JPH0931158A - 半導体装置 - Google Patents
半導体装置Info
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- JPH0931158A JPH0931158A JP19258796A JP19258796A JPH0931158A JP H0931158 A JPH0931158 A JP H0931158A JP 19258796 A JP19258796 A JP 19258796A JP 19258796 A JP19258796 A JP 19258796A JP H0931158 A JPH0931158 A JP H0931158A
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- Epoxy Resins (AREA)
- Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)
- Structures Or Materials For Encapsulating Or Coating Semiconductor Devices Or Solid State Devices (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】高温雰囲気中に長期間放置しても優れた信頼性
を保持する半導体装置を提供する。 【解決手段】下記の(A)〜(C)成分を含有するエポ
キシ樹脂組成物を用いて半導体素子を封止してなる半導
体装置である。 (A)有機酸の含有量が100ppm以下、全塩素量が
100ppm以下で全ナトリウム量が20ppm以下の
エポキシ樹脂。 (B)有機酸の含有量が100ppm以下で全塩素量が
10ppm以下のフェノール樹脂。 (C)下記の一般式(1)で表されるハイドロタルサイ
ト類化合物。 【化1】
を保持する半導体装置を提供する。 【解決手段】下記の(A)〜(C)成分を含有するエポ
キシ樹脂組成物を用いて半導体素子を封止してなる半導
体装置である。 (A)有機酸の含有量が100ppm以下、全塩素量が
100ppm以下で全ナトリウム量が20ppm以下の
エポキシ樹脂。 (B)有機酸の含有量が100ppm以下で全塩素量が
10ppm以下のフェノール樹脂。 (C)下記の一般式(1)で表されるハイドロタルサイ
ト類化合物。 【化1】
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高温雰囲気中にお
いても優れた信頼性を保持する半導体装置に関するもの
である。
いても優れた信頼性を保持する半導体装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】ダイオード、トランジスタ、IC、LS
I等の半導体素子は、一般にエポキシ樹脂組成物を用い
て封止され半導体装置化されている。上記エポキシ樹脂
は、その電気特性、耐湿性、接着性等が良好であり、経
済性に優れていることから、半導体装置の封止に用いら
れており良好な成績を収めている。しかしながら、近
年、自動車等の、多くの屋外使用機器においても半導体
装置が大量に使用され始め、また、半導体素子の大形
化、高集積化に伴う高出力化等、今まで以上の耐熱性、
特に従来では問題にならなかった高温での保存信頼性
が、多くの半導体装置に要求されるようになってきた。
I等の半導体素子は、一般にエポキシ樹脂組成物を用い
て封止され半導体装置化されている。上記エポキシ樹脂
は、その電気特性、耐湿性、接着性等が良好であり、経
済性に優れていることから、半導体装置の封止に用いら
れており良好な成績を収めている。しかしながら、近
年、自動車等の、多くの屋外使用機器においても半導体
装置が大量に使用され始め、また、半導体素子の大形
化、高集積化に伴う高出力化等、今まで以上の耐熱性、
特に従来では問題にならなかった高温での保存信頼性
が、多くの半導体装置に要求されるようになってきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような耐熱性の向
上は、従来から、封止に用いるエポキシ樹脂の難燃性を
高めることによって行っている。すなわち、臭素化エポ
キシ樹脂と酸化アンチモンとを組み合わせてエポキシ樹
脂組成物中に配合することにより、エポキシ樹脂組成物
硬化体の難燃性を高め、それによって封止樹脂の耐熱性
の向上を図っている。上記臭素化エポキシ樹脂と酸化ア
