JPH09310087A - 潤滑剤組成物 - Google Patents
潤滑剤組成物Info
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- JPH09310087A JPH09310087A JP12739296A JP12739296A JPH09310087A JP H09310087 A JPH09310087 A JP H09310087A JP 12739296 A JP12739296 A JP 12739296A JP 12739296 A JP12739296 A JP 12739296A JP H09310087 A JPH09310087 A JP H09310087A
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- imidazolinium betaine
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- betaine
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 本発明の目的は、優れた潤滑性を持ち、希釈
安定性に優れ、飲料が混入しても不溶性の沈殿を生じる
ことのない潤滑剤組成物を提供することにある。 【解決手段】 本発明に係る潤滑剤組成物は、必須成分
としてイミダゾリニウムベタインを含有してなることを
特徴とし、チェーンコンベヤー用水性潤滑剤組成物とし
て好適に使用できる。
安定性に優れ、飲料が混入しても不溶性の沈殿を生じる
ことのない潤滑剤組成物を提供することにある。 【解決手段】 本発明に係る潤滑剤組成物は、必須成分
としてイミダゾリニウムベタインを含有してなることを
特徴とし、チェーンコンベヤー用水性潤滑剤組成物とし
て好適に使用できる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、潤滑剤組成物に関
し、さらに詳しくは、本発明は、必須成分としてイミダ
ゾリニウムベタインを含む潤滑剤組成物に関する。
し、さらに詳しくは、本発明は、必須成分としてイミダ
ゾリニウムベタインを含む潤滑剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】ビール工場、アルコール飲料工場、乳業
工場、清涼飲料工場などの液体食品工場で、瓶、缶、ペ
ットボトル、パック等を搬送するチェーンコンベヤーに
おいて、コンベヤー用潤滑剤は、チェーンコンベヤーベ
ルトとボトル等の底部との摩擦を低減させ、ボトルを安
定に搬送する目的で使用されている。
工場、清涼飲料工場などの液体食品工場で、瓶、缶、ペ
ットボトル、パック等を搬送するチェーンコンベヤーに
おいて、コンベヤー用潤滑剤は、チェーンコンベヤーベ
ルトとボトル等の底部との摩擦を低減させ、ボトルを安
定に搬送する目的で使用されている。
【0003】従来より、この種の潤滑剤は炭素数8〜2
2の飽和あるいは不飽和脂肪酸のナトリウム、カリウ
ム、アルカノールアミン塩、即ち、石鹸を主成分とし
て、さらに、非イオン界面活性剤、金属イオン封鎖剤、
溶剤等を加えた石鹸系の潤滑剤が主流をなしていた。
2の飽和あるいは不飽和脂肪酸のナトリウム、カリウ
ム、アルカノールアミン塩、即ち、石鹸を主成分とし
て、さらに、非イオン界面活性剤、金属イオン封鎖剤、
溶剤等を加えた石鹸系の潤滑剤が主流をなしていた。
【0004】近年では、特開昭58−187495号公報、欧州
特許第44,458号明細書等に、非石鹸系のアニオン界面活
性剤活性剤を使用した潤滑剤組成物が、特開平1−9629
4号公報、特開平2−55794号公報、特開平2−55795号
公報等に、石鹸に、抗菌性付与を目的として、カチオン
界面活性剤および両性界面活性剤を混合した潤滑剤組成
物が、特公平4−6756号公報、特公平4−6757号公報等
に、非石鹸系アニオン界面活性剤とカチオン界面活性剤
または両性界面活性剤とを混合した潤滑剤組成物が、特
開平6−330079号公報に、アルキルリン酸エステルとア
ルキルアミンを混合した潤滑剤組成物が、特開平7−34
079号公報に、非石鹸系アニオン界面活性剤活性剤とカ
チオン界面活性剤および特定の両性界面活性剤を混合し
た潤滑剤組成物が、さらに特公平7−35516号公報に、
脂肪族アルキルアミン類をベースとする潤滑剤組成物が
それぞれ開示されている。
