JPH093080A - 新規な骨親和性エストロゲン誘導体 - Google Patents

新規な骨親和性エストロゲン誘導体

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JPH093080A
JPH093080A JP8112026A JP11202696A JPH093080A JP H093080 A JPH093080 A JP H093080A JP 8112026 A JP8112026 A JP 8112026A JP 11202696 A JP11202696 A JP 11202696A JP H093080 A JPH093080 A JP H093080A
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Japan
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group
formula
carbon atoms
hydroxyphenyl
erythro
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Application number
JP8112026A
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English (en)
Inventor
Michihiro Yamamoto
道博 山本
Akira Sasaki
章 佐々木
Takashi Katsumata
隆 勝又
Naomi Tsushima
直美 津島
Hideyuki Harada
秀幸 原田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Pharmaceuticals Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Pharmaceuticals Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、エストロゲンの欠乏に伴う障害の
治療または予防のために有用な新規な骨選択性エストロ
ゲン誘導体を提供する。 【構成】式 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エストロゲンの欠乏に
伴う障害の治療または予防のために有用な新規な骨選択
性エストロゲン誘導体およびその薬学的に許容される塩
に関する。
【0002】
【従来の技術】エストロゲンは、ステロイド性または非
ステロイド性の発情ホルモンであり、天然のみならず合
成的にも多数の物質が知られている(Environm
ental Health Perceptives,
第61巻,97〜110頁(1985))。ヒトに天然
に存在するエストロゲンは、主として卵巣によって生成
される17β−エストラジオールであり、このものは女
性の二次性徴の発達、子宮内膜の増殖、性機能の調節、
骨代謝の調節、脂質代謝の調節などにおいて重要な役割
を果たしている。従って、加齢や卵巣機能の低下によ
り、体内のエストロゲンが欠乏すると、特定の医学症
状、たとえば、骨粗鬆症、更年期障害、閉経に関連する
脂質代謝異常および血管運動症候群、萎縮性膣炎、外陰
萎縮症、月経前症候群、女性性機能低下などが惹起され
るが、これらに対してエストロゲンの補充療法が実施さ
れる。最近では、閉経後の女性において、冠動脈性心臓
疾患や骨粗鬆症による骨折に対するエストロゲンの予防
効果が明らかにされている(Annals of In
ternal Medicine,第117巻,103
8〜1041頁(1992))。エストロゲンはまた、
他の女性ホルモンであるプロゲステロンなどのプロゲス
トーゲンと組合わせて使用され、これらはゴナドトロピ
ン抑制を促進し、避妊薬としても用いられる。しかし、
エストロゲンを長期投与すると、乳房痛、不正性器出
血、肥満、子宮内膜の過形成、子宮内膜癌や乳癌、心筋
梗塞、血栓塞栓症および脳血管疾患などの副作用が出現
することから、治療薬としては、より選択的なエストロ
ゲン作用を示す薬剤が望まれている〔アメリカン・ジャ
ーナル・オブ・メディシン(American Journal of Medic
ine)第94巻、646 〜650(1993) 〕。
【0003】これまでに、エストロゲンを骨に選択的に
取り込ませるために、種々のエストロゲンと骨組織に対
する親和性が高いとされる特定の分子構造を持つ化合物
(骨親和性化合物)とを、スペーサーを介して共有結合
させた下記の化合物群が既に報告されている。すなわ
ち、 1)ポリマロン酸誘導体を骨親和性化合物として、17
β−エストラジオール誘導体などの水酸基とカルバメー
ト結合させた化合物(特開平 2-36145号公報)。 2)ビスホスホン酸誘導体を骨親和性化合物として、1
7β−エストラジオールの水酸基とエステル結合または
カルバメート結合させた化合物(特表平6-500777号公
報)。 3)ビスホスホン酸誘導体を17β−エストラジオール
などのステロイド化合物の水酸基とカルバメート結合、
チオカルバメート結合またはカルボネート結合させた化
合物(特開平4-352795号公報)。 4)ビスホスホン酸誘導体を17β−エストラジオール
などのステロイド化合物の水酸基とエステル結合または
カルバメート結合させた化合物(特開平5-286993号公
報)。 5)ビスホスホン酸誘導体を17β−エストラジオール
の水酸基とエステル結合させた特定の化合物(特開平6-
100576号公報)。 6)ビスホスホン酸誘導体を17β−エストラジオール
などの水酸基とエーテル結合させた化合物(特開平5-23
0086号公報および特開平6-329697号公報)。 7)ビスホスホン酸誘導体を17β−エストラジオール
などの水酸基とエーテル結合またはカルバメート結合さ
せた化合物(特開平5-345791号公報)。 8)ビスホスホン酸誘導体をヘキセストロール誘導体、
2−フェニルインドール誘導体などのエストロゲン化合
物の基本骨格に、アルキレン基などを介して直接結合さ
せた化合物(特開平5-222073号公報)。
【0004】これらの公報に記載の発明化合物のうち、
上記1)〜5)の化合物においては、骨親和性化合物と
エストロゲン化合物の水酸基とが、生体内で代謝を受け
て切断され易い、いわゆるプロドラッグ型のエステルや
カルバメートによって結合されており、生体内で遊離さ
れるエストロゲン化合物が、局所の骨組織で作用を発現
することが期待されている。また、上記6)および7)
の化合物においては、骨親和性化合物とエストロゲン化
合物の水酸基とが、エーテルによって結合されているた
め生体内で分解され難く、分子全体として目的の骨組織
へ移行するとしても、エストロゲンの活性発現に重要な
2個の水酸基のうち、少なくとも一方が塞がれているこ
とによってエストロゲンとしての作用は減弱し、これら
の化合物はいわゆるビスホスホン酸誘導体として骨吸収
抑制作用を発揮すると考えられる。さらに、上記8)の
化合物は、骨親和性化合物がスペーサーを介してエスト
ロゲン化合物の基本骨格に直結しているため、上記1)
〜7)の化合物とは異なって、エストロゲンの活性発現
に重要な2個の水酸基は保持されているが、このような
結合方法によるエストロゲン作用の発現は未だ不十分で
あった。
【0005】骨親和性化合物としては、前記のポリマロ
ン酸誘導体およびビスホスホン酸誘導体以外にビスアシ
ルホスホン酸誘導体〔ファーマシューティカル・リサー
チ(Pharmaceutical Research) 第9 巻、143 〜148(199
2) 〕、イミノビスメチレンビスホスホン酸誘導体〔特
開平6-298779号公報〕あるいはタルトロン酸誘導体〔WO
9409770 および WO9410127〕が先行技術として知られて
いるが、これらとエストロゲンとを結合させた化合物に
関する記載は無い。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、生殖器など
の他の臓器に比べて骨組織に対してより高い選択性を持
つ新規な骨親和性エストロゲン誘導体を有効成分とし、
これが骨組織に貯留することによって骨組織での作用を
増強するかあるいは作用が持続化することでエストロゲ
ンの欠乏に伴う障害に対し優れた効果を持つ副作用の少
ない治療剤および予防剤を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために、エストロゲン化合物と骨親和性化合
物との結合方法について、さらに鋭意研究を重ねた結
果、驚くべきことに、エストロゲン化合物の基本骨格で
ある芳香環にアミノ基を導入し、このアミノ基と骨親和
性化合物とを種々のスペーサーを介して−NH−CO−
(アミド)または−NH−SO2 −(スルホンアミド)
で結合した化合物が、骨組織に高い選択性を示す骨親和
性エストロゲン誘導体であることを見出し、本発明を完
成するに至った。
【0008】すなわち、本発明は、一般式(I)
【化15】 〔式中、A1 は−CO−または−SO2 −を表し、A2
は単結合、−S−、−O−、式−NR4 −(式中、R4
は水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を表す。)
または式−CO−NR4 −(式中、R4 は前記と同じ意
味を表す。)を表し、R1 は水素原子または炭素数1〜
6のアルキル基を表し、R2 およびR3 は同一または異
なっていてもよい水素原子、炭素数1〜6のアルキル
基、炭素数3〜6のアルケニル基、炭素数3〜7のシク
ロアルキル基、アラルキル基、置換アラルキル基、フェ
ニル基または置換フェニル基を表すか、または、R2
よびR3 はそれらが結合している炭素原子と一緒になっ
て飽和あるいは不飽和の3〜7員からなる脂環式炭化水
素基を形成してもよく、kはA1 が−CO−の場合に0
または1を、A1 が−SO2 −の場合に0を表し、mお
よびnはそれぞれ独立して0〜5の整数を表し、Zは次
の一般式(IIa)〜(IId)
【化16】 (式中、R5 は水素原子、ハロゲン原子、メチル基、水
酸基または保護された水酸基を表し、R6 、R7 、R8
およびR9 はそれぞれ独立して水素原子、炭素数1〜6
のアルキル基、炭素数2〜6のハロアルキル基、アリル
基、ベンジル基または式−CH2 −O−CO−R10(式
中、R10は炭素数1〜6のアルキル基を表す。)を表
す。)
【化17】 (式中、R6 、R7 、R8 およびR9 は前記と同じ意味
を表し、qは0または1を表す。)
【化18】 (式中、R6 、R7 、R8 およびR9 は前記と同じ意味
を表す。)
【化19】 (式中、R6 は前記と同じ意味を表し、R11は水酸基ま
たは保護された水酸基を表す。)で表されるいずれかの
基を、Eは一般式(III)
【化20】 (式中、R12およびR13は同一または異なっていてもよ
い水素原子、水酸基の保護基、式−CO−NR18
19(式中、R18およびR19は同一または異なっていても
よい水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数2
〜6のヒドロキシアルキル基、炭素数2〜6のハロアル
キル基、フェニル基置換もしくは非置換の炭素数2〜6
のカルボキシアルキル基、炭素数3〜7のシクロアルキ
ル基、アラルキル基、置換アラルキル基、フェニル基ま
たは置換フェニル基を表す。)、式−CO−R20(式
中、R20は炭素数1〜19のアルキル基、炭素数3〜1
9のアルケニル基、炭素数3〜7のシクロアルキル基、
炭素数3〜7のシクロアルキル基で置換された炭素数1
〜6のアルキル基、アラルキル基、置換アラルキル基、
フェニル基、置換フェニル基または5〜6員の複素環基
を表す。)または一般式(IV)
【化21】 (式中、R21は水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜6
のアルキル基または炭素数1〜6のアルコキシ基を表
す。)で表される基を表し、R14およびR15は同一また
は異なっていてもよい水素原子、ハロゲン原子、メチル
基、水酸基または保護された水酸基を表し、R16は炭素
数1〜6のアルキル基、炭素数2〜6のヒドロキシアル
キル基、炭素数2〜6のハロアルキル基、フェニル基、
または水酸基もしくは保護された水酸基で置換されたフ
ェニル基を表し、R17は炭素数1〜6のアルキル基、炭
素数2〜6のヒドロキシアルキル基または炭素数2〜6
のハロアルキル基を表し、あるいはR14およびR16が一
緒になって、−O−、−CH2 −または−CH2 CH2
−を形成してもよく、また、R15およびR17が一緒にな
って、−R17−R15−として−O−、−S−、−COO
−、−OCO−、式−NR22−(式中、R22は炭素数1
〜6のアルキル基、炭素数2〜6のヒドロキシアルキル
基または炭素数2〜6のハロアルキル基を表す。)、式
−CHR22−A3 −、または−A3 −CHR22−(式
中、R22は前記と同じ意味を表し、A3 は単結合、−O
−または−CH2 −を表す。)を形成してもよく、R16
およびR17がそれぞれ結合している炭素−炭素間の破線
および実線は、単結合または二重結合を表す。)を表
す。〕で表される化合物またはその薬学的に許容される
塩、およびそれらを有効成分として含有する骨粗鬆症の
治療剤または予防剤に関する。
【0009】以下に、本発明の内容について詳細に説明
する。前記一般式(I)において、Zは、例えば式CH
3 −Zで示される骨親和性化合物のメチル基を除いた残
基を意味し、好ましい骨親和性化合物の具体例として
は、エタン−1,1−ビスホスホン酸、1−ヒドロキシ
エタン−1,1−ビスホスホン酸、2−メチルマロニル
ビスホスホン酸、3−メチルグルタリルビスホスホン
酸、メチルイミノビスメチレンビスホスホン酸、2−メ
チルタルトロン酸およびそれらのりん酸およびカルボン
酸の保護誘導体が挙げられる。特に好ましくは、Zが前
記一般式(IIa)で表され、R5 が水素原子または水
酸基であり、R6 、R7 、R8 およびR9 がそれぞれ独
立して水素原子、プロピオニルオキシメチル基、イソブ
チリルオキシメチル基またはピバロイルオキシメチル基
であるビスホスホン酸誘導体が挙げられる。
【0010】Eは、エストロゲンとしての活性を示す化
合物の芳香環基を意味し、好ましくは、一般式(III
a)
【化22】 〔式中、R12、R13、R14およびR15は前記と同じ意味
を表し、R23およびR24は同一または異なっていてもよ
い炭素数1〜6のアルキル基、炭素数2〜6のヒドロキ
シアルキル基または炭素数2〜6のハロアルキル基を表
し、R23およびR24がそれぞれ結合している炭素−炭素
間の破線および実線は、単結合または二重結合を表
す。〕または一般式(IIIc)
【化23】 〔式中、R12、R13およびR16は前記と同じ意味を表
し、Gは−O−、−S−、−COO−、式−NR22
(式中、R22は前記と同じ意味を表す。)または式−C
HR22−A3 −(式中、R22およびA3 は前記と同じ意
味を表す。)を表し、R16の結合炭素と隣接する炭素間
の破線および実線は、単結合または二重結合を表す。〕
で表される。特に好ましくは、Eは一般式(IIIb)
【化24】 〔式中、R25およびR26は同一または異なっていてもよ
い炭素数1〜6のアルキル基を表す。〕または一般式
(IIId)
【化25】 〔式中、R12、R13、R25およびR26は前記と同じ意味
を表す。〕で表される。
【0011】好ましいエストロゲン化合物の具体例とし
ては、ヘキセストロール、エリスロ1−フルオロ−3,
4−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサン、メソ
2,3−ビス(2,4−ジヒドロキシフェニル)ヘキサ
ン、メソ 2,3−ビス(4−ヒドロキシ−2−メチル
フェニル)ブタン、ジエチルスチルベストロール、3,
4−ジヒドロ−6−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシ
フェニル)−1−フェニルナフタレン、3−エチル−6
−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)−1−
メチルインデン(インデンストロール)、1−エチル−
6−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)−3
−メチルインドール、1,3−ジエチル−6−ヒドロキ
シ−2−(4−ヒドロキシフェニル)インドール、1,
3−ジエチル−5−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシ
フェニル)インドール、3−エチル−5−ヒドロキシ−
2−(4−ヒドロキシフェニル)ベンゾ〔b〕チオフェ
ン、4−エチル−3−(4−ヒドロキシフェニル)−2
−メチル−2H−1−ベンゾピラン−7−オール、3−
(4−ヒドロキシフェニル)−4−フェニル−2H−1
−ベンゾピラン−7−オール、4−n−プロピル−7−
ヒドロキシ−3−(4−ヒドロキシフェニル)−2H−
1−ベンゾピラン−2−オン、クメストロールおよびそ
れらの水酸基の保護誘導体などが挙げられる。
【0012】本発明の骨親和性エストロゲン誘導体は、
上記エストロゲン化合物の芳香環に導入されたアミノ基
と骨親和性化合物とが、適当なスペーサーを介してアミ
ドまたはスルホンアミドで結合されていることを特徴と
する。一般式(I)において、A1 としては−CO−が
好ましい。上記スペーサー部分は、好ましくはA2 が単
結合または式−NR4 −であり、kが0または1であ
り、mが0〜2の整数であり、nが0〜3の整数であ
り、R1 、R2 およびR3がそれぞれ水素原子である。
【0013】本発明の化合物のうちで、とりわけ好まし
いものとして、エリスロ 3−(3−(4,4−ジホス
ホノブチリルアミノ)−4−ヒドロキシフェニル)−4
−(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサン
【化26】 およびその薬学的に許容される塩、エリスロ 3−(3
−(5,5−ジホスホノバレリルアミノ)−4−ヒドロ
キシフェニル)−4−(4−ヒドロキシフェニル)ヘキ
サン
【化27】 およびその薬学的に許容される塩もしくはエリスロ 3
−(3−((ジホスホノメチルアミノ)アセチルアミ
ノ)−4−ヒドロキシフェニル)−4−(4−ヒドロキ
シフェニル)ヘキサン
【化28】 およびその薬学的に許容される塩が挙げられる。
【0014】本発明において炭素数1〜6のアルキル基
としては、直鎖または分岐鎖のアルキル基が挙げられ、
具体的には、メチル、エチル、n−プロピル、1−メチ
ルエチル、n−ブチル、t−ブチル、1−メチルプロピ
ル、2−メチルプロピル、ペンチル、1,1−ジメチル
プロピル、2,2−ジメチルプロピル、1−メチルブチ
ル、3−メチルブチル、ヘキシル、2−メチルペンチル
等が挙げられる。炭素数3〜6のアルケニル基として
は、直鎖または分岐鎖のアルケニル基が挙げられ、具体
的にはアリル、2−ブテニル、3−ブテニル、2−メチ
ル−2−プロペニル、2−ペンテニル、4−ペンテニ
ル、3−メチル−2−ブテニル、2−ヘキセニル等が挙
げられる。
【0015】炭素数3〜7のシクロアルキル基として
は、具体的には、シクロプロピル、シクロブチル、シク
ロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル等が挙げ
られる。アラルキル基としては例えばフェニル基等の炭
素数10以下のアリール基に置換された炭素数1〜4の
直鎖または分岐鎖のアルキル基が挙げられ、具体的には
ベンジル基、フェネチル基、フェニルプロピル基が挙げ
られる。
【0016】ハロゲン原子としては、具体的には、フッ
素原子、塩素原子、臭素原子または沃素原子が挙げられ
る。炭素数1〜6のアルコキシ基としては、直鎖または
分岐鎖のアルコキシ基が挙げられ、具体的には、メトキ
シ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−
ブトキシ、t−ブトキシ、2−メチルプロポキシ、ペン
チルオキシ、ヘキシルオキシ等が挙げられる。
【0017】置換アラルキル基および置換フェニル基と
しては、ハロゲン原子(具体例は前記と同じ)、炭素数
1〜6のアルキル基(具体例は前記と同じ)、炭素数1
〜6のアルコキシ基(具体例は前記と同じ)、アミノ
基、水酸基または保護された水酸基から選ばれた1〜2
個の置換基で置換された前記アラルキル基およびフェニ
ル基が挙げられ、具体的には、4−クロロベンジル、2
−フルオロベンジル、4−フルオロベンジル、2−メチ
ルベンジル、3−メトキシベンジル、4−メトキシベン
ジル、4−エトキシベンジル、3,4−ジメトキシベン
ジル、2−ヒドロキシベンジル、3−ヒドロキシベンジ
ル、4−ヒドロキシベンジル、3,4−ジヒドロキシベ
ンジル、2−アセトキシベンジル、4−メトキシメトキ
シベンジル、3−トリエチルシリルオキシベンジル、4
−クロロフェニル、2−フルオロフェニル、4−フルオ
ロフェニル、4−ブロモフェニル、2−メチルフェニ
ル、4−メチルフェニル、3−メトキシフェニル、4−
メトキシフェニル、4−エトキシフェニル、2−ヒドロ
キシフェニル、3−ヒドロキシフェニル、4−ヒドロキ
シフェニル、3,4−ジヒドロキシフェニル、2−アミ
ノフェニル、2−アセトキシフェニル、4−メトキシメ
トキシフェニル、3−トリエチルシリルオキシフェニル
等が挙げられる。
【0018】R2 およびR3 がそれらの結合している炭
素原子と一緒になって飽和あるいは不飽和の3〜7員か
らなる脂環式炭化水素基を形成する場合の具体例として
は、シクロプロピリデン、シクロブチリデン、シクロペ
ンチリデン、3−シクロペンテニリデン、シクロヘキシ
リデン、2,4−シクロヘキサジエニリデン、シクロヘ
プチリデン等が挙げられる。R5 、R11、R14、R15
よびR16が保護された水酸基を表す場合における水酸基
の保護基としては、メチル、t−ブチル、アリル、3−
メチル−2−ブテニル、ベンジル、トリフェニルメチル
等のエーテル型の保護基、メトキシメチル、テトラヒド
ロピラニル等のアセタール型の保護基、トリメチルシリ
ル、トリエチルシリル、t−ブチルジメチルシリル等の
シリルエーテル型の保護基、アセチル、ブタノイル、2
−メチルプロパノイル、ピバロイル、ヘキサノイル、ベ
ンゾイル等のエステル型の保護基およびt−ブトキシカ
ルボニル、2,2,2−ジクロロエトキシカルボニル、
アリルオキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニル、
4−メトキシベンジルオキシカルボニル、4−ニトロベ
ンジルオキシカルボニル等の炭酸エステル型の保護基等
が挙げられる。置換アラルキル基および置換フェニル基
の置換基が、保護された水酸基である場合の保護基とし
ても同様の保護基が挙げられる。
【0019】R12およびR13における水酸基の保護基と
しては、メチル、t−ブチル、アリル、3−メチル−2
−ブテニル、ベンジル、トリフェニルメチル等のエーテ
ル型の保護基、メトキシメチル、テトラヒドロピラニル
等のアセタール型の保護基、トリメチルシリル、トリエ
チルシリル、t−ブチルジメチルシリル等のシリルエー
テル型の保護基およびt−ブトキシカルボニル、2,
2,2−ジクロロエトキシカルボニル、アリルオキシカ
ルボニル、ベンジルオキシカルボニル、4−メトキシベ
ンジルオキシカルボニル、4−ニトロベンジルオキシカ
ルボニル等の炭酸エステル型の保護基等が挙げられる。
【0020】炭素数2〜6のハロアルキル基としては、
同一または異なっていてもよい1〜5個のハロゲン原子
(具体例は前記と同じ)で置換された直鎖または分岐鎖
のアルキル基が挙げられ、具体的には、2−クロロエチ
ル、2−ブロモエチル、2,2,2−トリフルオロエチ
ル、2,2,3,3−テトラフルオロプロピル、2,
2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル、3−ブロモ
プロピル、4−クロロブチル等が挙げられる。炭素数2
〜6のヒドロキシアルキル基としては、1〜2個の水酸
基で置換された直鎖または分岐鎖のアルキル基が挙げら
れ、具体的には、2−ヒドロキシエチル、3−ヒドロキ
シプロピル、1−エチル−2−ヒドロキシエチル、2,
3−ジヒドロキシプロピル、4−ヒドロキシブチル、5
−ヒドロキシペンチル、6−ヒドロキシヘキシル等が挙
げられる。
【0021】R18およびR19における炭素数1〜10の
アルキル基としては、直鎖または分岐鎖のアルキル基が
挙げられ、具体的には、前記炭素数1〜6のアルキル基
の具体例のほかに、ヘプチル、1−エチルペンチル、1
−メチルヘプチル、オクチル、1,5−ジメチルヘキシ
ル、2−エチルヘキシル、ノニル、デシル等が挙げられ
る。R18およびR19におけるフェニル基置換もしくは非
置換の炭素数2〜7のカルボキシアルキル基としては、
1〜2個のカルボキシ基で置換された直鎖または分岐鎖
のアルキル基(フェニル基置換の場合には当該アルキル
部分に置換される。)が挙げられ、具体的には、カルボ
キシメチル、1−カルボキシエチル、2−カルボキシエ
チル、3−カルボキシプロピル、2−カルボキシ−1,
1−ジメチルエチル、1,3−ジカルボキシプロピル、
5−カルボキシペンチル、6−カルボキシヘキシル、1
−フェニルカルボキシメチル、1−カルボキシ−2−フ
ェニルエチル等が挙げられる。
【0022】R20における炭素数1〜19のアルキル基
としては、直鎖または分岐鎖のアルキル基が挙げられ、
具体的には、前記アルキル基の具体例のほかに、ウンデ
シル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデ
シル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、オクタデシル、ノ
ナデシル等が挙げられる。R20における炭素数3〜19
のアルケニル基としては、直鎖または分岐鎖のアルケニ
ル基が挙げられ、具体的には前記アルケニル基の具体例
のほかに、1−ヘプテニル、2−オクテニル、1,3−
オクタジエニル、3−ノネニル、1,3−ノナジエニ
ル、9−デセニル、8−トリデセニル、8−ペンタデセ
ニル、10−ペンタデセニル、8−ヘプタデセニル、1
0−ヘプタデセニル、8,11−ヘプタデカジエニル、
8,11,14−ヘプタデカトリエニル、7,10,1
3−ノナデカトリエニル、4,7,10,13−ノナデ
カテトラエニル、4,7,10,13,16−ノナデカ
ペンタエニル等が挙げられる。
【0023】R20における5〜6員の複素環基として
は、総原子数5〜6個からなり、そのうち1〜2個が窒
素原子、酸素原子、硫黄原子から選択されるヘテロ原子
である複素環基が挙げられ、具体的には、2−フリル、
2−チエニル、2−ピロリル、1−イミダゾリル、2−
チアゾリル、2−ピリジル、3−ピリジル、4−ピリジ
ル等の芳香族複素環基が挙げられる。本願の目的化合物
(I)の薬学的に許容し得る塩としては、例えば、ナト
リウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム
塩、アンモニウム塩等の無機塩基塩、トリエチルアンモ
ニウム塩、トリエタノールアンモニウム塩、ピリジニウ
ム塩、ジイソプロピルアンモニウム塩等の有機塩基塩等
が挙げられる。また、分子内にアミノ基が存在する場合
には、例えば、塩酸塩、臭化水素酸塩、硝酸塩、硫酸塩
等の無機酸塩、および酢酸塩、プロピオン酸塩、トリフ
ルオロ酢酸塩、くえん酸塩、マレイン酸塩、酒石酸塩、
メタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩等の有機酸
塩等も挙げられる。また、本発明には上記化合物の水和
物等の溶媒和物も含まれる。
【0024】一般式(I)で表される本発明化合物は、
例えば以下の方法、または公知技術により製造すること
ができる。まず、A1 が−CO−を表し、Zが一般式
(IIa)を表す場合の製造方法について説明する。
【0025】(例1)kが0である場合。
【化29】 〔式中、E、R2 、R3 、R5 、R6 、R7 、R8 、R
9 、A2 、mおよびnは前記と同じ意味を表し、R6a
7a、R8aおよびR9aはそれぞれ独立して炭素数1〜6
のアルキル基、炭素数2〜6のハロアルキル基、アリル
基、ベンジル基または式−CH2 −O−CO−R10(式
中、R10は前記と同じ意味を表す。)を表す。〕
【0026】工程A 一般式(V)で表される化合物を、適当な溶媒中でカル
ボン酸活性化剤(例えばジシクロヘキシルカルボジイミ
ド、クロロギ酸イソブチル、N,N’−カルボニルジイ
ミダゾール、塩化チオニル、しゅう酸クロリド等)と反
応させることにより、該化合物のカルボキシル基を活性
化し、次いで一般式(VI)で表される化合物と適当な
塩基の存在下反応させることにより、一般式(Ia)で
表されるアミド化合物を得ることができる。適当な溶媒
としては、反応に悪影響を及ばさないものであればよい
が、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2
−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素系溶媒、モノ
クロロベンゼン、o−ジクロロベンゼン等のようなハロ
ゲン化芳香族炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、テト
ラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタ
ン等のエーテル系溶媒、ジメチルホルムアミド、ジメチ
ルスルホキシド、アセトニトリル、ヘキサメチルホスホ
ラミドあるいはこれらのうち任意の組み合わせによる混
合溶媒を挙げることができる。特に好適なものとして塩
化メチレン、クロロホルム、テトラヒドロフラン、ジオ
キサン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド
を挙げることができる。適当な塩基としてはピリジン、
コリジン、4−ジメチルアミノピリジン、トリエチルア
ミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、N−メチ
ルモルホリン、1,8−ジアザビシクロ〔5.4.0〕
ウンデセ−7−エン(DBU)のような有機塩基等を挙
げることができる。特に好適なものとして4−ジメチル
アミノピリジン、トリエチルアミン、N,N−ジイソプ
ロピルエチルアミンを挙げることができる。一般式
(V)で表される化合物に対して1〜2当量のカルボン
酸活性化剤を加え、一般式(V)で表される化合物のカ
ルボキシル基を活性化し、次いで1〜4当量の塩基と1
〜2当量の一般式(VI)で表される化合物を加え反応
させるのが望ましい。反応温度は特に限定されないが、
通常−50〜150℃、好ましくは−30〜50℃で行
われる。
【0027】また、一般式(V)で表される化合物のう
ちR5 が水素原子、ハロゲン原子または、メチル基を表
すものは、例えば対応するテトラアルキル メチレンビ
スホスホネートあるいはテトラアルキル エテニリデン
ビスホスホネートから従来知られている技術と同様の方
法(例えば、特開平5-222073号公報、ジャーナル・オブ
・オーガノメタリック・ケミストリー(J.Organometal.
