JPH09313812A - 渦巻型フィルタエレメント - Google Patents

渦巻型フィルタエレメント

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JPH09313812A
JPH09313812A JP8133812A JP13381296A JPH09313812A JP H09313812 A JPH09313812 A JP H09313812A JP 8133812 A JP8133812 A JP 8133812A JP 13381296 A JP13381296 A JP 13381296A JP H09313812 A JPH09313812 A JP H09313812A
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oil
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JP8133812A
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Hiroya Suzuki
博也 鈴木
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Wako Sangyo KK
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Wako Sangyo KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 製作が容易であり、濾過精度を向上させるこ
とができるとともに、交換寿命を伸ばすことができる渦
巻型フィルタエレメントを得る。 【解決手段】 2枚のシート状濾材16,18と2枚の
シート状スペーサ材17,19とを交互に重ねた状態で
渦巻状に巻いて形成された濾過部材15と、この濾過部
材15の両端部を覆って濾過部材の軸方向両端のそれぞ
れに取り付けられるエンドプレート21,22とから構
成され、エンドプレート21,22には、濾過部材15
の端部の一部を露出させるスリット21d,22dが形
成されている。そして、スリット21dによって露出し
た部分において一方のスペーサ材19の端部を開放する
とともに他方のスペーサ材17の端部を閉塞して流体の
入口とし、スリット22dによって露出した部分におい
て一方のスペーサ材19の端部を閉塞するとともに他方
のスペーサ材17の端部を開放して流体の出口としてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、オイル等の流体を
濾過するフィルタ装置に用いられるフィルタエレメント
に関し、さらに詳しくは、濾過部材を渦巻状に巻いて作
られる渦巻型フィルタエレメントに関する。
【0002】
【従来の技術】このような渦巻型フィルタエレメントと
して、本出願人は特開平7−328332号公報に開示
された渦巻型フィルタエレメントを提案した。このフィ
ルタエレメントは、2枚のシート状濾材と2枚の流体を
通すシート状スペーサ材とを交互に重ねて4層に形成し
た濾過部材を円筒渦巻状に巻いて作られている。そし
て、濾過部材の軸方向一端において、2枚のスペーサ材
のうち一方のスペーサ材の端部を開放するとともに他方
のスペーサ材の端部を閉塞して流体の入口とし、濾過部
材の軸方向他端において、一方のスペーサ材の端部を閉
塞するとともに他方のスペーサ材の端部を開放して流体
の出口としている。
【0003】このように構成された渦巻型フィルタエレ
メントによれば、単位体積当りの濾過面積が大きく、流
体はエレメント内をほぼ軸方向に流れるため流路抵抗は
小さくなるとともに、濾材の間にスペーサ材が挟まれて
いることにより濾材が変形することがなく、効率よく流
体の濾過を行うことができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ように流体の入口および出口を形成するためには、エレ
メントの両端面の全面において濾材をスペーサ材で包む
ように交互にシールしなければならないため、エレメン
トの製作に手間がかかるという問題があった。また、円
筒渦巻状に形成された濾材の端面全面が流体の出入口と
