JPH09311054A - 回転検出装置 - Google Patents

回転検出装置

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JPH09311054A
JPH09311054A JP12988796A JP12988796A JPH09311054A JP H09311054 A JPH09311054 A JP H09311054A JP 12988796 A JP12988796 A JP 12988796A JP 12988796 A JP12988796 A JP 12988796A JP H09311054 A JPH09311054 A JP H09311054A
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JP
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magnet
rotor
spool
rotation
detecting device
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JP12988796A
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Kazuo Masaki
和雄 正木
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Original Assignee
Denso Corp
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  • Transmission And Conversion Of Sensor Element Output (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 装置の小型化が可能であり、しかも製造時に
おける検出コイルの損傷を確実に防止できる信頼性の高
い回転検出装置を提供する。 【解決手段】 ステータコア20及び検出コイル22と
共にロータ14の回転を磁気的に検出するステータ16
を構成するマグネットスプール18は、外周面に検出コ
イル22を巻装するための溝部18aを有する円環状に
形成され、しかも溝部18aにて周方向に沿って分割可
能な第1及び第2マグネット24,25からなる。第1
及び第2マグネット24,25は、溶融した合成樹脂に
永久磁石の粉末を分散させた材料を型に注入することに
より夫々個別に作製されるが、いずれも、第1及び第2
マグネット24,25の周方向に沿った合わせ面を有す
る一対の型により、径方向に突出したバリが形成されな
いように作製できるため、溝部18aに巻装される検出
コイル22がバリによって損傷することがない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回転軸の回転に応
じて回転するロータを備え、回転軸の回転状態をロータ
の回転状態を介して電磁的に検出する回転検出装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来より、この種の回転検出装置とし
て、車両の従動輪の回転速度を検出するために、従動輪
の回転軸の軸受部に取り付けられるものが知られてい
る。即ち、図に示すように、回転検出装置110が取り
付けられる軸受部104は、回転軸102の端部にナッ
ト106により固定され、回転軸102と一体に回転す
る軸受部内輪104a、軸受部内輪104aをベアリン
グボール104bを介して回転自在に支持する軸受部外
輪104cからなり、回転検出装置110は、軸受部内
輪104aに固定され、回転軸102の回転に応じてナ
ット106の周囲を回転するよう配置された環状のロー
タ114と、ロータ114及びナット106間の空間に
配置され、ロータ114の回転状態を電磁的に検出する
環状のステータ116とにより構成されている。なおス
テータ116は、合成樹脂117により回転軸102の
端部を覆うハウジング112と一体に形成され、ハウジ
ング112を介して軸受部外輪104cに固定されてい
る。
【0003】そして、ステータ116は、円環状に形成
された永久磁石118と、この永久磁石118を軸方向
両側から挟むように配設された一対のステータコア12
0とを備え、これら永久磁石118及びステータコア1
20が、ロータ114を介して閉磁気回路を形成すると
共に、永久磁石118の外周面に沿ってスプール119
が設けられ、このスプール119に巻装された検出コイ
ル122が、ロータ114の回転に応じた上記閉磁気回
路の磁束変化を電気信号に変換し、検出信号として出力
端子126を介して出力するように構成されている。
【0004】ところで、このような装置では、ロータ1
