JPH09307130A - 薄膜光電材料およびそれを含む薄膜型光電変換装置 - Google Patents

薄膜光電材料およびそれを含む薄膜型光電変換装置

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JPH09307130A
JPH09307130A JP8146821A JP14682196A JPH09307130A JP H09307130 A JPH09307130 A JP H09307130A JP 8146821 A JP8146821 A JP 8146821A JP 14682196 A JP14682196 A JP 14682196A JP H09307130 A JPH09307130 A JP H09307130A
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昭彦 中島
Kenji Yamamoto
憲治 山本
Takayuki Suzuki
孝之 鈴木
Masashi Yoshimi
雅士 吉見
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    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy

Abstract

(57)【要約】 【課題】 量子効率の改善された薄膜光電材料および薄
膜型光電変換装置を提供する。 【解決手段】 薄膜光電材料または薄膜型光電変換装置
は光電変換層(3,3B,3C)を含み、光電変換層
(3,3B,3C)は、その受光面側表面において微細
な凹凸(3S1)を含み、その微細な凹凸(3S1)を
形成する微小な斜面の多くはシリコン結晶の{100}
面に対応しており、または、その背面側においてアモル
ファスシリコン層(3A)と接し、そのアモルファスシ
リコン層との界面において微小な凹凸(3S2)が形成
されていることを特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は薄膜型光電変換装置
の変換効率の改善に関し、特に、薄膜光電材料の光電変
換効率の改善に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光電変換装置用の光電材料に関する重要
な因子として、有効波長感度領域の広さ,光吸収係数の
大きさ,キャリア移動度の大きさ,少数キャリアの寿命
の長さなどがある。これらのいずれもが光電変換装置の
高効率化において重要な物性パラメータであるが、特
に、薄膜型光電変換装置においては吸収係数の大きさが
重要な因子となる。すなわち、光電変換層が薄膜である
とき、吸収係数の小さな長波長領域では十分な光吸収が
生ぜず、光電変換量が光電変換層の膜厚で制限されるこ
とになる。薄膜型光電変換装置の代表的なものとしてア
モルファスシリコン系太陽電池があり、アモルファス光
電材料は可視光領域での吸収係数が大きいので、500
nm以下の膜厚のアモルファス光電材料で15mA/c
2 以上の短絡電流を実現している。しかし、アモルフ
ァスシリコンはその有効感度波長領域が800nm程度
の波長までであるので、さらに長波長の光に感度を有し
かつ高い吸収係数を兼ね備えた光電材料が望まれてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】近年、薄膜多結晶シリ
コン太陽電池に代表的に用いられているように、幅広い
波長領域の光に感度を有する薄膜光電材料が開発されて
いる。しかし、光電材料が薄膜である場合、光の波長が
長いほど光電材料の吸収係数が減少するので、薄膜全体
の光吸収量が膜厚によって限定されてしまい、全感度波
長領域における有効な光電変換が困難となる。
【0004】かかる事情に鑑み、本発明は、光電材料内
に入射した光が外部に逃げにくい光散乱構造を形成する
