JPH09312263A - 半導体素子の製造方法及びその装置 - Google Patents

半導体素子の製造方法及びその装置

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JPH09312263A
JPH09312263A JP12618996A JP12618996A JPH09312263A JP H09312263 A JPH09312263 A JP H09312263A JP 12618996 A JP12618996 A JP 12618996A JP 12618996 A JP12618996 A JP 12618996A JP H09312263 A JPH09312263 A JP H09312263A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 縦型減圧化学気相成長装置の炉芯管内におい
て、材料ガス濃度分布を均一にして均一な特性の半導体
素子を得ることができる半導体素子の製造方法及びその
装置を提供する。 【解決手段】 縦型減圧化学気相成長装置を用いた半導
体素子の製造方法において、材料ガスを炉の上方の第1
の材料ガス供給口4と第2の材料ガス供給口6より供給
し、希釈ガスを炉の下方の希釈ガス供給口10より供給
するようにしたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体素子の製造
方法に係り、特に、表面に凹凸を持った粗面ポリシリコ
ン膜の製造方法及びその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、このような分野の技術としては、
例えば、特開平5−211122号公報に開示されるも
のがあった。従来の縦型減圧化学気相成長装置では、炉
芯管内の材料ガス供給圧及び排気圧を一定に設定して
も、実際の炉芯管内の材料ガス濃度及び圧力が、炉内の
上部と下部で異なり、濃度は下部が密で上部が粗になっ
ていた。
【0003】これが原因で、ボートに収納されるウエハ
上に形成される膜質が、ボート上部と下部に収納される
もので異なるという問題点があった。特に、粗面ポリシ
リコンは膜を形成する場合、ボートの上部下部で表面凹
凸の大きさや密度が異なり、この膜を半導体素子でのキ
ャパシタ部のストレッジノードに使用した場合に、素子
のキャパシタ容量が不均一になり、素子の信頼性を低下
させる。また、そのためにボートに収納できるウエハが
少なくなり、生産性を減少させていた。
【0004】この問題を解決するために、炉芯管内に設
置する材料ガス導入口を多数設け、それぞれの導入口か
ら導入する材料ガス流量に勾配を持たせて、炉芯管内の
材料ガス濃度分布を均一にする方法がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来の方法では、炉芯管内の材料ガス濃度分布は均一
にならず、特に、炉芯管下部において材料ガス濃度が高
くなり、粗面ポリシリコン膜を形成する場合には凹凸の
大きさが大きくなり、また、その密度も低下するため、
キャパシタ電極として使用した場合に、キャパシタ容量
が低下するという問題点があった。
【0006】本発明は、上記問題点を除去し、縦型減圧
化学気相成長装置の炉芯管内において、材料ガス濃度分
布を均一にして、均一な特性の半導体素子を得ることが
できる半導体素子の製造方法及びその装置を提供するこ
とを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、 〔1〕縦型減圧化学気相成長装置を用いた半導体素子の
製造方法において、材料ガスを炉の上方の複数箇所より
供給し、希釈ガスを炉の下方より供給するようにしたも
のである。
【0008】このように、材料ガス供給口を炉中央部よ
り上部に2箇所以上に設け、炉下部に設置された希釈ガ
ス供給口より希釈ガスを供給するようにしたので、炉下
部での材料ガス濃度を希釈することができ、炉内の材料
ガス濃度を均一にできる。よって、従来のように炉内で
の温度勾配を持たせることなく、炉内の材料ガス濃度を
均一にすることができ、材料ガス濃度分布を均一にして
均一な特性の半導体素子を得ることができる。
【0009】〔2〕上記〔1〕記載の半導体素子の製造
方法において、前記材料ガスはシランガスであり、前記
希釈ガスはN2 、H2 、Ar等のガスである。このよう
に、前記材料ガスとしてシランガスを用い、前記希釈ガ
スとしては、N2 、H2 、Ar等のガスを用いることに
