JPH09303439A - ディスクブレーキ用取付部材 - Google Patents

ディスクブレーキ用取付部材

Info

Publication number
JPH09303439A
JPH09303439A JP8148690A JP14869096A JPH09303439A JP H09303439 A JPH09303439 A JP H09303439A JP 8148690 A JP8148690 A JP 8148690A JP 14869096 A JP14869096 A JP 14869096A JP H09303439 A JPH09303439 A JP H09303439A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
friction pad
fixing
disk
pad
disc
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8148690A
Other languages
English (en)
Inventor
Kinzo Kobayashi
金蔵 小林
Shinji Suzuki
伸二 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokico Ltd
Original Assignee
Tokico Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokico Ltd filed Critical Tokico Ltd
Priority to JP8148690A priority Critical patent/JPH09303439A/ja
Publication of JPH09303439A publication Critical patent/JPH09303439A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Braking Arrangements (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 各固着部間の離間寸法を小さくし、固着部の
強度を確保できると共に、摩擦パッドのパッド面積とを
十分に大きくできるようにする。 【解決手段】 固着部5をディスク1の軸方向に厚肉に
形成することにより、各固着部5のねじ穴5Aをディス
ク1の軸方向に長くすると共に、各固着部5の各衝合部
5Bをインナ側の摩擦パッド9よりも車両のインナ側に
比較的大きく突出した位置に配設する。また、各固着部
5の周壁部分となる側面部のうち、摩擦パッド9および
裏金に近接した部位には各切欠部5Cをそれぞれ形成す
る。そして、各衝合部5Bの端部5B1 を摩擦パッド9
からディスク1の軸方向に対して一定寸法だけ離間させ
ると共に、各固着部5の切欠部5Cを摩擦パッド9から
ディスク1の径方向に一定寸法だけ離間させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば車両等に制
動力を与えるのに好適に用いられるディスクブレーキ用
取付部材に関し、特に、車両の非回転部分に取付けられ
るディスクブレーキ用取付部材の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、ディスクの周方向に離間して該
ディスクの外周を跨ぐように軸方向に伸長した一対の腕
部を有する取付部材と、該取付部材の各腕部に摺動可能
に支持され各腕部間で前記ディスクの両側を跨ぐように
なったキャリパと、該キャリパのシリンダ内に摺動可能
に挿嵌されたピストンによって前記ディスクの両面側を
押圧するインナ側およびアウタ側の摩擦パッドとからな
るディスクブレーキは知られている。
【0003】この種の従来技術によるディスクブレーキ
では、ブレーキ操作時に前記キャリパのシリンダ内に設
けられたピストンが、外部からの液圧供給により前記デ
ィスク側に摺動すると共に、キャリパ全体が取付部材に
対してディスクの車両内側となるインナ側に摺動変位す
ることにより、前記キャリパのアウタ側との間で前記各
摩擦パッドをディスクの両面に押圧し、該ディスクに制
動力を与えるようにしている。
【0004】また、前記取付部材は、ディスクの軸方向
の車両内側で該車両の非回転部分に固着するための固着
穴が形成された固着部と、前記ディスクの周方向に離間
し該ディスクの軸方向で摩擦パッドを案内するためのパ
ッドガイド部がそれぞれ形成された一対の腕部とを有
し、前記固着部は少なくとも各パッドガイド部間に配設
されている。
【0005】そして、このような従来技術による取付部
材にあっては、一対の固着部を少なくとも各腕部のパッ
ドガイド部間でディスクの周方向に離間して配設すると
共に、該各固着部には前記非回転部分に対する衝合部が
それぞれ形成され、該各衝合部を各ボルト等を介して非
回転部分に形成された合せ面に一体的に取付けたものが
知られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来技術では、取付部材の各固着部を少なくとも各腕部の
パッドガイド部間に配設する構成とし、該各固着部間の
離間寸法を短めに設定しているから、前記各パッドガイ
ド部間に配置される摩擦パッドに対して各固着部の端部
がディスクの径方向で接近した位置に置かれるようにな
る。
【0007】このため、従来技術では、摩擦パッドが取
付部材の各固着部に接触することがないように、摩擦パ
ッドを可能な限り小さくする必要が生じ、ディスクに対
する摩擦パッドの接触面積(以下、パッド面積という)
を十分に確保するのが難しくなるという問題がある。
【0008】一方、前記摩擦パッドのパッド面積を確保
するために、各固着部のうち摩擦パッドに近接した部位
を切欠くことも検討されている。しかし、この場合には
各固着部を車両の非回転部分にボルトによって取付けた
ときに、該非回転部分の合せ面に対する衝合部(固着
部)の衝合面積が小さくなり、車両の非回転部分に対す
る取付部材の固着強度が低下したり、ボルトのゆるみが
懸念されるという問題がある。
【0009】また、取付部材の固着部を衝合部側から前
記合せ面に衝合させたときに、該合せ面の一部が外部に
露出して錆等が発生することがあるために、ディスクの
交換時等に取付部材を非回転部分から取外して再び取付
けるときに、前記合せ面に発生した錆が固着部の衝合部
側との間に挟まって、取付部材が車両の非回転部分に対
して傾いた状態で取付けられてしまい、ブレーキの「引
摺り」等を生じさせるという問題がある。
【0010】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、本発明は、車両の非回転部分に衝合され
る固着部の衝合面積を十分に大きくでき、非回転部分の
取付強度を確実に高めることができると共に、各摩擦パ
ッドのパッド面積を十分に大きく取ることができるよう
にしたディスクブレーキ用の取付部材を提供することを
目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために本発明は、ディスクの軸方向の車両内側で該車両
の非回転部分に固着するための固着穴が形成された固着
部と、前記ディスクの周方向に離間し該ディスクの軸方
向で摩擦パッドを案内するためのパッドガイド部がそれ
ぞれ形成された一対の腕部とを有し、前記固着部を少な
くとも各パッドガイド部間に配設してなるディスクブレ
ーキ用取付部材に適用される。
【0012】そして、請求項1に記載の発明が採用する
構成の特徴は、前記固着部を固着穴の軸方向寸法を長く
して厚肉に形成することにより、前記車両の非回転部分
に対する衝合部側を前記摩擦パッドよりも車両の内側に
突出させ、前記固着穴の周壁部分のうち前記摩擦パッド
に近接する部分には、該摩擦パッドとの干渉を避けるよ
うに切欠部を形成したことにある。
【0013】このように構成することにより、摩擦パッ
ドよりも車両の内側に突出した固着部の衝合部側を、摩
擦パッドから車両の内側に一定寸法だけ離間させること
ができるので、前記衝合部側を摩擦パッドに対して干渉
(衝突)させることなく、さらに摩擦パッド交換時の組
付性にも影響を与えることなく該衝合部側を摩擦パッド
側に向けてディスクの径方向に延ばすことができ、前記
非回転部分に対する固着部の取付面積を大きくできる。
また、前記固着穴の周壁部分のうち前記摩擦パッドに近
接する部分は前記切欠部により摩擦パッドから離間した
状態となるので、これによっても摩擦パッドを固着部に
干渉させることなく、該摩擦パッドのパッド面積を大き
く取ることができる。そして、固着穴の軸方向寸法にお
いて固着部を厚肉化して形成しているから、前記切欠部
によって該固着部全体の機械的強度が低下してしまうの
を防止することができる。
【0014】また、請求項2に記載の発明では、前記固
着部を各腕部と共に鋳型を用いて一体成形し、該鋳型を
前記固着穴の直径方向に型割りする構成としている。
【0015】この結果、例えば上型と下型によって鋳型
を形成し、これらの型を上,下に型割りするときに、こ
のときの型割面(パーティングライン)に発生するバリ
等が摩擦パッドに近接した切欠部の位置に生じてしまう
のを防止できる。また、これらの型割面によるバリが固
着部に形成された場合でも、固着部と摩擦パッドとの間
隔が前記バリ等によって狭くなってしまうのを防止する
ことができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面に従って詳細に説明する。
【0017】ここで、図1ないし図6は本発明の実施例
によるディスクブレーキを自動車に適用した場合を示し
ている。
【0018】図において、1は自動車の車輪と共に回転
するディスク、2は自動車の非回転部分となる構成する
ナックル部を示し、該ナックル部2はディスク1の軸方
向の車両内側(以下、インナ側という)に位置し、その
先端側は図3および図4に示す如く、平板状となってデ
ィスク1の周方向に延びている。そして、該ナックル部
