JPH09300443A - ブロー成形品と成形方法 - Google Patents

ブロー成形品と成形方法

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JPH09300443A
JPH09300443A JP11759196A JP11759196A JPH09300443A JP H09300443 A JPH09300443 A JP H09300443A JP 11759196 A JP11759196 A JP 11759196A JP 11759196 A JP11759196 A JP 11759196A JP H09300443 A JPH09300443 A JP H09300443A
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parison
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molding
resin
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 容器等の内面に付着した有機物などの汚染物
質、または内容物内に含まれるトリハロメタンなどを分
解する。 【解決手段】 可塑化したパリソン11を金型1内に供
給し、光触媒を含んだ圧力流体7を前記パリソン11内
に導入し、容器の内面側に光触媒を備えた構成。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はガラス部材または樹
脂部材等を所定の形状にブロー成形してなる成形品とそ
の成形方法に関し、特に光触媒を含んだ圧力流体をパリ
ソン内に供給し、ブロー成形する過程(プロセス)で容
器内面側に光触媒を配設する成形品とその成形方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】近年、ガラス部材や樹脂部材からなる飲
用容器等は射出成型またはブロー成形等により成形され
る。例えば特開平5−8287号公報や特開平5−31
8562号公報等に容器の製造方法が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記に提案さ
れている成形品や成形方法においては、容器の内面側に
光触媒を備えた構成や光触媒を配設する方法について提
案されていない。
【0004】本発明は成形品の中空部内面側、即ち圧力
流体と接した面側にブロー成形過程で、光触媒を点在し
て埋設、または光触媒を含んだ接着材を塗布することに
より、簡単かつ安価に光触媒を備えたブロー成形品とブ
ロー成形方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の中空部等を備えた成形品は、ブロー成形に
際し、光触媒を含んだ圧力流体を用いる構成としてい
る。
【0006】詳しくは、可塑化したパリソンを金型内に
供給し、その後、光触媒を含んだ圧力流体を前記パリソ
ン内に導入し、成形品を形成する過程で中空部の内面側
に光触媒を配設する構成としている。
【0007】前記光触媒としては任意の部材を用いてよ
い。例えば、二酸化チタン、または二酸化チタンと活性
炭との混合物等からなる光触媒の微粉末粒子を用いてい
る。光触媒の粉末粒子、または光触媒を含んだ接着材の
薄膜を成形品の内面側に配設することにより、内側表面
の汚れを防いだり、内側表面の菌を殺したり付着した臭
いを取る。
【0008】即ち、太陽や蛍光灯など300nm〜40
0nmの近紫外線を受けた光触媒は活性化して有機物
(アセトアルデヒドやアンモニア等)、窒素酸化物、塩
素化合物等を酸化し分解する。また、水道水などに含ま
れる発ガン性物質のトリハロメタン等も分解する。
【0009】二酸化チタンまたは二酸化チタンと活性炭
との混合物等からなる光触媒の微粉末粒子は0.01ミ
クロンメートル〜100ミクロンメートルの外形を有す
る。また、光触媒を接着材に含ませパリソン内に供給す
る場合、接着材に混合する割合は0.1重量%〜30重
量%程度とした。
【0010】パリソン内面に備える光触媒の状態は点
在、または皮膜状など任意に実施してよい。皮膜状の場
合、塗布膜厚については使用目的に応じ任意に実施すれ
ばよい。例えば光触媒を含んだ接着材を数ミクロンメー
トル〜100ミクロンメートル程度の膜厚に塗布すれば
よい。
【0011】光触媒の構成としては例えば特開平4−4
5853号公報などが提案されている。ここでは、還元
性の触媒活性成分を担持した触媒と、酸化性の触媒活性
成分を担持した光触媒とを互いに接触させ、しかも撥水
性物質をいずれかに接触させることにより、高活性な光
