JPH09314796A - グラビア印刷方法およびその装置 - Google Patents

グラビア印刷方法およびその装置

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JPH09314796A
JPH09314796A JP14023496A JP14023496A JPH09314796A JP H09314796 A JPH09314796 A JP H09314796A JP 14023496 A JP14023496 A JP 14023496A JP 14023496 A JP14023496 A JP 14023496A JP H09314796 A JPH09314796 A JP H09314796A
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邦夫 石井
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猛 吉川
Yasunori Kimura
康典 木村
Hideaki Kumada
英明 熊田
Motohiko Kashioka
元彦 柏岡
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 連続シート状被印刷体へのインキ類のグラビ
ア印刷において、インキ類の粘度が適性粘度範囲を外れ
ていることやインキ類の流動性が悪いことで、グラビア
印刷特有の泳ぎ、すじ、セル目の残留、圧胴に付着した
ゴミ等が原因によるピンホール等の印刷面不良が生じた
場合でも、煩雑な手間を要する印刷機械条件の調整をせ
ずに、簡便に且つ即時性をもって適性印刷面に調節でき
るようにする。 【解決手段】 グラビア印刷機のグラビア版シリンダー
5と圧胴7とで被印刷体Pをニップするニップ部Nの出
口部分に、被印刷体Pをグラビア版シリンダー5から剥
離せしめる剥離ガイド部材13を設け、該剥離ガイド部
材13の外周下点を、グラビア版シリンダー5と圧胴7
の中心を結んだ線L1に垂直に前記ニップ部Nから出口
方向に引き出した引き出し線L2より低い位置に設定し
たことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被印刷体へ着色イ
ンキやコーティングワニス等のインキ類を印刷するグラ
ビア印刷装置に関し、さらに詳しくは、グラビア印刷適
性の劣るインキを用いてもグラビア印刷独特の泳ぎ、ム
ラ等の不良印刷面の無い均一な印刷面が得られるグラビ
ア印刷装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のグラビア印刷装置としては、例え
ば図7に示されているように、インキ1を収容したイン
キパン3が設けられており、グラビア版シリンダー5の
一部が前記インキ1に浸漬されるべく前記グラビア版シ
リンダー5が前記インキパン3の上方に回転可能に設け
られている。前記グラビア版シリンダー5上には上下方
向へ移動可能で被印刷体Pをニップすると共に引き出す
圧胴7が設けられている。また、前記グラビア版シリン
ダー5の脇にはドクターブレード9が設けられている。
また、あるグラビア印刷装置では前記圧胴7の近傍に固
定されたガイドロール11が設けられている。
【0003】前記グラビア版シリンダー5には印刷部分
に相当する金属表面に深さが例えば20〜40mμ(深
さは目的用途によりこの限りではない)、一辺の長さが
例えば100mμ〜150mμの凹状のインキ1を保持
するセルが約25mμ置き(一般にこの凸部を「土手」
と呼ぶ)に縦横に並んでおり、印刷はグラビア版シリン
ダー5をインキ1に漬け余分なインキ1をドクターブレ
ード9で掻き取った後グラビア版シリンダー5と圧胴7
のニップ部Nで被印刷体Pに圧力を掛け被印刷体Pとグ
ラビア版シリンダー5の剥離時に被印刷体Pにインキ1
が転移し場合によってはガイドロール11を経て乾燥し
て印刷物となる。
【0004】被印刷体Pへのグラビア印刷においては、
インキ類の粘度や流動性によって、泳ぎ、すじ、セル目
の残留、ピンホール等のいわゆる印刷面不良が生じるこ
とがあり、種々の原因が考えられる。そのうちの代表的
印刷面不良であるものの1つに泳ぎ現象が上げられる。
この泳ぎの現象とは印刷面上に1〜3mm程度の不定形
