JPH0931240A - 着色型取り用熱可塑性材料 - Google Patents

着色型取り用熱可塑性材料

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JPH0931240A
JPH0931240A JP18430095A JP18430095A JPH0931240A JP H0931240 A JPH0931240 A JP H0931240A JP 18430095 A JP18430095 A JP 18430095A JP 18430095 A JP18430095 A JP 18430095A JP H0931240 A JPH0931240 A JP H0931240A
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molecular weight
colored
molding
thermoplastic
polymer
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JP18430095A
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Takahiro Matsuse
貴裕 松瀬
Yoshihiro Yamamoto
祐宏 山本
Shinichi Toyosawa
真一 豊澤
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Original Assignee
Bridgestone Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 細かい凹凸模様をも精度良く再現でき、
被成形物表面を均一に着色することができ、さらに、リ
サイクル性を有する着色型取り用熱可塑性材料を提供す
る。 【解決手段】 固体形状や固体表面を複写して成形した
材料の表面を着色するための着色型取り用熱可塑性材料
において、該着色型取り用熱可塑性材料が数平均分子量
20,000以上の高分子有機材料と数平均分子量2
0,000未満の低分子材料と無機系顔料等の着色料と
を主成分とし、高分子有機材料の含有割合が低分子材料
の含有割合よりも少ない高分子ブレンド材料を用いて構
成され、該高分子有機材料が三次元連続の網状骨格構造
を有する。この高分子材料は好ましくはブタジエン−ス
チレン共重合体等の水素添加物である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、医療用、芸術品、
遊技具、建築用、土木用等の用途に好適な着色と型取り
を同時に行ないうる着色型取り用熱可塑性材料に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来の、凹凸を有する固体表面を複写し
て、成形する型取り用材料には、(1)型取り時にでき
るだけ低粘度で原型への形状追随性が良好であること、
(2)固化後の使用時(一般には室温)に十分補強され
た材料であること、等が必須条件であった。これらの条
件を満たす材料には、一般にシリコーンゴム、ウレタン
等の材料が用いられる。
【0003】また、このような凹凸を有する固体表面を
複写して、成形した物体の表面を成型後に着色するのは
困難であった。特に被成形材料が有機材料であって、表
面に細かい凹凸模様を有するものは、成型後に着色料を
スプレーやハケで塗布すると表面の凹凸模様の効果を損
なう虞があり、また、有機溶剤を含む着色料を用いると
成形された有機材料の形状に影響を及ぼす虞があるた
め、好適な着色方法が望まれていた。
【0004】一方、最近では環境破壊に対する観点か
ら、型取り材料のような有機材料においても産業廃棄物
のリサイクル性が重要な課題とされている。しかし、こ
れらの材料のうちシリコーンゴムとウレタンは反応性熱
可塑性材料であるためにリサイクル性は殆ど望めなかっ
た。また、市販の他の熱可塑性材料を適用することも考
えられるが、これらの材料はリサイクル性は有するもの
の、溶融温度がかなり高く、かつ溶融状態でも極めて高