触媒を構成している。
【0012】具体例としては、銅,水銀等の炭酸ガスの
還元反応に対して触媒活性を持つ成分を、カーボンブラ
ック等の導電性担体に担持させる。また、銀、白金等の
水の酸化反応に対して触媒活性を持つ成分を、二酸化チ
タン等の半導体に担持させる。そして両者を互いに接触
させるが、活性点が離れているので、電荷の再結合を妨
げる。また、撥水性物質をいずれかに接触させるので、
触媒は浮上して水溶液表面層に存在し高活性な光触媒を
得る。
【0013】また、チタンのアルコキシド化合物を等モ
ルのエタノール等に溶解させ、塩酸等を加えて加水分解
する。得られたチタン化合物は粘結剤なしで任意の形状
に形成できる。
【0014】なお、二酸化チタンはアナターゼ型のもの
が好ましいが、銅、銀、白金、その他の金属でメタライ
ズされたルチル型二酸化チタンとしてもよい。
【0015】また、WO↓2,Cds,SrTiO↓
2,MoS↓2のような半導体で光触媒を形成するよう
にしてもよい。
【0016】前記圧力流体に含ませる光触媒は粉末状ま
たは粒子状またはフレーク状等いずれの状態で混入して
もよい。例えば、8Kg/cm↑2以下の圧縮空気等か
らなる高圧ガス(高圧気体)に、外形寸法が0.01ミ
クロンメートル〜100ミクロンメートルからなる粉末
状または粒子状またはフレーク状の光触媒を混入する形
で供給してなる。
【0017】さらに、ブロー成形材料(パリソン)へ光
触媒を供給するタイミングは任意に実施される。例え
ば、粉末状または粒子状またはフレーク状の光触媒を含
んだ高圧ガスを供給する場合、金型キャビティ内の成形
材料(パリソン)が冷却・固化する前に実施している。
【0018】勿論、製品の形状を成形した後に、成形材
料(パリソン)が冷却・固化する前に続けて光触媒を含
んだ高圧ガスを供給する様にしてもよい。
【0019】また、予めパリソン内に光触媒を供給して
おき、その後、高圧ガスを導入してパリソンを完全に成
形する様にしてもよい。
【0020】また、光触媒を含んだ高圧ガスを供給して
予備成形しておき、その後高圧ガスを導入してパリソン
を完全に成形する様にしてもよい。
【0021】前記いずれの場合も、ブロー成形材料(パ
リソン)が粘着力を備え、光触媒を付着させる能力が存
在する間に光触媒を含んだ圧力流体を供給するのが望ま
しい。
【0022】なお、成形後の成形材料が冷却・固化した
後に光触媒を含んだ高圧ガスを注入する様にしてもよ
い。
【0023】さらに、光触媒が付着面から剥離しないよ
う前記高圧ガス中にPVA(ポリビニールアルコー
ル)、アクリル系、ポリウレタン系などのバインダー
や、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、塩化ビニール樹脂、
ABS樹脂、PS樹脂、ポリアミド樹脂、ポリカーボネ
ート樹脂、スチレン系樹脂、ポリブチレンテレフタレー
ト樹脂などの熱可塑性樹脂など任意の透明な接着用樹
脂、また、アルコール、トルエン、シンナー、アセトン
等の任意の希釈溶剤などを含めてもよい。
【0024】透明な接着樹脂に光触媒を含めてパリソン
内に供給した場合、光触媒は当初、前記接着樹脂によっ
て被覆されているが、太陽光や蛍光灯の近紫外線を受け
ることにより前記接着樹脂が分解され露出する。
【0025】なお、圧力流体を所定に加温することによ
り成形を容易化したり、成形品の硬化を促進したり、成
形材料に光触媒が付着するのを容易化する様にしてもよ
い。
【0026】さらに、成形品を構成する部材としても任
意に実施してよい。例えば、ABSやPSやPPやPM
MAやPEやPETなどの樹脂部材、またはガラス部材
等を用いてよい。透光樹脂または透光ガラスは容器の外
からも光触媒を活性化させる。
【0027】成形品を構成する部材は生分解性プラスチ
ックとしてもよい。例えば、グルテン等の変性蛋白質部
材、紙と変性蛋白質とを混練した部材、寒天部材、ジャ
ガイモのでんぷんを水で練った部材、天然高分子ノバモ
ント(商品名マタービー/日本合成化学工業)、微生物
産性ポリエステル系ICI(商品名バイオポール/アイ
・シ・アイ・ジャパン)、化学合成法脂肪族系ポリエス
テル(商品名ビオノーレ/昭和高分子)など任意に用い
てよい。
【0028】本発明は上記した構成によって、成形に用
いる樹脂部材等の特性を変えることがない。また、デザ
インの多様性や使用目的に応じて任意の構造や曲面形状
を構成できる。勿論、成形品の品質も劣化しない。
【0029】さらに、成形の過程で並行して成形品内面
に光触媒を配設でき、別工程で光触媒を配設する作業を
不要にする。従って、プロセスが簡略化されコストを低
減できる。
【0030】さらに、前記光触媒は飲用容器等の内面に