Chem.)第13巻、199 〜207(1968) あるいはシンセシス(S
ynthesis) 、661 〜662(1991) 記載の方法)により製造
できる。原料化合物であるテトラアルキル メチレンビ
スホスホネートの合成は、米国特許第 3,251,907号明細
書 (ケミカル・アブストラクツ(Chem.Abstr.) 第65巻、
3908d(1966))およびシンセティック・コミュニケーショ
ンズ(Synth.Commun.) 第20巻、1865〜1867(1990)記載の
方法によって実施でき、同じく原料化合物であるテトラ
アルキル エテニリデンビスホスホネートの合成は、ジ
ャーナル・オブ・オーガニック・ケミストリー(J.Org.C
hem.) 第51巻、3488〜3490(1986)記載の方法によって実
施できる。さらに、一般式(V)で表される化合物のう
ちR5 が水酸基または保護された水酸基を表すものは、
例えば対応するカルボン酸から従来知られている技術と
同様の方法(例えば、特開平6-135976号公報に記載の方
法)により製造できる。
【0028】なお、一般式(VI)で表される化合物
は、従来知られている技術〔例えば、ジャーナル・オブ
・オーガニック・ケミストリー(J. Org. Chem.) 第38
巻、3525〜3533(1973)に記載〕により、例えば対応する
ニトロ体を経て製造できる。
【0029】工程B 一般式(Ia)で表される化合物において、R5 が保護
された水酸基を表し、EのR12およびR13が水酸基の保
護基である場合は所望により脱保護を行う。この脱保護
は一般的な方法に従って行うことができ、例えばプロテ
クティブ・グループス・イン・オーガニック・シンセシ
ス第2版(Protective Groups in Organic Synthesis 2n
d Edition, T.W.Greene and P.G.M. Wuts, John Wiley
and Sons,Inc.) 15 〜86,145 〜162 (1991)に記載の方
法が挙げられる。その後所望によりビスホスホン酸エス
テルをビスホスホン酸へ変換する場合は、ヨードトリメ
チルシラン、ブロモトリメチルシラン等のハロシラン類
を用いる方法(アルドリッチミカ・アクタ(Aldrichimic
a Acta) 第14巻、267 〜274(1981))、あるいは、塩酸を
用いる方法(ジャーナル・オブ・メディシナル・ケミス
トリー(J.Med.Chem.)第30巻、1426〜1433(1987)) など
により、R6 、R7 、R8 またはR9 のうち一つ以上が
水素原子である一般式(Ib)で表される化合物を得る
ことができる。また、一般式(Ia)で表される化合物
においてR6a、R7a、R8aあるいはR9aのうち一つ以上
がベンジル基の場合には金属パラジウム、水酸化パラジ
ウム等のパラジウム触媒による水素化分解を用いる方法
(例えば、特開平6-329697に記載の方法)、また、
6a、R7a、R8aあるいはR9aのうち一つ以上がアリル
基の場合にはテトラキストリフェニルホスフィンパラジ
ウム等のパラジウム触媒と2−エチルヘキサン酸カリウ
ム、ピロリジン、アニリン、ジメドン等のアリル受容体
の組み合わせによる方法を実施することができる。な
お、この際所望により、R5 、R12およびR13における
水酸基の保護基の脱保護を同時に実施することもでき
る。
【0030】(例2)kが0であり、A2 が単結合を表
す場合。
【化30】 (式中、E、R2 、R3 、R6 、R7 、R8 、R9 、R
6a、R7a、R8a、R9a、mおよびnは前記と同じ意味を
表し、R5aは水素原子またはメチル基を表し、X1 は酸
残基、好ましくは塩素原子、臭素原子、沃素原子、メタ
ンスルホニルオキシ基または4−トルエンスルホニルオ
キシ基を表す。)
【0031】工程C 一般式(VII)で表される化合物を、適当な溶媒中で
カルボン酸活性化剤(例えばジシクロヘキシルカルボジ
イミド、クロロギ酸イソブチル、N,N’−カルボニル
ジイミダゾール、塩化チオニル、しゅう酸クロリド等)
と反応させることにより、該化合物のカルボキシル基を
活性化し、次いで一般式(VI)で表される化合物と適
当な塩基の存在下反応させることにより、一般式(VI
II)で表されるアミド化合物を得ることができる。こ
の工程は前記の工程Aに記載と同様にして実施すること
ができる。
【0032】工程D 特開平5-222073号公報ならびにジャーナル・オブ・オー
ガノメタリック・ケミストリー(J.Organometal.Chem.
)第13巻、199 〜207(1968) 記載の方法と同様に、一
般式(IX)で表されるメチレンビスホスホネート誘導
体を適当な溶媒中で適当な塩基の存在下に反応させるこ
とによって、カルバニオンとし、引き続いて一般式(V
III)で表される化合物と反応させることにより、一
般式(Ic)で表される化合物を得ることができる。適
当な溶媒としては、反応に悪影響を及ばさないものであ
ればよいが、ベンゼン、トルエン、o−キシレンのよう
な芳香族炭化水素系溶媒、塩化メチレン、クロロホル
ム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン
化炭化水素系溶媒、モノクロロベンゼン、o−ジクロロ
ベンゼン等のようなハロゲン化芳香族炭化水素系溶媒、
ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、
1,2−ジメトキシエタン等のエーテル系溶媒、ジメチ
ルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、アセトニトリ
ル、ヘキサメチルホスホラミドあるいはこれらのうち任
意の組み合わせによる混合溶媒を挙げることができる。
特に好適なものとしてベンゼン、トルエン、塩化メチレ
ン、クロロホルム、テトラヒドロフラン、ジオキサン、
ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドを挙げる
ことができる。適当な塩基としては水素化ナトリウム、
水素化カリウム、t−ブトキシカリウム等を挙げること
ができる。特に好適なものとして水素化ナトリウム、水
素化カリウムを挙げることができる。一般式(IX)で
表される化合物に対して1〜4当量の塩基と1〜2当量
の一般式(VIII)で表される化合物を用いて反応さ
せるのが望ましい。反応温度は特に限定されないが、通
常−50〜200℃、好ましくは−30〜150℃で行
われる。
【0033】また、一般式(IX)で表される化合物
は、従来知られている技術と同様の方法〔例えば、米国
特許第 3,251,907号明細書 (ケミカル・アブストラクツ
(Chem.Abstr.) 第65巻、3908d(1966))、シンセティック
・コミュニケーションズ(Synth.Commun.) 第20巻、1865
〜1867(1990)およびジャーナル・オブ・オーガノメタリ
ック・ケミストリー(J.Organometal.Chem.)第13巻、19
9 〜207(1968) に記載の方法〕により製造できる。
【0034】工程E 一般式(Ic)で表される化合物においてEのR12およ
びR13が水酸基の保護基である場合は所望により脱保護
を行い、その後さらにビスホスホン酸エステルをビスホ
スホン酸へ変換する場合は、各々前記の工程Bに記載と
同様にして実施することができる。
【0035】(例3)kが1である場合。
【化31】 〔式中、E、R1 、R2 、R3 、R5 、R6 、R7 、R
8 、R9 、A2 、R6a、R7a、R8a、R9a、mおよびn
は前記と同じ意味を表す。〕
【0036】工程F 一般式(VI)で表される化合物を適当な溶媒中で、所
望により適当な塩基の存在下、ホスゲンあるいはその類
縁体(例えばジホスゲン、トリホスゲン、N,N’−カ
ルボニルジイミダゾール等)と反応させることにより、
一般式(X)で表されるイソシアネート化合物を得るこ
とができる。適当な溶媒としては、反応に悪影響を及ば
さないものであればよいが、塩化メチレン、クロロホル
ム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン
化炭化水素系溶媒、モノクロロベンゼン、o−ジクロロ
ベンゼン等のようなハロゲン化芳香族炭化水素系溶媒、
ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、
1,2−ジメトキシエタン等のエーテル系溶媒、ジメチ
ルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、アセトニトリ
ル、ヘキサメチルホスホラミドあるいはこれらのうち任
意の組み合わせによる混合溶媒を挙げることができる。
特に好適なものとして塩化メチレン、クロロホルム、四
塩化炭素、1,2−ジクロロエタン、モノクロロベンゼ
ン、o−ジクロロベンゼンを挙げることができる。適当
な塩基としてはピリジン、コリジン、4−ジメチルアミ
ノピリジン、トリエチルアミン、N,N−ジイソプロピ
ルエチルアミン、N−メチルモルホリン、DBUのよう
な有機塩基等を挙げることができる。特に好適なものと
してピリジン、コリジン、4−ジメチルアミノピリジ
ン、トリエチルアミン、N,N−ジイソプロピルエチル
アミンを挙げることができる。一般式(VI)で表され
る化合物に対して1〜4当量のホスゲンあるいはその類
縁体と0〜4当量の塩基を加え反応させるのが望まし
い。反応温度は特に限定されないが、通常0〜150
℃、好ましくは10〜120℃で行われる。
【0037】工程G 一般式(X)で表される化合物を適当な溶媒中で、所望
により適当な塩基の存在下一般式(XI)で表される化
合物と反応させることにより一般式(Ie)で表される
化合物を得ることができる。適当な溶媒としては、反応
に悪影響を及ばさないものであれば良いが、塩化メチレ
ン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタ
ン等のハロゲン化炭化水素系溶媒、モノクロロベンゼ
ン、o−ジクロロベンゼン等のようなハロゲン化芳香族
炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラ
ン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン等のエーテ
ル系溶媒、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシ
ド、アセトニトリル、ヘキサメチルホスホラミドあるい
はこれらのうち任意の組み合わせによる混合溶媒を挙げ
ることができる。特に好適なものとして塩化メチレン、
クロロホルム、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメ
チルホルムアミド、ジメチルスルホキシドを挙げること
ができる。適当な塩基としてはピリジン、コリジン、4
−ジメチルアミノピリジン、トリエチルアミン、N,N
−ジイソプロピルエチルアミン、N−メチルモルホリ
ン、DBUのような有機塩基等を挙げることができる。
特に好適なものとして4−ジメチルアミノピリジン、ト
リエチルアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン
を挙げることができる。一般式(X)で表される化合物
に対して、1〜4当量の一般式(XI)で表される化合
物と0〜4当量の塩基を加え反応させるのが望ましい。
反応温度は特に限定されないが、通常−50〜150
℃、好ましくは−20〜50℃で行われる。
【0038】また、一般式(XI)で表される化合物の
うちR5 が水素原子、ハロゲン原子または、メチル基を
表すものは、例えば対応するテトラアルキル メチレン
ビスホスホネートあるいはテトラアルキル エテニリデ
ンビスホスホネートから従来知られている技術と同様の
方法(例えば、特開平5-222073号公報、ジャーナル・オ
ブ・オーガノメタリック・ケミストリー(J.Organometa
l.Chem.)第13巻、199〜207(1968) あるいはシンセシス
(Synthesis) 、661 〜662(1991) 記載の方法)により製
造できる。原料化合物であるテトラアルキル メチレン
ビスホスホネートの合成は、米国特許第 3,251,907号明
細書 (ケミカル・アブストラクツ(Chem.Abstr.) 第65
巻、3908d(1966))およびシンセティック・コミュニケー
ションズ(Synth.Commun.) 第20巻、1865〜1867(1990)記
載の方法によって実施でき、同じく原料化合物であるテ
トラアルキル エテニリデンビスホスホネートの合成
は、ジャーナル・オブ・オーガニック・ケミストリー
(J.Org.Chem.) 第51巻、3488〜3490(1986)記載の方法に
よって実施できる。さらに、一般式(XI)で表される
化合物のうちR5 が水酸基または保護された水酸基を表
すものは、例えば対応するカルボン酸から従来知られて
いる技術と同様の方法(例えば、特開平6-135976号公報
に記載の方法)により製造できる。
【0039】工程H 一般式(Ie)で表される化合物においてR5 が保護さ
れた水酸基を表し、EのR12およびR13が水酸基の保護
基である場合は所望により脱保護を行い、その後さらに
ビスホスホン酸エステルをビスホスホン酸へ変換する場
合は、各々前記の工程Bに記載と同様にして実施するこ
とができる。Zが一般式(IIb)、(IIc)または
(IId)である場合も、工程F、GおよびHと同様の
工程を経て得ることができる。
【0040】(例4)kが0であり、A2 が式−NR4
−を表す場合。
【化32】 (式中、E、R2 、R3 、R4 、R5a、R6 、R7 、R
8 、R9 、R6a、R7a、R8a、R9a、X1 、mおよびn
は前記と同じ意味を表す。)
【0041】工程I 一般式(XII)で表される化合物を、適当な溶媒中で
カルボン酸活性化剤(例えばジシクロヘキシルカルボジ
イミド、クロロギ酸イソブチル、N,N’−カルボニル
ジイミダゾール、塩化チオニル、しゅう酸クロリド等)
と反応させることにより、該化合物のカルボキシル基を
活性化し、次いで一般式(VI)で表される化合物と適
当な塩基の存在下反応させることにより、一般式(XI
II)で表されるアミド化合物を得ることができる。こ
の工程は前記の工程Aに記載と同様にして実施すること
ができる。
【0042】工程J 一般式(XIII)で表される化合物を適当な溶媒中
で、所望により適当な塩基の存在下一般式(XIV)で
表されるアミノアルカンビスホスホン酸誘導体と反応さ
せることにより、一般式(Ig)で表される化合物を得
ることができる。適当な溶媒としては、反応に悪影響を
及ばさないものであればよいが、塩化メチレン、クロロ
ホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン等のハロ
ゲン化炭化水素系溶媒、モノクロロベンゼン、o−ジク
ロロベンゼン等のようなハロゲン化芳香族炭化水素系溶
媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサ
ン、1,2−ジメトキシエタン等のエーテル系溶媒、ジ
メチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、アセトニ
トリル、ヘキサメチルホスホラミドあるいはこれらのう
ち任意の組み合わせによる混合溶媒を挙げることができ
る。特に好適なものとして塩化メチレン、クロロホル
ム、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメチルホルム
アミド、ジメチルスルホキシドを挙げることができる。
適当な塩基としてはピリジン、コリジン、4−ジメチル
アミノピリジン、トリエチルアミン、N,N−ジイソプ
ロピルエチルアミン、N−メチルモルホリン、DBUの
ような有機塩基等を挙げることができる。特に好適なも
のとして4−ジメチルアミノピリジン、トリエチルアミ
ン、N,N−ジイソプロピルエチルアミンを挙げること
ができる。一般式(XIII)で表される化合物に対し
て1〜4当量の一般式(XIV)で表される化合物と0
〜4当量の塩基を加え反応させるのが望ましい。反応温
度は特に限定されないが、通常−50〜150℃、好ま
しくは−20〜120℃で行われる。
【0043】また、一般式(XIV)で表されるアミノ
アルカンビスホスホン酸誘導体は、従来知られている技
術と同様の方法により製造できる。
【0044】工程K 一般式(Ig)で表される化合物においてEのR12およ
びR13が水酸基の保護基である場合は所望により脱保護
を行い、その後さらにビスホスホン酸エステルをビスホ
スホン酸へ変換する場合は、各々前記の工程Bに記載と
同様にして実施することができる。
【0045】(例5)kが0であり、A2 が式−CO−
NR4 −を表す場合。
【化33】 (式中、E、R2 、R3 、R4 、R6 、R7 、R8 、R
9 、R5a、R6a、R7a、R8a、R9a、mおよびnは前記
と同じ意味を表し、R27はカルボキシル基の保護基、具
体的には例えば、メチル、エチル、イソプロピル、t−
ブチルのような炭素数1〜6の直鎖もしくは分枝鎖のア
ルキル基、ベンジル、4−メトキシベンジル、4−ニト
ロベンジルのような無置換もしくは置換ベンジル基また
はアリル基を表す。)
【0046】工程L 一般式(XV)で表される化合物を、適当な溶媒中でカ
ルボン酸活性化剤(例えばジシクロヘキシルカルボジイ
ミド、クロロギ酸イソブチル、N,N’−カルボニルジ
イミダゾール、塩化チオニル、しゅう酸クロリド等)と
反応させることにより、該化合物のカルボキシル基を活
性化し、次いで一般式(VI)で表される化合物と適当
な塩基の存在下反応させることにより、一般式(XV
I)で表されるアミド化合物を得ることができる。この
工程は前記の工程Aに記載と同様にして実施することが
できる。
【0047】工程M 本工程は一般式(XVI)で表される化合物中のカルボ
キシル基の保護基R27の脱保護工程であり、保護基R27
に応じた反応条件を用いることができる。これは既知の
一般的な方法に従って行うことができ、例えばプロテク
ティブ・グループス・イン・オーガニック・シンセシス
第2版(Protective Groups in OrganicSynthesis 2nd E
dition, T.W.Greene and P.G.M. Wuts, John Wiley and
Sons,Inc.) 15 〜86,224 〜276 (1991)に記載の方法
が挙げられる。
【0048】工程N 一般式(XVII)で表される化合物を、適当な溶媒中
でカルボン酸活性化剤(例えばジシクロヘキシルカルボ
ジイミド、クロロギ酸イソブチル、N,N’−カルボニ
ルジイミダゾール、塩化チオニル、しゅう酸クロリド
等)と反応させることにより、該化合物のカルボキシル
基を活性化し、次いで一般式(XIV)で表されるアミ
ノアルカンビスホスホン酸誘導体と適当な塩基の存在下
反応させることにより、一般式(Ii)で表される化合
物を得ることができる。この工程は前記の工程Aに記載
と同様にして実施することができる。
【0049】工程O 一般式(Ii)で表される化合物においてEのR12およ
びR13が水酸基の保護基である場合は所望により脱保護
を行い、その後さらにビスホスホン酸エステルをビスホ
スホン酸へ変換する場合は、各々前記の工程Bに記載と
同様にして実施することができる。
【0050】(例6)kが0であり、A2 が式−NR4
−を表し、nが1である場合。
【化34】 (式中、E、R2 、R3 、R4 、R6 、R7 、R8 、R
9 、R6a、R7a、R8a、R9aおよびmは前記と同じ意味
を表し、R28はアミノ基の保護基、例えば、t−ブトキ
シカルボニル、2,2,2−トリクロロエトキシカルボ
ニル、アリルオキシカルボニル、ベンジルオキシカルボ
ニル、4−メトキシベンジルオキシカルボニルもしく
は、4−ニトロベンジルオキシカルボニルのようなカル
バメート型の保護基またはトリフルオロアセチル基を表
す。)
【0051】工程P 一般式(XVIII)で表される化合物を、適当な溶媒
中でカルボン酸活性化剤(例えばジシクロヘキシルカル
ボジイミド、クロロギ酸イソブチル、N,N’−カルボ
ニルジイミダゾール、塩化チオニル、しゅう酸クロリド
等)と反応させることにより、該化合物のカルボキシル
基を活性化し、次いで一般式(VI)で表される化合物
と適当な塩基の存在下反応させることにより、一般式
(XIX)で表されるアミド化合物を得ることができ
る。この工程は前記の工程Aに記載と同様にして実施す
ることができる。
【0052】工程Q 本工程は一般式(XIX)で表される化合物中のアミノ
基の保護基R28の脱保護工程であり、保護基R28に応じ
た反応条件を用いることができる。これは既知の一般的
な方法に従って行うことができ、例えばプロテクティブ
・グループス・イン・オーガニック・シンセシス第2版
(Protective Groups in Organic Synthesis 2nd Editio
n, T.W.Greene and P.G.M. Wuts, John Wiley and Son
s,Inc.) 15 〜86,321 〜341 (1991)に記載の方法が挙
げられる。
【0053】工程R ジャーナル・オブ・オーガノメタリック・ケミストリー
(J.Organometal.Chem.)第346 巻、341 〜348(1988) 記
載の方法と同様に一般式(XX)で表される化合物を、
適当な溶媒中で一般式(XXI)で表されるエテニリデ
ンビスホスホン酸誘導体にマイケル付加反応させること
により、一般式(Ik)で表される化合物を得ることが
できる。適当な溶媒としては、反応に悪影響を及ばさな
いものであればよいが、塩化メチレン、クロロホルム、
四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭
化水素系溶媒、モノクロロベンゼン、o−ジクロロベン
ゼン等のようなハロゲン化芳香族炭化水素系溶媒、ジエ
チルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,
2−ジメトキシエタン等のエーテル系溶媒、メタノー
ル、エタノール、イソプロパノール、n−ブタノール等
のアルコール系溶媒、ジメチルホルムアミド、ジメチル
スルホキシド、アセトニトリル、ヘキサメチルホスホラ
ミドあるいはこれらのうち任意の組み合わせによる混合
溶媒を挙げることができる。特に好適なものとして塩化
メチレン、クロロホルム、テトラヒドロフラン、ジオキ
サン、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ジ
メチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドを挙げるこ
とができる。一般式(XX)で表される化合物に対して
1〜2当量の一般式(XXI)で表される化合物を用い
て反応させるのが望ましい。反応温度は特に限定されな
いが、通常−30〜200℃、好ましくは0〜100℃