ンチモンとの組み合わせは、難燃性の点では良好な結果
を示す。ところが、高温における保存安定性の点では問
題が生じる。すなわち、高温状態においては、臭素化エ
ポキシ樹脂の熱分解により臭化水素が発生し、この臭化
水素が半導体素子の金線とアルミパッドの接合部に反応
して合金の生成を促し、これによって電気抵抗値の増加
を招き、導通不良をもたらす。また、最近の研究の結
果、エポキシ樹脂およびフェノール樹脂中に含まれてい
る不純物、特にハロゲン成分等がハロゲン化水素を発生
させ、導通不良をもたらすということがわかってきた。
このように、従来の半導体装置では、難燃性の点におい
ては問題はないが、高温状態における放置、特に長期間
の放置では信頼性の点に問題がある。
上は、従来から、封止に用いるエポキシ樹脂の難燃性を
高めることによって行っている。すなわち、臭素化エポ
キシ樹脂と酸化アンチモンとを組み合わせてエポキシ樹
脂組成物中に配合することにより、エポキシ樹脂組成物
硬化体の難燃性を高め、それによって封止樹脂の耐熱性
の向上を図っている。上記臭素化エポキシ樹脂と酸化ア
ンチモンとの組み合わせは、難燃性の点では良好な結果
を示す。ところが、高温における保存安定性の点では問
題が生じる。すなわち、高温状態においては、臭素化エ
ポキシ樹脂の熱分解により臭化水素が発生し、この臭化
水素が半導体素子の金線とアルミパッドの接合部に反応
して合金の生成を促し、これによって電気抵抗値の増加
を招き、導通不良をもたらす。また、最近の研究の結
果、エポキシ樹脂およびフェノール樹脂中に含まれてい
る不純物、特にハロゲン成分等がハロゲン化水素を発生
させ、導通不良をもたらすということがわかってきた。
このように、従来の半導体装置では、難燃性の点におい
ては問題はないが、高温状態における放置、特に長期間
の放置では信頼性の点に問題がある。
【0004】本発明は、このような事情に鑑みなされた
もので、高温雰囲気中に長期間放置しても優れた信頼性
を保持する半導体装置の提供をその目的とする。
もので、高温雰囲気中に長期間放置しても優れた信頼性
を保持する半導体装置の提供をその目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明の半導体装置は、下記の(A)〜(C)成分
を含有するエポキシ樹脂組成物を用いて半導体素子を封
止するという構成をとる。 (A)有機酸の含有量が100ppm以下、全塩素量が
100ppm以下で全ナトリウム量が20ppm以下の
エポキシ樹脂。 (B)有機酸の含有量が100ppm以下で全塩素量が
10ppm以下のフェノール樹脂。 (C)下記の一般式(1)で表されるハイドロタルサイ
ト類化合物。
め、本発明の半導体装置は、下記の(A)〜(C)成分
を含有するエポキシ樹脂組成物を用いて半導体素子を封
止するという構成をとる。 (A)有機酸の含有量が100ppm以下、全塩素量が
100ppm以下で全ナトリウム量が20ppm以下の
エポキシ樹脂。 (B)有機酸の含有量が100ppm以下で全塩素量が
10ppm以下のフェノール樹脂。 (C)下記の一般式(1)で表されるハイドロタルサイ
ト類化合物。
【0006】
【化2】
【0007】すなわち、本発明者らは、高温雰囲気中に
おける保存信頼性向上のために研究を重ねた結果、難燃
剤として配合されている臭素化エポキシ樹脂の熱分解に
より発生する臭素化合物ガスを、前記一般式(1)で表
されるハイドロタルサイト類化合物が捕捉しうることを
突き止めた。そして、さらに、エポキシ樹脂およびフェ
ノール樹脂中に残存する不純物に起因する高温雰囲気下
の信頼性の低下を解消するために、上記樹脂中の不純物
濃度を中心に研究を重ねた結果、エポキシ樹脂中の全有
機酸量、全ナトリウム量、全塩素量等を一定以下に抑制
すると同時に、フェノール樹脂中の全有機酸量および全
塩素量等を一定以下に抑制すると、高温放置時における
一層優れた信頼性が得られるようになることを見出し本
発明に到達した。
おける保存信頼性向上のために研究を重ねた結果、難燃
剤として配合されている臭素化エポキシ樹脂の熱分解に
より発生する臭素化合物ガスを、前記一般式(1)で表
されるハイドロタルサイト類化合物が捕捉しうることを
突き止めた。そして、さらに、エポキシ樹脂およびフェ
ノール樹脂中に残存する不純物に起因する高温雰囲気下
の信頼性の低下を解消するために、上記樹脂中の不純物
濃度を中心に研究を重ねた結果、エポキシ樹脂中の全有