備えることにより、発ガン性物質のトリハロメタンや有
機物などを分解する。
【0031】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、光触媒を含んだ圧力気体をパリソン内に導入するこ
とにより前記パリソンの内面に光触媒を配設したことを
特徴とするブロー成形品としたものであり、成形の過程
で内面側に光触媒を配設でき、別工程で光触媒を配設す
る作業を不要にする。従って、プロセスが簡略化されコ
ストを低減できる。また、前記光触媒は発ガン性物質の
トリハロメタンや有機物などを分解するという作用を有
する。
【0032】請求項2に記載の発明は、光触媒を含んだ
圧力気体をパリソン内に導入することにより前記パリソ
ンの内面に光触媒を埋設したことを特徴とするブロー成
形品としたものであり、成形の過程で光触媒を配設でき
コストを低減できる。また、トリハロメタンや有機物な
どを分解するという作用を有する。
【0033】請求項3に記載の発明は、光触媒と接着材
を含んだ圧力気体をパリソン内に導入することにより前
記パリソンの内面に光触媒を配設したことを特徴とする
ブロー成形品としたものであり、成形の過程で光触媒を
配設できコストを低減できる。また、トリハロメタンや
有機物などを分解するという作用を有する。
【0034】請求項4に記載の発明は、成形品を飲用容
器としたことを特徴とする請求項3記載のブロー成形品
としたものであり、成形の過程で光触媒を配設できコス
トを低減できる。また、トリハロメタンや有機物などを
分解するという作用を有する。
【0035】請求項5に記載の発明は、飲用容器を透光
可能としたことを特徴とする請求項4記載のブロー成形
品としたものであり、成形の過程で光触媒を配設できコ
ストを低減できる。また、トリハロメタンや有機物など
を分解するという作用を有する。
【0036】請求項6に記載の発明は、可塑化したパリ
ソンを金型内に供給した後、光触媒を含んだ圧力気体を
前記パリソン内に導入することにより、成形品の内面に
光触媒を配設するようにしたことを特徴とするブロー成
形方法したものであり、成形の過程で光触媒を配設でき
コストを低減できるという作用を有する。
【0037】請求項7に記載の発明は、可塑化したパリ
ソンを金型内に供給した後、光触媒を含んだ圧力気体を
前記パリソン内に導入することにより、成形品を成形す
る過程で成形品の内面に光触媒を配設することを特徴と
するブロー成形方法したものであり、成形の過程で光触
媒を配設できコストを低減できるという作用を有する。
【0038】請求項8に記載の発明は、可塑化したパリ
ソンを金型内に供給した後、圧力流体を前記パリソン内
に導入して成形し、ついでパリソンが冷却固化する前に
光触媒を含んだ圧力気体を前記パリソン内に導入するこ
とにより成形品の内面に光触媒を配設することを特徴と
するブロー成形方法したものであり、成形の過程で光触
媒を配設できコストを低減できるという作用を有する。
【0039】以下、本発明の一実施の形態におけるブロ
ー成形品と成形方法について、樹脂部材をブロー成形し
て飲用容器を構成する例を、図1から図3に示す図面と
ともに説明する。
【0040】(実施の形態)図1は本発明の一実施の形
態における飲用容器の断面図を示す。図2は本発明の成
形に用いるブロー成形装置の要部断面図、図3は図2に
おける金型の拡大断面図を示す。
【0041】図1に示すように、本発明の飲用容器20
0はポリエステル製ボトルを示すもので、容器内面側に
光触媒201を備えた構成としている。
【0042】飲用容器200を構成する部材としてはP
ET(ポリエチレンテレフタレート)、アクリル、ポリ
カーボネート、塩化ビニール、ユリア樹脂等の任意の光
透過部材で構成してよい。勿論、前記以外の不透明樹脂
部材、例えば、ABS,PP,PS,エポキシなど任意
に実施してよい。
【0043】容器内面側に光触媒を備える第一の手段と
しては、光触媒を含んだ接着部材をスプレー塗布、また
は光触媒と希釈溶剤を含んだ接着部材を容器内に注入
し、蓋をした後、容器を振ったり転動させたりして塗布
する構成としている。
【0044】光触媒を含む接着部材としては、熱硬化性
のアクリル系樹脂部材(例えばアクリルメラミン樹脂)
やアルキッドメラミン樹脂部材、または酢酸ビニール
系、またはフッ素樹脂系、またはシリコン樹脂系、また
はウレタン樹脂系またはポリエステル樹脂系、またはフ
ェノール樹脂系、またはポリ塩化ビニル系等の合成樹脂
部材(または有機バインダ)の内いずれか一つとしてい
る。
【0045】光触媒を含んだ接着部材の塗布厚さは最小
0.1ミクロンメートル〜100ミクロンメートル程度
としている。接着部材に配合する光触媒の配合比は0.
