JPH09314006A - 塗装用テープ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 自動車などの塗装の際に吹き付けた塗料
が他の部分に付着しないようにする塗装用テープを得る
ことを目的とするものである。 【解決手段】 紙を用いたテープ２１の一方の面に、テ
ープ状紙基材２２の表面に粘着剤層２３を設けたマスキ
ングテープＢを該粘着剤層２３により貼着する。該テー
プ２１の他方の面にも、テープ状紙基材２５の表面に粘
着剤層２６を設けたマスキングテープＣを該粘着剤層２
６により貼着するとともに、この両マスキングテープ
Ｂ、Ｃの対向する縁の間に前記テープ２１のみの部分を
存在せしめる。更に該両マスキングテープＢ、Ｃの両側
縁からは各マスキングテープの粘着剤層２３、２６を露
出せめる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、自動車などの塗
装の際に、吹き付けた霧状の塗料が他の部分に付着しな
いようにした塗装用テープに関する。

【０００２】

【従来の技術】図４に示すように、従来のマスキングテ
ープＡは、可撓性テープ基材１の片面の両側に粘着剤層
２、３を設け、この両粘着剤層３、３の間に非粘着性フ
ィルム４を貼着たものである。

【０００３】この従来のマスキングテープＡは例えば図
５のように自動車の前ドア５と後ドア６の間に貼り付
け、外側となった粘着剤層３、３に新聞などの養生紙７
を貼り付ける。

【０００４】この状態で塗料ミスト８を矢印のように吹
き付けると前ドア５は塗装されるが後ドア６や両ドア間
の支柱９には塗装されない。

【０００５】また、図６はぼかし塗装に使用した場合を
示すもので、図６（Ａ）のように、マスキングテープＡ
の片側を丸めたり、図６（Ｂ）のようにマスキングテー
プＡの片側を二つ折りにして同図（Ｃ）、（Ｄ）のよう
に被塗装面１０へ粘着剤層３により貼着して丸めた部分
１１や二つ折りの部分１２を立てた状態とする。

【０００６】そして、矢印のように塗料ミスト１３を吹
き付けると、前記した部分１１や部分１２が風圧により
前後にゆれて塗料ミスト１３を分散するので、ぼかし塗
装となる。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】ところで、従来のマス
キングテープＡは、図５で示したように、後ドア６に貼
り付ける際、粘着剤層３を外側にして二つ折りにしなが
ら後ドア６に貼り付けると共に、養生紙７を貼り付けな
ければならないので極めて手間がかかるという欠点があ
る。

【０００８】また、図６のぼかし塗装の場合も、マスキ
ングテープＡの片側を丸めたり、二つ折りにしなければ
ならないので手数がかかるという欠点がある。

【０００９】そこで、この発明の課題は、上記のような
従来のマスキングテープの問題点を解決し、簡単に貼り
付けて従来のマスキングテープと変らない効果を得るこ
とができる塗装用テープを提供することにある。

【００１０】

【課題を解決するための手段】上記のような課題を解決
するため、請求項１の発明は、紙を用いたテープの一方
の面に、テープ状紙基材の表面に粘着剤層を設けたマス
キングテープを該粘着剤層により貼着し、前記テープの
他方の面に、同じくテープ状紙基材の表面に粘着剤層を
設けたマスキングテープを該粘着剤層により貼着すると
共に、この両マスキングテープの対向する縁の間に前記
テープのみの部分を存在させ、更に前記テープの両端縁
から各々マスキングテープの粘着剤層を露出せしめた構
成を採用したものである。

【００１１】ここで、テープはグラシン紙を用いて形成
し、両マスキングテープのテープ状紙基材は和紙を用
い、これら紙の使用により、吸溶剤性、耐熱性、カット
性が得られると共に、腰があるので半折が容易となり、
また、テープに用いたグラウト紙は塗料ミストの密着性
がよい。

