JPH09303310A - 流体圧シリンダの制御装置 - Google Patents

流体圧シリンダの制御装置

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JPH09303310A
JPH09303310A JP8149962A JP14996296A JPH09303310A JP H09303310 A JPH09303310 A JP H09303310A JP 8149962 A JP8149962 A JP 8149962A JP 14996296 A JP14996296 A JP 14996296A JP H09303310 A JPH09303310 A JP H09303310A
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fluid pressure
cylinder
control
pressure cylinder
detection sensor
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JP8149962A
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Tomiichi Sakaguchi
富一 坂口
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Keyence Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 小型軽量かつ単純な構成で、流体圧シリンダ
の作動部を高い精度をもって任意の軸方向位置に駆動制
御することができる制御装置を提供する。 【解決手段】 空気圧シリンダ1の後側シリンダ室7,
8に対して、別個独立の電磁弁11,12がそれぞれ配
されて、前後両シリンダ室7,8に対する圧縮空気の給
排気量が個別に制御される構成とされている。電磁弁1
1,12等の各種アクチュエータを駆動制御する制御部
の主要構成部は、アクチュエータの配設される部位から
離隔して配置可能な制御ボックス30に設けられてな
り、簡単な構成でかつ設置環境に影響されずに、ピスト
ンロッド3の進退動作時の速度制御および停止位置の制
御を高い精度をもって精密に行うことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は流体圧シリンダの
制御装置に関し、さらに詳細には、例えば流体圧シリン
ダのピストンの位置を検出して、その作動部であるピス
トンロッドまたはスライダを任意の軸方向位置に駆動制
御する制御技術に関する。
【0002】
【従来の技術】流体圧シリンダ装置は、その作動流体の
流体圧の特徴を生かして、あらゆる産業分野において広
く使用されている。例えば、空気圧シリンダ装置の一般
的構成は、空気圧回路に配された方向制御弁の切換え動
作により、空気圧シリンダの前後シリンダ室に対する圧
縮空気の給排気量が制御され、これにより、ピストンロ
ッドが突出し退入して直線往復運動をするように構成さ
れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の空気
圧シリンダ装置においては、上記前後シリンダ室に対す
る圧縮空気の給排気量が単一の方向制御弁により制御さ
れる構成であることから、上記直線往復運動は、上記ピ
ストンロッドがその作動ストローク全長にわたって突出
したり退入したりするだけの単純な直線運動、つまり作
動ストロークのストロークエンドで停止する場合に限ら
れており、ピストンロッドを作動ストロークにおける任
意の軸方向中間位置に停止させることはできなかった。
【0004】これは、作動流体である圧縮空気の特性に
大きく起因しており、つまり、空気には圧縮と膨張の性
質があるため、ピストンロッドの突出退入動作にムラが
あって、精密な速度制御が困難であるとともに、精密な
位置決めが難しいという問題があったからである。