特許第44,458号明細書等に、非石鹸系のアニオン界面活
性剤活性剤を使用した潤滑剤組成物が、特開平1−9629
4号公報、特開平2−55794号公報、特開平2−55795号
公報等に、石鹸に、抗菌性付与を目的として、カチオン
界面活性剤および両性界面活性剤を混合した潤滑剤組成
物が、特公平4−6756号公報、特公平4−6757号公報等
に、非石鹸系アニオン界面活性剤とカチオン界面活性剤
または両性界面活性剤とを混合した潤滑剤組成物が、特
開平6−330079号公報に、アルキルリン酸エステルとア
ルキルアミンを混合した潤滑剤組成物が、特開平7−34
079号公報に、非石鹸系アニオン界面活性剤活性剤とカ
チオン界面活性剤および特定の両性界面活性剤を混合し
た潤滑剤組成物が、さらに特公平7−35516号公報に、
脂肪族アルキルアミン類をベースとする潤滑剤組成物が
それぞれ開示されている。
【0005】しかし、これら潤滑剤組成物には以下のよ
うな短所があった。すなわち、石鹸を含有する石鹸系コ
ンベヤー潤滑剤は、良好な潤滑性は有するが、希釈安定
性に劣り、例えば、硬水中に存在する二価の陽イオンと
不溶性の金属石鹸を生じる傾向を有するため、金属イオ
ン封鎖物の添加もしくは軟水の使用が必要になってく
る。また、非石鹸系アニオン界面活性剤を含有する非石
鹸系コンベヤー潤滑剤も石鹸系コンベヤー潤滑剤よりは
改良されているが、依然、石鹸系コンベヤー潤滑剤と同
様に希釈安定性に劣り金属石鹸を生成してしまう傾向を
有する。これら不溶性の金属石鹸は潤滑剤を供給するノ
ズルの詰まり、もしくはコンベヤーベルト上の汚染の原
因となり、規則的に、ノズルおよびコンベヤーの洗浄が
必要であり、この問題はかなり大きい。
うな短所があった。すなわち、石鹸を含有する石鹸系コ
ンベヤー潤滑剤は、良好な潤滑性は有するが、希釈安定
性に劣り、例えば、硬水中に存在する二価の陽イオンと
不溶性の金属石鹸を生じる傾向を有するため、金属イオ
ン封鎖物の添加もしくは軟水の使用が必要になってく
る。また、非石鹸系アニオン界面活性剤を含有する非石
鹸系コンベヤー潤滑剤も石鹸系コンベヤー潤滑剤よりは
改良されているが、依然、石鹸系コンベヤー潤滑剤と同
様に希釈安定性に劣り金属石鹸を生成してしまう傾向を
有する。これら不溶性の金属石鹸は潤滑剤を供給するノ
ズルの詰まり、もしくはコンベヤーベルト上の汚染の原
因となり、規則的に、ノズルおよびコンベヤーの洗浄が
必要であり、この問題はかなり大きい。
【0006】また、カチオン界面活性剤を含有する潤滑
剤では、例えばコーヒーやウーロン茶といった飲料製品
が潤滑剤に混入すると沈殿物を生成し、コンベヤーベル
ト上およびその周辺を汚染してしまうという問題点がで
てくる。また、ビール等が潤滑剤に混入する場合も同様
に、コンベヤーベルト上を白く汚染してしまう。これら
コンベヤーベルト上の汚染は製品を汚染することにつな
がり、かなり重要視されている。
剤では、例えばコーヒーやウーロン茶といった飲料製品
が潤滑剤に混入すると沈殿物を生成し、コンベヤーベル
ト上およびその周辺を汚染してしまうという問題点がで
てくる。また、ビール等が潤滑剤に混入する場合も同様
に、コンベヤーベルト上を白く汚染してしまう。これら
コンベヤーベルト上の汚染は製品を汚染することにつな
がり、かなり重要視されている。
【0007】更に、イミダゾリニウムベタインは、皮膚
や目に対する刺激性が弱く、洗浄力が強いことから、シ
ャンプー等に利用されている。しかし、その潤滑性を利
用し、潤滑剤組成物に配合した例は知られていない。
や目に対する刺激性が弱く、洗浄力が強いことから、シ
ャンプー等に利用されている。しかし、その潤滑性を利
用し、潤滑剤組成物に配合した例は知られていない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、優れ
た潤滑性を持ち、希釈安定性に優れ、飲料が混入しても
不溶性の沈殿を生じることのない潤滑剤組成物を提供す
ることにある。
た潤滑性を持ち、希釈安定性に優れ、飲料が混入しても
不溶性の沈殿を生じることのない潤滑剤組成物を提供す
ることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、必須成
分としてイミダゾリニウムベタインを含有してなること
を特徴とする潤滑剤組成物である。
分としてイミダゾリニウムベタインを含有してなること
を特徴とする潤滑剤組成物である。