なるため、濾材の目詰まりが早く濾過精度が低下すると
ともに交換寿命が短いという問題もあった。
【0005】本発明はこのような問題に鑑みてなされた
ものであり、製作が容易であり、濾過精度を向上させる
ことができるとともに、交換寿命を伸ばすことができる
渦巻型フィルタエレメントを提供することを目的として
いる。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明の渦巻型フィルタエレメントは、2枚のシー
ト状濾材と2枚のシート状スペーサ材とを交互に重ねて
4層にした状態で円筒渦巻状に巻くことによって形成し
た濾過部材と、この濾過部材の軸方向端部を覆って濾過
部材の軸方向両端のそれぞれに取り付けられるエンドプ
レートとから構成し、エンドプレートには、濾過部材の
端部の一部を露出させる流通孔を形成している。そし
て、濾過部材の軸方向一端であって流通孔によって露出
した部分において、2枚のスペーサ材のうち一方のスペ
ーサ材の端部を開放するとともに他方のスペーサ材の端
部を閉塞して流体の入口とし、濾過部材の軸方向他端で
あって流通孔によって露出した部分において、一方のス
ペーサ材の端部を閉塞するとともに他方のスペーサ材の
端部を開放して流体の出口としている。
【0007】このような渦巻型フィルタエレメントにお
いては、濾過部材の軸方向端面を覆ってエンドプレート
が取り付けられているため、濾材の強度を増加させるこ
とができる。また、濾過部材の軸方向端面がエレメント
のほぼ軸中心部から外周まで広がっているため、単位体
積当りの濾過面積が大きくなる。そして、一方のスペー
サ材内に入口から流入した流体はこのスペーサ材内を軸
方向に流れるが、このスペーサ材の他端が閉塞されてい
るため、濾材を通って他方のスペーサ材内に流れ込む。
このとき流れ込む流体は、エンドプレートに形成された
流通孔によって流路が絞られた状態となるため、濾過部
材に作用する流体の圧力は低減される。
【0008】濾材を通る際に濾過された流体は、他方の
スペーサ材の軸方向一端が閉塞されているため、軸方向
他端に形成された出口から排出される。こうして、流体
はエレメント内をほぼ軸方向に流れるため流路抵抗は小
さく、濾材の間にスペーサ材が挟まれているため流体の
圧力が高圧でも濾材が変形せずに濾材間隔はほぼ均等に
保たれる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施の形
態である渦巻型フィルタエレメント10について図1お
よび図2を参照して説明する。このフィルタエレメント
10は、チューブ11と、このチューブ11の外周に巻
き付けられる濾過部材15とから構成されている。チュ
ーブ11は、長方形の板材を渦巻状に丸めて形成したも
のであり、外端部11aと内端部11bとが周方向に重
なるように円筒渦巻状に形成されている。濾過部材15
は、帯状にカットされた2枚の濾材(第1濾材16およ
び第2濾材18)と2枚のスペーサ材(第1スペーサ材
17および第2スペーサ材19)とを交互に重ね合わせ
て4層に形成している。
【0010】第1濾材16と第2濾材18は、極細繊維
にて高密度に作られた濾紙からなり、第1スペーサ材1
7および第2スペーサ材19は、荒い目の網(ポリエス
テル製の網や金網等)を濾材16,18よりも小さな幅
(高さ)でカットして複数枚重ねたものである。このよ
うな構造とすることにより、所要の強度を確保するとと
もに、濾材16,18同士の密着を防ぎ、各スペーサ1
7,19の内部をオイル等の流体が流通しやすいように
している。
【0011】各スペーサ材17,19は、これらの上下
端が各濾材16,18の上下端からそれぞれほぼ同じ高
さだけ離れるように配置される。このため、濾過部材1
5がチューブ11に巻き付けられたときには、第1スペ
ーサ材17の上下に濾材16,18により挟まれる溝1
5cが形成され、第2スペーサ材19の上下に、濾材1
6,18により挟まれる溝15dが形成される。
【0012】このように構成された濾過部材15は、ま
ず、チューブ11に巻き付けられたときに周方向内端と
なる側(以下、これを内端15aという)をチューブ外
端部11aとチューブ内端部11bとの間に挿入し挟持
させる。そして、内端15aの先方にできた溝状空間に
接着剤Bを塗布して、濾過部材15の内端15aをチュ