14及びステータ116がナット106の周囲に配設さ
れているため、ナット106より小径化できず、従っ
て、装置を小型化する場合、環状に形成されたステータ
116の径方向の厚さを小さくしなければならない。し
かし、ステータ116では、永久磁石118とスプール
119とが径方向に積層されているため、径方向の厚さ
を大幅に小さくすることは困難であった。
【0005】これに対して、特開昭56−57955号
公報には、永久磁石の外周面にコイル巻装用の溝部を形
成したもの(以下、マグネットスプールと呼ぶ)によ
り、ステータを構成する装置が開示されている。このマ
グネットスプールを用いれば、閉磁気回路の形成と検出
コイルの保持とを、径方向に複数の部品(永久磁石11
8とスプール119)を積層することなく、単一の部品
で行うことができるため、ステータの径方向の厚さを小
さくすることが可能となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
マグネットスプールは、合成樹脂に永久磁石材料の粉末
を分散させたプラスチック磁石により作製され、溶融さ
せたプラスチック磁石を型に流し込んで固化させること
により成形される。
【0007】そして、成形に使用した型を破壊すること
なく除去するには、例えば、図7に示すように、マグネ
ットスプールMの軸方向両側から合わされる円筒状の型
H11,H12と、溝部Dを形成するための半円環状の
型H13,H14とを組み合わせて使用する必要があ
る。
【0008】しかし、このように複数の型を組み合わせ
て成形を行う場合、型合わせ部には、型の位置ずれ等を
原因とするバリが形成され易く、特に、半円環状の型H
13,H14によって溝部Dに形成されるバリBは、溝
部Dに巻装される検出コイルの巻線を損傷し、装置の信
頼性を低下させてしまうという問題があった。
【0009】即ち、マグネットスプールMの材料として
用いられるプラスチック磁石は、合成樹脂に対して永久
磁石材料粉末の含有量が多く、固化すると極めて硬質な
材料となり、しかもバリBの端部は鋭角的に形成される
ため、これと接触した巻線は容易に傷つけられてしま
う。そして、通常、永久磁石粉末は絶縁体ではないた
め、バリBが、巻線の絶縁被覆を破って導体部分と接触
した場合には、検出コイルから安定した検出信号を得る
ことができなくなり、更にバリBが巻線の導体部分をも
傷つけた場合には巻線が断線してしまうのである。
【0010】又、上記の如き半円環状の型H13,H1
4の合わせ部は、バリの発生という問題だけではなく、
合成樹脂内の硬質な永久磁石粉末のかみ込みにより、型
自体の摩耗が促進し、型の寿命も低下するため、量産時
の頻繁な型メンテナンスや型の再製作が必要となりコス
ト上の問題があった。
【0011】本発明は、上記問題点を解決するために、
装置の小型化が可能であり、しかも製造時における検出
コイルの損傷を確実に防止できる信頼性の高い回転検出
装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記のように構成された
請求項1に記載の回転検出装置においては、磁気回路形
成手段を構成するマグネットスプールが、溝部にて周方
向に沿って軸方向に2分割可能に形成されている。な
お、ここでは、この2分割されたマグネットスプールを
第1マグネット及び第2マグネットと呼ぶ。
【0013】つまり、第1及び第2マグネットは、いず
れも軸方向両側から挟むように組み合わせる構成の一対
の型により成形可能であり、軸方向に分割された型を用
いる必要がないため、このような第1及び第2マグネッ
トを組み立ててマグネットスプールを構成した時には、
その溝部に径方向に突出したバリや段差が形成されるこ
とがない。
【0014】従って、本発明の回転検出装置によれば、
マグネットスプールの溝部に巻装される検出コイルの巻
線が、第1及び第2マグネットの成形時に形成されるバ
リによって損傷してしまうことを確実に防止でき、装置
の信頼性を向上させることができると同時に、仮に型合
わせ部が摩耗しても、コイルにとって有害なバリが発生
しないため、頻繁な型メンテナンスや型再製作は不要と
なり、コスト低減効果もある。
【0015】次に、請求項2に記載の回転検出装置にお
いては、マグネットスプールを構成する永久磁石材料と
して、他の永久磁石材料に比べて電気抵抗が高いフェラ
イト系の材料を用いている。このため、何等かの原因で
検出コイルの巻線の導体部分や、検出コイルから電気信
号を外部に取り出すための出力端子が、マグネットスプ
ールと接触してしまったとしても、検出信号の出力が極
端に低下してしまうことがなく、確実に検出信号を得る
ことができる。
【0016】即ち、本発明の回転検出装置によれば、マ
グネットスプールの外壁に絶縁被膜を設けなくても、充
分に装置の信頼性を保証することができるため、この絶
縁被膜を省略する分だけ、製造工程を簡略化することが