【0005】したがって、ピストンロッドを対象となる
機器装置における全作動ストロークの軸方向中間位置で
も止めようとする場合には、上記のような構成の空気圧
シリンダを直列に複数台組み合わせて、各空気圧シリン
ダの作動ストロークの総和が上記全作動ストロークとな
るように構成することにより、各空気圧シリンダの作動
ストロークのストロークエンドを上記軸方向中間位置と
する方式、換言すれば、止めようとする軸方向中間位置
と同数の空気圧シリンダを組み合わせるという方式が採
用されていた。
【0006】しかしながら、このような構成では、装置
全体が複雑化、大型化するとともに、装置コストも大幅
に上昇してしまうという問題があった。
【0007】本発明はかかる従来の問題点に鑑みてなさ
れたものであって、その目的とするところは、小型軽量
かつ単純な構成で、流体圧シリンダの作動部を高い精度
をもって任意の軸方向位置に駆動制御することができる
制御装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の流体圧シリンダの制御装置は、流体圧シリ
ンダの作動部を任意の軸方向位置に駆動制御する装置で
あって、前記流体圧シリンダの後側シリンダ室に対する
作動流体の流れを制御する第1の電磁弁と、前記流体圧
シリンダの前側シリンダ室に対する作動流体の流れを制
御する第2の電磁弁と、前記作動部の軸方向位置を検出
する位置検出センサと、前記流体圧シリンダの後側シリ
ンダ室内の流体圧を検出する第1の流体圧検出センサ
と、前記流体圧シリンダの前側シリンダ室内の流体圧を
検出する第2の流体圧検出センサと、前記位置検出セン
サ、前記第1および第2流体圧検出センサからの検出信
号に応じて、前記第1および第2の電磁弁を駆動制御す
る制御部とを備えてなり、この制御部の少なくとも主要
構成部が、前記第1および第2の電磁弁等の各種アクチ
ュエータの配設される部位から離隔して配置可能な制御
ユニットに設けられていることを特徴とする。
【0009】本発明の制御装置においては、流体圧シリ
ンダの後側シリンダ室と前側シリンダ室に対して、別個
独立の電磁弁がそれぞれ配されて、前後両シリンダ室に
対する作動流体の給排量が個別に制御される構成とされ
ているから、上記流体圧シリンダの作動部例えばピスト
ンロッドの軸方向位置を検出しながら、電磁弁を駆動制
御して、前後両シリンダ室の流体圧を調整することによ
り、上記ピストンロッドを任意の軸方向位置に駆動制御
する。
【0010】この場合、第1および第2の電磁弁を駆動
制御する制御部の主要構成部は、第1および第2の電磁
弁等の各種アクチュエータの配設される部位から離隔し
て配置可能な制御ユニットに設けられており、各種アク
チュエータの実質的な制御はすべて制御ユニット側で行
われることになる。このため、各種アクチュエータ自
体、例えば上記電磁弁には、駆動制御部としての電気回
路等、周辺環境の影響を受けやすい複雑かつ繊細な構成
要素が設けられる必要はなく、各種センサ等の簡単な構
成要素だけが設けられる。
【0011】すなわち、例えば空気圧シリンダ装置は、
その空気圧回路の制御を電気信号によって処理するいわ
ゆる電気空気圧制御である。よって、空気圧シリンダの
前後シリンダ室に対する圧縮空気の流量や空気圧を高精
度で制御する目的で、上記電磁弁として、比例制御弁つ
まり入力信号に比例してその弁開度を精密に変化させる
等の高機能をもった電磁弁を用いることも考えられる。
【0012】しかしながら、この種の比例制御弁におい
ては、弁自体が、圧力検出センサのほか、このセンサか
らの検出信号を受け取る駆動制御部としての複雑なIC
回路なども搭載している。一方、これらの電磁弁が配設
される部位は、高温雰囲気にありかつ油の飛沫や塵埃等
が浮遊存在するなど、条件的に非常に厳しく過酷な環境
下にあることもめずらしくない。これがため、IC回路
の特性が変動したり、電気的処理信号にノイズが過度に
含まれたりするなどして、IC回路が安定して機能せ