【0010】また、本発明は、必須成分としてイミダゾ
リニウムベタインを含有してなることを特徴とするチェ
ーンコンベヤー用水性潤滑剤組成物である。
リニウムベタインを含有してなることを特徴とするチェ
ーンコンベヤー用水性潤滑剤組成物である。
【0011】さらに、本発明は、前記イミダゾリニウム
ベタインが、式(1)
ベタインが、式(1)
【化3】 (式中、Rは、炭素数8〜22の飽和または不飽和の直
鎖状アルキル基または直鎖状アルケニル基を表し、n
は、1または2である)で表される化合物、及び/また
は式(2)
鎖状アルキル基または直鎖状アルケニル基を表し、n
は、1または2である)で表される化合物、及び/また
は式(2)
【化4】 (式中、Rは、炭素数8〜22の飽和または不飽和の直
鎖状のアルキル基または直鎖状アルケニル基を表し、n
は、1または2である)で表される化合物である潤滑油
組成物である。
鎖状のアルキル基または直鎖状アルケニル基を表し、n
は、1または2である)で表される化合物である潤滑油
組成物である。
【0012】
【発明の実施の形態】以下に本発明の構成を具体的に説
明する。本発明の潤滑剤組成物に使用できるイミダゾリ
ニウムベタインは、式(1)及び/または(2)で表さ
れる化合物のそれぞれ1種または2種以上の混合物であ
る。
明する。本発明の潤滑剤組成物に使用できるイミダゾリ
ニウムベタインは、式(1)及び/または(2)で表さ
れる化合物のそれぞれ1種または2種以上の混合物であ
る。
【0013】
【化5】 (式中、Rは、炭素数8〜22の飽和または不飽和の直
鎖状アルキル基または直鎖状アルケニル基を表し、n
は、1または2である)。
鎖状アルキル基または直鎖状アルケニル基を表し、n
は、1または2である)。
【0014】
【化6】 (式中、Rは、炭素数8〜22の飽和または不飽和の直
鎖状アルキル基または直鎖状アルケニル基を表し、n
は、1または2である)。
鎖状アルキル基または直鎖状アルケニル基を表し、n
は、1または2である)。
【0015】一般に、製品組成としてイミダゾリニウム
ベタインの名称を用いて表されるものは、その製造の化
学反応条件で様々な生成物を生じるため、製品段階では
式(1)及び/または(2)で表される化合物のそれぞ
れ1種または2種以上の混合物を主成分とする複雑な混
合物であり、厳密には化学組成とは一致しない。具体的
には、イミダゾリン環が加水開環した、例えば、式
(3)〜(5)で表される化合物、式(3)〜(5)で
表される化合物に、更に、クロロ酢酸、クロロプロピオ
ン酸が結合した、例えば、式(6)、(7)で表される
化合物が含まれることがあるが、全量に占める式(3)
〜(7)で表される化合物の総量が50%以下であれ
ば、本発明の実施の上では支障はない。
ベタインの名称を用いて表されるものは、その製造の化
学反応条件で様々な生成物を生じるため、製品段階では
式(1)及び/または(2)で表される化合物のそれぞ
れ1種または2種以上の混合物を主成分とする複雑な混
合物であり、厳密には化学組成とは一致しない。具体的
には、イミダゾリン環が加水開環した、例えば、式
(3)〜(5)で表される化合物、式(3)〜(5)で
表される化合物に、更に、クロロ酢酸、クロロプロピオ
ン酸が結合した、例えば、式(6)、(7)で表される
化合物が含まれることがあるが、全量に占める式(3)
〜(7)で表される化合物の総量が50%以下であれ
ば、本発明の実施の上では支障はない。
【0016】
【化7】 (式中、Rは、炭素数8〜22の飽和または不飽和の直
鎖状アルキル基または直鎖状アルケニル基を表し、M
は、水素またはアルカリ金属または電離後1価の陽イオ
ンとなる分子を表し、nは、1または2である)。
鎖状アルキル基または直鎖状アルケニル基を表し、M
は、水素またはアルカリ金属または電離後1価の陽イオ
ンとなる分子を表し、nは、1または2である)。
【0017】
【化8】 (式中、Rは、炭素数8〜22の飽和または不飽和の直
鎖状アルキル基または直鎖状アルケニル基を表し、M
は、水素またはアルカリ金属または電離後1価の陽イオ
ンとなる分子を表し、nは、1または2である)。
鎖状アルキル基または直鎖状アルケニル基を表し、M
は、水素またはアルカリ金属または電離後1価の陽イオ
ンとなる分子を表し、nは、1または2である)。
【0018】
【化9】 (式中、Rは、炭素数8〜22の飽和または不飽和の直
鎖状アルキル基または直鎖状アルケニル基を表し、M