ーブ11に接着するとともに、濾過部材15の内端15
aを閉塞する。この後、濾過部材15の残りの部分を4
層まとめてチューブ11に巻き付け、濾過部材15の周
方向外端となる側にも接着剤を塗布して接着し、円筒渦
巻状に形成する。
【0013】このように円筒渦巻状に形成した後は、濾
過部材15の両端にエンドプレート21,22の取り付
けを行う。エンドプレート21,22は、樹脂又は金属
により環状に形成されており、外周縁部と内周縁部には
それぞれ図2において中心方向に延びる立ち上がり部2
1a,21b,22a,22bが形成されている。この
ように形成されたエンドプレート21,22は、内外周
の立ち上がり部21a等の間にチューブ11と濾過部材
15の両端部とを受容してこれらを覆うように取り付け
られ、濾過部材15の両端部とエンドプレート21,2
2の内側面21c,22cとが接着されて両者間の隙間
は閉塞される。
【0014】各エンドプレート21,22には、流体が
通過するスリット(流通孔)21d,22dが形成され
ている。このスリット21d,22dは、外周縁部近傍
から内周縁部近傍までの長さで矩形状に、各エンドプレ
ート21,22に一箇所づつ形成されている。なお、各
エンドプレート21,22の濾過部材15の両端面への
接着は、図3にも示すように両スリット21d,22d
が180°ずれた位置となるようになされる。
【0015】このように形成されたスリット21d,2
2dにおいては濾過部材15の端面が露出する。なお、
フィルタエレメント10においては、図2において右方
に示すエンドプレートが入口側エンドプレート21を構
成し、左方に示すエンドプレート22が出口側エンドプ
レート22を構成するため、入口側エンドプレート21
に形成されたスリット21dが濾過される流体の流入孔
となり、出口側のエンドプレート22に形成されたスリ
ット22dが濾過された流体の流出孔となる。
【0016】そして、2枚のスペーサ材17,19のう
ち一方のスペーサ材の端部を開放して流体の入口とする
とともに他方のスペーサ材の端部を閉塞するためには、
スリット21dによって開口した部分における濾過部材
15の軸方向右端における第1スペーサ材17の端面に
面した溝15cのみに接着剤B′を詰め込んで、この第
1スペーサ材17の端面を閉塞する一方、スリット22
dによって開口した部分における濾過部材15の軸方向
右端における第2スペーサ材19の端面に面した溝15
dに接着剤B′を詰め込んで、この第2スペーサ材19
の端面を閉塞する。
【0017】こうして濾過部材15の接着剤による閉塞
処理(コーキング)を行ったフィルタエレメント10
は、図示しないフィルタケース内に配設され、入口側エ
ンドプレート21に形成されたスリット21dから流入
させた流体を濾過して出口側のエンドプレート22に形
成されたスリット22dから流出させる。
【0018】例えば、入口側のスリット21dからオイ
ルを流入させた場合、このオイルは、第2スペーサ材1
9における右端から濾過部材15内に流入する。第2ス
ペーサ材19内に流入したオイルは、第2スペーサ材1
9を軸方向(左方)に流れるが、左端はエンドプレート
22および接着剤B′によって閉塞されているので、こ
れに隣合う第1・第2濾材16,18を通って濾過され
ながら第1スペーサ材17内に流入する。そして、第1
スペーサ材17内に流入したオイルは、この第1スペー
サ材17の右端が閉塞されているため、左端に開口する
出口側のスリット22dから流出する。
【0019】このように、オイルはエレメント10内を
ほぼ軸方向に流れるので、オイルがエレメントの径方向
に流れるタイプのものに比べて流路の長さが短く、その
分流路抵抗が少ない。また、エレメント10内を流れる
オイルの圧力が高圧であっても、十分な強度を有するス
ペーサ材17,19の存在により、濾材16,18が径
方向に変形することがなく、径方向において隣合う濾材
16,18間の間隔を均等に維持することができる。
【0020】さらに、オイルは濾過部材15の右側端面
全面からではなく、入口側のスリット21dからのみ流
入するため、濾材16,18に作用するオイルの圧力が
下がる(流体負荷が少なくなる)。このため、目詰まり
は徐々に生じることとなり、濾過精度が向上するととも
に濾過されるオイルの流量減少割合がゆるやかになるた