1W%〜30W%の範囲としている。
【0046】なお、上記接着部材の他にエポキシ樹脂系
接着部材を用いてもよい。この場合は、光触媒をエポキ
シ樹脂を含んだ接着部材に分散後、容器内面に塗布す
る。そして、摂氏30度〜50度で一次乾燥し、シンナ
ーを蒸発させた後、摂氏80度〜200度で二次乾燥
し、光触媒を含んだ皮膜層を形成するものである。
【0047】さらに、上記以外の有機物系接着部材、水
溶性接着部材、またはUV樹脂等を用いてよいことは言
うまでもない。
【0048】また、塗装方法としては、前記の他に浸漬
塗装または静電塗装または粉体塗装など任意の手段を用
いてよいことは言うまでもない。
【0049】接着材に含ませる光触媒の粉末粒子径は
0.01ミクロンメートル〜100ミクロンメートルの
範囲としている。
【0050】次に、容器内面側に光触媒を備える第二の
手段を図2〜図3に示す。図2、図3に示すブロー成形
装置は、成形の過程で容器の内面側に光触媒を塗布また
は埋設する方法の概念を示す。なお、図2、図3におけ
る成形品は必ずしも正確な飲用容器を示すものでない。
便宜的に概略凸状の有底容器を示す。
【0051】成形の手順は、まず、可塑化したパリソン
(成形材料)を金型内に供給する。次に、光触媒を含ん
だ圧力流体を前記パリソン内に導入し、飲用容器を成形
する過程で内面側に光触媒の被膜層などを形成するブロ
ー成形方法としている。
【0052】例えば、8Kg/cm↑2以下の圧縮空気
等からなる高圧ガス(高圧気体)に、外形寸法が0.0
1ミクロンメートル〜100ミクロンメートルからなる
粉末粒子状の光触媒を混入する形で供給してなる。
【0053】ブロー成形材料(パリソン)へ光触媒を供
給するタイミングは任意に実施される。例えば、粉末粒
子状の光触媒を含んだ高圧ガスを供給する場合、金型キ
ャビティ内の樹脂が冷却・固化する前に実施している。
【0054】勿論、飲用容器を成形した後に、飲用容器
が冷却・固化する前に続けて光触媒を含んだ高圧ガスを
供給する様にしてもよい。
【0055】また、予めパリソン内に加圧気体を供給し
ておき、その後、光触媒を含んだ高圧ガスをパリソン内
に導入する様にしてもよい。
【0056】また、まず光触媒を含んだ高圧ガスをパリ
ソン内に導入しておき、その後、加圧気体をパリソン内
に導入して成形する様にしてもよい。
【0057】前記いずれの場合も、ブロー成形材料(パ
リソン)が粘着力を備え、光触媒を付着させる能力が存
在する間に光触媒を含んだ圧力流体を供給するのが望ま
しい。
【0058】なお、飲用容器が冷却・固化した後に光触
媒を含んだ高圧ガスを注入する様にしてもよい。
【0059】さらに、光触媒が付着面から剥離しないよ
う前記高圧ガス中にPVA(ポリビニールアルコー
ル)、アクリル系、ポリウレタン系などのバインダーや
接着用樹脂や希釈溶剤などを含めてもよい。即ち、アル
コール、トルエン、シンナー、アセトン等の任意の溶剤
等を混合してよいことは言うまでもなく、エポキシ樹
脂、またはアクリル樹脂や塩化ビニール樹脂やABS樹
脂やPS樹脂やポリアミド樹脂やポリカーボネート樹脂
やスチレン系樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂な
どの熱可塑性樹脂等、任意の樹脂部材を所定量含んでも
よい。
【0060】なお、圧力流体としては圧縮空気の他に窒
素ガスや不活性ガス(例えばアルゴンガス)等任意に用
いてよい。
【0061】上記のごとくブロー成形の過程で、光触媒
の被膜層を形成でき、別工程で被膜層を構成する作業を
不要にする。従って、プロセスが簡略化されコストを低
減できる。
【0062】次に、ブロー成形装置と成形プロセスにつ
いて説明する。図2はブロー成形装置の要部構成概念図
を示す。
【0063】スクリューシリンダ6は加熱手段とホッパ
を備え(図示せず。)、ホッパから供給された熱可塑性
の樹脂部材10はスクリューシリンダ6で加熱され、溶
融しながらアキュムレータ4のプランジャ40へ送られ
る。
【0064】アキュムレータ4の下方には所定の凹部
(キャビティ)を備えて開閉自在に形成された一対の分
割金型1,1が配設されている。プランジャ40に押し
出された溶融状態の樹脂部材10はアキュムレータ4の
下端に設けられたダイ5によって筒状のパリソン11と
して成形されながら金型1,1の間隙に押し出される。
【0065】パリソン11が所定の長さまで押し出され
ると、プランジャ40の駆動を停止すると共に、金型
1,1で挟持可能なパリソン11の内周へブローピン2