できる。次に、請求項3に記載の回転検出装置において
は、マグネットスプールに含有される永久磁石材料の粉
末が、検出コイル内径を軸方向に貫通し、且つマグネッ
トスプール外周面のロータに対向する両縁部では、外周
面に対し略垂直となる向きで、検出コイルを周回する様
に配向されている。
【0017】即ち、永久磁石材料の粉末は、結晶構造の
特性に基づき、磁化され易い方向(磁気異方性)を有し
ており、その配向方向に沿って磁束が発生するため、上
述のように配向されたマグネットスプールでは、外部に
漏れる磁束が低減されると共に、マグネットスプールで
発生する磁束は、ロータに効率よく導かれ、閉磁気回路
に発生する磁束が有効に利用される。
【0018】従って、本発明の回転検出装置によれば、
検出コイルに誘起される電気信号、即ち検出信号を大き
くでき、装置の検出性能を向上させることができる。ま
た、本発明によれば、マグネットスプールからロータに
効率よく磁束が導かれるため、マグネットスプールにて
発生した磁束をロータ側に導くために使用されるステー
タコアを省略しても、充分に大きな検出信号を得ること
ができ、装置を簡略化できる。
【0019】次に、請求項4に記載の回転検出装置で
は、マグネットスプールの表面に絶縁層が形成されてい
る。従って、本発明の回転検出装置によれば、検出コイ
ルの巻線及び検出コイルから検出信号を取り出す出力端
子と、マグネットスプールとの間の絶縁をより確実なも
のとすることができる。
【0020】また、請求項5に記載の回転検出装置で
は、絶縁層は、溶融した樹脂に永久磁石材料の粉末を分
散させた材料を所定の型に注入してマグネットスプール
を成形する時に、マグネットスプール表面に合成樹脂の
みの薄膜を形成し、永久磁石材料の粉末が析出しない様
にされている。
【0021】これは、例えば型温度を通常成形時より高
く(例えば、100℃以上)して、型との接触面での溶
融材料の冷却を遅くすることにより実現できる。即ち、
通常成形(型温度≒60℃)では型に接触した合成樹脂
が、永久磁石を含んだまま即座に冷却固化してしまうの
であるが、型温度を高くしておくことにより、合成樹脂
内の永久磁石粉末は、表層に固定されることなく、内部
で滞留固化され、その結果、型との接触面に合成樹脂だ
けの薄膜が形成され、マグネットスプール表層に永久磁
石粉末が析出されることが防止されるのである。
【0022】従って、本発明の回転検出装置によれば、
マグネットスプールを形成した後、その表面に改めて絶
縁層を形成する必要がないので、製造工程を簡略化する
ことができる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施例を図面と共
に説明する。図1は、本実施例の回転検出装置の構成を
表す断面図である。なお、回転検出装置は、車両の従動
輪の回転速度を検出する車輪速度検出装置として適用さ
れたものである。
【0024】図1に示すように、回転検出装置10は、
従動輪の回転軸2の端部を回転自在に保持する軸受部4
に取り付けられている。なお、軸受部4では、回転軸2
と一体になって回転する軸受部内輪4aが、ナット6に
より回転軸2の端部に固定され、この軸受部内輪4a
が、ベアリングボール4bを介して軸受部外輪4cに回
転自在に支持されている。
【0025】そして、回転検出装置10は、軸受部外輪
4cに取り付けられ、回転軸2の端部を覆う形状に形成
された合成樹脂からなるハウジング12と、軸受部内輪
4aに固定され、回転軸2の回転に応じてナット6の周
囲を回転するように配置された環状のロータ14と、ハ
ウジング12と一体に形成され、ロータ14及びナット
6間の空間に配置される環状のステータ16と、により
構成されている。
【0026】このうち、ロータ14は磁性体からなり、
ステータ16の外周面との対向部分が、ロータ14の周
方向に沿って所定間隔毎に孔が穿孔され、磁性体からな
る柱部と孔に対応する窓部とが交互に配列された梯子状
に形成されている。一方、ステータ16は、合成樹脂に
フェライト粉末を分散させたプラスチック磁石を成形し
てなり、外周面に溝部18aが形成された円環状のマグ
ネットスプール18と、マグネットスプール18を軸方
向両側から挟むように配置された一対のステータコア2
0と、マグネットスプール18の溝部18aに巻装され
た検出コイル22とにより構成されている。
【0027】ステータコア20の外周部は、マグネット
スプール18の外周面を覆う方向に屈曲され、しかも櫛
歯状に歯極20aが形成されている。なお、歯極20a
は、ロータ14の柱部と等間隔に形成されており、ロー
タ14の回転に応じて、歯極20aと柱部とが、または
歯極20aと窓部とが一斉に対向するようにされてい
る。
【0028】また、マグネットスプール18は、軸方向
に沿って着磁(ここでは、軸受部4側がN極、ハウジン
グ12側がS極)されており、永久磁石として作用す
