熱変換体
31はシリコン基板から成るヒーターボード32上に設
けられ、各電気熱変換体31に電力を供給するアルミニ
ウム等の配線(不図示)とともに成膜技術により一体的
に形成されている。
【0031】複数のインク液路42をそれぞれ区分する
ための隔壁や各インク液路42へ供給されるインクを一
時的に収納する共通液室33等が設けられた溝付き天板
34と、インクタンク19からのインクを共通液室33
に導入するためのインク受け口35(図3参照)と、各
インク液路42に対応した複数の吐出口30を有する吐
出口プレート(吐出口面を形成するプレート)36とは
一体成形されており、その材料としては、ポリスルホン
が好ましいが、ポリエーテルスルホン、ポリフェニレン
オキシド、ポリプロピレンなどの他の成形用樹脂材料を
用いてもよい。
【0032】図5は、図3中のインクタンク19におけ
るインクジェットユニット18の取付け部を示す模式的
斜視図であり、図6は、インクジェットカートリッジ1
6におけるキャリッジ7への取り付け構造を示す断面図
である。次に、これらの図と共に、主として図3を参照
して、インクジェットユニット18の構成について説明
する。
【0033】図3において、配線基板37の一端はイン
クジェットヘッド17のヒーターボード32の配線部分
と相互に接続され、さらに、配線基板37の他端部に
は、装置本体からの電気信号を受けるための各電気熱変
換体31(図4参照)に対応した複数個のパッド38が
設けられている。このことにより、装置本体からの電気
信号は、それぞれの電気熱変換体31に個別に供給され
る。
【0034】配線基板37の裏面を平面で支持する金属
製の支持体39は、インクジェットユニット18の底板
となる。押えばね40はM字形状であり、そのM字の中
央で共通液室33(図4参照)の外壁部分を軽圧で押圧
するとともに、その前だれ部41で液路42の一部、好
ましくは吐出口30近傍の領域を線圧で集中押圧する。
ヒーターボード32と天板34とは、押えばね40の足
部が支持体39の孔43を通って支持体39の裏面側に
係合することによって、挟み込んだ状態で係合され、押
えばね40とその前だれ部41の集中付勢力によって相
互に圧着固定される。
【0035】支持体39は、インクタンク19の2つの
位置決め用突起44、および位置決め用かつ熱融着保持
用突起45,46(図5参照)のそれぞれに係合する孔
47,48,49を有する他、キャリッジ7に対する位
置決め用の突起50,51を裏面側に有している。ま
た、支持体39には、インクタンク19からのインク流
路を形成するためのインク供給管52が貫通する孔53
が設けられている。支持体39に対する配線基板37の
取り付けは、接着剤等による貼着で行われる。
【0036】支持体39の凹部54,55は、それぞれ
前記突起50,51の近傍に設けられており、組立てら
れたインクジェットカートリッジ16(図2参照)のヘ
ッドユニット18の周囲の3辺に設けられた平行溝5
6,57の延長線上に位置することにより、ゴミやイン
ク等の不要物が突起50,51に至らないように構成さ
れている。前記平行溝56が形成されている蓋部材58
は、図6に示すように、インクジェットカートリッジ1
6の外壁を形成するとともに、インクタンク19との間
にインクジェットユニット18を収納する空間59を形
成する。また、前記平行溝57が形成されているインク
供給部材60は、インク供給管(インク流路)52側を
固定された片持ちばりとして形成され、かつインク流路
52に連続するインク導管(インク流路)61を有し、
さらに、インク導管61の固定側とインク供給管52と
の間の毛細管現象を確保するための封止ピン62が挿入
されている。なお、インクタンク19とインク供給管
(インク流路)52との結合部は圧入でシールされてい
る。
【0037】インク供給部材60は、モールド成形で作
られるため、安価で位置精度が高く、製造上の精度低下
がなく、さらに片持ちばり構造のインク導管(インク流
路)61を備えた構成としての大量生産時においても、
そのインク導管61のインク受け口35に対する圧接状
態が安定している。本例では、この圧接状態下で、封止
用接着剤をインク供給部材60側から流し込むだけで、
より完全な連通状態を確実に得ることができる。なお、
インク供給部材60の支持体39に対する固定は、イン
ク供給部材60の裏面側の2本のピン(不図示)を支持
体39の孔64,65にそれぞれ貫通させ、これを熱融
着することにより簡単に行われる。この熱融着された裏
面部のわずかな突出領域は、インクタンク19における
インクジェットユニット18の取り付け側の側面の窪み
(不図示)内に収められるので、インクジェットユニッ
ト18の位置決め面が正確に得られる。
【0038】次に、インクタンク19について説明す
る。インクタンク19は、基本的にカートリッジ本体6
6とインク吸収体67と蓋部材68とから成り、インク
吸収体67をインクジェットユニット18とは反対側か
らカートリッジ本体66に挿入した後、蓋部材68でこ
れを封止することにより組み立てられる。インク吸収体
67は、インクを含浸して保持するためのものであり、
カートリッジ本体66内に配置される。インク供給口6
9は、インクジェットユニット18にインクを供給する
ためのものであり、その少し内部にフィルター70が設
けられている。さらに、インクタンク19には、その内