で行われる。
【0054】また、一般式(XXI)で表される化合物
は、例えば対応するテトラアルキルメチレンビスホスホ
ネートから従来知られている技術と同様の方法〔例え
ば、ジャーナル・オブ・オーガニック・ケミストリー
(J. Org. Chem.) 第51巻、3488〜3490(1986)に記載の方
法〕により製造できる。
【0055】工程S 一般式(Ik)で表される化合物においてEのR12およ
びR13が水酸基の保護基である場合は所望により脱保護
を行い、その後さらにビスホスホン酸エステルをビスホ
スホン酸へ変換する場合は、前記の工程Bに記載と同様
にして実施することができる。
【0056】次に一般式(I)において、A1 が−SO
2 −を表し、Zが一般式(IIa)を表し、kが0であ
る場合の製造方法について説明する。
【化35】 (式中、E、R2 、R3 、R5 、R6 、R7 、R8 、R
9 、R6a、R7a、R8a、R9a、A2 、mおよびnは前記
と同じ意味を表す。)
【0057】工程T 一般式(XXII)で表される化合物を適当な溶媒中、
オキシ塩化りんなどのクロル化剤で処理してスルホニル
クロリドとした後、一般式(VI)で表される化合物と
適当な塩基の存在下に適当な溶媒中で反応させることに
より、一般式(Im)で表されるスルホンアミド化合物
を得ることができる。適当な溶媒としては、反応に悪影
響を及ばさないものであればよいが、塩化メチレン、ク
ロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン等の
ハロゲン化炭化水素系溶媒、モノクロロベンゼン、o−
ジクロロベンゼン等のようなハロゲン化芳香族炭化水素
系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオ
キサン、1,2−ジメトキシエタン等のエーテル系溶
媒、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ア
セトニトリル、ヘキサメチルホスホラミドあるいはこれ
らのうち任意の組み合わせによる混合溶媒を挙げること
ができる。特に好適なものとして塩化メチレン、クロロ
ホルム、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメチルホ
ルムアミド、ジメチルスルホキシドを挙げることができ
る。適当な塩基としてはピリジン、コリジン、4−ジメ
チルアミノピリジン、トリエチルアミン、N,N−ジイ
ソプロピルエチルアミン、N−メチルモルホリン、DB
Uのような有機塩基等を挙げることができる。特に好適
なものとして4−ジメチルアミノピリジン、トリエチル
アミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミンを挙げる
ことができる。一般式(XXII)で表される化合物に
対して1〜4当量のクロル化剤を用いてスルホニルクロ
リドとし、次いで1〜4当量の塩基と1〜2当量の一般
式(VI)で表される化合物を加え反応させるのが望ま
しい。反応温度は特に限定されないが、通常−50〜1
50℃、好ましくは−30〜50℃で行われる。
【0058】工程U 一般式(Im)で表される化合物においてR5 が保護さ
れた水酸基を表し、EのR12およびR13が水酸基の保護
基である場合は所望により脱保護を行い、その後さらに
ビスホスホン酸エステルをビスホスホン酸へ変換する場
合は、各々前記の工程Bに記載と同様にして実施するこ
とができる。また、A1 が−SO2 −を表し、Zが一般
式(IIb)、(IIc)または(IId)を表し、k
が0である場合も工程Tおよび工程Uと同様の工程を経
て合成することができる。
【0059】次に、A1 が−CO−を表し、Zが一般式
(IIb)、(IIc)または(IId)を表し、kが
0である場合の製造方法について説明する。
【化36】 〔式中、E、R2 、R3 、A2 、mおよびnは前記と同
じ意味を表し、Z1 は一般式(IIb1 )、(II
1 )または(IId1
【化37】 (式中、R6a、R7a、R8a、R9a、R11およびqは前記
と同じ意味を表す。)を表す。〕
【0060】工程V 一般式(XXIII)で表される化合物を、適当な溶媒
中でカルボン酸活性化剤(例えばジシクロヘキシルカル
ボジイミド、クロロギ酸イソブチル、N,N’−カルボ
ニルジイミダゾール、塩化チオニル、しゅう酸クロリド
等)と反応させることにより、該化合物のカルボキシル
基を活性化し、次いで一般式(VI)で表される化合物
と適当な塩基の存在下反応させることにより、一般式
(Io)で表されるアミド化合物を得ることができる。
この工程は前記の工程Aに記載と同様にして実施するこ
とができる。
【0061】Z1 が一般式(IIb1 )で表される一般
式(XXIII)の化合物は、例えば対応するマロン酸
誘導体またはグルタル酸誘導体から、従来知られている
技術と同様の方法〔例えば、ファーマシューティカル・
リサーチ(Pharmaceutical Research) 第9 巻、143 〜14
8(1992) に記載の方法〕により製造できる。Z1 が一般
式(IIc1 )で表される一般式(XXIII)の化合
物は、例えば対応するアミン誘導体から従来知られてい
る技術と同様の方法〔例えば、特開平6-298779号公報に
記載の方法〕により製造できる。Z1 が一般式(IId
1 )で表される一般式(XXIII)の化合物は、例え
ば対応するマロン酸誘導体あるいはタルトロン酸誘導体
から従来知られている技術と同様の方法(例えば、WO94
09770 および WO9410127に記載の方法)により製造でき
る。
【0062】工程W 一般式(Io)で表される化合物においてZのR11が保
護された水酸基を表し、EのR12およびR13が水酸基の
保護基である場合は所望により脱保護を行い、その後さ
らにビスホスホン酸エステルをビスホスホン酸へ変換す
る場合は、各々前記の工程Bに記載と同様にして実施す
ることができる。上記の製造工程A〜Wの製造方法は、
本発明における一般式(I)で表される化合物の製造工
程を例示的に詳述したものであり、これによって、出発
物質、製造過程、反応条件あるいは処理条件等の製造方
法が限定されるものではない。さらに、本発明化合物
(I)の一部には不斉炭素に基づく光学異性体および立
体異性体が存在し、これらの異性体が便宜上すべて単一
の式で示されているが、これによって本発明の範囲が限
定されるものではなく、本発明はこれらのすべての異性
体および異性体混合物を含むものである。また、本発明
化合物には無水物、または水和物等の溶媒和物も含まれ
る。
【0063】本発明化合物(I)またはその薬学的に許
容される塩は、骨粗鬆症、特に閉経後骨粗鬆症の予防お
よび治療に使用する場合に、医薬組成物として、経口的
または非経口的(例えば、静脈内、皮下もしくは筋肉内
注射、局所的、経直腸的、経皮的、または経鼻的)に投
与することができる。経口投与のための組成物として
は、例えば、錠剤、カプセル剤、丸剤、顆粒剤、散剤、
液剤、懸濁剤などが挙げられ、非経口投与のための組成
物としては、例えば、注射用水性剤もしくは油性剤、軟
膏剤、クリーム剤、ローション剤、エアロゾル剤、坐
剤、貼付剤などが挙げられる。これらの製剤は、従来公
知の技術を用いて調製され、製剤分野において通常使用
される無毒性かつ不活性な担体もしくは賦形剤を含有す
ることができる。用量は、年齢、体重等の患者の状態、
症状、投与経路により変化するが、通常は成人に対して
本発明の有効成分量として、0.5 〜 500mgの1日投与量
で、1日に1〜3回毎日連続投与するか、断続投与もし
くは間欠投与法を実施することもできる。
【0064】例示 本発明に包含される化合物の具体例としては、以下に示
す化合物が挙げられる。ただし、これらの化合物は、例
示のためのものであって、本発明はこれらのみに限定さ
れるものではない。 ・エリスロ 3−(3−(4,4−ジホスホノブチリル
アミノ)−4−ヒドロキシフェニル)−4−(4−ヒド
ロキシフェニル)ヘキサン ・エリスロ 3−(3−(4,4−ジホスホノブチリル
アミノ)−4−ヘキサノイルオキシフェニル)−4−
(4−ヘキサノイルオキシフェニル)ヘキサン ・エリスロ 3−(3−(4,4−ジホスホノブチリル
アミノ)−4−ヘプタノイルオキシフェニル)−4−
(4−ヘプタノイルオキシフェニル)ヘキサン ・エリスロ 4−(3−シクロペンチルプロピオニルオ
キシフェニル)−3−(4−シクロペンチルプロピオニ
ルオキシ−3−(4,4−ジホスホノブチリルアミノ)
フェニル)ヘキサン ・エリスロ 3−(3−(4,4−ジホスホノブチリル
アミノ)−4−リノレオイルオキシフェニル)−4−
(4−リノレオイルオキシフェニル)ヘキサン ・エリスロ 3−(3−(4,4−ジホスホノブチリル
アミノ)−4−ステアロイルオキシフェニル)−4−
(4−ステアロイルオキシフェニル)ヘキサン ・エリスロ 3−(3−(4,4−ジホスホノブチリル
アミノ)−4−エイコサペンタエノイルオキシフェニ
ル)−4−(4−エイコサペンタエノイルオキシフェニ
ル)ヘキサン ・エリスロ 4−(3−シクロペンチルプロピオニルオ
キシフェニル)−3−(3−(4,4−ジホスホノブチ
リルアミノ)−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサン
【0065】・エリスロ 3−(3−(4,4−ジホス
ホノブチリルアミノ)−4−ヒドロキシフェニル)−4
−(4−リノレオイルオキシフェニル)ヘキサン ・エリスロ 3−(3−(4,4−ジホスホノブチリル
アミノ)−4−サッカリニルメチルオキシフェニル)−
4−(4−サッカリニルメチルオキシフェニル)ヘキサ
ン ・エリスロ 3−(3−(4,4−ビス(ジピバロイル
オキシメトキシホスフィノイル)ブチリルアミノ)−4
−ヘキサノイルオキシフェニル)−4−(4−ヘキサノ
イルオキシフェニル)ヘキサン ・エリスロ 3−(3−(4,4−ビス(ジピバロイル
オキシメトキシホスフィノイル)ブチリルアミノ)−4
−サッカリニルメチルオキシフェニル)−4−(4−サ
ッカリニルメチルオキシフェニル)ヘキサン ・エリスロ 3−(3−(4,4−ビス(ジピバロイル
オキシメトキシホスフィノイル)ブチリルアミノ)−4
−(N,N−ジヘキシルアミノ)カルボニルオキシフェ
ニル)−4−(4−(N,N−ジヘキシルアミノ)カル
ボニルオキシフェニル)ヘキサン ・エリスロ 1−アセトキシ−3−(3−(4,4−ジ
ホスホノブチリルアミノ)−4−アセトキシフェニル)
−4−(4−アセトキシフェニル)ヘキサン ・エリスロ 3−(3−(4,4−ジホスホノブチリル
アミノ)−4−ヒドロキシフェニル)−1−フルオロ−
4−(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサン ・エリスロ 3−(3−(5,5−ジホスホノバレリル
アミノ)−4−(1−イミダゾリルカルボニルオキシ)
フェニル)−4−(4−(1−イミダゾリルカルボニル
オキシ)フェニル)ヘキサン
【0066】・エリスロ 3−(3−(5,5−ビス
(ジピバロイルオキシメトキシホスフィノイル)バレリ
ルアミノ)−4−ベンゾイルオキシフェニル)−4−
(4−ベンゾイルオキシフェニル)ヘキサン ・エリスロ 3−(3−(5,5−ジホスホノバレリル
アミノ)−4−ヒドロキシフェニル)−4−(4−ヒド
ロキシフェニル)ヘキサン ・エリスロ 3−(3−(4,4−ジホスホノ−4−ヒ
ドロキシブチリルアミノ)−4−ヒドロキシフェニル)
−4−(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサン ・エリスロ 3−(3−(5,5−ジホスホノ−5−ヒ
ドロキシバレリルアミノ)−4−ヒドロキシフェニル)
−4−(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサン ・エリスロ 3−(3−(5,5−ビス(ジピバロイル
オキシメトキシホスフィノイル)−5−ヒドロキシバレ
リルアミノ)−4−ヘキサノイルオキシフェニル)−4
−(4−ヘキサノイルオキシフェニル)ヘキサン ・エリスロ 3−(3−(N−(3,3−ジホスホノ−
3−ヒドロキシプロピル)−N−メチルグリシルアミ
ノ)−4−ヒドロキシフェニル)−4−(4−ヒドロキ
シフェニル)ヘキサン ・エリスロ 3−(3−((3−ジホスホノメチルアミ
ノ−3,3−ジメチルプロピオニル)アミノ)−4−ヒ
ドロキシフェニル)−4−(4−ヒドロキシフェニル)
ヘキサン ・エリスロ 3−(3−(3−ジホスホノメチルアミノ
プロピオニルアミノ)−4−ヒドロキシフェニル)−4
−(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサン ・エリスロ 3−(3−((2,2−ジホスホノエトキ
シ)アセチルアミノ)−4−ヒドロキシフェニル)−4
−(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサン
【0067】・エリスロ 3−(3−(N−(3,3−
ジホスホノプロピル)−N−メチル)アミノカルボニル
アミノ−4−ヒドロキシフェニル)−4−(4−ヒドロ
キシフェニル)ヘキサン ・エリスロ 3−(3−(2,2−ジホスホノエチル)
アミノカルボニルアミノ−4−ヒドロキシフェニル)−
4−(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサン ・エリスロ 3−(3−(3,3−ジホスホノプロピル
スルホニルアミノ)−4−ヒドロキシフェニル)−4−
(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサン ・エリスロ 3−(4−アセトキシ−2−メチルフェニ
ル)−4−(4−アセトキシ−3−(3,3−ジホスホ
ノプロピルスルホニルアミノ)−2−メチルフェニル)
ヘキサン ・エリスロ 3−(3−(4,4−ジホスホノブチルス
ルホニルアミノ)−4−ヒドロキシフェニル)−4−
(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサン ・エリスロ 3−(3−(4,4−ジホスホノブチルス
ルホニルアミノ)−4−オレオイルオキシフェニル)−
4−(4−オレオイルオキシフェニル)ヘキサン ・エリスロ 3−(3−(3,3−ビス(ジピバロイル
オキシメトキシホスフィノイル)プロピルスルホニルア
ミノ)−4−ヒドロキシフェニル)−4−(4−ヒドロ
キシフェニル)ヘキサン ・エリスロ 3−(3−(4,4−ビス(ホスホノカル
ボニルメチル)ブチリルアミノ)−4−ピバロイルオキ
シフェニル)−4−(4−ピバロイルオキシフェニル)
ヘキサン
【0068】・エリスロ 3−(3−(3,3−ビス
(ホスホノカルボニル)プロピオニルアミノ)−4−ヒ
ドロキシフェニル)−4−(4−ヒドロキシフェニル)
ヘキサン ・エリスロ 3−(3−(4,4−ビス(ホスホノカル
ボニル)ブチリルアミノ)−4−ヒドロキシフェニル)
−4−(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサン ・エリスロ 3−(3−(3,3−ビス(ホスホノカル
ボニルメチル)プロピオニルアミノ)−4−ヒドロキシ
フェニル)−4−(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサン ・エリスロ 3−(3−(N,N−ビス(ホスホノメチ
ル)グリシルアミノ)−4−ヒドロキシフェニル)−4
−(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサン ・エリスロ 3−(3−(3,3−ジカルボキシ−3−
ヒドロキシプロピオニルアミノ)−4−ヒドロキシフェ
ニル)−4−(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサン ・エリスロ 4−(2,4−ジヒドロキシフェニル)−
3−(2,4−ジヒドロキシ−3−(4,4−ジホスホ
ノブチリルアミノ)フェニル)ヘキサン ・(E)−3−(3−(4,4−ジホスホノブチリルア
ミノ)−4−ヒドロキシフェニル)−4−(4−ヒドロ
キシフェニル)−3−ヘキセン ・(E)−3−(4−クロトノイルオキシ−3−(4,
4−ジホスホノブチリルアミノ)フェニル)−4−(4
−クロトノイルオキシフェニル)−3−ヘキセン ・(E)−3−(3−(3,3−ジホスホノプロピオニ
ルアミノ)−4−p−トルオイルオキシフェニル)−4
−(4−p−トルオイルオキシフェニル)−3−ヘキセ
【0069】・1−エチル−5−(4,4−ジホスホノ
ブチリルアミノ)−6−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロ
キシフェニル)−3−メチルインドール ・1,3−ジエチル−6−(4,4−ジホスホノブチリ
ルアミノ)−5−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフ
ェニル)インドール ・1−エチル−5−(5,5−ジホスホノ−5−ヒドロ
キシバレリルアミノ)−6−ヒドロキシ−2−(4−ヒ
ドロキシフェニル)−3−メチルインドール ・1−エチル−5−(N−ジホスホノメチルグリシル)
アミノ−6−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニ
ル)−3−メチルインドール ・5−(4,4−ビス(ジピバロイルオキシメトキシホ
スフィノイル)ブチリルアミノ)−1−エチル−6−ヘ
キサノイルオキシ−2−(4−ヘキサノイルオキシフェ
ニル)−3−メチルインドール ・5−(4,4−ビス(ジピバロイルオキシメトキシホ
スフィノイル)ブチリルアミノ)−1−エチル−6−ヘ
プタノイルオキシ−2−(4−ヘプタノイルオキシフェ
ニル)−3−メチルインドール ・5−(4,4−ジホスホノ−4−ヒドロキシブチリル
アミノ)−1−エチル−3−メチル−2−(4−ステア
ロイルオキシフェニル)−6−ステアロイルオキシイン
ドール ・5−(N−(2,2−ジホスホノエチル)グリシルア
ミノ)−1−エチル−6−ヘキサノイルオキシ−2−
(4−(1−イミダゾリルカルボニルオキシ)フェニ
ル)−3−メチルインドール ・6−(1−カルボキシ−2−フェニルエチル)アミノ
カルボニルオキシ−2−(4−(1−カルボキシ−2−
フェニルエチル)アミノカルボニルオキシフェニル)−
5−(4,4−ジホスホノブチリルアミノ)−1−エチ
ル−3−メチルインドール
【0070】・5−(4,4−ビス(ジピバロイルオキ
シメトキシホスフィノイル)ブチリルアミノ)−6−
(N,N−ジヘキシルアミノ)カルボニルオキシ−2−
(4−(N,N−ジヘキシルアミノ)カルボニルオキシ
フェニル)−1−エチル−3−メチルインドール ・5−(4,4−ビス(ジピバロイルオキシメトキシホ
スフィノイル)ブチリルアミノ)−1−エチル−2−
(4−N−p−エトキシフェニル−N−メチルアミノ)
カルボニルオキシフェニル−6−ヒドロキシ−3−メチ
ルインドール ・1,3−ジエチル−6−(4,4−ジホスホノブチリ
ルアミノ)−2−(4−サッカリニルメチルオキシフェ
ニル)−5−サッカリニルメチルオキシインドール ・5−(4,4−ジホスホノバレリルアミノ)−1−エ
チル−2−(4−オレオイルオキシフェニル)−6−オ
レオイルオキシ−3−(2,2,2−トリフルオロエチ
ル)インドール ・5−(4,4−ジホスホノブチリルアミノ)−1−エ
チル−3−イソプロピル−2−(4−ピバロイルオキシ
フェニル)−6−ピバロイルオキシインドール ・3,4−ジヒドロ−7−(4,4−ジホスホノブチリ
ルアミノ)−6−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフ
ェニル)−1−フェニルナフタレン ・5−(4,4−ジホスホノブチリルアミノ)−3−エ
チル−6−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニ
ル)−1−メチルインデン
【0071】・6−(4,4−ジホスホノブチリルアミ
ノ)−3−エチル−5−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロ
キシフェニル)ベンゾ〔b〕チオフェン ・6−(4,4−ジホスホノブチリルアミノ)−4−エ
チル−3−(4−ヒドロキシフェニル)−2−メチル−
2H−1−ベンゾピラン−7−オール ・6−(4,4−ビス(ジピバロイルオキシメトキシホ
スフィノイル)ブチリルアミノ)−4−エチル−3−
(4−ヘキサノイルオキシフェニル)−2−メチル−2
H−1−ベンゾピラン−7−オール ・6−(4,4−ジホスホノブチリルアミノ)−3−
(4−ヒドロキシフェニル)−4−フェニル−2H−1
−ベンゾピラン−7−オール ・6−(4,4−ジホスホノブチリルアミノ)−7−ヒ
ドロキシ−3−(4−ヒドロキシフェニル)−4−n−
プロピル−2H−1−ベンゾピラン−2−オン
【0072】
【実施例】以下に実施例、参考例を挙げ、本発明を更に
具体的に説明するが、本発明はもとよりこれらに限定さ
れるものではない。なお以下の実施例および参考例で用
いている略号の意味は次の通りである。 Bn:ベンジル基 Et:エチル基 i−Pr:イソプロピル基 Me:メチル基 MOM:メトキシメチル基 PNB:p−ニトロベンジル基 TBS:t−ブチルジメチルシリル基 TMS:トリメチルシリル基 Tr:トリフェニルメチル基 br.:幅広い(broad) sh.:肩状(shoulder)
【0073】実施例1エリスロ 3−(3−(4,4−ビス(ジイソプロポキ
シホスフィノイル)ブチリルアミノ)−4−t−ブチル
ジメチルシリルオキシフェニル)−4−(4−t−ブチ
ルジメチルシリルオキシフェニル)ヘキサン
【化38】 窒素気流下、60%水素化ナトリウム(26mg)をトル
エン(1ml)に懸濁し、テトライソプロピル メチレン
ビスホスホネート(277mg)を滴下した。室温で10
分間撹拌し、参考例2に記載の方法で得られたエリスロ
3−(3−(3−クロロプロピオニルアミノ)−4−
t−ブチルジメチルシリルオキシフェニル)−4−(4
−t−ブチルジメチルシリルオキシフェニル)ヘキサン
(200mg)のトルエン溶液を加え、100℃で1時間
加熱撹拌した。水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層
を飽和食塩水で洗浄、無水硫酸マグネシウム乾燥、減圧
濃縮した。残渣を分取薄層クロマトグラフィー精製(メ
タノール:クロロホルム=3:97)して、エリスロ
3−(3−(4,4−ビス(ジイソプロポキシホスフィ
ノイル)ブチリルアミノ)−4−t−ブチルジメチルシ
リルオキシフェニル)−4−(4−t−ブチルジメチル
シリルオキシフェニル)ヘキサン(155mg,収率55
%)を得た。
【0074】1H−NMR(CDCl 3 )δ:ppm 0.20(6H,s),0.28(6H,s),0.5
0(3H,t,J=7.3Hz),0.51(3H,
t,J=7.3Hz),0.99(9H,s),1.0
4(9H,s),1.1〜1.5(28H,m),2.