ことによって、大きな光電流を発生させ得る光電材料を
提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の1つの態様によ
る薄膜光電材料は、多結晶シリコンの下地層と、その下
地層上に形成された多結晶シリコンの光電変換層とを含
み、下地層と光電変換層との界面は実質的に平面であっ
て光電変換層の自由表面は微細な凹凸を含む表面テクス
チャ構造を有し、光電変換層に含まれる結晶粒の多くは
前述の界面の法線にほぼ平行な<110>方向を有し、
表面テクスチャ構造の微小な凹凸を形成する微小な斜面
の多くは{100}面に対応していることを特徴として
いる。
【0006】本発明のもう1つの態様による薄膜光電材
料は、アモルファスシリコン層と、そのアモルファスシ
リコン層と接する多結晶シリコンの光電変換層とを含
み、アモルファスシリコン層と光電変換層との界面は微
細な凹凸を含んでいることを特徴としている。
【0007】本発明のさらに他の態様による薄膜型光電
変換装置は、順次積層された多結晶シリコンの電極層,
実質的に真正半導体の多結晶シリコンの光電変換層,導
電型の多結晶シリコン層および透明電極層を含み、多結
晶シリコンの電極層と光電変換層との間の第1の界面は
実質的に平面であり、光電変換層と導電型結晶シリコン
層との間の第2の界面は微小な凹凸を含み、光電変換層
に含まれる結晶粒の多くは第1の界面の法線にほぼ平行
な<110>方向を有し、第2の界面の微小な凹凸を形
成する微小な斜面の多くは光電変換層に含まれる結晶の
{100}面に対応していることを特徴としている。
【0008】本発明のさらに他の態様による薄膜型光電
変換装置は、順次積層された多結晶シリコンの電極層,
アモルファスシリコン層,実質的に真正半導体の多結晶
シリコンの光電変換層,導電型の多結晶シリコン層およ
び透明電極層を含み、多結晶シリコンの電極層とアモル
ファスシリコン層との間の第1の界面は実質的に平面で
あり、アモルファスシリコン層と光電変換層との間の第
2の界面は微小な凹凸を含んでいることを特徴としてい
る。
【0009】本発明のさらに他の態様による薄膜型光電
変換装置は、順次積層された多結晶シリコンの電極層,
アモルファスシリコン層,実質的に真正半導体の多結晶
シリコンの光電変換層,導電型の多結晶シリコン層およ
び透明電極層を含み、多結晶シリコンの電極層とアモル
ファスシリコン層との間の第1の界面は実質的に平面で
あり、アモルファスシリコン層と光電変換層との間の第
2の界面は微小な凹凸を含み、光電変換層と導電型多結
晶シリコン層との間の第3の界面も微小な凹凸を含んで
いることを特徴としている。
【0010】
【発明の実施の形態】図1において、本発明の1つの実
施の形態による薄膜光電材料が模式的な断面図で概略的
に図解されている。この薄膜光電材料は、ガラス基板1
上に順次積層された下地層2および光電変換層3を含ん
でいる。
【0011】下地層2は、たとえばプラズマCVD法を
用いて高濃度にボロンがドープされたp+ 型アモルファ
スシリコン層をガラス基板1上に形成し、そのアモルフ
ァスシリコン層をエキシマレーザを用いたアニール処理
で多結晶化することによって形成され得る。このように
形成された下地層2に含まれる結晶粒の多くは、ガラス
基板の表面1Sに対する法線にほぼ平行な<111>方
向を有している。
【0012】光電変換層3も、プラズマCVD法によっ
て形成され得る。光電変換層3は、たとえば0.1〜
0.5Torrの圧力と500〜650℃の温度の下
で、導電型不純物を含まないシランガスと水素との混合
ガスを用いて堆積される。したがって、光電変換層3
は、実質的に真正の半導体として形成される。このよう
に形成された光電変換層3に含まれる結晶粒の多くは下
地層2から上方に延びる柱状晶の形態を示し、下地層2
との界面2Sに対する法線にほぼ平行な<110>方向
