JPH09300419A - 成形機の溝内温度分布計測用スクリュおよび成形機 - Google Patents

成形機の溝内温度分布計測用スクリュおよび成形機

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JPH09300419A
JPH09300419A JP11656396A JP11656396A JPH09300419A JP H09300419 A JPH09300419 A JP H09300419A JP 11656396 A JP11656396 A JP 11656396A JP 11656396 A JP11656396 A JP 11656396A JP H09300419 A JPH09300419 A JP H09300419A
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秀俊 横井
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茂 大和田
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Aron Kasei Co Ltd
Mitsui Petrochemical Industries Ltd
Nissei Plastic Industrial Co Ltd
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Munekata Co Ltd
Sekisui Chemical Co Ltd
Teijin Ltd
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Toyoda Gosei Co Ltd
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Aron Kasei Co Ltd
Mitsui Petrochemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 計測位置でのスクリュー溝内樹脂温度分布を
安定して連続モニタできる同時多点計測が可能なスクリ
ュおよびこれを内蔵した成形機を提供する。 【解決手段】 成形機の任意の位置におけるスクリュ溝
内に熱電対の計測ポイントを突出させた状態で熱電対セ
ンサが埋設固定され、該熱電対センサの埋設箇所から熱
電対信号のリード線がスクリュ軸方向に延長して設けた
内部空洞の溝を通して基端部へ導かれ、そこから外部測
定器へ信号を取り出すように形成した成形機の溝内温度
分布計測用スクリュ及び成形機の加熱シリンダ内部に該
スクリュが内蔵されている成形機。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、射出成形機、押出
し成形機等の加熱シリンダの内部で樹脂を溶融混練する
スクリュに関し、特にスクリュ溝内の溶融樹脂の深さ方
向の温度分布を計測することが可能な溝内温度分布計測
用スクリュおよびこれを内蔵した成形機に関する。
【0002】
【従来の技術】樹脂の射出成形においては、ホッパから
投入された樹脂ペレットは成形機の加熱シリンダ内をス
クリュで送られる過程で溶融し、続くスクリュによる射
出動作で金型内に移送される。この中で、スクリュ溝内
での樹脂溶融状態は、その後に樹脂が金型内に移送され
て製品になる過程での品質管理上極めて重要である。こ
の可塑化過程を解析するためには、溝内の樹脂の溶融過
程、またそれに対応する温度分布の計測が重要となって
来ている。通常の射出成形においては、スクリュ溝内の
樹脂温度は測定されることがなく、樹脂温度の管理はシ
リンダ温度調節器によってなされている。
【0003】しかしながら、シリンダ温度と樹脂温度で
は異なっている場合が多く、成形品の品質管理上重要な
樹脂の可塑化過程の解析を行うためには、シリンダ設定
温度で樹脂温度を推定するだけでは不十分であった。ま
た赤外線放射温度計測法は、溶融樹脂の発する赤外線放