の濃淡を生じ、インキ膜厚が局所的に不均一面の状態を
いい、主にはセルから抜けたインキが被印刷体の画線部
全面に均一に広がらず、前後左右の不特定セルとのみ繋
がり部分的に色の濃いもしくは膜厚の厚い部分(山)と
色の薄いもしくは薄い膜厚の部分(谷)とが発生する現
象を呼んでいる。
【0005】この原因の一つとしては、グラビア印刷に
用いるインキ類の粘度や流動性(フロー)が、その時の
グラビア版シリンダー5の起版形式、圧胴径とゴム硬度
等いわゆるグラビア印刷機の印刷条件において適性領域
を外れていることが多い。インキの印刷適性領域は一般
的にはザーンカップ#3(離合社製)での秒数が16〜
20秒(25℃、印刷速度100m/分の時)程度であ
り、流動性としてはチキソトロピックよりニュートンフ
ローに近づく方が好ましく、粘度がこの範囲を越える
か、流動性の悪いチキソトロピックの場合に泳ぎ等を生
じることが多い。また、重ね印刷の場合泳ぎが発生し易
い傾向もあり、特に顔料分の少ないかまたは顔料分の無
い樹脂ワニスに近い組成の上に重ね印刷を行う場合は発
生するケースが多くなる傾向がある。
【0006】一般のグラビア印刷ではウェットインキの
目標顔料濃度で所定色濃度の均一な印刷面を得ることを
目的とするため、溶剤を添加して希釈するか、固形分比
率の高い同一組成のインキ類を添加する、もしくはメジ
ウム(インキと同一組成の樹脂ワニスでこれを添加し粘
度を下げずに顔料濃度を調整する)やレジューサー(メ
ジウムに体質顔料を分散した物で希釈したインキ1にこ
れを添加し印刷物の視覚的色濃度をあまり変化させずに
粘度を上げる)類を添加することでインキ類のインキ色
濃度と粘度や流動性を調節することが行われる。
【0007】従って、このようにして固形分比率の増減
で印刷インキの色濃度と粘度や流動性を調節した場合に
は被印刷体上のインキドライ塗布量が変化し、さらにメ
ジウムやレジューサーを用いた場合にはドライ塗布膜の
組成も変化してしまうため、最終印刷膜のドライ塗布
量、ドライ組成がそれほど問題とならない、例えば軟包
装材料、アルミニウム箔材料等一般印刷物の印刷には有
用な印刷適性調整手段となっている。
【0008】近年、グラビア印刷物への要求も多様化し
様々な機能を持ったインキ類が検討されている。特殊な
機能を持った機能性インキとして特定条件で色の変わる
インジケーター用インキ、温度で変化する示温インキ、
金属酸化物やカーボンを用いた導電インキもしくは抵抗
インキ、特定波長の光特に紫外光を透過しないマスキン
グ用インキ等々があり、これら特殊な機能インキを用い
て所望する機能を発現しうる印刷物を安全に得るために
はインキのドライ皮膜の膜厚のみならず組成を均一にす
る必要がある場合が多い。
【0009】一方、これら特殊な機能を持ったインキ1
の諸特性を満足させるべくインキ処方に使用できる材料
は制限されるため、使用できる樹脂と顔料または発色剤
もしくは機能性材料等の組み合わせよりインキ1の粘度
や流動性が決定する。さらに、材料の組成比率はある限
定された範囲に設計されているため印刷上の都合でイン
キ組成を安易に変更することは許容できないことが多
く、その結果、印刷の際に必要な粘度や流動性を具備さ
せずらい環境となってきている。
【0010】一例として、マスキングフィルムは400
nm以下の紫外線のうち印刷製版の露光に使われる特定
波長域の紫外線を吸収する目的で使用され、紫外線吸収
能が要求される。マスキング用インキの紫外線吸収材料
としては主に染料が使われるケースが多く、インキ用バ
インダー樹脂として各種フィルムに接着しやすい特性を
持つ樹脂が選定される。所望の紫外線吸収能を得るため
には、400nm以下の紫外線を吸収しなければなら
ず、このため紫外線を効果的に吸収する特定の染料がイ
ンキドライ皮膜中で均一に着色した状態で、かつある一
定量以上含むことを必要とする。したがって、インキド
ライ皮膜中に一定染料量を確保するためには、インキド
ライ皮膜の厚みを厚くする方法が考えられるが、この場
合には樹脂を含んだ総厚みが増えることにより乾燥しづ
らくなりブロッキングを起こし易い。
【0011】このため、インキ1中の染料含有量を多く
する必要があるが、この場合には染料の有機溶剤に対す
る溶解度は一般に限界があるため、インキ1中の染料を
充分に溶解するべく溶剤量を多くすることとなる。その
結果、インキ粘度は低くなりインキ1は適性粘度以下に