を有している。
【0013】光電変換層3は約2〜50μmの範囲内の
厚さに成長させられ、その自由表面は微細な凹凸3S1
を含む表面テクスチャ構造を有している。これらの凹凸
3S1は、V字状の溝または角錐を含み、光電変換層3
の厚さより小さな範囲内で約0.2〜3μmの高低さを
有している。さらに、凹凸3S1を形成する微細な斜面
の多くは、光電変換層3に含まれる結晶粒の{100}
面に対応している。
【0014】図2は、図1に示されているような光電変
換層3の一例を示す透過型電子顕微鏡(TEM)写真で
あり、下部の白い線分は500nmの長さを表してい
る。このTEM写真において、<110>方向に延びる
柱状晶と表面の凹凸3S1とが観察され得る。また、こ
のTEM写真からわかるように、光電変換層3に含まれ
る柱状晶の<110>方向は、下地との界面2Sに対す
る法線に関して約15度以下のずれ角を有している。
【0015】図1に示されているような光電変換層3に
おいては、光が凹凸表面3S1で屈折して斜め入射し、
さらに界面2Sと凹凸表面3S1との間で多重反射を起
こすので、実効光学長が増大し、薄膜でありながら大き
な光吸収量が得られる。
【0016】凹凸3S1の密度や高低差は光電変換層3
の形成条件の調節によって制御することができ、これに
より、光電変換層3内で優先的に散乱される光の波長を
選択することも可能である。すなわち、長波長の光を光
電変換層3内で優先的に散乱させることにより、特に長
波長の光に関する光吸収量を増大させることができる。
【0017】図3は、図1に示されているような微細な
凹凸3S1を含む表面テクスチャ構造が光電変換層の特
性に及ぼす影響を示すグラフである。このグラフにおい
て、横軸は吸収係数の逆数である吸収長(μm)を表わ
し、縦軸は量子効率の逆数を表している。白丸印は表面
テクスチャ構造を有する光電変換層Aを含む光電変換装
置に関する測定値を表わし、白角印は表面テクスチャ構
造を有しない光電変換層Bを含む光電変換装置に関する
測定値を表している。これらの光電変換層AとBは、い
ずれも9μmの厚さを有している。
【0018】図3において、光電変換層AとBの実効光
学長は、それぞれグラフ中の実線と破線の直線の傾きか
ら求めることができる。得られた実効光学長は、表面テ
クスチャを有しない光電変換層Bに関しては46μmで
あるのに対して、表面テクスチャを有する光電変換層A
に関しては100μmに増大している。すなわち、表面
テクスチャを有する光電変換層Aの実効光学長は、実際
の膜厚の約11倍に増大している。さらに、光電変換層
AとBの赤外光に関する量子効率は、それぞれグラフ中
の実線と破線の直線が吸収長0の位置で示す量子効率の
逆数として求められる。得られた赤外光効率は表面テク
スチャを有しない光電変換層Bに関して4.3%である
のに対して、表面テクスチャを有する光電変換層Aに関
しては8.4%に増大している。
【0019】図4は図3と類似しているが、図4におい
ては表面テクスチャ構造を有しかつ4μmの厚さを有す
る光電変換層を含む光電変換装置Cに関する測定結果が
示されている。この光電変換層Cは、67.4μmの実
効光学長を有している。すなわち、光電変換層Cの実効
光学長は、その膜厚の16倍以上に増大している。した
がって、図3中の光電変換層Aと図4中の光電変換層C
との比較から、表面テクスチャは特に光電変換層の膜厚
が薄い場合に実効光学長を増大させる効果の著しいこと
がわかる。
【0020】図5(A)および(B)においては、本発
明の他の実施の形態による薄膜光電材料が概略的な断面
図で図解されている。これらの薄膜光電材料は、下地層
2上に形成されたアモルファスシリコン層3Aと光電変
換層3Bを含んでいる。図5における下地層2は、図1
における場合と同様に形成され得る。アモルファスシリ
コン層3Aと光電変換層3Bは、たとえば0.1〜0.