射エネルギーを検出部の壁面に挿入されたサファイヤプ
ローブを介して検出し、温度に変換するもので、現在シ
リンダ内温度のスポット計測に多く用いられている。こ
の手法は応答性がよく、輻射による計測であるため周辺
部の熱の影響を受けない等の特徴があるが、焦点深度の
問題や、平均温度を計測するため、深さ方向の温度分布
が計測できないこと、高価であること等が課題となって
いる。
【0004】これまで、スクリュー溝内樹脂温度分布を
計測する試みとしては、スクリュー回転と同期させてシ
ース熱電対を溝内に抜き差しする実験(Esseghia,M.,an
d Sernas,V:SPE Tech.Peper,54(1991)/盛田ら:成形加
工 '91,373(1991))や、同様に集積熱電対セラミックス
センサ抜き差しで同時多点計測を行う試み(横井、黒
田:成形加工 '94,227(1994))が知られている。しかし
前者ではシース部の熱容量や熱伝導誤差の問題を伴って
いた。またこれらはいずれもセンサを抜き差しする方法
であるため、装置の複雑さ、センサ位置決め動作の
安定性と精度、スクリュ回転数が増加して熱電対の挿
入・抜き出しのサイクル時間が短くなった場合の抜き出
し動作の応答性の問題等が指摘されていた。そのため、
特に高速回転では必ずしも正確には現実の温度分布を評
価できるには至らなかった。
【0005】
【発明が解決しょうとする課題】樹脂を射出成形機等で
成形する際の品質管理上重要な可塑化過程の解析を行う
ためには、スクリュ溝方向の樹脂の溶融過程、またそれ
に対応する温度分布の計測が重要な課題となっている。
上記した如く従来のセンサを抜き差しする方法では種々
の問題がある。特にプラスチック成型品の高精度化、高
品質化の要求が急務である昨今、より一層の安定成形を
可能とするために様々な成形現象の解析が必要であるに
も拘わらず、その品質管理上重要な可塑化過程の解析、
樹脂溶融体のスクリュ溝内の温度分布測定データの蓄積
等はあまりなされていないのが現状である。従って、か
かる現状に鑑みて、本願発明の目的は、計測位置でのス
クリュー溝内樹脂温度分布を安定して連続モニターで
き、更に同時多点計測も可能な成形機の溝内温度分布計
測用スクリューおよびこれを内蔵した溶融樹脂の成形機
を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、種々検討した結果、本発明を完成した。即ち本発明
の請求項1は、成形機の加熱シリンダ内部で樹脂を溶融
・混練するスクリュであって、スクリュ溝内にスクリュ
表面から熱電対の計測ポイントを突出させた状態で熱電
対センサが埋設固定され、該熱電対センサの埋設箇所か
ら熱電対信号のリード線がスクリュー軸方向に延長して
設けた内部空洞の溝を通して基端部へ導かれ、そこから
外部測定器へ信号を取り出すように形成したことを特徴
とする成形機の溝内温度分布計測用スクリュである。
【0007】本発明の特に好ましい実施形態として、上
記スクリュは、軸方向に貫通孔を有する複数のセグメン
トスクリュがセンターロッドに直列に貫通されてキー溝
を介してキー止めされて組み立てられたセグメントスク
リュ構造を有し、熱電対信号のリード線はセンターロッ
ド外周部に設けた空洞の溝を通して基端部まで導かれ外
部に取り出すようにすることで構造が簡略化され好まし
い。
【0008】又本発明の熱電対センサとしては、センサ
部として複数の計測ポイント部を有する薄板状の集積熱
電対セラミックセンサからなり、計測ポイントより下部
を補強用ステンレスアダプタで保持し、各計測ポイント
がスクリュ溝内の深さ方向に一定間隔で離間している構
造とすることが、深さ方向の熔融樹脂温度分布を計測す
る場合に好ましい。更に又その熱電対センサは、セグメ
ントスクリュ間の接続面に形成させた幅広の掘削加工部
内で挟持して埋設・固定するとよい。本発明の請求項5
は、加熱シリンダ内部に上記した溝内温度分布計測用ス
クリュが内蔵されていることを特徴とする溶融樹脂の成
形機であり、又、この加熱シリンダの一部にはガラスを
埋め込み可視化シリンダとすることができる。
