JPH09303520A - 歯車式無段変速装置 - Google Patents

歯車式無段変速装置

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JPH09303520A
JPH09303520A JP8140801A JP14080196A JPH09303520A JP H09303520 A JPH09303520 A JP H09303520A JP 8140801 A JP8140801 A JP 8140801A JP 14080196 A JP14080196 A JP 14080196A JP H09303520 A JPH09303520 A JP H09303520A
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ring
gear
output shaft
continuously variable
variable transmission
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JP8140801A
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Hirobumi Seki
関  博文
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来のVプーリ式無段変速装置や遊星歯車機
構における問題点を解決するほか、トルク伝達時の回転
振動の抑制と広範囲の変速を可能とした新規な歯車式無
段変速装置を提供する。 【解決手段】 入力軸10によって回転される大歯車1
2Aと、上記大歯車の内周側にリンク機構Lで連結する
アクティブリング17 と、上記アクティブリング内に
嵌合し昇降手段40により昇降移動する半月状のクレセ
ントバー18と、上記クレセントバー内に偏心して挿通
し上記昇降手段に回転可能に支持された出力軸20と、
上記アクティブリングの円周上に設けた複数の爪片17
Aを1ユニットとする駆動側爪部材50と、上記駆動側
爪部材はクレセントバーの外周に嵌合するとともに、ク
レセントバーの開口部18Bでこの内部に挿通する出力
軸の外周に設けた複数の爪片20Aに噛合する従動側爪
部材60とを具備し、上記駆動側爪部材が上記従動側爪
部材に噛合区間で回転トルクを出力軸に伝達させる歯車
式無段変速装置である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、歯車伝動による無
段変速装置に関するもので、従来の無段変速機よりもコ
ンパクトに構成でき且つ、高い伝達効率のもとに広い範
囲の変速比が得られるように改良したものである。
【0002】
【従来の技術】従来、モータやエンジン等の原動機の回
転を低速から高速まで、無段階に変速する各種の無段変
速装置が提供されている。上記無段変速装置を大別する
と、ベルト式の無段変速機及び遊星歯車式の無段変速装
置やギヤのはめ替え無しのギャ式無段変速装置等があ
る。
【0003】上記従来の無段変速装置におけるベルト式
の無段変速機は、入力軸の回転に対して出力軸の回転速
度を両軸間のVプーリの外径を大小調節し、これに掛け
たVベルトにより出力軸を低速から高速まで、無段階に
変速する。又、遊星歯車式の無段変速装置は、内歯歯車
とこれに噛み合う遊星歯車と入出力軸を各々備えたもの
で、これのみでは無段階に変速しないのでトルクコンバ
ータを装備させたものが自動車用に多く採用されてい
る。
【0004】更に、ギヤのはめ替え無しのギャ式無段変
速装置は、例えば、特開昭63ー266251号に見る
ように、固定有段の遊星歯車機構に差動歯車部材を付加
させてある範囲を無段変速できるようにしたものや、特
開昭63ー115949号は、2つの遊星歯車機構間
に、第1列メンバーと第2メンバー間で任意の2軸を共
通のメンバーとして連結し、連結されなかった第1メン
バーを入力メンバー、同じく連結されなかった第2メン
バーを出力メンバーとしたものがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記Vプーリ方式で
