JPH09301209A - パワーステアリング方式 - Google Patents

パワーステアリング方式

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Publication number
JPH09301209A
JPH09301209A JP11865696A JP11865696A JPH09301209A JP H09301209 A JPH09301209 A JP H09301209A JP 11865696 A JP11865696 A JP 11865696A JP 11865696 A JP11865696 A JP 11865696A JP H09301209 A JPH09301209 A JP H09301209A
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JP
Japan
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wheel
motor
power steering
tire
value
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Withdrawn
Application number
JP11865696A
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English (en)
Inventor
Jun Ishikawa
純 石川
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Toyota Industries Corp
Original Assignee
Toyoda Automatic Loom Works Ltd
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Filing date
Publication date
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  • Steering Control In Accordance With Driving Conditions (AREA)
  • Power Steering Mechanism (AREA)
  • Forklifts And Lifting Vehicles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 車両が積む負荷の大きさによらずタイヤの切
れ角を一定にしたパワーステアリング方式を提供する。 【解決手段】 ステアリングホイール11は、タイヤ1
2の切れ角を制御する。トルクセンサ13は、ステアリ
ングホイール11を操舵したときに発生するトルクを検
出する。輪荷重検出装置14は、タイヤ12にかかる荷
重を検出する。PSモータ15は、ステアリングホイー
ル11の操舵を補助する。電流検出装置17は、PSモ
ータ15に流れる電流を検出する。制御部18は、トル
クセンサ13、輪荷重検出装置14、および電流検出装
置17の出力に基づいてPSモータ15を駆動する。OC
L 値設定部20は、PSモータ15に流れる電流の最大
値を制限するための値(OCL 値)を格納する。OCL 値
は、タイヤ12にかかる荷重に基づいて動的に変化す
る。低減率データ格納部21は、OCL 値を算出するため
に使用される低減率データ(低減率α)を格納する。低
減率αは、タイヤ12にかかる荷重に従って0≦α≦1
の範囲を変化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電動式のパワース
テアリング方式に関する。
【0002】
【従来の技術】ステアリングホイールの操舵を補助する
パワーステアリングシステムは、乗用車や産業用車両な
どに広く普及している。特に、フォークリフト等の産業
用車両は、パワーステアリングシステム無しではステア
リングホイールの操舵が重いので、パワーステアリング
システムを搭載することが多い。
【0003】パワーステアリングシステムは、通常、ス