より、炉内における半導体素子の成膜の均一化を図るこ
とができる。
【0010】〔3〕上記〔1〕記載の半導体素子の製造
方法において、前記材料ガスはシランガスであり、前記
希釈ガスはN2 、H2 、Ar等のガスであり、粗面ポリ
シリコン膜を生成するようにしたものである。したがっ
て、炉下部での材料ガス過多を抑制できるので、さらに
炉の上下での粗面ポリシリコン膜の均一性を向上させる
ことができる。
【0011】〔4〕縦型減圧化学気相成長装置の炉芯管
において、インナー炉芯管内上部に配置される複数個の
材料ガス供給口と、前記インナー炉芯管内下部に配置さ
れる希釈ガス供給口とを配置するようにしたものであ
る。したがって、炉下部での材料ガス濃度を希釈するこ
とができ、炉内の材料ガス濃度を均一化できる縦型減圧
化学気相成長装置の炉芯管を提供することができる。
【0012】〔5〕縦型減圧化学気相成長装置を用いた
半導体素子の製造方法において、材料ガスを炉の上方よ
り供給し、前記炉の下部において前記材料ガスの炉内面
における消費を高めるようにしたものである。このよう
に、炉下部での炉内面での材料ガスを炉内面において消
費させるようにしたので、炉下部での材料ガス過多を抑
制でき、炉内の材料ガス濃度を均一化することができ
る。
【0013】〔6〕上記〔5〕記載の半導体素子の製造
方法において、前記材料ガスの炉内面における接触面積
を増加させるようにしたものである。このように、炉下
部での炉内面での材料ガスの接触面積を増加させること
により、炉下部での材料ガス過多を抑制でき、炉内の材
料ガス濃度を均一化することができる。
【0014】〔7〕縦型減圧化学気相成長装置の炉芯管
において、インナー炉芯管内上部に配置される材料ガス
供給口と、前記インナー炉芯管内下部に形成されるリン
グ状突起を設けるようにしたものである。したがって、
炉下部での炉内面のリング状突起によって材料ガスの接
触面積を増加させることができ、炉下部での材料ガス過
多を抑制でき、炉内の材料ガス濃度を均一化できる縦型
減圧化学気相成長装置の炉芯管を提供することができ
る。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しながら説明する。図1は本発明の第1実
施例を示す縦型減圧化学気相成長装置の炉芯管の断面図
である。この図において、1はアウター炉芯管、2はイ
ンナー炉芯管、3は第1の材料ガス供給配管、4は第1
の材料ガス供給口、5は第2の材料ガス供給配管、6は
第2の材料ガス供給口、7は真空排気口、8は材料ガス
流量制御装置、9は希釈ガス供給配管、10は希釈ガス
供給口、11は希釈ガス流量制御装置、20はウエハが
搭載されるボートである。
【0016】縦型LPCVD炉で粗面ポリシリコン膜を
生成する時に、図1に示すように、インナー炉芯管2の
上部(炉中央部より上部)に、2箇所以上の材料ガス供
給口(反応ガス供給口)を設ける。ここでは、第1の材
料ガス供給口4と第2の材料ガス供給口6とを配置し、
インナー炉芯管2の下部に、水素、窒素あるいはアルゴ
ンガスの希釈ガス供給口10を設け、それぞれのガス流
量をガス流量制御装置8,11で制御するようにしてい
る。
【0017】以上のLPCVD炉において、成膜設定温
度は560℃〜580℃、これは従来のLPCVD法と
異なり、炉内に温度勾配を持たせる必要がなくなったこ
とを示す。例えば、材料ガスとしてのシラン(Si
4 )供給口4,6より、各々70〜120sccmの
SiH4 を供給する。また、希釈ガス供給口10より、
5〜10sccmの希釈ガスを供給し、凹凸の高さが7
00〜1000Åの粗面ポリシリコン膜を形成する。
【0018】このように、材料ガス供給口4、6を炉の
上部に設けた理由は、材料ガスであるシランガスが空気
よりも重いからである。そして、材料ガス供給口4、6
を複数設けた理由は、詳細なメカニズムはわからない
が、シランガスがよりシリコンに速く変換(反応して)
するようにするためである。
【0019】仮に、材料ガス供給口を一つにすると、ウ
エハ上でのシリコンへの変換反応が遅いため、シランガ
スがウエハとの反応をせずに、どんどん炉芯管の下部へ
流れていってしまい、結果として、炉芯管下部に位置す
るウエハでの反応量が多くなってしまう。よって、炉芯
管上部と下部とでは生成される膜の形状が大きく異なっ
てしまう。
【0020】更に、従来は材料ガス(シランガス)供給
口が一つであったために、炉芯管下部に溜まるシランガ
スの濃度が高くなっていた。そのため、炉芯管の下部の