なってしまい、適性領域を外れていることで生じる上述
のグラビア印刷特有の泳ぎ等印刷面不良が発生し易い。
【0012】このことは、紫外線ランプを使用しての製
版時に本来必要とされるマスキングフィルムのドライ皮
膜面均一性に関して、マスキングフィルムの印刷面不良
(泳ぎ、ピンホール等)が、部分的に紫外線を透過する
ことから完全なマスキングが出来ず、そのまま製版を行
った版に再現され、その版で印刷を行った場合にはマス
キングフィルムの印刷面不良が黒点等となり印刷物に再
現されてしまうため所望するマスキング効果を満足でき
ないこととなる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来の印刷装置では機能性グラビアインキは本来インキド
ライ塗布量とドライインキ皮膜組成が重要となるにもか
かわらず、均一なインキドライ皮膜を得るための粘度や
流動性をインキ設計上制御することは難しい場合が多
く、残された手段としていわゆる印刷条件といわれる、
グラビア版シリンダー5の版深や線数、さらにはポーシ
ェル型やコンベンショナル型等の腐食版方式およびヘリ
オクッショグラフ型やオハイオ型、格子型、ピラミッド
型、等の彫刻版方式かの選定を行うことで、さらには、
印刷速度や圧胴7の印刷時圧力の増減、圧胴7のゴム硬
度等の印刷機条件の調節をすることが試行できるもの
の、このような調節は通常かなりの手間と時間がかか
り、さらには職人的な経験と感に頼る面が多くなること
から、実質的には行われ難く、最悪の場合にはグラビア
印刷装置では適性な印刷面が得られない場合も多かっ
た。
【0014】本発明の目的は、連続シート状被印刷体へ
のインキ類のグラビア印刷において、インキ類の粘度が
適性粘度範囲を外れていることやインキ類の流動性が悪
いことで、グラビア印刷特有の泳ぎ、すじ、セル目の残
留、圧胴に付着したゴミ等が原因によるピンホール等の
印刷面不良が生じた場合でも、煩雑な手間を要する印刷
機械条件の調整をせずに、簡便に且つ即時性をもって適
性印刷面に調節できるグラビア印刷装置を提供すること
にある。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1によるこの発明のグラビア印刷方法は、グラ
ビア印刷機のグラビア版シリンダーと圧胴とで被印刷体
をニップするニップ部から被印刷体を引き出すと共に、
グラビア版シリンダーと圧胴の中心を結んだ線に垂直に
出口方向に引き出された引き出し線より低い位置に設け
た剥離ガイド部材の外周下点を通過せしめることを特徴
とするものである。
【0016】請求項2によるこの発明のグラビア印刷装
置は、グラビア印刷機のグラビア版シリンダーと圧胴と
で被印刷体をニップするニップ部の出口部分に、被印刷
体をグラビア版シリンダーから剥離せしめる剥離ガイド
部材を設け、該剥離ガイド部材の外周下点を、グラビア
版シリンダーと圧胴の中心を結んだ線に垂直に前記ニッ
プ部から出口方向に引き出した引き出し線より低い位置
に設定したことを特徴とするものである。
【0017】また、請求項3によるこの発明のグラビア
印刷装置は、請求項2のグラビア印刷装置において、前
記引出し線と該剥離ガイド部材の外周下点を通過する被
印刷体との角度を変化せしめるべく前記剥離ガイド部材
を少なくとも上下方向へ調整可能に設けてなることを特
徴とするものである。
【0018】請求項4によるこの発明のグラビア印刷装
置は、請求項2のグラビア印刷装置において、前記ニッ
プ部から引き出された被印刷体が前記グラビア版シリン
ダーに接触する接触面積を調整すべく前記剥離ガイド部
材を調整可能に設けてなることを特徴とするものであ
る。
【0019】本発明者らは、粘度が低いあるいは流動特
性がチキソトロピックであるために印刷面不良の生じる
グラビアインキでも、圧胴の直径やゴム硬度を調整する
とその印刷面不良(泳ぎ等)の程度が異なることに着目
し、印刷面不良の原因が単にインキ類の粘度や流動性だ
けではなく、グラビア版シリンダーと被印刷体が接触し
印刷面を形成する部分、即ちグラビア版シリンダーと圧
胴のニップ部分の条件に関連すると考え、圧胴の直径や
ゴム硬度、印圧(ニップ圧力)の条件を種々変えて実験
したところ印刷不良(泳ぎ等)との相関が見られた。さ
らに、この結果について考察した結果、剥離経路として