5Torrの圧力と200〜450℃の温度の下で、導
電型不純物を含まないシランガス,水素およびSiF4
を含む混合ガスを用いて堆積される。
【0021】図5(A)の場合、光電変換層3Bに含ま
れる結晶粒は下地層2との界面2Sにおいて核生成し、
その結晶粒の成長とともにアモルファスシリコン領域3
Aが減少する。そして、隣同士の結晶粒が成長して互い
に接する位置でアモルファスシリコン領域3Aの成長が
停止する。その結果、光電変換層3Bの底面には、微細
な凹凸を含む界面3S2が形成される。
【0022】他方、図5(B)においては、光電変換層
3Bに含まれる結晶粒の核生成は、下地層2の表面2S
上ではなく、アモルファスシリコン層3A内で生じてい
る。したがって、一般的には、図5(B)におけるアモ
ルファスシリコン層3Aの平均厚さは、図5(A)にお
ける場合よりも少し大きくなる。図5の場合において
も、光電変換層3B内に含まれる結晶粒は、下地層2の
表面2Sに対する法線にほぼ平行な<110>方向を有
している。
【0023】図6は、図5(B)に示されているような
光電変換層の一例を示すTEM写真であり、底部の白い
線分は100nmの長さを表している。このTEM写真
において、アモルファスシリコン層3Aと光電変換層3
Bとの間に微小な凹凸を含む界面3S2が観察され、光
電変換層3B内には<110>方向に沿った柱状晶の多
結晶構造が観察される。
【0024】図5に示されているような光電変換層3B
においては、光電変換層3B内に入射した光が凹凸界面
3S2によって斜め反射され、さらに光電変換層3Bの
上側表面と凹凸界面3S2との間で多重反射を起こすの
で、実質的な光学長が増大し、薄膜でありながら大きな
光吸収量が得られる。
【0025】界面3S2に含まれる凹凸の密度や高低差
はアモルファスシリコン層3Aと光電変換層3Bの形成
条件を調節することにより制御することができ、これに
より、光電変換層3B内で優先的に散乱される光の波長
を選択することも可能である。なお、アモルファスシリ
コン層3Aの平均厚さもプラズマCVD条件を調節する
ことによって制御し得るが、アモルファスシリコン層3
Aの平均厚さがあまり大きくなることは好ましくない。
なぜならば、アモルファスシリコン層3Aは光電変換層
としては働かず、むしろ抵抗層として作用するからであ
る。
【0026】図7は、図5に示されているような微細な
凹凸を含むテクスチャ界面3S2が光電変換層の特性に
及ぼす影響を示すグラフである。このグラフにおいて横
軸は光の波長(nm)を表わし、縦軸は量子効率を表わ
している。黒丸印はテクスチャ界面を有する光電変換層
Dを含む光電変換装置に関する測定値を表わし、白丸印
はテクスチャ界面を有しない光電変換層Eを含む光電変
換装置に関する測定値を表わしている。これらの光電変
換層DとEは、いずれも4μmの厚さを有している。実
線の直線は、テクスチャ界面を有しない4μm厚さの理
想的な材質を仮定したシリコン光電変換層に関して、計
算によって予測される量子効率を表わしている。図7内
の影付された領域からわかるように、テクスチャ界面を
有する光電変換層Dは、500〜700nmの波長領域
において著しい量子効率の改善が得られ、80%を超え
る量子効率を示す領域も存在している。すなわち、従来
の結晶シリコンの吸収係数から計算により予測される以
上の光電変換効率を得ることができる。実際に、光電変
換層Dを含む光電変換装置において、23mA/cm2
の短絡電流が得られた。また、図5における凹凸界面3
S2はヘテロ界面であるので、キャリアの再結合を低減
する効果をも生じ、開放電圧の向上にも寄与することが
できる。
【0027】図8は、本発明のさらに他の実施の形態に
よる薄膜型光電変換装置を概略的な断面図で図解してい
る。この光電変換装置は、ガラス基板1上に順次積層さ
れたp+ 型多結晶シリコンの電極層2,実質的に真正半
導体の多結晶シリコンの光電変換層3,n+ 型の多結晶
シリコン層4,およびたとえばITOの透明電極層5を
含んでいる。すなわち、図8の薄膜型光電変換装置にお
いては、図1に示されているような光電変換層3を含ん
でいるので、特に長波長の光の吸収効率の改善とともに
高い光電変換効率が得られる。
【0028】図9は、本発明のさらに他の実施の形態に
よる薄膜型光電変換装置を概略的な断面図で図解してい