部を大気に連通するための大気連通口71が設けられて
おり、この大気連通口71の内方には、大気連通口71
からのインクの漏れを防止するための撥液材72が配置
されている。
【0039】本例のインクジェットカートリッジ16に
おいては、インクジェットヘッド17の後方側の面を平
面化することにより、組み付け時の必要スペースを最小
化するとともにインクの収容量を最大化する構成が採ら
れ、この結果、プリント装置の小型化を達成できるだけ
でなく、カートリッジ16の交換頻度を減少させること
が可能になっている。そして、インクジェットユニット
18を一体化するための空間の後方部を利用して、そこ
に大気連通口71用の突出部分を形成し、この突出部分
の内部を空洞化して、ここに前述したインク吸収体67
の厚み全体に対する大気圧供給空間73が形成されてい
る。このような構成を採ることにより、優れたインクジ
ェットカートリッジ16が得られた。
【0040】なお、この大気圧供給空間73は、従来の
ものより遥かに大きな空間であり、また大気連通口71
が上方に位置しているため、何らかの異常でインクがイ
ンク吸収体67から離脱しても、このインクを大気圧供
給空間73に一時的に保持することができ、確実にイン
ク吸収体67に回収させることができ、無駄のない優れ
たインクジェットカートリッジ16が提供できる。
【0041】また、インクタンク19におけるインクジ
ェットユニット18の取り付け面の構成は図5に示され
ている。吐出口プレート36の吐出口30のほぼ中心を
通って、インクタンク19の底面もしくはキャリッジ7
の表面の載置基準面に平行な直線をL1 とすると、支持
体39の2つの孔47のそれぞれ係合する2つの位置決
め用突起44,44はこの直線L1 上にある。これらの
突起44,44の高さは支持体39の厚みより僅かに低
く、支持体39の位置決めを行う。図5中の直線L1
延長上には、図6に示すように、キャリッジ7の位置決
め用フック74の90度角の係合面75が係合する爪7
6が位置しており、キャリッジ7に対する位置決め作用
力が前記直線L1 (図5参照)を含む上記基準面に平行
な面領域で作用するように構成されている。後述するよ
うに、これらの関係は、インクタンク19のみの位置決
めの精度をインクジェットヘッド17の吐出口30の位
置決め精度と同等とする上で有効な構成である。
【0042】また、支持体39のインクタンク19側面
への固定用孔48,49(図3参照)のそれぞれに対応
するインクタンク19の突起45,46(図5参照)
は、突起44,44よりも長く、支持体39を貫通して
突出した部分が熱融着されることによって、支持体39
をその側面に固定する。直線L1 に垂直で突起45を通
る直線をL3 、突起46を通る直線をL2 とした時、直
線L3 上にはインク供給口69(図3参照)のほぼ中心
が位置するので、インク供給口69とインク供給管52
との結合状態が安定化し、落下や衝撃によってもこれら
の結合状態への負荷が軽減される。
【0043】また、直線L2 と直線L3 は一致せず、イ
ンクジェットヘッド17の吐出口30側の突起44周辺
に突起45,46が存在しているので、さらにインクジ
ェットヘッド17のインクタンク19に対する位置決め
補強効果を生んでいる。なお、図5中の直線L4 はイン
ク供給部材60の装着時の外壁位置である。突起45,
46は該直線L4 に沿っているので、インクジェットヘ
ッド17の先端側構成の重量に対しても充分な強度と位
置精度を与えている。インクタンク19の先端ツバ77
は、キャリッジ7の前板78(図6参照)の穴に挿入さ
れて、インクタンク19の変位が極端に悪くなるような
異変時に対応するように設けられている。
【0044】キャリッジ7に対する抜け止め79(図6
参照)は、キャリッジ7の不図示のバーに対応して設け
られており、インクジェットカートリッジ16が後述の
ように旋回装着された位置で、そのバーの下方に進入す
ることにより、不要に位置決め位置から離脱させる上方
方向への力がインクジェットカートリッジ16に作用し
ても、装着状態を維持することが可能な保護用部材を形
成している。
【0045】インクタンク19は、インクジェットユニ
ット18を装着した後に蓋部材58で覆われることによ
り、インクジェットユニット18を、その下方開口を除
いて包囲するように形成されている。しかし、インクジ
ェットカートリッジ16としては、キャリッジ7に載置
するための前記の下方開口がキャリッジ7に近接してい
るため、実質的には4方包囲空間を形成することにな
る。したがって、この包囲空間内にあるインクジェット
ヘッド17からの熱は、その空間内を保温空間にする点
で有効である。しかし、長期連続使用の時には、わずか
な昇温の原因となる。そこで、本例においては、支持体
39の自然放熱を助けるために、インクジェットカート
リッジ16の上面に前記の包囲空間より小さい幅のスリ
ット(開口部)80が設けられている。このスリット8
0を設けることにより、上記の昇温を防止しつつ、環境
に左右されずにインクジェットユニット18全体の温度
分布の均一化を実現することができる。
【0046】インクジェットカートリッジ16として組
立てられると、インクは、カートリッジ本体66の内部
より、インク供給口69、支持体39の孔53、インク
供給部材60の中裏面側に設けられた導入口を通して、