粘度であるために、形状追随性が乏しく、また、原料コ
ストが高いために一般には着色型取り用材料としては不
向きである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記事実に
鑑みなされたもので、従来の特性に加え、細かい凹凸模
様をも精度良く再現でき、その表面を均一に着色するこ
とができるのみならずリサイクル性をも有する着色型取
り用熱可塑性材料を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の着色型取り用熱
可塑性材料(以下、適宜、着色型取り用材料と称する)
は、固体形状又は固体表面を複写して被成形被着色材料
を成形し、複写成形してなる被成形被着色表面を着色す
る着色型取り用材料において、前記材料が高分子有機材
料と低分子材料と着色料とを主成分とし、高分子有機材
料の含有割合が低分子材料の含有割合よりも少ない高分
子ブレンド材料であって、高分子有機材料が三次元連続
の網状骨格構造を有する高分子ブレンド材料を用いて構
成されてなることを特徴とする。
【0007】さらに、本発明の着色型取り用材料は、上
記高分子ブレンド材料が数平均分子量20000以上の
高分子材料と数平均分子量20000以下の低分子材料
とを主成分とし、かつ前記高分子材料と前記低分子材料
との溶解度パラメーターが3.0以下であることを特徴
とする。
【0008】現在、着色型取り用材料は、形状追随性が
良好であること、十分補強された材料であること、リサ
イクル性等が必要とされている。しかし、従来のシリコ
ーンゴムとウレタン等ではこれらの材料が反応性熱可塑
性材料であるためにリサイクル性は殆ど望めなかった
が、本発明の着色型取り用熱可塑性材料によれば、
(1)比較的低温(〜100℃)で低粘度の溶融体であ
り、室温で固体状態となる熱可塑性材料であるため、型
枠への流し込みが容易で原型への形状追随性が良好であ
り、(2)50〜70℃で軟化するため、この温度以上
の温度領域で原型に圧着し冷却することにより原型の形
状を精度良く再現でき、(3)高分子有機材料が三次元
連続の網状骨格構造を有するため、この内部に存在する
液体及び着色料により離型性が良く、表面に均一に着色
を施すことができ、(4)着色の際に被成形物の表面形
状を損なわず、(5)熱可塑性材料であるため、繰り返
し(リサイクル)使用できる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下に、本発明を詳細に説明す
る。
【0010】本発明において、高分子有機材料として
は、数平均分子量が20,000以上、特に、30,0
00以上、とりわけ40,000以上の熱可塑性高分子
有機材料が好ましく、例えば、スチレン系(ブタジエン
スチレン系、イソプレンスチレン系など)、エステル
系、アミド系、ウレタン系などの各種熱可塑性エラスト
マー、並びに、それらの水添、その他による変性物、ス
チレン系、ABS系、オレフィン系(エチレン系、プロ
ピレン系、エチレンプロピレン系、エチレンスチレン
系、プロピレンスチレン系など)、塩化ビニル系、アク
リル酸エステル系(アクリル酸メチル系など)、メタク
リル酸エステル系(メタクリル酸メチル系、など)カー
ボネート系、アセタール系、ナイロン系、ハロゲン化ポ
リエーテル系(塩化ポリエーテル系など)、ハロゲン化
オレフィン系(四フッ化エチレン系、フッ化−塩化エチ
レン系、フッ化エチレンプロピレン系など)、セルロー
ス系(アセチルセルロース系、エチルセルロース系な
ど)、ビニリデン系、ビニルブチラール系、アルキレン
オキサイド系(プロピレンオキサイド系など)などの熱
可塑性樹脂、及びこれらの樹脂のゴム変性物などが挙げ
られる。
【0011】具体的な熱可塑性高分子材料としては、こ
のうちで結晶構造、凝集構造などの硬質ブロックを形成
しやすい部分と、アモルファス構造などの軟質ブロック
とを一緒に持ち合わせているものが特に好ましく、具体
的には、下記〜が挙げられる。
【0012】 ポリブタジエンとブタジエン−スチレ
ンランダム共重合体とのブロック共重合体を水添して得
られるポリエチレンとエチレン/ブチレン−スチレンラ