2の先端側には、後述する各固着部5の衝合部5Bに対
する一対の合せ面2A(一方のみ図示)が形成されてい
る。
【0019】3はナックル部2に取付けられるディスク
ブレーキ用取付部材としての取付ブラケットを示し、該
取付ブラケット3は図1および図2に示す如く、ディス
ク1のインナ側で該ディスク1の周方向に細長く延びた
板状のブラケット本体4と、後述の各固着部5および各
腕部6等とから鋳造等の手段により一体成形されてい
る。
【0020】5,5はブラケット本体4の長さ方向両端
側に離間して設けられた一対の固着部を示し、該各固着
部5は図1ないし図3に示す如く、ナックル部2の各合
せ面2Aと対応した位置でブラケット本体4に一体形成
され、各固着部5には固着穴としてのねじ穴5A,5A
がディスク1の軸方向に穿設されると共に、該各ねじ穴
5Aの一端側が中央に開口するように短軸筒体状の衝合
部5B,5Bが前記合せ面2A側に設けられている。
【0021】ここで、前記各固着部5は各腕部6のパッ
ドガイド部6A間に配設され、該各固着部5の離間寸法
がパッドガイド部6A間の離間寸法Lよりも短めか、も
しくはほぼ同一寸法に設定されるようになっている。そ
して、各固着部5は各合せ面2Aに衝合され、ボルト
(図示せず)等を介してナックル部2に一体化した状態
で固着されている。
【0022】ここで、前記各固着部5は、ねじ穴5Aの
軸方向寸法を長めに取れるようにディスク1の軸方向に
対して厚肉に形成され、前記各衝合部5Bの端面を非制
動時(図3の状態)におけるインナ側の裏金10の表面
位置よりも一定寸法だけ車両のインナ側に突出させてい
る。なお、前記各衝合部5Bの端面と裏金10の表面と
の離間寸法は約10mm〜20mmに設定するのが好ま
しい。そして、前記各衝合部5Bの外端部のうちディス
ク1の径方向外側寄りに位置した端部5B1 はディスク
1の軸方向で摩擦パッド9の裏金10と離間し、かつデ
ィスク1の径方向では裏金10の外周部近傍まで延びて
いる。
【0023】また、各固着部5の周壁部分となる側面部
のうち、前記摩擦パッド9および裏金10に近接した部
位には切欠部5Cが形成されている。ここで、該切欠部
5Cはねじ穴5Aの軸方向に沿って延び、前記端部5B
1 との間で段差部を形成している。そして、該各切欠部
5Cは各固着部5を前記摩擦パッド9および裏金10か
ら一定寸法だけ離間させ、これら摩擦パッド9および裏
金10が固着部5と干渉(接触)してしまうのを避ける
ものである。
【0024】6,6はディスク1の周方向に離間した
左,右の腕部を示し、該各腕部6は図1ないし図5に示
す如く、基端側となるインナ側がブラケット本体4の長
さ方向両側に一体的に連結され、先端側となるアウタ側
はディスク1の外周を跨ぐように軸方向に伸長してい
る。そして、該各腕部6の基端側および先端側には、そ
れぞれ略コ字形状をなした各パッドガイド部6A,6A
が形成されている。
【0025】7は取付ブラケット3の各腕部6に摺動可
能に支持されたキャリパを示し、該キャリパ7は図1に
示す如くディスク1のインナ側に配設され、内周側にシ
リンダボア7A1 が形成されたインナ脚部7Aと、該イ
ンナ脚部7Aからディスク1のアウタ側へと延設され、
各腕部6間でディスク1の外周側を跨ぐブリッジ部7B
と、該ブリッジ部7Bの先端側からディスク1の径方向
内側に延設され、該ディスク1のアウタ側に配設された
アウタ爪部7Cと、前記インナ脚部7Aの左,右両側に
突設された一対の連結部7D,7Dとから大略構成され
ている。
【0026】また、各連結部7Dには摺動ピン(図示せ
ず)の一端側がボルト7E,7E等を介して一体的に取
付けられ、該摺動ピンの他端側は各腕部6に形成された
ピン穴(図示せず)内に摺動可能に挿嵌されている。こ
れにより、キャリパ7は取付ブラケット3の各腕部6に
対してディスク1の軸方向に摺動変位可能に取付けられ
ている。
【0027】8は有底筒体状に形成されたピストンで、
該ピストン8はキャリパ7のインナ脚部7A側でシリン
ダボア7A1 内に摺動可能に挿嵌され、その開口端側は
インナ側の摩擦パッド9の裏面側に常時当接している。
そして、前記インナ脚部7Aの各シリンダボア7A1 内
に、外部からブレーキ液圧が供給されると、ピストン8
はシリンダボア7A1 内を摺動変位し、アウタ爪部7C
との間で各摩擦パッド9をディスク1の両面に押圧する
ようになっている。
【0028】9,9はディスク1のインナ側およびアウ
タ側にそれぞれ配設された摩擦パッドで、該各摩擦パッ
ド9は横長の略扇形状に形成され、その裏面側には裏金
10,10が重なり合うように固着されている。そし
て、裏金10は一対のパッドスプリング11,11を介
して各腕部6のパッドガイド部6A側に摺動可能に取付
けられている。そして、ブレーキ操作時に各摩擦パッド
9はキャリパ7のピストン8によりディスク1の両面に
押圧され、該ディスク1からのトルクを前記各パッドガ
イド部6Aで受承させる。一方、非制動時に各摩擦パッ
ド9は図3に示す如く、ピストン8がキャリパ7のシリ