インク供給部材60内に供給され、そのインク供給部材
60の内部を通った後、インク供給部材60の導出口よ
り、適宜の供給管、天板34のインク受け口35を通し
て、共通液室33(図4参照)内へと流入する。このイ
ンク流路は、本例の場合、インク供給管52とインク導
管61で形成されている。以上の経路におけるインク連
通用の接続部は、例えば、シリコンゴムやブチルゴム等
のパッキンにより封止されるか、または圧入により封止
され、このような封止構造によりインク供給路が確保さ
れている。
【0047】前述のように、インク供給部材60、天板
34と吐出口プレート36、カートリッジ本体66をそ
れぞれ一体成形部品としたので、組立て精度が高水準に
なるばかりでなく、大量生産時の品質向上に極めて有効
となる。また、部品点数が従来例に比べ減少しているの
で、所望の優れた特性を確実に発揮することができる。
また、本例においては、インクジェットカートリッジ1
6を組立てた後に、図2に示すように、インク供給部材
60の上面部81と、インクタンク19の細長い開口部
(スリット)80が形成された屋根部材端部82との間
に、隙間83が存在するようになっている。同様に、イ
ンク供給部材60の下面部84(図3参照)と、インク
タンク19の蓋部材68が接着される下方の薄板部材の
ヘッド側端部85との間に、隙間(不図示)が形成され
ている。
【0048】これらの隙間は、開口部80の放熱効果を
一層促進するとともに、インクタンク19に不要な力が
作用しても、この力が直接インク供給部材60、ひいて
はインクジェットユニット18に作用することを防止し
ている。いずれにしても、本例の上述した構成は、従来
例では見られないものであり、それぞれ単独で有効な効
果をもたらすとともに、組み合わせることにより格別の
効果を奏するものである。
【0049】次に、主として図6を参照して、キャリッ
ジ7に対するインクジェットカートリッジ16の取り付
け構造について説明する。図6において、プラテンロー
ラ11は、記録紙等の被記録材(プリント媒体)10を
図6中紙面の裏面側から表面側へ向かって案内する。キ
ャリッジ7は、プラテンローラ11の長手方向(軸方
向)に沿って移動するものであり、このキャリッジ7に
は、キャリッジ7の前方すなわちプラテンローラ11側
にあってインクジェットカートリッジ16の前面側に位
置する前板78(厚さが例えば2mm)と、後述する電
気接続部用支持板86と、インクジェットカートリッジ
16を所定の記録位置に固定するための位置決め用フッ
ク74とが設けられている。
【0050】前記前板78は、インクジェットカートリ
ッジ16の支持体39の突起50,51(図3参照)に
対応する2個の位置決め用突出面87を有し、インクジ
ェットカートリッジ16の装着後では、その突出面87
に向かう垂直な力を受ける。このため、前板78のプラ
テンローラ11側には、その垂直な力の方向に向かう複
数の補強用のリブ(不図示)が設けられている。このリ
ブは、インクジェットカートリッジ16の装着時の前面
位置L5 よりも僅かに(例えば約0.1mm程度)プラ
テンローラ11側へ突出しており、ヘッド保護用突出部
を兼ねている。
【0051】前記支持板86は、図6の紙面に垂直に伸
びる複数の補強用リブ88を有し、これらのリブ88の
高さは、プラテンローラ11側からフック74側へ向か
うにつれて段々低くなっている。このことによって、イ
ンクジェットカートリッジ16は図6に示すように傾斜
した状態で取り付けられる。また、支持板86は、イン
クジェットカートリッジ16の配線基板37(図3参
照)のパッド38(図3参照)に対応するパッド89を
有するブレキシブルシート90と、これを裏面側から各
パッド89に対して押圧する弾性力を発生するためのボ
ッチ付きゴムパッドシート91とを支持している。
【0052】前記支持板86は、前記パッド38と前記
パッド89との間の電気的接続状態を安定化するため、
上記突出面87の作用方向とは逆の方向にインクジェッ
トカートリッジ16への作用力を及ぼすためのフック7
4側の位置決め面92を突出面87に対応して設け、こ
れらの間にパッド接触域を形成するとともに、パッド8
9に対応するボッチ付きゴムシート91のボッチの変形
量を一義的に規定する。前記位置決め面92は、インク
ジェットカートリッジ16が記録可能な位置に固定され
ると、配線基板37(図3参照)の表面に当接した状態
となる。前記パッド38は前述のL1 (図5参照)に関
して対称になるように分布しているので、ボッチ付きゴ
ムパッドシート91の各ボッチの変形量は均一になり、
パッド89とパッド38との間の当接圧は一層安定化す
る。本例では、パッド38の分布は、上方、下方2列、
縦2列である。
【0053】図6において、フック74は、固定軸93
に係合する長孔を有し、この長孔の移動空間を利用して
図示の位置から反時計方向に回動した後、プラテンロー
ラ11の長手方向に向かって左方側へ移動することによ
り、キャリッジ7に対するインクジェットカートリッジ
16の位置決めを行う。フック74の移動はどのような
ものでもよいが、レバー等で行ない得る構成が好まし
い。いずれにしても、このフック74の回動時に、イン
クジェットカートリッジ16は、プラテンローラ11側
へ移動しつつ、位置決め用突起50,51が前板78の
突出面87に当接可能な位置へと移動する。フック74