は、水素またはアルカリ金属または電離後1価の陽イオ
ンとなる分子を表し、nは、1または2である)。
鎖状アルキル基または直鎖状アルケニル基を表し、M
は、水素またはアルカリ金属または電離後1価の陽イオ
ンとなる分子を表し、nは、1または2である)。
【0019】
【化10】 (式中、Rは、炭素数8〜22の飽和または不飽和の直
鎖状アルキル基または直鎖状アルケニル基を表し、M
は、水素またはアルカリ金属または電離後1価の陽イオ
ンとなる分子を表し、nは、1または2である)。
鎖状アルキル基または直鎖状アルケニル基を表し、M
は、水素またはアルカリ金属または電離後1価の陽イオ
ンとなる分子を表し、nは、1または2である)。
【0020】
【化11】 (式中、Rは、炭素数8〜22の飽和または不飽和の直
鎖状アルキル基または直鎖状アルケニル基を表し、
M1、M2は、水素またはアルカリ金属または電離後1価
の陽イオンとなる分子であり、互いに異なっても同じで
もよく、m、nはそれぞれ1または2であり、互いに異
なっても同じでもよい)。
鎖状アルキル基または直鎖状アルケニル基を表し、
M1、M2は、水素またはアルカリ金属または電離後1価
の陽イオンとなる分子であり、互いに異なっても同じで
もよく、m、nはそれぞれ1または2であり、互いに異
なっても同じでもよい)。
【0021】式(1)〜(2)の化合物中のRは、それ
ぞれ炭素数が8〜22の飽和または不飽和の直鎖状アル
キル基または直鎖状アルケニル基であり、たとえばラウ
リル基、ミリスチル基、パルミチル基、ステアリル基、
オレイル基、ヤシアルキル基などがあげられる。
ぞれ炭素数が8〜22の飽和または不飽和の直鎖状アル
キル基または直鎖状アルケニル基であり、たとえばラウ
リル基、ミリスチル基、パルミチル基、ステアリル基、
オレイル基、ヤシアルキル基などがあげられる。
【0022】前記イミダゾリニウムベタインの例として
は2−ラウリル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキ
シエチルイミダゾリニウムベタイン、2−ミリスチル−
N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾ
リニウムベタイン、2−パルミチル−N−カルボキシメ
チル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイ
ン、2−ステアリル−N−カルボキシメチル−N−ヒド
ロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、2−オレイル
−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダ
ゾリニウムベタイン、2−ヤシアルキル−N−カルボキ
シメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタ
イン、2−ラウリル−N−カルボキシエチル−N−ヒド
ロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、2−ミリスチ
ル−N−カルボキシエチル−N−ヒドロキシエチルイミ
ダゾリニウムベタイン、2−パルミチル−N−カルボキ
シエチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタ
イン、2−ステアリル−N−カルボキシエチル−N−ヒ
ドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、2−オレイ
ル−N−カルボキシエチル−N−ヒドロキシエチルイミ
ダゾリニウムベタイン、2−ヤシアルキル−N−カルボ
キシエチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベ
タインなどが挙げられる。
は2−ラウリル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキ
シエチルイミダゾリニウムベタイン、2−ミリスチル−
N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾ
リニウムベタイン、2−パルミチル−N−カルボキシメ
チル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイ
ン、2−ステアリル−N−カルボキシメチル−N−ヒド
ロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、2−オレイル
−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダ
ゾリニウムベタイン、2−ヤシアルキル−N−カルボキ
シメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタ
イン、2−ラウリル−N−カルボキシエチル−N−ヒド
ロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、2−ミリスチ
ル−N−カルボキシエチル−N−ヒドロキシエチルイミ
ダゾリニウムベタイン、2−パルミチル−N−カルボキ
シエチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタ
イン、2−ステアリル−N−カルボキシエチル−N−ヒ
ドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、2−オレイ
ル−N−カルボキシエチル−N−ヒドロキシエチルイミ
ダゾリニウムベタイン、2−ヤシアルキル−N−カルボ
キシエチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベ
タインなどが挙げられる。
【0023】本発明の潤滑剤組成物には、前記イミダゾ
リニウムベタインの1種または2種以上を用いることが
できる。中でも、式(1)または(2)において、Rが
ラウリル基、n=1で表される化合物(例えば2−ラウ
リル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイ
ミダゾリニウムベタイン)、Rがオレイル基、n=1で
表される化合物(例えば2−オレイル−N−カルボキシ
メチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイ
ン)、Rがヤシアルキル基、n=1で表される化合物
(例えば2−ヤシアルキル−N−カルボキシメチル−N
−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン)が好ま
しい。
リニウムベタインの1種または2種以上を用いることが
できる。中でも、式(1)または(2)において、Rが
ラウリル基、n=1で表される化合物(例えば2−ラウ
リル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイ
ミダゾリニウムベタイン)、Rがオレイル基、n=1で
表される化合物(例えば2−オレイル−N−カルボキシ
メチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイ
ン)、Rがヤシアルキル基、n=1で表される化合物
(例えば2−ヤシアルキル−N−カルボキシメチル−N
−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン)が好ま
しい。
【0024】前記イミダゾリニウムベタインの製造方法
は特に限定されないが、例えば、アルキルイミダゾリン
とモノクロロ酢酸、モノクロロプロピオン酸を反応させ
る方法等が挙げられる。
は特に限定されないが、例えば、アルキルイミダゾリン
とモノクロロ酢酸、モノクロロプロピオン酸を反応させ
る方法等が挙げられる。
【0025】この際、式(1)で表される化合物と式
(2)で表される化合物が同時に得られるが、本発明の
潤滑剤組成物においては、式(1)で表される化合物と
式(2)で表される化合物を分離することは必ずしも必
要でなく、式(1)で表される化合物と式(2)で表さ
れる化合物の比率等も特に限定されるものではない。
(2)で表される化合物が同時に得られるが、本発明の
潤滑剤組成物においては、式(1)で表される化合物と
式(2)で表される化合物を分離することは必ずしも必
要でなく、式(1)で表される化合物と式(2)で表さ
れる化合物の比率等も特に限定されるものではない。
【0026】なお、アルキルイミダゾリンのアルキル
(R)基の炭素数を8〜22とすることで式(1)また
は(2)のRの炭素数がそれぞれ8〜22であるイミダ
ゾリニウムベタインを得ることができ、モノクロロ酢酸
を使用すれば式(1)または(2)のnが1のイミダゾ