ンダボア7A1 内に押戻されることにより、ディスク1
から軸方向に一定寸法だけ互いに離間する。なお、1
2,12は各裏金10の裏面に固着されたシム板を示し
ている。
【0029】次に、図5および図6を参照して取付ブラ
ケット3を成形するときに用いる鋳型について説明す
る。
【0030】13,14は取付ブラケット3の加工素材
となる取付ブラケット3′を成形するときに用いる上,
下の鋳型で、該鋳型13,14のうち鋳型13には図5
に示すように全体として略凸型状をなした型部15が形
成され、鋳型14には全体として略凹型状をなした型部
16が形成されている。そして、これらの型部15,1
6間には図5に示す如く、各固着部5の衝合部5B側を
ブラケット本体4の長手方向に沿って延びた部位にパー
ティングラインPが形成され、鋳型13,14間は固着
部5の各衝合部5B側では図6に示すように、ねじ穴5
Aの中心位置に第1の型割面15A,16Aが形成さ
れ、各固着部5の切欠部5C側では、切欠部5Cの上側
で型割面15A,16Aよりも一段高い位置に第2の型
割面15B,16Bが形成されている。
【0031】ここで、これらの型割面15A,15B,
16A,16Bは、各固着部5のねじ穴5Aに対して軸
方向に延びるそれぞれ平坦な衝合面として形成され、こ
れらの型割面15A,15B,16A,16B間で取付
ブラケット3′の表面側に形成されるパーティングライ
ンPが各切欠部5Cの上方へと延びるのを防止してい
る。そして、鋳型13,14は型割面15A,15B,
16A,16Bにより前記ねじ穴5Aの直径方向、即ち
図5および図6中の上,下方向に沿って互いに型割りさ
れるようになっている。
【0032】本実施例によるディスクブレーキは、上述
の如き構成を有するもので、次にその作動について説明
する。
【0033】まず、ブレーキ操作時にはキャリパ7の各
シリンダボア7A1 内に設けられたピストン8が外部か
らの液圧供給によりディスク1側に摺動し、このピスト
ン8とアウタ爪部7Cとの間で各摩擦パッド9がディス
ク1の両面に押圧される。この結果、取付ブラケット3
の各腕部6には、各摩擦パッド9を介したディスク1か
らのトルクが荷重となって受承され、ディスク1に制動
力が与えられる。
【0034】ここで、取付ブラケット3の各固着部5は
各腕部6のパッドガイド部6A間に配設され、該各固着
部5の離間距離がパッドガイド部6A間の離間寸法Lよ
りも短めか、もしくはほぼ同一寸法に設定されるため、
前記各固着部5はインナ側の摩擦パッド9に対しディス
ク1の径方向で接近した位置に置かれるようになる。
【0035】然るに、本実施例では、各固着部5の各衝
合部5B側がインナ側の摩擦パッド9の裏金10表面位
置よりも一定寸法だけ車両のインナ側に突出するよう
に、各固着部5をねじ穴5Aの軸方向で厚肉に形成し、
各固着部5の周壁部分となる側面部のうち、前記摩擦パ
ッド9および裏金10に近接した部位には各切欠部5C
をそれぞれ形成したから、前記各衝合部5Bの端部5B
1 を前記摩擦パッド9からディスク1の軸方向に比較的
大きく離間させることができると共に、各固着部5の切
欠部5Cを摩擦パッド9からディスク1の径方向に対し
て一定寸法だけ離間させることができる。
【0036】しかも、ディスク1の軸方向に対する各固
着部5の板厚寸法を厚肉に形成し、各ねじ穴5Aの軸方
向寸法も長くできるようにしたから、各固着部5全体の
機械的強度も確実に高めることができ、各切欠部5Cに
より各固着部5の強度が低下するのを抑えることができ
る。
【0037】また、鋳型13,14の型割面15A,1
5B,16A,16Bを各固着部5のねじ穴5Aに対し
軸方向に延びるように配向し、鋳型13,14を図5,
図6の上,下に型割りする構成としたから、これら各型
割面15A,15B,16A,16Bが各切欠部5Cと
交差するのを確実に防止でき、該型割面15A,15
B,16A,16BによってパーティングラインPが各
切欠部5Cに形成されてしまい、このパーティングライ
ンPによって各固着部5にバリが形成された場合でも、
該各固着部5と摩擦パッド9との間隔が前記バリによっ
て狭くなってしまうのを確実に防止することができる。
【0038】従って、本実施例では、取付ブラケット3
の各固着部5に各切欠部5Cをそれぞれ形成することに
より、インナ側の摩擦パッド9のうち各固着部5に近接
した部位を各切欠部5C側へとディスク1の径方向内向
きに延ばし、ディスク1に対する摩擦パッド9のパッド
面積を十分に大きく取ることができ、当該ディスクブレ
ーキのブレーキ性能を確実に高めることができる。
【0039】また、各固着部5に設けられた各衝合部5
Bの端部5B1 をディスク1の径方向外向きに延ばすこ
とができ、これによって各固着部5の各衝合部5Bを外
径が略円形状をなした短軸の筒状体として形成すること
ができ、ナックル部2の各合せ面2Aに対する各衝合部
5Bの衝合面積を十分に大きくでき、該各固着部5のナ
ックル部2に対する取付強度を確実に高めることができ
る。
