JP2534331C - - Google Patents

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JP2534331C
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、信頼性、特に高温雰囲気中においても優れた信頼性を保持する半
導体装置に関するものである。 〔従来の技術〕 トランジスタ,IC,LSI等の半導体素子は、一般にエポキシ樹脂組成物を
用いて封止され半導体装置化されている。上記エポキシ樹脂は、その電気特性,
耐湿性,接着性等が良好であることから、半導体装置の封止に用いられており良
好な成績を収めている。しかしながら、近年、自動車等の、多くの屋外使用機器
においても半導体装置が大量に使用されるにしたがつて、今まで以上の耐熱性、
特に従来では問題にならなかつた高温での保存信頼性が、多くの半導体装置に要
求されるようになつてきた。 〔発明が解決しようとする問題点〕 このような耐熱性の向上のためには、従来から、封止に用いるエポキシ樹脂の
難燃性を高めることによつて行つている。すなわち、臭素化エポキシ樹脂と酸化
アンチモンとを組み合わせてエポキシ樹脂組成物中に配合することにより、エポ
キシ樹脂組成物硬化体の難燃性を高め、それによつて封止樹脂の耐熱性の向上を
図つている。上記臭素化エポキシ樹脂と酸化アンチモンとの組み合わせは、難燃
性の点では良好な結果を示す。ところが、高温における保存安定性の点では問題
が生じる。すなわち、高温状態においては、臭素化エポキシ樹脂の熱分解により
臭化水素が発生し、この臭化水素が半導体素子の金線とアルミパツドの接合部と
に反応して合金の生成を促し、これによつて電気抵抗値の増加を招き、導通不良
をもたらす。 また、高温下で半導体装置が使用される機会がふえ、実装時にも215〜26
0℃の半田温度にパッケージ全体がさらされることもあり、高温条件下での優れ
た機械的特性も同時に要求されるようになつている。 この発明は、このような事情に鑑みなされたもので、高温雰囲気中に長時間放
置しても優れた信頼性を示すと同時に、高温雰囲気下での機械的特性の低下の少
ない半導体装置の提供をその目的とする。 〔問題点を解決するための手段〕 上記の目的を達成するため、この発明の半導体装置は、下記の(A)〜(D)
成分を含有し、(C)成分の使用量がエポキシ樹脂組成物の樹脂成分〔(A)+
(B)+(C)成分〕中1〜10重量%の範囲内に設定されているエポキシ樹脂
組成物を用いて半導体素子を封止するという構成をとる。ただし、この発明の半 導体装置が、下記の(A)〜(D)成分を含有するとともに、上記(A)成分の
エポキシ樹脂および(B)成分のフエノール樹脂の少なくとも一方が、前記一般
式(1)で表されるオルガノポリシロキサンと反応しているエポキシ樹脂組成物を
用いて半導体素子を封止する場合は、(C)成分の使用量は上記1〜10重量%
の範囲に限定しない。 (A)ノボラツク型エポキシ樹脂以外のエポキシ樹脂であつて1分子中にエポ
キシ基を少なくとも3個有するエポキシ樹脂。 (B)ノボラツク型フエノール樹脂以外のフエノール樹脂であつて1分子中に
フエノール基を少なくとも3個有するフエノール樹脂。 (C)臭素化エポキシ樹脂。 (D)下記の式(1)で表されるハイドロタルサイト類化合物。 MgxAly(OH)2x+3y-2z(CO3)z・mH2O …(1) 〔作用〕 すなわち、本発明者らは、上記の目的を達成するため、一連の研究を重ねた結
果、難燃剤としての臭素化エポキシ樹脂の熱分解の際に発生するハロゲン化合物
ガスを、上記一般式(1)で表される特殊なハイドロタルサイト類化合物が効果的