リニウムベタインを、モノクロロプロピオン酸を使用す
れば式(1)または(2)のnが2のイミダゾリニウム
ベタインをえることができる。
(R)基の炭素数を8〜22とすることで式(1)また
は(2)のRの炭素数がそれぞれ8〜22であるイミダ
ゾリニウムベタインを得ることができ、モノクロロ酢酸
を使用すれば式(1)または(2)のnが1のイミダゾ
リニウムベタインを、モノクロロプロピオン酸を使用す
れば式(1)または(2)のnが2のイミダゾリニウム
ベタインをえることができる。
【0027】本発明の潤滑剤組成物は、その組成物中
に、前記イミダゾリニウムベタインの他、必要に応じ、
公知の任意の成分、例えば、水、殺菌剤、界面活性剤、
キレート剤、アルコール、可溶化剤、pH調製剤等の1
種または2種以上を配合することができる。
に、前記イミダゾリニウムベタインの他、必要に応じ、
公知の任意の成分、例えば、水、殺菌剤、界面活性剤、
キレート剤、アルコール、可溶化剤、pH調製剤等の1
種または2種以上を配合することができる。
【0028】この際、各成分の配合量は、潤滑剤組成物
の使用方法により、適宜決定されるが、全成分中に占め
る式(1)または(2)で表されるイミダゾリニウムベ
タインの割合は5〜45重量%が望ましい。該割合が5
重量%より少ないと、安定性または潤滑性が著しく劣化
し、45重量%を超えると、イミダゾリニウムベタイン
に由来する粘性のため取り扱いにくい。
の使用方法により、適宜決定されるが、全成分中に占め
る式(1)または(2)で表されるイミダゾリニウムベ
タインの割合は5〜45重量%が望ましい。該割合が5
重量%より少ないと、安定性または潤滑性が著しく劣化
し、45重量%を超えると、イミダゾリニウムベタイン
に由来する粘性のため取り扱いにくい。
【0029】本発明の潤滑剤組成物は、使用法としては
従来の潤滑剤組成物と同様に用いることができる。即
ち、例えば、上記イミダゾリニウムベタインを含有する
本発明の潤滑剤組成物またはこれを使用直前に適宜希釈
した溶液をコンベヤーベルト上に供給すると同時に、水
(軟水でも硬水でもよい)で、式(1)及び/または
(2)で表されるイミダゾニリウムベタインの合計量
(純度)として0.10〜0.025重量%に希釈して使
用することができる。
従来の潤滑剤組成物と同様に用いることができる。即
ち、例えば、上記イミダゾリニウムベタインを含有する
本発明の潤滑剤組成物またはこれを使用直前に適宜希釈
した溶液をコンベヤーベルト上に供給すると同時に、水
(軟水でも硬水でもよい)で、式(1)及び/または
(2)で表されるイミダゾニリウムベタインの合計量
(純度)として0.10〜0.025重量%に希釈して使
用することができる。
【0030】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。 実施例1〜24 12種のイミダゾリニウムベタインを、表1に示す配合
組成(重量%)で用いて、本発明の潤滑剤組成物をそれ
ぞれ得た。
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。 実施例1〜24 12種のイミダゾリニウムベタインを、表1に示す配合
組成(重量%)で用いて、本発明の潤滑剤組成物をそれ
ぞれ得た。
【0031】
【表1】
【0032】
【表2】
【0033】
【表3】
【0034】比較例1〜7 界面活性剤(7種)を、表2に示す配合組成(重量%)
で用いて、潤滑剤組成物をそれぞれ得た。
で用いて、潤滑剤組成物をそれぞれ得た。
【0035】
【表4】
【0036】潤滑性試験 実施例1〜8で得られた本発明の潤滑剤組成物及び比較
例1〜7で得られた潤滑剤組成物を用いて、以下の要領
で潤滑性試験を行った:ステンレスコンベア上にガラス
製テスト瓶(1本1242g)を置き、それぞれの潤滑
剤組成物を水で200倍に希釈し、希釈した液を60m
l/分で供給しつつ、ステンレスコンベアを運転した
(運転速度42m/分)。20分後に引っ張り荷重値を
測定し、次の様に潤滑性を評価した: 潤滑性A(非常に優れる) 引っ張り荷重値140未満 潤滑性B(優れる) 引っ張り荷重値140〜160未満 潤滑性C(やや優れる) 引っ張り荷重値160〜180未満 潤滑性D(劣る) 引っ張り荷重値180〜200未満 潤滑性E(非常に劣る) 引っ張り荷重値200以上 得られた結果を表3に示す。
例1〜7で得られた潤滑剤組成物を用いて、以下の要領