【0040】さらに、従来技術で述べたように該各衝合
部5Bをナックル部2の各合せ面2Aに衝合したとき
に、該各合せ面2Aが部分的に外部に露出して、この部
分に錆等が生じるのを効果的に防止でき、これによって
取付ブラケット3をナックル部2に対しディスク1の径
方向に正確に取付けることができ、ブレーキの「引摺
り」等の問題を解消することができる。
【0041】一方、取付ブラケット3′を鋳造するとき
には上,下の鋳型13,14によるパーティングライン
Pによって各切欠部5Cの形状等が複雑化するのを防止
でき、別途に中子等を用いる必要がなく、型形状を簡略
化できる上に、各切欠部5Cとインナ側の摩擦パッド9
との間に確実に隙間を確保でき、当該ディスクブレーキ
の信頼性や安定性を高めることができる。
【0042】なお、前記実施例では、一対の固着部5を
取付ブラケット3に設けるものとして述べたが、これに
替えて、例えば、該各固着部5と同様の固着部を3個以
上設けてよいし、また一個だけ設けてよい。
【0043】また、前記実施例では、鋳型13,14間
で型割面15A,16A、15B,16B間に形成され
るパーティングラインPを図5および図6に示す二点鎖
線の如く配設するものとして述べたが、本発明はこれに
限らず、例えば図6中に点線で示すパーティングライン
P′に沿って上,下の鋳型の型割面を形成し、これらの
鋳型をパーティングラインP′に対して上,下に型割り
する構成としてもよい。そして、この場合にはパーティ
ングラインP′の位置にバリが発生しても、このバリは
固着部5の切欠部5C側ではなく、衝合部5Bの端面の
うち端部5B1側の端面近傍にのみ発生するから、この
ときのバリをインナ側の摩擦パッド9等から確実に離間
させることができる。
【0044】さらに、前記実施例では、固着部5の衝合
部5B外形を略円形状に形成するものとして述べたが、
これに替えて例えば楕円形状等の他の形状にしてもよ
い。
【0045】さらにまた、前記実施例では、当該ディス
クブレーキを自動車に適用するものとして述べたが、本
発明はこれに限らず、例えば二輪車等の他の車両にも適
用されるものである。
【0046】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明によれば、請
求項1に記載の如く、前記固着部を厚肉に形成し、前記
車両の非回転部分に対する衝合部側を前記摩擦パッドよ
りも車両の内側に突出させると共に、前記固着穴の周壁
部分のうち前記摩擦パッドに近接する部分には切欠部を
形成して、固着部と該摩擦パッドとの干渉を避けるよう
にしたから、固着部の衝合部側を摩擦パッドに対してデ
ィスクの軸方向へと確実に離間させることができ、ディ
スクの径方向では切欠部により固着部を摩擦パッドから
確実に離間させることができる。そして、固着部を厚肉
に形成することにより機械的強度等を確実に高め、前記
切欠部による固着部の強度低下を抑えることができる。
【0047】従って、摩擦パッドのうち固着部に近接し
た部位を切欠部側へと延ばすことができ、これによって
ディスクに対する摩擦パッドのパッド面積を十分に大き
くして形成することができ、当該ディスクブレーキのブ
レーキ性能を確実に高めることができる。また、固着部
の衝合部側を摩擦パッド側に向けてディスクの径方向に
延ばすことができ、これによって前記非回転部分に対す
る固着部の取付面積を十分に大きくして形成することが
でき、該固着部の取付強度を確実に高めることができ
る。また、従来技術で述べたように固着部の衝合部を非
回転部分の合せ面に衝合したときに、該合せ面が部分的
に外部に露出して、この部分に錆等が生じるのを効果的
に防止でき、これによって取付部材を非回転部分に対し
て正確な方向に取付けることができ、ブレーキの「引摺
り」等の問題を解消することができる。
【0048】さらに、請求項2に記載の発明では、取付
部材の鋳造時に例えば上型と下型によって鋳型を形成す
ることにより、これらの型を上,下に型割りするとき
に、このときのパーティングラインによって切欠部の形
状等が複雑化するのを防止でき、別途に中子等を用いる
必要がなく、型形状を簡略化できる上に、切欠部と摩擦
パッドとの間に確実に隙間を確保でき、当該ディスクブ
レーキの信頼性や安定性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例によるディスクブレーキを示す
正面図である。
【図2】図1に示すディスクブレーキの背面図である。
【図3】図1中の矢示III −III 方向断面図である。
【図4】図3中の非回転部分、固着部および摩擦パッド
等を示す要部拡大断面図である。
【図5】図1中に示す取付ブラケット用の鋳型を示す断
面図である。
【図6】図5中の矢示VI−VI方向断面図である。
【符号の説明】
1 ディスク 2 ナックル部(非回転部分) 3,3′ 取付ブラケット(ディスクブレーキ用取付部
材) 5 固着部 5A ねじ穴(固着穴) 5B 衝合部 5C 切欠部 6 腕部 6A パッドガイド部 9 摩擦パッド 10 裏金 13,14 鋳型