機酸量、全ナトリウム量、全塩素量等を一定以下に抑制
すると同時に、フェノール樹脂中の全有機酸量および全
塩素量等を一定以下に抑制すると、高温放置時における
一層優れた信頼性が得られるようになることを見出し本
発明に到達した。
【0008】
【発明の実施の形態】つぎに、本発明の実施の形態を詳
しく説明する。
しく説明する。
【0009】本発明に用いるエポキシ樹脂組成物は、特
定のエポキシ樹脂(A成分)と、特定のフェノール樹脂
(B成分)と、前記の一般式(1)で表されるハイドロ
タルサイト類化合物(C成分)を用いて得られるもので
あり、通常、粉末状もしくはそれを打錠したタブレット
状になっている。
定のエポキシ樹脂(A成分)と、特定のフェノール樹脂
(B成分)と、前記の一般式(1)で表されるハイドロ
タルサイト類化合物(C成分)を用いて得られるもので
あり、通常、粉末状もしくはそれを打錠したタブレット
状になっている。
【0010】上記A成分となるエポキシ樹脂としては、
フェノールノボラックエポキシ樹脂、クレゾールノボラ
ックエポキシ樹脂等のノボラック型エポキシ樹脂が好適
に用いられる。これらのエポキシ樹脂は、エポキシ当量
が170〜300、軟化点が60〜120℃であること
が好ましい。また、ビスフェノール型エポキシ樹脂や難
燃剤としての臭素化エポキシ樹脂等がエポキシ樹脂全体
の15〜25重量%(以下「%」と略す)程度含有され
たものであってもよい。すなわち、上記ビスフェノール
型エポキシ樹脂単独では架橋密度が向上せず、これを向
上させるために分子量を低くすると室温で液状となって
成形性の面で問題を生じ耐湿性に優れた樹脂封止が困難
となることから単独で使用せず、上記のように併用する
のである。上記臭素化エポキシ樹脂としては、ノボラッ
ク型とビスフェノール型の双方が含まれるが、好適には
臭素化フェノールノボラックエポキシ樹脂、臭素化クレ
ゾールノボラックエポキシ樹脂等のノボラック型が用い
られる。このようなエポキシ樹脂の全塩素量は100p
pm以下、有機酸の含有量は100ppm以下、全ナト
リウム量は20ppm以下でなければならない。すなわ
ち、全塩素量が100ppmを超えると高温放置特性お
よび耐湿性が著しく低下し、有機酸の含有量が100p
pm、全ナトリウム量が20ppmを超えると耐湿性が
低下するからである。なお、ここで全塩素量は、エポキ
シ樹脂をジオキサン等のような有機溶剤に溶解させたの
ち、水酸化カリウム−エタノール溶液を加えて処理し、
硝酸銀水溶液で電位差滴定することにより測定される。
すなわち、上記方法では、臭素化エポキシ樹脂を使用す
る場合においては、臭素化エポキシ樹脂の分子内に結合
する臭素原子は検出されず、通常、塩化水素、塩化ナト
リウム、塩化カリウム等の遊離の塩素原子(臭素化エポ
キシ樹脂を使用する場合、上記と同様の遊離臭素原子)
や、エピクロルヒドリンのような未反応物等の加水分解
性ハロゲンイオンと、エポキシ樹脂の分子内に結合する
比較的加水分解しにくい塩素原子とが検出される。
フェノールノボラックエポキシ樹脂、クレゾールノボラ
ックエポキシ樹脂等のノボラック型エポキシ樹脂が好適
に用いられる。これらのエポキシ樹脂は、エポキシ当量
が170〜300、軟化点が60〜120℃であること
が好ましい。また、ビスフェノール型エポキシ樹脂や難
燃剤としての臭素化エポキシ樹脂等がエポキシ樹脂全体
の15〜25重量%(以下「%」と略す)程度含有され
たものであってもよい。すなわち、上記ビスフェノール
型エポキシ樹脂単独では架橋密度が向上せず、これを向
上させるために分子量を低くすると室温で液状となって
成形性の面で問題を生じ耐湿性に優れた樹脂封止が困難
となることから単独で使用せず、上記のように併用する
のである。上記臭素化エポキシ樹脂としては、ノボラッ
ク型とビスフェノール型の双方が含まれるが、好適には
臭素化フェノールノボラックエポキシ樹脂、臭素化クレ
ゾールノボラックエポキシ樹脂等のノボラック型が用い
られる。このようなエポキシ樹脂の全塩素量は100p
pm以下、有機酸の含有量は100ppm以下、全ナト
リウム量は20ppm以下でなければならない。すなわ
ち、全塩素量が100ppmを超えると高温放置特性お
よび耐湿性が著しく低下し、有機酸の含有量が100p
pm、全ナトリウム量が20ppmを超えると耐湿性が
低下するからである。なお、ここで全塩素量は、エポキ
シ樹脂をジオキサン等のような有機溶剤に溶解させたの
ち、水酸化カリウム−エタノール溶液を加えて処理し、