【0009】以下本発明の構成について更に説明する。
上記した各本発明での成形機とは、射出成形機、押出成
形機等であって、加熱シリンダ内部で樹脂を溶融・混練
するスクリュを内蔵しているものをいう。又熱電対セン
サが埋設固定される位置については、任意のスクリュ溝
内であり、好ましくは樹脂が固体と溶融体が3次元的に
共存するスクリュの圧縮部及び樹脂が溶融状態にある計
量部等のいずれか一カ所又は複数箇所に設けるのが望ま
しい。更に基端部へ導かれた熱電対信号のリード線は、
基端部からスリップリング方式やテレメーター等を設け
た無線方式等を利用することによって成形機の外部測定
器へ信号を取り出すことができる。
【0010】本発明では、スクリュ溝内に熱電対の計測
ポイント部を突出させた状態で熱電対センサが埋設固定
されている。この場合の計測ポイントとしては、一個又
は複数個設けることができる。特に複数個をスクリュ溝
内での溶融樹脂の深さ方向に離間して設置することによ
り、計測位置での溶融樹脂の内部温度分布状況が安定し
て連続モニタ(監視)できる同時多点計測が可能となる
利点がある。またスクリュは特に限定するものではない
が、スクリュ軸方向の貫通孔にセンターロッドを通して
組み立てるセグメントスクリュ方式とした場合、熱電対
信号リード線をセンターロッド外周部にキー溝と同様に
掘削して設けた溝を通して外部に取り出せることで装置
を簡略化でき好ましい。この場合のセンターロッド外周
部に掘削して設ける溝は、熱電対信号リード線の数に見
合うものであればよい。
【0011】またこの方式においては、2つのセグメン
ト間の接続部におけるセンターロッド外周部と貫通孔内
壁の間に設けた掘削加工部に熱電対センサを挟持する構
造とすることにより、センサ保持部の大きさに柔軟に対
応でき、センサ位置決め精度が高く、熱伝導誤差も少な
く、さらに、高いメインテナンス性も達成できる。なお
信号取り出しはスクリュの回転中でも、又は停止してい
るときでも可能であり、成形機内の任意の位置における
スクリュ溝内にある溶融樹脂の温度計測結果を容易に得
ることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下に本発明の具体的な構成を添
付図面に従って更に詳細に説明する。図1の(a)は、
成形機におけるセグメントスクリュに、熱電対センサユ
ニットを埋設・固定したときの本発明の一実施例を示す
一部切り欠き断面図、(b)は(a)のA−A’矢視断
面図である。図1(a)において軸方向の中心部に貫通
孔2を有し、外表面には一定ピッチのスクリュフライト
3を有する複数のセグメントスクリュ1がセンターロッ
ド4で直列に貫通して配列され、掘削されたキー溝5を
介してキー6にてキー止めされて一体に組み立てられた
セグメントスクリュウーの一部切り欠き断面図を示すも
のであって、右方向がスクリュウの基端部、左方向が成
形機の先端部に相当する。
【0013】該セグメントスクリュ1には、スクリュフ
ライト3間の溝内において熱電対センサ7が計測ポイン
ト部だけをスクリュ溝内の表面から突出させた状態で、
下部をアダプター8とともにセグメント分割部の幅広の
掘削加工部内に挟持させ埋設固定されている。セグメン
トスクリュ1の貫通孔2の内壁とセンターロッド4間に
は、通常回り止めのキー溝5が掘削加工されている。こ
こではセンターロッド4の外周部3箇所にキー溝と同様
の掘削した溝加工を施している(図1(a)のEおよび
図1(b)のF,G参照)。この溝の一つ(G)はキー
溝5として用いるが、残り2つ(E,F)は熱電対信号
のリード線9を通すための溝として利用する。
【0014】この溝全体の中で、熱電対センサ7の設置
箇所にはアダプター8を理設するための幅広の掘削加工
がなされる。なお掘削加工部内に熱電対センサ7を設置
して生じた上側の隙間には、メインテナンス性を重視し
てポリイミド系接着剤等を充填する。その他センサ交換
等で分解する必要がなければ銀ろう等を充填してもよ
い。リード線9用の溝がE,F2つしかないことが示す