ず、比例制御弁自体の動きが不安定となり、この結果、
最終的な駆動対象であるピストンロッドの動きもきわめ
て不安定な状態となって、その駆動制御に誤差を生じや
すく、精密で高精度な制御が行えない。このような不具
合を避けようとすれば、比例制御弁自体に上記環境下に
耐えうるだけの構成を付与しなければならないが、これ
では構造的に複雑かつ大型化して、コスト的にも高価と
ならざるを得ない。
【0013】これに対して、本発明のように、各種アク
チュエータの実質的な制御を、比較的清浄雰囲気の場所
に設置される制御ユニット側で行うように構成すること
により、上述した電磁弁の配設構成とも相まって、上記
電磁弁には、駆動制御回路としての電気回路等、周辺環
境の影響を受けやすい複雑かつ繊細な構成要素が設けら
れる必要はなく、単純な開閉動作(ON−OFF動作)
を行う、小型軽量かつ単純でコスト的にも安価な構成を
採用することも可能となる。
【0014】したがって、これら電磁弁を駆動制御する
電気回路の特性が変動したり、電気的処理信号にノイズ
が含まれる可能性も低くて、電磁弁はその単純動作と相
まって、安定して駆動することとなり、ピストンロッド
の突出退入動作は円滑にかつ安定して行われ、誤差も生
じ難い。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳細に説明する。
【0016】本発明に係る流体圧シリンダ装置を図1に
示し、この流体圧シリンダ装置は、具体的には流体圧と
して空気圧を利用した空気圧シリンダ装置であって、ア
クチュエータである複動ロッドタイプの空気圧シリンダ
1と、この空気圧シリンダ1を駆動制御する制御装置2
を主要部として備えてなり、空気圧シリンダ1の作動部
であるピストンロッド3を任意の軸方向位置に駆動制御
する構成とされている。
【0017】空気圧シリンダ1の基本構造は従来周知の
ものであるため、その具体的な説明は省略するが、後述
する制御装置2の位置検出センサ13との関係で、シリ
ンダチューブ4がアルミニウム合金や黄銅等の非磁性体
で形成されるとともに、ピストン5が磁性体で形成され
ている。このピストン5の具体的構造としては、図示の
ごとく非磁性体ピストン5に永久磁石6が一体的に組み
込まれたり、あるいはピストン5自体が永久磁石で形成
される。
【0018】また、上記シリンダチューブ4内は、ピス
トン5により後側シリンダ室7と前側シリンダ室8に区
画形成されるとともに、これら両シリンダ室7,8が給
排ポート7a,8aをそれぞれ介して空気圧回路9に接
続されている。
【0019】この空気圧回路9は、大気の空気を吸い込
んで圧縮空気を作る流体圧供給源としての空気圧供給源
10と、この空気圧供給源10から供給される圧縮空気
を上記空気圧シリンダ1に供給する第1および第2の電
磁弁11,12を主要部として構成されている。上記空
気圧供給源10の具体的構成は従来周知のもので、空気
圧縮機、冷却器および空気タンク等を備えてなる。
【0020】制御装置2は、上記空気圧回路9に設けら
れた上記第1および第2の電磁弁11,12、ピストン
ロッド3の軸方向位置を検出する位置検出センサ13、
上記両シリンダ室7,8内の空気圧を検出する第1およ
び第2の空気圧検出センサ14,15、上記空気圧供給
源10の空気圧を検出する元圧検出センサ16および制
御部を構成するコントローラ17等を主要部として構成
されている。
【0021】第1および第2の電磁弁11,12は、そ
れぞれ空気圧シリンダ1の両シリンダ室7,8に対する
圧縮空気の流れを制御するもので、コントローラ17に
電気的に接続されている。図示のものにおいては、これ
ら電磁弁11,12としてパイロット形3位置電磁弁が
使用されている。
【0022】これら電磁弁11,12の具体的構造は図
示しないが、これらの実質的な駆動制御がコントローラ
17により行われる構成(詳細は後述)とされているこ
とから、主として例えば二つのパイロット弁(電磁弁)