の左方側移動によって、90度のフック面75がインク
ジェットカートリッジ16の爪76の90度面に密着し
つつ、インクジェットカートリッジ16が突起50,5
1と突出面87との接触域を中心に水平面内で旋回し、
最終的にパッド38とパッド89との接触が始まる。
【0054】そして、フック74が所定位置、すなわち
固定位置に保持されると、パッド38とパッド89との
完全接触状態と、突起50,51と突出面87との完全
面接触と、フック面75と爪76の90度面の2面接触
と、配線基板37(図3参照)と位置決め面92との面
接触とが同時に形成される。こうして、キャリッジ7に
対するインクジェットカートリッジ16の位置決め保持
が完成する。
【0055】図7(A)は、本発明を適用したインクジ
ェットカートリッジ16の第1の構成例を示す模式的縦
断面図、図7(B)は、そのインクジェットカートリッ
ジ16におけるインクジェットヘッド部分の拡大断面図
である。これらの図において、32は電気熱変換体31
が設けられたヒーターボードである。そのヒーターボー
ド32上には、溝付天板34が位置決め固定されてい
る。溝付天板34には、複数のインク流路42をそれぞ
れ区分するための隔壁、各インク流路42へ供給される
インクを一時的に収納する共通液室33、本発明の特徴
となる行き止まりの細管スペース(いわゆる袋小路のス
ペース)101、インクタンク19からのインクを共通
液室33に導入するためのインク受け口35(図3参
照)、各インク流路42に対応した吐出口30を有する
吐出口プレート(吐出口面を形成するプレート)などが
構成されている。そして、この溝付天板34は、各々の
流路42と電気熱変換体31が相対するように、前記ヒ
ーターボード32の上に位置決め、固定されている(図
4参照)。この溝付天板34は射出成形され、この溝付
天板34を射出成形する成形型に、スペース101の形
状を盛り込むことによって、そのスペース11を成形し
た。
【0056】本例によれば、共通液室33内に、圧力振
動を吸収低減させる行き止まりの細管状のスペース10
1を設けたため、このスペース101によって、従来で
はオリフィスのメニスカスに集中していた圧力を分散す
ることができ、オリフィスのメニスカスの振動を小さく
抑えることが可能になった。この結果、記録品位の乱れ
(低下)を防止でき、安定した高品位の画像記録を行な
うことが可能となった。
【0057】図8(A)は、本発明を適用したインクジ
ェットカートリッジ16の第2の構成例を示す模式的縦
断面図、図8(B)は、そのインクジェットカートリッ
ジ16のインクジェットヘッド部分の拡大断面図であ
る。本例では、行き止まりの細管スペース101をエキ
シマレーザーによる加工によって形成した。
【0058】図9(A)は、本発明を適用したインクジ
ェットカートリッジ16の第3の構成例を示す模式的縦
断面図、図9(B)は、そのインクジェットカートリッ
ジ16のインクジェットヘッド部分の拡大断面図であ
る。本例における行き止まりの細管スペース101は、
前述した第2の構成例と同様にエキシマレーザーによっ
て形成し、かつ複数のスペース101を図9(B)のよ
うに並べて形成した。
【0059】図10(A)は、比較例としてのインクジ
ェットカートリッジ16の模式的縦断面図、図10
(B)は、そのインクジェットヘッド部分の拡大断面図
である。本例の場合、スペース101は、前述した第1
の構成例と同様に成形型を用いて作り込まれ、それが前
述した第1〜第3の構成例と異なる点は、スペース10
1の容積を非常に小さくして、インク流路42の1本分
の容積とほぼ同一の容積とした点にある。
【0060】図11は、上述した図7〜図9の第1〜第
3の構成例、図10の比較例、および図12のような従
来例による記録テストの結果を示し、それぞれによっ
て、実際に図13(A)のような1ドット、1スペー
ス、または3ドット、3スペースのインク吐出パターン
で記録させた場合の品位および良品率を比較した。第1
〜第3のいずれの構成例でも記録品位は良好であり、不
良発生はテストした100個の中ではなかった。しか
し、比較例では、従来例ほどの不良率ではないものの、
記録品位の不良のものが発生した。このことから、共通
液室33内の圧力振動を吸収低減するためのスペース1
01の容積が極小では、その効果が不充分であることが
分かった。したがって、スペース101は、設計上許さ
れる範囲でなるべく大きな容積に設定することが望まし
いといえる。
【0061】なお、スペース101は行き止まりの細管
構造になっているため、ヘッドの製造工程において、イ
ンクをヘッドに注入する時にスペース101が完全にイ
ンクで充填されず、そのスペース101内に空気泡が残
ることもある。その場合には、その空気が圧力変動の際
のダンパーとして作用することになるため、さらに大き
な効果、つまり圧力変動の吸収低減の効果が期待でき
る。
【0062】結局、前述した図7〜図9の構成例1,
2,3のように、共通液室33内に、インク流路とは別
の行き止まりの細管スペース101を設けることによ
り、特定パターンのインク吐出を繰り返して記録する際
に、インク流路52,61内に圧力振動の共振現象が発
生する場合でも、そのスペース101の圧力吸収作用に
よって圧力変動を小さく抑えることができた。そして、
このことにより、吐出口30のメニスカスの変動を軽減
