JPH09308161A - 回転電機の耐アンモニア絶縁コイル - Google Patents
回転電機の耐アンモニア絶縁コイルInfo
- Publication number
- JPH09308161A JPH09308161A JP13772696A JP13772696A JPH09308161A JP H09308161 A JPH09308161 A JP H09308161A JP 13772696 A JP13772696 A JP 13772696A JP 13772696 A JP13772696 A JP 13772696A JP H09308161 A JPH09308161 A JP H09308161A
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- JP
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- tape
- coil
- ammonia
- outer circumference
- stator
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- Pending
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- Insulation, Fastening Of Motor, Generator Windings (AREA)
- Manufacture Of Motors, Generators (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 冷凍機を駆動するビルトインタイプの回転電
機の冷却には、冷凍機用の冷媒であるフロンを直接吹き
付け冷却を行っていた。これらの回転電機の巻線にはエ
ナメル電線、ポリエステル電線を使用し、含浸ワニスに
はアミンや酸無水物で硬化したエポキシ樹脂が用いられ
ていたが、フロンが大気圏のオゾン層を破壊することか
らその使用が制限され、フロンに代わる冷媒としてのア
ンモニアが提案されたことから、耐アンモニア絶縁コイ
ルを提供することを課題とする。 【解決手段】 所定の形状にされた平銅板製導体２ａ
に、バルフロンテープ２ｂとアラミッド紙テープ２ｃを
巻回した絶縁電線２、又はバルフロンテープ２ｂとアラ
ミッド紙テープ２ｃの外周にさらにガラス繊維テープが
巻回された絶縁電線を用いて、イミダゾール化合物を硬
化剤とするエポキシ樹脂を含浸し、加熱硬化して固定子
と一体にされた耐アンモニア絶縁コイルとする。
機の冷却には、冷凍機用の冷媒であるフロンを直接吹き
付け冷却を行っていた。これらの回転電機の巻線にはエ
ナメル電線、ポリエステル電線を使用し、含浸ワニスに
はアミンや酸無水物で硬化したエポキシ樹脂が用いられ
ていたが、フロンが大気圏のオゾン層を破壊することか
らその使用が制限され、フロンに代わる冷媒としてのア
ンモニアが提案されたことから、耐アンモニア絶縁コイ
ルを提供することを課題とする。 【解決手段】 所定の形状にされた平銅板製導体２ａ
に、バルフロンテープ２ｂとアラミッド紙テープ２ｃを
巻回した絶縁電線２、又はバルフロンテープ２ｂとアラ
ミッド紙テープ２ｃの外周にさらにガラス繊維テープが
巻回された絶縁電線を用いて、イミダゾール化合物を硬
化剤とするエポキシ樹脂を含浸し、加熱硬化して固定子
と一体にされた耐アンモニア絶縁コイルとする。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、一般に回転電機に
関し、特に冷凍機用の電動機に関する。
関し、特に冷凍機用の電動機に関する。
【０００２】
【従来の技術】一般に冷凍機の駆動には、ビルトインタ
イプの電動機が用いられていて、この電動機の冷却箇所
に冷凍機用冷媒のフロンを直接吹き付け、その気化熱に
より冷却を行っており、フロン用電動機に用いられる巻
線としては、エナメル電線やポリエステルフィルム巻き
電線が使用され、含浸ワニスとしてアミン硬化や酸無水
物硬化のエポキシ樹脂が用いられる。