る。これにより、マグネットスプール18、一対のステ
ータコア20、ロータ14により、ステータコア20及
びロータ14間のエアギャップを介して閉磁気回路が形
成され、つまり、マグネットスプール18の溝部18a
に巻装された検出コイル22は、この閉磁気回路を貫通
するように配置されている。
【0029】なお、マグネットスプール18からは、検
出コイル22の巻線の両端に接続された出力端子26が
突設されており、この出力端子26は、ハウジング12
に突設されたコネクタ部12aに収納されている。この
ように構成された回転検出装置10では、従動輪の回転
に応じて、回転軸2,軸受部内輪4a,延いてはロータ
14が一体に回転する。そして、ステータコア20の歯
極20aと、ロータ14の柱部とが対向した時には、ロ
ータ14での磁気抵抗が小さくなり、逆に、歯極20a
とロータ14の窓部とが対向した時には、ロータ14で
の磁気抵抗が大きくなるため、閉磁気回路に生じる磁束
は、ロータ14の回転に応じて変化する。これにより、
検出コイル22には、閉磁気回路の磁束変化、即ちロー
タ14(延いては従動輪)の回転速度に応じた周波数を
有する電気信号が誘起され、この電気信号が検出信号と
して、出力端子26を介して外部に出力される。つま
り、この出力端子26を介して得られる検出信号の周波
数から従動輪の回転速度が求められることになる。
【0030】ところで、検出コイル22を保持すると共
に永久磁石として作用するマグネットスプール18は、
溝部18aにて周方向に沿って軸方向に、第1マグネッ
ト24と第2マグネット25とに2分割されている。な
お第1及び第2マグネット24,25は、溶融した合成
樹脂にフェライト粉末を分散させた材料を型に流し込む
ことにより作製される成形品であり、夫々個別に作製さ
れる。
【0031】ここで、図2(a)は、第1マグネット2
4及びこれを成形するための型H1,H2の断面図、図
2(b)は、第2マグネット25及びこれを成形するた
めの型H3,H4の断面図、図2(c)は、第1及び第
2マグネット24,25によって組み立てられたマグネ
ットスプール18の断面図である。
【0032】図2(a)及び(b)に示すように、型H
1,H2及びH3,H4は、いずれも第1及び第2マグ
ネット24,25を軸方向両側から挟むようにして組み
合わされ、周方向に沿って型合わせ部が形成されるよう
に構成されている。このような型H1,H2により成形
された第1マグネット24では、型合わせ部B1,B2
にて、また、型H3,H4により成形された第2マグネ
ット25では、型合わせ部B3,B4にて、周方向に沿
ったバリが形成されるが、図2(c)に示すように、こ
れら第1及び第2マグネット24,25により組み立て
られるマグネットスプール18の溝部18aには、バリ
が形成されない。
【0033】また、第1及び第2マグネット24,25
の間には、互いに磁気的な吸引力が作用するため、これ
らの結合状態は、充分に安定したものとなる。以上説明
したように、本実施例の回転検出装置10によれば、マ
グネットスプール18が溝部18aにて周方向に沿って
軸方向に第1及び第2マグネット24,25に2分割さ
れていることにより、第1及び第2マグネット24,2
5を成形する型H1〜H4を、溝部18a以外の箇所で
合わせる形状に構成することができ、延いては、溝部1
8aにバリが形成されないようにマグネットスプール1
8を作製することができる。
【0034】その結果、マグネットスプール18の溝部
18aに巻装される検出コイル22の損傷を確実に防止
でき、装置の信頼性を向上させることができる。また、
本実施例の回転検出装置10では、マグネットスプール
18を構成する材料として、電気抵抗の大きいフェライ
ト系の永久磁石材料を使用しているので、何等かの原因
で、検出コイル22の巻線の導体部分や、検出コイル2
2から電気信号を取り出す出力端子26が、マグネット
スプール18に直接接触してしまったとしても、検出信
号の出力が極端に低下したり不安定になることがなく、
充分に回転検出装置10としての機能を果たすことがで
きる。
【0035】このため、マグネットスプール18を、そ
の表面に樹脂コーティング等による絶縁層を形成するこ
となく用いることが可能となり、この場合、製造工程を
簡略化することができる。更に、本実施例の回転検出装
置10によれば、マグネットスプール18が閉磁気回路
を構成する永久磁石の機能と、検出コイル22を保持す
るスプールの機能とを兼ね備えており、従来装置のよう
に複数の部品(即ち永久磁石及びスプール)をステータ
16の径方向に沿って積層する必要がないので、ステー
タ16の径方向の厚さを小さくすることができ、延いて
は装置の小型化及び軽量化を図ることができる。その結
果、装置の取扱が容易になるため、ステータ16と一体
に形成されたハウジング12を、軸受部外輪4cに固定
する取付作業を容易に行うことができる。