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ディスクの軸方向の車両内側で該車両の
    非回転部分に固着するための固着穴が形成された固着部
    と、前記ディスクの周方向に離間し該ディスクの軸方向
    で摩擦パッドを案内するためのパッドガイド部がそれぞ
    れ形成された一対の腕部とを有し、前記固着部を少なく
    とも各パッドガイド部間に配設してなるディスクブレー
    キ用取付部材において、 前記固着部は前記固着穴の軸方向寸法を長くして厚肉に
    形成することにより、前記車両の非回転部分に対する衝
    合部側を前記摩擦パッドよりも車両の内側に突出させ、
    前記固着穴の周壁部分のうち前記摩擦パッドに近接する
    部分には、該摩擦パッドとの干渉を避けるように切欠部
    を形成したことを特徴とするディスクブレーキ用取付部
    材。
  2. 【請求項2】 前記固着部を各腕部と共に鋳型を用いて
    一体成形し、該鋳型は前記固着穴の直径方向に型割りす
    る構成としてなる請求項1に記載のディスクブレーキ用
    取付部材。
JP8148690A 1996-05-20 1996-05-20 ディスクブレーキ用取付部材 Pending JPH09303439A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8148690A JPH09303439A (ja) 1996-05-20 1996-05-20 ディスクブレーキ用取付部材