2〜2.6(5H,m),2.7〜2.8(2H,
m),4.7〜4.9(4H,m),6.6〜6.8
(4H,m),7.00(2H,d,J=8.6H
z),7.75(1H,s),8.25(1H,d,J
=2.0Hz).
【0075】実施例2エリスロ 3−(3−(4,4−ビス(ジイソプロポキ
シホスフィノイル)ブチリルアミノ)−4−ヒドロキシ
フェニル)−4−(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサン
【化39】 窒素気流下、実施例1に記載の方法で得られたエリスロ
3−(3−(4,4−ビス(ジイソプロポキシホスフ
ィノイル)ブチリルアミノ)−4−t−ブチルジメチル
シリルオキシフェニル)−4−(4−t−ブチルジメチ
ルシリルオキシフェニル)ヘキサン(1.43g )をア
セトニトリル(5ml)に溶かし、46%フッ化水素酸水
溶液(1ml)の水(9ml)−アセトニトリル(90ml)
混合液を加えた。室温で2日間放置した後、溶媒を減圧
留去し、残渣に飽和炭酸水素ナトリウム水を加え、酢酸
エチルで2回抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄、無水
硫酸マグネシウム乾燥、減圧濃縮した。残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー精製(メタノール:塩化メ
チレン=0:100〜3:97)して、エリスロ3−
(3−(4,4−ビス(ジイソプロポキシホスフィノイ
ル)ブチリルアミノ)−4−ヒドロキシフェニル)−4
−(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサン(0.833g
,収率78%)を得た。
【0076】1H−NMR(CDCl 3 )δ:ppm 0.50(3H,t,J=7.3Hz),0.56(3
H,t,J=7.3Hz),1.1〜1.5(28H,
m),2.2〜2.5(5H,m),2.83(2H,
t,J=6.9Hz),4.6〜4.9(4H,m),
6.68(1H,s),6.8〜7.0(6H,m),
8.16(1H,s),9.09(1H,s),9.2
5(1H,s).
【0077】実施例3エリスロ 3−(3−(4,4−ジホスホノブチリルア
ミノ)−4−ヒドロキシフェニル)−4−(4−ヒドロ
キシフェニル)ヘキサン 二ナトリウム塩
【化40】 窒素気流下、実施例2に記載の方法で得られたエリスロ
3−(3−(4,4−ビス(ジイソプロポキシホスフ
ィノイル)ブチリルアミノ)−4−ヒドロキシフェニ
ル)−4−(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサン(0.
35g )をアセトニトリル(3ml)に溶かし、ブロモト
リメチルシラン(0.675ml)を滴下し、室温で23
時間、次いで50〜55℃で3時間保温した。溶媒等を
減圧留去し、残渣に水および炭酸水素ナトリウム(13
0mg)を加え、室温で20分間撹拌した。ダイヤイオン
CHP−20Pゲル(三菱化成製)を用いてカラムクロ
マトグラフィー精製し(溶出溶媒はアセトニトリル:水
=5:95〜10:90)、50℃以下でアセトニトリ
ルを減圧留去し、凍結乾燥後60℃にて減圧乾燥するこ
とでエリスロ 3−(3−(4,4−ジホスホノブチリ
ルアミノ)−4−ヒドロキシフェニル)−4−(4−ヒ
ドロキシフェニル)ヘキサン 二ナトリウム塩(88m
g,収率31%)を得た。
【0078】1H−NMR(D2 O)δ:ppm 0.3〜0.5(6H,m),1.0〜1.4(4H,
m),1.6〜1.9(1H,m),1.9〜2.2
(2H,m),2.3〜2.5(2H,m),2.5〜
2.7(2H,m),6.75 (2H,d,J=8.3
Hz),6.81(1H,d,J=8.3Hz),6.
94 (1H,dd,J=2.0Hzと8.3Hz),
7.05(2H,d,J=8.6Hz),7.11(1
H,d,J=1.7Hz). IR(KBr):cm-1 3263(br.),1641,1614,1546,
1515,1454,1252,1158,1123,
1076,884,835,713.
【0079】実施例4エリスロ 3−(3−(3,3−ビス(ジイソプロポキ
シホスフィノイル)プロピオニルアミノ)−4−メトキ
シメトキシフェニル)−4−(4−メトキシメトキシフ
ェニル)ヘキサン
【化41】 窒素気流下、参考例4に記載の方法で得られたエリスロ
3−(3−アミノ−4−メトキシメトキシフェニル)
−4−(4−メトキシメトキシフェニル)ヘキサン
(3.08g )、トリエチルアミン(2.6ml)、3,
3−ビス(ジイソプロポキシホスフィノイル)プロピオ
ン酸(3.2g )を乾燥塩化メチレン(15ml)に溶解
し、0〜5℃に冷却した。ビス(2−オキソ−3−オキ
サゾリジニル)ホスフィン酸クロリド(2.02g )を
加え、徐々に室温まで昇温して一晩撹拌した。反応液に
水を加え、分液、無水硫酸マグネシウム乾燥、減圧濃縮
した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー精製
(メタノール:塩化メチレン=5:95〜10:90)
して、エリスロ 3−(3−(3,3−ビス(ジイソプ
ロポキシホスフィノイル)プロピオニルアミノ)−4−
メトキシメトキシフェニル)−4−(4−メトキシメト
キシフェニル)ヘキサン(4.92g ,収率85%)を
得た。
【0080】1H−NMR(CDCl 3 )δ:ppm 0.46〜0.52(6H,m),1.17〜1.39
(28H,m),2.44〜2.52(2H,m),
2.89(2H,dt,J=6.3Hzと15.8H
z),3.09〜3.31(1H,m),3.51(3
H,s),3.54(3H,s),4.72〜4.90
(4H,m),5.18(2H,s),5.24(2
H,s),6.81(1H,dd,J=2.1Hzと
8.4Hz),6.96〜7.01(2H,m),7.
05〜7.12(3H,m),7.98(1H,s),
8.36(1H,d,J=2.0Hz).
【0081】実施例5エリスロ 3−(3−(3,3−ジホスホノプロピオニ
ルアミノ)−4−ヒドロキシフェニル)−4−(4−ヒ
ドロキシフェニル)ヘキサン 二ナトリウム塩
【化42】 実施例4に記載の方法で得られたエリスロ 3−(3−
(4,4−ビス(ジイソプロポキシホスフィノイル)プ
ロピオニルアミノ)−4−メトキシメトキシフェニル)
−4−(4−メトキシメトキシフェニル)ヘキサン
(4.92g )を用い、実施例3と同様にしてエリスロ
3−(3−(3,3−ジホスホノプロピオニルアミ
ノ)−4−ヒドロキシフェニル)−4−(4−ヒドロキ
シフェニル)ヘキサン 二ナトリウム塩(2.6g ,収
率79%)を得た。1 H−NMR(D2 O)δ:ppm 0.44(3H,t,J=7.3Hz),0.45(3
H,t,J=7.1Hz),1.1〜1.4(4H,
m),2.3〜2.6(3H,m),2.6〜2.9
(2H,m),6.7〜7.1 (7H,m).
【0082】実施例6エリスロ 3−(3−(4,4−ビス(ジエトキシホス
フィノイル)ブチリルアミノ)−4−メトキシメトキシ
フェニル)−4−(4−メトキシメトキシフェニル)ヘ
キサン
【化43】 参考例4に記載の方法で得られたエリスロ 3−(3−
アミノ−4−メトキシメトキシフェニル)−4−(4−
メトキシメトキシフェニル)ヘキサン(4.0g )と参
考例11に記載の方法で得られた4,4−ビス(ジエト
キシホスフィノイル)酪酸(1当量)を用い、実施例4
と同様にしてエリスロ 3−(3−(4,4−ビス(ジ
エトキシホスフィノイル)ブチリルアミノ)−4−メト
キシメトキシフェニル)−4−(4−メトキシメトキシ
フェニル)ヘキサン(7.48g,収率98%)を得
た。1 H−NMR(CDCl 3 )δ:ppm 0.51(3H,t,J=7.3Hz),0.52(3
H,t,J=7.3Hz),1.22〜1.39(16
H,m),2.27〜2.67(5H,m),2.82
(2H,t,J=7.6Hz),3.51(3H,
s),3.53(3H,s),4.15〜4.27(8
H,m),5.18(2H,s),5.22(2H,
s),6.81(1H,dd,J=2.0および8.3
Hz),6.97〜7.11(5H,m),7.98
(1H,s),8.27(1H,s).
【0083】実施例7エリスロ 3−(3−(4,4−ビス(ジエトキシホス
フィノイル)ブチリルアミノ)−4−ヒドロキシフェニ
ル)−4−(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサン
【化44】 窒素気流下、実施例6に記載の方法で得られたエリスロ
3−(3−(4,4−ビス(ジエトキシホスフィノイ
ル)ブチリルアミノ)−4−メトキシメトキシフェニ
ル)−4−(4−メトキシメトキシフェニル)ヘキサン
(7.48g )をメタノ─ル(160ml)に溶解し、0
〜5℃に冷却した。6N 塩酸(16ml)を加え、徐々
に室温まで昇温して一晩撹拌した。反応液にクロロホル
ムと飽和食塩水を加え、抽出(3回)、無水硫酸マグネ
シウム乾燥、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィー精製(アセトン:クロロホルム=0:
100〜50:50)してエリスロ 3−(3−(4,
4−ビス(ジエトキシホスフィノイル)ブチリルアミ
ノ)−4−ヒドロキシフェニル)−4−(4−ヒドロキ
シフェニル)ヘキサン(5.20g ,収率77%)を得
た。1 H−NMR(CDCl 3 )δ:ppm 0.54(3H,t,J=7.3Hz),0.58(3
H,t,J=7.3Hz),1.1〜1.6(16H,
m),2.2〜2.7(5H,m),2.82(2H,
t,J=6.9Hz),4.1〜4.3(8H,m),
6.59(1H,d,J=1.3Hz),6.84(2
H,d,J=8.6Hz),6.9〜7.0(4H,
m),7.83(1H,s),8.96(1H,s),
9.15(1H,s).
【0084】実施例8エリスロ 3−(3−(4,4−ジホスホノブチリルア
ミノ)−4−ヒドロキシフェニル)−4−(4−ヒドロ
キシフェニル)ヘキサン 二ナトリウム塩
【化45】 窒素気流下、実施例7に記載の方法で得られたエリスロ
3−(3−(4,4−ビス(ジエトキシホスフィノイ
ル)ブチリルアミノ)−4−ヒドロキシフェニル)−4
−(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサン(4.02g )
をアセトニトリル(42ml)に溶かし、ブロモトリメチ
ルシラン(9.4ml)を滴下した。その後ダイヤイオン
HP−21ゲル(三菱化成製)を用いてカラムクロマト
グラフィー精製した以外は実施例3と同様にして、エリ
スロ 3−(3−(4,4−ジホスホノブチリルアミ
ノ)−4−ヒドロキシフェニル)−4−(4−ヒドロキ
シフェニル)ヘキサン 二ナトリウム塩(2.62g ,
収率73%)を得た。スペクトルデータは、実施例3で
得られたものと同一であった。
【0085】実施例9エリスロ 3−(3−(5,5−ビス(ジイソプロポキ
シホスフィノイル)バレリルアミノ)−4−メトキシメ
トキシフェニル)−4−(4−メトキシメトキシフェニ
ル)ヘキサン
【化46】 窒素気流下、参考例4に記載の方法で得られたエリスロ
3−(3−アミノ−4−メトキシメトキシフェニル)
−4−(4−メトキシメトキシフェニル)ヘキサン(9
89mg)、トリエチルアミン(0.846ml)、参考例
7で得られた5,5−ビス(ジイソプロポキシホスフィ
ノイル)吉草酸(1.0g )を乾燥塩化メチレン(14
ml)に溶解し、0〜5℃に冷却した。ビス(2−オキソ
−3−オキサゾリジニル)ホスフィン酸クロリド(0.
67g )を加え、その後実施例4と同様にしてエリスロ
3−(3−(5,5−ビス(ジイソプロポキシホスフ
ィノイル)バレリルアミノ)−4−メトキシメトキシフ
ェニル)−4−(4−メトキシメトキシフェニル)ヘキ
サン(1.51g ,収率73%)を得た。1 H−NMR(CDCl 3 )δ:ppm 0.4〜0.6(6H,m),1.2〜1.4(28
H,m),1.9〜2.15(4H,m),2.15〜
2.6(5H,m),3.51(3H,s),3.53
(3H,s),4.7〜4.9(4H,m),5.18
(2H,s),5.23(2H,s),6.75〜7.
15(6H,m),7.88(1H,s),8.31
(1H,s).
【0086】実施例10エリスロ 3−(3−(5,5−ジホスホノバレリルア
ミノ)−4−ヒドロキシフェニル)−4−(4−ヒドロ
キシフェニル)ヘキサン 二ナトリウム塩
【化47】 実施例9に記載の方法で得られたエリスロ 3−(3−
(5,5−ビス(ジイソプロポキシホスフィノイル)バ
レリルアミノ)−4−メトキシメトキシフェニル)−4
−(4−メトキシメトキシフェニル)ヘキサン(1.4
6g )を用い、実施例3と同様にしてエリスロ 3−
(3−(5,5−ジホスホノバレリルアミノ)−4−ヒ
ドロキシフェニル)−4−(4−ヒドロキシフェニル)
ヘキサン二ナトリウム塩(0.63g ,収率59%)を
得た。1 H−NMR(D2 O)δ:ppm 0.43(6H,t,J=7.3Hz),1.1〜1.
4(4H,m),1.6〜1.9(5H,m),2.3
〜2.5(4H,m),6.74(2H,d,J=8.
6Hz),6.79(1H,d,J=8.3Hz),
6.88(1H,br.d,J=8.6Hz),7.0
2(2H,d,J=8.6Hz),7.08(1H,b
r.s).
【0087】実施例11エリスロ 3−(3−(6,6−ビス(ジイソプロポキ
シホスフィノイル)ヘキサノイルアミノ)−4−メトキ
シメトキシフェニル)−4−(4−メトキシメトキシフ
ェニル)ヘキサン
【化48】 参考例4に記載の方法で得られたエリスロ 3−(3−
アミノ−4−メトキシメトキシフェニル)−4−(4−
メトキシメトキシフェニル)ヘキサン(1.0g )と参
考例12に記載の方法で得られた6,6−ビス(ジイソ
プロポキシホスフィノイル)ヘキサン酸(1当量)を用
い、実施例4と同様にしてエリスロ 3−(3−(6,
6−ビス(ジイソプロポキシホスフィノイル)ヘキサノ
イルアミノ)−4−メトキシメトキシフェニル)−4−
(4−メトキシメトキシフェニル)ヘキサン(1.32
g ,収率63%)を得た。1 H−NMR(CDCl 3 )δ:ppm 0.51(3H,t,J=7.4Hz),0.52(3
H,t,J=7.3Hz),1.2〜1.5(28H,
m),1.55〜2.3(7H,m),2.4〜2.6
(4H,m),3.51(3H,s),3.53(3
H,s),4.7〜4.9(4H,m),5.18(2
H,s),5.24(2H,s),6.80(1H,d
d,J=2.0Hzと8.6Hz),6.9〜7.15
(5H,m),7.81(1H,s),8.31(1
H,d,J=2.0Hz).
【0088】実施例12エリスロ 3−(3−(6,6−ジホスホノヘキサノイ
ルアミノ)−4−ヒドロキシフェニル)−4−(4−ヒ
ドロキシフェニル)ヘキサン 二ナトリウム塩
【化49】 実施例11に記載の方法で得られたエリスロ 3−(3
−(6,6−ビス(ジイソプロポキシホスフィノイル)
ヘキサノイルアミノ)−4−メトキシメトキシフェニ
ル)−4−(4−メトキシメトキシフェニル)ヘキサン
(1.32g )を用い、実施例5と同様にしてエリスロ
3−(3−(6,6−ジホスホノヘキサノイルアミ
ノ)−4−ヒドロキシフェニル)−4−(4−ヒドロキ
シフェニル)ヘキサン 二ナトリウム塩(0.475g
,収率49%)を得た。1 H−NMR(D2 O)δ:ppm 0.2〜0.4(6H,m),0.9〜1.3(4H,
m),1.4〜1.9(7H,m),2.2〜2.4
(4H,m),6.6〜6.9 (6H,m),7.06
(1H,s).
【0089】実施例13エリスロ 3−(3−(4,4−ビス(ジメトキシホス
フィノイル)−4−トリメチルシリルオキシブチリルア
ミノ)−4−メトキシメトキシフェニル)−4−(4−
メトキシメトキシフェニル)ヘキサン
【化50】 参考例4に記載の方法で得られたエリスロ 3−(3−
アミノ−4−メトキシメトキシフェニル)−4−(4−
メトキシメトキシフェニル)ヘキサン(560mg)と参
考例15に記載の方法で得られた4,4−ビス(ジメト
キシホスフィノイル)−4−トリメチルシリルオキシ酪
酸(1当量)を用い、実施例4と同様にしてエリスロ
3−(3−(4,4−ビス(ジメトキシホスフィノイ
ル)−4−トリメチルシリルオキシブチリルアミノ)−
4−メトキシメトキシフェニル)−4−(4−メトキシ
メトキシフェニル)ヘキサン(778mg,収率69%)
を得た。1 H−NMR(CDCl 3 )δ:ppm 0.27(9H,s),0.50(3H,t,J=7.
3Hz),0.51(3H,t,J=7.3Hz),
1.2〜1.5(4H,m),2.4〜2.9(6H,
m),3.51(3H,s),3.54(3H,s),
3.8〜4.0(12H,m),5.18(2H,
s),5.24(2H,s),6.80 (1H,dd,
J=2.0Hzと8.3Hz),6.90〜7.05
(2H,m),7.05〜7.15 (3H,m),7.
92(1H,br.s),8.30(1H,d,J=
2.0Hz).
【0090】実施例14エリスロ 3−(3−(4,4−ジホスホノ−4−ヒド
ロキシブチリルアミノ)−4−ヒドロキシフェニル)−
4−(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサン 二ナトリウ
ム塩
【化51】 窒素気流下、実施例13に記載の方法で得られたエリス
ロ 3−(3−(4,4−ビス(ジメトキシホスフィノ
イル)−4−トリメチルシリルオキシブチリルアミノ)
−4−メトキシメトキシフェニル)−4−(4−メトキ
シメトキシフェニル)ヘキサン(708mg)を乾燥塩化
メチレン(9.5ml)に溶かし、ブロモトリメチルシラ
ン(2.33g )を滴下し、その後実施例8と同様にし
てエリスロ 3−(3−(4,4−ジホスホノ−4−ヒ
ドロキシブチリルアミノ)−4−ヒドロキシフェニル)
−4−(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサン 二ナトリ
ウム塩(56mg,収率10%)を得た。1 H−NMR(D2 O)δ:ppm 0.47(6H,br.t,J=7.1Hz),1.1
〜1.5(4H,m),2.1〜3.0(6H,m),
6.80(2H,d,J=8.3Hz),6.87(1
H,d,J=8.3Hz),7.0〜7.1(1H,
m),7.1〜7.2(3H,m).
【0091】実施例15エリスロ 3−(3−(4,4−ビス(ジイソプロポキ
シホスフィノイル)ブチリルアミノ)−4−ジメチルカ
ルバモイルオキシフェニル)−4−(4−ジメチルカル
バモイルオキシフェニル)ヘキサン
【化52】 窒素気流下、参考例17に記載の方法で得られたエリス
ロ 3−(3−アミノ−4−ジメチルカルバモイルオキ
シフェニル)−4−(4−ジメチルカルバモイルオキシ
フェニル)ヘキサン(1.17g )と参考例8に記載の
方法で得られた4,4−ビス(ジイソプロポキシホスフ
ィノイル)酪酸(1当量)を用い、実施例4と同様にし
てエリスロ 3−(3−(4,4−ビス(ジイソプロポ
キシホスフィノイル)ブチリルアミノ)−4−ジメチル
カルバモイルオキシフェニル)−4−(4−ジメチルカ
ルバモイルオキシフェニル)ヘキサン(1.79g ,収
率79%)を得た。
【0092】1H−NMR(CDCl 3 )δ:ppm 0.52(3H,t,J=7.1Hz),0.53(3
H,t,J=7.1Hz),1.2〜1.5(28H,
m),2.2〜2.5(3H,m),2.5〜2.65
(2H,m),2.76(2H,t,J=7.3H
z),3.02(3H,s),3.04(3H,s),
3.10(3H,s),3.16(3H,s),4.7
〜4.9(4H,m),6.85〜7.25(6H,
m),8.04(1H,s),8.09(1H,s). IR(neat):cm-1 3440(br.),3330(br.),1733,
1725(sh.),1384,1220,1178,
990,730.
【0093】実施例16エリスロ 3−(3−(4,4−ジホスホノブチリルア
ミノ)−4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)−
4−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)ヘキ
サン 二ナトリウム塩
【化53】 実施例15に記載の方法で得られたエリスロ 3−(3
−(4,4−ビス(ジイソプロポキシホスフィノイル)
ブチリルアミノ)−4−ジメチルカルバモイルオキシフ
ェニル)−4−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェ
ニル)ヘキサン(1.22g )を用い、実施例3と同様
にしてエリスロ 3−(3−(4,4−ジホスホノブチ
リルアミノ)−4−ジメチルカルバモイルオキシフェニ
ル)−4−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニ
ル)ヘキサン 二ナトリウム塩(547mg,収率53
%)を得た。
【0094】1H−NMR(D2 O)δ:ppm 0.3〜0.5(6H,m),1.1〜1.4(4H,
m),1.6〜1.9(1H,m),1.9〜2.2
(2H,m),2.5〜2.7(4H,m),2.88
(3H,s),2.89(3H,s),3.02(6
H,s),6.9〜7.2(7H,m). IR(KBr):cm-1 3400(br.),1720,1393,1218,
1180.
【0095】実施例17エリスロ 3−(3−(1−(2,2−ジホスホノエチ
ルアミノ)−1−シクロヘキシルカルボニルアミノ)−
4−ヒドロキシフェニル)−4−(4−ヒドロキシフェ
ニル)ヘキサン トリフルオロ酢酸塩
【化54】 窒素気流下、参考例20に記載の方法で得られたエリス
ロ 3−(3−(1−アミノ−1−シクロヘキシルカル
ボニルアミノ)−4−ヒドロキシフェニル)−4−(4
−ヒドロキシフェニル)ヘキサン(373mg)とテトラ
エチル エテニリデンビスホスホネート(271mg)を
メタノール(2ml)に溶かし、20℃で2時間次いで4
0℃で4時間さらに加熱還流下に6時間撹拌した。溶媒
を減圧濃縮した残渣をアセトニトリル(6.8ml)に溶
かし、臭化トリメチルシリル(1.2ml)を滴下し、そ
の後高速逆相カラムクロマトグラフィー精製(0.1%
トリフルオロ酢酸水:アセトニトリル)した以外は実施
例3と同様にして、エリスロ 3−(3−(1−(2,
2−ジホスホノエチルアミノ)−1−シクロヘキシルカ
ルボニルアミノ)−4−ヒドロキシフェニル)−4−
(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサン トリフルオロ酢
酸塩(39mg,収率7%)を得た。1 H−NMR(CD3 OD)δ:ppm 0.42(3H,t,J=7.1Hz),0.43(3
H,t,J=7.3Hz),1.08〜1.34(4
H,m),1.44〜2.36(15H,m),6.7
〜6.9(4H,m),7.11(1H,d,J=2.
