JPH09313527A - 使い捨ておむつ - Google Patents

使い捨ておむつ

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JPH09313527A
JPH09313527A JP9011677A JP1167797A JPH09313527A JP H09313527 A JPH09313527 A JP H09313527A JP 9011677 A JP9011677 A JP 9011677A JP 1167797 A JP1167797 A JP 1167797A JP H09313527 A JPH09313527 A JP H09313527A
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ethylene
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disposable diaper
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bis
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信也 佐藤
Tetsuya Masuki
哲也 舛木
Fumiaki Kikuchi
文晃 菊池
Akihiko Gunji
亮彦 郡司
Haruo Sakahashi
春夫 坂橋
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Kao Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フィット性に優れ、皮膚刺激性が低く、成形
加工性に優れた使い捨ておむつを提供すること。 【解決手段】 液透過性の表面シート2、液不透過性の
裏面シート3及び両シート2、3間に介在された液保持
性の吸収体4を具備し、ウエスト部5、レッグ部6、着
用時に装着者の胴回りに位置する胴回り部7、及び防漏
シートをおむつの外方側に固定して形成された立体ガー
ドに、それぞれ、弾性部材10、20、30、40が配
されている使い捨ておむつ1において、上記弾性部材1
0、20、30、40は、その永久歪みが50%以下で
あり、ヒステリシス比が5.0以下であるエチレン−α
・オレフィン共重合体により形成されていることを特徴
とする使い捨ておむつ1。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フィット性に優
れ、皮膚刺激性が低く、成形加工性の良い使い捨ておむ
つに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明の解決しようとする課題】従来よ
り、使い捨ておむつとしては、液透過性の表面シート、
液不透過性の裏面シート及び両シート間に介在された液
保持性の吸収体を具備し、ウエスト部とレッグ部とに、
それぞれ、おむつのフィット性を高めて漏れ防止性を向
上させるために、弾性部材が配されているものが、広く
用いられている。
【0003】しかし、このような使い捨ておむつにおい
ては、用いる弾性部材が通常のゴム等により形成されて
いたため、装着者の皮膚が刺激される等の問題があっ
た。また、上記の通常のゴムでは、成形加工性が悪いた
め、おむつの生産性に劣るという問題もあった。
【0004】従って、本発明の目的は、フィット性に優
れ、皮膚刺激性が低く、成形加工性に優れた使い捨てお
むつを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解消すべく鋭意検討した結果、特定の共重合体により
形成された弾性部材をウエスト部等に配してなる使い捨
ておむつが上記目的を達成しうることを知見した。
【0006】本発明は、上記知見に基づいてなされたも
ので、液透過性の表面シート、液不透過性の裏面シート
及び両シート間に介在された液保持性の吸収体を具備
し、ウエスト部、レッグ部、着用時に装着者の胴回りに
位置する胴回り部、及び防漏シートをおむつの外方側に
固定して形成された立体ガードの少なくともいずれか1
カ所に弾性部材が配されている使い捨ておむつにおい
て、上記弾性部材は、その永久歪みが50%以下であ
り、ヒステリシス比が5.0以下であるエチレン−α・
オレフィン共重合体により形成されていることを特徴と
する使い捨ておむつを提供するものである。
【0007】また、本発明は、上記立体ガードにおける
おむつの内方側の自由端に上記弾性部材が配されている
上記使い捨ておむつを提供するものである。
【0008】また、本発明は、上記エチレン−α・オレ
フィン共重合体の密度が0.90g/cm3 以下である
上記使い捨ておむつを提供するものである。また、本発
明は、上記エチレン−α・オレフィン共重合体が、シク
ロペンタジエニル錯体を触媒として用いて共重合させて
なる共重合体である上記使い捨ておむつを提供するもの
である。更に、本発明は、上記エチレン−α・オレフィ
ン共重合体が、メタロセン触媒を用いて共重合させてな
る共重合体である上記使い捨ておむつを提供するもので
ある。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の使い捨ておむつに
ついて更に詳細に説明する。本発明の使い捨ておむつ
は、特定の共重合体により形成された弾性部材が、ウエ
スト部、レッグ部、胴回り部及び立体ガードの少なくと
も何れか1カ所に配されていることを特徴とする。
【0010】本発明の使い捨ておむつにおいて用いられ
る上記の特定の共重合体は、その永久歪みが50%以
下、好ましくは0〜30%であり、ヒステリシス比が
5.0以下、好ましくは1.0〜3.5のエチレン−α
・オレフィン共重合体である。上記永久歪みが50%以
下であることにより、上記弾性部材の固定可能領域を広
することができ、上記ヒステリシス比が5.0以下であ
ることにより、応答性が良くなる。一方、上記永久歪み
が50%を超えると又は上記ヒステリシス比が5.0を
超えると、上記弾性部材により形成されるギャザー部の
体に対するフィット性が低下する。