と主弁とからなり、これらパイロット弁のON−OFF
制御により、上記主弁が切換動作(開閉動作)するよう
に構成されている。すなわち、これら電磁弁11,12
は、駆動制御回路としての電気回路等、周辺環境の影響
を受けやすい複雑かつ繊細な構成要素は備えておらず、
単純な開閉動作(ON−OFF動作)を行う簡単な構成
が採用されている。
【0023】なお、上記主弁の切換位置は、空気圧シリ
ンダ1のシリンダ室7,8を上記空気圧供給源10に連
通する供給位置と、上記シリンダ室7,8との連通をブ
ロックする閉止位置と、上記シリンダ室7,8を排出口
19に連通する排出位置との3位置とされている。
【0024】また、図示しないが、本実施形態の両電磁
弁11,12は、互いに一体構成とされた単一ブロック
体の形態とされて、その構造さらには制御装置2全体構
成のコンパクト簡素化が図られている。もちろん、これ
ら電磁弁11,12を別個独立した構造とすることも可
能である。
【0025】位置検出センサ13は、空気圧シリンダ1
のピストンロッド3の軸方向位置を検出するもので、具
体的には、前述したピストン5に設けられた永久磁石6
の軸方向位置を検出する磁歪式リニア変位センサが用い
られている。
【0026】この磁歪式リニア変位センサ13は、その
検出部として直線状のプローブ13aを備えるととも
に、ゲートアレー25を介してコントローラ17に電気
的に接続されている。このゲートアレー25は、周辺環
境の影響を受けやすい複雑かつ繊細なIC回路であるこ
とから、比較的清浄雰囲気の場所に設置される制御ボッ
クス(制御ユニット)30内に上記コントローラ17と
共に配置されている。
【0027】上記プローブ13aは、強磁性体からなる
磁歪線を構成要素とした直線棒状のもので、空気圧シリ
ンダ1のシリンダチューブ4外周に軸方向へ延びて取り
付けられており、上記永久磁石6の軸方向位置を検出し
て、この検出信号が上記ゲートアレー25で電気的に処
理された後コントローラ17へ送られる。
【0028】この磁歪式リニア変位センサ13の基本的
な動作原理を、図2を参照して説明すると次のとおりで
ある。まず、上記プローブ13aの磁歪線にその始端側
から矢符A方向の電流パルスを与えると、この磁歪線に
図示のごとき円周方向の磁場が生じる。一方、上記ピス
トン5の永久磁石6は上記磁歪線に対して図示のように
配されており、この永久磁石6の部分には図示のごとき
軸方向磁場が与えられる。そして、永久磁石6が磁歪線
に接近すると、上記軸方向磁場には点線で示すような斜
めの磁場が生じ、このために上記磁歪線上の永久磁石6
の位置にはねじり歪が発生する(この現象をWiedemann
効果という) 。このねじり歪は一種の超音波振動である
から、金属である磁歪線上を音速で伝播することにな
り、この超音波の永久磁石6位置から磁歪線始端までの
伝播時間を計測することにより、上記ピストン5の軸方
向位置が検出される。
【0029】第1および第2の空気圧検出センサ14,
15は、空気圧シリンダ1の前後シリンダ室7,8内の
空気圧を検出するもので、具体的には、第1および第2
の電磁弁11,12の中に組み込まれるとともに、コン
トローラ17に電気的に接続されている。これら第1お
よび第2の空気圧検出センサ14,15は、第1および
第2の電磁弁11,12を流れる空気圧を検出して、こ
れから上記両シリンダ室7,8内の空気圧を間接的にそ
れぞれ検出するように構成されており、その検出信号が
上記コントローラ17へ送られる。
【0030】元圧検出センサ16は、空気圧供給源10
の空気圧を検出するもので、具体的には、空気圧供給源
10の供給口、例えば空気タンクの給気口部分に配され
るとともに、コントローラ17に電気的に接続されてい
る。この元圧検出センサ16は、上記空気タンク内に蓄
積される圧縮空気の空気圧を検出して、その検出信号が
上記コントローラ17へ送られる。
【0031】コントローラ17は、第1および第2の電
磁弁11,12を相互に連動して駆動制御するもので、