で潤滑性試験を行った:ステンレスコンベア上にガラス
製テスト瓶(1本1242g)を置き、それぞれの潤滑
剤組成物を水で200倍に希釈し、希釈した液を60m
l/分で供給しつつ、ステンレスコンベアを運転した
(運転速度42m/分)。20分後に引っ張り荷重値を
測定し、次の様に潤滑性を評価した: 潤滑性A(非常に優れる) 引っ張り荷重値140未満 潤滑性B(優れる) 引っ張り荷重値140〜160未満 潤滑性C(やや優れる) 引っ張り荷重値160〜180未満 潤滑性D(劣る) 引っ張り荷重値180〜200未満 潤滑性E(非常に劣る) 引っ張り荷重値200以上 得られた結果を表3に示す。
【0037】希釈安定性試験 実施例1〜6で得られた本発明の潤滑剤組成物及び比較
例1〜7で得られた潤滑剤組成物を用いて、以下の要領
で希釈安定性試験を行った:それぞれの潤滑剤組成物を
硬度50ppmの水道水で200倍希釈し、25℃で、
静置した。24時間後の希釈液中の濁り、沈殿または分
離の有無を肉眼で観察し、次のように希釈安定性を評価
した: 希釈安定性○:濁り、沈澱、分離のいずれもが認められ
ない 希釈安定性×:濁り、沈澱または分離の少なくとも1つ
が認められる 得られた結果を表3に示す。
例1〜7で得られた潤滑剤組成物を用いて、以下の要領
で希釈安定性試験を行った:それぞれの潤滑剤組成物を
硬度50ppmの水道水で200倍希釈し、25℃で、
静置した。24時間後の希釈液中の濁り、沈殿または分
離の有無を肉眼で観察し、次のように希釈安定性を評価
した: 希釈安定性○:濁り、沈澱、分離のいずれもが認められ
ない 希釈安定性×:濁り、沈澱または分離の少なくとも1つ
が認められる 得られた結果を表3に示す。
【0038】防汚性試験1 実施例1〜6で得られた本発明の潤滑剤組成物及び比較
例1〜7で得られた潤滑剤組成物を用いて、以下の要領
で防汚性試験を行った:それぞれの潤滑剤組成物を20
0倍希釈にしたものと乳飲料(ミルクコーヒー)を1:
1で混合し混合液とし、80℃のウォーターバス中に1
時間静置した後、混合液中の沈殿の有無を肉眼で観察
し、次のように評価した: 防汚性○:沈殿物(汚染物)無し 防汚性×:沈殿物(汚染物)有り 得られた結果を表3に示す。
例1〜7で得られた潤滑剤組成物を用いて、以下の要領
で防汚性試験を行った:それぞれの潤滑剤組成物を20
0倍希釈にしたものと乳飲料(ミルクコーヒー)を1:
1で混合し混合液とし、80℃のウォーターバス中に1
時間静置した後、混合液中の沈殿の有無を肉眼で観察
し、次のように評価した: 防汚性○:沈殿物(汚染物)無し 防汚性×:沈殿物(汚染物)有り 得られた結果を表3に示す。
【0039】防汚性試験2 実施例1〜6で得られた本発明の潤滑剤組成物及び比較
例1〜7で得られた潤滑剤組成物を用いて、以下の要領
で防汚性試験を行った:それぞれの潤滑剤組成物の原液
を200倍希釈にしたものとビールを1:1で混合し
た。その混合液中にテストパネル(SUS304)を2
4時間浸漬した。テストパネルを取り出し、脱塩水です
すぎ、乾燥後、テストパネル上の残留物の有無を肉眼で
観察し、次のように評価した: 防汚性○:残留物(汚染物)無し 防汚性×:残留物(汚染物)有り 得られた結果を表3に示す。
例1〜7で得られた潤滑剤組成物を用いて、以下の要領
で防汚性試験を行った:それぞれの潤滑剤組成物の原液
を200倍希釈にしたものとビールを1:1で混合し
た。その混合液中にテストパネル(SUS304)を2
4時間浸漬した。テストパネルを取り出し、脱塩水です
すぎ、乾燥後、テストパネル上の残留物の有無を肉眼で
観察し、次のように評価した: 防汚性○:残留物(汚染物)無し 防汚性×:残留物(汚染物)有り 得られた結果を表3に示す。
【0040】
【表5】
【0041】上記の表3より、本発明の潤滑剤組成物
は、石鹸系潤滑剤よりも特に希釈安定性に優れ、また本
発明の潤滑剤組成物は非石鹸性アニオン界面活性剤を含
有する潤滑剤組成物よりも希釈液安定性及び/または潤
滑性が優れ、また、本発明の潤滑剤組成物は、カチオン
系界面活性剤を含む潤滑剤組成物よりも防汚性が優れさ
らに潤滑性、希釈安定性も優れていることが明らかであ
る。
は、石鹸系潤滑剤よりも特に希釈安定性に優れ、また本
発明の潤滑剤組成物は非石鹸性アニオン界面活性剤を含
有する潤滑剤組成物よりも希釈液安定性及び/または潤
滑性が優れ、また、本発明の潤滑剤組成物は、カチオン
系界面活性剤を含む潤滑剤組成物よりも防汚性が優れさ