テアリングホイールを操舵したときに発生するトルクを
検出するトルクセンサ、およびステアリングホイールの
操舵を補助するパワーステアリングモータ(以下、PS
モータ)を有し、トルクセンサの出力に基づいてPSモ
ータを駆動することによってステアリングホイールの操
舵を軽くする。たとえば、ステアリングホイールの操舵
が重ければ、そのことをトルクセンサが検出し、PSモ
ータのパワーを大きくするためにPSモータに流す電流
を大きくする。
【0004】図8は、パワーステアリングシステムが搭
載されたフォークリフトの外観図である。フォークリフ
トは、一般に、後輪の切れ角で走行方向を制御する。す
なわち、ステアリングホイール1を操舵すると、後輪2
の角度がかわる。
【0005】後輪2の切れ角には、機械的な限界値があ
る。ところが、後輪2の切れ角がその限界値にまで達す
ることは望ましくないので、通常、後輪2の切れ角がそ
の限界値に近づくとステアリングホイール1の操舵が徐
々に重くなるようなメカニズムを設けている。
【0006】また、ステアリングホイール1の操舵に伴
ってトルクが発生すると、そのトルクに基づいた電流を
流してPSモータを駆動するが、通常、フォークリフト
のパワーステアリングシステムには、このモータ電流の
最大値を制限する過電流防止機能が設けられている。す
なわち、PSモータに流れる電流が所定の電流制限値
(以下、OCL 値(OCL:overcurrent limit) )を越えない
ように制御する機能を設けて過電流を防止している。
【0007】図9は、従来のパワーステアリングシステ
ムにおける過電流防止機能の動作を説明するフローチャ
ートである。従来のシステムでは、まずステップS10
1でPSモータに流れる電流(モータ電流I)を検出
し、ステップS102でそのモータ電流IがOCL 値より
も小さいかどうかを調べる。モータ電流IがOCL 値より
も小さければ、モータ電流Iをそのままとする(ステッ
プS103)。一方、モータ電流IがOCL 値にまで達し
ていれば、モータ電流Iがそれ以上大きくならないよう
に制御する(ステップS104)。
【0008】図10は、タイヤ(後輪2)の切れ角とP
Sモータに流れる電流との関係を示す図である。同図に
示すように、後輪2の切れ角が大きくなり、機械的な限
界値に近づくと、ステアリングホイール1の操舵が徐々
に重くなるような構造となっているため、さらに後輪2
を切ろうとするとステアリングホイール1を操舵したと
きのトルクが大きくなり、それに伴ってPSモータに流
れる電流(モータ電流I)も大きくなる。そして、モー
タ電流IがOCL 値に達すると、そのモータ電流Iはそれ
以上大きくなることはない。このため、後輪2の切れ角
が機械的な限界値に近づきモータ電流IがOCL 値に達す
ると、それ以上ステアリングホイール1を切ることがで
きなくなる。従来のパワーステアリングシステムでは、
このようにして後輪2の切れ角の最大値が決まってい
た。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ステアリン
グホイールの操舵の「重さ」は、その操舵によって切れ
角が制御されるタイヤにかかる荷重の大きさに依存す
る。たとえば、図8に示すフォークリフトにおいては、
ステアリングホイール1の操舵の「重さ」は、後輪2に
かかる荷重の大きさに依存する。すなわち、後輪2に大
きな荷重がかかっていれば、ステアリングホイール1の
操舵は重くなり、その荷重が小さければ操舵は軽くな
る。
【0010】後輪2にかかる荷重は、フォークリフトの
場合、荷役する負荷の重量によって決まる。すなわち、
フォーク3に積む負荷が大きくなると、それに伴って重
心が前方に移るので、後輪2にかかる荷重が小さくな
る。一方、フォーク3に積む負荷が小さければ、後輪2
にかかる荷重は大きくなる。後輪2にかかる荷重は、フ
ォーク3に負荷を積んでいないときに最大になる。この
ように、荷役する負荷の大きさが変わると、後輪2にか
かる荷重が変化し、それに伴ってステアリングホイール
1の操舵の「重さ」も変化する。
【0011】後輪2にかかる荷重(輪荷重K:K1 >K
2 >K3 )が小さくなると、ステアリングホイール1を
操舵したときに発生するトルクも小さくなるので、図1