具体的には、CPU、ROM、RAMおよびI/Oポー
トなどからなるマイクロコンピュータで構成されたコン
トローラである。このコントローラ17は、上記磁歪式
リニア変位センサ13のゲートアレー25と共に、空気
圧シリンダ1や空気圧回路9の電磁弁11,12などの
各種アクチュエータの配設される部位から離隔して、比
較的清浄雰囲気の場所に設置される制御ボックス30内
に配置されている。
【0032】このコントローラ17には、前述したよう
に、上記第1および第2の電磁弁11,12のほか、上
記位置検出センサ13、空気圧検出センサ14,15お
よび元圧検出センサ16が電気的に接続されている。図
示の実施形態においては、上記コントローラ17の演算
処理部(CPU)17aに、上記ゲートアレー25で処
理された位置検出センサ13の検出信号と、A/D変換
部17bでデジタル処理された空気圧検出センサ14,
15および元圧検出センサ16からの検出信号が入力さ
れる。
【0033】そして、この演算処理部17aは、メモリ
に格納された制御プログラムに従って、上記各検出信号
について、演算式設定部17cの演算式に基づいた演算
処理を行うとともに、これらの演算結果つまり実際値と
目標値設定部17dで予め設定されたこれらの目標値と
を比較演算して、上記実際値を目標値に一致させるべ
く、制御信号を出力部17e,17fを介して第1およ
び第2の電磁弁11,12に送る。
【0034】すなわち、コントローラ17は、空気圧供
給源10の空気圧(元圧)の大きさおよび変動に応じ
て、空気圧シリンダ1の前後両シリンダ室7,8の空気
圧を制御しながら、ピストンロッド3の進退速度および
軸方向位置を制御するように、第1および第2の電磁弁
11,12を駆動制御する。
【0035】この場合、第1および第2の電磁弁11,
12を繰り返しON−OFF制御することにより、空気
圧シリンダ1の前後両シリンダ室7,8の空気圧を調整
するように構成されている。換言すれば、前後両シリン
ダ室7,8の空気圧調整は、電磁弁11,12を適宜の
パルス幅や周期をもって開閉制御(全開、全閉)するこ
とにより、つまりパルス幅制御することにより、両シリ
ンダ室7,8に圧縮空気を断続的に給排気して行われ
る。このような構成とすることにより、制御装置2から
の制御信号に対する空気圧シリンダ1の応答速度が早
く、遅れのない正確な駆動制御が確保される。
【0036】しかして、以上のように構成された空気圧
シリンダ装置において、制御装置2の第1および第2の
電磁弁11,12により、空気圧供給源10からの圧縮
空気が空気圧シリンダ1の前後シリンダ室7,8に適宜
給排気されて、ピストンロッド3は、予め設定された速
度経路(加速→等速→減速)をもって進退動作されると
ともに、任意の軸方向位置に停止される。
【0037】この場合、空気圧シリンダ1の前後両シリ
ンダ室7,8に対して、別個独立の電磁弁11,12が
それぞれ配されて、前後両シリンダ室7,8に対する圧
縮空気の給排気量が個別に制御される構成とされている
から、ピストンロッド3の軸方向位置を検出しながら、
電磁弁11,12を駆動制御して、前後両シリンダ室
7,8の空気圧を調整することにより、上記ピストンロ
ッド3の進退動作時の速度制御および停止位置の制御を
高い精度をもって精密に行うことができる。
【0038】また、第1および第2の電磁弁11,12
を駆動制御する制御部の主要構成部は、これら電磁弁の
配設部位から離隔した制御ボックス30内のコントロー
ラ17に設けられており、同様に、磁歪式リニア変位セ
ンサ13の演算処理部であるゲートアレー25も、上記
制御ボックス30内に配置されている。したがって、こ
れら電磁弁11,12や、磁歪式リニア変位センサ13
のプローブ13aが設けられる空気圧シリンダ1の部位
には、周辺環境の影響を受けやすい複雑かつ繊細な電気
回路等の構成要素は存在せず、簡単な構成要素だけが設
けられることとなる。
【0039】しかも、複雑かつ繊細な電気回路等が設け