【0036】また更に、本実施例の回転検出装置10で
は、溝部18aに巻装された検出コイル22の三方向を
覆うマグネットスプール18が、そのまま閉磁気回路を
構成する磁路として使用されるため、閉磁気回路の効率
が向上し、延いては検出信号の出力レベルを向上させる
ことができる。
【0037】なお、本実施例では、第1及び第2マグネ
ット24,25を単純に組み立てることにより、マグネ
ットスプール18を構成しているが、マグネットスプー
ル18の形状に組み立てた後、その表面を合成樹脂によ
りコーティングしてもよい。この場合、第1及び第2マ
グネット24,25の結合部の強度を更に強固なものに
できると共に、マグネットスプール18の電気絶縁性を
より確実なものとすることができる。
【0038】次に、第2実施例について説明する。本実
施例の回転検出装置は、第1実施例とは、ステータの構
成が異なるだけであり、従って、ここでは、第一実施例
と同一構成の部分は、図面にて同一番号を付すだけでそ
の説明を省略し、構成の異なるステータについてのみ説
明する。
【0039】なお、図3は本実施例の回転検出装置の構
成を表す断面図であり、図4(a)は本実施例における
マグネットスプールの正面図、図4(b)はそのX−X
断面図であり、図5はマグネットスプールに含有される
永久磁石粉末の配向方向を示す説明図である。
【0040】図3に示すように、本実施例の回転検出装
置30において、ステータ36は、第1マグネット44
及び第2マグネット45からなるマグネットスプール3
8と、マグネットスプール38の溝部38aに巻装され
る検出コイル22とにより構成されている。
【0041】このうち、マグネットスプール38は、図
4に示すように、外周面に形成された溝部38aの両縁
部に、ロータ14の柱部と同じ間隔で歯極38bが突設
され、ロータ14と共に閉磁気回路を形成している。そ
して、閉磁気回路に生じる磁束は、ロータ14の回転に
応じて、歯極38bとロータ14の柱部とが対向すると
大きくなり、歯極38bとロータ14の窓部とが対向す
ると小さくなり、その結果、検出コイル22には、第1
実施例と同様に、閉磁気回路の磁束変化、即ちロータ1
4(延いては従動輪)の回転速度に応じた周波数を有す
る電気信号が誘起され、この電気信号が検出信号として
出力端子26を介して外部に出力される。
【0042】なお、マグネットスプール38に含有され
る永久磁石材料の粉末は、その結晶が磁気異方性を有す
るフェライト系の材料からなり、図5に示すように、溝
部38aに巻装される検出コイル22を周回し、しか
も、歯極38b付近では、外周面に対してほぼ垂直とな
る向きに配向されている。これは、第1及び第2マグネ
ット44,45を成形する際に、所望の配向方向に磁界
を加えながら成形することにより実現される。
【0043】また、第1及び第2マグネット44,45
の表面には、絶縁層(図示せず)が形成されている。こ
れは、第1及び第2マグネット44,45の成形時に、
通常より高温に保持された型内に溶融したプラスチック
磁石材料を注入することにより形成される。つまり、通
常成形では型に接触した合成樹脂が即座に冷却固化し、
合成樹脂内の永久磁石粉末も表層で固定されてしまうた
め、型温度を十分高温とし、型に触れた合成樹脂の冷却
を遅くすることで、永久磁石材料の粉末は、第1及び第
2マグネット44,45の表面では固定されず、内部で
滞留固化するため、結果的に、第1及び第2マグネット
44,45の表面には、合成樹脂のみからなる絶縁層が
形成されるのである。
【0044】以上説明したように、本実施例の回転検出
装置30によれば、マグネットスプール38が、溝部3
8aにて周方向に2分割されているので、第1実施例の
回転検出装置10と同様に、マグネットスプール38
を、その溝部38aにバリが形成されないように作製す
ることができ、検出コイル22の損傷を確実に防止でき
るため、装置の信頼性を向上させることができる。
【0045】また、本実施例の回転検出装置30では、
マグネットスプール38に含有される永久磁石粉末が、
マグネットスプール38に発生する磁束を効率よくロー
タ14に導く向きに配向されているため、ステータコア
を省略しても、充分に大きな検出信号を得ることができ
る。従って、本実施例の回転検出装置30によれば、ス
テータコアの分だけ部品点数を減少させることができ、
装置構成を簡易化できる。
【0046】更に、本実施例の回転検出装置30では、
マグネットスプール38を構成する第1及び第2マグネ
ット44,45の表面に絶縁層が形成されているので、
マグネットスプール38と、検出コイル22の巻線及び
出力端子26との絶縁をより確実なものとすることがで
き、装置の信頼性をより向上させることができる。
【0047】なお、上記実施例ではマグネットスプール
18,38の分割面は、段状に形成されているが、例え
ば、単純な平面にて構成したり、互いに組み合う凹部及