は、小出力用に使用されているが、トルクコントロール
のための調節機構を必要とし、大出力変速機に向かな
い。又、トルクコンバータ付遊星歯車方式では、機構が
複雑でエネルギー効率が悪く、変速比も固定比であるた
め、減速率の不連続性を緩和するためのトルクコンバー
タが絶対必要で機構を複雑且つ大型化している。
【0006】更に、上記遊星歯車機構に差動歯車部材を
付加させた無段変速装置や上記2つの遊星歯車機構間
に、第1列メンバーと第2メンバーとを連結させたもの
においては、純粋にギャによる変速比でなく、入力回転
に対してブレーキ力を付与し、その制動力で差動ギャの
回転速度を変え、出力軸の回転数を制御するものであ
る。このため、エネルギーロスが大きく出力伝達効率を
低下させている。
【0007】本発明は、上記従来のVプーリ式無段変速
装置や遊星歯車機構における問題点を解決するほか、ト
ルク伝達時の回転振動の抑制と広範囲の変速を可能とし
た新規な歯車式無段変速装置を提供することを目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の請求項1は、等速回転する外リングに内リングをリ
ンクで連結し、上記内リングの中心を上記外リングの中
心に対して変位させることで、上記外リングを駆動側に
して、上記内リングが不等速回転をなし、この不等速回
転を出力軸に取り出すようにしたことを特徴とする歯車
式無段変速装置である。
【0009】これにより、一定回転する外リングに対し
て、内リングの中心を上記外リングの中心に対して変位
させることで、上記外リングを駆動側にして、上記内リ
ングを不等速回転させ、この不等速回転を出力軸に取り
出せる。
【0010】上記目的を達成する本発明の請求項2は、
入力軸によって回転される大歯車と、上記大歯車の内周
側にリンク機構で連結するアクティブリングと、上記ア
クティブリング内に嵌合し昇降手段により昇降移動する
半月状のクレセントバーと、上記クレセントバー内に偏
心して挿通し上記昇降手段に回転可能に支持された出力
軸と、上記アクティブリングの円周上に設けた複数の爪
片を1ユニットとする駆動側爪部材と、上記駆動側爪部
材はクレセントバーの外周に嵌合するとともに、クレセ
ントバーの開口部でこの内部に挿通する出力軸の外周に
設けた複数の爪片に噛合する従動側爪部材とを具備し、
上記駆動側爪部材が上記従動側爪部材に噛合区間で回転
トルクを出力軸に伝達させることを特徴とする歯車式無
段変速装置である。
【0011】上記手段により、入力軸に回転される大歯
車が一定の回転速度で回転するとき、その大歯車の回転
トルクがアクティブリング及び出力軸との間に設けた駆
動側爪部材と上記従動側爪部材との噛合時にのみ出力軸
に伝達される。この時、アクティブリングの軸芯位置を
上記大歯車の軸芯位置に対して上側又は下側に偏心させ
ると、駆動側爪部材と従動側爪部材との噛合点におい
て、アクティブリング側の周速が増速又は減速関係とな
り、必然的に出力軸は増速又は減速される。
【0012】又、請求項3は、請求項2の歯車式無段変
速装置において、上記駆動側爪部材を有するアクティブ
リング上の複数組を出力軸上に均等配置したことを装備
したことを特徴とする歯車式無段変速装置である。
【0013】上記手段により、請求項2と同様に、アク
ティブリングの軸芯位置を上記大歯車の軸芯位置に対し
て上側又は下側に偏心させると、駆動側爪部材と従動側
爪部材との噛合点において、アクティブリング側の周速
が増速又は減速関係となり、出力軸は増速又は減速され
る。この時、出力軸への回転トルクの伝達は、複数組の
上記駆動側爪部材が上記従動側爪部材に対して、出力軸
の1回転中に複数組と同数回だけ発生し、円滑なトルク
伝達が行われる。
【0014】又、本発明の請求項4は、請求項2,3の
歯車式無段変速装置において、上記大歯車の内周側にリ
ンク機構で連結するアクティブリングの軸芯位置を上記
大歯車の軸芯位置に対して変える上記昇降手段により出
力軸の回転数を増減速する変速調節部材としたことを特
徴とする車式無段変速装置である。