られる上記制御ボックス30は、高温雰囲気にありかつ
油の飛沫や塵埃等が浮遊存在するなど、条件的に非常に
厳しく過酷な環境下にある上記空気圧シリンダ1や空気
圧回路9から離隔して、比較的清浄雰囲気の場所に設置
されるから、制御特性が変動したり各種の電気的処理信
号にノイズが過度に含まれたりすることもない。
【0040】したがって、電磁弁11,12はその単純
動作と相まって、安定してかつ確実に駆動することが可
能であり、空気圧シリンダ1のピストンロッド3の突出
退入動作は円滑にかつ安定して行われ、誤差も生じ難
い。
【0041】また、前後両シリンダ室7,8の空気圧を
調整するに際して、空気圧供給源10の流体圧つまり元
圧も制御パラメータとして検出しているから、空気圧シ
リンダ装置の設置時における制御装置2の初期設定は、
入力すべき制御パラメータが少なく容易であるととも
に、適用すべき空気圧シリンダ1の仕様にも制限を受け
ない。また、元圧の大きさ(能力)に適したシリンダ室
7,8の空気圧の制御が可能であるとともに、元圧の変
動にもかかわらず、ピストンロッド3の駆動制御が誤差
を生ずることなく高い精度をもって精密に行われる。
【0042】なお、上述した実施形態はあくまでも本発
明の好適な具体例を示すものであって、本発明はこれに
限定されることなくその範囲内で適宜設計変更可能であ
る。
【0043】例えば、図示のものにおいては、電磁弁1
1,12を駆動制御する制御部の主要構成部と磁歪式リ
ニア変位センサ13の演算処理部であるゲートアレー2
5が、これらの配設部位から離隔した制御ボックス30
内に設けられているが、要するに、制御装置2における
制御部の少なくとも電気的な主要構成部が、比較的清浄
雰囲気中に配置可能な制御ユニットに設けられる形態で
あればよい。したがって、制御装置2がどのような構成
とされるかによって、上記制御ユニットの構成も適宜改
変される。
【0044】また、アクチュエータとしての空気圧シリ
ンダ1は図示の実施形態に限定されず、従来の各種の仕
様寸法や形式(ロッドタイプ、ロッドレスタイプ)の空
気圧シリンダが適宜使用可能である。
【0045】さらに、図示の実施形態における電磁弁1
1,12としてパイロット形3位置電磁弁が使用されて
いるが、同様な機能(シリンダ室7,8に対する給気、
連通ブロックおよび排気等)を有する限り図示の構造に
限定されるものではなく、対象となる空気圧シリンダ1
の仕様や用途等に応じて適宜設計変更できる。
【0046】また、図示の実施形態においては、制御装
置2を空気圧シリンダ1と独立したユニット構造とし
て、あらゆる種類・寸法の空気圧シリンダに広く適用可
能なものとする等の目的から、空気圧検出センサ14,
15が、電磁弁11,12を流れる空気圧を検出して、
空気圧シリンダ1の前後両シリンダ室7,8内の空気圧
を間接的に検出する構成とされているが、もちろん、前
後両シリンダ室7,8内の空気圧を直接検出する構成と
して、より高精度な制御を確保することも可能である。
【0047】また、位置検出センサ13は、図示のよう
な磁歪式位置検出センサと同様な機能を持つものであれ
ば、他の形式のセンサを採用することも可能である。一
例として、ホール素子やMR素子等の磁気抵抗素子を、
上記磁歪式リニア変位センサ13のプローブ13aと同
様、空気圧シリンダ1のシリンダチューブ4外周に軸方
向へ直線状にかつ連続的に多数配列して、ピストン5の
永久磁石6の軸方向位置を検出する構成が採用可能であ
る。
【0048】さらに、本発明に係る空気圧シリンダ装置
は、空気圧シリンダ1のピストンロッド3の進退動作を
利用する本来の用途のほか、空気圧シリンダ1の前後両
シリンダ室7,8内の空気圧を検出する制御方法をとっ
ていることから、一例として、図3に示すような圧力調
整装置としての適用も可能である。
【0049】すなわち、この圧力調整装置は、ロール5
0に対して幅広の布体51を巻装または引出動作する場
合の布体51にかかる張力を調整するためのテンション