いずれもグラビア版シリンダーと被印刷体の剥離角度を
小さくし、尚且つ、グラビア版シリンダーと被印刷体の
接触面積を広げる方向で印刷面は向上することを見いだ
した。これを簡便に、且つ効果的に実施する手段を鋭意
検討したところ、グラビア版シリンダーと圧胴で被印刷
体をニップするニップ部の出口部分に剥離ガイド部材を
設け、該剥離ガイド部材の外周下点を、グラビア版シリ
ンダーと圧胴の中心を結んだ線に垂直にニップ部から出
口方向に引き出した引き出し線より低い位置に設定し、
被印刷体をグラビア版シリンダーとの接触面積および剥
離角度を変化させることで印刷面が飛躍的に向上するこ
とを見いだし本発明に至った。
【0020】圧胴にゴミ等が付着した場合にはゴミ等の
周りに部分圧力抜けが生じ、従来装置では圧力不足のま
ま被印刷体が圧胴に沿ってグラビア版シリンダーから剥
離するためピンホールを生じるが、当装置ではグラビア
版シリンダーとの接触面積が広がるため被印刷体が圧胴
を離れた後もグラビア版シリンダーと接触できるため抜
け状ピンホールは全て解決された。
【0021】さらに該剥離ガイド部材を設けることで微
細な凹凸や若干の偏肉を生じた圧胴でも印刷面不良(抜
け等)を抑制できる効果が見られる。さらには、静電気
による印刷面不良は、一般にゴム等の圧胴と被印刷体の
剥離時に発生する静電気による場合が多いが、被印刷体
が圧胴から剥離した後も金属のグラビア版と接触してい
るためグラビア版シリンダーへ静電気が逃げることで大
幅に改善された。
【0022】より好ましくは該剥離ガイド部材の外周下
点がグラビア版シリンダーと圧胴の中心を結んだ線に垂
直にニップ部から出口方向に引き出した引き出し線より
低い位置で剥離ガイド部材を任意に少なくとも上下方向
へ調整可能とすることで、被印刷体の材質、厚み等の違
いにより巻き込みに抗する充分なテンション(張力)を
調整することも必要な場合があるが、接触面積を印刷面
状態に応じて調整することが可能となる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態の例
を図面に基いて詳細に説明する。
【0024】図1にこの発明の印刷装置が示されてい
る。図1において従来技術の欄で説明した図7における
部品と同じ部品には同一符号を符し重複する説明を省略
する。図1において、グラビア版シリンダー5と圧胴7
で被印刷体Pをニップするニップ部Nの出口部分に剥離
ガイド部材13を設け、該剥離ガイド部材13の外周下
点を、グラビア版シリンダー5と圧胴7の中心を結んだ
線L1に垂直にニップ部Nから出口方向に引き出した引
き出し線L2より低い位置に設置した。
【0025】該剥離ガイド部材13は上下および前後に
位置が可変できるようになっており、図1に示すような
範囲でグラビア版シリンダー5と被印刷体Pの接触面積
および剥離角度を調節できるようになっている。図1の
a点以上に設置した場合は該剥離ガイド部材13が無い
場合すなわち圧胴7単体の場合と同じことになり、a点
から印刷ユニット周りの構造上、下げられる限界点であ
るb点(印刷機により異なる)までが実質的に調節でき
る範囲である。該剥離ガイド部材13をa点からb点に
向かって下げていくことで印刷面不良の生じたインキ類
でも印刷面は向上し、特に被印刷体Pをグラビア版シリ
ンダー5と圧胴7の中心を結んだ線L1のニップ部Nか
ら垂直に出口方向に引き出した引き出し線L2のa点よ
り下方に下げることで顕著に効果が見られ、ポーシェル
型、コンベッショナル型等の腐食版方式およびヘリオク
リッシュグラフ型、オハイオ型、格子型、ピラミット型
等の彫刻版方式によらず、適性印刷面とすることができ
る。この剥離ガイド部材13の形状、材質は、本発明の
印刷方法が実施できる範囲であればよく、設置位置につ
いては、図1中b点以上a点未満であることを特徴とす
る。
【0026】剥離ガイド部材13の取り付け方の例とし
ては、圧胴7の上下移動ユニットに取り付けた図2(取
り付け側面図)、図3(取り付け正面図)に示されてい
るように剥離ガイド部材13を固定するベアリングホル
ダー15を上下動用回転ハンドル17,前後動用回転ハ
ンドル19をそれぞれ回すことにより上下、前後動させ
ることができ、また作業上も圧胴7と同時に上下動する
ため便利で安全である。なお、図2,図3において、2
1は圧胴7を上下動せしめる圧胴上下動用エアーシリン