る。この光電変換装置は、ガラス基板1上に順次積層さ
れたp+ 型多結晶シリコンの電極層2,実質的に真正半
導体のアモルファスシリコン層3A,実質的に真正半導
体の多結晶シリコンの光電変換層3B,n+ 型の多結晶
シリコン層4,および透明電極層5を含んでいる。すな
わち、この薄膜型光電変換装置においては、図5に示さ
れているようなアモルファスシリコン層3Aと光電変換
層3Bとの間に微細な凹凸を含む界面が形成されている
ので、大きな短絡電流と高い開放電圧を得ることができ
る。
【0029】図10は、本発明のさらに他の実施の形態
による薄膜型光電変換装置を概略的な断面図で図解して
いる。この光電変換装置は、ガラス基板1上に順次積層
されたp+ 型多結晶シリコン電極層2,実質的に真正半
導体のアモルファスシリコン層3A,実質的に真正半導
体の多結晶シリコンの光電変換層3C,n+ 型多結晶シ
リコン層4,および透明電極層5を含んでいる。この光
電変換装置における光電変換層3Cは、その受光面側表
面において図1における微細な凹凸3S1に対応するテ
クスチャを有しており、さらにその底面側において図5
の場合と同様にアモルファスシリコン層3Aとの界面に
微細な凹凸3S2を含んでいる。したがって、図10の
薄膜型光電変換装置においては、大きな短絡電流,高い
開放電圧,および高い光電変換効率を得ることができ
る。
【0030】図11は、図10に対応して実際に作成さ
れた薄膜型光電変換装置の断面構造を表わすTEM写真
である。このTEM写真の底部における白い線分は、2
00nmの長さを表わしている。
【0031】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、光吸収
係数、特に長波長領域における光の吸収係数が改善され
た薄膜光電材料を提供することができ、その薄膜光電材
料を用いた薄膜型光電変換装置においては大きな短絡電
流,高い開放電圧が得られるとともに高い光電変換効率
を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1つの実施の形態による薄膜光電材料
を概略的に示す断面図である。
【図2】図1に対応する薄膜光電材料の断面組織を表わ
す顕微鏡写真図である。
【図3】図1の薄膜光電材料における表面テクスチャ構
造が生ずる光学的効果の一例を表わすグラフである。
【図4】図1の薄膜光電変換層に含まれる表面テクスチ
ャ構造が生じる光学的効果の他の例を表わすグラフであ
る。
【図5】本発明の他の実施の形態による光電変換層を概
略的に示す断面図である。
【図6】図5(B)に対応する薄膜光電材料の断面組織
を表わす顕微鏡写真図である。
【図7】図5に示されているような薄膜光電材料におけ
る凹凸界面3Sbの光学的効果を表わすグラフである。
【図8】本発明のさらに他の実施の形態による薄膜型光
電変換装置を表わす概略的な断面図である。
【図9】本発明のさらに他の実施の形態による薄膜型光
電変換装置を表わす概略的な断面図である。
【図10】本発明のさらに他の実施の形態による薄膜型
光電変換装置を表わす概略的な断面図である。
【図11】図10に対応する薄膜型光電変換装置の断面
組織を表わす顕微鏡写真図である。
【符号の説明】
1 ガラス基板 2 p+ 型多結晶シリコン層 3,3B,3C 実質的に真正半導体の光電変換層 3A 実質的に真正半導体のアモルファスシリコン層 4 n+ 型多結晶シリコン層 5 透明電極層

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多結晶シリコンの下地層と、 前記下地層上に形成された多結晶シリコンの光電変換層
    とを含み、 前記下地層と前記光電変換層との界面は実質的に平面で
    あって前記光電変換層の自由表面は微細な凹凸を含む表
    面テクスチャ構造を有し、 前記光電変換層に含まれる結晶粒の多くは前記界面の法
    線にほぼ平行な<110>方向を有し、 前記微細な凹凸を形成する微小な斜面の多くは{10
    0}面に対応していることを特徴とする薄膜光電材料。
  2. 【請求項2】 前記凹凸はV字状の溝または角錐を含む
    ことを特徴とする請求項1に記載の薄膜光電材料。
  3. 【請求項3】 前記光電変換層は2〜50μmの範囲内
    の厚さを有し、前記凹凸はその厚さより小さくかつ0.