コントローラである。このテンションコントローラは、
2台の空気圧シリンダ装置を組み合わせてなり、上記ロ
ール50の支軸50aを軸承する軸受52,53が、空
気圧シリンダ1a,1bのピストンロッド3,3によ
り、所定の押圧力をもってそれぞれ支持される構成とさ
れている。
【0050】そして、布体51に作用する張力が幅方向
で異なる結果、上記ロール50の支軸50a両端位置に
偏りが生じて、空気圧シリンダ1a,1bのシリンダ室
7,8内の空気圧のバランスが相対的にくずれると、こ
のバランスを取り戻すようにピストンロッド3,3の突
出退入量が調整されて、上記張力の偏りが補正される。
【0051】また、アクチュエータとしての流体圧シリ
ンダも特に限定されず、本発明は、図示の実施形態のよ
うな空気圧シリンダ1のほか、油圧を作動流体とする油
圧シリンダにも適用可能である。
【0052】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
流体圧シリンダの後側シリンダ室と前側シリンダ室に対
して、別個独立の電磁弁がそれぞれ配されて、前後両シ
リンダ室に対する圧縮空気の給排気量が個別に制御され
る構成とされているから、ピストンロッド等の作動部の
進退時の速度制御および停止位置の制御を高い精度をも
ってかつ精密に実行することが可能である。
【0053】また、第1および第2の電磁弁を駆動制御
する制御部の主要構成部は、条件的に非常に厳しく過酷
な環境下にある第1および第2の電磁弁等の各種アクチ
ュエータの配設される部位から離隔して、比較的清浄雰
囲気の場所に配置可能な制御ユニットに設けられて、各
種アクチュエータの実質的な制御がすべて制御ユニット
側で行われる構成とされている。したがって、上記電磁
弁等を駆動制御する電気回路の特性が変動したり、電気
的処理信号にノイズが含まれる可能性も低くて、電磁弁
を安定して駆動することが可能であり、この結果、ピス
トンロッドの突出退入動作を円滑にかつ安定して制御す
ることができ、制御誤差も生じ難い。
【0054】さらに、上記のごとく各種アクチュエータ
の実質的な制御がすべて制御ユニット側で行われる構成
とされていることにより、各種アクチュエータ自体、例
えば上記電磁弁には、あまり複雑かつ精密な機能を付加
する必要がなく、単純な開閉動作(ON−OFF動作)
を行う簡単かつ安価な構成を採用することも可能とな
る。これにより、各構成部品の小型軽量化および簡素化
さらにはコストの低減化、ひいては装置の小型軽量化と
装置コストの低減化を図ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る空気圧シリンダ装置の全体構成を
示す概略ブロック図である。
【図2】同空気圧シリンダ装置における制御装置の磁歪
式リニア変位センサの動作原理を説明するための斜視図
である。
【図3】同空気圧シリンダ装置の適用例を示す概略平面
図である。
【符号の説明】
1 空気圧シリンダ(流体圧シリンダ) 2 制御装置 3 ピストンロッド(作動部) 4 シリンダチューブ 5 ピストン 6 永久磁石 7 後側シリンダ室 8 前側シリンダ室 9 空気圧回路 10 空気圧供給源(作動圧供給源) 11,12 電磁弁 13 磁歪式リニア変位センサ(位置検出
センサ) 14,15 空気圧検出センサ(流体圧検出セン
サ) 17 コントローラ 25 ゲートアレー 30 制御ボックス(制御ユニット)

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流体圧シリンダの作動部を任意の軸方向
    位置に駆動制御する装置であって、 前記流体圧シリンダの後側シリンダ室に対する作動流体
    の流れを制御する第1の電磁弁と、 前記流体圧シリンダの前側シリンダ室に対する作動流体
    の流れを制御する第2の電磁弁と、 前記作動部の軸方向位置を検出する位置検出センサと、 前記流体圧シリンダの後側シリンダ室内の流体圧を検出