ンダム共重合体とのブロック共重合体。
【0013】 ポリブタジエンとポリスチレンとのブ
ロック共重合体、あるいは、ポリブタジエン又はエチレ
ン−ブタジエンランダム共重合体とポリスチレンとのブ
ロック共重合体を水添して得られるポリエチレン/ブチ
レンとポリスチレンとのブロック共重合体。
【0014】 エチレン/ブチレン共重合体と、その
片末端又は両末端に結晶性エチレンが連結したブロック
共重合体。
【0015】 エチレン−プロピレンゴム。このうち
特にポリエチレンとエチレン−スチレンランダム共重合
体とのブロック共重合体が好ましい。
【0016】これらの各種熱可塑性高分子有機材料は主
に単独で用いられるが、2種以上をブレンドして用いて
もよい。
【0017】一方、低分子材料としては、100℃にお
ける粘度が5×105 センチポイズ以下、特に、1×1
5 センチポイズ以下であることが好ましく、また、分
子量の観点からは、低分子材料の数平均分子量は20,
000未満、特に10,000未満、とりわけ5,00
0未満であることが好ましい。このような低分子材料と
しては、通常、室温で液体または液状の材料が好適に用
いられる。また、親水性、疎水性のいずれの低分子材料
も使用できる。低分子材料としては特に限定されない
が、次のものが適している。
【0018】軟化材: 鉱物油系、植物油系、合成系
などの各種ゴム用または樹脂用軟化材。鉱物油系として
は、アロマティック系、ナフテン系、パラフィン系など
のプロセス油などが挙げられる。植物油系としては、ひ
まし油、綿実油、あまみ油、なたね油、大豆油、パーム
油、やし油、落花生油、木ろう、パインオイル、オリー
ブ油などが挙げられる。
【0019】可塑材: フタル酸エステル、フタル酸
混基エステル、脂肪属二塩基酸エステル、グリコールエ
ステル、脂肪酸エステル、リン酸エステル、ステアリン
酸エステルなどの各種エステル系可塑剤、エポキシ系可
塑剤、その他プラスチック用可塑剤またはフタレート
系、アジペート系、セバケート系、フォスフェート系、
ポリエーテル系、ポリエステル系などのNBR用可塑
剤。
【0020】粘着付与剤: クマロン樹脂、クマロン
−インデン樹脂、フェノールテルペン樹脂、石油系炭化
水素、ロジン誘導体などの各種粘着付与剤(タッキファ
イアー)。
【0021】オリゴマー: クラウンエーテル、含フ
ッ素オリゴマー、ポリイソブチレン、キシレン樹脂、塩
化ゴム、ポリエチレンワックス、石油樹脂、ロジンエス
テルゴム、ポリアルキレングリコールジアクリレート、
液状ゴム(ポリブタジエン、スチレン−ブタジエンゴ
ム、ブタジエン−アクリロニトリルゴム、ポリクロロポ
レンなど)、シリコーン系オリゴマー、ポリーα−オレ
フィンなどの各種オリゴマー。
【0022】滑剤: パラフィン、ワックスなどの炭
化水素系滑剤、高級脂肪酸、オキシ脂肪酸などの脂肪酸
系滑剤、脂肪酸アミド、アルキレンビス脂肪酸アミドな
どの脂肪酸アミド系滑剤、脂肪酸低級アルコールエステ
ル、脂肪酸多価アルコールエステル、脂肪酸ポリグリコ
ールエステルなどのエステル系滑剤、脂肪アルコール、
多価アルコール、ポリグリコール、ポリグリセロールな
どのアルコール系滑剤、金属石鹸、混合系滑剤の各種滑
剤。
【0023】その他、ラテックス、エマルジョン、液
晶、歴青組成物、粘土、天然のデンプン、糖、更に無機
系のシリコンオイル、フォスファゼンなども低分子材料
として適している。更に、炭化水素系、ハロゲン化炭化
水素系、アルコール系、フェノール系、エーテル系、ア
セタール系、ケトン系、脂肪酸系、エステル系、窒素化
合物系、硫黄化合物系などの有機溶剤:あるいは、種々
の薬効成分、土壌改質剤、肥料類、石油類、水、水溶液
なども用いられる。
【0024】これらの低分子材料は1種を単独で用いて
も、2種以上を混合してもよい。本発明においては、多
量の低分子材料と高分子有機材料によって、多量に低分
子材料を含む高分子ブレンド材料を得るために、用いる
低分子材料と高分子有機材料の各々の溶解度パラメータ
ー値δ=(ΔE/V)1/2 (ΔE=モル蒸発エネルギ
ー、V=モル体積)の差が3.0以下、好ましくは2.