【0011】上記永久歪み及び上記ヒステリシス比は、
それぞれ、下記の如くして測定されるものである。 永久歪みの測定法;下記のヒステリシス比の測定法と同
様にして、試料を100%延伸した後、初期のチャック
間距離とした際の試料の長さを測定し、100%延伸し
た場合の初期長さ(初期のチャック間距離)に対する弛
緩できない長さ(初期長さよりも伸びて長くなった部分
の長さ)の割合(%)を求め、これを永久歪みとした。 ヒステリシス比の測定法;各試料の伸縮性を調べる為、
積算装置付伸長試験機を使って、ヒステリシス比を測定
した。即ち、上記弾性部材により幅25mmの試料を作
成し、該試料を上記試験機にチャック間距離が100m
mとなるように固定し、次いで、各試料を300mm/
minの速度で100%延伸して延伸曲線を作成し、引
き続き同じ速度で緩めてチャック間が初めの長さの10
0mmになった所で緩めるのを止めて弛緩曲線を作成
し、各々延伸曲線下及び弛緩曲線下の面積を測定し、こ
れらを次式に代入して、ヒステリシス比を算出した。 ヒステリシス比=延伸曲線下の面積/弛緩曲線下の面積 ここで、真のエラストマーのヒステリシス比は、1.0
であるため、試料のヒステリシス比を測定した場合にヒ
ステリシス比が5未満のシート、フィルム、フィラメン
トが生理用ナプキン等の衛生品用の弾性材料として適し
ている。
【0012】上記エチレン−α・オレフィン共重合体と
しては、上記永久歪み及び上記ヒステリシス比を満足す
れば、特に制限されないが、シクロペンタンジエニル錯
体を触媒として用いて共重合させてなるエチレン−α・
オレフィン共重合体が好ましく挙げられる。
【0013】上記エチレン−α・オレフィン共重合体に
おいて、エチレンと共重合させるα・オレフィンとして
は、炭素数が3〜30のα−オレフィン、具体的には例
えば、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘ
キセン、1−オクテン、1−ヘプテン、4−メチルペン
テン−1、4−メチルヘキセン−1、4,4−ジメチル
ペンテン−1、オクタデセン等が挙げられる。これらの
中でも1−ヘキセン、1−オクテン、1−ヘプテン、4
−メチル−ペンテン−1が好ましく用いられる。
【0014】また、上記エチレン−α・オレフィン共重
合体において、エチレンとα・オレフィンとを共重合さ
せる際に触媒として用いられる上記シクロペンタジエニ
ル錯体としては、次式(I)に示される化合物等が挙げ
られる。
【0015】MLX ・・・(I) 〔式中、Mは、Zr、Ti、Hf、V、Nb、Taおよ
びCrからなる群から選ばれる遷移金属を示し、Lは、
該遷移金属に配位する配位子であり、シクロペンタジエ
ニル骨格を有する基、炭素数1〜12の炭化水素基、炭
素数1〜12のアルコキシ基、炭素数1〜12のアリ−
ロキシ基、炭素数1〜12のトリアルキルシリル基、S
3 R基(ただしRはハロゲンなどの置換基を有してい
てもよい炭素数1〜8の炭化水素基)、ハロゲン原子ま
たは水素原子を示し、xは上記遷移金属の原子価と同じ
数である。但し、上記Lは、複数個配位している場合に
はそれぞれ異なる基であっても良いが、少なくとも1つ
はシクロペンタジエニル骨格を有する基である。即ち、
上記xが1の場合には、上記Lはシクロペンタジエニル
骨格を有する基であり、上記xが2以上の場合には、複
数個の上記Lの内少なくとも一つは、シクロペンタジエ
ニル骨格を有する基である。〕
【0016】上記のシクロペンタジエニル骨格を有する
基としては、たとえば、シクロペンタジエニル基、メチ
ルシクロペンタジエニル基、ジメチルシクロペンタジエ
ニル基、トリメチルシクロペンタジエニル基、テトラメ
チルシクロペンタジエニル基、ペンタメチルシクロペン
タジエニル基、エチルシクロペンタジエニル基、メチル
エチルシクロペンタジエニル基、プロピルシクロペンタ
ジエニル基、メチルプロピルシクロペンタジエニル基、
ブチルシクロペンタジエニル基、メチルブチルシクロペ
ンタジエニル基、ヘキシルシクロペンタジエニル基、な
どのアルキル置換シクロペンタジエニル基;あるいはイ
ンデニル基、4,5,6,7−テトラヒドロインデニル
基、フルオレニル基などを例示することができる。ま
た、これらの基は、ハロゲン原子、トリアルキルシリル
基などで置換されていてもよい。
【0017】上記のシクロペンタジエニル骨格を有する
基としては、上述の例示したものの中でも、アルキル置
換シクロペンタジエニル基が特に好ましい。
【0018】また、上記一般式(I)で表される化合物
が、シクロペンタジエニル骨格を有する基を2個以上含
む場合には、そのうち2個のシクロペンタジエニル骨格
を有する基同士は、エチレン、プロピレンなどのアルキ
レン基;イソプロピリデン、ジフェニルメチレンなどの
置換アルキレン基;シリレン基またはジメチルシリレン
基、ジフェニルシリレン基、メチルフェニルシリレン基
などの置換シリレン基などを介して結合されていてもよ
い。
【0019】また、上記の炭素数1〜12の炭化水素基
としては、アルキル基、シクロアルキル基、アリール
基、アラルキル基などが挙げられ、より具体的には、ア
ルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、
イソプロピル基、ブチル基などが例示され、シクロアル
キル基としては、シクロペンチル基、シクロヘキシル基
などが例示され、アリール基としては、フェニル基、ト
リル基などが例示され、アラルキル基としては、ベンジ
ル基、ネオフィル基などが例示される。また、アルコキ
シ基としては、メトキシ基、エトキシ基、ブトキシ基な
どが例示され、アリーロキシ基としては、フェノキシ基
などが例示され、ハロゲン原子としては、フッ素、塩
素、臭素、ヨウ素などが例示される。
【0020】また、上記SO3 R基としては、p−トル
エンスルホナト基、メタンスルホナト基、トリフルオロ
メタンスルホナト基などが例示される。
【0021】このようなシクロペンタジエニル骨格を有
する基を含む化合物としては、たとえば遷移金属の原子
価が4である場合、より具体的には下記式(II)で示され
る。