0に示すように、PSモータに流れる電流も小さくな
る。ところが、従来のパワーステアリングシステムで
は、PSモータに流れる電流を制限するための制限値で
あるOCL 値を固定的に設定していたので、PSモータに
流れる電流が増加してOCL値に達するときの後輪2の切
れ角(最大切れ角)は、後輪2にかかる荷重によって異
なってしまう。たとえば、後輪2にかかる荷重が小さく
なると、ステアリングホイール1の操舵が軽くなるの
で、同じ感覚でステアリングホイール1を操舵したとき
にPSモータに流れる電流が小さくなる。このため、後
輪2にかかる荷重が小さくなると、後輪2の切れ角がよ
り大きな角度となったときにモータ電流がOCL 値に達す
るようになる。すなわち、後輪2の最大切れ角が大きく
なる。図10に示す例においては、後輪2にかかる荷重
がK1 、K2 、K3 と小さくなるにつれて、後輪2の最
大切れ角(モータ電流がOCL 値に達するときの切れ角)
がA1 、A2 、A3 と大きくなっていく。
【0012】このように、ステアリングホイールを操舵
したときのタイヤの最大切れ角が一定でないと、安定し
た走行が得られない。また、タイヤの切れ角が大きくな
りすぎると、操舵機能部の消耗が早まる恐れがある。
【0013】本発明の課題は、車両が積む負荷の大きさ
によらずタイヤの切れ角を一定にしたパワーステアリン
グ方式を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明のパワーステアリ
ング方式は、ステアリングホイールを操舵したときに発
生するトルクを検出するトルクセンサと、上記ステアリ
ングホイールの操舵に従って切れ角が制御されるタイヤ
にかかる荷重を検出する輪荷重検出手段と、上記ステア
リングホイールの操舵を補助するパワーステアリングモ
ータと、上記トルクセンサおよび輪荷重検出手段の出力
に基づいて上記パワーステアリングモータを駆動する制
御手段とを有する。
【0015】このように、ステアリングホイールを操舵
したときに発生するトルクだけでなく、タイヤにかかる
荷重も考慮してパワーステアリングモータを制御するの
で、積み荷の量などに応じてタイヤにかかる荷重が変わ
っても常に同じ感覚でステアリングホイールを操舵でき
る。
【0016】本発明のパワーステアリング方式を上記タ
イヤの切れ角が機械的な限界値に近づくと上記ステアリ
ングホイールの操舵が徐々に重くなる構造の車両に搭載
し、上記制御手段が、上記タイヤの最大切れ角が一定に
なるように上記パワーステアリングモータに流れる電流
の最大値を上記輪荷重検出手段の出力に基づいて設定す
る。この構成によれば、タイヤの最大切れ角を一定にで
きる。
【0017】上記制御手段は、パワーステアリングモー
タに流れる電流が予め設定された電流上限値よりも小さ
く、かつ上記輪荷重検出手段により検出された輪荷重が
予め設定された最大輪荷重よりも小さいときに、パワー
ステアリングモータに流れる電流の最大値を輪荷重に比
例させるように制御する。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明のパワーステアリングシス
テムは、ステアリングホイールを操舵したときに発生す
るトルクだけでなく、タイヤにかかる荷重も考慮してパ
ワーステアリングモータを制御する構成である。また、
パワーステアリングモータに流れる電流の最大値を制限
する機能を有し、その制限値をタイヤにかかる荷重に基
づいて変化させることによって、タイヤの最大切れ角を
一定にする構成である。
【0019】以下、図面を参照しながら本発明の一実施
形態を説明する。以下に示す実施形態のパワーステアリ
ングシステムは、たとえば、図8に示したフォークリフ
トに搭載される。
【0020】図1は、本発明の一実施形態のパワーステ
アリングシステムの構成図である。ステアリングホイー
ル11は、タイヤ12の切れ角を制御する。トルクセン
サ13は、ステアリングホイール11を操舵したときに
発生するトルクを検出する。輪荷重検出装置(請求項1
〜6に記載の輪荷重検出手段に対応する)14は、タイ
ヤ12にかかる荷重を検出する。パワーステアリングモ
ータ(以下、PSモータ)15は、ステアリングホイー