に捕捉トラツプし高温雰囲気下の信頼性を効果的に保持させることを突き止めた
。また、高温雰囲気下における機械的物性に関しては、上記特定のエポキシ樹脂
とフエノール樹脂とを使用することにより、高温雰囲気下において機械的特性の
優れたエポキシ樹脂組成物硬化体が得られるようになることを突き止めこの発明
に到達した。 この発明の半導体装置で使用するエポキシ樹脂組成物は、特定のエポキシ樹脂
(A成分)と特定のフエノール樹脂(B成分)と臭素化エポキシ樹脂(C成分)
と前記の一般式(1)で表されるハイドロタルサイト類化合物(D成分)とを用い
て得られるものであつて、通常粉末状もしくはそれを打錠したタブレツト状にな
つている。 上記エポキシ樹脂組成物のA成分となるエポキシ樹脂は、ノボラツク型エポキ
シ樹脂以外のエポキシ樹脂であつて1分子中にエポキシ基を少なくとも3個有す
るエポキシ樹脂である。すなわち、本発明者らは高温雰囲気下における封止樹脂
の機械的特性の向上について一連の研究を重ねた結果、エポキシ樹脂,フエノー
ル樹脂中に含まれる二核体以下の成分が、封止樹脂の高温下における機械的特性
を低下させることをつきとめた。そして、そのような二核体以下の成分を含むエ
ポキシ樹脂,フエノール樹脂はノボラツク型のものであり、エポキシ樹脂につい
ては、ノボラツク型エポキシ樹脂以外のエポキシ樹脂であつて1分子中にエポキ
シ基を3個以上有するエポキシ樹脂であれば、二核体以下の成分を殆ど含まない
ことをみいだした。 このようなエポキシ樹脂としては、つぎの〜に示すようなものを例示する
ことができる。このようなエポキシ樹脂は、単独で用いてもよいし併用してもよ
い。 また上記B成分のフエノール樹脂は、上記エポキシ樹脂と同様、ノボラツク型
フエノール樹脂以外のフエノール樹脂であつて、1分子中にフエノール基を少な
くとも3個有するフエノール樹脂である。このフエノール樹脂も上記エポキシ樹
脂と同様、二核体以下の成分を殆ど含まないフエノール樹脂である。このフエノ
ール樹脂は、上記A成分のエポキシ樹脂の硬化剤として作用する。 このようなフエノール樹脂の代表例としては、下記の〜に例示したものが
挙げられる。このようなフエノール樹脂も単独で用いてもよいし、併用してもよ
い。 上記C成分の臭素化エポキシ樹脂は、エポキシ当量が420以上のもの、好適
には420〜550のものを使用することが望ましい。特に臭素化ビスフエノー
ル型エポキシ樹脂を用いることが好結果をもたらす。エポキシ当量が420未満
の場合は、樹脂の耐熱性に劣る傾向がみられるばかりでなく、ハロゲン化水素ガ
スも発生しやすくなるためである。 このようにな臭素化エポキシ樹脂の使用量は、エポキシ樹脂組成物の樹脂成分
(A+B+C成分)中、1〜10重量%(以下「%」と略す)の範囲内に設定す
ることが好ましい。すなわち、臭素化エポキシ樹脂の使用量が1%未満では難熱
性の向上効果が不充分となり、逆に10%を超えるとハロゲン化水素ガスの発生
が多くなり半導体素子に悪影響を及ぼす傾向がみられるからである。 上記フエノール樹脂とエポキシ樹脂との相互の使用割合は、エポキシ樹脂のエ
ポキシ当量との関係から適宜に選択されるが、エポキシ基に対するフエノール性
水酸基の当量比が0.5〜1.5の範囲内になるよう設定することが好ましい。当量比
が上記の範囲を外れると、得られるエポキシ樹脂組成物硬化体の耐熱性が低下す
る傾向がみられるからである。 上記のようなエポキシ樹脂およびフエノール樹脂は、片方または双方が、下記
の一般式(1) で表されるオルガノシロキサンと反応しているものを用いることが好ましい。こ
のようなエポキシ樹脂を用いることによつて、耐クラツク性,耐温度サイクル性
が向上する。 上記D成分は、前記一般式(1)で表される特殊なハイドロタルサイト類化合物