【0022】 R2 k 3 l 4 m 5 n M ・・・(II) 〔式中、Mは上記遷移金属であり、R2 は、シクロペン
タジエニル骨格を有する基(配位子)であり、R3 、R
4 およびR5 は、それぞれシクロペンタジエニル骨格を
有する基、アルキル基、シクロアルキル基、アリール
基、アラルキル基、アルコキシ基、アリーロキシ基、ト
リアルキルシリル基、SO3 R基、ハロゲン原子または
水素原子であり、kは1以上の整数であり、k+1+m
+n=4である。〕
【0023】また、本発明では上記式(II)において、R
2 、R3 、R4 およびR5 のうち少なくとも2個、例え
ばR2 及びR3 がシクロペンタジエニル骨格を有する基
(配位子)である化合物が好ましく用いられ、これらの
シクロペンタジエニル骨格を有する基(例えばR2 及び
3 )は、上述の如く結合されていてもよい。
【0024】以下に、Mがジルコニウムである上記化合
物について具体的な化合物を例示する。ビス(インデニ
ル)ジルコニウムジクロリド、ビス(インデニル)ジル
コニウムジブロミド、ビス(インデニル)ジルコニウム
ビス(p−トルエンスルホナト)ビス4,5,6,7−
テトラヒドロインデニル)ジルコニウムジクロリド、ビ
ス(フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、エチレン
ビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド、エチレン
ビス(インデニル)ジルコニウムジブロミド、エチレン
ビス(インデニル)ジメチルジルコニウム、エチレンビ
ス(インデニル)ジフェニルジルコニウム、エチレンビ
ス(インデニル)メチルジルコニウムモノクロリド、エ
チレンビス(インデニル)ジルコニウムビス(メタンス
ルホナト)、エチレンビス(インデニル)ジルコニウム
ビス(p−トルエンスルホナト)、エチレンビス(イン
デニル)ジルコニウムビス(トリフルオロメタンスルホ
ナト)、エチレンビス(4,5,6,7−テトラヒドロ
インデニル)ジルコニウムジクロリド、イソプロピリデ
ン(シクロペンタジエニル−フルオレニル)ジルコニウ
ムジクロリド、イソプロピリデン(シクロペンタジエニ
ル−メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロ
リド、ジメチルシリレンビス(シクロペンタジエニル)
ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス(メチ
ルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジ
メチルシリレンビス(ジメチルシクロペンタジエニル)
ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス(トリ
メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリ
ド、ジメチルシリレンビス(インデニル)ジルコニウム
ジクロリド、ジメチルシリレンビス(インデニル)ジル
コニウムビス(トリフルオロメタンスルホナト)、ジメ
チルシリレンビス(4,5,6,7−テトラヒドロイン
デニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビ
ス(シクロペンタジエニル−フルオレニル)ジルコニウ
ムジクロリド、ジフェニルシリレンビス(インデニル)
ジルコニウムジクロリド、メチルフェニルシリレンビス
(インデニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(シクロ
ペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(シク
ロペンタジエニル)ジルコニウムジブロミド、ビス(シ
クロペンタジエニル)メチルジルコニウムモノクロリ
ド、ビス(シクロペンタジエニル)エチルジルコニウム
モノクロリド、ビス(シクロペンタジエニル)シクロヘ
キシルジルコニウムモノクロリド、ビス(シクロペンタ
ジエニル)フェニルジルコニウムモノクロリド、ビス
(シクロペンタジエニル)ベンジルジルコニウムモノク
ロリド、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムモ
ノクロリドモノハイドライド、ビス(シクロペンタジエ
ニル)メチルジルコニウムモノハイドライド、ビス(シ
クロペンタジエニル)ジメチルジルコニウム、ビス(シ
クロペンタジエニル)ジフェニルジルコニウム、ビス
(シクロペンタジエニル)ジベンジルジルコニウム、ビ
ス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムメトキシクロ
リド、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムエト
キシクロリド、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニ
ウムビス(メタンスルホナト)、ビス(シクロペンタジ
エニル)ジルコニウムビス(p−トルエンスルホナ
ト)、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムビス
(トリフルオロメタンスルホナト)、ビス(メチルシク
ロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(ジ
メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリ
ド、ビス(ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウ
ムエトキシクロリド、ビス(ジメチルシクロペンタジエ
ニル)ジルコニウムビス(トリフルオロメタンスルホナ
ト)、ビス(エチルシクロペンタジエニル)ジルコニウ
ムジクロリド、ビス(メチルエチルシクロペンタジエニ
ル)ジルコニウムジクロリド、ビス(プロピルシクロペ
ンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(メチル
プロピルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリ
ド、ビス(ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウム
ジクロリド、ビス(メチルブチルシクロペンタジエニ
ル)ジルコニウムジクロリド、ビス(メチルブチルシク
ロペンタジエニル)ジルコニウムビス(メタンスルホナ
ト)、ビス(トリメチルシクロペンタジエニル)ジルコ
ニウムジクロリド、ビス(テトラメチルシクロペンタジ
エニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(ペンタメチル
シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ビス
(ヘキシルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロ
リド、ビス(トリメチルシリルシクロペンタジエニル)
ジルコニウムジクロリド。
【0025】なお、上述の例示した化合物において、ジ
メチルシクロペンタジエニル等のシクロペンタジエニル
環の二置換体は1,2−および1,3−置換体を含み、
ジメチルシクロペンタジエニル等の三置換体は1,2,
3−および1,2,4−置換体を含む。またプロピル、
ブチルなどのアルキル基はn−、i−、sec−、te
rt−などの異性体を含む。また、上記化合物として
は、上記Mがジルコニウムである上述の化合物におい
て、ジルコニウムを、チタン、ハフニウム、バナジウ
ム、ニオブ、タンタルまたはクロムに置換したシクロペ
ンタジエニル錯体も例示される。
【0026】また、上記シクロペンタジエニル錯体は、
その使用に際しては、単独又は混合物とし用いることが
できる。また、炭化水素あるいはハロゲン化炭化水素に
希釈して用いてもよい。特に、本発明においては、上記
シクロペンタジエニル錯体として、中心の金属原子がジ
ルコニウムであり、少なくとも2個のシクロペンタジエ
ニル骨格を有する基を配位子としたジルコノセン化合物
が好ましく用いられる。
【0027】また、上記シクロペンタジエニル錯体は、
通常のアルミノオキサン化合物や該シクロペンタジエニ
ル錯体と反応して安定なアニオンを形成する化合物と併
用することもできる。
【0028】また、本発明におけるシクロペンタジエニ
ル錯体触媒としては、特開平4−253711号公報、
特開平4−279592号公報、特表平6−50358
5号公、特開平3−188092号公報又は特開平2−
84407号公報に記載されている重合触媒を用いるこ
ともできる。
【0029】上記エチレン−α・オレフィン共重合体に
おけるエチレンとα・オレフィンとの配合割合は、エチ
レンが好ましくは40〜98重量%、α・オレフィンが
好ましくは60〜2重量%である。
【0030】上記エチレン−α・オレフィン共重合体
は、エチレンとα・オレフィンとを、シクロペンタジエ
ニル錯体の存在下に、100〜3,000kg/c
2 、好ましくは300〜2,000kg/cm2 、1
25〜250℃、好ましくは150〜200℃の温度で
高圧イオン重合法により重合して、製造することができ
る。特に、上記シクロペンタジエニル錯体と上記アルミ
ノオキサン化合物とを併用して重合するには、特開昭6
1−130314号公報、同60−35006号公報、
同58−19309号公報、同60−35008号公
報、特開平3−163088号公報等に記載の方法に従
って、また、上記シクロペンタジエニル錯体及び該シク
ロペンタジエニル錯体と反応して安定なアニオンを形成
する化合物を併用して重合するには、ヨーロッパ特許第
277,004号明細書、国際公開WO92/0172
3号公報等に記載されているで高圧イオン重合法に従っ
て、重合することができる。
【0031】また、上記エチレン−α・オレフィン共重
合体の分子量分布は、GPCで測定した重量平均分子量
と数平均分子量との比Mw/Mnが4以下であるのが好
ましく、2以下であるのが更に好ましい。また、エチレ
ン−α・オレフィン共重合体のMFR(JIS K−7
210;190℃、2.16kg荷重で測定)は、好ま
しくは0.01〜300g/10分、更に好ましくは
0.1〜150g/10分、特に好ましくは0.5〜3
0g/10分である。
【0032】上記エチレン−α・オレフィン共重合体
は、その密度が0.90g/cm3 以下であるのが好ま
しく、0.880〜0.860g/cm3 であるのが更
に好ましい。上記密度が0.90g/cm3 を超える
と、引張強度および風合い(フィット性)が低下するの
で、好ましくない。ここで、上記密度は、通常公知のポ
リマーの密度測定と同様にして測定されるものである。
【0033】また、上記エチレン−α・オレフィン共重
合体は、180°剥離試験におけるブロッキング強度
(40℃、24時間におけるブロッキング強度)が30
g/55mm以下であるのが好ましく、15g/55m
m以下であるのが更に好ましく、5g/55mm以下で
あるのが最も好ましい。尚、上記エチレン−α・オレフ
ィン共重合体のブロッキング強度の下限は、該エチレン
−α・オレフィン共重合体のシートのロールの巻きズレ
が起きない程度に小さければ小さい程良いので、特に制
限されない。上記ブロッキング強度が30g/55mm
を超えると、上記エチレン−α・オレフィン共重合体か
らなるシートをロール状にした場合に、重なり合うシー
ト間で貼り付いてしまい、シートを巻き出すことができ
なくなる場合があるので、上記範囲内とするのが好まし
い。
【0034】また、上記エチレン−α・オレフィン共重
合体は、180°剥離試験における接着強度が50g/
30mm以上であるのが好ましく、100g/30mm
以上であるのが更に好ましく、150〜600g/30
mmであるのが最も好ましい。尚、上記接着強度の上限
は、おむつを構成する材料の破壊が起きる程度に大きけ
れば大きい程好ましいので、特に制限されない。また、
上記接着強度が50g/30mm未満であると、おむつ
組立時に上記エチレン−α・オレフィン共重合体が裏面
シート等からから剥がれてしまう場合があり、また60
0g/30mmを超えると、エチレン−α・オレフィン