0Hz),7.42(1H,s),7.73(1H,
s).
【0096】実施例18エリスロ 3−(3−(4,4−ビス(ジエトキシホス
フィノイル)−2−メチルブチリルアミノ)−4−メト
キシメトキシフェニル)−4−(4−メトキシメトキシ
フェニル)ヘキサン
【化55】 参考例4に記載の方法で得られたエリスロ 3−(3−
アミノ−4−メトキシメトキシフェニル)−4−(4−
メトキシメトキシフェニル)ヘキサン(0.87g )と
参考例23に記載の方法で得られた4,4−ビス(ジエ
トキシホスフィノイル)−2−メチル酪酸(1当量)を
用い、実施例4と同様にしてエリスロ3−(3−(4,
4−ビス(ジエトキシホスフィノイル)−2−メチルブ
チリルアミノ)−4−メトキシメトキシフェニル)−4
−(4−メトキシメトキシフェニル)ヘキサン(0.9
8g ,収率57%)を得た。
【0097】1H−NMR(CDCl 3 )δ:ppm 0.51(3H,t,J=7.3Hz),0.52(3
H,t,J=7.3Hz),1.25〜1.39(19
H,m),1.91〜2.12(1H,m),2.22
〜2.67(4H,m),2.99〜3.10(1H,
m),3.51(3H,s),3.53(3H,s),
4.1〜4.3(8H,m),5.18(2H,s),
5.22(2H,s),6.81(1H,dd,J=
2.0Hzと8.3Hz),6.9〜7.15(5H,
m),8.2〜8.35(2H,m). IR(neat):cm-1 3427(br.),1688,1596,1531,
1510,1480,1434,1154,835,8
05,754.
【0098】実施例19エリスロ 3−(3−(4,4−ビス(ジエトキシホス
フィノイル)−2−メチルブチリルアミノ)−4−ヒド
ロキシフェニル)−4−(4−ヒドロキシフェニル)ヘ
キサン
【化56】 実施例18に記載の方法で得られたエリスロ 3−(3
−(4,4−ビス(ジエトキシホスフィノイル)−2−
メチルブチリルアミノ)−4−メトキシメトキシフェニ
ル)−4−(4−メトキシメトキシフェニル)ヘキサン
(0.98g )を用い、実施例7と同様にしてエリスロ
3−(3−(4,4−ビス(ジエトキシホスフィノイ
ル)−2−メチルブチリルアミノ)−4−ヒドロキシフ
ェニル)−4−(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサン
(0.66g ,収率77%)を得た。1 H−NMR(CDCl 3 )δ:ppm 0.5〜0.7(6H,m),1.24〜1.56(2
1H,m),1.9〜2.6(3H,m),3.05〜
3.20(1H,m),4.0〜4.3(8H,m),
6.41(1H,s),6.70〜7.02(7H,
m),9.0〜9.2(2H,m).
【0099】実施例20エリスロ 3−(3−(4,4−ジホスホノ−2−メチ
ルブチリルアミノ)−4−ヒドロキシフェニル)−4−
(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサン 二ナトリウム塩
【化57】 実施例19に記載の方法で得られたエリスロ 3−(3
−(4,4−ビス(ジエトキシホスフィノイル)−2−
メチルブチリルアミノ)−4−ヒドロキシフェニル)−
4−(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサン(0.66g
)を用い、実施例8と同様にしてエリスロ 3−(3
−(4,4−ジホスホノ−2−メチルブチリルアミノ)
−4−ヒドロキシフェニル)−4−(4−ヒドロキシフ
ェニル)ヘキサン 二ナトリウム塩(169mg,収率2
9%)を得た。
【0100】1H−NMR(D2 O)δ:ppm 0.40〜0.55(6H,m),1.12〜1.45
(7H,m),1.75〜2.25(3H,m),2.
46〜2.59(2H,m),2.99〜3.14(1
H,m),6.77〜7.56(7H,m). IR(KBr):cm-1 3208(br.),1652,1615,1515,
1173,1082,878.
【0101】実施例21エリスロ 3−(3−(((ビス(ジメトキシホスフィ
ノイル)メチルアミノ)カルボニル)アセチルアミノ)
−4−メトキシメトキシフェニル)−4−(4−メトキ
シメトキシフェニル)ヘキサン
【化58】 参考例25に記載の方法で得られたエリスロ 3−(3
−カルボキシアセチルアミノ−4−メトキシメトキシフ
ェニル)−4−(4−メトキシメトキシフェニル)ヘキ
サン(0.46g )とテトラメチル アミノメチレンビ
スホスホネート(1当量)を用い、実施例4と同様にし
てエリスロ 3−(3−(((ビス(ジメトキシホスフ
ィノイル)メチルアミノ)カルボニル)アセチルアミ
ノ)−4−メトキシメトキシフェニル)−4−(4−メ
トキシメトキシフェニル)ヘキサン(0.14g ,収率
20%)を得た。1 H−NMR(CDCl 3 )δ:ppm 0.51(6H,t,J=7.3Hz),1.18〜
1.44(4H,m),2.43〜2.54(2H,
m),3.22(1H,t,J=21.6Hz),3.
50(2H,s),3.51(3H,s),3.55
(3H,s),3.80〜3.92(12H,m),
5.18(2H,s),5.24(2H,s),6.8
5(1H,dd,J=2.3Hzと8.4Hz),6.
93〜7.03(2H,m),7.03〜7.14(3
H,m),7.60〜7.70(1H,m),8.23
(1H,d,J=1.7Hz),9.07(1H,b
r.s).
【0102】実施例22エリスロ 3−(3−(((ビス(ジメトキシホスフィ
ノイル)メチルアミノ)カルボニル)アセチルアミノ)
−4−ヒドロキシフェニル)−4−(4−ヒドロキシフ
ェニル)ヘキサン
【化59】 実施例21に記載の方法で得られたエリスロ 3−(3
−(((ビス(ジメトキシホスフィノイル)メチルアミ
ノ)カルボニル)アセチルアミノ)−4−メトキシメト
キシフェニル)−4−(4−メトキシメトキシフェニ
ル)ヘキサン(0.24g )を用い、実施例7と同様に
してエリスロ 3−(3−(((ビス(ジメトキシホス
フィノイル)メチルアミノ)カルボニル)アセチルアミ
ノ)−4−ヒドロキシフェニル)−4−(4−ヒドロキ
シフェニル)ヘキサン(0.16g,収率76%)を得
た。1 H−NMR(CDCl 3 :CD3 OD=約9:1)
δ:ppm 0.52(6H,t,J=7.3Hz),1.17〜
1.47(4H,m),2.38〜2.46(2H,
m),3.51(2H,s),3.80〜3.88(1
2H,m),5.16(1H,t,J=22.4H
z),6.74〜7.01(6H,m),7.34(1
H,br.s).
【0103】実施例23エリスロ 3−(3−(((ジホスホノメチルアミノ)
カルボニル)アセチルアミノ)−4−ヒドロキシフェニ
ル)−4−(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサン二ナト
リウム塩
【化60】 実施例22に記載の方法で得られたエリスロ 3−(3
−(((ビス(ジメトキシホスフィノイル)メチルアミ
ノ)カルボニル)アセチルアミノ)−4−ヒドロキシフ
ェニル)−4−(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサン
(0.16g )を用い、実施例8と同様にしてエリスロ
3−(3−(((ジホスホノメチルアミノ)カルボニ
ル)アセチルアミノ)−4−ヒドロキシフェニル)−4
−(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサン 二ナトリウム
塩(73mg,収率46%)を得た。
【0104】1H−NMR(D2 O)δ:ppm 0.40(3H,t,J=7.6Hz),0.42(3
H,t,J=7.3Hz),1.09〜1.36(4
H,m),1.87(2H,s),2.37〜2.52
(2H,m),4.18(1H,t,J=18.8H
z),6.68〜6.81(3H,m),6.87〜
6.94(1H,m),7.03(2H,d,J=8.
6Hz),7.21(1H,d,J=2.0Hz). IR(KBr):cm-1 3378(br.),1664,1627,1365
(br.),1120(br.),955,834,7
08.
【0105】実施例24エリスロ 3−(3−((ビス(ジメトキシホスフィノ
イル)メチルアミノ)アセチルアミノ)−4−メトキシ
メトキシフェニル)−4−(4−メトキシメトキシフェ
ニル)ヘキサン
【化61】 窒素気流下、テトラメチル アミノメチレンビスホスホ
ネート(0.41g )とジイソプロピルエチルアミン
(0.28ml)のアセトニトリル(17ml)溶液に、加
熱還流下参考例26に記載の方法で得られたエリスロ
3−(3−ブロモアセチルアミノ−4−メトキシメトキ
シフェニル)−4−(4−メトキシメトキシフェニル)
ヘキサン(0.82g )のアセトニトリル(17ml)溶
液を0.5時間かけて滴下した。4時間加熱撹拌を続け
た後、反応液を減圧濃縮した残渣をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィー精製(n−ヘキサン:酢酸エチル=
2:1、次いで塩化メチレン:メタノール=20:1)
してエリスロ 3−(3−((ビス(ジメトキシホスフ
ィノイル)メチルアミノ)アセチルアミノ)−4−メト
キシメトキシフェニル)−4−(4−メトキシメトキシ
フェニル)ヘキサン(0.156g ,収率14%)(不
純物としてジイソプロピルエチルアミンを含む)を得
た。
【0106】1H−NMR(CDCl 3 )δ:ppm 0.51(3H,t,J=7.3Hz),0.52(3
H,t,J=7.3Hz),1.18〜1.45(4
H,m),2.44〜2.54(2H,m),3.43
(1H,t,J=21.4Hz),3.51(3H,
s),3.53(3H,s),3.71(2H,s),
3.84〜3.92(12H,m),5.18(2H,
s),5.23(2H,s),6.84(1H,dd,
J=2.1Hzと8.4Hz),6.95〜7.02
(2H,m),7.04〜7.13(3H,m),8.
26(1H,d,J=2.0Hz),9.32(1H,
s).
【0107】実施例25エリスロ 3−(3−((ジホスホノメチルアミノ)ア
セチルアミノ)−4−ヒドロキシフェニル)−4−(4
−ヒドロキシフェニル)ヘキサン 一ナトリウム・一ジ
イソプロピルエチルアミン塩
【化62】 実施例24に記載の方法で得られたエリスロ 3−(3
−((ビス(ジメトキシホスフィノイル)メチルアミ
ノ)アセチルアミノ)−4−メトキシメトキシフェニ
ル)−4−(4−メトキシメトキシフェニル)ヘキサン
(0.4g )(不純物としてジイソプロピルエチルアミ
ンを含む)を用い、実施例5と同様にしてエリスロ 3
−(3−((ジホスホノメチルアミノ)アセチルアミ
ノ)−4−ヒドロキシフェニル)−4−(4−ヒドロキ
シフェニル)ヘキサン 一ナトリウム・一ジイソプロピ
ルエチルアミン塩(71mg,収率18%)を得た。1 H−NMR(D2 O)δ:ppm (ジイソプロピルエチ
ルアミンのシグナルは除く) 0.30〜0.49(6H,m),2.34〜2.54
(2H,m),6.65〜7.39(7H,m). IR(KBr):cm-1 3357(br.),1677,1612,1514,
897,834.
【0108】実施例26エリスロ 3−(3−((3,3−ビス(ジメトキシホ
スフィノイル)−3−ヒドロキシプロピルアミノ)カル
ボニルアミノ)−4−メトキシメトキシフェニル)−4
−(4−メトキシメトキシフェニル)ヘキサン
【化63】 窒素気流下、参考例4に記載の方法で得られたエリスロ
3−(3−アミノ−4−メトキシメトキシフェニル)
−4−(4−メトキシメトキシフェニル)ヘキサン
(0.747g )、トリホスゲン(0.199g )およ
びトリエチルアミン(0.202g )を乾燥四塩化炭素
(8ml)に懸濁し、70℃で2時間加熱撹拌した。反応
液を減圧濃縮した残渣を乾燥塩化メチレン(5ml)に溶
解して0〜5℃に冷却し、参考例28に記載の方法で得
られた3,3−ビス(ジメトキシホスフィノイル)−3
−ヒドロキシプロピルアミン(2mmol)の乾燥塩化メチ
レン(10ml)溶液を加えた。さらにトリエチルアミン
(0.202g )の乾燥塩化メチレン(1ml)溶液を加
え室温まで昇温して一晩静置した。反応液を氷水にあ
け、酢酸エチルで2回抽出し、有機層を希塩酸、飽和食
塩水、飽和炭酸水素ナトリウム水、飽和食塩水の順に洗
浄、無水硫酸マグネシウム乾燥、減圧濃縮した。残渣を
シリカゲルカラムクロマトグラフィー精製(クロロホル
ム:アセトン=90:10〜80:20)してエリスロ
3−(3−((3,3−ビス(ジメトキシホスフィノ
イル)−3−ヒドロキシプロピルアミノ)カルボニルア
ミノ)−4−メトキシメトキシフェニル)−4−(4−
メトキシメトキシフェニル)ヘキサン(0.43g ,収
率31%)を得た。
【0109】1H−NMR(CDCl 3 )δ:ppm 0.50(3H,t,J=7.6Hz),0.53(3
H,t,J=6.9Hz),1.15〜1.50(4
H,m),1.90〜2.15(1H,m),2.15
〜2.35(1H,m),2.40〜2.60(2H,
m),3.10〜3.30(1H,m),3.51(3
H,s),3.53(3H,s),3.70〜4.00
(12H,m),4.70〜4.90(1H,m),
5.18(2H,s),5.21(2H,s),5.9
7(1H,m),6.72(1H,dd,J=2.0H
zと8.3Hz),6.90〜7.15(6H,m),
8.06(1H,d,J=2.0Hz). IR(neat):cm-1 3350(br.),1670,1599,1550,
1510,1155,852,750.
【0110】実施例27エリスロ 3−(3−((3,3−ビス(ジメトキシホ
スフィノイル)−3−ヒドロキシプロピルアミノ)カル
ボニルアミノ)−4−ヒドロキシフェニル)−4−(4
−ヒドロキシフェニル)ヘキサン
【化64】 実施例26に記載の方法で得られたエリスロ 3−(3
−((3,3−ビス(ジメトキシホスフィノイル)−3
−ヒドロキシプロピルアミノ)カルボニルアミノ)−4
−メトキシメトキシフェニル)−4−(4−メトキシメ
トキシフェニル)ヘキサン(0.43g )を用い、実施
例7と同様にしてエリスロ 3−(3−((3,3−ビ
ス(ジメトキシホスフィノイル)−3−ヒドロキシプロ
ピルアミノ)カルボニルアミノ)−4−ヒドロキシフェ
ニル)−4−(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサン
(0.35g ,収率95%)を得た。
【0111】1H−NMR(CDCl 3 )δ:ppm 0.54(3H,t,J=7.6Hz),0.56(3
H,t,J=7.3Hz),1.10〜1.55(4
H,m),1.90〜2.30(2H,m),2.30
〜2.50(2H,m),3.10〜3.30(1H,
m),3.70〜4.00(12H,m),4.70〜
4.90(1H,m),6.16(1H,br.s),
6.50(1H,m),6.75〜7.15(7H,
m),7.35(1H,m),9.70(1H,m). IR(neat):cm-1 3310(br.),1660,1559,1518,
858,838,750.
【0112】実施例28エリスロ 3−(3−((3,3−ジホスホノ−3−ヒ
ドロキシプロピルアミノ)カルボニルアミノ)−4−ヒ
ドロキシフェニル)−4−(4−ヒドロキシフェニル)
ヘキサン 二ナトリウム塩
【化65】 実施例27に記載の方法で得られたエリスロ 3−(3
−((3,3−ビス(ジメトキシホスフィノイル)−3
−ヒドロキシプロピルアミノ)カルボニルアミノ)−4
−ヒドロキシフェニル)−4−(4−ヒドロキシフェニ
ル)ヘキサン(0.35g )を用い、実施例8と同様に
してエリスロ 3−(3−((3,3−ジホスホノ−3
−ヒドロキシプロピルアミノ)カルボニルアミノ)−4
−ヒドロキシフェニル)−4−(4−ヒドロキシフェニ
ル)ヘキサン 二ナトリウム塩(224mg,収率74
%)を得た。1 H−NMR(D2 O)δ:ppm 0.41(3H,t,J=7.3Hz),0.42(3
H,t,J=7.3Hz),1.06〜1.41(4
H,m),1.66〜2.01(2H,m),2.36
〜2.51(2H,m),3.11〜3.46(2H,
m),6.66〜6.91(4H,m),6.96〜
7.16(3H,m).
【0113】IR(KBr):cm-1 3385(br.),1648,1550,1515,
907(br.),835.
【0114】実施例29エリスロ 3−(3−(5,5−ビス(ジメトキシホス
フィノイル)−5−トリメチルシリルオキシバレリルア
ミノ)−4−メトキシメトキシフェニル)−4−(4−
メトキシメトキシフェニル)ヘキサン
【化66】 参考例4に記載の方法で得られたエリスロ 3−(3−
アミノ−4−メトキシメトキシフェニル)−4−(4−
メトキシメトキシフェニル)ヘキサン(560mg)と参
考例31に記載の方法で得られた5,5−ビス(ジメト
キシホスフィノイル)−5−トリメチルシリルオキシ吉
草酸(1当量)を用い、実施例4と同様にしてエリスロ
3−(3−(5,5−ビス(ジメトキシホスフィノイ
ル)−5−トリメチルシリルオキシブチリルアミノ)−
4−メトキシメトキシフェニル)−4−(4−メトキシ
メトキシフェニル)ヘキサン(1.17g ,定量的収
率)を得た。
【0115】1H−NMR(CDCl 3 )δ:ppm 0.24(9H,s),0.51(3H,t,J=7.
3Hz),0.52(3H,t,J=7.3Hz),
1.14〜1.46(4H,m),1.98〜2.27
(4H,m),2.43(2H,t,J=7.3H
z),2.46〜2.56(2H,m),3.51(3
H,s),3.53(3H,s),3.79〜3.91
(12H,m),5.18(2H,s),5.23(2
H,s),6.81 (1H,dd,J=2.0Hzと
8.6Hz),6.94〜7.02 (2H,m),7.
02〜7.14 (3H,m),7.83(1H,br.
s),8.31(1H,d,J=2.3Hz).
【0116】実施例30エリスロ 3−(3−(5,5−ビス(ジメトキシホス
フィノイル)−5−ヒドロキシバレリルアミノ)−4−
ヒドロキシフェニル)−4−(4−ヒドロキシフェニ
ル)ヘキサン
【化67】 実施例29に記載の方法で得られたエリスロ 3−(3
−(5,5−ビス(ジメトキシホスフィノイル)−5−
トリメチルシリルオキシバレリルアミノ)−4−メトキ
シメトキシフェニル)−4−(4−メトキシメトキシフ
ェニル)ヘキサン(1.17g )を用い、実施例7と同
様にしてエリスロ 3−(3−(5,5−ビス(ジメト
キシホスフィノイル)−5−ヒドロキシバレリルアミ
ノ)−4−ヒドロキシフェニル)−4−(4−ヒドロキ
シフェニル)ヘキサン(0.56g,収率61%)を得
た。
【0117】1H−NMR(CD3 OD)δ:ppm 0.52(3H,t,J=7.3Hz),0.53(3
H,t,J=7.4Hz),1.13〜1.48(4
H,m),1.95〜2.23(4H,m),2.33
〜2.57(4H,m),3.81〜3.91(12
H,m),6.70〜6.77(2H,m),6.79
〜6.85(2H,m),6.94〜7.03(2H,
m),7.46(1H,s),7.84〜7.87(1
H,m).
【0118】実施例31エリスロ 3−(3−(5,5−ジホスホノ−5−ヒド
ロキシバレリルアミノ)−4−ヒドロキシフェニル)−
4−(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサン 二ナトリウ
ム塩
【化68】 実施例30に記載の方法で得られたエリスロ 3−(3
−(5,5−ビス(ジメトキシホスフィノイル)−5−
ヒドロキシバレリルアミノ)−4−ヒドロキシフェニ
ル)−4−(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサン(56
0mg)を用い、実施例8と同様にしてエリスロ 3−
(3−(5,5−ジホスホノ−5−ヒドロキシバレリル
アミノ)−4−ヒドロキシフェニル)−4−(4−ヒド
ロキシフェニル)ヘキサン 二ナトリウム塩(206m
g,収率38%)を得た。
【0119】1H−NMR(D2 O)δ:ppm 0.47(6H,br.t,J=7.1Hz),1.1
0〜1.44(4H,m),1.86〜2.08(4
H,m),2.36〜2.58(4H,m),6.76
〜6.85(2H,m),6.89(1H,d,J=
8.6Hz),6.99(1H,dd,J=2.0Hz
と8.2Hz),7.03〜7.12(2H,m),
7.13(1H,d,J=2.0Hz). IR(KBr):cm-1 3377(br.),1654,1540,1515,
1253,835.
【0120】実施例323−(3−(4,4−ビス(ジエトキシホスフィノイ
ル)ブチリルアミノ)−4−t−ブチルジメチルシリル
オキシフェニル)−4−(4−t−ブチルジメチルシリ
ルオキシフェニル)−3−ヘキセン
【化69】 参考例34に記載の方法で得られた3−(3−アミノ−
4−t−ブチルジメチルシリルオキシフェニル)−4−
(4−t−ブチルジメチルシリルオキシフェニル)3−
ヘキセン(0.51g )を用い、実施例4と同様にして
3−(3−(4,4−ビス(ジエトキシホスフィノイ
ル)ブチリルアミノ)−4−t−ブチルジメチルシリル
オキシフェニル)−4−(4−t−ブチルジメチルシリ
ルオキシフェニル)−3−ヘキセン(0.79g ,収率
93%)を得た。
【0121】1H−NMR(CDCl 3 )δ:ppm 0.23(6H,s),0.30(6H,s),0.7
6(3H,t,J=7.4Hz),0.77(3H,
t,J=7.4Hz),1.00(9H,s),1.0
5(9H,s),1.30〜1.39(12H,m),
2.06〜2.19(4H,m),2.20〜2.80
(5H,m),4.12〜4.27(8H,m),6.
71〜6.86 (4H,m),6.98〜7.07 (2
H,m),7.75(1H,br.s),8.21(1
H,d,J=2.0Hz).
【0122】実施例333−(3−(4,4−ビス(ジエトキシホスフィノイ
ル)ブチリルアミノ)−4−ヒドロキシフェニル)−4
−(4−ヒドロキシフェニル)−3−ヘキセン
【化70】 窒素気流下、実施例32に記載の方法で得られた3−
(3−(4,4−ビス(ジエトキシホスフィノイル)ブ
チリルアミノ)−4−t−ブチルジメチルシリルオキシ
フェニル)−4−(4−t−ブチルジメチルシリルオキ
シフェニル)−3−ヘキセン(0.79g ,E体)をテ
トラヒドロフラン(2ml)に溶かし、フッ化テトラn−
ブチルアンモニウム(1.5g )のテトラヒドロフラン
(1ml)溶液を加えた。20℃で4時間撹拌した後、酢
酸エチル(100ml)を加え水(50ml)で4回洗浄、
無水硫酸マグネシウム乾燥、減圧濃縮した。残渣をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィー精製(メタノール:ク
ロロホルム=1:20)して、3−(3−(4,4−ビ
ス(ジエトキシホスフィノイル)ブチリルアミノ)−4
−ヒドロキシフェニル)−4−(4−ヒドロキシフェニ
ル)−3−ヘキセン(0.48g ,収率83%)を得
た。
【0123】1H−NMR(CDCl 3 )δ:ppm 0.71(3Hx5/6,t,J=7.4Hz;E
体),0.73(3Hx5/6,t,J=7.4Hz;
E体),0.94(3Hx1/6,t,J=7.4H
z;Z体),0.95(3Hx1/6,t,J=7.4
Hz;Z体),1.30〜1.43(12H,m),
1.94〜2.18(4H,m),2.20〜2.63
(3H,m),2.68(2Hx1/6,t,J=7.