を挿入する。このブローピン2はバルブ等(図示せ
ず。)を介して加圧空気源3と連通し加圧空気のみを供
給する。
【0066】供給管路は金型1,1を貫通するととも
に、光触媒単独,または光触媒を含んだ高圧ガスを供給
するポンプ30と連通した管路で形成される。ここで、
金型1,1を駆動手段(図示せず。)によって閉鎖(型
閉め)すると、図3に示す様に、パリソン11は上部を
金型1,1で挟持される一方、下部は内周にブローピン
2を突出させた状態で金型1,1に挟持される。
【0067】この後、バルブ(図示せず。)を開き供給
管路より光触媒を単独で含んだ高圧ガス7,または光触
媒とバインダ等を含んだ高圧ガス7をパリソン11内に
供給し、光触媒をキャビティ内に充満させるとともにパ
リソン2の内面にも付着させる。
【0068】つぎに、ブローピン2より加圧空気をパリ
ソン11の内周側に供給し、パリソンを金型のキャビテ
ィ形状に添って密着させるよう膨脹させ、成形する。
【0069】これらのプロセスにより光触媒は成形品の
表面に所定に埋設,または所定の膜厚寸法に被膜層を形
成するごとく配設される。従って、ブロー成形の過程で
光触媒を成形品の内面側に固定できる。
【0070】なお、容器の内面側に配設する光触媒は、
皮膜状または点在状など任意に構成してよいことは言う
までもない。また、光触媒を勢いよくパリソン表面に衝
突させ、光触媒の少なくとも一部をパリソン表面に埋設
するようにしてもよい。
【0071】さらに、容器の構成材料を光透過性とする
場合も任意の部材で構成してよいことも同様である。さ
らに、容器の形状についても任意に実施してよく、必ず
しも容器の上部を絞ったボトルネックを有する必要はな
い。
【0072】
【発明の効果】以上のように本発明は、ブロー成形の過
程で光触媒を容易に飲用容器の内面側に配設てきる。従
って、成形後に光触媒を配設する作業を不要にする。そ
の結果、プロセスが簡略化されコストを低減できる。
【0073】さらに、ブロー成型に用いる樹脂部材の特
性を変えることがない。例えば、樹脂部材の成形特性を
変化させること無く、デザインの多様性や使用目的に応
じて任意の構造や曲面形状を構成できる。
【0074】容器内面側に備えた光触媒は成形品に付着
した汚染物質を分解する。また、水道水等に含まれるト
リハロメタンを分解し発ガンを防止する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態における飲用容器の断面
【図2】本発明の成形に用いるブロー成形装置の要部断
面図
【図3】図2における金型の拡大断面図
【符号の説明】
1 金型 2 ブローピン 3 加圧空気源 7 光触媒を含んだ圧力流体 11 パリソン 30 ポンプ 200 飲用容器 201 光触媒

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パリソンの内面に光触媒を配設したこと
    を特徴とするブロー成形品。
  2. 【請求項2】 光触媒を含んだ圧力気体をパリソン内に
    導入することにより前記パリソンの内面に光触媒を埋設
    したことを特徴とするブロー成形品。
  3. 【請求項3】 光触媒と接着材を含んだ圧力気体をパリ
    ソン内に導入することにより前記パリソンの内面に光触
    媒を配設したことを特徴とするブロー成形品。
  4. 【請求項4】 成形品を飲用容器としたことを特徴とす
    る請求項3記載のブロー成形品。
  5. 【請求項5】 飲用容器を透光可能としたことを特徴と
    する請求項4記載のブロー成形品。
  6. 【請求項6】 可塑化したパリソンを金型内に供給した
    後、光触媒を含んだ圧力気体を前記パリソン内に導入す
    ることにより、成形品の内面に光触媒を配設するように
    したことを特徴とするブロー成形方法。
  7. 【請求項7】 可塑化したパリソンを金型内に供給した
    後、光触媒を含んだ圧力気体を前記パリソン内に導入す
    ることにより、成形品を成形する過程で成形品の内面に
    光触媒を配設することを特徴とするブロー成形方法。
  8. 【請求項8】 可塑化したパリソンを金型内に供給した
    後、圧力流体を前記パリソン内に導入して成形し、つい
    でパリソンが冷却固化する前に光触媒を含んだ圧力気体
    を前記パリソン内に導入することにより成形品の内面に
    光触媒を配設することを特徴とするブロー成形方法。
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