共重合体のフィルムにおいて塑性変形する場合があるの
で、上記範囲内とするのが好ましい。
【0035】即ち、上記ブロッキング強度及び上記接着
強度は、それぞれ、おむつの生産性を良好なものとする
観点から要求される物性である。上記ブロッキング強度
及び上記接着強度は、それぞれ下記の如くして測定され
るものである。
【0036】〔ブロッキング強度(40℃,24時間の
ブロッキング強度)〕先ず、下記の如くして測定サンプ
ルを作成する。エチレン−α・オレフィン共重合体を厚
さ50μmのシートとし、該シートを50×55mmの
短冊状に切り出しサンプルシートを得る。得られたサン
プルシートを2枚重ねてシート積層体を得、このシート
積層体の上に10kgの荷重(大きさ170mm×11
0mm)を乗せ、この荷重を乗せた状態で、40℃/8
0%の環境条件で24時間保存した測定サンプルを得
る。尚、上記シート積層体においては、上記シートをロ
ール状に巻き込んだ時に、ロールの表面及び裏面として
互いに接する面同士が接するように、重ねる。次いで、
得られた測定サンプルを用いて下記条件で常法に従って
180°剥離試験を行い、得られた値をブロッキング強
度とする。 ・測定機械 :引っ張り試験機(テンシロン)、オ
リエンテック社製、商品名「RTA−100」 ・チャック間距離:100mm ・引っ張り速度 :300mm/min ・戻りの速度 :300mm/min
【0037】〔接着強度〕先ず、下記の如くして測定サ
ンプルを得る。30×100mmの短冊状のポリエチレ
ンテレフタレートフィルム(PETフィルム)に、ホッ
トメルト(具体的には、スチレン系ゴムホットメルト接
着剤)を坪量30g/m2 で塗工し、PETフィルム上
に30×30mmのHM塗工部と30×70mmのPE
Tフィルム部を形成する。その上に30×100mmの
サンプルシートをその周縁がPETフィルムの周縁と重
なるように重ね合わせ、その後5kg/cm2 の圧力で
5秒間加圧して測定サンプルを得る。即ち、この測定サ
ンプルにおいて、PETフィルムとサンプルシートと
は、両者共に一端の30×30mmの正方形状の部分が
HM塗工部を介して接着されており、残りの30×70
mmの部分が非接着領域とされている。次いで、得られ
た測定サンプルを用いて下記条件で常法に従って180
°剥離試験を行い、得られた値を接着強度とする。 ・測定機械 :引っ張り試験機(テンシロン)、オ
リエンテック社製、商品名「RTA−100」 ・チャック間距離:100mm ・引っ張り速度 :300mm/min ・戻りの速度 :300mm/min ・尚、PETフィルムとサンプルシートとの上記非接着
領域の端部を持って引っ張ることにより測定を行った。
【0038】また、上記エチレン−α・オレフィン共重
合体は、ロール状に巻いた際のブロッキング強度(40
℃1ヶ月保存後のブロッキング強度)が、180°剥離
強度で200g/55mm以下であるのが好ましく、5
0g/55mm以下であることが更に好ましい。尚、上
記ブロッキング強度の下限は、該エチレン−α・オレフ
ィン共重合体のシートのロールの巻きズレが起きない程
度に小さければ小さい程良いので、特に制限されない。
上記ブロッキング強度が200g/55mmを超える
と、上記エチレン−α・オレフィン共重合体からなるシ
ートをロール状にした場合に、重なり合うシート間で貼
り付いてしまい、シートを巻き出すことができなくなる
場合があるので、上記範囲内とするのが好ましい。な
お、上記ブロッキング強度は、下記の如くして測定され
る。即ち、上記エチレン−α・オレフィン共重合体を厚
さ50μmのシートとし、該シート2000mをロール
状に巻いて得られたロールを40℃/80%の環境で4
週間(28日間)保存した後に、巻芯付近のシートを2
枚張り合わせの状態で切り出し、2枚積層された状態の
サンプル(55×100mm)を得た。得られたサンプ
ルについて、180°剥離強度を、テンシロン引っ張り
試験機(オリエンテック社製、商品名「RTA−10
0」)を用い常法に従って測定することによって、ブロ
ッキング強度が得られる(チャック間距離:50mm、
引張速度:300mm/min)。尚、測定値は、50
mm長さを測定した5点平均により算出した。
【0039】更に、上記エチレン−α・オレフィン共重
合体は、その表面摩擦係数が1.0以下であるのが好ま
しく、0.5以下であるのが更に好ましく、0.3〜
0.05であるのが最も好ましい。本発明においては、
上記エチレン−α・オレフィン共重合体は、後述するよ
うに、シート、糸ゴム、不織布等種々の形態で用いるこ
とができるが、シートとして用いる場合は、少なくとも
1面が上記の範囲の表面摩擦係数を満足するのが好まし
い。上記表面摩擦係数が1.0を超えると、フィルムを
巻物にした際にブロッキングを起こしやすくなるので、
上記範囲とするのが好ましい。使い捨ておむつの弾性部
材として用いるには、ホットメルト接着性と上記フィル
ムを巻き込んでなる巻物のブロッキングとが好ましい範
囲となること、即ち、上記ブロッキング強度と上記接着
強度とが、上述の範囲内となることが好ましいが、この
点からも上記表面摩擦係数を上述の範囲内とするのが好
ましい。尚、上記表面摩擦係数を上記の範囲内とするに
は、例えば、Tダイチルロールの表面を荒らしたり、表
面にエンボスを施すなどして、適宜調整することができ
る。
【0040】また、上記表面摩擦係数は、カト−テック
社製の摩擦感テスター(商品名「KES−SE」)を用
い、太さ0.5mmでSUS304製のワイアを巻いた
摩擦子を用いて、公知の手法により、シート、糸ゴム又
は不織布のいずれにおいても同様に測定することができ
る。
【0041】また、上記のエチレン−α・オレフィン共
重合体としては、公知のメタロセン触媒を用いて、通常
の方法により共重合させてなるものを用いることもでき
る。
【0042】また、上記エチレン−α・オレフィン共重
合体からなる上記弾性部材は、発泡シート、糸ゴム及び
繊維集合体(不織布)、フィルム等の形態で用いること
ができる。上記発泡シート、上記糸ゴム及び上記繊維集
合体(不織布)は、それぞれ、下記の如くして形成する
ことができる。上記発泡シートとするには、「プラスチ