1Hz;Z体),2.85(2Hx5/6,t,J=
7.1Hz;E体),4.10〜4.30(8H,
m),6.55〜7.07 (7H,m),7.50(1
Hx1/6,br.s;Z体),7.98(1Hx5/
6,br.s;E体),8.68(1Hx1/6,b
r.s;Z体),9.02(1Hx1/6,br.s;
Z体),9.11(1Hx5/6,br.s;E体),
9.30(1Hx5/6,br.s;E体).
【0124】実施例343−(3−(4,4−ジホスホノブチリルアミノ)−4
−ヒドロキシフェニル)−4−(4−ヒドロキシフェニ
ル)−3−ヘキセン
【化71】 実施例32に記載の方法で得られた3−(3−(4,4
−ビス(ジエトキシホスフィノイル)ブチリルアミノ)
−4−ヒドロキシフェニル)−4−(4−ヒドロキシフ
ェニル)−3−ヘキセン(0.48g )を用い、実施例
8と同様にして粗製物を得た後高速逆相カラムクロマト
グラフィー精製(0.1%トリフルオロ酢酸水:アセト
ニトリル)して、3−(3−(4,4−ジホスホノブチ
リルアミノ)−4−ヒドロキシフェニル)−4−(4−
ヒドロキシフェニル)−3−ヘキセン(74mg ,収率
19%)を得た。
【0125】1H−NMR(D2 O)δ:ppm 0.65(6Hx4/5,t,J=7.4Hz;E
体),0.82(3Hx1/5,t,J=7.3Hz;
Z体),0.83(3Hx1/5,t,J=7.3H
z;Z体),1.83〜2.49(7H,m),2.5
3〜2.77(2H,m),6.51〜7.26 (7
H,m). IR(KBr):cm-1 3442(br.),1684,1654,1209,
1144.
【0126】実施例35エリスロ 3−(3−(3,3−ビス(ジイソプロポキ
シホスフィノイル)プロピルスルホニルアミノ)−4−
メトキシメトキシフェニル)−4−(4−メトキシメト
キシフェニル)ヘキサン
【化72】 窒素気流下、参考例4に記載の方法で得られたエリスロ
3−(3−アミノ−4−メトキシメトキシフェニル)
−4−(4−メトキシメトキシフェニル)ヘキサン(7
5mg)とトリエチルアミン(30mg)を乾燥塩化メチレ
ン(1ml)に溶かし、氷冷した。次いで参考例40に記
載の方法で得られた3,3−ビス(ジイソプロポキシホ
スフィノイル)プロパンスルホン酸クロリド(1当量)
の乾燥塩化メチレン(1ml)溶液を滴下した。反応液を
冷炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄、無水硫酸マグネシ
ウム乾燥、減圧濃縮した。残渣をシリカゲル薄層クロマ
トグラフィー精製(アセトン:クロロホルム=1:3)
して、エリスロ 3−(3−(3,3−ビス(ジイソプ
ロポキシホスフィノイル)プロピルスルホニルアミノ)
−4−メトキシメトキシフェニル)−4−(4−メトキ
シメトキシフェニル)ヘキサン(70mg,収率43%)
を得た。
【0127】1H−NMR(CDCl 3 )δ:ppm 0.53(6H,t,J=7.3Hz),1.31(1
2H,d,J=6.3Hz),1.32(12H,d,
J=6.3Hz),2.26〜2.60(6H,m),
3.33〜3.62(3H,m),3.51(3H,
s),3.52(3H,s),4.65〜4.90(4
H,m),5.18(2H,s),5.23(2H,
s),6.88 (1H,dd,J=2.0Hzと8.3
Hz),6.93〜7.14 (6H,m),7.39
(1H,d,J=2.0Hz).
【0128】実施例36エリスロ 3−(3−(3,3−ビス(ジイソプロポキ
シホスフィノイル)プロピルスルホニルアミノ)−4−
ヒドロキシフェニル)−4−(4−ヒドロキシフェニ
ル)ヘキサンエリスロ 3−(3−(3,3−ビス
(ジイソプロポキシホスフィノイル)プロピルスルホニ
ルアミノ)−4−メトキシメトキシフェニル)−4−
(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサン
【化73】 実施例35に記載の方法で得られたエリスロ 3−(3
−(3,3−ビス(ジイソプロポキシホスフィノイル)
プロピルスルホニルアミノ)−4−メトキシメトキシフ
ェニル)−4−(4−メトキシメトキシフェニル)ヘキ
サン(0.20g )を用い、実施例7と同様にしてエリ
スロ 3−(3−(3,3−ビス(ジイソプロポキシホ
スフィノイル)プロピルスルホニルアミノ)−4−ヒド
ロキシフェニル)−4−(4−ヒドロキシフェニル)ヘ
キサン(100mg,収率56%)とエリスロ 3−(3
−(3,3−ビス(ジイソプロポキシホスフィノイル)
プロピルスルホニルアミノ)−4−メトキシメトキシフ
ェニル)−4−(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサン
(50mg,収率26%)を得た。
【0129】エリスロ 3−(3−(3,3−ビス(ジ
イソプロポキシホスフィノイル)プロピルスルホニルア
ミノ)−4−ヒドロキシフェニル)−4−(4−ヒドロ
キシフェニル)ヘキサン1 H−NMR(CDCl 3 )δ:ppm 0.60(3H,t,J=7.3Hz),0.61(3
H,t,J=7.3Hz),1.2〜1.6(4H,
m),1.34(12H,d,J=5.9Hz),1.
35(12H,d,J=5.9Hz),2.23〜2.
66(5H,m),3.20(2H,t,J=7.3H
z),4.6〜4.9(4H,m),6.53(1H,
s),6.7〜7.0 (7H,m),7.25(1H,
s),8.14(1H,s).
【0130】エリスロ 3−(3−(3,3−ビス(ジ
イソプロポキシホスフィノイル)プロピルスルホニルア
ミノ)−4−メトキシメトキシフェニル)−4−(4−
ヒドロキシフェニル)ヘキサン1 H−NMR(CDCl 3 )δ:ppm 0.61(3H,t,J=7.3Hz),0.62(3
H,t,J=7.3Hz),1.15〜1.6(28
H,m),2.24〜2.66(5H,m),3.32
(2H,t,J=7.4Hz),3.50(3H,
s),4.65〜4.90(4H,m),5.20(2
H,s),6.7〜7.2 (9H,m).
【0131】実施例37エリスロ 3−(3−(3,3−ジホスホノプロピルス
ルホニルアミノ)−4−ヒドロキシフェニル)−4−
(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサン 二ナトリウム塩
【化74】 実施例36に記載の方法で得られたエリスロ 3−(3
−(3,3−ビス(ジイソプロポキシホスフィノイル)
プロピルスルホニルアミノ)−4−ヒドロキシフェニ
ル)−4−(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサン(10
0mg)とエリスロ3−(3−(3,3−ビス(ジイソプ
ロポキシホスフィノイル)プロピルスルホニルアミノ)
−4−メトキシメトキシフェニル)−4−(4−ヒドロ
キシフェニル)ヘキサン(50mg)を用い、実施例8と
同様にしてエリスロ 3−(3−(3,3−ジホスホノ
プロピルスルホニルアミノ)−4−ヒドロキシフェニ
ル)−4−(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサン 二ナ
トリウム塩(44mg,収率35%)を得た。
【0132】1H−NMR(D2 O)δ:ppm 0.46(6H,t,J=5.4Hz),1.05〜
1.46(4H,m),2.1〜2.9(5H,m),
3.25〜3.45(2H,m),6.7〜7.1(6
H,s),7.3(1H,m). IR(KBr):cm-1 3355(br.),1515,1290,1148.
【0133】参考例1エリスロ 3−(3−アミノ−4−t−ブチルジメチル
シリルオキシフェニル)−4−(4−t−ブチルジメチ
ルシリルオキシフェニル)ヘキサン
【化75】 窒素気流下、エリスロ 3−(3−アミノ−4−ヒドロ
キシフェニル)−4−(4−ヒドロキシフェニル)ヘキ
サン(1.0g )を乾燥N,N−ジメチルホルムアミド
(10ml)に溶解し、室温でイミダゾ─ル(978mg)
とt−ブチルジメチルシリルクロリド(2.2g )を加
え、1.5時間撹拌した。水を加え、ジエチルエーテル
で抽出し、有機層を10%炭酸水素ナトリウム水溶液、
水、飽和食塩水の順に洗浄、無水硫酸マグネシウム乾
燥、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー精製(クロロホルム)して、エリスロ 3−
(3−アミノ−4−t−ブチルジメチルシリルオキシフ
ェニル)−4−(4−t−ブチルジメチルシリルオキシ
フェニル)ヘキサン(1.44g ,収率80%)を得
た。1 H−NMR(CDCl 3 )δ:ppm 0.20(6H,s),0.25(6H,s),0.5
1(3H,t,J=7.3Hz),0.52(3H,
t,J=7.3Hz),0.99(9H,s),1.0
3(9H,s),1.1〜1.5(4H,m),2.2
〜2.5(2H,m),3.66(2H,br.s),
6.40(1H,dd,J=2.1Hzと8.1H
z),6.54(1H,d,J=2.0Hz),6.6
6(1H,d,J=8.3Hz),6.7〜6.8(2
H,m),6.9〜7.05(2H,m).
【0134】参考例2エリスロ 3−(3−(3−クロロプロピオニルアミ
ノ)−4−t−ブチルジメチルシリルオキシフェニル)
−4−(4−t−ブチルジメチルシリルオキシフェニ
ル)ヘキサン
【化76】 窒素気流下、参考例1に記載の方法で得られたエリスロ
3−(3−アミノ−4−t−ブチルジメチルシリルオ
キシフェニル)−4−(4−t−ブチルジメチルシリル
オキシフェニル)ヘキサン(4.23g )を乾燥塩化メ
チレン(30ml)に溶解し、0〜5℃に冷却した。トリ
エチルアミン(0.874g )次いで、3−クロロプロ
ピオン酸クロリド(1.10g )を滴下した。0〜5℃
で2時間撹拌した後、水を加えて抽出し、有機層を飽和
炭酸水素ナトリウム水溶液、水、1N 塩酸、水、飽和
食塩水の順に洗浄、無水硫酸マグネシウム乾燥、減圧濃
縮した。残渣をイソプロパノール(30ml)から再結晶
精製して、エリスロ 3−(3−(3−クロロプロピオ
ニルアミノ)−4−t−ブチルジメチルシリルオキシフ
ェニル)−4−(4−t−ブチルジメチルシリルオキシ
フェニル)ヘキサン(2.98g ,収率60%)を得
た。1 H−NMR(CDCl 3 )δ:ppm 0.20(6H,s),0.29(6H,s),0.5
1(3H,t,J=7.4Hz),0.52(3H,
t,J=7.3Hz),0.99(9H,s),1.0
5(9H,s),1.17〜1.47(4H,m),
2.37〜2.57(2H,m),2.82(2H,
t,J=6.4Hz),3.91(2H,t,J=6.
4Hz),6.62〜6.82(4H,m),6.92
〜7.07(2H,m),7.82(1H,br.
s),8.24(1H,br.s).
【0135】参考例3エリスロ 3−(3−ニトロ−4−メトキシメトキシフ
ェニル)−4−(4−メトキシメトキシフェニル)ヘキ
サン
【化77】 窒素気流下、60%水素化ナトリウム(1.97g )を
乾燥N,N−ジメチルホルムアミド(50ml)に懸濁
し、0〜5℃に冷却した。エリスロ 3−(3−ニトロ
−4−ヒドロキシフェニル)−4−(4−ヒドロキシフ
ェニル)ヘキサン(6.22g )の乾燥N,N−ジメチ
ルホルムアミド(50ml)溶液を滴下し、同温度で10
分間撹拌した後、クロロメチルメチルエーテル(3.7
ml)を加えた。室温まで昇温して一晩撹拌し、水を加え
て塩化メチレンで抽出した。有機層を水、1N 塩酸、
水、飽和食塩水の順に洗浄、無水硫酸マグネシウム乾
燥、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー精製(酢酸エチル:ヘキサン=1:20)し
て、エリスロ 3−(3−ニトロ−4−メトキシメトキ
シフェニル)−4−(4−メトキシメトキシフェニル)
ヘキサン(7.45g ,収率94%)を得た。1 H−NMR(CDCl 3 )δ:ppm 0.55(3H,t,J=7.3Hz),0.56(3
H,t,J=7.3Hz),1.15〜1.55(4
H,m),2.40〜2.65(2H,m),3.51
(3H,s),3.56(3H,s),5.18(2
H,s),5.29(2H,s),6.9〜7.1(4
H,m),7.2〜7.35(2H,m),7.61
(1H,d,J=1.7Hz).
【0136】参考例4エリスロ 3−(3−アミノ−4−メトキシメトキシフ
ェニル)−4−(4−メトキシメトキシフェニル)ヘキ
サン
【化78】 窒素気流下、参考例3に記載の方法で得られたエリスロ
3−(3−ニトロ−4−メトキシメトキシフェニル)
−4−(4−メトキシメトキシフェニル)ヘキサン
(1.95g )を酢酸(20ml)に溶解し、10%パラ
ジウム−炭素(0.186g )を加えて常温常圧で水素
添加した。触媒を濾過して除いた後、濾液を減圧濃縮し
た残渣を酢酸エチルに溶解し、炭酸水素ナトリウム水溶
液で中和した。酢酸エチルで抽出(2回)した有機層を
水、飽和食塩水の順に洗浄・無水硫酸マグネシウム乾
燥、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー精製(酢酸エチル:ヘキサン=1:10)して
エリスロ 3−(3−アミノ−4−メトキシメトキシフ
ェニル)−4−(4−メトキシメトキシフェニル)ヘキ
サン(1.81g ,定量的収率)を得た。1 H−NMR(CDCl 3 )δ:ppm 0.52(3H,t,J=7.3Hz),0.53(3
H,t,J=7.3Hz),1.1〜1.5(4H,
m),2.3〜2.5(2H,m),3.51(3H,
s),3.53(3H,s),3.7〜3.9(2H,
br.s),5.18(2H,s),5.19(2H,
s),6.51(1H,dd,J=2.0Hzと8.3
Hz),6.57(1H,d,J=2.3Hz),6.
90〜7.13(5H,m).
【0137】参考例53,3−ビス(ジイソプロポキシホスフィノイル)プロ
ピオン酸エチル
【化79】 窒素気流下、60%水素化ナトリウム(0.132g )
を乾燥テトラヒドロフラン(4ml)に懸濁し、室温でテ
トライソプロピル メチレンビスホスホネート(1.1
g )を滴下した。10分間撹拌した後、ブロモ酢酸エチ
ル(0.354ml)を滴下し、同温度で1時間撹拌し
た。水を加え、酢酸エチルで抽出(2回)した有機層を
無水硫酸マグネシウム乾燥、減圧濃縮した。残渣をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィー精製(メタノール:塩
化メチレン=2:98)して3,3−ビス(ジイソプロ
ポキシホスフィノイル)プロピオン酸エチル(0.37
g ,収率27%)を得た。1 H−NMR(CDCl 3 )δ:ppm 1.15〜1.45(27H,m),2.7〜3.1
(3H,m),4.18(2H,q,J=7.1H
z),4.7〜4.9(4H,m).
【0138】参考例63,3−ビス(ジイソプロポキシホスフィノイル)プロ
ピオン酸
【化80】 窒素気流下、参考例5に記載の方法で得られた3,3−
ビス(ジイソプロポキシホスフィノイル)プロピオン酸
エチル(0.37g )をエタノール(5ml)に溶解し、
2N 水酸化ナトリウム水溶液(0.5ml)を加えて室
温で一晩撹拌した。さらに、加熱還流下で1時間撹拌し
た。1N 塩酸を用いて酸性とし、酢酸エチル抽出した
有機層を飽和食塩水洗浄、無水硫酸マグネシウム乾燥、
減圧濃縮して3,3−ビス(ジイソプロポキシホスフィ
ノイル)プロピオン酸(0.323g ,収率93%)を
得た。1 H−NMR(CDCl 3 )δ:ppm 1.2〜1.4(24H,m),2.7〜3.1(3
H,m),4.7〜4.9(4H,m),6.3(1
H,br.s).
【0139】参考例75,5−ビス(ジイソプロポキシホスフィノイル)吉草
【化81】 窒素気流下、60%水素化ナトリウム(2.56g )を
乾燥N,N−ジメチルホルムアミド(20ml)に懸濁
し、室温でテトライソプロピル メチレンビスホスホネ
ート(20.0g )を滴下した。10分間撹拌した後、
ブロモ酪酸エチル(8.4ml)を滴下し、100℃で1
時間撹拌した。さらに、ヨウ化ナトリウム(0.85g
)を加え、4時間撹拌した。水を加え、酢酸エチルで
抽出(2回)した有機層を無水硫酸マグネシウム乾燥、
減圧濃縮した。残渣をメタノール(50ml)に溶解し、
2N 水酸化ナトリウム水溶液(10ml)を加えて加熱
還流下で3時間撹拌した。1N 塩酸を用いて酸性と
し、酢酸エチル抽出した有機層を飽和食塩水洗浄、無水
硫酸マグネシウム乾燥、減圧濃縮した残渣をシリカゲル
カラムクロマトグラフィー精製して、5,5−ビス(ジ
イソプロポキシホスフィノイル)吉草酸(1.88g ,
収率8.7%)を得た。1 H−NMR(CDCl 3 )δ:ppm 1.34(12H,d,J=6.3Hz),1.34
(12H,d,J=5.9Hz),1.8〜2.4(7
H,m),4.7〜4.9(4H,m).
【0140】参考例84,4−ビス(ジイソプロポキシホスフィノイル)酪酸
【化82】 窒素気流下、4,4−ビス(ジイソプロポキシホスフィ
ノイル)−1−ブタノール(10.12g )をアセトン
(30ml)に溶解し、0〜5℃に冷却した。三酸化クロ
ム(2.7g )と濃硫酸(2.3ml)の水(8ml)溶液
を滴下し、0〜5℃で2時間撹拌した。さらに、室温で
10時間撹拌した後、イソプロパノール(15ml)を滴
下して30分間撹拌した。飽和炭酸水素ナトリウム水溶
液で中和後、不溶物をセライト濾過した。濾液を塩酸を
用いて酸性とし、クロロホルム抽出(3回)した有機層
を水、飽和食塩水の順に洗浄、無水硫酸マグネシウム乾
燥、減圧濃縮して4,4−ビス(ジイソプロポキシホス
フィノイル)酪酸(6.75g ,収率64%)を得た。1 H−NMR(CDCl 3 )δ:ppm 1.34(12H,d,J=5.9Hz),1.35
(12H,d,J=5.9Hz),2.05〜2.60
(3H,m),2.68(2H,t,J=7.4H
z),4.65〜4.90(4H,m). IR(KBr):cm-1 2980(br.),1728,1424,1387,
1297,887,847,824,767,688.
【0141】参考例94,4−ビス(ジエトキシホスフィノイル)−2−ベン
ジルオキシカルボニル酪酸ベンジル
【化83】 窒素気流下、マロン酸ジベンジル(1.71g )をイソ
プロパノール(10ml)に溶解し、ナトリウムメトキシ
ド(27mg)を懸濁した。室温でテトラエチルエテニリ
デンビスホスホネート(1.51g )のイソプロパノー
ル(5ml)溶液を滴下し、2時間撹拌した。反応液に飽
和塩化アンモニウム水溶液(2.5ml)と飽和食塩水を
加え、酢酸エチル抽出(2回)した。有機層を無水硫酸
マグネシウム乾燥、減圧濃縮した残渣をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー精製(クロロホルム:アセトン=
9:1〜2:1)して4,4−ビス(ジエトキシホスフ
ィノイル)−2−ベンジルオキシカルボニル酪酸ベンジ
ル(1.91g ,収率65%)を得た。
【0142】1H−NMR(CDCl 3 )δ:ppm 1.29(6H,t,J=7.1Hz),1.30(6
H,t,J=7.1Hz),2.36〜2.72(3
H,m),4.05〜4.22(9H,m),5.14
(4H,s),7.23〜7.35(10H,m).
【0143】参考例104,4−ビス(ジエトキシホスフィノイル)−2−カル
ボキシ酪酸
【化84】 参考例9に記載の方法で得られた4,4−ビス(ジエト
キシホスフィノイル)−2−ベンジルオキシカルボニル
酪酸ベンジル(1.90g )をメタノール(50ml)に
溶解し、10%パラジウム−炭素(0.3g )の存在下
常温常圧で3.5時間水素化分解を行った。触媒を濾過
して除き、濾液を減圧濃縮して4,4−ビス(ジエトキ
シホスフィノイル)−2−カルボキシ酪酸(1.27g
,収率96%)を得た。 IR(KBr):cm-1 2987(br.),2910(br.),1734,
1710,1399,1333,1290,859,8
48,814,781,738.
【0144】参考例114,4−ビス(ジエトキシホスフィノイル)酪酸
【化85】 窒素気流下、参考例10に記載の方法で得られた4,4
−ビス(ジエトキシホスフィノイル)−2−カルボキシ
酪酸(1.27g )を130℃で3時間加熱して4,4
−ビス(ジエトキシホスフィノイル)酪酸(1.13g
,定量的収率)を得た。1 H−NMR(CDCl 3 )δ:ppm 1.34(12H,t,J=7.1Hz),2.1〜
2.35(2H,m),2.45〜2.75(3H,
m),4.1〜4.3(8H,m).
【0145】参考例126,6−ビス(ジイソプロポキシホスフィノイル)ヘキ
サン酸
【化86】 6,6−ビス(ジイソプロポキシホスフィノイル)−1
−ヘキサノール(12.11g )を用い、参考例8と同
様にして6,6−ビス(ジイソプロポキシホスフィノイ
ル)ヘキサン酸(6.08g ,収率54%)を得た。1 H−NMR(CDCl 3 )δ:ppm 1.34(24H,d,J=6.3Hz),1.51〜
1.72(4H,m),1.76〜2.29(3H,
m),2.29〜2.41(2H,m),4.6〜4.
9(4H,m).
【0146】参考例13コハク酸 モノp−ニトロベンジルエステル
【化87】 無水コハク酸(3.6g )、p−ニトロベンジルアルコ
ール(4.59g )、N,N−ジメチルアミノピリジン
(0.183g )をトルエン(60ml)−ピリジン(1
0ml)に懸濁し、1.5時間加熱還流した。冷却した希
硫酸中に反応液を注入し、析出する結晶を濾取、水(2
回)洗浄、冷トルエン(2回)洗浄、減圧乾燥して、コ
ハク酸 モノp−ニトロベンジルエステル(6.05g
,収率80%)を得た。 IR(KBr):cm-1 3118(br.),1736,1678,1612,
1533,1351,863,844,736.