ように、本スクリュー設計では、熱電対センサ埋設数は
同時に2ケで、これによりスクリユー溝内温度分布は同
時に2箇所までの計測を可能としている。10はシリン
ダ内壁面で外壁面は省略してある。なおスクリュー溝内
への熱電対センサ7の固定角度は、熱電対カップリング
部のある端部を上流に向け、できる限り樹脂流れに沿う
方向に埋設・固定する必要がある。この理由は、カップ
リング部が下流にあるとせん断発熱の影響で温度が変わ
ってしまうし、又流れに沿っていないとセンサが障害物
になり、樹脂流れが乱れたり、折角薄くしたセンサが折
れる危険がある。
【0015】図2の(a)は上記図1に使用する熱電対
センサ7の一例として、集積熱電対セラミックセンサの
具体的なパターンを示す拡大図(表側)であり、図2の
(b)は同じ拡大図(転倒させた裏側)を示す。また図
2の(c)は計測ポイント部13のA部分拡大図であ
る。センサベース基板11は、例えばジルコニアセラミ
ック製とし、その長さはスクリューへの埋設可能な長さ
14mm,幅と厚さは3.0×0.2mm程度のもので
ある。パターンニングは集積度を上げるために表側の片
面に銅からなる熱電対の回路12を、裏側の片面にはニ
ッケルからなる熱電対の回路12’を形成する。
【0016】右側先端の熱電対の計測ポイント13(A
部分)は、図2の(c)に拡大して示した如く、表裏の
銅とニッケルがカップリングするスルーホールB(凹み
部)にて形成することとし、各計測ポイントはスクリュ
溝内の深さ方向に一定間隔で離間している。図2におい
ては計測ポイントが5箇所、その間隔sは特定するもの
ではないが、各計測ポイントがスクリュ溝内の深さ方向
に一定間隔で離間して埋設される。この一例としては、
スクリュー位置の溝深さに対応して、例えば0.4mm
又は0.65mm程度のパターンとしてある。なお計測
ポイント13より左側(下部)には熱電対信号リード線
への各接続端子14が設けられている。
【0017】上記した集積熱電対セラミックセンサ7
は、通常、図3の(a),(b)に示す如き補強用ステ
ンレスアダプタ8に、図3(c)の如くユニットとして
固定される。即ち図3における補強用ステンレスアダプ
タ8は、円筒状の上部8aと拡大部8b及びそれより部
分的に半割りとした下部8cからなり、かつその中央部
には縦方向に一連のスリット15が形成されている。集
積熱電対セラミックセンサ7のアダプタ8への固定方法
としては、計測ポイント部13だけを上部8aよりも上
に突出させ且つ接続端子部14を半割りとした下部8c
の解放側に露出した状態となるようにアダプタ8の中央
部に形成させた0.3mm程度のスリット15に例えば
ポリイミド系接着剤等にて接着固定する。このようにし
て集積熱電対セラミックセンサ7を補強用ステンレスア
ダプタ8に取り付けた後で、接続端子部14に対して、
図4に示す熱電対信号リード線9を専用のコネクタで接
続する。但し該アダプタの形状は、計測ポイント部13
を露出させ、熱電対信号リード線に接続可能に端子部1
4を形成したものであればよく、図示したもの以外に適
宜変更が可能である。
【0018】図4の(a),(b)は補強用ステンレス
アダプタ8に取り付けた接続端子14に熱電対信号リー
ド線9を接続する場合のコネクタの取り付け状況を示
す。集積熱電対セラミックセンサ7の下部に設けた接続
端子部14と補償導線(熱電対信号リード線)9の接合
は、専用のコネクタ16がセンサの両側接続端子部14
に接触するようにコネクタホルダ17で押さえ付ける方
式としている。コネクタ16はスクリユ内に設置される
ことから耐熱性が要求されるため、ポリアミドイミド
(PAI)等の耐熱性樹脂製とし、補償導線9により接
点を形成する。スクリュ溝内でのセンサ固定角度は、熱
電対カップリング部のある端部13を上流に向けて埋設
し、できる限り樹脂流れの沿う方向に固定する必要があ
る。
【0019】上記した集積熱電対セラミックセンサ7を
ステンレスアダプタ8に取り付けて、熱電対信号リード
線9とともに、セグメントスクリュ1の溝内へ埋設・固
定した一例として、スクリュ径36mmφ、圧縮比2.