【００１２】

【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
示例と共に説明する。

【００１３】図１乃至図３に示すように、塗装用テープ
Ｄは、グラシン紙を用いたテープ２１の一方の面にマス
キングテープＢとＣを貼着して形成されている。

【００１４】前記した一方のマスキングテープＢは、テ
ープ状紙基材２２の表面に粘着剤層２３を設けて形成さ
れ、テープ２１の一方の面に該粘着剤層２３により貼着
すると共に、他方のマスキングテープＣは、テープ状紙
基材２５の表面に粘着剤層２６を設けて形成され、テー
プ２１の他方の面に該粘着剤層２６により貼着する。

【００１５】そして、両マスキングテープＢ、Ｃの対向
する縁の間にテープ２１のみの部分を存在せしめ、更に
テープ２１の両端縁からは各々マスキングテープＢ、Ｃ
の粘着剤層２３、２６を一定の幅で露出せしめる。

【００１６】なお、両マスキングテープＢ、Ｃにおける
テープ状紙基材２２、２５は和紙を用いて形成されてい
る。

【００１７】上記した実施形態の塗装用テープＤは、図
２のように、粘着剤層２３、２６により自動車の前ドア
５と後ドア６の間に貼り付け、外側となった粘着剤層２
６には新聞紙などの養生紙７を貼り付ける。

【００１８】この状態で塗料ミスト８を図２矢印のよう
に吹き付けると、前ドア５は塗装されるが後ドア６や両
ドア間の支柱９には塗装されない。

【００１９】また、図３はぼかし塗装の場合を示すもの
で、同図（Ａ）のように塗装用テープＤを二つ折りして
一方のマスキングテープＢの粘着剤層２３を他方のマス
キングテープＣのテープ状紙基材２５の背面に貼り付け
る。

【００２０】そして、この二つ折りの塗装用テープＤを
マスキングテープＢの粘着剤層２６を利用して図３
（Ｂ）のように被塗装面１０に貼り付ける。

【００２１】そして、矢印のように、塗装ミスト１３を
吹き付けると、二つ折りの部分が風圧により前後にゆれ
て塗料ミストを分散するので、ぼかし塗装となる。

【００２２】上記塗装用テープＤにおいて、テープ２１
にグラミン紙を使用し、テープ状基材２２、２５に和紙
を使用することにより、吸溶剤性と耐熱性及びカット性
が得られると共に、腰があるので半折りが容易となり、
しかもテープ２１に用いたグラミン紙は塗料ミストの密
着性がよく、付着した塗料が垂れることがなく、美しい
仕上りの塗装が行なえる。

【００２３】

【発明の効果】以上のように、この発明によると、テー
プ両端の相反する側の粘着剤層をそのままの状態で目的
の部分に貼り付けるだけで目的の部分を効果的に覆うこ
とができ、従来のマスキングテープのように、貼着時に
二つ折りや丸めるなどの面倒な作業が不要となり、塗装
作業が極めて容易かつ迅速に行なえる。

【００２４】また、テープ及び両マスキングテープのテ
ープ状紙基材に各々紙を用いたので吸溶剤性と耐熱性及
びカット性が得られると共に、紙を用いることにより腰
があるので、半折りが容易となり、しかもテープにグラ
シン紙を用いることにより、塗料ミストの密着性がよく
なるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】実施例の横断面図

【図２】同上の使用状態の横断面図

【図３】同じく他の使用状態の横断面図

【図４】従来例の横断面図

【図５】同上の使用状態の横断面図

【図６】同じく他の使用状態の横断面図

【符号の説明】

５ 前ドア ６ 後ドア ７ 養生紙 ８ 塗料ミスト １３ 塗料ミスト ２１ テープ ２２ テープ状紙基材 ２３ 粘着剤層 ２５ テープ状紙基材 ２６ 粘着剤層 Ｂ マスキングテープ Ｃ マスキングテープ Ｄ 塗装用テープ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 紙を用いたテープの一方の面に、テープ
   状紙基材の表面に粘着剤層を設けたマスキングテープを
   該粘着剤層により貼着し、前記テープの他方の面に、同
   じくテープ状紙基材の表面に粘着剤層を設けたマスキン
   グテープを該粘着剤層により貼着すると共に、この両マ
   スキングテープの対向する縁の間に前記テープのみの部
   分を存在させ、更に前記テープの両端縁から各々マスキ
   ングテープの粘着剤層を露出せしめたことを特徴とする
   塗装用テープ。