ック加工の基礎」(社団法人高分子学会、1982年3
月25日発行)又は「発泡プラスチックス技術総覧」
(株式会社情報開発、平成元年7月30日発行)に記載
があるように、上記エチレン−α・オレフィン共重合体
について、電子線架橋、化学架橋等により架橋を行った
後、更に、得られた架橋体を種々の方法により発泡させ
ることによって行うことができる。上記糸ゴムとするに
は、「高分子加工、One Point ファイバーをつく
る」(共立出版株式会社、1992年10月15日発
行)及び上記の「プラスチック加工の基礎」に記載の公
知のフィラメント成形法に従って行うことができる。上
記フィルムとするには、公知のTダイ法やインフレーシ
ョン法、及び「プラスチック加工の基礎」に記載されて
いるフィルム加工の方法に従って行うことができる。上
記繊維集合体(不織布)とするには、スパンボンド、メ
ルトブロー又はフラッシュ紡糸法等の公知の方法を用い
ることにより行うことができる。
【0043】本発明に用いるエチレン−α・オレフィン
共重合体は、各種の滑剤や、アンチブロッキング剤を本
発明の所望の効果を損なわない範囲で配合して併用する
ことができる。
【0044】上記滑剤としては、「プラスチックの滑性
と滑剤」(日刊工業新聞社、昭和52年6月30日発
行)に記載の滑剤を好適に用いることができ、具体的に
は、炭化水素系、脂肪酸系、脂肪アルコール系、脂肪酸
アミド系、エステル系、部分エステル系、複合滑剤等が
挙げられる。
【0045】炭化水素系の滑剤としては、流動パラフィ
ン、工業用白色鉱油、ペトロラクタム、石油系ワック
ス、合成パラフィン、合成硬質パラフィン、合成イソパ
ラフィン石油炭化水素、無臭軽質炭化水素、微晶ワック
ス、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、
3(2−キセノシル)−1,2エポキシプロパン、酸化
ポリエチレンワックス、塩素化パラフィン、石油炭化水
素樹脂等が挙げられる。脂肪酸系の滑剤としては、炭素
数12〜22の高級脂肪酸が挙げられる。脂肪アルコー
ル系の滑剤としては、プロピレングリコール、グリセリ
ン、トリエチレングリコール、モノ及びジペンタエチス
リトール、炭素数8〜18の直鎖脂肪族飽和1価アルコ
ール等が挙げられる。脂肪酸アミド系の滑剤としては、
飽和脂肪酸、モノ不飽和脂肪酸又は多不飽和脂肪酸のア
ミド等が挙げられ、特にアミド部が第1アミド、N,
N’−メチレンビスアミド、N,N’−エチレンビスア
ミド等のN−置換アミドであるものが好ましく用いられ
る。具体的には、炭素数12〜22の高級脂肪酸アミ
ド、エチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスオ
レイン酸アミド、エルカ酸アミド、ステアリン酸アミ
ド、オレイン酸アミド、リシノール酸アミド、リノール
酸アミド、リノレイン酸アミド、ステアリルエルカアミ
ド、オレイルパルミトアミド、ラウリル酸アミド、パル
ミチン酸アミド、N−ステアリルステアリン酸アミド、
N−オレイルオレイン酸アミド、N−ステアリルオレイ
ン酸アミド、N−オレイルステアリン酸アミド、N−ス
テアリルエルカ酸アミド、N−オレイルパルミチン酸ア
ミド等が挙げられる。
【0046】エステル系の滑剤及び部分エステル系の滑
剤としては、炭素数2〜16の直鎖アルコールのステア
リン酸エステル、エタンジオールモンタン酸エステル、
リシノール酸ブチル、パルミチン酸エチル、パルミチン
酸ステアリル、セバチン酸ジブチル、アジピン酸2−エ
チルヘキシル、アジピン酸n−オクチル、セバチン酸ジ
オクチル、酒石酸ブチル、クエン酸トリエチル、ポリ
(1,3−ブタンジオール、アジピン酸)エステル、ア
セチルクエン酸トリブチル、イソオクチルエポキシステ
アレート、グリセリンモノアセテート、水添食用油脂等
のトリグリセライドワックス、水素化まっこう鯨油等が
挙げられる。また、上記滑剤としては、これらの他に、
メチルヒドロジエンポリシロキサン、ジメチルポリシロ
キサン、メチルフェニルポリシロキサン等のシリコーン
類や、ガムロジン、ウッドロジン、トールオイルロジ
ン、暗トールオイルロジン、暗ウッドロジン、部分水添
ロジン、完全水添ロジン等のロジン類を用いることもで
きる。
【0047】また、上記アンチブロッキング剤として
は、「機能性フィラーの最新技術」(株式会社シーエム
シー、1990年1月26日発行)に記載されているも
の等が用いられるが、具体的には、酸化物(シリカ、ア
ルミナ、酸化鉄、酸化チタン、マグネシアなど)、金属
粉(銅、銀、ニッケル、ステンレス、鉄、アルミニウム
など)、炭酸塩(炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、
炭酸亜鉛など)、水酸化物(水酸化アルミニウム、水酸
化マグネシウムなど)、ケイ酸塩(ガラス、カオリン、
タルク、マイカ、ワラストナイトなど)、硫酸塩(硫酸
カルシウム、硫酸バリウムなど)、炭素(カーボンブラ
ック、グラファイトなど)、チタン酸塩(チタン酸カ
リ、チタン酸バリウムなど)、窒化物(窒化アルミニウ
ム、窒化ケイ素など)、炭化物(炭化ケイ素、炭化チタ
ンなど)、硫化物(硫化モリブテン、硫化亜鉛など)、
リン酸塩(リン酸カルシウム、リン酸鉄など)、フェラ
イト(バリウムフェライト、カルシウムフェライトな
ど)、木粉、デンプン、各種有機顔料、ポリスチレン系
フィラー、ナイロン系フィラー、アクリル系フィラー等
が有効に用いられる。これらのアンチブロッキング剤
は、樹脂加工適性やブロッキング防止機能を考慮しなが
ら適宜選択をすればよい。
【0048】次に、図面を参照して本発明の使い捨てお
むつの一形態について、更に詳細に説明する。ここで、
図1は、本発明の使い捨ておむつの一形態を示す一部破
断斜視図であり、図2は、図1の展開図である。
【0049】図1及び図2に示す本形態の使い捨ておむ
つ1は、液透過性の表面シート2、液不透過性の裏面シ
ート3及び両シート2,3間に介在された液保持性の吸
収体4を具備し、ウエスト部5、レッグ部6、着用時に
装着者の胴回りに位置する胴回り部7、及び防漏シート
8aをおむつの外方側に固定して形成された立体ガード