【0015】上記手段により、特に、負荷の大小に応
じ、出力軸に伝達するトルクと回転数とを入・出力軸間
の偏心位置を変速調節部材で可変させられるから、その
負荷の大小に最適なトルクと周速とで出力軸を駆動す
る。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、図面につき説明する。図
1,2,3,4は本発明に係る歯車式無段変速装置の原
理を示す作用図である。まず、図1のように、角速度ω
で回転する円盤110がある。この円盤110上の任意
の点P1,P2の中心Oからの距離をr1,r2とする
と、各回転速度V1,V2は、 V1=r1ω V2=r2ω r1>r2のとき V1>V2となる。このように
任意の点P1,P2の回転速度(周速度)を取り出し
て、他の軸(径一定)に移してやれば、変化した回転数
が得られる。
【0017】そこで、図2のように、リング1の内部に
リング2を位置させ、リング1上の点Q1とリング2上
の点P1をリンク3でつなぐ。ここで、リング1が角速
度ωで等速回転すると、図2のように、リング1とリン
グ2の中心が一致している場合、リング2はリング1と
同回転数で等速回転する。
【0018】又、図3のように、リング2が、+eだけ
変位した場合は、点P1の周速度V1は、 V1=(e+r1)ωとなる。 又、図4のように、リング2が、−eだけ変位した場合
は、点P1の周速度V2は、 V2=(r1−e)ωとなる。 ここで、V1>V2の関係にある。このV1,V2を取
り出して、負荷側の軸に回転トルクを伝達させるのが本
発明の歯車式無段変速装置である。
【0019】続いて、上記原理に基づく具体的な実施形
態につき説明する。図5,6,7,8は本発明に係る歯
車式無段変速装置である。この歯車式無段変速装置10
0は、入力軸10に対して(例えば、増速から減速の区
間にわたり回転して)出力する出力軸20を手動ハンド
ル28による操作で、変速比を無段階に調節する汎用タ
イプ(一般産業機械用)の歯車式無段変速装置として示
している。勿論、手動ハンドル28に替え、車速や負荷
の大小を制御情報源とする自動変速調節部材と結べば、
自動車用の歯車式無段変速装置となる。
【0020】図中、1は歯車式無段変速装置100のハ
ウジングであり、この右端ブラケット2のボス3には、
モータやエンジンに連結される入力軸10がベアリング
4,5に承持されている。他方、ハウジング1の左端ブ
ラケット6のボス7には、各種(産業機械,農業機械,
自動車他)の負荷に連結されるドライブ軸40がベアリ
ング8,9に承持されている。上記入力軸10とドライ
ブ40との間に、本発明の歯車式無段変速装置100を
装備する。
【0021】上記入力軸10の内端(軸の左端)10A
には、小歯車11を備え、これに噛合う大歯車12Aの
環体12がハウジング1の中腹部に嵌着した環体15と
2つのベアリング13,14により回転可能に支持され
ている。上記大歯車12Aの内周側に数本のリンク16
を枢着し、この中心側をアクティブリング17の外周1
7Bに枢着したリンク機構Lを構成している。上記アク
ティブリング17内には、断面が三日月状のクレセント
バー18を嵌合し、上記クレセントバー内に偏心して挿
通する出力軸20の両端20B,20Bは、手回しハン
ドル28により昇降移動する昇降手段30の左右支持体
19,19の下端軸受19Aのベアリング32,32に
その全体(部材17,18,20)を支持する。尚、昇
降手段30は、ハンドル28のウオーム29でウオーム
ホイール29Aを回転させ、このネジ棒29Bが支持体
のネジ部19Bに螺合させている。
【0022】しかして、手回しハンドル28による操作
で、昇降手段30の左右支持体19,19が左右2本の
ガイドバー33に案内され、出力軸20とこれに付随す
る各部材17,18を昇降し、大歯車12Aの軸芯O1
に対してアクティブリング17(クレセントバー18)
の軸芯O2及び出力軸20の軸芯O3を図6,8に示す
ように、上側に偏心配置させるか下側に偏心配置する。
このO2の偏心配置は、ハンドル28による操作で、上
記区間を連続して調節され、上側に偏心配置される時、