イプの電動機が用いられていて、この電動機の冷却箇所
に冷凍機用冷媒のフロンを直接吹き付け、その気化熱に
より冷却を行っており、フロン用電動機に用いられる巻
線としては、エナメル電線やポリエステルフィルム巻き
電線が使用され、含浸ワニスとしてアミン硬化や酸無水
物硬化のエポキシ樹脂が用いられる。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】ところが、フロンは大
気圏のオゾン層を破壊することが指摘されたことから、
その使用が制限され、フロンに代わる冷媒としてアンモ
ニアが提案され、冷凍機用の回転電機に使用される絶縁
コイルとして耐アンモニア絶縁コイルが要望されるに至
った。しかし、冷媒としてアンモニアを用い、しかもこ
れを電動機の冷却に用いようとすると、このアンモニア
は有機物に対して著しい溶解作用を及ぼす等の特性を有
しているために有機物を主体とする絶縁物に悪影響を及
ぼすことになる。エナメル被覆やポリエステルフィルム
はこの典型的な例で、これを用いた絶縁皮膜はアンモニ
アに溶解しやすいために短時間で絶縁破壊が生じる。さ
らに、アミン硬化や酸無水物硬化のエポキシ樹脂もアン
モニアに徐々に侵されていき絶縁テープの剥離が生じる
とともにコイルを固定するための接着力が低下してしま
うことになる。このため、本発明においてはアンモニア
を冷媒として用いる場合において、絶縁破壊を生じる恐
れのない絶縁コイルを提供することを目的としている。
気圏のオゾン層を破壊することが指摘されたことから、
その使用が制限され、フロンに代わる冷媒としてアンモ
ニアが提案され、冷凍機用の回転電機に使用される絶縁
コイルとして耐アンモニア絶縁コイルが要望されるに至
った。しかし、冷媒としてアンモニアを用い、しかもこ
れを電動機の冷却に用いようとすると、このアンモニア
は有機物に対して著しい溶解作用を及ぼす等の特性を有
しているために有機物を主体とする絶縁物に悪影響を及
ぼすことになる。エナメル被覆やポリエステルフィルム
はこの典型的な例で、これを用いた絶縁皮膜はアンモニ
アに溶解しやすいために短時間で絶縁破壊が生じる。さ
らに、アミン硬化や酸無水物硬化のエポキシ樹脂もアン
モニアに徐々に侵されていき絶縁テープの剥離が生じる
とともにコイルを固定するための接着力が低下してしま
うことになる。このため、本発明においてはアンモニア
を冷媒として用いる場合において、絶縁破壊を生じる恐
れのない絶縁コイルを提供することを目的としている。
【０００４】
【課題を解決するための手段】本発明では、所定の形状
に巻回して成型された導体（平銅板）に、バルフロンテ
ープとアラミッド紙テープを巻回した絶縁電線、あるい
はバルフロンテープとアラミッド紙テープの外周に、さ
らにガラス繊維テープが巻回された絶縁電線を用いて、
所定の形状に巻回して成型されたコイルを、固定子コイ
ル溝に収納した後、イミダゾール化合物を硬化剤とする
エポキシ樹脂が含浸され、次に加熱硬化されて固定子と
一体にされる耐アンモニア絶縁コイルとすること、もし
くは前記方法によって成型されたコイルに前記のエポキ
シ樹脂を含浸した後、固定子コイル溝に収納し、次に加
熱硬化されて耐アンモニア絶縁コイルとすることによっ
て上記の課題を解決した。
に巻回して成型された導体（平銅板）に、バルフロンテ
ープとアラミッド紙テープを巻回した絶縁電線、あるい
はバルフロンテープとアラミッド紙テープの外周に、さ
らにガラス繊維テープが巻回された絶縁電線を用いて、
所定の形状に巻回して成型されたコイルを、固定子コイ
ル溝に収納した後、イミダゾール化合物を硬化剤とする
エポキシ樹脂が含浸され、次に加熱硬化されて固定子と
一体にされる耐アンモニア絶縁コイルとすること、もし
くは前記方法によって成型されたコイルに前記のエポキ
シ樹脂を含浸した後、固定子コイル溝に収納し、次に加
熱硬化されて耐アンモニア絶縁コイルとすることによっ
て上記の課題を解決した。
【０００５】
【発明の実施の形態】図１（Ａ）は、本発明の第１の実
施の形態として、耐アンモニア絶縁コイル１を冷凍機用
電動機の固定子５に組み込んだ部分断面図を示し、同図