ル11の操舵を補助する。伝動部(ギア)16は、PS
モータ15の回転力をステアリングホイール11に接続
される伝動軸に伝える。
【0021】制御部(請求項1〜6に記載の制御手段に
対応する)18は、トルクセンサ13、輪荷重検出装置
14、および電流検出装置17の出力に基づいてPSモ
ータ15の駆動を制御するための制御信号を出力する。
この制御信号は、たとえば、PSモータ15をPWM
(パルス幅変調)制御するときのパルス信号のデューテ
ィを指定する信号であり、以下では、デューティ値信号
と呼ぶ。なお、制御部18の動作については後述詳しく
説明する。
【0022】モータ駆動部19は、制御部18から出力
されるデューティ値信号に従ってPSモータ15を駆動
する。すなわち、モータ駆動部19は、例えば、受信し
たデューティ値信号に従って所定周期の三角波をスライ
スすることにより、そのデューティ値信号に基づいたデ
ューティを有するパルス信号を生成する。図2は、デュ
ーティ値信号として25パーセント、50パーセント、
および75パーセントを指示する信号を受信したときに
生成されるパルス信号を示している。そして、モータ駆
動部19は、このパルス信号のデューティに比例する電
圧でPSモータ15を駆動する。したがって、PSモー
タ15に流れる電流は、制御部18から出力されるデュ
ーティ値信号によって制御される。
【0023】上記構成のパワーステアリングシステム
は、PSモータ15に流れる電流を制限する過電流防止
機能を有する。PSモータ15に流れる電流の最大値を
制限するための値(以下、OCL 値(OCL:overcurrent lim
it) )は、OCL 値設定部20に設定される。OCL 値設定
部20は例えばRAMである。また、OCL 値は、本実施
形態においては、タイヤ12にかかる荷重に基づいて動
的に変化する値であり、制御部18によって算出され
る。OCL 値の算出方法は後述する。
【0024】低減率データ格納部21は、OCL 値を算出
するために使用する低減率データを格納する。低減率α
は、PSモータ15に流す電流の上限値(後述する電流
上限値I0 )からOCL 値を導くための係数であり、ディ
メンジョンの無い値である。また、低減率αは、タイヤ
12にかかる荷重(輪荷重K)に従って0≦α≦1の範
囲を変化する。
【0025】図3は、輪荷重Kと低減率αとの関係の一
例を示す図である。同図に示すように、輪荷重Kが小さ
いと、低減率αも小さい。これは、たとえば、図8に示
すフォークリフトにおいてフォーク3に大きな負荷を積
むことによって、重心が前方に移動した場合である。そ
して、輪荷重Kが大きくなると、それに伴って低減率α
も大きくなる。なお、図3において、K0 は、通常状態
における輪荷重Kの最大値であり、たとえば、図8に示
すフォークリフトにおいてフォーク3に何も積んでいな
いときに後輪2にかかる荷重である。
【0026】低減率データ格納部21は、たとえばRO
Mであり、上記のような輪荷重Kと低減率αとの関係を
テーブル形式で格納している。すなわち、タイヤ12に
かかる荷重に対応づけられて所定の低減率データが格納
されている。輪荷重Kと低減率αとの対応関係は、この
パワーステアリングシステムを搭載する車両の車種など
に応じて自由に設定できる。
【0027】次に、上記構成のパワーステアリングシス
テムの動作を説明する。上記パワーステアリングシステ
ムは、制御部18によって制御される。制御部18は、
OCL値を算出する処理、およびPSモータ15に流す電
流を決める処理を行う。制御部18は、これらの処理を
互いに独立して実行してもよいし、互いに連携しながら
実行してもよい。
【0028】図4は、OCL 値を算出する処理のフローチ
ャートである。以下に示すステップS1〜S6は、所定
間隔ごとに実行され、常時OCL 値が更新される。ステッ
プS1では、電流検出装置17が検出したPSモータ1
5に流れる電流(モータ電流I)を取り込む。また、ス
テップS2では、輪荷重検出装置14が検出したタイヤ
12にかかる荷重(輪荷重K)を取り込む。
【0029】続いて、ステップS3において、モータ電
流Iが電流上限値I0 よりも小さいかどうか調べる。こ