出力軸20は大歯車12Aに対して増速し、下側に偏心
配置される時、出力軸20は大歯車12Aに対して減速
する関係をなす(詳細は後記)。
【0023】上記アクティブリング17内にクレセント
バー18により偏心(e)して挿通した出力軸20は、
図9に示すように、その軸芯O3上の円周にピッチpを
有する三角形の爪片20A・・・を1ユニットとする従
動側爪部材60を軸芯の長手方向に刻設している。これ
に対して、上記アクティブリング17の円周上には、そ
の軸芯O2上の内周面にピッチPを有する各々出入り自
在のスプリングで常時押し出されている3つの三角形の
爪片17Aを1ユニットとする駆動側爪部材50を設け
ている。このアクティブリング17が、6列クレセント
バー18上の軸芯O2方向に回転自在嵌合され、各6つ
の駆動側爪部材50は、上記従動側爪片部材60の爪片
20Aと対面する位置に配置されている。上記爪片17
Aは、クレセントバー18の外周に凹設した6つの凹リ
ング18A・・・に嵌入するとともに、クレセントバー
の開口部18Bでこの内部に挿通する出力軸20の外周
に設けた爪片20Aに、そのアクティブリング17の周
速が最大値(又は最小値(e<0))の前後噛合角2θ
の区間だけ噛み合う。(詳細は後記)。
【0024】上記駆動側爪部材50一ユニットを有する
アクティブリング17を6列と、上記従動側爪部材60
を円周上に刻設した出力軸20が組み合わされた実施形
態において、3つの三角形の爪片17Aと円周上の爪片
20Aの噛み合う時(噛合角2θの区間だけ)に発生す
るアクティブリング17側の回転トルクを出力軸20側
へ伝達する関係を図5により説明する。上記爪片17A
のピッチPを出力軸20の軸芯上ピッチpよりもやや大
きく設定している。これにより、噛み合いの始めに山と
山とが合っても、後続する次の爪片は、必ず山と谷にな
り、円滑に噛み合う。又、3つ目の爪片17Cは、先行
する先の爪部材50が離れてゆく時、次のアクティブリ
ング17上の爪片17Aが噛み合ってくるまで、爪片1
7C´の如く出力軸20の爪片20Aと噛み合いを確保
する。上記実施形態では、6列であるが、これを8列に
すれば前後噛合角2θの区間を小さく取れ、変速範囲を
大きく取れる。
【0025】尚、上記駆動側爪部材50と上記従動側爪
部材60との両爪片17A,20Aの噛み合いはじめ
は、先行する両爪片17A,20Aがまだ噛み合ってい
るから、アクティブリング17と出力軸20との周速が
全く同一か非常に近い故、円滑に衝撃なく次々と噛み合
いを進め、円滑な回転トルク伝達が行える。
【0026】次に、昇降手段30により、出力軸20と
これに付随する各部材17,18を昇降し、大歯車12
Aの軸芯O1に対してアクティブリング17(クレセン
トバー18)の軸芯O2及び出力軸20の軸芯O3を図
5,6に示すように、上側に偏心配置させて出力軸20
を増速し、図8のように、下側に偏心配置させて減速す
る区間の関係を説明する。図11において、偏心量a=
emaxのときは、アクティブリングのピンAの周速を
Vaとすると出力軸20の回転数Nsは、Ns=r1
2π・r2・r3×Vaとなる。C=r1/2πr2・r3
とおくと、 Ns=C×Va・・・・・・・・(1) 点A1における周速Va1は、 Va1=(RA1/R1)×COSα0・V0点A2におけ
る周速va2は、 Va2=((r2+emax)/R1)×V0=((r2+a)/R1)×V0・・・ ・・(2) この二式を比較すると、r2+a > RA1×COSα
0だから Va2 > Va1 又、Va3はVa1と同じだから3点A1,A2,A3の
うちA2での周速が最も大きい。そのときの出力軸20
の回転数Nsは、(1),(2)より 最大回転数Nsmax=C((r2+a)/R1)×V0・・・(3)
【0027】又、図7において、歯車12Aの軸芯O1
に対して、アクティブリング17の軸芯O2が一致した
偏心量e=0のときは、アクティブリング17のピンA
は、どの点においても一定速度で回り、周速Vaは、 Va=(r2/R1)×V0・・・・・(4)となる。 よって、出力軸20の回転数Nsは、(1),(4)か