硝酸銀水溶液で電位差滴定することにより測定される。
すなわち、上記方法では、臭素化エポキシ樹脂を使用す
る場合においては、臭素化エポキシ樹脂の分子内に結合
する臭素原子は検出されず、通常、塩化水素、塩化ナト
リウム、塩化カリウム等の遊離の塩素原子(臭素化エポ
キシ樹脂を使用する場合、上記と同様の遊離臭素原子)
や、エピクロルヒドリンのような未反応物等の加水分解
性ハロゲンイオンと、エポキシ樹脂の分子内に結合する
比較的加水分解しにくい塩素原子とが検出される。
【0011】上記B成分のフェノール樹脂は、上記エポ
キシ樹脂の硬化剤として作用するものであり、フェノー
ルノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂等が好適
に用いられる。これらのフェノール樹脂は、軟化点が5
0〜110℃、水酸基当量が70〜150であることが
好ましい。このようなフェノール樹脂の全塩素量は10
ppm以下、有機酸の含有量は100ppm以下でなけ
ればならない。すなわち、全塩素量が10ppm、有機
酸の含有量が100ppmを超えると高温放置特性およ
び耐湿性が著しく低下するからである。
キシ樹脂の硬化剤として作用するものであり、フェノー
ルノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂等が好適
に用いられる。これらのフェノール樹脂は、軟化点が5
0〜110℃、水酸基当量が70〜150であることが
好ましい。このようなフェノール樹脂の全塩素量は10
ppm以下、有機酸の含有量は100ppm以下でなけ
ればならない。すなわち、全塩素量が10ppm、有機
酸の含有量が100ppmを超えると高温放置特性およ
び耐湿性が著しく低下するからである。
【0012】上記フェノール樹脂とエポキシ樹脂との相
互の使用割合は、エポキシ樹脂のエポキシ当量との関係
から適宜に選択されるが、エポキシ基に対するフェノー
ル性水酸基の当量比が0.5〜1.5の範囲内になるよ
うに設定することが好ましい。当量比が上記の範囲を外
れると、得られるエポキシ樹脂組成物硬化体の耐熱性が
低下する傾向がみられるからである。
互の使用割合は、エポキシ樹脂のエポキシ当量との関係
から適宜に選択されるが、エポキシ基に対するフェノー
ル性水酸基の当量比が0.5〜1.5の範囲内になるよ
うに設定することが好ましい。当量比が上記の範囲を外
れると、得られるエポキシ樹脂組成物硬化体の耐熱性が
低下する傾向がみられるからである。
【0013】なお、上記A成分のエポキシ樹脂およびB
成分のフェノール樹脂の少なくとも一方を下記の一般式
(2)で表されるオルガノポリシロキサンと反応させる
と、低応力性、耐温度サイクルテストにおいて良好な結
果が得られるようになる。
成分のフェノール樹脂の少なくとも一方を下記の一般式
(2)で表されるオルガノポリシロキサンと反応させる
と、低応力性、耐温度サイクルテストにおいて良好な結
果が得られるようになる。
【0014】
【化3】
【0015】しかしながら、上記樹脂をオルガノポリシ
ロキサンと反応させると樹脂硬化体の耐熱性が低下する
が、後述のC成分を添加することによりその耐熱性の低
下が抑制される。
ロキサンと反応させると樹脂硬化体の耐熱性が低下する
が、後述のC成分を添加することによりその耐熱性の低
下が抑制される。
【0016】上記C成分は、前記一般式(1)で表され
る特殊なハイドロタルサイト類化合物である。この化合
物は、エポキシ樹脂組成物中のハロゲンイオンおよび有
機酸イオンを自己のCO3 --イオンと置換するか配位結
合することによって上記不純イオンを捕捉し、臭素化エ
ポキシ樹脂の熱分解に起因する臭化水素の発生を防止す
る作用を奏するものと考えられる。上記ハイドロタルサ
イト類化合物の種類は、前記一般式(1)におけるx、
y、zの数の比による区別等によって、多くの種類に分
けられる。このようなハイドロタルサイト類化合物は、
単独でもしくは二種以上を混合して使用される。
る特殊なハイドロタルサイト類化合物である。この化合
物は、エポキシ樹脂組成物中のハロゲンイオンおよび有
機酸イオンを自己のCO3 --イオンと置換するか配位結
合することによって上記不純イオンを捕捉し、臭素化エ
ポキシ樹脂の熱分解に起因する臭化水素の発生を防止す
る作用を奏するものと考えられる。上記ハイドロタルサ
イト類化合物の種類は、前記一般式(1)におけるx、
y、zの数の比による区別等によって、多くの種類に分
けられる。このようなハイドロタルサイト類化合物は、