こで、電流上限値I0 は、PSモータ15に流す電流の
上限を規定する値であり、固定値である。モータ電流I
が電流上限値I0 以上であれば(通常、モータ電流Iは
電流上限値I0 よりも大きくなれないので、「モータ電
流Iが電流上限値I0 に達した場合」)、ステップS4
において、OCL 値として電流上限値I0 を設定する。
【0030】一方、モータ電流Iが電流上限値I0 より
も小さければ、ステップS5において、輪荷重Kが最大
輪荷重K0 よりも小さいかどうか調べる。ここで、最大
輪荷重K0 は、通常状態における輪荷重Kの最大値であ
り、たとえば、図8に示すフォークリフトにおいてフォ
ーク3に何も積んでいないときに後輪2にかかる荷重で
ある。最大輪荷重K0 は、予め設定される固定値であ
る。輪荷重Kが最大輪荷重K0 以上であれば、ステップ
S4へ進んでOCL 値として電流上限値I0 を設定する。
【0031】輪荷重Kが最大輪荷重K0 よりも小さけれ
ば、ステップS6においてOCL 値として電流上限値I0
に低減率αを乗じた値(α・I0 )を設定する。この低
減率αは、輪荷重Kに基づいて低減率データ格納部21
から読み出す。
【0032】上述のようにして算出されたOCL 値は、逐
次、前回のステップS1〜S6の処理によって求めた値
を更新しながらOCL 値設定部20に設定される。図5
は、PSモータ15に流す電流を算出する処理のフロー
チャートである。制御部18は、まず、ステップS11
において、トルクセンサ13の出力を取り込む。続い
て、ステップS12において、PSモータ15をPWM
制御するときのパルス信号のデューティ値をトルクセン
サ13の出力に基づいて算出する。PSモータ15に流
れる電流は、このデューティ値によって一意に決まる。
すなわち、制御部18は、トルクセンサ13の出力に基
づいてPSモータ15に流す電流を決める。
【0033】ステップS13では、図4に示したフロー
チャートの処理によって求めたOCL値をOCL 値設定部2
0から読み出し、上記ステップS11およびS12にお
いて求めた電流値がそのOCL 値を越えていないかどうか
調べる。そして、ステップS14において、ステップS
13における判断結果に従ってモータ駆動部19に対し
てデューティ値信号を出力する。すなわち、上述のよう
にして算出した電流値がOCL 値設定部20に設定されて
いるOCL 値以下であれば、その算出した電流値に対応す
るデューティを指示するデューティ値信号を出力し、OC
L 値よりも大きければ、そのOCL 値に対応するデューテ
ィを指示するデューティ値信号を出力する。
【0034】モータ駆動部19は、このデューティ値信
号が指示するデューティのパルス信号を生成する。モー
タ駆動部19が図2に示す方式で動作する場合には、受
信したデューティ値信号に応じたスライスレベルで三角
波をスライスすることによってそのデューティ値信号に
対応するデューティのパルス信号を生成する。すなわ
ち、上記ステップS13およびS14においてPSモー
タ15に流す電流をOCL値に制限すると、三角波をスラ
イスするスライスレベルの変化する範囲が制限されるこ
とになる。そして、モータ駆動部19は、このパルス信
号のデューティに比例する電圧(平均電圧)でPSモー
タ15を駆動し、その結果、PSモータ15にはそのデ
ューティに比例する電流が流れ、ステアリングホイール
11の操舵を補助するように回転する。
【0035】このように、上記構成のパワーステアリン
グシステムは、OCL 値によって制限された範囲の中でP
Sモータ15にトルクセンサ13が検出したトルクに応
じた電流を流してステアリングホイール11の操舵を補
助する。ここで、本実施形態の特徴は、このPSモータ
15に流す電流を制限するOCL 値が固定的に設定される
値ではなく、タイヤ12にかかる荷重に応じて動的に変
化する点である。尚、図5に示した処理フローチャート
は、所定間隔(例えば、2ms)ごとに実行される。
【0036】図6は、タイヤ12の切れ角とPSモータ
15に流れる電流との関係を示す図である。上述したよ
うに、PSモータ15に流れる電流(モータ電流I)
は、タイヤ12にかかる荷重(輪荷重K:K1 >K2 >
K3 )が小さくなるとそれに従って小さくなる。