ダー、23は印刷機側面フレームである。
【0027】図4は印刷機の側面フレーム23に後付け
で取り付けた図でありこの場合は距離がやや長くなるた
め、上下動のみである。また、図2〜4の剥離ガイド部
材13は、ベアリングホルダー15に固定してもベアリ
ングホルダー15から取り外しできるようにしても良
い。
【0028】(実施例)以下、12μのPET(ポリエ
チレンテレフタレート)フィルムに、印刷面不良を起こ
し易い樹脂としてポリアミド樹脂を用いたインキにて例
により本発明を更に詳細に説明する。実施例、比較例に
用いる着色インキ、本発明の剥離ガイド部材13(剥離
経路調節ロール)の実施形態、ならびに塗面の評価方法
について順に述べ、実施例と比較例の内容および結果を
表1にまとめた。尚、実施例中にある「部」とは「重量
部」を示す。
【0029】
【表1】 〔被印刷体〕フィルム基材(帝人(株)製の12μmの
ポリエチレンテレフタレートフィルム) 〔インキ組成〕下記組成の着色インキを用いて本発明の
実施例、比較例を実施した。
【0030】
【表2】着色インキ ポリアミド樹脂 (「バーサミド930 」ヘンケル白水製) 12 部 染料着色材 (「ザポンレッド335 」BASFジャパン製) 12 部 トルエン 30 部 メチルエチルケトン 30 部 エチルアルコール 16 部
【0031】上記組成物をディソルバーにて溶解し、固
形分が24%の着色インキを調製した。この時のインキ
の粘度はザーンカップ#3(25℃)で13.5秒であ
った。
【0032】〔剥離ガイド部材の実施形態〕着色インキ
の印刷時での本発明の実施形態を図5により説明する。
図5はグラビア印刷装置における実施形態を、ここで剥
離ガイド部材13は直径70mmφのアルミ製のロール
(内部にベアリングを含み軽い力で回転する)をグラビ
ア版シリンダー5と圧胴7の中心を結んだ線(点線L
1)のニップ部Nから垂直に引いた引き出し線(点線L
2)のニップ部N出口より距離150mmの位置に剥離
ガイド部材13の外周下点がくるように設置し、設置点
Sとした。剥離ガイド部材13の上下調節位置について
は、被印刷体Pがグラビア版シリンダー5と圧胴7との
ニップ部Nを出て剥離ガイド部材13の設置点Sを±0
とし、設置点Sから上方向への移動を+(プラス)、下
方向への移動を−(マイナス)とした。図6は実施例を
グラビア版シリンダー5と圧胴7の中心を結んだ線(点
線L1)のニップ部Nから垂直に引いた引き出し線(点
線L2)を基準とし剥離ガイド部材13の設置点Sから
下方向設置点dの角度をθで表し、上方向への移動を−
(マイナス)で表した。尚、比較例1は従来の図7のグ
ラビア印刷装置でガイドロール11がない場合とする。
本発明の実施例、比較例の印刷条件は印刷速度100m
/分、グラビア版シリンダー5は直径200mmφのヘ
リオクリッシュグラフ型の線数200線100%のベタ
版を用い、圧胴7はゴム硬度90度の直径150mmφ
のものを使用して着色インキ1を2度刷りしサンプルと
した。実施結果として、印刷面の均一性としては角度θ
が1.9°以上であれば可なりの改善が認められ、角度
θが3.8°以上は全て良好であったが、総合的に角度
θは2°から13.5°の範囲が好ましく、角度θが
3.8°から7.7°がより好ましい。
【0033】〔印刷面の評価方法〕インキ1を印刷後、
サンプルを採取してライトテーブル上で目視により印刷
面不良、ピンホール、インキハネを判定した。また、印
刷時の問題点として被印刷体Pのグラビア版シリンダー
5への巻き込みを判定した。
【0034】なお、この発明は前述した実施の形態の例
に限定されることなく、適宜な変更を行うことにより、
その他の態様で実施し得るものである。例えば前記ニッ
プ部Nから引き出された被印刷体Pがグラビア版シリン
ダー5に接触せしめる接触面積を調整するために、グラ
ビア版シリンダー5の近傍に補助ロールなどを設けても
よい。
【0035】
【発明の効果】以上のごとき実施の形態の例から理解さ
れるように、請求項1〜4の発明によるグラビア印刷方
法およびその装置によれば、被印刷体へのインキ類の印
刷において、インキ類の粘度や流動性が通常のグラビア
印刷での適性領域を外れている場合でもグラビア印刷時
のグラビア版シリンダーと圧胴のニップの出口直後に設
けた剥離ガイド部材により印刷現場においてインキ類の