め、フィルタエレメント10の交換寿命を伸ばすことが
できる。
【0021】なお、上記のフィルタエレメント10は、
各エンドプレート21,22に一箇所づつスリット21
d,22dを形成することとしているが、図4に示すフ
ィルタエレメント10′のように二箇所づつスリット2
1d′,22d′を形成するようにしてもよい。なお、
スリット21d′,22d′を二箇所づつ形成すること
とした場合には、各エンドプレート21′,22′を9
0°ずらした状態で濾過部材15の両端面に接着するよ
うにように構成する。
【0022】次に、図5を参照して本発明に係るフィル
タエレメントをデュアルフロータイプのフィルタにおけ
るバイパスエレメントとして用いたスピンオンタイプの
オイルフィルタ1について説明する。このオイルフィル
タ1は、有底筒状に形成されたフィルタケース2の内周
空間2a内に、環状に形成されたフルフローエレメント
30およびバイパスエレメント50を収容して構成さ
れ、フィルタケース2の開口部には、カバープレート4
が取り付けられている。
【0023】カバープレート4は、中心部に取付孔(流
出孔)4aが形成されるとともにその外周に複数の流入
孔4bが形成された厚板と、この厚板に固着された薄板
とからなり、薄板の外周縁はフィルタケース2の開口部
端縁に巻き締められている。
【0024】このように構成されたオイルフィルタ1
は、取付孔4aをエンジンのシリンダブロックに取り付
けられた取付基台9に形成された取付けボス9aに螺合
させることによって、その取付基台9に固定される。な
お、取付ボス9aの内部には、シリンダブロックの内部
に繋がる流出側油路9bが取付ボス9aの下端において
開口するように形成されており、また、取付基台9にお
ける流出側油路9bの側方には、流入側油路9cが形成
されている。さらに、取付ボス9aにおける流出側油路
9bの外側には、同じくシリンダブロックの内部に繋が
るバイパス油路9dが形成されている。
【0025】ここで、図示するように、フィルタケース
2の内周空間2a内には、下段にフルフローエレメント
30が配設されるとともに、上段にはバイパスエレメン
ト50が配設されている。フルフローエレメント30
は、複数の流通孔31aが形成されたインナーチューブ
31の外周に円筒状に形成された濾材32を配設すると
ともに、このインナーチューブ31および濾材32の上
下端面を上下エンドプレート33,34によって挟持す
るようにして構成されている。上部エンドプレート33
の中心部には上方に突出した突出部33aが形成され、
この突出部33aの内側には流出孔33bが形成されて
いる。
【0026】このように構成されたフルフローエレメン
ト30においては、オイルは矢印Aで示すように濾材3
2の外周側から内周側に通過することによって濾過さ
れ、流通孔31aを通過した後に流出孔33bから流出
側油路9bに流れ込む。
【0027】フルフローエレメント30の上方には前記
のフィルタエレメント10と基本的な構成を同一とした
バイパスエレメント50が配設されている。このバイパ
スエレメント50においては、下方に位置する入口側の
エンドプレート61における内周の立ち上がり部61a
が大きく立ち上がって(上方に伸びて)おり、上方に伸
びるにつれて内径が細くなるように形成されている。こ
の立ち上がり部61aの内側には、突出部33aが挿入
可能に構成されている。
【0028】チューブ51の外周に巻き付けられて、こ
のチューブ51とともに入口側のエンドプレート61に
接着された濾材55の上端面には、出口側のエンドプレ
ート62が接着されている。この出口側のエンドプレー
ト62の上面には網63が配設されるとともに、この網
63のさらに上面には外側エンドプレート64が配設さ
れている。
【0029】網63はポリエステルによって形成され、
出口側のエンドプレート62に形成されたスリット(図
示せず)を、外側エンドプレート64によって塞がない
ようにするためのものである。また、外側エンドプレー
ト64の外周縁部は出口側のエンドプレート62と固着
されているが、内周縁部同士は固着されておらず、網6
3を通過したオイルが流出可能な間隙66を有して形成
されている。また、濾材55の外周には入口側のエンド
プレート61と外側エンドプレート64の外縁部を繋い