(または防止)して、ドットのかすれや吐出不良の防
止、ひいては記録品位の乱れ(低下)を防止でき、安定
した高品位の画像記録を行うことができる。また、イン
クタンクに起因する記録品位の乱れが無くなることか
ら、インクタンクの全数に対する長時間のインク吐出検
査を省略することが可能となり、検査コストを大幅に低
減させ得るという効果も得られた。
【0063】ところで、従来では、吐出効率を向上さ
せ、安定した液滴を吐出しつつ応答周波数を向上するた
めには、吐出用加熱手段を吐出口側により近接して配置
する程、効果があると考えられていた。この効果はある
意味では正しいが、液滴を吐出するための液供給経路の
複雑化や駆動される液路構造の設計が充実してくるにつ
れ、このような従来の考え方が本質的に技術の解明に対
して逆行していることが判明してきた。これを解明する
基本的発明としては、以下のような第1,第2発明が完
成している。この基本的発明の概念は、本願発明によっ
てより好ましい安定化状態を与えるものであり、本発明
の効果を最大限に有効化できる。ここで、この基本的発
明を簡単に説明しておく。
【0064】この基本的な第1発明は、吐出口から吐出
する液滴の体積Vd(測定は、10数滴〜所定数の液滴
を集めて平均化して求めればよい)が、吐出口から熱作
用部までの最短距離OHの変化に対して従来からは予想
できない特性を示すという知見に基づいて発明されたも
のである。この第1発明の特徴は、この最短距離OHと
吐出液滴体積Vdとの関係グラフを作成すると、Vd
max を与える距離OH1を越える領域ではOHが増加す
る程Vdは減少し、距離OH1 より小さい領域ではOH
が減少する程Vdは減少するという特有の変化曲線が形
成されることから生まれたものである。
【0065】すなわち、Vdmax を与える距離OH1
越えるOHの値をもってヘッド構造とすることである。
この場合、吐出量を大きめにしたければ、距離OH1
へ設定する。このVdmax より小さい滴を与え且つ距離
OH1 より小さい距離OHの場合は、液滴の不安定要素
が大であり、逆に、この発明の特徴範囲は、液滴の不安
定要素が無くなる利点がある。つまり、均一な液滴形成
を達成できる。
【0066】また、基本的な第2発明は、上述した第1
発明とは別に存在し、第1発明との組み合わせも含むの
で、熱作用面に対向する液路内容積よりも吐出口側の液
路内容積V(液体が毛細管力によって保持される容積で
メニスカスを形成した定常状態の体積)が{〔1/3・
f(KHz)+n〕+Vd}以上であることを特徴とす
る。ここで、fは最大駆動周波数であり、nについて
は、ヘッド自体あるいはヘッドへ供給される液体や固体
のインクの不定条件(例えば、クロストークが発生する
ヘッド構成やインクタンク内吸収体の供給不安定の問
題)が1つ存在していれば、n=1とし、2以上の問題
数mであればm値とするものであり、問題1つに対して
安全係数が1つ加わると考えればよい。
【0067】また、Vdは先の液滴体積である。勿論、
吐出状態を不安定にさせる問題が解決されているヘッド
に対しては、n=0となる。特徴条件を満足すると、所
望の周波数駆動に対して高水準に均一化された滴の連続
吐出を達成できる。
【0068】このような第1,第2発明を本発明に採用
することで、本発明の効果、すなわち、簡単な構成でか
つコストアップを生じることなく、常に安定したインク
吐出を繰り返すことができ、ドットのかすれや吐出不良
の無い高品位の画像を記録することが可能になるという
効果を、一層有効に発揮できる。
【0069】なお、前述の実施形態では、ヘッド17を
キャリッジ7に搭載するシリアル型記録装置への適用例
について説明したが、本発明は、被記録材の幅の全体ま
たは一部をカバーする長さのライン型ヘッドを用いる記
録装置にも同様に適用することができて、同様の効果が
得られるものである。また、前述の実施形態では、1個
のヘッド17で記録する場合を例示したが、本発明は、
異なる色で記録する複数のヘッド17を用いるカラーイ
ンクジェット記録装置、あるいは同一色彩で濃度の異な
るインクで記録する複数のヘッド17を用いる階調記録
用のインクジェット記録装置など、ヘッド17の数や記
録色に関係なく広く適用することができ、同様の効果が
得られるものである。
【0070】さらに、本発明は、前述のようにヘッド1
7とインクタンク19を一体化した交換可能なインクジ
ェットカートリッジ16を使用する他、ヘッド17とイ
ンクタンク19を別体にしてチューブ等で接続するな
ど、ヘッド17とインクタンク19の配置形態がどのよ
うなものであっても、同様に適用することができ、同様
の効果を達成し得るものである。
【0071】(その他)なお、本発明は、特にインクジ
ェット記録方式の中でも、インク吐出を行わせるために
利用されるエネルギとして熱エネルギを発生する手段
(例えば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エ
ネルギによりインクの状態変化を生起させる方式のプリ
ントヘッド(以下、「記録ヘッド」ともいう)、プリン
ト装置(以下、「記録装置」ともいう)において優れた
効果をもたらすものである。かかる方式によれば記録の
高密度化,高精細化が達成できるからである。