粘度や流動性を調節したり、印刷条件を変えることなく
簡便に印刷面不良を解消して適性印刷面とすることがで
き、作業効率の向上を顕著に図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ダイレクトグラビア印刷方式での本発明のグラ
ビア印刷装置で剥離ガイド部材の調整範囲を説明するた
めの模式図である。
【図2】本発明の剥離ガイド部材を圧胴の上下動ユニッ
トに取り付けた場合の側面模式図である。
【図3】本発明の剥離ガイド部材を圧胴の上下動ユニッ
トに取り付けた場合の正面模式図である。
【図4】本発明の剥離ガイド部材を機械側面フレームに
取り付けた場合の正面模式図である。
【図5】ダイレクトグラビア印刷方式における本発明の
実施形態を説明するための模式図である。
【図6】本発明の剥離ガイド部材の調整範囲を角度で説
明するための模式図である。
【図7】従来のダイレクトグラビア印刷装置について説
明するための模式図である。
【符号の説明】
1 インキ 3 インキパン 5 グラビア版シリンダー 7 圧胴 9 ドクターブレード 11 ガイドロール 13 剥離ガイド部材 17 上下動用回転ハンドル 19 前後動用回転ハンドル 15 ベアリングホルダー 21 圧胴上下動用エアーシリンダー 23 印刷機側面フレーム P 被印刷体 N ニップ部 L1 グラビア版シリンダーと圧胴の中心を結んだ線 L2 グラビア版シリンダーと圧胴の中心を結んだ線の
ニップ部から垂直に引いた引き出し線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 熊田 英明 東京都中央区京橋二丁目三番十三号 東洋 インキ製造株式会社内 (72)発明者 柏岡 元彦 東京都中央区京橋二丁目三番十三号 東洋 インキ製造株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 グラビア印刷機のグラビア版シリンダー
    と圧胴とで被印刷体をニップするニップ部から被印刷体
    を引き出すと共に、グラビア版シリンダーと圧胴の中心
    を結んだ線に垂直に出口方向に引き出された引き出し線
    より低い位置に設けた剥離ガイド部材の外周下点を通過
    せしめることを特徴とするグラビア印刷方法。
  2. 【請求項2】 グラビア印刷機のグラビア版シリンダー
    と圧胴とで被印刷体をニップするニップ部の出口部分
    に、被印刷体をグラビア版シリンダーから剥離せしめる
    剥離ガイド部材を設け、該剥離ガイド部材の外周下点
    を、グラビア版シリンダーと圧胴の中心を結んだ線に垂
    直に前記ニップ部から出口方向に引き出した引き出し線
    より低い位置に設定したことを特徴とするグラビア印刷
    装置。
  3. 【請求項3】 前記引出し線と該剥離ガイド部材の外周
    下点を通過する被印刷体との角度を変化せしめるべく前
    記剥離ガイド部材を少なくとも上下方向へ調整可能に設
    けてなることを特徴とする請求項2記載のグラビア印刷
    装置。
  4. 【請求項4】 前記ニップ部から引き出された被印刷体
    が前記グラビア版シリンダーに接触する接触面積を調整
    すべく前記剥離ガイド部材を調整可能に設けてなること
    を特徴とする請求項3記載のグラビア印刷装置。
JP14023496A 1996-06-03 1996-06-03 グラビア印刷方法およびその装置 Expired - Fee Related JP3303668B2 (ja)

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JP2007253586A (ja) * 2006-03-27 2007-10-04 Dainippon Printing Co Ltd グラビア印刷方法とグラビア出版印刷機
JP2011073414A (ja) * 2009-10-02 2011-04-14 Sakurai Graphic Syst:Kk ロール形態の被印刷物を印刷する印刷機及びこれを用いた印刷方法
CN105773567A (zh) * 2016-05-24 2016-07-20 武汉轻工大学 焊接衬垫组的对中线绘制装置

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