単独でもしくは二種以上を混合して使用される。
【0017】このような化合物は、エポキシ樹脂組成物
中における分散性の観点から平均粒径が5μm以下で、
最大粒径が30μm以下であることが好適である。そし
て、このようなC成分の含有量は、エポキシ樹脂組成物
の樹脂成分(A+B)に対して0.1〜5%になるよう
に設定することが好ましい。すなわち、配合量が0.1
%を下回ると高温放置特性の改善効果が充分現れず、逆
に5%を上回ると耐湿性の低下現象が見られるようにな
るからである。
中における分散性の観点から平均粒径が5μm以下で、
最大粒径が30μm以下であることが好適である。そし
て、このようなC成分の含有量は、エポキシ樹脂組成物
の樹脂成分(A+B)に対して0.1〜5%になるよう
に設定することが好ましい。すなわち、配合量が0.1
%を下回ると高温放置特性の改善効果が充分現れず、逆
に5%を上回ると耐湿性の低下現象が見られるようにな
るからである。
【0018】本発明に用いられるエポキシ樹脂組成物に
は、上記A〜C成分以外にも、必要に応じて従来より用
いられているその他の添加剤が含有される。
は、上記A〜C成分以外にも、必要に応じて従来より用
いられているその他の添加剤が含有される。
【0019】上記その他の添加剤としては、例えば、硬
化促進剤、離型剤、着色剤、充填剤およびシランカップ
リング剤等があげられる。
化促進剤、離型剤、着色剤、充填剤およびシランカップ
リング剤等があげられる。
【0020】上記硬化促進剤としては、三級アミン、四
級アンモニウム塩、イミダゾール類、有機リン系化合物
およびホウ素化合物等を単独でもしくは併せて用いるこ
とができる。
級アンモニウム塩、イミダゾール類、有機リン系化合物
およびホウ素化合物等を単独でもしくは併せて用いるこ
とができる。
【0021】上記離型剤としては、従来公知のステアリ
ン酸、パルミチン酸等の長鎖のカルボン酸、ステアリン
酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム等の長鎖カルボン酸の
金属塩、カルナバワックス、モンタンワックス等のワッ
クス類を用いることができる。
ン酸、パルミチン酸等の長鎖のカルボン酸、ステアリン
酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム等の長鎖カルボン酸の
金属塩、カルナバワックス、モンタンワックス等のワッ
クス類を用いることができる。
【0022】本発明に用いられるエポキシ樹脂組成物
は、例えばつぎのようにして製造することができる。す
なわち、上記(A)、(B)および(C)成分を、また
場合により上記その他の添加剤を適宜配合し、この混合
物をミキシングロール機等の混練機にかけて加熱状態で
混練して溶融混合し、これを室温に冷却したのち公知の
手段によって粉砕し、必要に応じて打錠するという一連
の工程により目的とするエポキシ樹脂組成物を得ること
ができる。
は、例えばつぎのようにして製造することができる。す
なわち、上記(A)、(B)および(C)成分を、また
場合により上記その他の添加剤を適宜配合し、この混合
物をミキシングロール機等の混練機にかけて加熱状態で
混練して溶融混合し、これを室温に冷却したのち公知の
手段によって粉砕し、必要に応じて打錠するという一連
の工程により目的とするエポキシ樹脂組成物を得ること
ができる。
【0023】このようなエポキシ樹脂組成物を用いての
半導体素子の封止は特に限定するものではなく、通常の
トランスファー成形等の公知のモールド方法により行う
ことができる。このエポキシ樹脂組成物は、高温放置時
においてハロゲン化水素ガスの発生量が極めて少なく、
半導体素子に与える影響が少ない。
半導体素子の封止は特に限定するものではなく、通常の
トランスファー成形等の公知のモールド方法により行う
ことができる。このエポキシ樹脂組成物は、高温放置時
においてハロゲン化水素ガスの発生量が極めて少なく、
半導体素子に与える影響が少ない。
【0024】このようにして得られる半導体装置は、高
温放置時における信頼性が高く、かつ耐湿信頼性の低下
も生じない。
温放置時における信頼性が高く、かつ耐湿信頼性の低下
も生じない。
【0025】
【発明の効果】以上のように、本発明の半導体装置は、
特殊なエポキシ樹脂(A成分)と、特殊なフェノール樹
脂(B成分)と、前記一般式(1)で表されるハイドロ
タルサイト類化合物(C成分)とを含む特殊なエポキシ