5以下となるよう、両材料を選択することが好ましい。
この差が3.0を越えると両材料の相溶性の点から、低
分子材料が多量に保持されにくく、得られる高分子ブレ
ンド材料の低弾性化の障害となり、また、低分子材料の
ブリードが発生しやすくなるので好ましくない。
【0025】本発明に用いられる着色料には特に制限は
なく、被成形被着色材料の素材によって任意に選択する
ことができ、例えば、各種有機染料、アゾ系、アントラ
キノン系、フタロシアニン系等の有機顔料、天然又は合
成の無機顔料等を用いることができる。中でも、高分子
ブレンド材料に均一に分散することができ、安全性及び
堅牢性が高いという観点から、顔料が好ましく、着色効
果の点からさらに無機系顔料が好ましい。無機系顔料と
しては、例えば、ベンガラ、グンジョウ、チタンホワイ
ト、クロムイエロー、カーボンブラック等が挙げられ
る。
【0026】着色料の添加量としては、被着色材料の素
材、所望の着色濃度によって好適な量を選択することが
できる。
【0027】なお、本発明に係る高分子ブレンド材料に
は、必要に応じて、更に、次のような充填材を配合して
もよい。すなわち、クレー、珪藻土、シリカ、タルク、
硫酸バリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、金
属酸化物、マイカ、グラファイト、水酸化アルミニウム
などの麟片状無機充填剤、各種の金属粉、木片、ガラス
粉、セラミックス粉、粒状ないし粒末ポリマーなどの粒
状ないし粉末状固体充填剤、その他の各種の天然または
人口の短繊維、超繊維(例えば、ワラ、毛、ガラスファ
イバー、金属ファイバー、その他各種のポリマーファイ
バーなど)などを配合することができる。
【0028】また、中空フィラー、例えば、ガラスバル
ーン、シリカバルーンなどの無機中空フィラー、ポリフ
ッ化ビニリデン、ポリフッ化ビニリデン共重合体からな
る有機中空フィラーを配合することにより、軽量化を図
ることができる。更に軽量化などの各種物性に改善のた
めに、各種発泡剤を混入することも可能であり、また、
混合時などの機械的に気体を混ぜ込むことも可能であ
る。
【0029】このような特性を備えるためには、高分子
ブレンド材料を構成する高分子有機材料で形成される三
次元連続の網状骨格構造は、その骨格の平均径が50μ
m以下、好ましくは30μm以下、セル(網目)の平均
径は、500μm以下、好ましくは300μm以下であ
り、高分子有機材料の体積分率を[高分子有機材料をの
体積/(高分子有機材料の体積+低分子材料の体積)]
×100(%)と定義したとき、高分子有機材料の体積
分率が30%以下、特に25%以下であることが望まし
い。
【0030】本発明の着色機構は明らかではないが、こ
の三次元連続の網状骨格構造に保持された低分子材料に
分散された着色料が、着色型取り用材料と被成形被着色
材との密着した界面から被成形被着色材表面に移行する
ためと考えられる。
【0031】本発明で用いられる高分子ブレンド材料
は、所定量の高分子有機材料及び低分子材料、着色料、
及び、必要に応じてその他の配合剤を、高分子有機材料
が三次元連続の網状骨格構造の形成し得る混合条件にて
混合することにより得ることができるが、この場合、高
分子有機材料による均一な三次元連続の網状骨格構造を
有すると共に、低分子材料のブリードが少なく、しかも
前述の特性を満たす高分子ブレンド材料を得るために
は、混合機としては高剪断型混合機を用いるのが好まし
く、特に、固定壁と回転するローターとの間で高い剪断
力、高い剪断速度を与え得るものであって、固定壁と回
転部(ローター)との距離(クリヤランス)をt
(m),ローターの回転周速度をv(m/sec)と
し、ローターの剪断速度V=v/t(sec-1)と定義
した場合、 V≧5.0×102 (sec-1) 好ましくは V≧1.0×103 (sec-1) より好ましくは V≧2.5×103 (sec-1) もっと好ましくは V≧5.0×103 (sec-1) を満たす高剪断型特殊ミキサーを用いるのが有利であ
る。
【0032】本発明に係る高分子ブレンド材料は、通常
のバルク状、ゲル状、フォーム状など特に限定されない
が、ゲル状態であるもの、特に熱可塑性高分子材料より