    する第1の流体圧検出センサと、 前記流体圧シリンダの前側シリンダ室内の流体圧を検出
    する第2の流体圧検出センサと、 前記位置検出センサ、前記第1の流体圧検出センサおよ
    び第2の流体圧検出センサからの検出信号に応じて、前
    記第1および第2の電磁弁を駆動制御する制御部とを備
    えてなり、 この制御部の少なくとも主要構成部が、前記第1および
    第2の電磁弁等の各種アクチュエータの配設される部位
    から離隔して配置可能な制御ユニットに設けられている
    ことを特徴とする流体圧シリンダの制御装置。
  2. 【請求項2】 前記第1および第2の電磁弁は、前記流
    体圧シリンダのシリンダ室を前記流体圧供給源に連通す
    る供給位置と、前記流体圧シリンダのシリンダ室との連
    通をブロックする閉止位置と、前記流体圧シリンダのシ
    リンダ室を排出口に連通する排出位置との3位置に切換
    動作するパイロット形3位置電磁弁であることを特徴と
    する請求項1に記載の流体圧シリンダの制御装置。
  3. 【請求項3】 前記第1および第2の電磁弁は、互いに
    一体構成とされた単一のブロック体の形態とされている
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の流体圧シリ
    ンダの制御装置。
  4. 【請求項4】 前記位置検出センサは、前記流体圧シリ
    ンダのピストンに設けられた永久磁石の軸方向位置を検
    出する磁歪式リニア変位センサであり、 この磁歪式リニア変位センサのプローブは、前記流体圧
    シリンダのシリンダチューブ外周に軸方向へ延びて取り
    付けられることを特徴とする請求項1に記載の流体圧シ
    リンダの制御装置。
  5. 【請求項5】 前記第1および第2の流体圧検出センサ
    は、前記第1および第2の電磁弁を流れる流体圧から前
    記流体圧シリンダの前後両シリンダ室内の流体圧を間接
    的にそれぞれ検出するように構成されていることを特徴
    とする請求項1に記載の流体圧シリンダの制御装置。
  6. 【請求項6】 前記制御部は、前記第1および第2の電
    磁弁を繰り返しON−OFF制御することにより、前記
    流体圧シリンダの前後両シリンダ室の流体圧を調整する
    ように構成されていることを特徴とする請求項1から5
    のいずれか一つに記載の流体圧シリンダの制御装置。
  7. 【請求項7】 前記流体圧シリンダの流体圧供給源の流
    体圧を検出する元圧検出センサを備えてなり、 前記制御部は、この検出センサで検出された前記流体圧
    供給源の流体圧の大きさと変動に応じて、前記流体圧シ
    リンダの前後両シリンダ室の流体圧を調整しながら、前
    記第1および第2の電磁弁を駆動制御して、前記作動部
    の進退速度および軸方向位置を制御するように構成され
    ていることを特徴とする請求項1から6のいずれか一つ
    に記載の流体圧シリンダの制御装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002295404A (ja) * 2001-03-30 2002-10-09 Sumitomo Heavy Ind Ltd 気体圧アクチュエータ及びその制御方法
JP2008247377A (ja) * 2007-02-07 2008-10-16 Teleflex Canada Inc 複数ステアリングアクチュエータ用パワーステアリングシステム
JP2011122662A (ja) * 2009-12-10 2011-06-23 Toyooki Kogyo Kk 流体シリンダ装置
JP2013010447A (ja) * 2011-06-29 2013-01-17 Yanmar Co Ltd アウトドライブ装置用操船システム

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