【0072】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書,同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式は所謂オンデマンド型,
コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特
に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持
されているシートや液路に対応して配置されている電気
熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越える急
速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を印加
することによって、電気熱変換体に熱エネルギを発生せ
しめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結
果的にこの駆動信号に一対一で対応した液体(インク)
内の気泡を形成できるので有効である。この気泡の成
長,収縮により吐出用開口を介して液体(インク)を吐
出させて、少なくとも1つの滴を形成する。この駆動信
号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が
行われるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐
出が達成でき、より好ましい。このパルス形状の駆動信
号としては、米国特許第4463359号明細書,同第
4345262号明細書に記載されているようなものが
適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関する
発明の米国特許第4313124号明細書に記載されて
いる条件を採用すると、さらに優れた記録を行うことが
できる。
【0073】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口,液路,電気熱変換体
の組合せ構成(直線状液流路または直角液流路)の他に
熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示す
る米国特許第4558333号明細書,米国特許第44
59600号明細書を用いた構成も本発明に含まれるも
のである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共通
するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示
する特開昭59−123670号公報や熱エネルギの圧
力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開示す
る特開昭59−138461号公報に基いた構成として
も本発明の効果は有効である。すなわち、記録ヘッドの
形態がどのようなものであっても、本発明によれば記録
を確実に効率よく行うことができるようになるからであ
る。
【0074】さらに、記録装置が記録できる記録媒体の
最大幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録
ヘッドに対しても本発明は有効に適用できる。そのよう
な記録ヘッドとしては、複数記録ヘッドの組合せによっ
てその長さを満たす構成や、一体的に形成された1個の
記録ヘッドとしての構成のいずれでもよい。
【0075】加えて、上例のようなシリアルタイプのも
のでも、装置本体に固定された記録ヘッド、あるいは装
置本体に装着されることで装置本体との電気的な接続や
装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチ
ップタイプの記録ヘッド、あるいは記録ヘッド自体に一
体的にインクタンクが設けられたカートリッジタイプの
記録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効である。
【0076】また、本発明の記録装置の構成として、記
録ヘッドの吐出回復手段、予備的な補助手段等を付加す
ることは本発明の効果を一層安定できるので、好ましい
ものである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに
対してのキャッピング手段、クリーニング手段、加圧或
は吸引手段、電気熱変換体或はこれとは別の加熱素子或
はこれらの組み合わせを用いて加熱を行う予備加熱手
段、記録とは別の吐出を行なう予備吐出手段を挙げるこ
とができる。
【0077】また、搭載される記録ヘッドの種類ないし
個数についても、例えば単色のインクに対応して1個の
みが設けられたものの他、記録色や濃度を異にする複数
のインクに対応して複数個数設けられるものであっても
よい。すなわち、例えば記録装置の記録モードとしては
黒色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘ
ッドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによるか
いずれでもよいが、異なる色の複色カラー、または混色
によるフルカラーの各記録モードの少なくとも一つを備
えた装置にも本発明は極めて有効である。
【0078】さらに加えて、以上説明した本発明の実施