（Ｂ）は、同図（Ａ）の絶縁電線２の拡大断面図を示
す。絶縁電線２は、短形断面を有する平銅板製導体２ａ
の外周をバルフロンテープ２ｂで囲み、その外側をアラ
ミッド紙テープ２ｃが囲んでいる。この絶縁電線２がコ
イル状に成型されて、図１（Ａ）に示すように外側がア
ラミッド紙シート３で巻かれ、固定子鉄心Ｃのコイル溝
Ｃ′に挿入されて台形断面を有するウエッジＷで留めら
れる。この状態でイミダゾール化合物を硬化剤とするエ
ポキシ樹脂が含浸され、次に加熱硬化されて固定子Ｓと
一体になる。この耐アンモニア絶縁コイル１は低電圧用
である。
施の形態として、耐アンモニア絶縁コイル１を冷凍機用
電動機の固定子５に組み込んだ部分断面図を示し、同図
（Ｂ）は、同図（Ａ）の絶縁電線２の拡大断面図を示
す。絶縁電線２は、短形断面を有する平銅板製導体２ａ
の外周をバルフロンテープ２ｂで囲み、その外側をアラ
ミッド紙テープ２ｃが囲んでいる。この絶縁電線２がコ
イル状に成型されて、図１（Ａ）に示すように外側がア
ラミッド紙シート３で巻かれ、固定子鉄心Ｃのコイル溝
Ｃ′に挿入されて台形断面を有するウエッジＷで留めら
れる。この状態でイミダゾール化合物を硬化剤とするエ
ポキシ樹脂が含浸され、次に加熱硬化されて固定子Ｓと
一体になる。この耐アンモニア絶縁コイル１は低電圧用
である。
【０００６】図２（Ａ）は、本発明の第２の実施の形態
として、高電圧用の耐アンモニア絶縁コイル１１を固定
子Ｓ1に組み込んだ部分断面図を示し、同図（Ｂ）は、
同図（Ａ）の絶縁電線１２の拡大断面図を示す。第１の
実施の形態と同様な構造であるが、絶縁電線１２は、平
銅板製導体２ａをバルフロンテープ２ｂ、アラミッド紙
テープ２ｃで囲んだ上に、更にガラス繊維テープ１２ｄ
が巻かれる。この絶縁電線１２がコイル状に成型され
て、図２（Ａ）に示すように、先ずアラミッド紙テープ
１３が巻かれ、その上にガラス繊維テープ１４、更にそ
の上にアラミッド紙シート１５が巻かれて、固定子鉄心
Ｃ1のコイル溝Ｃ1′に挿入されてウエッジＷ1で留めら
れる。含浸、加熱硬化などについては、前記と全く同様
である。
として、高電圧用の耐アンモニア絶縁コイル１１を固定
子Ｓ1に組み込んだ部分断面図を示し、同図（Ｂ）は、
同図（Ａ）の絶縁電線１２の拡大断面図を示す。第１の
実施の形態と同様な構造であるが、絶縁電線１２は、平
銅板製導体２ａをバルフロンテープ２ｂ、アラミッド紙
テープ２ｃで囲んだ上に、更にガラス繊維テープ１２ｄ
が巻かれる。この絶縁電線１２がコイル状に成型され
て、図２（Ａ）に示すように、先ずアラミッド紙テープ
１３が巻かれ、その上にガラス繊維テープ１４、更にそ
の上にアラミッド紙シート１５が巻かれて、固定子鉄心
Ｃ1のコイル溝Ｃ1′に挿入されてウエッジＷ1で留めら
れる。含浸、加熱硬化などについては、前記と全く同様
である。
【０００７】
【発明の効果】上記の構造により、コイルの被膜部が、
アンモニアに曝され冷却されても、溶解、腐触等を生じ
るおそれがないので、アンモニアを冷媒として用いても
コイルの電気絶縁性の劣化が認められず、安定した性能
を維持することができる。また、冷媒としてフロンを使
用しないことも可能である。
アンモニアに曝され冷却されても、溶解、腐触等を生じ
るおそれがないので、アンモニアを冷媒として用いても
コイルの電気絶縁性の劣化が認められず、安定した性能
を維持することができる。また、冷媒としてフロンを使
用しないことも可能である。
【図１】同図（Ａ）は、本発明の第１の実施の形態によ
る耐アンモニア絶縁コイルを冷凍機用電動機の固定子に
組み込んだ部分断面図で、同図（Ｂ）は、同図（Ａ）に
示される絶縁電線の拡大断面図である。
る耐アンモニア絶縁コイルを冷凍機用電動機の固定子に
組み込んだ部分断面図で、同図（Ｂ）は、同図（Ａ）に
示される絶縁電線の拡大断面図である。
【図２】同図（Ａ）は、本発明の第２の実施の形態によ
る耐アンモニア絶縁コイルを冷凍機用回転電機の固定子
に組み込んだ部分断面図で、同図（Ｂ）は、同図（Ａ）
に示される絶縁電線の拡大断面図である。
る耐アンモニア絶縁コイルを冷凍機用回転電機の固定子
に組み込んだ部分断面図で、同図（Ｂ）は、同図（Ａ）