【0147】参考例144,4−ビス(ジメトキシホスフィノイル)−4−トリ
メチルシリルオキシ酪酸p−ニトロベンジルエステル
【化88】 窒素気流下、参考例13に記載の方法で得られたコハク
酸 モノp−ニトロベンジルエステル(2.53g )を
乾燥塩化メチレン(25ml)に懸濁し触媒量の乾燥N,
N−ジメチルホルムアミドを加え、しゅう酸クロリド
(1.52g )の乾燥塩化メチレン(5ml)溶液を滴下
した。室温で1時間撹拌した後、減圧濃縮した残渣を乾
燥テトラヒドロフラン(25ml)に再溶解した。室温で
亜リン酸トリメチル(1.24g )の乾燥テトラヒドロ
フラン(5ml)溶液を加え、1時間加熱還流した。室温
に冷却した後、亜リン酸ジメチルトリメチルシリル
(1.82g )の乾燥テトラヒドロフラン(5ml)溶液
を加え、室温で1日撹拌した。反応液をクロロホルムで
希釈し、氷水を加えて抽出(3回)した。有機層を無水
硫酸マグネシウム乾燥、減圧濃縮した残渣をシリカゲル
カラムクロマトグラフィー精製(クロロホルム:アセト
ン=100:0〜80:20)して、4,4−ビス(ジ
メトキシホスフィノイル)−4−トリメチルシリルオキ
シ酪酸 p−ニトロベンジルエステル(3.35g ,収
率64%)を得た。1 H−NMR(CDCl 3 )δ:ppm 0.23(9H,s),2.3〜2.55(2H,
m),2.7〜2.8(2H,m),3.75〜3.9
5(12H,m),5.22(2H,s),7.53
(2H,d,J=8.9Hz),8.23(2H,d,
J=8.9Hz). IR(neat):cm-1 1742,1522.
【0148】参考例154,4−ビス(ジメトキシホスフィノイル)−4−トリ
メチルシリルオキシ酪酸
【化89】 参考例14に記載の方法で得られた4,4−ビス(ジメ
トキシホスフィノイル)−4−トリメチルシリルオキシ
酪酸 p−ニトロベンジルエステル(1.68g )をテ
トラヒドロフラン(40ml)に溶解し、10%パラジウ
ム−炭素(1.68g )の存在下常温常圧で3.3時間
水素化分解を行った。触媒を濾過して除き、濾液を減圧
濃縮した残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー精
製(クロロホルム:メタノール=95:5〜85:1
5)して、4,4−ビス(ジメトキシホスフィノイル)
−4−トリメチルシリルオキシ酪酸(1.27g ,定量
的収率)を得た。1 H−NMR(CDCl 3 )δ:ppm 0.24(9H,s),2.3〜2.5(2H,m),
2.6〜2.8(2H,m),3.8〜3.95(12
H,m).
【0149】参考例16エリスロ 3−(3−ニトロ−4−ジメチルカルバモイ
ルオキシフェニル)−4−(4−ジメチルカルバモイル
オキシフェニル)ヘキサン
【化90】 窒素気流下、エリスロ 3−(3−ニトロ−4−ヒドロ
キシフェニル)−4−(4−ヒドロキシフェニル)ヘキ
サン(4.21g )の乾燥N,N−ジメチルホルムアミ
ド(90ml)溶液に0〜5℃にてトリエチルアミン(1
3.8ml)、ジメチルカルバモイルクロリド(9ml)、
次いで4−ジメチルアミノピリジン(125mg)の順に
加え、室温に昇温して2日間撹拌した。反応液を水で希
釈し、ジエチルエーテルと酢酸エチルの混合溶媒で二回
抽出した。有機層を水洗浄、飽和食塩水洗浄、無水硫酸
マグネシウム乾燥、減圧濃縮してエリスロ 3−(3−
ニトロ−4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)−
4−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)ヘキ
サン(5.14g ,定量的収率)を得た。1 H−NMR(CDCl 3 )δ:ppm 0.55(3H,t,J=7.3Hz),0.55(3
H,t,J=7.3Hz),1.2〜1.6(4H,
m),2.50〜2.75(2H,m),3.02(3
H,s),3.04(3H,s),3.11(3H,
s),3.15(3H,s),7.0〜7.3(5H,
m),7.40(1H,dd,J=2.3Hzと8.2
Hz),7.87(1H,d,J=2.3Hz).
【0150】参考例17エリスロ 3−(3−アミノ−4−ジメチルカルバモイ
ルオキシフェニル)−4−(4−ジメチルカルバモイル
オキシフェニル)ヘキサン
【化91】 参考例16に記載の方法で得られたエリスロ 3−(3
−ニトロ−4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)
−4−(4−ジメチルカルバモイルオキシフェニル)ヘ
キサン(5.14g )を酢酸(30ml)に溶解し、10
%パラジウム−炭素(0.5g )を加えて常温常圧で1
時間水素添加した。その後参考例4と同様にしてエリス
ロ 3−(3−アミノ−4−ジメチルカルバモイルオキ
シフェニル)−4−(4−ジメチルカルバモイルオキシ
フェニル)ヘキサン(1.17g,収率21%)を得
た。1 H−NMR(CDCl 3 )δ:ppm 0.52(3H,t,J=7.3Hz),0.53(3
H,t,J=7.3Hz),1.2〜1.6(4H,
m),2.4〜2.6(2H,m),3.02(3H,
s),3.02(3H,s),3.10(3H,s),
3.13(3H,s),3.66(2H,br.s),
6.5〜6.65(2H,m),6.94(1H,d,
J=8.6Hz),7.0〜7.2(4H,m).
【0151】参考例18エリスロ 3−(3−(1−p−ニトロベンジルオキシ
カルボニルアミノ−1−シクロヘキシルカルボニルアミ
ノ)−4−メトキシメトキシフェニル)−4−(4−メ
トキシメトキシフェニル)ヘキサン
【化92】 参考例4に記載の方法で得られたエリスロ 3−(3−
アミノ−4−メトキシメトキシフェニル)−4−(4−
メトキシメトキシフェニル)ヘキサン(1.12g )と
1−p−ニトロベンジルオキシカルボニルアミノ−1−
シクロヘキサンカルボン酸(0.97g )を用い、実施
例4と同様にしてエリスロ 3−(3−(1−p−ニト
ロベンジルオキシカルボニルアミノ−1−シクロヘキシ
ルカルボニルアミノ)−4−メトキシメトキシフェニ
ル)−4−(4−メトキシメトキシフェニル)ヘキサン
(0.87g ,収率43%)を得た。1 H−NMR(CDCl 3 )δ:ppm 0.51(3H,t,J=7.3Hz),0.53(3
H,t,J=7.3Hz),1.20〜1.52(6
H,m),1.64〜1.81(4H,m),1.94
〜2.28(4H,m),2.45〜2.55(2H,
m),3.46(3H,br.s),3.51(3H,
s),5.11(2H,br.s),5.18(2H,
s),5.22(2H,s),6.82(1H,br.
d,J=8.6Hz),6.9〜7.15(5H,
m),7.4〜7.6(2H,m),8.1〜8.25
(2H,m),8.29(1H,d,J=1.7H
z),8.89(1H,br.s).
【0152】参考例19エリスロ 3−(3−(1−p−ニトロベンジルオキシ
カルボニルアミノ−1−シクロヘキシルカルボニルアミ
ノ)−4−ヒドロキシフェニル)−4−(4−ヒドロキ
シフェニル)ヘキサン
【化93】 参考例18に記載の方法で得られたエリスロ 3−(3
−(1−p−ニトロベンジルオキシカルボニルアミノ−
1−シクロヘキシルカルボニルアミノ)−4−メトキシ
メトキシフェニル)−4−(4−メトキシメトキシフェ
ニル)ヘキサン(0.87g )をメタノール(6.5m
l)に溶解し、20℃で6N 塩酸(0.43g )を滴
下した。同温度で1時間撹拌した後、実施例7と同様に
してエリスロ 3−(3−(1−p−ニトロベンジルオ
キシカルボニルアミノ−1−シクロヘキシルカルボニル
アミノ)−4−ヒドロキシフェニル)−4−(4−ヒド
ロキシフェニル)ヘキサン(0.89g ,定量的収率)
を得た。1 H−NMR(CDCl 3 )δ:ppm 0.45〜0.65(6H,m),1.13〜1.83
(10H,m),1.95〜2.26(4H,m),
2.36〜2.52(2H,m),5.26(2H,
s),6.70〜6.85(2H,m),6.85〜
7.06(4H,m),7.45〜7.60(2H,
m),8.02〜8.30(3H,m),8.71(1
H,br.s).
【0153】参考例20エリスロ 3−(3−(1−アミノ−1−シクロヘキシ
ルカルボニルアミノ)−4−ヒドロキシフェニル)−4
−(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサン
【化94】 参考例19に記載の方法で得られたエリスロ 3−(3
−(1−p−ニトロベンジルオキシカルボニルアミノ−
1−シクロヘキシルカルボニルアミノ)−4−ヒドロキ
シフェニル)−4−(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサ
ン(0.76g)をメタノール(7ml)に溶解し、10
%パラジウム−炭素(0.15g )を加えて常温常圧で
6時間水素添加した。その後参考例15と同様にしてエ
リスロ3−(3−(1−アミノ−1−シクロヘキシルカ
ルボニルアミノ)−4−ヒドロキシフェニル)−4−
(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサン(427mg,収率
81%)を得た。1 H−NMR(CDCl 3 )δ:ppm 0.53(3H,t,J=7.3Hz),0.54(3
H,t,J=7.4Hz),1.14〜1.84(12
H,m),2.03〜2.20(2H,m),2.33
〜2.50(2H,m),4.7(1H,br.s),
6.65(1H,d,J=2.0Hz),6.75〜
6.81(2H,m),6.90(1H,dd,J=
2.0Hzと8.3Hz),6.93〜7.03(3
H,m),9.66(1H,s),10.31(1H,
s).
【0154】参考例214,4−ビス(ジエトキシホスフィノイル)−2−ベン
ジルオキシカルボニル−2−メチル酪酸ベンジル
【化95】 メチルマロン酸ジベンジル(1.8g )とテトラエチル
エテニリデンビスホスホネート(1.5g )を用い、
参考例9と同様にして4,4−ビス(ジエトキシホスフ
ィノイル)−2−ベンジルオキシカルボニル−2−メチ
ル酪酸ベンジル(2.02g ,収率68%)を得た。1 H−NMR(CDCl 3 )δ:ppm 1.25〜1.40(12H,m),1.50(3H,
s),2.45〜2.75(3H,m),4.05〜
4.25(8H,m),5.0〜5.25(4H,
m),7.20〜7.33(10H,m).
【0155】参考例224,4−ビス(ジエトキシホスフィノイル)−2−カル
ボキシ−2−メチル酪酸
【化96】 参考例21に記載の方法で得られた4,4−ビス(ジエ
トキシホスフィノイル)−2−ベンジルオキシカルボニ
ル−2−メチル酪酸ベンジル(0.50g )を用い、参
考例10と同様にして4,4−ビス(ジエトキシホスフ
ィノイル)−2−カルボキシ−2−メチル酪酸(0.3
3g ,収率94%)を得た。1 H−NMR(CD3 SOCD3 )δ:ppm 1.24(12H,t,J=7.1Hz),1.26
(3H,s),2.21〜2.46(3H,m),3.
94〜4.12(8H,m),12.70(2H,b
r.s).
【0156】参考例234,4−ビス(ジエトキシホスフィノイル)−2−メチ
ル酪酸
【化97】 参考例22に記載の方法で得られた4,4−ビス(ジエ
トキシホスフィノイル)−2−カルボキシ−2−メチル
酪酸(0.98g )を用い、参考例11と同様にして
4,4−ビス(ジエトキシホスフィノイル)−2−メチ
ル酪酸(定量的収率)を得た。1 H−NMR(CDCl 3 )δ:ppm 1.22(3H,d,J=6.9Hz),1.34(1
2H,t,J=7.1Hz),1.78〜2.04(1
H,m),2.13〜2.43(1H,m),2.52
〜2.81(1H,m),2.84〜3.02(1H,
m),4.10〜4.27(8H,m).
【0157】参考例24エリスロ 3−(3−エトキシカルボニルアセチルアミ
ノ−4−メトキシメトキシフェニル)−4−(4−メト
キシメトキシフェニル)ヘキサン
【化98】 参考例4に記載の方法で得られたエリスロ 3−(3−
アミノ−4−メトキシメトキシフェニル)−4−(4−
メトキシメトキシフェニル)ヘキサン(0.75g )と
エチルマロニルクロリド(0.31ml)を用い、参考例
2と同様にしてエリスロ 3−(3−エトキシカルボニ
ルアセチルアミノ−4−メトキシメトキシフェニル)−
4−(4−メトキシメトキシフェニル)ヘキサン(0.
86g ,収率88%)を得た。1 H−NMR(CDCl 3 )δ:ppm 0.51(3H,t,J=7.4Hz),0.52(3
H,t,J=7.3Hz),1.21〜1.42(4
H,m),1.33(3H,t,J=7.3Hz),
2.45〜2.54(2H,m),3.51(3H,
s),3.52(2H,s),3.56(3H,s),
4.27(2H,q,J=7.2Hz),5.18(2
H,s),5.27(2H,s),6.83(1H,d
d,J=2.0Hzと8.6Hz),6.94〜7.0
2(2H,m),7.03〜7.13(3H,m),
8.28(1H,d,J=2.0Hz),9.52(1
H,br.s).
【0158】参考例25エリスロ 3−(3−カルボキシアセチルアミノ−4−
メトキシメトキシフェニル)−4−(4−メトキシメト
キシフェニル)ヘキサン
【化99】 参考例24に記載の方法で得られたエリスロ 3−(3
−エトキシカルボニルアセチルアミノ−4−メトキシメ
トキシフェニル)−4−(4−メトキシメトキシフェニ
ル)ヘキサン(0.47g )を用い、参考例6と同様に
してエリスロ3−(3−カルボキシアセチルアミノ−4
−メトキシメトキシフェニル)−4−(4−メトキシメ
トキシフェニル)ヘキサン(0.46g ,定量的収率)
を得た。1 H−NMR(CDCl 3 )δ:ppm 0.53(6H,t,J=7.3Hz),1.17〜
1.48(4H,m),2.43〜2.55(2H,
m),3.43〜3.60(8H,m),5.18(2
H,s),5.25(2H,s),6.87〜6.93
(1H,m),6.95〜7.02(2H,m),7.
05〜7.13(3H,m),8.14(1H,s),
8.53(1H,br.s).
【0159】参考例26エリスロ 3−(3−ブロモアセチルアミノ−4−メト
キシメトキシフェニル)−4−(4−メトキシメトキシ
フェニル)ヘキサン
【化100】 参考例4に記載の方法で得られたエリスロ 3−(3−
アミノ−4−メトキシメトキシフェニル)−4−(4−
メトキシメトキシフェニル)ヘキサン(0.75g )と
ブロモ酢酸クロリド(0.20ml)を用い、参考例2と
同様にしてエリスロ 3−(3−ブロモアセチルアミノ
−4−メトキシメトキシフェニル)−4−(4−メトキ
シメトキシフェニル)ヘキサン(0.87g ,収率88
%)を得た。1 H−NMR(CDCl 3 )δ:ppm 0.51(3H,t,J=7.3Hz),0.52(3
H,t,J=7.4Hz),1.16〜1.47(4
H,m),2.43〜2.57(2H,m),3.51
(3H,s),3.55(3H,s),4.06(2
H,s),5.18(2H,s),5.27(2H,
s),6.87(1H,dd,J=2.3Hzと8.3
Hz),6.94〜7.14(5H,m),8.23
(1H,d,J=2.0Hz),8.88(1H,b
r.s).
【0160】参考例27N−p−ニトロベンジルオキシカルボニル−3−トリメ
チルシリルオキシ−3,3−ビス(ジメトキシホスフィ
ノイル)プロピルアミン
【化101】 N−p−ニトロベンジルオキシカルボニル ベータアラ
ニン(1.34g )を用い、参考例14と同様にしてN
−p−ニトロベンジルオキシカルボニル−3−トリメチ
ルシリルオキシ−3,3−ビス(ジメトキシホスフィノ
イル)プロピルアミン(1.57g ,収率58%)を得
た。1 H−NMR(CDCl 3 )δ:ppm 0.23(9H,s),2.1〜2.4(2H,m),
3.4〜3.6(2H,m),3.75〜3.95(1
2H,m),5.19(2H,s),5.77(1H,
m),7.50(2H,d,J=8.9Hz),8.2
1(2H,d,J=8.9Hz). IR(neat):cm-1 3300(br.),1727,1528,1349,
1255(br.).
【0161】参考例283,3−ビス(ジメトキシホスフィノイル)−3−ヒド
ロキシプロピルアミン
【化102】 参考例27に記載の方法で得られたN−p−ニトロベン
ジルオキシカルボニル−3−トリメチルシリルオキシ−
3,3−ビス(ジメトキシホスフィノイル)プロピルア
ミン(1.43g )をテトラヒドロフラン(30ml)に
溶解し、10%パラジウム−炭素(1.43g )の存在
下常温常圧で2時間水素化分解を行った。触媒を濾過し
て除き、濾上物をテトラヒドロフラン、メタノール、ク
ロロホルムの順に洗浄した。濾液と洗液を減圧濃縮した
残渣をメタノールに溶解し、ヘキサンを加えて洗浄、分
液(2回)した。メタノール層を減圧濃縮して3,3−
ビス(ジメトキシホスフィノイル)−3−ヒドロキシプ
ロピルアミン(0.97g,定量的収率)を得た。1 H−NMR(CDCl 3 )δ:ppm 2.2〜2.7(5H,m),3.1〜3.5(2H,
m),3.75〜4.0(12H,m).
【0162】参考例29グルタル酸 モノp−ニトロベンジルエステル
【化103】 無水グルタル酸(4.1g )を用い、参考例13に記載
の方法に準じてグルタル酸 モノp−ニトロベンジルエ
ステル(4.2g ,収率53%)を得た。
【0163】1H−NMR(CDCl 3 )δ:ppm 1.90〜2.10(2H,m),2.46(2H,
t,J=7.1Hz),2.51(2H,t,J=7.
3Hz),5.22(2H,s),7.52(2H,
d,J=8.9Hz),8.23(2H,d,J=8.
9Hz).
【0164】参考例305,5−ビス(ジメトキシホスフィノイル)−5−トリ
メチルシリルオキシ吉草酸 p−ニトロベンジルエステ
【化104】 参考例29に記載の方法で得られたグルタル酸 モノp
−ニトロベンジルエステル(2.7g )を用い、参考例
14に記載の方法に準じて5,5−ビス(ジメトキシホ
スフィノイル)−5−トリメチルシリルオキシ吉草酸
p−ニトロベンジルエステル(4.9g ,収率89%)
を得た。
【0165】1H−NMR(CDCl 3 )δ:ppm 0.22(9H,s),1.90〜2.20(4H,
m),2.42(2H,t,J=7.1Hz),3.8
0〜3.88(12H,m),5.22(2H,s),
7.53(2H,d,J=8.9Hz),8.23(2
H,d,J=8.9Hz).
【0166】参考例315,5−ビス(ジメトキシホスフィノイル)−5−トリ
メチルシリルオキシ吉草酸
【化105】 参考例30に記載の方法で得られた5,5−ビス(ジメ
トキシホスフィノイル)−5−トリメチルシリルオキシ
吉草酸 p−ニトロベンジルエステル(4.9g )を用
い、参考例15に記載の方法に準じて5,5−ビス(ジ
メトキシホスフィノイル)−5−トリメチルシリルオキ
シ吉草酸(1.7g ,収率46%)を得た。
【0167】1H−NMR(CDCl 3 )δ:ppm 0.22(9H,s),1.84〜2.21(4H,
m),2.34(2H,t,J=7.1Hz),3.8
1〜3.88(12H,m).
【0168】参考例323−(4−ヒドロキシ−3−ニトロフェニル)−4−
(4−ヒドロキシフェニル)−3−ヘキセン
【化106】 窒素気流下、ジエチルスチルベストロール(1.0g )
の酢酸(160ml)−水(16ml)懸濁液を5℃に冷却
し、70%硝酸(0.34g )を滴下した。その後20
℃に昇温して5時間撹拌した。溶媒を減圧留去した残渣
に炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチル(15
0ml)を用いて2回抽出した。有機層を合わせて水(2
00ml)で洗浄、無水硫酸マグネシウム乾燥、減圧濃縮
した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー精製
(n−ヘキサン:酢酸エチル=9:1)して、3−(4
−ヒドロキシ−3−ニトロフェニル)−4−(4−ヒド
ロキシフェニル)−3−ヘキセン(0.22g ,収率1
9%)を得た。
【0169】1H−NMR(CDCl 3 )δ:ppm 0.77(3Hx2/3,d,J=7.4Hz;E
体),0.78(3Hx2/3,d,J=7.6Hz;
E体),0.96(3Hx1/3,d,J=7.6H
z;Z体),0.96(3Hx1/3,d,J=7.6
Hz;Z体),2.05〜2.20(4Hx2/3,
m;E体),2.46〜2.59(4Hx1/3,m;
Z体),4.74(1Hx1/3,br.s;Z体),
4.90(1Hx2/3,br.s;E体),6.50
〜7.50(7H,m),7.73(1Hx1/3,
d,J=2.0Hz;Z体),7.95(1Hx2/
3,d,J=1.7Hz;E体),10.4(1Hx1
/3,br.s;Z体),10.6(1Hx2/3,b
r.s;E体).
【0170】参考例333−(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)−4−
(4−ヒドロキシフェニル)−3−ヘキセン
【化107】 窒素気流下、参考例32に記載の方法で得られた3−
(4−ヒドロキシ−3−ニトロフェニル)−4−(4−
ヒドロキシフェニル)−3−ヘキセン(1.87g )を
アセトン(490ml)−1N 水酸化ナトリウム(46
ml)混合液に溶解し、加熱還流下にハイドロサルファイ
トナトリウム(9.2g )を添加して、30分間撹拌し
た。反応液を常にアルカリ性に保つように1N 水酸化
ナトリウムを追加しながら反応液の赤色が消失するまで
ハイドロサルファイトナトリウムを経時的に追加した。
大部分のアセトンを減圧留去後、10%酢酸水を用いて
反応液を中和した。析出した結晶を濾取し、クロロホル
ムを用いてリパルプ精製、減圧乾燥した(E体が得られ
た)。濾液の濃縮残渣は別途シリカゲルカラムクロマト
グラフィー精製(クロロホルム:アセトン=10:1)
した(E体とZ体の混合物が得られた)。合わせて、3
−(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)−4−(4
−ヒドロキシフェニル)−3−ヘキセン(1.52g ,
収率90%)を得た。
【0171】E体の 1H−NMR(CD3 OD)δ:pp
m 0.75(3H,t,J=7.4Hz),0.75(3
H,t,J=7.4Hz),2.09(2H,q,J=
7.3Hz),2.14(2H,q,J=7.4H
z),6.42(1H,dd,J=2.1Hzと8.1
Hz),6.61(1H,d,J=1.7Hz),6.
68(1H,d,J=7.9Hz),6.76(2H,
d,J=8.9Hz),6.97(2H,d,J=8.
9Hz).
【0172】参考例343−(3−アミノ−4−t−ブチルジメチルシリルオキ
シフェニル)−4−(4−t−ブチルジメチルシリルオ
キシフェニル)−3−ヘキセン
【化108】 参考例33に記載の方法で得られた3−(3−アミノ−
4−ヒドロキシフェニル)−4−(4−ヒドロキシフェ
ニル)−3−ヘキセン(1.52g ,E体)を用い、参
考例1に記載の方法に準じて3−(3−アミノ−4−t
−ブチルジメチルシリルオキシフェニル)−4−(4−
t−ブチルジメチルシリルオキシフェニル)−3−ヘキ
セン(1.13g ,E体,収率41%)を得た。
【0173】1H−NMR(CDCl 3 )δ:ppm 0.22(6H,s),0.27(6H,s),0.7
5(3H,t,J=7.4Hz),0.76(3H,
t,J=7.3Hz),1.00(9H,s),1.0
3(9H,s),2.02〜2.21(4H,m),
3.69(2H,br.s),6.45(1H,dd,
J=2.2Hzと8.1Hz),6.58(1H,d,
J=2.3Hz),6.71(1H,d,J=7.9H
z),6.77〜6.85(2H,m),6.98〜
7.06(2H,m).