で、円筒状に形成されたプロテクタ65も設けられてい
る。
【0030】このように形成されたバイパスエレメント
50は、フィルタケース2内においてフルフローエレメ
ント30の突出部33aを立ち上がり部61aの内側に
挿入するようにして配設される。なお、フルフローエレ
メント30の上部エンドプレート33とバイパスエレメ
ント50の入口側のエンドプレート61との間には、フ
ィルタガスケット6が配設されており、入口側のエンド
プレート61に形成されたスリット61dを塞がないよ
うにするとともに、濾過されていないオイルが流出側油
路9bに流出することを防止している。
【0031】バイパスエレメント50における立ち上が
り部61aの上端部には、取付ボス用ガスケット7が配
設されており、フルフローエレメント30を通過しただ
けのオイルがバイパス油路9dへ流入しないようになっ
ている。また、カバープレート4とバイパスエレメント
50との間にも本体用ガスケット5が配設され、エンジ
ンオイルを流入させたときに取付基台9とオイルフィル
タ1との間でエンジンオイルが漏れないようにしてい
る。
【0032】このように構成されたフルフローエレメン
ト30とバイパスエレメント50とは、フィルタケース
2内に配設されるわけであるが、フィルタケース2の底
部には圧縮スプリング3が配設されており、このスプリ
ング3の付勢力によって各ガスケット5,6と各エレメ
ント30,50およびカバープレート4とを密着させる
ようにしている。
【0033】上記のように構成されたオイルフィルタ1
においては、エンジンの作動を行うと、流入側油路9c
を流れてきたエンジンオイルは、矢印Eで示すように流
入孔4bからケース2の内部における両エレメント3
0,50の外周側に流入する。流入したオイルは、多く
が矢印Aで示すようにフルフローエレメント30を内周
側に向かって通過することにより濾過され、矢印Fで示
すようにフルフローエレメント30の内周に繋がる流出
側油路9bから流出する。
【0034】また、流入したオイルの一部は、矢印Cで
示すように入口側のエンドプレート61に形成されたス
リット61dから流入して濾材55によって濾過され、
出口側のエンドプレート62に形成されたスリットから
流出する。このスリットから流出したオイルは、外側エ
ンドプレート64との間に配設された網63の間を通
り、外側エンドプレート64の内周縁部と出口側のエン
ドプレート62の内周縁部との間の間隙66から矢印D
で示すようにチューブ51の内周空間内に流入する。な
お、この網63は、第1スペーサ材17等と同様にポリ
エステルや金属等によって形成された目の荒い網であ
る。そして、内周空間51a内に流入したオイルは、バ
イパス油路9dを通って矢印Dで示すようにエンジンに
戻される。
【0035】このように構成されたオイルフィルタ1に
よれば、オイルフィルタ1内に流入するオイルの多くを
フルフローエレメント30によって濾過することができ
るとともに、一部のオイルをバイパスエレメント50に
よって濾過させることができる。ここで、バイパスエレ
メント50は高い濾過精度を有するとともに目詰まりも
生じにくいため、オイルフィルタ1の性能の向上を図る
ことができるとともに交換までの寿命を伸ばすことがで
きる。
【0036】次に、図6を参照してフィルタエレメント
10に設けられる濾過部材15と異なる構成の濾過部材
115について説明する。なお、図6は図1において示
すチューブ11および濾過部材15の内端部分に相当す
る部分を表す拡大図である。この濾過部材115は、前
記濾過部材15と同様に、帯状にカットされた2枚の濾
材(第1濾材116および第2濾材118)と2枚のス
ペーサ材(第1スペーサ材117および第2スペーサ材
119)とを交互に重ね合わせて4層に形成した状態で
チューブ11′に巻き付けることによって形成される。
【0037】チューブ11′は、チューブ外端部11
a′とチューブ内端部11b′とがスポット溶接等によ
って固着され、前記チューブ11と異なって予め円筒状
に形成されている。また、第1および第2スペーサ材1
17,119は不織布によって形成されており、第1ス
ペーサ材117の両側に第1濾材116および第2濾材
118が位置する。第1濾材116および第2濾材11
8は一枚の濾材によって形成されており、第1スペーサ