である。この化合物は、エポキシ樹脂組成物中のハロゲンイオンおよび有機酸イ
オンを自己のCO3 --と置換するか配位結合することによつて上記不純イオンを
捕捉し、臭素化エポキシ樹脂の熱分解に起因する臭化水素の発生を防止する作用
を奏するものと考えられる。上記ハイドロタルサイト類化合物の種類は、前記一
般式(1)におけるx,y,zの数の比による区別等によつて、多くの種類に分け
られる。このようなハイドロタルサイト類化合物は、単独でもしくは2種以上を
混合して使用される。 このような化合物は、エポキシ樹脂組成物中における分散性の観点から平均粒
径が5μm 以下で、最大粒径が30μm 以下であることが好適である。そして、
このようなD成分の含有量は、エポキシ樹脂組成物の樹脂成分(A+B+C)に
対して0.1〜5%になるように設定することが好ましい。すなわち、配合量が0.1
%を下回ると高温放置特性の改善効果が充分現れず、逆に5%を上回ると耐湿性
の低下現象が見られるようになるからである。 この発明に用いられるエポキシ樹脂組成物には、上記A〜D成分以外にも、必
要に応じて従来より用いられているその他の添加剤が含有される。特に、高温放
置時の信頼性に加え、難燃性も向上させる時は、酸化アンチモン粉末を含有させ ることが行われる。 なお、上記その他の添加剤としては、例えば硬化促進剤,離型剤,着色剤,シ
ランカツプリング剤等があげられる。 上記硬化促進剤としては、三級アミン,四級アンモニウム塩,イミダゾール類
,有機リン系化合物およびホウ素化合物等があげられ、単独でもしくは併せて使
用することができる。 上記離型剤としては、従来公知のステアリン酸,パルミチン酸等の長鎖のカル
ボン酸,ステアリン酸亜鉛,ステアリン酸カルシウム等の長鎖カルボン酸の金属
塩,カルナバワツクス,モンタンワツクス等のワツクス類を用いることができる
。 この発明に用いるエポキシ樹脂組成物は、例えばつぎのようにして製造するこ
とができる。すなわち、上記A〜D成分ならびに上記その他の添加剤を適宜配合
し、この混合物をミキシングロール機等の混練機に掛け加熱状態で溶融混合し、
これを室温に冷却したのち公知の手段により粉砕し、必要に応じて打錠するとい
う一連の工程により得ることができる。 このようなエポキシ樹脂組成物を用いての半導体素子の封止は、特に制限する
ものではなく、通常のトランスフアー成形等の公知のモールド方法により行うこ
とができる。 このようにして得られる半導体装置は、高温放置時の信頼性が充分保持されて
いると共に、高温下での機械的物性の低下も見られない。 〔発明の効果〕 以上のように、この発明の半導体装置は、上記特定のエポキシ樹脂(A成分)
と、特定のフエノール樹脂(B成分)と、臭素化エポキシ樹脂(C成分)と、ハ
イドロタルサイト類化合物(D成分)とを含む特殊なエポキシ樹脂組成物を用い
て封止されており、高温雰囲気中における長時間放置において発生するハロゲン
化合物が上記D成分によって、捕捉されるため高温放置時に優れた信頼性を保つ
ことができる。しかも、上記特定のエポキシ樹脂(A成分)とフエノール樹脂(
B成分)とによって、封止樹脂の機械的強度の低下が少なく、高温下での半導体
素子の保護が充分に発揮され、上記ハロゲン化合物の捕捉効果と相俟つて、高温
時における信頼性に優れている。そして、この発明の半導体装置が、上記A〜D 成分を併せて用いるとともに、臭素化エポキシ樹脂(C成分)の使用量を1〜1
0%の範囲に設定した場合、前述のように、充分な難燃性が付与され、かつ臭素
化エポキシ樹脂に起因したハロゲン化合物の発生を抑制することができ、高温雰
囲気下での極めて優れた信頼性が得られる。また、この発明の半導体装置が、上