2、L/Dが20のスクリュの場合を図5に示す。図5
における数字は、上流側からの寸法(mm)を表してい
る。該スクリュは、供給部Aから圧縮部B、計量部Cに
区分されるが、これらの内、圧縮部B及びその前後の溝
内は、固体と溶融液体が3次元的に共存し温度分布状態
は極めて複雑になると予測される。そのため可塑化過程
の解析にはこの領域の温度分布を計測することが極めて
重要である。
【0020】そこでセンサ埋設可能な位置は圧縮部Bの
3分割面の2箇所18、19と圧縮部終端部(計量開始
部)20及び樹脂が溶融状態となる計量部中央付近21
の合計4箇所とし、いずれも各フライト間(スクリュ溝
内)の中央部としている。なおスクリュへのセンサ固定
角度は、熱電対カップリング部のある端部を上流に向け
て埋設しできる限り樹脂流れに沿う方向に固定する必要
がある。前述したように本スクリュ設計では、センサ埋
設数は同時に2ケで、スクリュ溝内温度分布は同時にこ
の4箇所のうち2箇所までの計測を可能としている。
【0021】なおスクリュー本体の先端部には、スクリ
ュヘッド22がネジ止めにて固定されている。この集積
熱電対セラミックセンサを埋め込んだスクリュを射出成
形機加熱筒内に内蔵し設置することで、樹脂可塑化時の
温度測定を行うわけであるが、加熱シリンダの集積熱電
対セラミックセンサを埋め込んだ加熱筒付近にガラスを
埋め込んだ可視化シリンダとすることで、スクリュ溝内
温度分布計測に加えて樹脂流動の挙動観察も同時に行う
ことが可能であり、これにより更に詳細に樹脂可塑化過
程の現象を総合的に解析できる可能性が期待される。
【0022】なおセンサからの熱電対信号リード線9
は、セグメントスクリュ内の軸方向の溝から基端部21
のスプライン側に取り出される。このリード線から外部
測定器へ信号を取り出すためには、スクリュは回転及び
前後進するため、無線方式、スリップリング方式等
が考えられいずれを用いてもよい。ただし後者の場合、
接点摩擦により信号を伝達しているため、熱電対回路に
直接スリップリングを使用した場合、スリップリング部
で新たな接点が形成されること、またこの接点の温度が
回転体であるため不確定であること、スリップリング内
部にも温度傾斜が存在すること等により、誤差が非常に
大きくなるなどの問題が指摘される。このスリップリン
グ接点部の温度および電極接点での高周波ノイズの影響
を低減するために、スリップリング接点の前段で基準温
度補償機能付きの熱電対アンプにより熱電対温度信号を
増幅する方式を採用することが望ましい。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では温度セ
ンサをスクリュに埋設・固定することにより装置を簡略
化し、さらにセンサ位置決め精度が高く熱伝導誤差の少
ない構造であるため、計測位置での温度分布を安定して
連続モニタできる同時多点計測が可能となった。又可塑
化の進行とともに溝内は、加熱筒温度とスクリュ温度が
支配因子となり、固体と溶融体が3次元的に共存して温
度分布状態は極めて複雑になっているが、この可塑化過
程を、連続的に樹脂温度分布を測定することで定量解析
することが可能であり、従来ブラックボックスとされて
いた樹脂溶融プロセスを系統的に把握し、並びにスクリ
ュ設計に有効的に役立てられる等工業的に極めて有意義
な発明である。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は成形機におけるセグメントスクリュ
に、熱電対センサユニットを埋設・固定したときの本発
明の一実施例を示す一部切り欠き断面図であり、(b)
は(a)のA−A’矢視断面図である。
【図2】(a)は集積熱電対セラミックセンサのパター
ンの一例を示す表側拡大図で、(b)はその裏側、
(c)は計測ポイント部Aの拡大図である。
【図3】(a)はアダプタの正面図、(b)は(a)の
B−B’矢視断面図、(c)はアダプタに熱電対センサ
ユニットを取り付けた状態の(a)のC−C’矢視縦断
面図である。
【図4】(a)はアダプタに取り付けた集積熱電対セラ
ミックセンサの接続端子への熱電対信号リード線を接続
するコネクタ取り付け状況を示す縦断面図、(b)は
(a)のD−D’矢視断面図である。
【図5】所定の位置に、複数の熱電対センサユニットを
埋設・固定した本発明のセグメントスクリュー全体図で