【0037】本実施形態では、輪荷重K(タイヤ12に
かかる荷重)に従ってOCL 値(PSモータ15に流れる
電流を制限する値)を変化させる。このOCL 値は、上述
したように、低減率αによって決まる。低減率αは、輪
荷重Kをキーとして読み出せるようにして低減率データ
格納部21に格納されている。輪荷重Kと低減率αとの
対応関係は、任意に決めることができる。すなわち、本
実施形態のパワーステアリングシステムを搭載する車両
の車種や使用するPSモータの定格などに応じて輪荷重
Kと低減率αとの対応関係を予め設計することができ
る。図6に示す例においては、輪荷重Kが変化した場合
においても、常に、タイヤ12の切れ角が角度A0 にな
ったときにモータ電流IがOCL 値に達するように低減率
αを決めている。このような設定とすれば、タイヤ12
の切れ角が角度A0 に達すると、PSモータ15に流れ
る電流はそれ以上大きくなれないので、タイヤ12の切
れ角はそれ以上大きくなれない。すなわち、輪荷重Kに
依存することなく、角度A0がタイヤ12の最大切れ角
となる。
【0038】このように、本実施形態パワーステアリン
グシステムでは、ステアリングホイール11を操舵した
ときに発生するトルクだけでなくタイヤ12にかかる荷
重も考慮してPSモータ15を制御し、そのタイヤ12
にかかる荷重に応じてPSモータ15に流す電流の上限
値を決めることによって、タイヤ12の最大切れ角を一
定にすることができる。
【0039】図6において、タイヤ12の切れ角が小さ
い領域でモータ電流Iが山のように大きくなっていると
ころがあるが、これはステアリングホイール11を操舵
し始める瞬間や、ステアリングホイール11を急に反対
方向に回転させたときの状態を表している。このような
瞬間には、通常、大きなトルクが発生するので、OCL値
を必要以上に小さくせずに、PSモータ15に大きな電
流を流してステアリングホイール11の操舵を補助する
ようにしてもよい。
【0040】この場合、タイヤ12の切れ角を検出する
舵角センサを設け、タイヤ12の切れ角が所定角度A4
(たとえば、タイヤ12の切れ角が機械的な限界値に近
づくことによってPSモータ15に流れる電流が増加し
始める角度よりもわずかに小さい角度)以下のときに
は、常にOCL 値を電流上限値I0 に設定するようにすれ
ばよい。このような構成とすれば、ステアリングホイー
ル11を操舵し始める瞬間やステアリングホイール11
を急に反対方向に回転させるときなど、タイヤ12の切
れ角が機械的な限界角度から遠いところで大きなトルク
が発生する場合にPSモータ15に流す電流の制限値が
大きくできるので、PSモータ15を用いてその大きな
トルクを十分に補助できる。
【0041】図7は、タイヤ12の切れ角が所定角度A
4 以下のときにOCL 値を電流上限値I0 に設定する方式
のフローチャートである。この方式では、図4に示すフ
ローチャートに加えてステップS21を設けている。ス
テップS21は、タイヤ12の切れ角Aが所定角度A4
よりも大きいかどうか調べ、A4 よりも大きければステ
ップS6へ進み、A4 以下であればステップS4へ進
む。
【0042】なお、上記実施の形態では、本発明のパワ
ーステアリングシステムをフォークリフトに搭載した例
に説明したが、他の産業用車両や乗用車に適用すること
もできる。
【0043】
【発明の効果】本発明のパワーステアリングシステム
は、ステアリングホイールを操舵したときに発生するト
ルクだけでなく、タイヤにかかる荷重も考慮してパワー
ステアリングモータを制御するので、積み荷の量などに
応じてタイヤにかかる荷重が変わっても常に同じ感覚で
ステアリングホイールを操舵できる。
【0044】パワーステアリングモータに流れる電流の
最大値を制限する機能を有し、その制限値をタイヤにか
かる荷重に基づいて変化させるので、タイヤの最大切れ
角を一定にでき、安定した走行が得られるとともに、操
舵機能部の消耗を押さえることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態のパワーステアリングシス
テムの構成図である。
【図2】モータ駆動部の動作を説明する図である。