なる三次元連続の均一な網状骨格構造を有するゲル状態
であるものはとりわけ本発明に有効である。
【0033】本発明の着色型取り用熱可塑性材料は、特
に限定されないが、例えば、型枠として使用されるもの
(図1(A)〜(C)参照)、固体支持体として使用さ
れるもの(図2(A)〜(C)参照)に用いられる。
【0034】また、本発明の着色型取り用熱可塑性材料
の用途としては、着色型枠として使用した場合には、医
療用(義足、義手、義歯等)、芸術品(彫刻、絵画、額
等)、遊戯具(おもちゃ一般、自然物等)の型取りとし
て使用できる。一方、固体支持体として使用した場合に
は、建築用(建物の内装、外装用の装飾パネル、床
等)、土木用(道路の舗装、壁面用装飾パネル等)の型
取りとして使用できる。
【0035】さらに、本発明の着色型取り用熱可塑性材
料を固体支持体及び注入材として使用した場合には、着
色型取り用熱可塑性材料中の着色料によって着色を施す
ことに加えて、石、布、プラスチック等の異材を入れた
りすることで、構造物との調和を図ったりすることも可
能である。
【0036】以下に本発明の着色型取り用熱可塑性材料
の一使用例を挙げて具体的に説明する。 (1)型枠型としての一使用例 図1は、本発明の着色型取り用熱可塑性材料をゴム型と
して使用した一例を示す模式図である。(A)のプロセ
スでは、本発明の着色型取り用熱可塑性材料10を原型
12を配置した型枠14中に100℃近くで溶接させて
流し込むか、あるいは、着色型取り用熱可塑性材料10
を50℃以上の温度で軟化して原型12に圧着させ、室
温に冷却する。その後、原型12を取り除くことによっ
て所望の型16が得られる。次に、(B)のプロセスで
は、得られた型16に、新しい注入材(被成形被着色材
料:例えば、プラスチック、ゴム等の有機材料等)18
を注入して、固化した後、最後に、(C)のプロセスで
は、本発明の着色型取り用熱可塑性材料12を注入して
なる型16を取り除けば、表面が着色され、原型12の
形状を忠実に再現した成形体20を得る。 (2)固体支持としての一使用例 図2は、本発明の着色型取り用熱可塑性材料10を固体
支持体として使用した一例を示す模式図である。(A)
のプロセスでは、溶融状態又は軟化状態にある本発明の
着色型取り用熱可塑性材料10に固定すべき固体22
(例えば、プラスチック、ゴム等の有機材料、セメン
ト、石膏等の無機材料等からなる任意の形状の固体)を
圧入し冷却する。次に、(B)のプロセスでは、本発明
の着色型取り用熱可塑性材料に対向する側に注入材(被
成形被着色材料:例えば、プラスチック、ゴム等の有機
材料、石膏等の無機材料等)18を注入する。最後に、
(C)のプロセスでは、本発明の着色型取り用熱可塑性
材料10を取り除くことにより表面に固体22が固定さ
れ、着色され、凹凸模様が形成された装飾パネル24が
できる。
【0037】
【実施例】以下に、実施例を挙げて本発明を具体的に説
明するが、本発明はこれらの実施例に制限されるもので
はない。 (1)着色型取り用熱可塑性材料の製法 原料として、ポリイソブチレン(ポリブテンLV−7:
商品名、日本石油社製)40重量%に顔料であるベンガ
ラ(山陽色素 社製)60重量%を予め均一に混合して
分散させたもの200gを調製し、そこに、高分子有機
材料であるスチレン−エチレン−ブタジエン−スチレン
ブロック共重合体(タフテックH1051:商品名、旭
化成社製:SP値 8.7)34.3g、低分子材料で
あるポリイソブチレン(ポリブテンLV−7:日本石油
社製:SP値 7.7)100gを加え、高剪断型特殊
ミキサー(「T.K.オートホモミクサー」特殊機化工
業(株)製)を用いて回転数4000rpm、混合温度
160℃、混合時間1時間の混合条件で混合して、均一
な外観の高分子ブレンド材料を得た。また、この高分子
ブレンド材料の切片を切り出し、光学顕微鏡で確認した
ところ、熱可塑性高分子有機材料からなる三次元連続の
網状骨格構造(骨格の平均径3μm、セルの平均径15
μm)が形成されていることが確認された。また、この
高分子ブレンド材料のJIS−A硬度は30°、永久圧
縮歪みは45%であった。 (2)被成形物の着色成形 かくして得られた着色型取り用熱可塑性材料を170℃