に示される絶縁電線の拡大断面図である。
１、１１：絶縁コイル ２、１２：絶縁電線 ２ａ：平銅板製導体 ２ｂ：バルフロンテープ ２ｃ、１３：アラミッド紙テープ ３、１５：アラミッド紙シート Ｃ、Ｃ1：固定子鉄心 Ｃ′、Ｃ1′：コイル溝 Ｓ、Ｓ1：固定子 Ｗ、Ｗ1：ウエッジ
Claims (3)
- 【請求項１】 矩形断面を有する平銅板製導体（２ａ）
の外周をバルフロンテープ（２ｂ）で囲み、さらにその
外周をアラミッド紙テープ（２ｃ）で囲んだ絶縁電線
（２）を使用した成型コイルを固定子鉄心（Ｃ）のコイ
ル溝（Ｃ′）に収納し、イミダゾール化合物を硬化剤と
して含むエポキシ樹脂を含浸した後、加熱硬化を行うこ
とによって、固定子と一体にされるようにしたことを特
徴とする回転電機の耐アンモニア絶縁コイル。 - 【請求項２】 矩形断面を有する平銅板製導体（２ａ）
の外周をバルフロンテープ（２ｂ）で囲み、さらにその
外周をアラミッド紙テープ（２ｃ）で囲んだ絶縁電線
（２）を使用した成型コイルにイミダゾール化合物を硬
化剤として含むエポキシ樹脂を含浸して、固定子鉄心
（Ｃ）のコイル溝（Ｃ′）に収納した後、加熱硬化を行
うことによって、固定子と一体にされるようにしたこと
を特徴とする回転電機の耐アンモニア絶縁コイル。 - 【請求項３】 前記バルフロンテープ（２ｂ）と、その
外周のアラミッド紙テープ（２ｃ）の外周に、さらにガ
ラス繊維テープ（１２ｄ）が巻回されていることを特徴
とする請求項１または２記載の回転電機の耐アンモニア
絶縁コイル。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP13772696A JPH09308161A (ja) | 1996-05-09 | 1996-05-09 | 回転電機の耐アンモニア絶縁コイル |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP13772696A JPH09308161A (ja) | 1996-05-09 | 1996-05-09 | 回転電機の耐アンモニア絶縁コイル |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09308161A true JPH09308161A (ja) | 1997-11-28 |
Family
ID=15205399
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP13772696A Pending JPH09308161A (ja) | 1996-05-09 | 1996-05-09 | 回転電機の耐アンモニア絶縁コイル |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09308161A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN101976595A (zh) * | 2010-08-03 | 2011-02-16 | 昆山市七浦电刷线有限公司 | 一种组合式纸包软铜绞线 |
| US20160248287A1 (en) * | 2013-10-16 | 2016-08-25 | Gea Refrigeration Germany Gmbh | Compressor |
-
1996
- 1996-05-09 JP JP13772696A patent/JPH09308161A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN101976595A (zh) * | 2010-08-03 | 2011-02-16 | 昆山市七浦电刷线有限公司 | 一种组合式纸包软铜绞线 |
| US20160248287A1 (en) * | 2013-10-16 | 2016-08-25 | Gea Refrigeration Germany Gmbh | Compressor |
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