【図3】輪荷重と低減率との関係を示す図である。
【図4】OCL 値を算出する処理のフローチャートであ
る。
【図5】PSモータに流す電流を算出する処理のフロー
チャートである。
【図6】タイヤの切れ角とPSモータに流れる電流との
関係を示す図である。
【図7】タイヤの切れ角がある一定の角度以下のときに
OCL 値を電流上限値に設定する方式のフローチャートで
ある。
【図8】パワーステアリングシステムが搭載されたフォ
ークリフトの外観図である。
【図9】従来のパワーステアリングシステムにおける過
電流防止機能の動作を説明するフローチャートである。
【図10】タイヤの切れ角とPSモータに流れる電流と
の関係を示す図である。
【符号の説明】
11 ステアリングホイール 12 タイヤ 13 トルクセンサ 14 輪荷重検出装置 15 パワーステアリングモータ(PSモータ) 16 伝動部(ギヤ) 17 電流検出装置 18 制御部 19 モータ駆動部 20 OCL 値設定部 21 低減率データ格納部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ステアリングホイールを操舵したときに
    発生するトルクを検出するトルクセンサと、 上記ステアリングホイールの操舵に従って切れ角が制御
    されるタイヤにかかる荷重を検出する輪荷重検出手段
    と、 上記ステアリングホイールの操舵を補助するパワーステ
    アリングモータと、 上記トルクセンサおよび輪荷重検出手段の出力に基づい
    て上記パワーステアリングモータを駆動する制御手段
    と、 を有するパワーステアリング方式。
  2. 【請求項2】 上記制御手段は、上記輪荷重検出手段の
    出力に基づいて上記パワーステアリングモータに流れる
    電流の最大値を制限する請求項1に記載のパワーステア
    リング方式。
  3. 【請求項3】 上記タイヤの切れ角が機械的な限界値に
    近づくと上記ステアリングホイールの操舵が徐々に重く
    なる構造の車両に搭載され、 上記制御手段は、上記タイヤの最大切れ角が一定になる
    ように上記パワーステアリングモータに流れる電流の最
    大値を上記輪荷重検出手段の出力に基づいて設定する請
    求項1に記載のパワーステアリング方式。
  4. 【請求項4】 上記制御手段は、上記タイヤの切れ角が
    所定角度より大きいときのみ輪荷重検出手段の出力に基
    づいて上記パワーステアリングモータを駆動する請求項
    1に記載のパワーステアリング方式。
  5. 【請求項5】 上記制御手段は、上記パワーステアリン
    グモータに流れる電流が予め設定された電流上限値より
    も小さく、かつ上記輪荷重検出手段により検出された輪
    荷重が予め設定された最大輪荷重よりも小さいときに、
    該輪荷重に応じて予め設定された関係に基づき上記電流
    の最大値を変更する請求項2または3に記載のパワース
    テアリング方式。
  6. 【請求項6】 上記予め設定された関係は、上記パワー
    ステアリングモータに流れる電流の最大値を輪荷重に比
    例させることである請求項5に記載のパワーステアリン
    グ方式。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6484081B1 (en) 1999-07-07 2002-11-19 Kabushiki Kaisha Toyoda Jidoshokki Seisakusho Power steering system
JP2008298431A (ja) * 2007-05-29 2008-12-11 Nippon Yusoki Co Ltd 重量検出方法

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US6484081B1 (en) 1999-07-07 2002-11-19 Kabushiki Kaisha Toyoda Jidoshokki Seisakusho Power steering system
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