    2〜3μmの範囲内の高低差を有していることを特徴と
    する請求項1または2に記載の薄膜光電材料。
  4. 【請求項4】 前記表面テクスチャ構造を有する前記光
    電変換層はその厚さの15倍以上の実効光学長を有する
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれかの項に記載
    の薄膜光電材料。
  5. 【請求項5】 前記光電変換層に含まれる結晶粒の前記
    <110>方向と前記法線との間のずれ角は15度以下
    であることを特徴とする請求項1から4のいずれかの項
    に記載の薄膜光電材料。
  6. 【請求項6】 アモルファスシリコン層と、 前記アモルファスシリコン層と接する多結晶シリコンの
    光電変換層とを含み、 前記アモルファスシリコン層と前記光電変換層との界面
    は微細な凹凸を含んでいることを特徴とする薄膜光電材
    料。
  7. 【請求項7】 前記凹凸はV字状の溝,円錐または角錐
    を含むことを特徴とする請求項6に記載の薄膜光電材
    料。
  8. 【請求項8】 前記凹凸は50〜5000nmの範囲内
    の高低差を有していることを特徴とする請求項6または
    7に記載の薄膜光電材料。
  9. 【請求項9】 前記光電変換層は1〜10μmの範囲内
    の厚さを有し、波長600nmの光に関して80%以上
    の外部量子効率を有することを特徴とする請求項6から
    8のいずれかの項に記載の薄膜光電材料。
  10. 【請求項10】 前記アモルファスシリコン層の前記界
    面に対面する他方の面は実質的に平らな面であることを
    特徴とする請求項6から9のいずれかの項に記載の薄膜
    光電材料。
  11. 【請求項11】 前記アモルファスシリコン層の前記実
    質的に平らな面に含まれる凹凸の高低差は30nm以下
    であることを特徴とする請求項10に記載の薄膜光電材
    料。
  12. 【請求項12】 順次積層された多結晶シリコンの電極
    層,実質的に真正半導体の多結晶シリコンの光電変換
    層,導電型の多結晶シリコン層および透明電極層を含
    み、 前記多結晶シリコンの電極層と前記光電変換層との間の
    第1の界面は実質的に平面であり、 前記光電変換層と前記導電型結晶シリコン層との間の第
    2の界面は微小な凹凸を含み、 前記光電変換層に含まれる結晶粒の多くは前記第1の界
    面の法線にほぼ平行な<110>方向を有し、 前記第2の界面の微小な凹凸を形成する微小な斜面の多
    くは前記光電変換層に含まれる結晶の{100}面に対
    応していることを特徴とする薄膜型光電変換装置。
  13. 【請求項13】 順次積層された多結晶シリコンの電極
    層,アモルファスシリコン層,実質的に真正半導体の多
    結晶シリコンの光電変換層,導電型の多結晶シリコン層
    および透明電極層を含み、 前記多結晶シリコンの電極層と前記アモルファスシリコ
    ン層との間の第1の界面は実質的に平面であり、 前記アモルファスシリコン層と前記光電変換層との間の
    第2の界面は微小な凹凸を含んでいることを特徴とする
    薄膜型光電変換装置。
  14. 【請求項14】 順次積層された多結晶シリコンの電極
    層,アモルファスシリコン層,実質的に真正半導体の多
    結晶シリコンの光電変換層,導電型の多結晶シリコン層
    および透明電極層を含み、 前記多結晶シリコンの電極層と前記アモルファスシリコ
    ン層との間の第1の界面は実質的に平面であり、 前記アモルファスシリコン層と前記光電変換層との間の
    第2の界面は微小な凹凸を含み、 前記光電変換層と前記導電型多結晶シリコン層との間の
    第3の界面も微小な凹凸を含んでいることを特徴とする
    薄膜型光電変換装置。
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