ら、 Ns=C(r2/R1)×V0となる。
【0028】又、図8において、偏心量emin=−a
のときは、点A1における周速Va1は、 Va1=(RA1/R1)COS(α1−θ)×V0・・・(5) 点A2における周速Va2は、 Va2=((r2+emin)/R1)×V0=((r2−a)/R1)×V0 RA1COS(α1−θ)>r2−a ∴Va1 > Va2 周速Va1のときの出力軸20の回転数Nsは、
(1),(5)から、最小回転数Nsminが求められ
る。 Nsmin=C(RA1/R1)COS(α1−θ)×V0
・・・(6)となる。
【0029】変速比Sは、(3)と(6)の比であるか
ら、S=C((r2+a)/R1)×V0/C(RA1/R
1)COS(α1−θ)×V0=((r2+a)/RA1
OS(α1−θ)となる。なお、上記出力軸20の回転
トルクは、偏心量eを許容するランダム継手Rを介し
て、ドライブ軸40に出力する。
【0030】本発明の実施形態は上記のように構成さ
れ、以下のように作用する。図6,7,8に示すよう
に、入力軸の小歯車に噛合う大歯車が一定の回転速度で
回転するとき、その大歯車の回転トルクがアクティブリ
ング17及び出力軸20との間に設けた駆動側爪部材5
0と上記従動側爪部材60との噛合時にのみ出力軸20
に伝達される。この時、アクティブリングの軸芯位置O
2を上記大歯車の軸芯位置O1に対して上(emax=
a)又は下側(emin=−a)に偏心させると、駆動
側爪部材と従動側爪部材との噛合点において、アクティ
ブリング側の周速が増速から減速まで(e=0での周速
を基準にとれば)の変速関係となり、必然的に出力軸2
0は最大増速から最小減速までの広い範囲に変速され
る。
【0031】又、アクティブリング17の軸芯位置O2
を上記大歯車12Aの軸芯位置O1に対して上(ema
x=a)又は下側(emin=−a)に偏心させると、
駆動側爪部材50と従動側爪部材60との噛合点におい
て、アクティブリング側の周速が増速又は減速関係とな
り、出力軸は増速又は減速される。この時、出力軸への
回転トルクの伝達は、6組の上記駆動側爪部材と上記従
動側爪部材とにより、図12に示すように、出力軸の1
回転中に6組と同数回(6回)だけ60度間隔に発生
し、円滑なトルク伝達が行われる。特に、負荷の大小に
応じ、出力軸に伝達するトルクと回転数とを入・出力軸
間の偏心位置を変速調節部材で可変される。
【0032】本発明は、上記実施形態に限定されず、発
明の要旨内での設計変更が可能である。例えば、上記駆
動側爪部材と上記従動側爪部材との組数は、8組、4組
でも良い。又、爪片17A,20Aの構成も、他の構成
部材に変更可能である。
【0033】
【発明の効果】本発明の請求項1は、一定回転する外リ
ングに対して、内リングの中心を上記外リングの中心に
対して変位させることで、上記外リングを駆動側にし
て、上記内リングを不等速回転させ、この不等速回転を
出力軸に取り出せる効果がある。
【0034】本発明の請求項2は、入力軸によって回転
される大歯車と、上記大歯車の内周側にリンク機構で連
結するアクティブリングと、上記アクティブリング内に
嵌合し昇降手段により昇降移動する断面が三日月状のク
レセントバーと、上記クレセントバー内に偏心して挿通
し上記昇降手段に回転可能に支持された出力軸と、上記
アクティブリングの円周上に設けた複数の爪片を1ユニ
ットとする駆動側爪部材と、上記駆動側爪部材はクレセ
ントバーの外周に嵌合するとともに、クレセントバーの
開口部でこの内部に挿通する出力軸の外周に設けた複数
の爪片に噛合する従動側爪部材とを具備したから、大歯
車の回転トルクが偏心関係にあるアクティブリングと出
力軸との間に設けた駆動側爪部材と上記従動側爪部材と
の噛合時にのみ出力軸に伝達され、この時、アクティブ
リングの軸芯位置を上記大歯車の軸芯位置に対して上又
は下側に偏心させると、駆動側爪部材と従動側爪部材と
の噛合点において、アクティブリング側の周速が増速又
は減速関係となり、出力軸を円滑に増速又は減速される
効果がある。
【0035】又、請求項3は、上記駆動側爪部材を有す
るアクティブリング上の複数組を出力軸上に均等配置し