8に、それぞれ、弾性部材10,20,30,40が配
されている。
【0050】更に詳述すると、上記使い捨ておむつ1
は、図1及び図2に示すように、腹側部Aの左右両側縁
A1,A2と背側部Bの左右両側縁B1,B2とが、そ
れぞれ接合されてなるパンツ型の使い捨ておむつであ
る。また、上記立体ガード8は、図2に示すように、防
漏シート8を、上記表面シート2上において、おむつの
外方側に固定して形成されており、上記弾性部材40
は、該立体ガード8におけるおむつの内方側の自由端8
bにおいて、上記防漏シート8aの端縁側を管状に折り
返すことより、該防漏シート8aにより被覆されて配さ
れている。尚、上記防漏シートとしては通常公知のもの
を特に制限なく用いることができるが、疎水性不織布や
撥水処理された不織布などが好ましく用いられる。この
ような構成は、従来の使い捨ておむつと同様であり、弾
性部材以外の各部材も公知の材料を特に制限なく用いて
形成することができる。
【0051】そして、図1及び図2に示す本形態の使い
捨ておむつは、上記弾性部材10,20,30,40
が、それぞれ、上述の範囲の永久歪み及びヒステリシス
比を有するエチレン−α・オレフィン共重合体により形
成されている。
【0052】更に詳述すると、上記ウエスト部5に配さ
れた弾性部材10は、細帯状のフィルムであり、上記レ
ッグ部に配された弾性部材20は、糸ゴム状であり、そ
れぞれ2本づつ配されている。
【0053】また、着用時に装着者の胴回りに位置する
胴回り部7に配された弾性部材30は、糸ゴム状であ
り、該弾性部材30は、おむつの周方向に沿って腹側部
A及び背側部B共に4本づつ設けられており、これによ
り、上記弾性部材30により形成される胴回りギャザー
は、おむつの周方向に沿って実質的に連続している。ま
た、上記弾性部材40は、糸ゴム状であり、左右それぞ
れ1本づつ配されている。
【0054】上記の各弾性部材10、20、30、40
は、それぞれ、通常のおむつの弾性部材と同様に接着剤
などを介して固定される。
【0055】本形態の使い捨ておむつは、上述の如く構
成されているので、フィット性に優れ、漏れ防止性に優
れると共に、皮膚刺激性の少ないものである。また、上
記エチレン−α・オレフィン共重合体が成形加工性に富
み、生産性にも優れる。
【0056】次に、図3を参照して、本発明の使い捨て
おむつの他の形態について詳述する。ここで、図3は、
本発明の使い捨ておむつの他の形態を示す平面図であ
る。尚、特に詳述しない点については上述した図1及び
2に示す形態と同じであり、上述した説明が適宜適用さ
れる。
【0057】図3に示す本形態の使い捨ておむつ1A
は、液透過性の表面シート2A、液不透過性の裏面シー
ト3A及び両シート2A,3A間に介在された液保持性
の吸収体4Aを具備し、背側部Bの左右両側縁部B1,
B2に、一対のおむつ止着用のファスニングテープ10
Aが配されている、いわゆる展開型のおむつであり、ウ
エスト部5A、レッグ部6A、着用時に装着者の胴回り
に位置する胴回り部7A、及び防漏シート8aAをおむ
つの外方側に固定して形成された立体ガード8Aに、そ
れぞれ、弾性部材20A,30A,50A,40Aが配
されている。また、腹側部Aの略中央部には、上記ファ
スニングテープ止着用のランディングテープ9Aが設け
られている。このような構成は、従来の使い捨ておむつ
と同様であり、各部材も公知の材料を特に制限なく用い
て形成することができる。
【0058】そして、図3に示す本形態の使い捨ておむ
つは、上記弾性部材20A,30A,50A,40A
が、それぞれ、上述の範囲の永久歪み及びヒステリシス
比を有するエチレン−α・オレフィン共重合体により形
成されている。また、上記弾性部材50Aは、腹側部A
及び背側部B共に4本づつ配されており、背側部Bに設
けられた弾性部材50Aは、そのうちの3本がファスニ
ングテープ10Aに連結されるように配されている。こ
の構成は、上述した図1及び2に示す形態と同様であ
る。また、上記ファスニングテープ10Aは、上述の範
囲の永久歪み及びヒステリシス比を有する上記エチレン
−α・オレフィン共重合体により形成された弾性部材を
具備する。
【0059】更に詳述すると、上記ファスニングテープ
10Aは、テープ本体11Aと、おむつの表面シート2
Aに固着され、表面が剥離自在になされており、非使用
時において、上記係止部13Aの粘着剤が塗布された面
を当接させて該面を保護するリリーステープ(図示せ
ず)とからなる。また、上記テープ本体11Aは、図3
に示すように、裏面シート3Aに固着された基端部12
Aと、一面(表面シート側)に粘着剤が塗布されて形成
された係止部13Aと、該基端部12Aと該係止部13
Aとの間に位置する伸縮部15Aと、先端を折り返して
形成された摘み部14Aとからなる。そして、上記ファ
スニングテープ10Aにおいて、上記テープ本体11A
は、シート状の弾性部材の両面に不織布を貼着してなる
複合シートにより形成されている。即ち、上記基端部1
2A、上記伸縮部15A、上記係止部13A及び上記摘
み部14Aは、全て、該複合シートにより形成されてい
る。尚、シート状の弾性部材としては、上記エチレン−
α・オレフィン共重合体からなる弾性部材を用いること
ができる他、通常公知のゴム部材等を用いることもでき
る。ここで、上記不織布17Aとしては、公知の小さな
襞が多数形成されてなる不織布やスパンレース不織布な
どの少なくとも一方向に伸長可能な不織布を用いること
ができ、これらの伸長可能な方向がファスニングテープ
10Aの長手方向に沿うように配して用いることができ
る。このような構成とすることにより、上記弾性部材1
6Aの伸縮性を損ねずにしかもファスニングテープ10
Aの触感を優れたものとすることができる。尚、本形態
においては、上記の小さな襞が多数形成されてなる不織
布を用いている。
【0060】上記複合シートは、上記エチレン−α・オ
レフィン共重合体からなる繊維を、スパンボンド法又は
メルトブロー法で不織布化してシートとなし、得られた
シートにカードウェブを積層して高圧水流により両者を
交絡させて、一体化することにより得ることができる。
また、上記係止部13Aに用いられる上記粘着剤として