で加熱溶融し、型取り用の原型を配置した型枠に流し込
み、冷却硬化させて型を作成した。
【0038】この型枠内に、被成形被着色材料である2
液型シリコーンゴムを流し込み、硬化させた後、型枠及
び着色型取り用熱可塑性材料製の型を除去した。
【0039】成形物は原型を細部まで忠実に再現してお
り、さらに成形物の表面はベンガラの朱色で均一に着色
されていることが確認された。
【0040】このように本発明の着色型取り用熱可塑性
材料を用いて成形することにより、スプレーや刷毛によ
って着色料を塗布するという工程を経ることなく、成形
と同時に被成形物表面を均一に着色することができ、安
全性、経済性の点でも優れた効果を奏する。
【0041】また、型枠から取り出した本発明の着色型
取り用熱可塑性材料は加熱溶融させることにより、再度
使用が可能である。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の着色型取
り用熱可塑性材料は、(1)比較的低温(〜100℃)
で低粘度の溶融体であり、室温で固体状態となる熱可塑
性材料であるため、型枠への流し込みが容易で原型への
形状追随性が良好であり、(2)50〜70℃で軟化す
るため、この温度以上の温度領域で原型に圧着し冷却す
ることにより原型の形状を精度良く再現でき、(3)高
分子有機材料が三次元連続の網状骨格構造を有するた
め、この内部に存在する液体及び着色料により離型性が
良く、表面に均一に着色を施すことができ、(4)着色
の際に被成形物の表面形状を損なわず、(5)熱可塑性
材料であるため、繰り返し(リサイクル)使用できる優
れた効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)、(B)は本発明の着色型取り用熱可塑
性材料をゴム型として使用した一例を示す模式図であ
る。
【図2】(A)〜(C)は本発明の着色型取り用熱可塑
性材料を固体支持体として使用した一例を示す模式図で
ある。
【符号の説明】
10 高分子ブレンド材料(着色型取り熱可塑性材料) 12 原型 14 型枠 18 被成形被着色材料

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固体形状又は固体表面を複写して被成形
    被着色材料を成形し、複写成形してなる被成形被着色材
    料の表面を着色するための着色型取り用熱可塑性材料に
    おいて、 該着色型取り用熱可塑性材料が高分子有機材料と低分子
    材料と着色料とを主成分とし、高分子有機材料の含有割
    合が低分子材料の含有割合よりも少ない高分子ブレンド
    材料を用いて構成され、 該高分子有機材料が三次元連続の網状骨格構造を有する
    こと、 を特徴とする着色型取り用熱可塑性材料。
  2. 【請求項2】 前記高分子ブレンド材料が、数平均分子
    量20,000以上の高分子材料と数平均分子量20,
    000未満の低分子材料とを主成分とし、かつ前記高分
    子材料と前記低分子材料との溶解度パラメーターの差が
    3.0以下であることを特徴とする請求項1記載の着色
    型取り用熱可塑性材料。
  3. 【請求項3】 前記高分子材料が、ブタジエン重合体の
    水素添加物、ブタジエン−スチレン共重合体の水素添加
    物、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体
    の水素添加物、ポリブタジエンとブタジエン−スチレン
    ランダム共重合体とのブロック共重合体の水素添加物、
    及び、エチレン−プロピレンゴムから選択される1種以
    上であることを特徴とする請求項1記載の着色型取り用
    熱可塑性材料。
  4. 【請求項4】 前記着色料が、無機系顔料であることを
    特徴とする請求項1記載の着色型取り用熱可塑性材料。
JP18430095A 1995-07-20 1995-07-20 着色型取り用熱可塑性材料 Pending JPH0931240A (ja)

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