材117の内端部Tを包むようにして両側に伸びて配設
されている。
【0038】このように構成された濾過部材115にお
いては、第2スペーサ材119を内側に位置させるとと
もに、両濾材116,118によって挟持された第1ス
ペーサ材117を外側に重ねて位置させた状態で、内端
部Tをチューブ外端部11a′の端面近傍に位置させ、
接着材Bによってチューブ11′に接着する。その後
は、前記濾過部材15と同様に、4層まとめてチューブ
11に巻き付けて円筒渦巻状に形成し、両端にエンドプ
レートを取り付ける。
【0039】ここで、第1および第2スペーサ材11
7,119は、濾材116,118よりは目が荒いが、
前記のスペーサ材17,19よりは目が細かく形成され
ている。これにより、粒子の大きいゴミは、濾材11
6,118のみならず各スペーサ材117,119によ
っても捕捉することができるため、濾過部材115の濾
過精度を向上させることができる。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように本発明の渦巻型フィ
ルタエレメントでは、濾過部材の間に挟持された2枚の
スペーサ材の一方のみの端部を接着等によって塞ぐこと
により、開放している方のスペーサ材の端部を流体の出
入口としているが、これらの出入口は濾過部材の両端に
取り付けられたエンドプレートに形成された流通孔(ス
リット)によって露出した部分となるため、フィルタエ
レメントの組立時には流通孔によって露出した部分のス
ペーサ材のみを交互に(一つおきに)接着すればよく、
その他の部分はエンドプレートに接着剤を塗布して組み
立てればよいため、組立作業を簡素化することができ
る。
【0041】また、エンドプレートを設けることにより
濾材の両端が保持されるため機械的な強度が増加すると
ともに流体の圧力および流量に対する剛性が増加し、適
正な形状に保持されるので濾過精度およびライフサイク
ルが向上する。さらに、流通孔によって流路が絞られる
こととなるため、濾面に作用する流体負荷が少なくなる
(濾材の面圧が下がる)。これにより、濾材は徐々に目
詰まりを生じることとなるため、この点からも濾過精度
の向上を図ることができるとともに、流量減少割合を緩
やかにすることによってライフサイクルの向上を図るこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る渦巻型フィルタエレメントの正面
図(一部断面図)である。
【図2】上記フィルタエレメントの図1におけるII−
II断面図である。
【図3】上記フィルタエレメントの斜視図である。
【図4】上記フィルタエレメントの異なる構成を示す斜
視図である。
【図5】本発明に係るフィルタエレメントを用いたオイ
ルフィルタの断面図である。
【図6】本発明に係る渦巻型フィルタエレメントの異な
る構成を示す部分断面図である。
【符号の説明】
10 渦巻型フィルタエレメント 11,11′ チューブ 15,115 濾過部材 16,18,116,118 濾材 17,19,117,119 スペーサ材 21,22 エンドプレート 21d,22d スリット

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2枚のシート状の濾材と2枚の流体を通
    すシート状のスペーサ材とを交互に重ねて4層に形成し
    た状態で円筒渦巻状に巻いた濾過部材と、 この濾過部材の軸方向端部を覆って前記濾過部材の軸方
    向両端のそれぞれに取り付けられ、前記端部の一部を露
    出させる流通孔が形成されたエンドプレートとからなる
    渦巻型フィルタエレメントであって、 前記濾過部材の軸方向一端であって前記流通孔によって
    露出した部分において前記2枚のスペーサ材のうち一方
    のスペーサ材の端部を開放するとともに他方のスペーサ
    材の端部を閉塞して流体の入口とし、前記濾過部材の軸
    方向他端であって前記流通孔によって露出した部分にお
    いて前記一方のスペーサ材の端部を閉塞するとともに前
    記他方のスペーサ材の端部を開放して流体の出口とした
    ことを特徴とする渦巻型フィルタエレメント。
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