ある。
【符号の説明】
1 セグメントスクリュー 2 貫通孔 3 スクリューフライト 4 センターロッド 5 キー溝 6 キー 7 熱電対センサユニット 8 補強用ステンレスアダプタ 9 リード線 10 シリンダ内壁面 11 センサベース基板 12 熱電対の回路 13 計測ポイント 14 接続端子 15 スリット 16 専用のコネクタ 17 コネクタホルダ 18〜21 センサ埋設位置
フロントページの続き (71)出願人 590000422 ミネソタ マイニング アンド マニュフ ァクチャリング カンパニー アメリカ合衆国,ミネソタ 55144−1000, セント ポール,スリーエム センター (番地なし) (71)出願人 000002174 積水化学工業株式会社 大阪府大阪市北区西天満2丁目4番4号 (71)出願人 000003001 帝人株式会社 大阪府大阪市中央区南本町1丁目6番7号 (71)出願人 000241463 豊田合成株式会社 愛知県西春日井郡春日町大字落合字長畑1 番地 (71)出願人 000227054 日精樹脂工業株式会社 長野県埴科郡坂城町大字南条2110番地 (71)出願人 390008235 ファナック株式会社 山梨県南都留郡忍野村忍草字古馬場3580番 地 (71)出願人 390006323 ポリプラスチックス株式会社 大阪府大阪市中央区安土町2丁目3番13号 (71)出願人 000005887 三井石油化学工業株式会社 東京都千代田区霞が関三丁目2番5号 (71)出願人 390022655 ムネカタ株式会社 大阪府高槻市辻子1丁目1番30号 (72)発明者 横井 秀俊 東京都港区六本木七丁目22番1号 東京大 学生産技術研究所内 (72)発明者 大和田 茂 千葉県千葉市美浜区稲毛海岸一丁目1番27 号 (72)発明者 相田 宏 神奈川県川崎市麻生区王禅寺2775−17

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 成形機の加熱シリンダ内部で樹脂を溶融
    ・混練するスクリュであって、スクリュ溝内にスクリュ
    表面から熱電対の計測ポイントを突出させた状態で熱電
    対センサが埋設固定され、該熱電対センサの埋設箇所か
    ら熱電対信号のリード線がスクリュー軸方向に延長して
    設けた内部空洞の溝を通して基端部へ導かれ、そこから
    外部測定器へ信号を取り出すように形成したことを特徴
    とする成形機の溝内温度分布計測用スクリュ。
  2. 【請求項2】 スクリュは、軸方向に貫通孔を有する複
    数のセグメントスクリュがセンターロッドに直列に貫通
    されてキー溝を介してキー止めされて組み立てられたセ
    グメントスクリュウ構造を有し、熱電対信号のリード線
    はセンターロッド外周部に設けた空洞の溝を通して基端
    部まで導かれ外部に取り出される請求項1記載の成形機
    の溝内温度分布計測用スクリュ。
  3. 【請求項3】 熱電対センサは、センサ部に複数の計測
    ポイントを有する薄板状の集積熱電対セラミックセンサ
    であり、計測ポイントより下部を補強用ステンレスアダ
    プタで保持され、各計測ポイントがスクリュ溝内の深さ
    方向に一定間隔で離間している請求項1または請求項2
    のいずれかに記載の成形機の溝内温度分布計測用スクリ
    ュ。
  4. 【請求項4】 熱電対センサは、セグメントスクリュ間
    の接続面に形成させた掘削加工部内で挟持して埋設固定
    されている請求項1〜3のいずれか一つに記載の成形機
    の溝内温度分布計測用スクリュ。
  5. 【請求項5】 成形機の加熱シリンダ内部に請求項1〜
    4のいずれかに記載の溝内温度分布計測用スクリュが内
    蔵されていることを特徴とする成形機。
  6. 【請求項6】 加熱シリンダの一部にガラスを埋め込み
    可視化シリンダとしている請求項5記載の成形機。
JP11656396A 1996-05-10 1996-05-10 成形機の溝内温度分布計測用スクリュおよび成形機 Expired - Lifetime JP3820412B2 (ja)

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