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8148690A JPH09303439A (ja) 1996-05-20 1996-05-20 ディスクブレーキ用取付部材

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09303439A true JPH09303439A (ja) 1997-11-25

Family

ID=15458427

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8148690A Pending JPH09303439A (ja) 1996-05-20 1996-05-20 ディスクブレーキ用取付部材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09303439A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008025847A (ja) * 2007-10-09 2008-02-07 Hitachi Ltd ディスクブレーキ

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008025847A (ja) * 2007-10-09 2008-02-07 Hitachi Ltd ディスクブレーキ

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2022514620A (ja) ブレーキキャリパ用のパッド・スプリングアセンブリ
US20040188188A1 (en) One piece sliding brake caliper
JP3730383B2 (ja) ディスクブレーキ
JP3774068B2 (ja) ディスクブレーキ
JPH07305734A (ja) ディスクブレーキ
JPH10110756A (ja) ディスクブレーキ
JP4718422B2 (ja) ディスクブレーキ
JPH09303439A (ja) ディスクブレーキ用取付部材
JPH10122277A (ja) ディスクブレーキ
JP6579969B2 (ja) ディスクブレーキ
US6926124B2 (en) Floating disk brake
CN112313426B (zh) 盘式制动器以及摩擦衬块
JP3789236B2 (ja) 車両用ディスクブレーキ
JP4767442B2 (ja) ディスクブレーキ
JPH09112602A (ja) ディスクブレーキ用取付部材
JP3860310B2 (ja) ディスクブレーキ
JP3936445B2 (ja) ディスクブレーキ用取付部材
JP4623874B2 (ja) ディスクブレーキ
JP3688770B2 (ja) ディスクブレーキ
JPH09296836A (ja) ディスクブレーキキャリパ
JP7442478B2 (ja) 車両用ディスクブレーキのウエアインジケータ取付構造
JP2009127646A (ja) 車両用ピンスライド型ディスクブレーキ
JP2002250376A (ja) 車両用ディスクブレーキ
KR100536279B1 (ko) 디스크 브레이크
JP2002139081A (ja) ディスクブレーキ

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20041125

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20051209

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20051220

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060217

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20060404