び凸部を形成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施例の回転検出装置の構成を表す断面
図である。
【図2】 第1及び第2マグネット成形用の型の構成、
及びバリの形成箇所を示す説明図である。
【図3】 第2実施例の回転検出装置の構成を表す断面
図である。
【図4】 (a)はマグネットスプールの構成を表す正
面図、(b)はそのX−X断面図である。
【図5】 マグネットスプールに含有された磁気異方性
を有する永久磁石粉末の配向方向を示す説明図である。
【図6】 従来の回転検出装置の構成を表す断面図であ
る。
【図7】 従来のマグネットスプール成形用の型の構
成、及び従来装置の問題点を示す説明図である。
【符号の説明】
2…回転軸 4…軸受部 6…ナット 10,30…回転検出装置 12…ハウジング 1
4…ロータ 16,36…ステータ 18,38…マグネットスプ
ール 18a,38a…溝部 20…ステータコア 20
a,38b…歯極 22…検出コイル 24,44…第1マグネット 25,45…第2マグネット 26…出力端子 H
1〜H4…型

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転軸の回転に応じて回転し、磁気抵抗
    の異なる部分が周方向に沿って交互に多数配設された環
    状部を有するロータと、 該ロータの環状部に対向して配設され、該ロータの環状
    部と共に閉磁気回路を構成する閉磁気回路形成手段、及
    び上記ロータの回転によって生じる上記閉磁気回路の磁
    束変化を電気信号に変換する検出コイルからなるステー
    タと、 を備えた回転検出装置において、 上記閉磁気回路形成手段は、 永久磁石材料の粉末を合成樹脂で結合してなる樹脂磁石
    により形成され、外周面に上記検出コイルを巻装するた
    めの溝部を有する環状のマグネットスプールを備え、 該マグネットスプールは、上記溝部にて周方向に沿って
    軸方向に2分割可能に形成されていることを特徴とする
    回転検出装置。
  2. 【請求項2】 上記マグネットスプールを構成する永久
    磁石材料は、フェライト系の材料であることを特徴とす
    る請求項1に記載の回転検出装置。
  3. 【請求項3】 上記マグネットスプールに含有される永
    久磁石粉末が、上記検出コイル内径を軸方向に貫通し、
    且つ、上記マグネットスプール外周面の上記ロータに対
    向する両縁部では、外周面に対し略垂直となる向きで、
    上記検出コイルを周回する様に配向されていることを特
    徴とする請求項1または請求項2に記載の回転検出装
    置。
  4. 【請求項4】 上記マグネットスプールは、表面に絶縁
    層が形成されていることを特徴とする請求項1ないし請
    求項3のいずれかに記載の回転検出装置。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の回転検出装置におい
    て、 上記絶縁層は、溶融した合成樹脂に永久磁石材料の粉末
    を分散させた材料を所定の型に注入して上記マグネット
    スプールを成形する時に、該マグネットスプール表面に
    合成樹脂のみの薄膜を形成し、永久磁石材料の粉末が析
    出しない様にしたことを特徴とする回転検出装置。
JP12988796A 1995-02-09 1996-05-24 回転検出装置 Pending JPH09311054A (ja)

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JP12988796A JPH09311054A (ja) 1996-05-24 1996-05-24 回転検出装置
US08/862,927 US6053046A (en) 1995-02-09 1997-05-27 Rotational speed detector for vehicle wheel with sensor device and integrally formed axle cover

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6541958B2 (en) * 2000-07-31 2003-04-01 Denso Corporation Rotation detecting device

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6541958B2 (en) * 2000-07-31 2003-04-01 Denso Corporation Rotation detecting device

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