らに潤滑性、希釈安定性も優れていることが明らかであ
る。
【0042】
【発明の効果】本発明の潤滑剤組成物は、優れた潤滑性
を持ち、希釈安定性に優れ、飲料が混入しても不溶性の
沈殿を生じることがないため、ビール工場、アルコール
飲料工場、乳業工場、清涼飲料工場などの液体食品工場
の、瓶、缶、ペットボトル、パック等を搬送するチェー
ンコンベヤーの潤滑剤組成物として有用である。
を持ち、希釈安定性に優れ、飲料が混入しても不溶性の
沈殿を生じることがないため、ビール工場、アルコール
飲料工場、乳業工場、清涼飲料工場などの液体食品工場
の、瓶、缶、ペットボトル、パック等を搬送するチェー
ンコンベヤーの潤滑剤組成物として有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川本 昭久 東京都荒川区東尾久7丁目2番35号 旭電 化工業株式会社内
Claims (3)
- 【請求項1】 必須成分としてイミダゾリニウムベタイ
ンを含有してなることを特徴とする潤滑剤組成物。 - 【請求項2】 必須成分としてイミダゾリニウムベタイ
ンを含有してなることを特徴とするチェーンコンベヤー
用水性潤滑剤組成物。 - 【請求項3】 イミダゾリニウムベタインが、式(1) 【化1】 (式中、Rは、炭素数8〜22の飽和または不飽和の直
鎖状アルキル基または直鎖状アルケニル基を表し、n
は、1または2である)で表される化合物、及び/また
は式(2) 【化2】 (式中、Rは、炭素数8〜22の飽和または不飽和の直
鎖状アルキル基または直鎖状アルケニル基を表し、n
は、1または2である)で表される化合物である請求項
1または2に記載の潤滑剤組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12739296A JPH09310087A (ja) | 1996-05-22 | 1996-05-22 | 潤滑剤組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12739296A JPH09310087A (ja) | 1996-05-22 | 1996-05-22 | 潤滑剤組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09310087A true JPH09310087A (ja) | 1997-12-02 |
Family
ID=14958865
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12739296A Pending JPH09310087A (ja) | 1996-05-22 | 1996-05-22 | 潤滑剤組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09310087A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013001856A (ja) * | 2011-06-20 | 2013-01-07 | Kohjin Co Ltd | ミスト抑制剤 |
AU2016355706B2 (en) * | 2015-11-20 | 2020-02-06 | Hexion Inc. | Chemical products for surface protection |
-
1996
- 1996-05-22 JP JP12739296A patent/JPH09310087A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013001856A (ja) * | 2011-06-20 | 2013-01-07 | Kohjin Co Ltd | ミスト抑制剤 |
AU2016355706B2 (en) * | 2015-11-20 | 2020-02-06 | Hexion Inc. | Chemical products for surface protection |
US10836916B2 (en) | 2015-11-20 | 2020-11-17 | Hexion Inc. | Chemical products for surface protection |
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