温度を低く設定し、反応速度を上部よりも抑える必要が
あった。しかし、温度を上部と下部とで異ならせると、
粗面ポリシリコンの膜厚(膜の高さ)はほぼ揃えられる
が、粗面ポリシリコンの形状(ポリシリコンの1つ1つ
の大きさ)は揃わなくなる。
【0021】上記のように、この実施例によれば、材料
ガス供給口を炉中央部より上部に2箇所以上設け、炉下
部に設置された希釈ガス供給口より希釈ガスを供給する
ようにしたので、炉下部での材料ガス濃度を希釈するこ
とができ、炉内の材料ガス濃度を均一にできるので、温
度を上部と下部とで異ならせる必要がなくなる。これに
より、ウエハ面上に形成される膜のボート上下での均一
性が良くなる。
【0022】よって、粗面ポリシリコン膜の凹凸の密度
(ポリシリコン粒の密度)と大きさ(ポリシリコンの1
つ1つの大きさ)の均一性が向上することになり、スト
レッジノードに使用した時のキャパシタ容量の均一性が
向上するので素子の信頼性が良くなる。また、炉内での
均一性が向上するので、1バッチ当たりのウエハ処理可
能枚数が多くなり、生産のスループット向上を図ること
ができる。
【0023】次に、本発明の第2実施例について説明す
る。図2は本発明の第2実施例を示す縦型減圧化学気相
成長装置のインナー炉芯管の構造を示す図、図3は図2
のA部拡大図である。従来の縦型LPCVD炉において
は、図4に示すように、インナー炉芯管21の下部での
材料ガス濃度が過多になり、炉上下部間におけるボート
22のウエハ23、24で形成される粗面ポリシリコン
膜形状が異なる問題があった。
【0024】これに対し、第2実施例では図2に示すよ
うに、インナー炉芯管31の下部内側にリング状の突起
32を備えるようにしたものである。また、このリング
状の突起32はボート34及びそれに設置されるウエハ
(図示なし)とは接触しないように構成する。これによ
り、インナー炉芯管31上部からのウエハ上への材料ガ
ス供給が抑制される。
【0025】図5はその材料ガス供給の抑制についての
説明図である。この図に示すように、インナー炉芯管3
1の下部の内側にリング状の突起32を設けるようにし
ているので、シランガス33が上方より導入されると、
リング状の突起32に接することになり、その接触面積
が増大する。このように、シランガス33のインナー炉
芯管31内部での接触面積が広くなることにより、材料
ガスの消費が多くなる。よって、炉下部での材料ガス濃
度過多を抑制できる。なお、34はボート、35はウエ
ハである。
【0026】CVD法は、被堆積体の表面との反応によ
り堆積物を生成するものである。従って、インナー炉芯
管31の内壁においても反応が生ずる。すなわち、シラ
ンガスが接する面積が大きくなる、つまり、上部から導
入されるシランガスの消費が多くなるので、その分だ
け、ウエハに供給されるシランガスの量が低減される。
【0027】このことを利用して、炉芯管下部における
材料ガス濃度の上昇を抑えることができる。なお、空気
よりも重いシランガスが下部に多く溜まったとしても、
ウエハ35に実際に供給されるシランガスの量が低減さ
れるので、インナー炉芯管31の上部と下部とで生成さ
れる粗面ポリシリコン膜の形状が均一化される。
【0028】上記したように、炉下部での材料ガス過多
を抑制できるので、さらに炉の上下での粗面ポリシリコ
ン膜の均一性を向上させることができる。なお、本発明
は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨
に基づいて種々の変形が可能であり、これらを本発明の
範囲から排除するものではない。
【0029】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明に
よれば、次のような効果を奏することができる。 (1)請求項1記載の発明によれば、材料ガス供給口を
炉中央部より上部に、2箇所以上に設け、炉下部に設置
された希釈ガス供給口より希釈ガスを供給するようにし
たので、炉下部での材料ガス濃度を希釈することがで
き、炉内の材料ガス濃度を均一にできる。
【0030】したがって、従来のように炉内での温度勾
配を持たせることなく、炉内の材料ガス濃度を均一にす
ることができ、材料ガス濃度分布を均一にして均一な特
性の半導体素子を得ることができる。 (2)請求項2記載の発明によれば、前記材料ガスとし
てシランガスを用い、前記希釈ガスとしてはN2
2 、Arガス等の不活性ガスを用いることにより、炉
内における半導体素子の成膜の均一化を図ることができ
る。
【0031】(3)請求項3記載の発明によれば、炉下