記A〜D成分を含有するとともに、上記A成分のエポキシ樹脂およびB成分のフ
エノール樹脂の少なくとも一方が、前記一般式(1)で表されるオルガノポリシロ
キサンと反応しているエポキシ樹脂組成物を用いて半導体素子を封止する場合は
、前述のように、耐クラツク性,耐温度サイクル性が特に向上する。 つぎに、実施例について比較例と併せて説明する。 〔実施例1〜9、比較例1〜5〕 後記の第1表に示すような原料を準備した。 つぎに、これらの原料を後記の第2表で示す割合で配合し、ミキシングロール
機で混練して冷却後粉砕し、目的とする粉末状のエポキシ樹脂組成物を得た。 上記のようにして得られた粉末状エポキシ樹脂組成物を用いて半導体素子を封
止し、得られた半導体装置の特性を調べ後記の第3表に示した。 なお、上記第3表において、曲げ強度はテンシロン万能試験機(東洋ボールド
ウイン社製)で測定した。高温状態における素子不良の測定は、半導体素子を樹
脂封止して半導体装置を組み立て、全量20個を高温にさらし、導通不良になる
個数を求めて評価した。 第3表の結果から、実施例品は比較例品に比べて不良素子数,高温強度の点に
おいて優れており高温下における信頼性に富んでいることがわかる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 (1) 下記の(A)〜(D)成分を含有し、(C)成分の使用量がエポキシ樹脂
    組成物の樹脂成分〔(A)+(B)+(C)成分〕中1〜10重量%の範囲内に
    設定されているエポキシ樹脂組成物を用いて半導体素子を封止してなる半導体装
    置。 (A)ノボラツク型エポキシ樹脂以外のエポキシ樹脂であって1分子中にエポ
    キシ基を少なくとも3個有するエポキシ樹脂。 (B)ノボラツク型フエノール樹脂以外のフエノール樹脂であって1分子中に
    フエノール基を少なくとも3個有するフエノール樹脂。 (C)臭素化エポキシ樹脂。 (D)下記の式(1)で表されるハイドロタルサイト類化合物。 MgxAly(OH)2x+3y-2z(CO3)z・mH2O …(1) (2) 下記の(A)〜(D)成分を含有するとともに、上記(A)成分のエポキ
    シ樹脂および(B)成分のフエノール樹脂の少なくとも一方が、下記の一般式(1
    )で表されるオルガノポリシロキサンと反応しているエポキシ樹脂組成物を用い
    て半導体素子を封止してなる半導体装置。 (A)ノボラツク型エポキシ樹脂以外のエポキシ樹脂であって1分子中にエポ
    キシ基を少なくとも3個有するエポキシ樹脂。 (B)ノボラツク型フエノール樹脂以外のフエノール樹脂であって1分子中に
    フエノール基を少なくとも3個有するフエノール樹脂。 (C)臭素化エポキシ樹脂。 (D)下記の式(1)で表されるハイドロタルサイト類化合物。 MgxAly(OH)2x+3y-2z(CO3)z・mH2O …(1) (3) 下記の(A)〜(D)成分を含有し、(C)成分の使用量がエポキシ樹脂
    組成物の樹脂成分〔(A)+(B)+(C)成分〕中1〜10重量%の範囲内に
    設定されている半導体封止用エポキシ樹脂組成物。 (A)ノボラツク型エポキシ樹脂以外のエポキシ樹脂であって1分子中にエポ
    キシ基を少なくとも3個有するエポキシ樹脂。 (B)ノボラツク型フエノール樹脂以外のフエノール樹脂であって1分子中に
    フエノール基を少なくとも3個有するフエノール樹脂。 (C)臭素化エポキシ樹脂。 (D)下記の式(1)で表されるハイドロタルサイト類化合物。 MgxAly(OH)2x+3y-2z(CO3)z・mH2O …(1)

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