【0174】参考例351,1−ビス(ジイソプロポキシホスフィノイル)−3
−トリフェニルメトキシプロパン
【化109】 窒素気流下、60%水素化ナトリウム(200mg)、1
−ブロモ−2−トリフェニルメトキシエタン(1.84
g )、テトライソプロピル メチレンビスホスホネート
(1.72g )をトルエン(5ml)に懸濁し120℃で
7時間加熱撹拌した。反応液をトルエンで希釈後、飽和
塩化アンモニウム水を加えて過剰の水素化ナトリウムを
分解した。さらに酢酸エチルを加えて分液後、有機層を
無水硫酸マグネシウム乾燥、減圧濃縮した。残渣をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィー精製(クロロホルム−
アセトン)して1,1−ビス(ジイソプロポキシホスフ
ィノイル)−3−トリフェニルメトキシプロパン(2.
44g ,収率77%)を得た。
【0175】1H−NMR(CDCl 3 )δ:ppm 1.27(24H,d,J=6.3Hz),2.12〜
2.52(3H,m),3.25(2H,t,J=6.
9Hz),4.64〜4.85(4H,m),7.2〜
7.6(15H,m).
【0176】参考例361,1−ビス(ジイソプロポキシホスフィノイル)−3
−プロパノール
【化110】 窒素気流下、参考例35に記載の方法で得られた1,1
−ビス(ジイソプロポキシホスフィノイル)−3−トリ
フェニルメトキシプロパン(2.42g )をメタノール
(25ml)に溶かし、濃塩酸(1ml)を加えて60〜7
0℃で2時間加熱撹拌した。反応液を減圧濃縮後、残渣
をクロロホルムに溶解し、無水硫酸マグネシウム乾燥、
減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー精製(クロロホルム−アセトン、次いでクロロホル
ム−メタノール)して1,1−ビス(ジイソプロポキシ
ホスフィノイル)−3−プロパノール(1.12g ,収
率75%)を得た。
【0177】1H−NMR(CDCl 3 )δ:ppm 1.35(12H,d,J=6.3Hz),1.36
(6H,d,J=6.3Hz),1.36(6H,d,
J=5.9Hz),2.04〜2.51(3H,m),
3.60〜3.87(3H,m),4.65〜4.90
(4H,m).
【0178】参考例373,3−ビス(ジイソプロポキシホスフィノイル)−1
−ヨードプロパン
【化111】 窒素気流下、参考例36に記載の方法で得られた1,1
−ビス(ジイソプロポキシホスフィノイル)−3−プロ
パノール(1.16g )とトリエチルアミン(606m
g)の乾燥クロロホルム(15ml)溶液を氷冷し、塩化
スルホニル(515mg)を滴下した。1時間撹拌した
後、反応液を水で洗浄、無水硫酸マグネシウム乾燥、減
圧濃縮して得られたメシレート体をアセトン(50ml)
に溶解した。ヨウ化ナトリウム(4.50g )を加えて
3時間加熱還流した後、反応液を室温に冷却して酢酸エ
チルで希釈し、チオ硫酸ナトリウム水溶液および塩水で
洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウム乾燥、減圧濃
縮して3,3−ビス(ジイソプロポキシホスフィノイ
ル)−1−ヨードプロパン(1.26g ,収率85%)
を得た。
【0179】参考例381,1−ビス(ジイソプロポキシホスフィノイル)−3
−アセチルチオプロパン
【化112】 氷冷・窒素気流下、参考例37に記載の方法で得られた
3,3−ビス(ジイソプロポキシホスフィノイル)−1
−ヨードプロパン(1.26g )を乾燥N,N−ジメチ
ルホルムアミド(2.5ml)−乾燥トルエン(2.5m
l)に溶解した。この中に、チオ酢酸ナトリウム溶液
(予め60%水素化ナトリウム(160mg)の乾燥N,
N−ジメチルホルムアミド(2.5ml)−乾燥トルエン
(2.5ml)懸濁液中にチオ酢酸(0.46g )を滴下
して調製した)を滴下し、室温に昇温して2.5時間撹
拌した。反応液にトルエンを加え、塩水洗浄(5回)、
無水硫酸マグネシウム乾燥、減圧濃縮した。残渣をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィー精製(酢酸エチル:ア
セトン=100:0〜50:50)して1,1−ビス
(ジイソプロポキシホスフィノイル)−3−アセチルチ
オプロパン(0.93g ,収率81%)を得た。
【0180】1H−NMR(CDCl 3 )δ:ppm 1.34(12H,d,J=5.9Hz),1.35
(12H,d,J=6.3Hz),2.00〜2.46
(3H,m),2.32(3H,s),3.15(2
H,t,J=7.4Hz),4.65〜4.90(4
H,m).
【0181】参考例393,3−ビス(ジイソプロポキシホスフィノイル)プロ
パンスルホン酸ナトリウム
【化113】 氷冷・窒素気流下、参考例38に記載の方法で得られた
1,1−ビス(ジイソプロポキシホスフィノイル)−3
−アセチルチオプロパン(0.81g )をアセトン(1
4ml)に溶解し、5N 水酸化ナトリウム(0.72m
l)、31%過酸化水素水(3.6ml)、タングステン
酸ナトリウム(触媒量)の順に添加してから徐々に室温
まで昇温して2.5時間撹拌した。減圧濃縮した残渣を
水(50ml)に溶解し、クロロホルムで3回洗浄し、水
層を凍結乾燥して3,3−ビス(ジイソプロポキシホス
フィノイル)プロパンスルホン酸ナトリウム(0.96
g )を得た。
【0182】参考例403,3−ビス(ジイソプロポキシホスフィノイル)プロ
パンスルホン酸クロリド
【化114】 参考例38に記載の方法で得られた3,3−ビス(ジイ
ソプロポキシホスフィノイル)プロパンスルホン酸ナト
リウム(100mg)を乾燥モノクロロベンゼン(1ml)
に懸濁し、乾燥N,N−ジメチルホルムアミド(触媒
量)を加えた後、塩化チオニル(27mg)を滴下した。
75℃で0.5時間加熱撹拌した後、塩化チオニル(2
7mg)を追加してさらに2時間加熱撹拌した。反応液を
減圧濃縮して3,3−ビス(ジイソプロポキシホスフィ
ノイル)プロパンスルホン酸クロリド(0.11g )を
得た。
【0183】実施例38エリスロ 3−(3−(4,4−ビス(ジエトキシホス
フィノイル)ブチリルアミノ)−4−プロピオニルオキ
シフェニル)−4−(4−プロピオニルオキシフェニ
ル)ヘキサン
【化115】 窒素気流下、実施例7に記載の方法で得られたエリスロ
3−(3−(4,4−ビス(ジエトキシホスフィノイ
ル)ブチリルアミノ)−4−ヒドロキシフェニル)−4
−(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサン(0.27g )
とジイソプロピルエチルアミン(222mg)を乾燥塩化
メチレン(3.5ml)に溶かし、氷冷した。次いで塩化
プロピオニル(119mg)の乾燥塩化メチレン(0.5
ml)を滴下し、氷冷下で2.5時間撹拌した。反応液を
クロロホルムで希釈し、飽和食塩水で洗浄、無水硫酸マ
グネシウム乾燥、減圧濃縮した。残渣をシリカゲル薄層
クロマトグラフィー精製(クロロホルム:アセトン=
3:1)して、エリスロ 3−(3−(4,4−ビス
(ジエトキシホスフィノイル)ブチリルアミノ)−4−
プロピオニルオキシフェニル)−4−(4−プロピオニ
ルオキシフェニル)ヘキサン(0.32g ,定量的収
率)を得た。1 H−NMR(CDCl 3 )δ:ppm 0.53(3H,t,J=7.3Hz),0.54(3
H,t,J=7.3Hz),1.17〜1.47(22
H,m),2.23〜2.83(11H,m),4.1
0〜4.30(8H,m),6.85〜6.94 (1
H,m),6.99〜7.10 (3H,m),7.13
〜7.22 (2H,m),8.19(1H,br.
s).
【0184】実施例39エリスロ 3−(3−(4,4−ジホスホノブチリルア
ミノ)−4−プロピオニルオキシフェニル)−4−(4
−プロピオニルオキシフェニル)ヘキサン
【化116】 窒素気流下、実施例38に記載の方法で得られたエリス
ロ 3−(3−(4,4−ビス(ジエトキシホスフィノ
イル)ブチリルアミノ)−4−プロピオニルオキシフェ
ニル)−4−(4−プロピオニルオキシフェニル)ヘキ
サン(0.37g )を乾燥クロロホルム(3.7ml)に
溶かし、ブロモトリメチルシラン(0.66ml)を滴下
した。室温で43時間撹拌した後、反応液を減圧濃縮し
た。残渣をクロロホルムで再度溶解し、水を加えて洗浄
・分液した。クロロホルム層を無水硫酸マグネシウム乾
燥、減圧濃縮してエリスロ 3−(3−(4,4−ジホ
スホノブチリルアミノ)−4−プロピオニルオキシフェ
ニル)−4−(4−プロピオニルオキシフェニル)ヘキ
サン(0.17g ,収率54%)を得た。 IR(neat):cm-1 3350(br.),1762,1650(br.),
1600,1540,1502,730.
【0185】
【発明の効果】本発明の骨親和性エストロゲン誘導体
(I)は、生殖器などの他の臓器に比べて、骨組織に対
してより選択的で持続的な薬理作用を示し、かつエスト
ロゲンとして骨塩密度を増加させるので、副作用の少な
い骨粗鬆症、特に閉経後骨粗鬆症の治療剤または予防剤
として有用である。さらに、本発明化合物は、エストロ
ゲンの欠乏にともなう医学症状、たとえば、更年期障
害、閉経に関連する脂質代謝異常および血管運動症候
群、萎縮性膣炎、外陰萎縮症、月経前症候群、女性性機
能低下、閉経後の女性における冠動脈性心臓疾患の治療
剤または予防剤、または避妊薬として有用である。下記
試験例により、本発明の効果をさらに詳細に説明するが
何ら本発明を限定するものではない。尚、本試験例で使
用した試験化合物は以下のとおりである。
【化117】
【化118】 比較例2はJ.Org.Chem.,38,3525 〜3533(1973)に記載の
合成エストロゲンであり、比較例5は特開平5−222
073号に記載の化合物である。 試験例1 ラット骨肉腫由来のUMR-106 細胞およびサル腎臓由来の
COS-1 細胞を、活性炭処理済み牛胎児血清(GIBCO 社
製)を5%含み、フェノールレッドを含まないDMEM培地
(Dulbecco's minimal essential medium:COSMO BIO 社
製)で培養し、90mmペトリ皿中で40〜60% コンフルエン
トになった時、りん酸カルシウム法により、エストロゲ
ン受容体発現ベクター0.5 μg 、アフリカツメガエルビ
テロゲニンエストロゲン応答配列とウサギベータグロブ
リンプロモーターを含むCAT(クロラムフェニコール
アセチルトランスフェラーゼ)レポータープラスミド 1
μg 、ベータガラクトシダーゼ発現ベクター(PCH110:P
harmacia社製) 3μg およびブルースクライブM13+プラ
スミド(Stratagene社製)15.5μg のDNA合計20μg
を細胞に導入した。次いで、1時間後に試験化合物を滅
菌蒸留水またはジメチルスルホキシド(DMSO)(比較例
1および比較例2の場合)に溶解して培地に添加し、試
験化合物の培地での最終濃度が 1μM または10nM(比較
例1の場合)となるように調製した。さらに培地でのDM
SOの最終濃度が0.1%(10μl/10ml)となるよう必要に
応じてDMSOを添加した。24時間培養して培地交換後、
再び同様にして試験化合物を添加した。さらに24時間
培養後細胞を掻きとり、常法によりベータガラクトシダ
ーゼ活性を測定してDNAの細胞導入効率を確認した
後、エストロゲン受容体の活性化に伴うCAT酵素の活
性を調べた。すなわち、加藤らの方法〔セル(Cell)、
第68巻、731 〜743 頁(1992年)〕に従って、細胞抽出
液を1単位(UMR-106 細胞)または40単位(COS-1 細
胞)用いて、アセチル CoA(Sigma 社製)および14C−
クロラムフェニコール(Amersham社製)を反応させ、シ
リカゲル薄層クロマトグラフィー上で分離されたアセチ
14C−クロラムフェニコールおよび14C−クロラムフ
ェニコールのスポットの放射能活性をイメージアナライ
ザー(BAS-2000: 富士写真フィルム社製)により定量
し、アセチル14C−クロラムフェニコールの生成率
(%)を計算した。同様にして、0.1%DMSOのみを含む培
地を用いて実験した結果をコントロール値とし、これに
対する相対比により、試験化合物のエストロゲン活性を
比較した。この結果を表1に示す。
【表1】 表1 エストロゲン活性比較1) ─────────────────────────── 被験薬2) UMR-106 細胞 COS-1細胞 ─────────────────────────── コントロール 1.0 1.0 (本願化合物) 実施例3 4.5 10 実施例10 1.2 7.2 実施例25 5.6 10 (対照化合物) 比較例1 20 6.9 比較例2 14 7.7 比較例3 1.1 1.0 比較例4 0.8 1.3 比較例5 1.1 0.9 ─────────────────────────── 1) 2回の実験による平均値のコントロール値に対する比で示した。 2) 比較例1のみ10nM、その他の被験薬は 1μM の濃度で試験した。
【0186】試験例2 7週令のウィスター(Wistar)系雌性ラットを用い、エ
ーテル麻酔下で背部より輸卵管を含めて両側卵巣を摘出
し、1週間後に1群5匹として試験化合物の投与を開始
した。比較例1および比較例2の化合物は、5%エタノー
ル・95%MCT(中鎖脂肪酸トリグリセリド)混合溶液
に溶解し、その他の試験化合物は、りん酸緩衝生理食塩
液(pH 7.4)に溶解して、0.01〜3mg/kgを1日1回、週
5日、3週間続けて皮下投与した。最終投与日の1日後
に剖検して、脛骨近位部の骨塩密度および子宮の湿重量
を測定した。同時に、卵巣を摘出した非投薬群(コント
ロール群)と無処置の非投薬群(偽手術群)についても
剖検し、骨塩密度および子宮の湿重量を測定した。骨塩
密度の測定は、DXA法(dual energy X-ray absorpti
ometry)による骨塩密度測定装置(DCS-600:アロカ社
製)を使用した。各群5匹のラットの測定値の平均値を
求め、次の式により骨塩密度および子宮重量の回復率を
各々計算した。 回復率(%)=(投薬群の平均値−コントロール群の平
均値)/(偽手術群の平均値−コントロール群の平均
値)x100 この結果を表2に示す。
【表2】 表2 卵巣摘出ラット回復率(%) ─────────────────────────── 被験薬 骨塩密度 子宮重量 ─────────────────────────── コントロール 0 0 (本願化合物) 実施例3 165 48 実施例10 114 39 実施例25 240 89 (対照化合物) 比較例1 83 132 比較例2 158 101 比較例3 55 0 比較例4 95 0 比較例5 170 15 ────────────────────────── 被験薬投与量:比較例1, 0.01mg/kg、比較例3,2mg/kg、比較例5, 3mg/kg 、その他の被験薬 1mg/kg
【0187】試験例1および試験例2の結果から、比較
例1および比較例2の化合物は、明らかにエストロゲン
化合物であり、骨塩密度と共に子宮重量に対しても、卵
巣摘出術による減少を強く抑制したのに対し、本発明化
合物は、エストロゲン活性を保持しているにもかかわら
ず、子宮重量の回復率に比べて骨塩密度の回復率に対し
てはるかに高い作用を示し、骨選択的に薬理作用を発揮
することが認められた。一方、骨吸収抑制剤である比較
例3(エチドロネート)、エストロゲンでない化合物と
ビスホスホン酸誘導体を結合させた比較例4、およびビ
スホスホン酸とエストロゲン化合物をアルキレン鎖によ
り結合させた比較例5はいずれもエストロゲン活性を示
さず、本発明化合物と明らかに区別される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07F 9/38 9450−4H C07F 9/38 E 9/572 9450−4H 9/572 A 9/6541 9450−4H 9/6541 // C07C 201/12 C07C 201/12 205/35 205/35 215/76 215/76 233/25 9547−4H 233/25 237/24 9547−4H 237/24 (72)発明者 津島 直美 大阪市此花区春日出中3丁目1番98号 住 友製薬株式会社内 (72)発明者 原田 秀幸 大阪市此花区春日出中3丁目1番98号 住 友製薬株式会社内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I) 【化1】 〔式中、A1 は−CO−または−SO2 −を表し、A2
    は単結合、−S−、−O−、式−NR4 −(式中、R4
    は水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を表す。)
    または式−CO−NR4 −(式中、R4 は前記と同じ意
    味を表す。)を表し、R1 は水素原子または炭素数1〜
    6のアルキル基を表し、R2 およびR3 は同一または異
    なっていてもよい水素原子、炭素数1〜6のアルキル
    基、炭素数3〜6のアルケニル基、炭素数3〜7のシク
    ロアルキル基、アラルキル基、置換アラルキル基、フェ
    ニル基または置換フェニル基を表すか、または、R2
    よびR3 はそれらが結合している炭素原子と一緒になっ
    て飽和あるいは不飽和の3〜7員からなる脂環式炭化水
    素基を形成してもよく、kはA1 が−CO−の場合に0
    または1を、A1 が−SO2 −の場合に0を表し、mお
    よびnはそれぞれ独立して0〜5の整数を表し、Zは次
    の一般式(IIa)〜(IId) 【化2】 (式中、R5 は水素原子、ハロゲン原子、メチル基、水
    酸基または保護された水酸基を表し、R6 、R7 、R8
    およびR9 はそれぞれ独立して水素原子、炭素数1〜6
    のアルキル基、炭素数2〜6のハロアルキル基、アリル
    基、ベンジル基または式−CH2 −O−CO−R10(式
    中、R10は炭素数1〜6のアルキル基を表す。)を表
    す。) 【化3】 (式中、R6 、R7 、R8 およびR9 は前記と同じ意味
    を表し、qは0または1を表す。) 【化4】 (式中、R6 、R7 、R8 およびR9 は前記と同じ意味
    を表す。) 【化5】 (式中、R6 は前記と同じ意味を表し、R11は水酸基ま
    たは保護された水酸基を表す。)で表されるいずれかの
    基を、Eは一般式(III) 【化6】 (式中、R12およびR13は同一または異なっていてもよ
    い水素原子、水酸基の保護基、式−CO−NR18
    19(式中、R18およびR19は同一または異なっていても
    よい水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数2
    〜6のヒドロキシアルキル基、炭素数2〜6のハロアル
    キル基、フェニル基置換もしくは非置換の炭素数2〜6
    のカルボキシアルキル基、炭素数3〜7のシクロアルキ
    ル基、アラルキル基、置換アラルキル基、フェニル基ま
    たは置換フェニル基を表す。)、式−CO−R20(式
    中、R20は炭素数1〜19のアルキル基、炭素数3〜1
    9のアルケニル基、炭素数3〜7のシクロアルキル基、
    炭素数3〜7のシクロアルキル基で置換された炭素数1
    〜6のアルキル基、アラルキル基、置換アラルキル基、
    フェニル基、置換フェニル基または5〜6員の複素環基
    を表す。)または一般式(IV) 【化7】 (式中、R21は水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜6
    のアルキル基または炭素数1〜6のアルコキシ基を表
    す。)で表される基を表し、R14およびR15は同一また
    は異なっていてもよい水素原子、ハロゲン原子、メチル
    基、水酸基または保護された水酸基を表し、R16は炭素
    数1〜6のアルキル基、炭素数2〜6のヒドロキシアル
    キル基、炭素数2〜6のハロアルキル基、フェニル基、
    または水酸基もしくは保護された水酸基で置換されたフ
    ェニル基を表し、R17は炭素数1〜6のアルキル基、炭
    素数2〜6のヒドロキシアルキル基または炭素数2〜6
    のハロアルキル基を表し、あるいはR14およびR16が一
    緒になって、−O−、−CH2 −または−CH2 CH2
    −を形成してもよく、また、R15およびR17が一緒にな
    って、−R17−R15−として−O−、−S−、−COO
    −、−OCO−、式−NR22−(式中、R22は炭素数1
    〜6のアルキル基、炭素数2〜6のヒドロキシアルキル
    基または炭素数2〜6のハロアルキル基を表す。)、式
    −CHR22−A3 −、または−A3 −CHR22−(式
    中、R22は前記と同じ意味を表し、A3 は単結合、−O
    −または−CH2 −を表す。)を形成してもよく、R16
    およびR17がそれぞれ結合している炭素−炭素間の破線
    および実線は、単結合または二重結合を表す。)を表
    す。〕で表される化合物またはその薬学的に許容される
    塩。
  2. 【請求項2】 Zが、一般式(IIa)で表される基で
    ある請求項1記載の化合物またはその薬学的に許容され
    る塩。
  3. 【請求項3】 A1 が−CO−であり、A2 が単結合ま
    たは式−NR4 −(式中、R4 は請求項1に記載と同じ
    意味を表す。)で表される基である請求項2に記載の化
    合物またはその薬学的に許容される塩。
  4. 【請求項4】 Eが、一般式(IIIa) 【化8】 〔式中、R12、R13、R14およびR15は請求項1に記載
    と同じ意味を表し、R23およびR24は同一または異なっ
    ていてもよい炭素数1〜6のアルキル基、炭素数2〜6
    のヒドロキシアルキル基または炭素数2〜6のハロアル
    キル基を表し、R23およびR24がそれぞれ結合している
    炭素−炭素間の破線および実線は、単結合または二重結
    合を表す。〕で表される基である請求項3記載の化合物
    またはその薬学的に許容される塩。
  5. 【請求項5】 Eが、一般式(IIIb) 【化9】 〔式中、R25およびR26は同一または異なっていてもよ
    い炭素数1〜6のアルキル基を表す。〕で表される基で
    ある請求項4記載の化合物またはその薬学的に許容され
    る塩。
  6. 【請求項6】 Eが、一般式(IIIc) 【化10】 〔式中、R12、R13およびR16は請求項1に記載と同じ
    意味を表し、Gは−O−、−S−、−COO−、−OC
    O−、式−NR22−(式中、R22は請求項1に記載と同
    じ意味を表す。)、式−CHR22−A3 −、または−A
    3 −CHR22−(式中、R22およびA3 は請求項1に記
    載と同じ意味を表す。)を表し、R16の結合炭素と隣接
    する炭素間の破線および実線は、単結合または二重結合
    を表す。〕で表される基である請求項3記載の化合物ま
    たはその薬学的に許容される塩。
  7. 【請求項7】 Eが、一般式(IIId) 【化11】 〔式中、R12およびR13は請求項1に記載と同じ意味を
    表し、R25およびR26は同一または異なっていてもよい
    炭素数1〜6のアルキル基を表す。〕で表される基であ
    る請求項6記載の化合物またはその薬学的に許容される
    塩。
  8. 【請求項8】 エリスロ 3−(3−(4,4−ジホス
    ホノブチリルアミノ)−4−ヒドロキシフェニル)−4
    −(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサンもしくは式 【化12】 で表される化合物またはその薬学的に許容される塩。
  9. 【請求項9】 エリスロ 3−(3−(5,5−ジホス
    ホノバレリルアミノ)−4−ヒドロキシフェニル)−4
    −(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサンもしくは式 【化13】 で表される化合物またはその薬学的に許容される塩。
  10. 【請求項10】 エリスロ 3−(3−((ジホスホノ
    メチルアミノ)アセチルアミノ)−4−ヒドロキシフェ
    ニル)−4−(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサンもし
    くは式 【化14】 で表される化合物またはその薬学的に許容される塩。
  11. 【請求項11】 請求項1から10のいずれかに記載の
    化合物またはその薬学的に許容される塩を含有する医
    薬。
  12. 【請求項12】 請求項1から10のいずれかに記載の
    化合物またはその薬学的に許容される塩を有効成分とす
    る骨粗鬆症の治療剤または予防剤。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009505974A (ja) * 2005-08-11 2009-02-12 ターガンタ セラピュティクス,インコーポレイティド ホスホン化リファマイシン類および骨と関節感染の予防と治療のためのその投与法

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