形態においては、インクを液体として説明しているが、
室温やそれ以下で固化するインクであって、室温で軟化
もしくは液化するものを用いてもよく、あるいはインク
ジェット方式ではインク自体を30℃以上70℃以下の
範囲内で温度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲
にあるように温度制御するものが一般的であるから、使
用記録信号付与時にインクが液状をなすものを用いても
よい。加えて、熱エネルギによる昇温を、インクの固形
状態から液体状態への状態変化のエネルギとして使用せ
しめることで積極的に防止するため、またはインクの蒸
発を防止するため、放置状態で固化し加熱によって液化
するインクを用いてもよい。いずれにしても熱エネルギ
の記録信号に応じた付与によってインクが液化し、液状
インクが吐出されるものや、記録媒体に到達する時点で
はすでに固化し始めるもの等のような、熱エネルギの付
与によって初めて液化する性質のインクを使用する場合
も本発明は適用可能である。このような場合のインク
は、特開昭54−56847号公報あるいは特開昭60
−71260号公報に記載されるような、多孔質シート
凹部または貫通孔に液状又は固形物として保持された状
態で、電気熱変換体に対して対向するような形態として
もよい。本発明においては、上述した各インクに対して
最も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行するもの
である。
【0079】さらに加えて、本発明インクジェット記録
装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の
画像出力端末として用いられるものの他、リーダ等と組
合せた複写装置、さらには送受信機能を有するファクシ
ミリ装置の形態を採るもの等であってもよい。
【0080】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、インクジェットヘッドのインク流路内に開口
する空間を設け、その空間を利用して、インクの圧力変
動を吸収低減するため、簡単な構成でかつコストアップ
を生じることなく、どのような吐出パターンを繰り返し
て画像をプリントする場合でも常に安定したインク吐出
を維持することができ、この結果、ドットのかすれや吐
出不良の無い高品位の画像をプリントすることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用可能なインクジェットプリント装
置の要部構成を示す模式的斜視図である。
【図2】図1中の記録手段の外観斜視図である。
【図3】図2の記録手段の分解斜視図である。
【図4】図2の記録手段のインク吐出部の構造を模式的
に示す部分斜視図である。
【図5】図3中のインクタンクをインクジェットユニッ
ト取り付け側から見た斜視図である。
【図6】図2の記録手段をキャリッジに取り付ける状態
を示す横断断面図である。
【図7】図7(A)は、本発明を適用したインクジェッ
トカートリッジの第1構成例の模式的縦断面図、図7
(B)は、図7(A)のインクジェットヘッド部分の拡
大断面図である。
【図8】図8(A)は、本発明を適用したインクジェッ
トカートリッジの第2構成例の模式的縦断面図、図8
(B)は、図8(A)のインクジェットヘッド部分の拡
大断面図である。
【図9】図9(A)は、本発明を適用したインクジェッ
トカートリッジの第3構成例の模式的縦断面図、図9
(B)は、図9(A)のインクジェットヘッド部分の拡
大断面図である。
【図10】図10(A)は、本発明を適用したインクジ
ェットカートリッジとの比較のための比較例を示す模式
的縦断面図、図10(B)は、図10(A)のインクジ
ェットヘッド部分の拡大断面図である。
【図11】本発明を適用したインクジェットカートリッ
ジによる記録テストの結果を説明するための表図であ
る。
【図12】従来のインクジェットプリント装置のインク
供給系を示す模式的縦断面図である。
【図13】典型的な特定吐出パターンの2例の説明図で
ある。
【図14】インクを吐出する際のインク流路内の圧力振
動波形の経時的変化を例示する図である。
【符号の説明】
1 記録装置本体 3 リードスクリュー 4 駆動モーター 7 キャリッジ 9 ガイドレール 10 被記録材 11 プラテンローラ 12 紙押え板 16 インクジェットカートリッジ(記録手段) 17 インクジェットヘッド 18 インクジェットユニット(記録手段) 19 インクタンク 20 キャップ部材 22 吸引手段 26 クリーニングブレード 30 吐出口 31 電気熱変換体 32 ヒーターボード 33 共通液室 36 吐出口プレート 37 配線基板 39 支持体 42 液路 52 インク流路(インク供給管) 60 インク供給部材 61 インク流路(インク導管) 66 カートリッジ本体 67 インク貯蔵部(インク吸収体) 68 蓋部材 69 インク供給口 70 フィルター(インク取り出し口) 71 大気連通口 73 大気圧供給空間 74 位置決め用フック 94 インク取り出し口 96 接続空間 97 突出部分 101 行き止まりの細管スペース