は、通常の粘着剤を特に制限なく用いることができる。
【0061】また、上記基端部12Aは、部分的に加熱
融着させる等して部分的に接着することにより上記背側
部に接合しても良く、また、ヒートエンボスや超音波シ
ールなどにより接合してもよい。
【0062】本形態の使い捨ておむつは、上述の如く構
成されているので、上記テープ本体11Aの伸縮部15
Aを伸ばしておむつの止着をすることができ、フィット
性に優れ、漏れ防止性に優れると共に、装着中に上記フ
ァスニングテープが装着者の当たっても皮膚刺激性の少
ないものである。また、上記エチレン−α・オレフィン
共重合体が成形加工性に富み、生産性にも優れる。
【0063】尚、本発明の使い捨ておむつは、図1〜3
に示す形態に制限されず、本発明の趣旨を逸脱しない範
囲で種々変更が可能である。例えば、上記の図1及び2
に示す形態においては、ウエスト部、レッグ部、胴回り
部及び立体ガードの何れの箇所にも弾性部材が配された
ものを例示して説明したが、本発明においては、これら
の何れか1カ所に上記エチレン−α・オレフィン共重合
体からなる弾性部材が配されていればよい。また、上記
エチレン−α・オレフィン共重合体からなる弾性部材が
配されていない箇所には、通常の弾性材からなる弾性部
材を配することもできる。
【0064】
【実施例】以下、実施例及び比較例により本発明を具体
的に説明するが、本発明は、これらに限定されるもので
はない。
【0065】〔実施例1〕シクロペンタジエニル錯体を
用いて重合したエチレン−α・オレフィン共重合体
(「エンゲージEG8200」商品名、ダウケミカル社
製;具体的には、エチレン−1−オクテン共重合体、M
FR=5、密度=0.870g/cm3 、永久歪=17
%、ヒステリシス比=2.0、ブロッキング強度〔24
時間〕=4g/55mm、ブロッキング強度〔4週間〕
=30g/55mm、接着強度=150g/30mm、
表面摩擦係数=0.2)からなるフィルム及び糸ゴムを
弾性部材として用い、図1に示す使い捨ておむつを作製
した。得られた使い捨ておむつにおいては、各弾性部材
が良好な弾性を示しており、また、パネラー10人に装
着試験を行ったところ、皮膚刺激性もなかった。この結
果を〔表1〕に示す。
【0066】〔比較例1〕エチレン−α−オレフィン共
重合体に代えて、ポリウレタンを用いた以外は、実施例
1と同様にして使い捨ておむつを製造した。尚、このポ
リウレタンの永久歪みは14%であり、ヒステリシス比
は2.5、ブロッキング強度〔24時間〕=4g/55
mm、ブロッキング強度〔4週間〕=80g/55m
m、接着強度=140g/30mm、表面摩擦係数=
0.25であった。得られた使い捨ておむつにおいて
は、各弾性部材が良好な弾性を示してはいたものの、実
施例1と同様の条件で行った装着試験において、皮膚刺
激が高かった。この結果を〔表1〕に示す。
【0067】〔比較例2〕エチレン−α−オレフィン共
重合体に代えて、通常の低密度ポリエチレン(「LLD
PE」,永久歪み80%、ヒステリシス比7.0、ブロ
ッキング強度〔24時間〕=3g/55mm、ブロッキ
ング強度〔4週間〕=20g/55mm、接着強度=3
00g/30mm、表面摩擦係数=0.15)を用いた
以外は、実施例1と同様にして使い捨ておむつを製造し
た。得られた使い捨ておむつは、皮膚刺激はなかった
が、各弾性部材に弾性が付与されていなかった。即ち、
上記低密度ポリエチレンでは、弾性が発揮されなかっ
た。この結果を〔表1〕に示す。
【0068】
【表1】
【0069】
【発明の効果】本発明の使い捨ておむつは、フィット性
に優れ、皮膚刺激性が低く、成形加工性に優れたもので
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の使い捨ておむつの一形態を示
す斜視図である。
【図2】図2は、図1に示す使い捨ておむつの展開図で
ある。
【図3】図3は、本発明の使い捨ておむつの他の形態を
示す平面図である。
【符号の説明】
1 使い捨ておむつ 2 表面シート 3 裏面シート 4 吸収体 5 ウエスト部 6 レッグ部 7 胴回り部 8 立体ガード 8a 防漏シート 8b 自由端 10,20,30,40 弾性部材 A 腹側部 B 背側部
フロントページの続き (72)発明者 郡司 亮彦 栃木県芳賀郡市貝町赤羽2606 花王株式会 社研究所内 (72)発明者 坂橋 春夫 栃木県芳賀郡市貝町赤羽2606 花王株式会 社研究所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液透過性の表面シート、液不透過性の裏
    面シート及び両シート間に介在された液保持性の吸収体
    を具備し、ウエスト部、レッグ部、着用時に装着者の胴
    回りに位置する胴回り部、及び防漏シートをおむつの外
    方側に固定して形成された立体ガードの少なくともいず
    れか1カ所に弾性部材が配されている使い捨ておむつに
    おいて、 上記弾性部材は、その永久歪みが50%以下であり、ヒ
    ステリシス比が5.0以下であるエチレン−α・オレフ
    ィン共重合体により形成されていることを特徴とする使
    い捨ておむつ。
  2. 【請求項2】 上記立体ガードにおけるおむつの内方側
    の自由端に上記弾性部材が配されていることを特徴とす
    る請求項1記載の使い捨ておむつ。
  3. 【請求項3】 上記エチレン−α・オレフィン共重合体
    の密度が0.90g/cm3 以下であることを特徴とす
    る請求項1記載の使い捨ておむつ。
  4. 【請求項4】 上記エチレン−α・オレフィン共重合体
    が、シクロペンタジエニル錯体を触媒として用いて共重
    合させてなる共重合体であることを特徴とする請求項1
    記載の使い捨ておむつ。
  5. 【請求項5】 上記エチレン−α・オレフィン共重合体
    が、メタロセン触媒を用いて共重合させてなる共重合体
    であることを特徴とする請求項1記載の使い捨ておむ
    つ。
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