樹脂組成物を用いて封止されている。そして、上記組成
物は、上記A成分、B成分から生じるハロゲン系ガス量
の低減がなされていると同時に発生ハロゲン系ガスがC
成分で捕捉されるようになっている。したがって、この
ような組成物で封止された半導体装置は、高温放置時に
おける優れた信頼性を有しており、かつ耐湿信頼性の低
下もみられない。また、臭素化エポキシ樹脂を使用する
場合に、その樹脂から生成するハロゲン系ガスも上記C
成分で捕捉されるため、臭素化エポキシ樹脂に由来する
高温放置時における信頼性低下も生じない。
特殊なエポキシ樹脂(A成分)と、特殊なフェノール樹
脂(B成分)と、前記一般式(1)で表されるハイドロ
タルサイト類化合物(C成分)とを含む特殊なエポキシ
樹脂組成物を用いて封止されている。そして、上記組成
物は、上記A成分、B成分から生じるハロゲン系ガス量
の低減がなされていると同時に発生ハロゲン系ガスがC
成分で捕捉されるようになっている。したがって、この
ような組成物で封止された半導体装置は、高温放置時に
おける優れた信頼性を有しており、かつ耐湿信頼性の低
下もみられない。また、臭素化エポキシ樹脂を使用する
場合に、その樹脂から生成するハロゲン系ガスも上記C
成分で捕捉されるため、臭素化エポキシ樹脂に由来する
高温放置時における信頼性低下も生じない。
【0026】つぎに、実施例について比較例と併せて説
明する。
明する。
【0027】
【実施例1〜7、参考例1〜4、比較例1〜4】後記の
表1および表2に示すような原料を準備し、これらの原
料を表1および表2に示す割合で配合し、ミキシングロ
ール機で混練して冷却後粉砕し、目的とする粉末状のエ
ポキシ樹脂組成物を得た。なお、エポキシ樹脂の有機酸
量、全塩素量、全ナトリウム量、フェノール樹脂の有機
酸量、全塩素量およびシリコーンの構造式を表3に示し
た。
表1および表2に示すような原料を準備し、これらの原
料を表1および表2に示す割合で配合し、ミキシングロ
ール機で混練して冷却後粉砕し、目的とする粉末状のエ
ポキシ樹脂組成物を得た。なお、エポキシ樹脂の有機酸
量、全塩素量、全ナトリウム量、フェノール樹脂の有機
酸量、全塩素量およびシリコーンの構造式を表3に示し
た。
【0028】
【表1】
【0029】
【表2】
【0030】
【表3】
【0031】上記のようにして得られた粉末状エポキシ
樹脂組成物の硬化物特性を調べ表4および表5に示し
た。
樹脂組成物の硬化物特性を調べ表4および表5に示し
た。
【0032】なお、下記表4および表5において、スパ
イラルフローはEMM1−66、ゲルタイムはJIS−
K−5966に準拠して測定した。熱膨張係数、ガラス
転移温度はTMA(理学電機社製)にて測定した。曲げ
弾性率、曲げ強度はテンシロン万能試験機(東洋ボール
ドウイン社製)で測定した。体積抵抗値はJIS−K−
6911に準拠して測定した。また、高温状態における
素子不良の測定は、半導体素子を樹脂封止して半導体装
置を組み立て、全量20個を高温にさらし、導電不良に
なる個数を求めて評価した。さらに、半導体装置の信頼
性テストとしてプレッシャー釜(121℃×2atm ×1
00%RH)による1000時間の信頼テスト(以下
「PCTテスト」と略す)および−50℃/5分〜15
0℃/5分の2000回の温度サイクルテスト(以下
「TCTテスト」と略す)の測定を行った。
イラルフローはEMM1−66、ゲルタイムはJIS−
K−5966に準拠して測定した。熱膨張係数、ガラス
転移温度はTMA(理学電機社製)にて測定した。曲げ
弾性率、曲げ強度はテンシロン万能試験機(東洋ボール
ドウイン社製)で測定した。体積抵抗値はJIS−K−
6911に準拠して測定した。また、高温状態における
素子不良の測定は、半導体素子を樹脂封止して半導体装
置を組み立て、全量20個を高温にさらし、導電不良に
なる個数を求めて評価した。さらに、半導体装置の信頼
性テストとしてプレッシャー釜(121℃×2atm ×1
00%RH)による1000時間の信頼テスト(以下
「PCTテスト」と略す)および−50℃/5分〜15
0℃/5分の2000回の温度サイクルテスト(以下
「TCTテスト」と略す)の測定を行った。
【0033】
【表4】
【0034】
【表5】
【0035】表4および表5の結果から、実施例品は参
考例品および比較例品に比べて高温状態における素子不
良、PCTテストおよびTCTテストとも優れた結果が
得られており、高温放置時の信頼性、耐湿性に富んでい