部での材料ガス過多を抑制できるので、さらに炉の上下
での粗面ポリシリコン膜の均一性を向上させることがで
きる。 (4)請求項4記載の発明によれば、炉下部での材料ガ
ス濃度を希釈することができ、炉内の材料ガス濃度を均
一化できる縦型減圧化学気相成長装置の炉芯管を提供す
ることができる。
【0032】(5)請求項5記載の発明によれば、炉下
部での炉内面での材料ガスを炉内面において消費させる
ようにしたので、炉下部での材料ガス過多を抑制でき、
炉内の材料ガス濃度を均一化できる。 (6)請求項6記載の発明によれば、炉下部での炉内面
での材料ガスの接触面積を増加させることにより、炉下
部での材料ガス過多を抑制でき、炉内の材料ガス濃度を
均一化することができる。
【0033】(7)請求項7記載の発明によれば、炉下
部での炉内面のリング状突起によって材料ガスの接触面
積を増加させることができ、炉下部での材料ガス過多を
抑制でき、炉内の材料ガス濃度を均一化できる縦型減圧
化学気相成長装置の炉芯管を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す縦型減圧化学気相成
長装置の炉芯管の断面図である。
【図2】本発明の第2実施例を示す縦型減圧化学気相成
長装置のインナー炉芯管の構造を示す図である。
【図3】図2のA部拡大図である。
【図4】従来の縦型減圧化学気相成長装置のインナー炉
芯管の模式図である。
【図5】本発明の第2実施例を示す縦型減圧化学気相成
長装置のインナー炉芯管における材料ガス供給の抑制に
ついての説明図である。
【符号の説明】
1 アウター炉芯管 2,31 インナー炉芯管 3 第1の材料ガス供給配管 4 第1の材料ガス供給口 5 第2の材料ガス供給配管 6 第2の材料ガス供給口 7 真空排気口 8 材料ガス流量制御装置 9 希釈ガス供給配管 10 希釈ガス供給口 11 希釈ガス流量制御装置 20,34 ボート 32 リング状の突起 33 シランガス 35 ウエハ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 縦型減圧化学気相成長装置を用いた半導
    体素子の製造方法において、(a)材料ガスを炉の上方
    の複数箇所より供給し、(b)希釈ガスを炉の下方より
    供給することを特徴とする半導体素子の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の半導体素子の製造方法に
    おいて、前記材料ガスはシランガスであり、前記希釈ガ
    スはN2 、H2 、Ar等のガスである半導体素子の製造
    方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の半導体素子の製造方法に
    おいて、前記材料ガスはシランガスであり、前記希釈ガ
    スはN2 、H2 、Ar等のガスであり、粗面ポリシリコ
    ン膜を生成することを特徴とする半導体素子の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 縦型減圧化学気相成長装置の炉芯管にお
    いて、(a)インナー炉芯管内上部に配置される複数個
    の材料ガス供給口と、(b)前記インナー炉芯管内下部
    に配置される希釈ガス供給口とを配置することを特徴と
    する縦型減圧化学気相成長装置の炉芯管。
  5. 【請求項5】 縦型減圧化学気相成長装置を用いた半導
    体素子の製造方法において、(a)材料ガスを炉の上方
    より供給し、(b)前記炉の下部において前記材料ガス
    の炉内面における消費を高めることを特徴とする半導体
    素子の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の半導体素子の製造方法に
    おいて、前記材料ガスの炉内面における接触面積を増加
    させることを特徴とする半導体素子の製造方法。
  7. 【請求項7】 縦型減圧化学気相成長装置の炉芯管にお
    いて、(a)インナー炉芯管内上部に配置される材料ガ
    ス供給口と、(b)前記インナー炉芯管内下部に形成さ
    れるリング状突起を具備する縦型減圧化学気相成長装置
    の炉芯管。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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