たから、出力軸への回転トルクの伝達は、複数組の上記
駆動側爪部材と上記従動側爪部材とにより、出力軸の1
回転中に複数組と同数回だけ発生し、円滑なトルク伝達
が行われる効果がある。
【0036】又、本発明の請求項4は、上記大歯車の内
周側にリンク機構で連結するアクティブリングの軸芯位
置及出力軸びの軸芯位置を上記大歯車の軸芯位置に対し
て変える上記昇降手段により出力軸の回転数を増減速す
る変速調節部材としたから、負荷の大小に応じ、出力軸
に伝達するトルクと回転数とを入・出力軸間の偏心位置
を変速調節部材で可変することで調節できる効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る歯車式無段変速装置の原理図であ
る。
【図2】本発明に係る歯車式無段変速装置の原理図であ
る。
【図3】本発明に係る歯車式無段変速装置の原理図であ
る。
【図4】本発明に係る歯車式無段変速装置の原理図であ
る。
【図5】本発明に係る歯車式無段変速装置の断面図であ
る。
【図6】本発明に係る歯車式無段変速装置のAーA線の
断面図である。
【図7】本発明に係る歯車式無段変速装置のe=0のと
きのA−A線の断面図である。
【図8】本発明に係る歯車式無段変速装置のe=−aの
ときのA−A線の断面図である。
【図9】本発明に係る歯車式無段変速装置の要部の断面
図である。
【図10】本発明に係る歯車式無段変速装置の要部の斜
視図である。
【図11】本発明に係る歯車式無段変速装置の作用を示
す断面図である。
【図12】本発明に係る歯車式無段変速装置の作用を示
す断特性線図である。
【符号の説明】
1,2 リング 3 リンク 10 入力軸 11 小歯車 12A 大歯車 16 リンク L リンク機構 17 アクティブリング 17A,20A 爪片 18 クレセントバー 18B 開口部 20 出力軸 28 ハンドル 30 昇降手段 40 ドライブ軸 50 駆動側爪部材 60 従動側爪部材 O1,O2,O3 軸芯 P,p ピッチ a(e) 偏心量 100 歯車式無段変速装

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 等速回転する外リングに内リングをリン
    クで連結し、上記内リングの中心を上記外リングの中心
    に対して変位させることで、上記外リングを駆動側にし
    て、上記内リングが不等速回転をなし、この不等速回転
    を出力軸に取り出すようにしたことを特徴とする歯車式
    無段変速装置。
  2. 【請求項2】 入力軸によって回転される大歯車と、上
    記大歯車の内周側にリンク機構で連結するアクティブリ
    ングと、上記アクティブリング内に嵌合し昇降手段によ
    り昇降移動する半月状のクレセントバーと、上記クレセ
    ントバー内に偏心して挿通し上記昇降手段に回転可能に
    支持された出力軸と、上記アクティブリングの円周上に
    設けた複数の爪片を1ユニットとする駆動側爪部材と、
    上記駆動側爪部材はクレセントバーの外周に嵌合すると
    ともに、クレセントバーの開口部でこの内部に挿通する
    出力軸の外周に設けた複数の爪片に噛合する従動側爪部
    材とを具備し、上記駆動側爪部材が上記従動側爪部材に
    噛合区間で回転トルクを出力軸に伝達させることを特徴
    とする歯車式無段変速装置。
  3. 【請求項3】 請求項2の歯車式無段変速装置におい
    て、上記駆動側爪部材を有するアクティブリング上の複
    数組を出力軸上に均等配置したことを装備したことを特
    徴とする歯車式無段変速装置。
  4. 【請求項4】 請求項2,3の歯車式無段変速装置にお
    いて、上記大歯車の内周側にリンク機構で連結するアク
    ティブリングの軸芯位置を上記大歯車の軸芯位置に対し
    て変える上記昇降手段により出力軸の回転数を増減速す
    る変速調節部材としたことを特徴とする歯車式無段変速
    装置。
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