ることがわかる。
考例品および比較例品に比べて高温状態における素子不
良、PCTテストおよびTCTテストとも優れた結果が
得られており、高温放置時の信頼性、耐湿性に富んでい
ることがわかる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09J 163/00 JFL C09J 163/00 JFL H01L 23/29 C09K 21/14 23/31 H01L 23/30 R // C09K 21/14
Claims (4)
- 【請求項1】 下記の(A)〜(C)成分を含有するエ
ポキシ樹脂組成物を用いて半導体素子を封止してなる半
導体装置。 (A)有機酸の含有量が100ppm以下、全塩素量が
100ppm以下で全ナトリウム量が20ppm以下の
エポキシ樹脂。 (B)有機酸の含有量が100ppm以下で全塩素量が
10ppm以下のフェノール樹脂。 (C)下記の一般式(1)で表されるハイドロタルサイ
ト類化合物。 【化1】 - 【請求項2】 上記エポキシ樹脂組成物が、上記(A)
〜(C)成分に加えて、さらに臭素化エポキシ樹脂を含
有するものであり、かつ、この臭素化エポキシ樹脂の含
有量がエポキシ樹脂全体の15〜25重量%の範囲に設
定されている請求項1記載の半導体装置。 - 【請求項3】 上記(C)成分のハイドロタルサイト類
化合物の粒径が、平均粒径5μm以下であり、かつ、最
大粒径30μm以下である請求項1または2記載の半導
体装置。 - 【請求項4】 上記(C)成分のハイドロタルサイト類
化合物の含有量が、エポキシ樹脂組成物の樹脂成分
〔(A)成分+(B)成分〕に対して0.1〜5重量%
の範囲に設定されている請求項1〜3のいずれか一項に
記載の半導体装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19258796A JPH0931158A (ja) | 1996-07-22 | 1996-07-22 | 半導体装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19258796A JPH0931158A (ja) | 1996-07-22 | 1996-07-22 | 半導体装置 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63238590A Division JP2579350B2 (ja) | 1988-09-21 | 1988-09-21 | 半導体装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0931158A true JPH0931158A (ja) | 1997-02-04 |
Family
ID=16293767
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19258796A Pending JPH0931158A (ja) | 1996-07-22 | 1996-07-22 | 半導体装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0931158A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2012070529A1 (ja) * | 2010-11-24 | 2012-05-31 | 住友ベークライト株式会社 | 半導体封止用エポキシ樹脂組成物及び半導体装置 |
-
1996
- 1996-07-22 JP JP19258796A patent/JPH0931158A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2012070529A1 (ja) * | 2010-11-24 | 2012-05-31 | 住友ベークライト株式会社 | 半導体封止用エポキシ樹脂組成物及び半導体装置 |
CN103221480A (zh) * | 2010-11-24 | 2013-07-24 | 住友电木株式会社 | 半导体密封用环氧树脂组合物和半导体装置 |
JPWO2012070529A1 (ja) * | 2010-11-24 | 2014-05-19 | 住友ベークライト株式会社 | 半導体封止用エポキシ樹脂組成物及び半導体装置 |
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