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 長田 虎近 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 種谷 陽一 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 佐藤 陽平 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 池谷 優 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インク流路内のインクを吐出口から吐出
    可能なインクジェットヘッドにおいて、 前記インク流路内に開口して該インク流路内の圧力変動
    を吸収する空間を設けたことを特徴とするインクジェッ
    トヘッド。
  2. 【請求項2】 前記空間を複数設けたことを特徴とする
    請求項1に記載のインクジェットヘッド。
  3. 【請求項3】 前記空間は、一端が前記インク流路内に
    開口しかつ他端が閉塞する細管状であることを特徴とす
    る請求項1または2に記載のインクジェットヘッド。
  4. 【請求項4】 前記空間は、前記インク流路に対して下
    向きに開口することを特徴とする請求項1から3のいず
    れかに記載のインクジェットヘッド。
  5. 【請求項5】 前記吐出口を複数設け、 前記インク流路は前記複数の吐出口に連通する共通液室
    を有し、 前記空間は前記共通液室に開口することを特徴とする請
    求項1から4のいずれかに記載のインクジェットヘッ
    ド。
  6. 【請求項6】 前記空間は、前記インク流路の壁部を構
    成する射出成形体に設けられ、かつ、該射出成形体の成
    形型によって形成されたことを特徴とする請求項1から
    5のいずれかに記載のインクジェットヘッド。
  7. 【請求項7】 前記空間は、前記インク流路の壁部を構
    成する構成体に対し、レーザ加工によって設けられたこ
    とを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のイン
    クジェットヘッド。
  8. 【請求項8】 前記吐出口からインクを吐出させるエネ
    ルギーの発生素子として、インクに膜沸騰を生じさせる
    ための熱エネルギーを発生する電気熱変換体を備えたこ
    とを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載のイン
    クジェットヘッド。
  9. 【請求項9】 請求項1から8のいずれかに記載のイン
    クジェットヘッドと、 インクを収容しかつ該インクを前記インクジェットヘッ
    ドのインク流路に供給するインクタンクとを備えたこと
    を特徴とするインクジェットカートリッジ。
  10. 【請求項10】 インクを吐出可能なインクジェットヘ
    ッドを用いてプリント媒体に画像をプリントするインク
    ジェットプリント装置において、 前記インクジェットヘッドとして請求項1から8のいず
    れかに記載のインクジェットヘッドを用い、かつ前記イ
    ンクジェットヘッドとプリント媒体とを相対移動させる
    移動手段を備えたことを特徴とするインクジェットプリ
    ント装置。
  11. 【請求項11】 前記移動手段は、前記インクジェット
    ヘッドを着脱自在のキャリッジと、該キャリッジを主走
    査方向に移動させる手段と、該主走査方向と略直交する
    副走査方向に前記プリント媒体を搬送する手段とを有す
    ることを特徴とする請求項10に記載のインクジェット
    プリント装置。
  12. 【請求項12】 インクを吐出可能なインクジェットヘ
    ッドを用いてプリント媒体に画像をプリントするインク
    ジェットプリント装置において、 前記インクジェットヘッドとして、請求項9に記載のイ
    ンクジェットカートリッジに備わるインクジェットヘッ
    ドを用い、かつ前記インクジェットヘッドとプリント媒
    体とを相対移動させる移動手段を備えたことを特徴とす
    るインクジェットプリント装置。
  13. 【請求項13】 前記移動手段は、前記インクジェット
    カートリッジを着脱自在のキャリッジと、該キャリッジ
    を主走査方向に移動させる手段と、該主走査方向と略直
    交する副走査方向に前記プリント媒体を搬送する手段と
    を有することを特徴とする請求項12に記載のインクジ
    ェットプリント装置。
JP13187996A 1996-05-27 1996-05-27 インクジェットヘッド、インクジェットカートリッジ、およびインクジェットプリント装置 Pending JPH09314840A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013163271A (ja) * 2012-02-09 2013-08-22 Seiko Epson Corp 液体噴射装置

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JP2013163271A (ja) * 2012-02-09 2013-08-22 Seiko Epson Corp 液体噴射装置

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